JP2010107049A - 自動変速機の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

自動変速機の制御装置、制御方法、その方法を実現させるプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機において、エンジンの過回転を適切に抑制しつつ、運転者の操作に基づく手動変速を運転者に違和感を与えることなく実行する。
【解決手段】ECUは、手動変速が可能な自動変速機を制御する。ECUは、ダウンシフト操作時に許可された許可変速段が複数ある場合において(S150にてYES)、第2変速段以降の許可変速段が出力変速段より低速側である場合は継続して、ダウンシフト後のエンジン回転数NEが予め定められた過回転数領域となるか否かを、各許可変速段ごとに判断するステップ(S152にてYES、S154)と、過回転数領域となる許可変速段があると(S156にてYES)、過回転数領域となる許可変速段をキャンセルするステップ(S158)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両用の自動変速機の制御に関し、特に、運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機の制御に関する。
前進ポジション、駐車ポジション、後退ポジション、ニュートラルポジションなどの複数のシフトポジションに応じて制御される自動変速機を備えた車両が公知である。このような車両のDポジションでの走行時においては、運転者の意思と無関係に、予め記憶された変速マップに従って車両の状態(車速やアクセル開度など)に基づく変速(以下、自動変速とも記載する)が行なわれる。近年においては、このような自動変速に加えて、運転者がスイッチやレバーを操作することにより任意の変速段を選択し得る変速(以下、手動変速とも記載する)を可能にした自動変速機が知られている。このような手動変速が可能な自動変速機を備えた車両において、エンジンの過回転(オーバーレブ)やストールを防止しながら運転者の変速指令を実行する技術が、たとえば特開平8−210495号公報(特許文献1)に開示されている。
この公報に開示された制御装置は、車速に応じた値を検出する車速検出部の出力とエンジン負荷に応じた値を検出するエンジン負荷検出部の出力とに基づいて自動変速機の変速を制御する車両用自動変速機の制御装置において、手動操作により所定の変速指令を出力する変速指令部と、車速検出部の出力またはエンジン負荷検出部の出力に基いて、変速指令部が出力した変速指令の実行を許可する許可領域と変速指令の実行を禁止する変速禁止領域とを設定する領域設定部と、変速禁止領域において変速指令手段が変速指令を出力してから所定期間以内に変速許可領域になったときに変速指令を実行する遅延部とを含む。なお、この制御装置は、変速スイッチを3回以上連続して操作した場合、2回目までの操作は記憶されているが、3回目以降の操作は無視される。
この公報に開示された制御装置によると、変速禁止領域において変速指令が出力されると変速指令の実行が遅延し、変速指令を出力してから所定期間以内に変速許可領域になったときに変速指令が実行されるので、不適切な変速指令を行ってもエンジンにオーバーレブやストールが発生することが防止されるだけでなく、ドライバーの変速指令を可及的に実行させて再操作の必要性をなくすことができる。
特開平8−210495号公報
しかしながら、特許文献1に記載された制御装置においては、短時間で複数回のダウンシフト操作が行なわれた場合に以下のような問題が生じる。すなわち、変速スイッチを3回以上連続して操作した場合、3回目以降の操作はエンジンが過回転しない車両状態であっても一律に無視されてしまうため、運転者に違和感を与えてしまう。さらに、シフト操作タイミングですべての変速の許否判断が行なわれるため、2回目の変速が許可されていた場合であっても、たとえばシフト操作タイミング後の1回目の変速実行中にアクセルオンされて車速が増加した場合には、2回目の変速実行ではエンジンが過回転となるおそれがある。さらに、2回目の変速出力が禁止されていた場合、2回目の変速判断を既に行なっているためアクセルが戻されたり車速が低下したりして変速許可領域になるまで変速出力を遅延させて2回目の変速を実行するので、シフト操作タイミングと2回目の変速実行タイミングとの間に更なるタイムラグが生じ、運転者に違和感を与えてしまう。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機において、エンジンの過回転を適切に抑制しつつ、運転者の操作に基づく手動変速を運転者に違和感を与えることなく実行することができる制御装置、制御方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体を提供することである。
第1の発明に係る制御装置は、運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機を制御する。この制御装置は、運転者のダウンシフト操作を検出するための手段と、検出されたダウンシフト操作に対応する変速判断を行なうための手段と、変速判断に基づく変速出力を自動変速機に出力するための手段と、ダウンシフト操作が連続して検出されたことにより変速出力と異なる変速判断が存在する場合、異なる変速判断に基づくダウンシフトによりエンジンが過回転するか否かを判断するための判断手段と、エンジンが過回転すると判断された変速判断をキャンセルするための手段とを含む。第9の発明に係る制御方法は、第1の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第1または9の発明によると、運転者のダウンシフト操作に対応する変速判断が行なわれ、変速判断に基づく変速出力が自動変速機に出力される。ここで、ダウンシフト操作が連続して検出されて複数の変速判断が行なわれた場合に、たとえば実行中のダウンシフト完了(出力中の変速段のギヤ比での入力軸回転数と出力軸回転数との同期)を待ってから引き続く変速判断に基づく変速出力を出力する場合、運転者のダウンシフト操作と2回目以降のダウンシフト実行とにタイムラグが生じる。そこで、ダウンシフト操作が連続して検出されたことにより変速出力と異なる変速判断が存在する場合(すなわち、変速出力に対応する変速段より変速判断に対応する変速段が低速側である場合)、異なる変速判断に基づくダウンシフトによりエンジンが過回転するか否かが判断され、過回転すると判断された変速判断がキャンセルされる。このように、過回転すると判断された変速判断がキャンセルされるので、たとえばダウンシフト操作から2回目以降のダウンシフト実行までの間に車速などが増加してもエンジンの過回転を未然に防止することができるとともに、変速判断をキャンセルせずに変速判断に基づく変速出力を遅延させる場合に比べて、運転者が思いもよらないタイミングで突然ダウンシフトが行なわれることを抑制することができる。さらに、エンジンが過回転すると判断されない限り、運転者の操作に基づくダウンシフトを回数制限することなく実行することができる。その結果、運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機において、エンジンの過回転を適切に抑制しつつ、運転者の操作に基づく手動変速を運転者に違和感を与えることなく実行することができる制御装置および制御方法を提供することができる。
第2の発明に係る制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、判断手段は、異なる変速判断が複数存在する場合、各異なる変速判断ごとに、変速出力と異なる間は継続して、エンジンが過回転するか否かを判断するための手段を含む。第10の発明に係る制御方法は、第2の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第2または10の発明によると、異なる変速判断が複数存在する場合であっても、各異なる変速判断ごとに、変速出力と異なる間は継続して、エンジンが過回転するか否かが判断される。そのため、エンジンが過回転するか否かを、各異なる変速判断に基づくダウンシフトが実行されるまで適切に判断することができる。
第3の発明に係る制御装置においては、第1または2のいずれかの発明の構成に加えて、判断手段は、車速およびアクセル開度の少なくともいずれか1つに基づいて、エンジンが過回転するか否かを判断するための手段を含む。第11の発明に係る制御方法は、第3の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第3または11の発明によると、車速およびアクセル開度の少なくともいずれか1つに基づいて、エンジンが過回転するか否かが判断される。このようにすると、たとえば、ダウンシフト操作から2回目以降のダウンシフト実行までの間において、同じ車速であってもアクセル開度が小さい場合には、エンジンが過回転しないと判断して、ダウンシフトがキャンセルされることを抑制することができる。そのため、たとえば車速のみに基づいてエンジンの過回転を判断する場合に比べて、運転者が要求するダウンシフトが許容される領域を拡大することができる。
第4の発明に係る制御装置においては、運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機を制御する。この制御装置は、運転者のダウンシフト操作を検出するための手段と、ダウンシフト操作が連続して検出された場合、ダウンシフト操作時の車両の状態に基づいて、受け付けるダウンシフト回数を制限するための制限手段とを含む。第12の発明に係る制御方法は、第4の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第4または12の発明によると、たとえばダウンシフト操作回数に応じて複数のダウンシフトを実行する場合、ダウンシフト実行回数が多いほどダウンシフトによるエンジンの過回転が生じ易くなる。そこで、ダウンシフト操作が連続して検出された場合、ダウンシフト操作時の車両の状態に基づいて、受け付けるダウンシフト回数が制限される。このようにすると、ダウンシフト操作時の車両の状態がエンジンの過回転が生じ易い状態である場合には、受け付けるダウンシフト回数を少なくしてエンジンの過回転を抑制することができる。さらに、ダウンシフト操作時の車両の状態がエンジンの過回転が生じ難い状態である場合には、受け付けるダウンシフト回数を多くして運転者が要求するダウンシフトを不必要に制限することを抑制することができるので、運転者に違和感を与えることを抑制することができる。その結果、運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機において、エンジンの過回転を適切に抑制しつつ、運転者の操作に基づく手動変速を運転者に違和感を与えることなく実行することができる制御装置および制御方法を提供することができる。
第5の発明に係る制御装置においては、第4の発明の構成に加えて、制限手段は、ダウンシフト操作時のアクセル開度、ダウンシフト操作時の車速、およびダウンシフト操作時に自動変速機で形成されている変速段の少なくともいずれかに基づいて、受け付けるダウンシフト回数を制限するための手段を含む。第13の発明に係る制御方法は、第5の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第5または13の発明によると、ダウンシフト操作時のアクセル開度、ダウンシフト操作時の車速、およびダウンシフト操作時に自動変速機で形成されている変速段の少なくともいずれかに基づいて、受け付けるダウンシフト回数が制限される。このようにすると、たとえば、アクセル開度が小さい場合は大きい場合に比べて、あるいは自動変速機で形成されている変速段が低速側である場合は高速側である場合に比べて、あるいはダウンシフト操作時の車速が低い場合は高い場合に比べて、ダウンシフトによるエンジンの過回転が生じ難いと判断して、受け付けるダウンシフト回数をより多くして運転者が要求するダウンシフトをより多く実行することができる。
第6の発明に係る制御装置においては、第5の発明の構成に加えて、制限手段は、ダウンシフト操作時のアクセル開度が小さい場合は大きい場合に比べて、受け付けるダウンシフト回数を多くするための手段を含む。第14の発明に係る制御方法は、第6の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第6または14の発明によると、アクセル開度が小さい場合は大きい場合に比べて、受け付けるダウンシフト回数がより多くされる。そのため、アクセル開度が小さくエンジンの過回転が生じ難いと考えられる場合に、運転者が要求するダウンシフトをより多く実行することができる。
第7の発明に係る制御装置においては、第5の発明の構成に加えて、制限手段は、ダウンシフト操作時に自動変速機で形成されている変速段が低速側である場合は高速側である場合に比べて、受け付けるダウンシフト回数を多くするための手段を含む。第15の発明に係る制御方法は、第7の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第7または15の発明によると、自動変速機で形成されている変速段が低速側である場合は高速側である場合に比べて、受け付けるダウンシフト回数がより多くされる。そのため、自動変速機で形成されている変速段が低速段でありエンジンの過回転が生じ難いと考えられる場合に、運転者が要求するダウンシフトをより多く実行することができる。
第8の発明に係る制御装置においては、第5の発明の構成に加えて、制限手段は、ダウンシフト操作時の車速が低い場合は高い場合に比べて、受け付けるダウンシフト回数を多くするための手段を含む。第16の発明に係る制御方法は、第8の発明に係る制御装置と同様の要件を備える。
第8または16の発明によると、ダウンシフト操作時の車速が低い場合は高い場合に比べて、受け付けるダウンシフト回数が多くされる。そのため、車速が低くエンジンの過回転が生じ難いと考えられる場合に、運転者が要求するダウンシフトをより多く実行することができる。
第17の発明に係るプログラムにおいては、第9〜16のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータに実行させる。第18の発明に係る記録媒体は、第9〜16のいずれかの発明に係る制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した媒体である。
第17または18の発明によると、コンピュータ(汎用でも専用でもよい)を用いて、第9〜16のいずれかの発明に係る制御方法を実現することができる。
本発明の実施の形態に係る制御装置が搭載される車両の構造を示す図である。 本発明の実施の形態におけるシフトゲートの形状を示す図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置を構成するECUの制御構造を示すフローチャート(その1)である。 エンジン回転数の過回転数領域とアクセル開度と車速との関係を示す図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置を構成するECUの制御構造を示すフローチャート(その2)である。 本発明の実施の形態の変形例に係る制御装置を構成するECUの制御構造を示すフローチャートである。 車速と連続ダウン制限回数との関係を示す図である。 操作前の変速段と連続ダウン制限回数との関係を示す図である。 アクセル開度と連続ダウン制限回数との関係を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<実施の形態>
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載した車両10について説明する。この車両10は、FF(Front engine Front drive)車両である。なお、FF以外の車両であってもよい。
車両10は、エンジン100と、トルクコンバータ210と、オートマチックトランスミッション200と、駆動輪12と、ディファレンシャルギヤ14と、ドライブシャフト16と、ECU(Electronic Control Unit)400とを含む。
エンジン100は、インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と空気との混合気を、シリンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関である。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフトが回転させられる。
オートマチックトランスミッション200は、プラネタリギヤユニット300と、油圧回路220とを含む。オートマチックトランスミッション200は、トルクコンバータ210を経由してエンジン100に連結される。油圧回路220は、プラネタリギヤユニット300内部のクラッチ要素およびブレーキ要素の作動状態を、ECU400からの変速指令に応じて制御する。これにより、オートマチックトランスミッション200は、所望のギヤ段を形成し、クランクシャフトの回転数を所望の回転数に変速する。
オートマチックトランスミッション200の出力ギヤは、ディファレンシャルギヤ14と噛合っている。ディファレンシャルギヤ14にはドライブシャフト16がスプライン嵌合などによって連結される。ドライブシャフト16を経由して、左右の駆動輪12に動力が伝達される。
ECU400には、車速センサ50と、シフトゲート80に形成されたシフト通路に沿って移動可能に設けられるシフトレバー52のポジションスイッチ54と、アクセルペダル56のアクセル開度センサ58と、ブレーキペダル60のストロークセンサ62と、電子スロットルバルブ114のスロットル開度センサ64と、エンジン回転数センサ66と、入力軸回転数センサ70と、出力軸回転数センサ72とが、ハーネスなどを介在させて接続されている。
車速センサ50は、ドライブシャフト16の回転数から車両10の車速Vを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
ポジションスイッチ54は、シフトレバー52の位置(シフトポジション)SPを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。シフトポジションSPに対応して、オートマチックトランスミッション200のギヤ段が自動で形成される。
アクセル開度センサ58は、アクセルペダル56の開度(アクセル開度)ACCを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
ストロークセンサ62は、ブレーキペダル60のストローク量(ブレーキストローク量)BSを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
スロットル開度センサ64は、アクチュエータにより開度が調整される電子スロットルバルブ114の開度(スロットル開度)を検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。電子スロットルバルブ114により、エンジン100に吸入される空気量(エンジン100の出力)が調整される。
エンジン回転数センサ66は、エンジン100の出力軸(クランクシャフト)の回転数(エンジン回転数)NEを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
入力軸回転数センサ70は、オートマチックトランスミッション200の入力軸回転数NINを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。出力軸回転数センサ72は、オートマチックトランスミッション200の出力軸回転数NOUTを検出し、検出結果を表わす信号をECU400に送信する。
ECU400は、車速センサ50、ポジションスイッチ54、アクセル開度センサ58、ストロークセンサ62、スロットル開度センサ64、エンジン回転数センサ66、入力軸回転数センサ70、出力軸回転数センサ72などから送られてきた信号、ROM(Read Only Memory)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両10が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。
本実施の形態において、ECU400は、シフトレバー52がD(ドライブ)ポジションに位置することにより、オートマチックトランスミッション200のシフトレンジにD(ドライブ)レンジが選択された場合、1速〜6速段のうちのいずれかのギヤ段が形成されるように、オートマチックトランスミッション200を制御する。1速〜6速段のうちのいずれかのギヤ段が形成されることにより、オートマチックトランスミッション200は駆動輪12に駆動力を伝達し得る。なお、オートマチックトランスミッション200で形成されるギヤ段は、1速〜6速段に限定されない。
図2を参照して、シフトゲート80について説明する。図2に示すように、シフトゲート80には、シフト通路82が形成されている。シフトレバー52は、シフト通路82に沿って移動可能に設けられる。シフトゲート80には、オートマチックトランスミッション200における各変速ポジションに対応した複数のシフトポジションがシフト通路82に設定される。複数のシフトポジションは、たとえば、前進ポジション(以下、(D)ポジションと記載する)と、ニュートラルポジション(以下、(N)ポジションと記載する)と、パーキングポジション(以下、(P)ポジションと記載する)と、リバースポジション(以下、(R)ポジションと記載する)とを含む。シフトゲート80は、シフトレバー52が(P)ポジションに対応する位置から図2の紙面下方側の、(R)ポジション、(N)ポジションおよび(D)ポジションに移動可能に形成される。
また、シフト通路82には、サブゲート84が接続される。シフト通路82は、サブゲート84の図2の紙面上下方向の中央部に接続される。サブゲート84の中央部は、運転者によるシフトレバー52の操作に応じて運転者が任意のギヤ段を選択できる手動変速モードに対応するシフトポジション(以下、(M)ポジションという)が設定される。シフトレバー52を(D)ポジションから図2の紙面右方向に移動させると(M)ポジションに到達する。
サブゲート84において、シフトレバー52を(M)ポジションから図2の紙面上方向に移動すると(+)ポジションに到達し、図2の紙面下方向に移動すると(−)ポジションに到達する。なお、シフトゲート80の形状は、特にこれに限定されるものではない。また、シフトゲート80は、図2の紙面上方向が車両の前方向になるようにして、運転席に設けられるようにしてもよいし、図2の紙面上方向が車両の上方向になるようにして、運転席に設けられるようにしてもよい。
運転者は、シフトゲート80に形成されるシフト通路82に沿ってシフトレバー52を操作して、シフトレバー52を所望の位置(シフトポジション)に移動させる。運転者は、シフトレバー52の位置を変更することにより、オートマチックトランスミッション200の動力伝達状態を選択することができる。
運転者がシフトレバー52を(D)ポジションに移動させると、ポジションスイッチ54から(D)ポジションが選択されたことを示す信号が送信される。ECU400は、ポジションスイッチ54から(D)ポジションが選択されたことを示す信号を受信すると、自動変速モードで前進走行するようにオートマチックトランスミッション200を制御する。
自動変速モードが選択されると、ECU400は、車速Vとアクセル開度ACCとをパラメータとする変速マップに基づいて、オートマチックトランスミッション200の自動変速を行なう。
運転者がシフトレバー52を(M)ポジションに移動させると、ポジションスイッチ54から(M)ポジションが選択されたことを示す信号が送信される。ECU400は、ポジションスイッチ54から(M)ポジションが選択されたことを示す信号を受信すると、手動変速モードで前進走行するようにオートマチックトランスミッション200を制御する。
運転者がシフトレバー52を(M)ポジションから(+)ポジションに移動(以下、(+)操作とも記載する)したことを表わす信号をポジションスイッチ54から受信すると、ECU400は、現在形成されているギヤ段よりも1段高速側の変速比に対応するギヤ段を形成するように、オートマチックトランスミッション200を制御する。すなわち、手動変速モードにおいては、運転者の(+)操作により手動でアップシフトされる。
運転者がシフトレバー52を(M)ポジションから(−)ポジションに移動(以下、(−)操作とも記載する)したことを表わす信号をポジションスイッチ54から受信すると、ECU400は、現在形成されているギヤ段よりも1段低速側の変速比に対応するギヤ段を形成するように、オートマチックトランスミッション200を制御する。すなわち、手動変速モードにおいては、運転者の(−)操作により手動でダウンシフトされる。
図3を参照して、本実施の形態に係る制御装置の機能ブロック図について説明する。図3に示すように、この制御装置は、ダウンシフト受付部410と、許可変速段記憶部420と、許可変速段受付キャンセル部430と、手動変速制御部440とを含む。
ダウンシフト受付部410は、シフトポジションSP、アクセル開度ACC、車速V(あるいは出力軸回転数NOUT)、入力軸回転数NINに基づいて、運転者によるダウンシフト操作に対応する変速判断を行ない、変速判断に対応する要求変速段を算出し、ダウンシフト後にエンジン回転数NEが予め定められた過回転数領域に含まれない要求変速段を、許可変速段として受け付ける。なお、要求変速段とは、変速判断に基づくダウンシフト後の変速段である。
許可変速段記憶部420は、ダウンシフト受付部410が受け付けた許可変速段を一時的に記憶する。
許可変速段受付キャンセル部430は、アクセル開度ACC、車速V(あるいは出力軸回転数NOUT)、入力軸回転数NINに基づいて、許可変速段記憶部420に記憶されている許可変速段をキャンセルする。すなわち、許可変速段受付キャンセル部430は、運転者によるダウンシフト操作に対応する変速判断をキャンセルする。許可変速段受付キャンセル部430によりキャンセルされた許可変速段へのダウンシフトは、たとえダウンシフト操作時に受け付けられたダウンシフトであっても実行されない。
手動変速制御部440は、許可変速段記憶部420に記憶された許可変速段への変速を実行させる変速指令(以下、変速出力とも記載する)を油圧回路220へ出力する。手動変速制御部440は、許可変速段記憶部420に記憶された許可変速段が複数存在する場合、出力中の許可変速段へのダウンシフト完了(出力中の許可変速段のギヤ比での入力軸回転数NINと出力軸回転数NOUTとの同期)を待ってから、引き続く許可変速段への変速指令を出力する。
このような機能ブロックを有する本実施の形態に係る制御装置は、デジタル回路やアナログ回路の構成を主体としたハードウェアでも、ECU400に含まれるCPU(Central Processing Unit)およびメモリとメモリから読み出されてCPUで実行されるプログラムとを主体としたソフトウェアでも実現することが可能である。一般的に、ハードウェアで実現した場合には動作速度の点で有利で、ソフトウェアで実現した場合には設計変更の点で有利であると言われている。以下においては、ソフトウェアとして制御装置を実現した場合を説明する。なお、このようなプログラムを記録した記録媒体についても本発明の一態様である。
図4を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU400が、運転者によりダウンシフト操作された場合に実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、このプログラムは、予め定められたサイクルタイムで繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU400は、ポジションスイッチ54から送信されるシフトポジションSPに基づいて、運転者によるダウンシフト操作(すなわち(−)操作)があったか否かを判断する。ダウンシフト操作があったと判断されると(S100にてYES)、処理はS102に移される。そうでないと(S100にてNO)、処理はS112に移される。
S102にて、ECU400は、要求変速段を算出する。要求変速段とは、上述したように、変速判断に基づくダウンシフト後の変速段である。たとえば、ECU400は、6速での走行中に、連続して3回のダウンシフト操作があったと判断された場合、要求変速段を、5速段、4速段および3速段と算出する。
S104にて、ECU400は、ダウンシフト後のエンジン回転数NEが予め定められた過回転数領域となるか否かを、各要求変速段ごとに判断する。たとえば、ECU400は、図5に示すような、アクセル開度ACCおよび車速V(あるいは出力軸回転数NOUT)をパラメータとするマップに基づいて過回転数領域となるか否かを判断する。図5に示すマップにおいては、ダウンシフト後の変速段(1速〜6速)ごとにしきい線が設けられる。これらのしきい線は、ダウンシフト後の変速段が高速側であるほど高くなり、アクセル開度ACCが低いほど高くなる。ECU400は、アクセル開度ACCと車速Vとの交点が含まれる領域がしきい線を越えている場合に、ダウンシフト後のエンジン回転数NEが過回転数領域となると判断する。したがって、車速Vが同じであれば、アクセル開度ACCが低いほど過回転数領域と判断され難くなり、アクセル開度ACCが同じであれば、車速Vが低いほど過回転数領域と判断され難くなる。また、アクセル開度ACCおよび車速Vが同じであれば、ダウンシフト後の変速段が高速側であるほど過回転数領域と判断され難くなる。なお、ダウンシフト後のエンジン回転数NEが過回転数領域となるか否かの判断方法はこれに限定されない。
S106にて、ECU400は、過回転数領域となる要求変速段があるか否かを判断する。過回転数領域となる要求変速段があると(S106にてYES)、処理はS108に移される。そうでないと(S106にてNO)、処理はS110に移される。
S108にて、ECU400は、過回転数領域となる要求変速段の受付をキャンセルする。
S110にて、ECU400は、過回転数領域とならない要求変速段を、許可変速段として受け付けて記憶する。
S112にて、ECU400は、手動変速制御を実行する。具体的には、ECU400は、受け付けた許可変速段をオートマチックトランスミッション200に形成させる変速指令を油圧回路220へ出力する。許可変速段が複数ある場合、ECU400は、出力中の許可変速段へのダウンシフト完了を待ってから、引き続く許可変速段への変速指令を出力する。たとえば、5速段、4速段、3速段の3つの許可変速段がある場合、ECU400は、まず5速段へのダウンシフトを実行させる指令を出力する。5速段へのダウンシフト完了後(すなわち5速段が形成された後)に、4速段への変速指令を出力する。4速段へのダウンシフト完了後に、3速段への変速指令を出力する。なお、以下の説明においては、変速指令によってECU400から油圧回路220に形成指示されている変速段を、出力変速段とも記載する。
図6を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU400が手動変速実行中に実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、このプログラムは、手動変速実行中において、予め定められたサイクルタイムで繰り返し実行される。
S150にて、ECU400は、許可変速段が複数あるか否かを判断する。許可変速段が複数あると(S150にてYES)、処理はS152に移される。そうでないと(S150にてNO)、この処理は終了する。
S152にて、ECU400は、第2変速段以降の許可変速段が出力変速段より低速側であるか否かを判断する。第2変速段以降の許可変速段とは、複数の許可変速段(すなわち変速判断に対応する変速段)のうち最も高速側の許可変速段を除いたものである。たとえば、5速段、4速段、3速段の3つの許可変速段がある場合、第2変速段以降の許可変速段は、最も高速側の5速段を除いた4速段および3速段である。また、出力変速段とは、上述したように、変速指令によってECU400から油圧回路220に形成指示されている変速段(すなわち変速出力に対応する変速段)である。第2変速段以降の許可変速段が出力変速段より低速側であると(S152にてYES)、処理はS154に移される。そうでないと(S152にてNO)、この処理は終了する。
S154にて、ECU400は、ダウンシフト後のエンジン回転数NEが予め定められた過回転数領域となるか否かを、出力変速段より低速側であると判断された各許可変速段ごとに判断する。たとえば、ECU400は、上述した図5に示すような、アクセル開度ACCおよび車速V(あるいは出力軸回転数NOUT)をパラメータとするマップに基づいて過回転数領域となるか否かを判断する。なお、ECU400は、図5に示すマップとは異なるマップに基づいてダウンシフト後のエンジン回転数NEが過回転数領域となるか否かを判断するようにしてもよい。
S156にて、ECU400は、過回転数領域となる許可変速段があるか否かを判断する。過回転数領域となる許可変速段があると(S156にてYES)、処理はS158に移される。そうでないと(S156にてNO)、この処理は終了する。
S158にて、ECU400は、過回転数領域となる許可変速段へのダウンシフトが実行されないように、過回転数領域となる許可変速段をキャンセルする。すなわち、ECU400は、過回転数領域となる変速判断をキャンセルする。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置であるECU400により制御されるオートマチックトランスミッション200の動作について説明する。
6速段での走行中に、連続して3回のダウンシフト操作があった場合を想定する。この場合、ダウンシフト操作時において、5速段、4速段および3速段が要求変速段として算出され(S102)、ダウンシフト後のエンジン回転数NEが過回転数領域となるか否かが、各要求変速段ごとに判断される(S104)。
ダウンシフト操作時において、すべての要求変速段(5速段、4速段および3速段)が過回転数領域とならないと判断されると(S106にてNO)、これらの要求変速段が許可変速段として受け付けられて記憶される(S110)。
許可変速段が受け付けられると手動変速制御が実行され(S112)、まず6速段の変速比に最も近い5速段へのダウンシフトが実行される。4速段へのダウンシフトは、5速段へのダウンシフト完了後に実行される。そのため、4速段へのダウンシフト実行は運転者のダウンシフト操作に対して遅れてしまう。さらに、3速段へのダウンシフトの実行は、4速段へのダウンシフト完了後に実行される。そのため、3速段へのダウンシフトの実行は、運転者のダウンシフト操作に対してさらに遅れてしまう。
そこで、出力変速段が5速段である間(5速段へのダウンシフト実行中)は継続して、出力変速段(5速段)より低速側の4速段および3速段へのダウンシフト後のエンジン回転数NEが予め定められた過回転数領域となるか否かが各変速段ごとに判断される(S152にてYES、S154)。
この時点で4速段あるいは3速段へのダウンシフトが過回転数領域となると判断されると(S156にてYES)、過回転数領域となると判断された変速段へのダウンシフトはキャンセルされる(S158)。そのため、ダウンシフト操作時に許可された4速段あるいは3速段へのダウンシフトを、5速段へのダウンシフト実行中のアクセル開度ACCや車速Vの変化によりエンジンが過回転するおそれが生じた時点でキャンセルすることができる。さらに、過回転するおそれが生じた時点で4速段あるいは3速段へのダウンシフトをキャンセルするので、所定時間経過後に非過回転数領域となった時点で突然ダウンシフトが行なわれることはなく、運転者に違和感を与えることはない。
一方、4速段および3速段へのダウンシフトが過回転数領域となると判断されない限り(S156にてNO)、4速段および3速段へのダウンシフトがキャンセルされることなく実行される(S112)。そのため、運転者の操作に基づく3回のダウンシフトを回数制限することなく実行することができる。
さらに、ダウンシフト操作時の過回転数領域判断(S104)およびダウンシフト操作後の過回転数領域判断(S154)は、上述した図5に示すようなマップに基づいて行なわれる。すなわち、上述したように、車速Vが同じであっても、アクセル開度ACCが低いほど過回転数領域と判断され難くなる。そのため、車速Vのみに基づいてエンジンの過回転を判断する場合に比べて、運転者が要求するダウンシフトが許容される領域を拡大することができる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置によれば、ダウンシフト操作が複数回連続して検出された場合、変速判断に対応する要求変速段が変速出力に対応する出力変速段より低速側であると、低速側である要求変速段へのダウンシフトによりエンジンが過回転するか否かが判断され、過回転すると判断された要求変速段に対応する変速判断はキャンセルされる。そのため、ダウンシフト操作時に一旦許可された要求変速段であっても、ダウンシフト操作後の車速増加などによりエンジンの過回転が生じるおそれがある要求変速段へのダウンシフトはキャンセルされる。これにより、エンジンが過回転になることを未然に抑制するとともに、変速判断をキャンセルせずに非過回転数領域になるまで変速出力を遅延させる場合に比べて、突然ダウンシフトが行なわれることを抑制することができる。さらに、エンジンが過回転すると判断されない限り、運転者の操作に基づくダウンシフトを回数制限することなく実行することができる。
なお、本実施の形態においては、シフトレバー52の操作に基づき任意のギヤ段が選択される場合について説明したが、シフトレバー52の操作に代えて、たとえばパドルスイッチの操作に基づいて任意のギヤ段が選択されるようにしてもよい。
また、たとえば自動変速モードにおいて上述したパドルスイッチの操作に基づき自動変速される最高速側の変速段(すなわち自動変速される変速比の範囲)が選択される場合には、自動変速モードにおける最高速側の変速段の選択時に本発明を適用するようにしてもよい。この場合において、手動変速モードでのギヤ段選択時と自動変速モードでの最高速側の変速段選択時とで、図5に示したしきい線の値(エンジンの過回転を判断する値)を変更するようにしてもよい。
また、スポーツモードやノーマルモードなど、運転者が要求する走行特性が異なるモードを複数備える車両においては、各モードごとに図5に示したしきい線の値を変更するようにしてもよい。
<実施の形態の変形例>
上述の実施の形態に係るECU400が運転者によりダウンシフト操作された場合に実行するプログラムの制御構造を、前述の図4のフローチャートに示す構造に代えて、図7のフローチャートに示す構造に変更してもよい。
図7を参照して、本変形例に係る制御装置であるECU400が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、図7に示したフローチャートの中で、前述の図4に示したフローチャートと同じ処理については同じステップ番号を付してある。それらについての処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
S200にて、ECU400は、連続ダウン操作回数をカウントする。ECU400は、たとえば予め定められた時間よりも短い時間内に、複数のダウンシフト操作があったと判断された回数を、連続ダウン操作回数としてカウントする。
S202にて、ECU400は、車速V、ダウンシフト操作前にオートマチックトランスミッション200で形成されていた変速段、およびアクセル開度ACCの少なくともいずれかに基づいて、連続ダウン制限回数を算出する。連続ダウン制限回数とは、連続して実行してもエンジン回転数NEが過回転数領域とならないと予測されるダウンシフト回数の最大値である。たとえば、ECU400は、図8に示すように、車速Vが低速領域に含まれるほど連続ダウン制限回数を大きな値に算出する。また、たとえば、ECU400は、図9に示すように、ダウンシフト操作前にオートマチックトランスミッション200で形成されていた変速段が低速段領域に含まれるほど連続ダウン制限回数を大きな値に算出する。また、たとえば、ECU400は、図10に示すように、アクセル開度ACCが低い領域に含まれるほど連続ダウン制限回数を大きな値に算出する。なお、車速V、ダウンシフト操作前の変速段、およびアクセル開度ACCのうちの2つ以上のパラメータに基づいて連続ダウン制限回数を算出し、算出された連続ダウン制限回数のうち、最も少ない回数の連続ダウン制限回数を選択するようにしてもよい。
S204にて、ECU400は、連続ダウン操作回数が連続ダウン制限回数を超えているか否かを判断する。連続ダウン操作回数が連続ダウン制限回数を超えていると(S204にてYES)、処理はS206に移される。そうでないと(S204にてNO)、処理はS208に移される。
S206にて、ECU400は、連続ダウン制限回数を超えた分の要求変速段の受付をキャンセルする。
S208にて、ECU400は、連続ダウン制限回数を超えなかった分の要求変速段を許可変速段として受け付けて記憶する。
以上のようにすると、ダウンシフト操作が複数回連続して検出された場合、ダウンシフト操作時において、連続ダウンシフト回数が、連続して実行してもエンジン回転数NEが過回転数領域とならないと予測される連続ダウン制限回数に制限される(S206)。そのため、ダウンシフト操作時において、受け付けるダウンシフト回数を少なくしてエンジンの過回転を抑制することができる。
さらに、上述した図8、図9および図10に示すように、アクセル開度が小さい場合、あるいはダウンシフト操作前の変速段が低速側である場合、あるいは車速が低い場合など、エンジンの過回転が生じ難い状態である場合には、連続ダウン制限回数は大きな値に算出される(S202)。そのため、運転者が要求するダウンシフトを不必要に制限することが抑制される。そのため、エンジンの過回転を適切に抑制しつつ、運転者の操作に基づく手動変速を運転者に違和感を与えることなく実行することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 車両、12 駆動輪、14 ディファレンシャルギヤ、16 ドライブシャフト、50 車速センサ、52 シフトレバー、54 ポジションスイッチ、56 アクセルペダル、58 アクセル開度センサ、60 ブレーキペダル、62 ストロークセンサ、64 スロットル開度センサ、66 エンジン回転数センサ、70 入力軸回転数センサ、72 出力軸回転数センサ、80 シフトゲート、82 シフト通路、84 サブゲート、100 エンジン、114 電子スロットルバルブ、200 オートマチックトランスミッション、210 トルクコンバータ、220 油圧回路、300 プラネタリギヤユニット、400 ECU、410 ダウンシフト受付部、420 許可変速段記憶部、430 許可変速段受付キャンセル部、440 手動変速制御部。

Claims (12)

  1. 運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機の制御装置であって、
    前記運転者のダウンシフト操作を検出するための手段と、
    前記ダウンシフト操作が連続して検出された場合、前記ダウンシフト操作時の車両の状態に基づいて、受け付けるダウンシフト回数を制限するための制限手段とを含む、制御装置。
  2. 前記制限手段は、前記ダウンシフト操作時のアクセル開度、前記ダウンシフト操作時の車速、および前記ダウンシフト操作時に前記自動変速機で形成されている変速段の少なくともいずれかに基づいて、前記受け付けるダウンシフト回数を制限するための手段を含む、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制限手段は、前記ダウンシフト操作時のアクセル開度が小さい場合は大きい場合に比べて、前記受け付けるダウンシフト回数を多くするための手段を含む、請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記制限手段は、前記ダウンシフト操作時に前記自動変速機で形成されている変速段が低速側である場合は高速側である場合に比べて、前記受け付けるダウンシフト回数を多くするための手段を含む、請求項2に記載の制御装置。
  5. 前記制限手段は、前記ダウンシフト操作時の車速が低い場合は高い場合に比べて、前記受け付けるダウンシフト回数を多くするための手段を含む、請求項2に記載の制御装置。
  6. 運転者の操作に基づく手動変速が可能な自動変速機の制御方法であって、
    前記運転者のダウンシフト操作を検出するステップと、
    前記ダウンシフト操作が連続して検出された場合、前記ダウンシフト操作時の車両の状態に基づいて、受け付けるダウンシフト回数を制限する制限ステップとを含む、制御方法。
  7. 前記制限ステップは、前記ダウンシフト操作時のアクセル開度、前記ダウンシフト操作時の車速、および前記ダウンシフト操作時に前記自動変速機で形成されている変速段の少なくともいずれかに基づいて、前記受け付けるダウンシフト回数を制限するステップを含む、請求項6に記載の制御方法。
  8. 前記制限ステップは、前記ダウンシフト操作時のアクセル開度が小さい場合は大きい場合に比べて、前記受け付けるダウンシフト回数を多くするステップを含む、請求項7に記載の制御方法。
  9. 前記制限ステップは、前記ダウンシフト操作時に前記自動変速機で形成されている変速段が低速側である場合は高速側である場合に比べて、前記受け付けるダウンシフト回数を多くするステップを含む、請求項7に記載の制御方法。
  10. 前記制限ステップは、前記ダウンシフト操作時の車速が低い場合は高い場合に比べて、前記受け付けるダウンシフト回数を多くするステップを含む、請求項7に記載の制御方法。
  11. 請求項6〜10のいずれかに記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  12. 請求項6〜10のいずれかに記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータ読み取り可能に記録した記録媒体。
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