JP2010107117A - 冷暖房システム - Google Patents

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Abstract

【課題】構築が比較的簡便でありながら輻射による冷房又は暖房を行うことができる冷暖房システムを提供すること。
【解決手段】冷暖房システム1は、冷房又は暖房が行われる冷暖房室Rに面する板状の仕上層11と、仕上層11に冷暖房室Rの裏側から面同士で接触する板状の裏側層12であって、仕上層11に接する面に線状の中間溝14が間隔を空けて複数形成された裏側層12と、中間溝14に温度が調節された空気SAを供給する空気供給手段21、16Aとを備える。温度が調節された空気SAが中間溝14を流れることで仕上層11を冷却又は温めて、冷暖房室Rの輻射冷暖房を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は冷暖房システムに関し、特に輻射による冷房又は暖房を行うための冷暖房システムに関する。
近年、省エネルギーと快適性とを両立する冷暖房方式として、輻射熱で冷暖房を行う輻射冷暖房システムが注目されている。輻射冷暖房システムは、天井面や床面等を、冷房時は冷やし暖房時は温めて、冷却又は加熱した天井面や床面等からの輻射熱により冷暖房室の温度を調整するシステムである。輻射熱による冷暖房は、室内に極端な温度ムラが生じないため快適であると共に、天井面や床面等を冷却又は加熱するのに必要な熱量がいわゆる対流方式の冷暖房システムに比べて少ない。このため、輻射冷暖房システムは、より省エネルギーなシステムと言える。
輻射冷暖房システムの一例として、床下地ボードの下面に冷風や温風の熱媒体を衝突させて放射状に拡散させ、床仕上材を効率よく冷却又は加熱して、床仕上材から生じる冷輻射や温輻射熱の効果を高めて、床輻射冷暖房を行うものがある。この輻射空調システムでは、コンクリートスラブと床下地ボードとの間の床下送気空間に、床下地ボードに対して水平方向に熱媒体を流し、床下送気空間に複数設置された気流方向変換器で水平方向の流れを垂直方向の流れに変換して、熱媒体を床下地ボードの下面に衝突させて床仕上材を冷却又は加熱して床輻射冷暖房を行っていた(例えば特許文献1参照)。
特開2004−132680号公報(図1等)
上述の輻射冷暖房システムによれば良好な輻射効果を得られるが、地球環境保全意識が向上してきていると共に使用者のニーズが多様化してきている現在では、さまざまなバリエーションの省エネルギーに資するシステムを提供することは、システム選択の幅を広め、より使用者のニーズに適うこととなる。
本発明は上述の課題に鑑み、構築が比較的簡便でありながら輻射による冷房又は暖房を行うことができる冷暖房システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る冷暖房システムは、例えば図1に示すように、冷房又は暖房が行われる冷暖房室Rに面する板状の仕上層11と;仕上層11に冷暖房室Rの裏側から面同士で接触する板状の裏側層12であって、仕上層11に接する面に線状の中間溝14が間隔を空けて複数形成された裏側層12と;中間溝14に温度が調節された空気SAを供給する空気供給手段21、16Aとを備える。
このように構成すると、温度が調節された空気が裏側層の仕上層に接する面に形成された中間溝を流れることで仕上層を冷却又は温めることが可能になり、建材が空気を拡散させる部材を兼ねることとなるので、比較的少ない部材数及び工数で仕上層の全体をムラが少なく効率的に冷却又は温めることができる。
また、本発明の第2の態様に係る冷暖房システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第1の態様に係る冷暖房システム1において、裏側層12が、仕上層11と接する板状の中間層13と、仕上層11との間に中間層13を挟むように中間層13に面同士で接触する板状の支持層15とを含んで構成され;中間層が、所定の大きさに形成された板状の中間板13が複数配列されて構成され;複数の中間板13の間に隙間を空けて中間板13が配列されることにより、中間板13の間の隙間が中間溝14として形成されるように構成されている。
このように構成すると、中間層と支持層との組み合わせで中間溝を形成することができ、裏側層を特別に加工して製作することなく汎用の建材(市場に流通している建材)を用いて簡便に裏側層を形成することができる。
また、本発明の第3の態様に係る冷暖房システムは、例えば図1に示すように、上記本発明の第2の態様に係る冷暖房システム1において、支持層が、所定の大きさに形成された板状の支持板15が複数配列されて構成され、かつ、中間溝14と交差する方向に伸びる線状の裏側溝16が形成されるように複数の支持板15の間に隙間を空けて支持板15が配列されて構成され;空気供給手段が、矩形のシート状の部材が筒状に変形されたシートダクト21であって、シートダクト21の一辺が裏側溝16Aの一方に隣接する支持板15と中間板13とに挟まれ、シートダクト21の前記一辺に対向する対向辺が裏側溝16Aの他方に隣接する支持板15と中間板13とに挟まれたシートダクト21と、シートダクト21の内部に連通する裏側溝16Aとを含んで構成されている。
このように構成すると、空気供給手段が矩形のシート状の部材が筒状に変形されたシートダクトであるので、裏側層の裏側の空間が小さい場合でも収めやすくなる。また、シートダクトの対向する両辺が支持板と中間板とに挟まれるので、裏側層へのシートダクトの取り付けが簡便になり、施工性を向上させることができる。
本発明によれば、温度が調節された空気が裏側層の仕上層に接する面に形成された中間溝を流れることで仕上層を冷却又は温めることが可能になり、建材が空気を拡散させる部材を兼ねることとなるので、比較的少ない部材数及び工数で仕上層の全体をムラが少なく効率的に冷却又は温めることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
まず図1を参照して、本発明の実施の形態に係る冷暖房システム1を説明する。図1は、冷暖房システム1の構成を説明する部分斜視図である。本実施の形態に係る冷暖房システム1は、冷房又は暖房(以下「冷暖房」という。)が行われる対象の冷暖房室Rの床11を冷やし又は温めて、冷やし又は温めた床11の輻射熱により冷暖房を行うシステムである。冷暖房システム1は、仕上層を構成する仕上材11と、中間層を構成する中間板13と、支持層を構成する支持板15と、空気供給手段を構成するシートダクト21とを備えている。なお、中間層と支持層とで裏側層12を構成している。
図2(a)には、冷暖房室Rの床面の仕上材11(図1参照)を剥がしたときに現れる中間板13の配列を示しており、図2(b)には、さらに中間板13を剥がしたときに現れる支持板15の配列を示している。中間板13は、矩形の板状に形成されている。中間板13は、複数が支持板15の上に敷かれている。各中間板13は、端部に設置されるものを除いて同じ大きさのものが敷設されている。図2(a)中では横方向に隣り合う中間板13の間に隙間が形成されるように、各中間板13が支持板15の上に敷かれている。支持板15は、中間板13よりも大きい矩形の板状に形成されている。支持板15は、複数が支持脚18を介してスラブ上に配設されている。支持板15は、端部に設置されるものを除いて同じ大きさのものが配設されている。図2(b)中では縦方向に隣り合う支持板15の間に隙間が形成されるように、各支持板15が配設されている。以下の冷暖房システム1の構成の説明では、図1に加えて図2も適宜参照することとする。
仕上材11は、その表面が冷暖房室Rの床一面に現れるように敷設されている。本実施の形態では、仕上材11は、厚さ約12mmの板状の木質系の床材(フローリング)であるが、例えばPタイル等の他の床材であってもよい。仕上材11は、熱伝導率が比較的高い原料で製造されているものが好ましく、また温度変化による割れや反りなどの損傷が発生しにくいものが好ましく、例えば広葉樹を原料として製造されているものがよい。仕上材11の冷暖房室Rに現れる表面は、温度を変えることができるように構成されている。
中間板13は、標準的には厚さ約5〜12mm程度の板状の部材であるが、本実施の形態では厚さ約9mmの合板を用いている。中間板13は、上述のように、隣り合う中間板13の間に隙間が形成されるよう敷設され、この隙間が中間溝14となる。敷設された中間板13全体の上に仕上材11が、中間溝14をも覆うように敷設されている。このとき、中間板13と仕上材11とは面で接触するように構成されている。そして、形成された中間溝14を、温度が調節された温調空気SAが流れることで、仕上材11の温度を変えることができる。そして、仕上材11の表面をできるだけ均一に冷却又は加温できるようにすることと、仕上材11を支えることとのバランスを考慮して、中間溝14を形成する間隔、ひいては中間板13の大きさを決定するとよい。
支持板15は、典型的には、厚さ約20mmのパーティクルボードが用いられるが、スチールの板状部材が用いられてもよい。支持板15は、上述のように、隣り合う支持板15の間に隙間が形成されるよう敷設され、この隙間が裏側溝16となる。敷設された支持板15の上に中間板13が、裏側溝16と中間溝14とが交差するように敷設される。このとき、支持板15と中間板13とは面で接触するように構成されている。中間溝14と裏側溝16とが交差する角度は、典型的には90°であるが、冷暖房室Rの形状や用いられる中間板13及び支持板15の特性を考慮して、90°以外の角度(例えば鋭角となる部分が75°や60°や45°等)としてもよい。裏側溝16は、中間溝14に温調空気SAを供給する供給裏側溝16Aと、中間溝14を流れた温調空気SAを受け入れる回収裏側溝16Bとが、交互に形成されている。
図3(a)の立断面図にも示すように、支持板15は、中間板13に接する面とは反対側の面に支持脚18が取り付けられており、支持脚18を介してスラブSL上に敷設されている。これにより、支持板15とスラブSLとの間には、シートダクト21を敷設する床下空間SPが形成されている。支持脚18は、支持板15に釘や木ビスで取り付けられるボード受18aと、ボード受18aに長さ調節可能に螺合される支持ボルト18bと、支持ボルト18bの端部に嵌合されてスラブSL上に載置されるクッションゴム18cとを含んで構成されている。支持脚18は、典型的には、1枚の支持板15が5点支持あるいは6点支持されるように設けられている。
図3(b)の斜視図にも示すように、シートダクト21は、矩形のシート状の部材が筒状に丸められ、丸められたシート状の部材の対向する両辺が断面コの字状(コの字の先端が広がっているものも含む)に折り曲げられて鍔部12fが形成されている。両鍔部12fは、先端が外側を向き、シートダクト21の軸直角方向断面の中心を通る線対称に形成されている。鍔部12fの断面コの字状の窪みは、支持板15を厚さ方向で挟むことができる寸法となっている。シートダクト21は、供給裏側溝16Aの両側の支持板15に両鍔部12fがそれぞれ嵌挿され、支持板15の上に中間板13が鍔部12fを挟んで敷設されることで裏側層12に取り付けられている。このようにシートダクト21が取り付けられることで、シートダクト21の長手方向の全体にわたって、シートダクト21内を流れる温調空気SAがシートダクト21内から供給裏側溝16Aに導入されるようになっている。シートダクト21は、本実施の形態では、樹脂製の矩形のシート状部材が丸められて形成されたダクト本体21bに、断面コの字状の鋼材と断面L字状の鋼材との組で構成される取付ピース21pがダクト本体21bの対向する両辺のそれぞれを断面コの字状鋼材と断面L字状鋼材とで挟むように取り付けられて構成されているが、この他に例えば矩形の亜鉛鉄板の対向する両辺を断面コの字状に折り曲げ加工して鍔部12fを形成することにより構成されていてもよい。
図4及び図2(b)に示すように、各シートダクト21は、温調空気チャンバ25に接続されている。温調空気チャンバ25は、シートダクト21の軸に直交する方向に長く形成されており、床下空間SPに配設されている。温調空気チャンバ25は、シートダクト21の一端に接続される温調空気チャンバ25Aと、シートダクト21の他端に接続される温調空気チャンバ25Bとを有しており、各温調空気チャンバ25A、25Bを流れる温調空気SAの流れ方向が逆になるように温調空気SAが供給される。このように構成すると、複数配設されたシートダクト21に対して温調空気SAが到達する順序が、温調空気チャンバ25A側と温調空気チャンバ25B側とで逆になり、各シートダクト21に供給された温調空気SAの静圧が各シートダクト21によって不均一になることを低減することができる。
温調空気チャンバ25へ供給される温調空気SAは、温調空気生成機(不図示)で生成される。それゆえ、冷暖房システム1は、温調空気生成機(不図示)をも備えている。温調空気生成機(不図示)は、典型的にはパッケージ型空調機が用いられる。この場合、冷暖房システム1は、温調空気生成機(不図示)から各温調空気チャンバ25A、25Bに温調空気SAを導く分配ダクト(不図示)を有している。また、冷暖房システム1は、中間溝14を流れて回収裏側溝16Bから床下空間SPに放出された温調空気SAを冷暖房室Rに流入させる連通口17(図2参照)が、仕上材11及び裏側層12を貫通して形成されている。連通口17を介して温調空気SAを冷暖房室R内に導入することにより、対流による冷暖房効果を享受することが可能になる。連通口17は、典型的には、冷暖房室Rの隅部に2〜4箇所形成されている。連通口17は、冷暖房室Rの床面において、物の落下を防ぐための格子(不図示)が設けられている。さらに、冷暖房室Rの壁面又は天井面には、冷暖房室Rに流入した温調空気SA分の空気を冷暖房室R外に導出する導出口(不図示)が形成されている。
次に図1〜図4を参照して、冷暖房システム1を構築する手順について説明する。コンクリートスラブ等の基礎床(本実施の形態ではスラブSL)が形成されたら、温調空気チャンバ25が設置される部分の上方を除き、支持脚18を介して支持板15を敷設する。支持板15を敷設する際は、裏側溝16が形成されるように敷設する。裏側溝16は、供給裏側溝16Aと回収裏側溝16Bとがそれぞれ複数形成される。上記支持板15が敷設されたら、シートダクト21及び温調空気チャンバ25を設置する。シートダクト21は、ダクト本体21bがスラブSLと支持板15との間に位置し、鍔部21fが供給裏側溝16Aを通り支持板15の上に現れるように設置する。シートダクト21は、矩形のシート状の部材が筒状に丸められて形成されているので、両鍔部21fが離間する方向に弾性力が作用して供給裏側溝16Aと同じ幅の隙間がシートダクト21の上部に形成されつつ支持板15に嵌合する。回収裏側溝16Bには、シートダクト21は取り付けられない。供給裏側溝16Aに嵌合された各シートダクト21の両端部に温調空気チャンバ25A、25Bをそれぞれ取り付けたら、必要に応じて温調空気生成機(不図示)に接続される分配ダクト(不図示)を設置した後に、残りの支持板15を敷設する。温調空気生成機(不図示)は、別途適切な場所(例えば冷暖房室Rの隣室)に設置される。
支持板15を敷設したら、その上に中間板13を敷設する。中間板13を敷設する際は、裏側溝16と直交する方向に伸びる中間溝14が形成されるように敷設する。これにより、中間溝14と裏側溝16とが交差する部分を介して両溝14、16間に温調空気SAを流出入させることができる。中間溝14の幅は、典型的には、内部を流れる温調空気SAが仕上材11との間に形成される境膜(流体が相対運動をしている場合に相境界に存在する、層流状態が保たれている極薄い領域)を破壊する風速で流れる中間溝14の断面積となるように形成される。風速が所定値以下の温調空気SAが仕上材11に対して平行に流れると、一般に、仕上材11と温調空気SAの流れとの間に空気が滞留する境膜が生成される。境膜が存在すると表面熱伝達抵抗が大きくなって温調空気SAが保有する冷熱又は温熱が効率よく仕上材11に伝達されなくなるが、境膜を破壊することによって熱伝達率を向上させることができる。
また、中間板13を敷設することにより、支持板15間の供給裏側溝16Aに嵌合されていたシートダクト21の鍔部21fが中間板13と支持板15とに挟まれて固定される。このように、本実施の形態では、シートダクト21を簡便に固定することができる。中間板13が敷設されたら、その上に仕上材11を敷き詰める。仕上材11は、複数形成された各中間溝14をすべて覆って隙間なく敷設される。このように敷設された仕上材11の表面が冷暖房室Rの床仕上面となる。冷暖房室Rは、別途天井及び壁が構築されることにより冷暖房対象空間として区画される。
引き続き図1〜図4を参照して、冷暖房システム1の作用(運転状況)を説明する。温調空気生成機(不図示)では、冷暖房室Rを輻射冷暖房するのに適した温度(設定温度に依存するが、例えば、冷房時18〜23℃、暖房時30〜35℃)に調節された温調空気SAが生成される。輻射冷暖房は、一般に、対流のみによる冷暖房(温度調節された空気を冷暖房室内に供給して行う冷暖房)に比べて、温度調節された空気の温度と外気温との差が小さくなるように設計されるため、温調空気SAを生成するためのエネルギーが少なくて済む。温調空気生成機(不図示)で生成された温調空気SAは、分配ダクト(不図示)を介して2つの温調空気チャンバ25A、25Bに供給される。
両温調空気チャンバ25A、25Bに供給された温調空気SAは、接続されたシートダクト21内に順次流入する。温調空気チャンバ25Aからシートダクト21の一端に、及び温調空気チャンバ25Bからシートダクト21の他端にそれぞれ流入した温調空気SAは、それぞれ反対側の端部に向かってシートダクト21内を流れつつ、線状の供給裏側溝16Aにも順次流入する。シートダクト21の両端からそれぞれ流入した温調空気SAは、シートダクト21内で出会うが(以下、温調空気SAが出会う点を「出会点」という。)、シートダクト21の端部から温調空気SAの出会点までの距離は、複数配設されたシートダクト21に対して温調空気SAが到達する順序が温調空気チャンバ25A側と温調空気チャンバ25B側とで逆になっており、各シートダクト21により端部から静圧が等しい部分までの距離が異なるので、各シートダクト21によって異なる。複数配設されたシートダクト21に対して温調空気SAが到達する順序が温調空気チャンバ25A側と温調空気チャンバ25B側とで逆になっていることにより、冷暖房室R内における温度分布が一方に偏ってしまうことを低減することができる。
シートダクト21から供給裏側溝16Aに流入した温調空気SAは、複数形成された中間溝14と交差する部分から、各中間溝14に順次流入し、回収裏側溝16Bに向かって流れる。中間溝14が四方を仕上材11と中間板13と支持板15とで囲まれていることと相俟って、温調空気SAは、供給裏側溝16Aから回収裏側溝16Bに向かって中間溝14を流れる際、仕上材11に接触しながら流れて仕上材11に冷熱(冷房時)又は温熱(暖房時)を伝達する。このことにより、仕上材11は冷やされ又は温められる。そして、冷やされ又は温められた仕上材11から冷暖房室Rに冷熱又は温熱が輻射され、冷暖房室Rの冷房又は暖房が行われる。
中間溝14を流れて回収裏側溝16Bに到達した温調空気SAは、仕上材11と熱交換し、冷房時は温度が上昇して暖房時は温度が低下している。回収裏側溝16Bに到達した温調空気SAは、回収裏側溝16Bを介して床下空間SPに流入する。床下空間SPに流入した温調空気SAは、連通口17を介して冷暖房室R内に流入し、冷暖房室R内を対流する。冷暖房室R内に流入した温調空気SAは、仕上材11の温度と同等あるいは冷房時は仕上材11よりも低温で暖房時は仕上材11よりも高温であるので、冷暖房室Rの冷暖房に寄与することとなる。冷暖房室Rに流入した温調空気SAは、その後、温調空気生成機(不図示)に還されて温度が調節された後に再び温調空気チャンバ25に供給され、あるいは外気に放出されて新たな空気が温調空気生成機(不図示)で温度調節された後に温調空気チャンバ25に供給される。
以上で説明したように、冷暖房システム1は、温調空気SAで仕上材11を冷却又は加熱して輻射冷暖房を行うので、液体を熱媒体として用いて床面を温めるシステム(例えば温水床暖房)に起こりうる漏水等のトラブルが発生する心配がない。また、冷暖房システム1は、汎用の建材の配置を工夫することで中間溝14及び裏側溝16を形成しているので、仕上材11を効果的に冷やし又は温めるために広範囲に温調空気SAを供給する構成を、空気吹き出し部材を各所に設置する場合に比べて簡略化することができ、施工上の手間(工数)を低減でき、システム構築コストを削減することができる。
以上の説明では、冷却又は加熱される仕上材11が冷暖房室Rの床面に設けられているとしたが、天井及び/又は壁も温調空気SAによって冷却又は加熱できるように、床面に形成された仕上層及び裏側層12と同様に中間溝14等を含めて形成し、天井及び/又は壁からも冷熱又は温熱の輻射ができるように構成してもよい。
以上の説明では、裏側層12が中間板13と支持板15とを適切に配置することにより中間溝14を形成することとしたが、単層の板状部材の表面に溝を形成してこの溝を中間溝(仕上材11を冷却又は加熱するための温調空気SAを流す溝)としてもよい。また、中間溝14が直線状の例を示したが、曲線状であってもよい。
以上の説明では、空気供給手段を構成する部材としてシートダクト21を用いることとしたが、スパイラルダクトやグラスウールダクトや亜鉛鉄板の加工により形成されたダクト等の慣用されるダクトを用いてもよい。
以上の説明では、温調空気生成機(不図示)としてパッケージ型空調機が用いられることとしたが、これ以外に、例えば、いわゆるルームエアコンやエアハンドリングユニットが用いられることとしてもよい。ルームエアコンは、比較的小規模な建物及び/又は冷暖房室Rが少ない建物に適している。エアハンドリングユニットは、比較的大規模な建物及び/又は冷暖房室Rが多い建物に適している。ルームエアコンを用いる場合は、ルームエアコンから吹き出された空気を温調空気チャンバ25に導くダクト及び静圧を付与するブースターファンを追加して設けることが好ましい。
以上の説明では、回収裏側溝16Bから床下空間SPに放出された温調空気SAを、連通口17を介して冷暖房室Rに流入させることとしたが、床下空間SPから屋外に放出してもよく、あるいは床下空間SPからダクトを介して温調空気生成機に還気してもよい。
本発明の実施の形態に係る冷暖房システムの構成を説明する部分斜視図である。 冷暖房室の平面図である。(a)は本発明の実施の形態に係る冷暖房システムを構成する中間板の概略配列を示す図、(b)は同支持板の概略配列を示す図である。 本発明の実施の形態に係る冷暖房システムを構成するダクト回りを説明する図である。(a)はダクトの収まりを示す図、(b)はダクトの部分斜視図である。 本発明の実施の形態に係る冷暖房システムを構成するダクト及びチャンバの位置関係を説明する部分斜視図である。
符号の説明
1 冷暖房システム
11 仕上材
12 裏側層
13 中間板
14 中間溝
15 支持板
21 シートダクト
16A 供給裏側溝
R 冷暖房室
SA 温調空気

Claims (3)

  1. 冷房又は暖房が行われる冷暖房室に面する板状の仕上層と;
    前記仕上層に前記冷暖房室の裏側から面同士で接触する板状の裏側層であって、前記仕上層に接する面に線状の中間溝が間隔を空けて複数形成された裏側層と;
    前記中間溝に温度が調節された空気を供給する空気供給手段とを備える;
    冷暖房システム。
  2. 前記裏側層が、前記仕上層と接する板状の中間層と、前記仕上層との間に前記中間層を挟むように前記中間層に面同士で接触する板状の支持層とを含んで構成され;
    前記中間層が、所定の大きさに形成された板状の中間板が複数配列されて構成され;
    複数の前記中間板の間に隙間を空けて前記中間板が配列されることにより、前記中間板の間の隙間が前記中間溝として形成されるように構成された;
    請求項1に記載の冷暖房システム。
  3. 前記支持層が、所定の大きさに形成された板状の支持板が複数配列されて構成され、かつ、前記中間溝と交差する方向に伸びる線状の裏側溝が形成されるように複数の前記支持板の間に隙間を空けて前記支持板が配列されて構成され;
    前記空気供給手段が、矩形のシート状の部材が筒状に変形されたシートダクトであって、前記シートダクトの一辺が前記裏側溝の一方に隣接する前記支持板と前記中間板とに挟まれ、前記シートダクトの前記一辺に対向する対向辺が前記裏側溝の他方に隣接する前記支持板と前記中間板とに挟まれたシートダクトと、前記シートダクトの内部に連通する前記裏側溝とを含んで構成された;
    請求項2に記載の冷暖房システム。
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