JP2010106964A - 異種管接合継手 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストが低減でき、組み立て作業性に優れ、かつ、合成樹脂筒状アダプターと金属管部材との接合部における止水性が確実であるとともに、合成樹脂筒状アダプターに引っ張り力が作用した場合に、合成樹脂筒状アダプターの本体部分が破断する前に金属管部材が抜けてしまうといったことがない異種管接合継手を提供することを目的とする。
【解決手段】円筒状アダプター本体11の一端に円筒状アダプター本体11の外周方向に張り出す鍔部12を有し、円筒状アダプター本体11の外径をD1、円筒状アダプター本体11の内径をD2、鍔部12の外径をD3としたとき、D32−D12>D12−D22を満足する合成樹脂筒状アダプター1と、金属継手本体部材2aとを、円筒状アダプター本体11に遊嵌された雄ねじ筒部材3と金属継手本体部材2aの雌ねじ筒部21aとを螺合することによって一体固定した。
【選択図】 図1
【解決手段】円筒状アダプター本体11の一端に円筒状アダプター本体11の外周方向に張り出す鍔部12を有し、円筒状アダプター本体11の外径をD1、円筒状アダプター本体11の内径をD2、鍔部12の外径をD3としたとき、D32−D12>D12−D22を満足する合成樹脂筒状アダプター1と、金属継手本体部材2aとを、円筒状アダプター本体11に遊嵌された雄ねじ筒部材3と金属継手本体部材2aの雌ねじ筒部21aとを螺合することによって一体固定した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、合成樹脂管部材(ポリエチレン樹脂管等)と金属管部材(金属ネジ接合部等)という異種の管部材を相対回転可能に接合する異種管接合継手に関する。
金属製の止水栓と、合成樹脂管とを接続するのに用いられる管継手としては、図12あるいは図13に示すような管継手100,200が提案されている(特許文献1,2参照)。
すなわち、管継手100は、一端に電気融着式の受口111を有する合成樹脂管部材110の他端に、一端にねじ受口121が形成された金属管部材120の他端がインサート成形され、また、管継手200は、一端に電気融着式の受口211を有する合成樹脂管部材210の他端に、金属管部材本体220の一端がインサート成形されるとともに、金属管部材本体220の他端に金属製ユニオン230が支持されている。
すなわち、管継手100は、一端に電気融着式の受口111を有する合成樹脂管部材110の他端に、一端にねじ受口121が形成された金属管部材120の他端がインサート成形され、また、管継手200は、一端に電気融着式の受口211を有する合成樹脂管部材210の他端に、金属管部材本体220の一端がインサート成形されるとともに、金属管部材本体220の他端に金属製ユニオン230が支持されている。
ところで、上記管継手100,200は、金属管部材120のインサート部あるいは金属管部材本体220のインサート部において、合成樹脂管部材110,210との界面での止水性能が問題となるが、ゴムパッキンをインサート成形しても、射出成形時の熱による変形等で、ゴムパッキンをインサート成形出来ないので、金属管部材120のインサート部あるいは金属管部材本体220のインサート部に複雑な溝加工を施すとともに、インサート部に外嵌した金属製かしめリング130、240をかしめることによって止水性を確保するようにしている。
しかしながら、上記のように、インサート部に複雑な溝加工を施すとともに、かしめリングをかしめるような構造にした場合、製造コストが高くなるとともに、組み立て作業性も悪いという問題がある。
しかしながら、上記のように、インサート部に複雑な溝加工を施すとともに、かしめリングをかしめるような構造にした場合、製造コストが高くなるとともに、組み立て作業性も悪いという問題がある。
一方、図14に示すような円筒状アダプター本体311の一端に円筒状アダプター本体311の外周方向に張り出す鍔部312を有する合成樹脂筒状アダプター310に金属管部材としての金属製ユニオン320を装着した管継手300が従来から使用されている。
この管継手300の場合、上記管継手100,200に比べ、部品点数が少なく、製造コストを低く抑えることができるとともに、組み立て作業性に優れているが、鍔部312による係止力が不足するために、止水栓を金属製ユニオン320に固定した状態で、合成樹脂筒状アダプター310に引っ張り力が作用すると、円筒状アダプター本体311の破断前に合成樹脂筒状アダプター310から金属製ユニオン320が抜けてしまうおそれがある。
この管継手300の場合、上記管継手100,200に比べ、部品点数が少なく、製造コストを低く抑えることができるとともに、組み立て作業性に優れているが、鍔部312による係止力が不足するために、止水栓を金属製ユニオン320に固定した状態で、合成樹脂筒状アダプター310に引っ張り力が作用すると、円筒状アダプター本体311の破断前に合成樹脂筒状アダプター310から金属製ユニオン320が抜けてしまうおそれがある。
そこで、上記鍔部312の外径を大きく出来れば、上記問題が解決できるのであるが、水道の場合、一般に管口径により、止水栓との接続のネジ規格が決まっているので、上記金属製ユニオン320も止水栓に合わせたネジ内径のものを用いざるを得ない。
したがって、鍔部312の外径が、最大でもネジ内径以下の寸法に決まってしまい、鍔部312を十分大きなものとすることができない。
したがって、鍔部312の外径が、最大でもネジ内径以下の寸法に決まってしまい、鍔部312を十分大きなものとすることができない。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、製造コストが低減でき、組み立て作業性に優れ、かつ、合成樹脂筒状アダプターと金属管部材との接合部における止水性が確実であるとともに、合成樹脂筒状アダプターに引っ張り力が作用した場合に、合成樹脂筒状アダプターの本体部分が破断する前に金属管部材が抜けてしまうといったことがない異種管接合継手を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の異種管接合継手は、円筒状アダプター本体の一端に円筒状アダプター本体の外周方向に張り出す鍔部を有する合成樹脂筒状アダプターと、一端に雌ねじ筒部または雄ねじ筒部を有し、他端に金属管部材と接続される金属管部材接続部を有するとともに、前記合成樹脂筒状アダプターの鍔部の端面に当接するアダプター接触面を備える金属継手本体部材と、前記合成樹脂筒状アダプターに遊嵌され、最小内径が前記鍔部の外径より小さい前記金属継手本体部材の雌ねじ筒部に螺合する雄ねじ筒部材あるいは前記金属継手本体部材の雄ねじ筒部に螺合する袋ナットと、前記鍔部の端面及びアダプター接触面のいずれか一方に設けられたシールリング溝に装着したシールリングと、
を備え、前記雄ねじ筒部材と金属継手本体部材の雌ねじ筒部、あるいは、前記袋ナットと金属継手本体部材の雄ねじ筒部が螺合し、前記鍔部の端面とアダプター接触面とが圧接されて前記合成樹脂筒状アダプターと金属継手本体部材とが一体化される異種管接合継手であって、前記円筒状アダプター本体の外径をD1、円筒状アダプター本体の内径をD2、鍔部の外径をD3としたとき、D32−D12>D12−D22を満足することを特徴とすることを特徴としている。
を備え、前記雄ねじ筒部材と金属継手本体部材の雌ねじ筒部、あるいは、前記袋ナットと金属継手本体部材の雄ねじ筒部が螺合し、前記鍔部の端面とアダプター接触面とが圧接されて前記合成樹脂筒状アダプターと金属継手本体部材とが一体化される異種管接合継手であって、前記円筒状アダプター本体の外径をD1、円筒状アダプター本体の内径をD2、鍔部の外径をD3としたとき、D32−D12>D12−D22を満足することを特徴とすることを特徴としている。
本発明は、特に限定されないが、例えば、雄ねじ筒部材と金属継手本体部材の雌ねじ筒部との螺合部、または、袋ナットと金属継手本体部材の雄ねじ筒部との螺合部で、前記雄ねじ筒部材または袋ナットに穿設されたねじ孔に回り止めピンが螺合されるとともに、回り止めピンの先端が、前記雌ねじ筒部また雄ねじ筒部の前記ねじ孔を臨む位置に設けられた有底ピン穴に入り込んで雄ねじ筒部材と金属継手本体部材の雌ねじ筒部あるいは袋ナットと金属継手本体部材の雄ねじ筒部との螺合状態が保持されている構成とすること、また、金属継手本体部材の金属管部材接続部が、ユニオン構造を備えている構成とすることが好ましい。
また、合成樹脂筒状アダプターの材質としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等が挙げられ、ポリエチレンが好ましい。
金属継手本体部材の材質としては、特に限定されないが、例えば、砲金、真鍮、ステンレス鋼等が挙げられる。
また、合成樹脂筒状アダプターの材質としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等が挙げられ、ポリエチレンが好ましい。
金属継手本体部材の材質としては、特に限定されないが、例えば、砲金、真鍮、ステンレス鋼等が挙げられる。
本発明の異種管接合継手は、上記のように、円筒状アダプター本体の一端に円筒状アダプター本体の外周方向に張り出す鍔部を有する合成樹脂筒状アダプターと、一端に雌ねじ筒部または雄ねじ筒部を有し、他端に金属管部材と接続される金属管部材接続部を有するとともに、前記合成樹脂筒状アダプターの鍔部の端面に当接するアダプター接触面を備える金属継手本体部材と、前記合成樹脂筒状アダプターに遊嵌され、最小内径が前記鍔部の外径より小さい前記金属継手本体部材の雌ねじ筒部に螺合する雄ねじ筒部材あるいは前記金属継手本体部材の雄ねじ筒部に螺合する袋ナットと、前記鍔部の端面及びアダプター接触面のいずれか一方に設けられたシールリング溝に装着したシールリングと、を備え、前記雄ねじ筒部材と金属継手本体部材の雌ねじ筒部、あるいは、前記袋ナットと金属継手本体部材の雄ねじ筒部が螺合し、前記鍔部の端面とアダプター接触面とが圧接されて前記合成樹脂筒状アダプターと金属継手本体部材とが一体化される異種管接合継手であって、前記円筒状アダプター本体の外径をD1、円筒状アダプター本体の内径をD2、鍔部の外径をD3としたとき、D32−D12>D12−D22を満足することを特徴とするようになっているので、製造コストが低減でき、組み立て作業性に優れ、かつ、合成樹脂筒状アダプターと金属管部材との接合部における止水性が確実であるとともに、合成樹脂筒状アダプターに引っ張り力が作用した場合に、合成樹脂筒状アダプターの本体部分が破断する前に金属管部材が抜けてしまうといったことがない。
以下、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1は、本発明にかかる異種管接合継手の1つの実施の形態をあらわしている。
図1は、本発明にかかる異種管接合継手の1つの実施の形態をあらわしている。
図1に示すように、この異種管接合継手Aは、合成樹脂筒状アダプター1と、金属継手本体部材2aと、雄ねじ筒部材3と、シールリングとしてのOリング4と、回り止めピン5とから構成されている。
すなわち、合成樹脂筒状アダプター1は、ポリエチレン樹脂を射出成形してなり、図一および図2に示すように、円筒状アダプター本体11の一端に円筒状アダプター本体11の外周方向に張り出す鍔部12を有し、円筒状アダプター本体11の外径をD1、円筒状アダプター本体11の内径をD2、鍔部12の外径をD3としたとき、D32−D12>D12−D22を満足している。
すなわち、合成樹脂筒状アダプター1は、ポリエチレン樹脂を射出成形してなり、図一および図2に示すように、円筒状アダプター本体11の一端に円筒状アダプター本体11の外周方向に張り出す鍔部12を有し、円筒状アダプター本体11の外径をD1、円筒状アダプター本体11の内径をD2、鍔部12の外径をD3としたとき、D32−D12>D12−D22を満足している。
金属継手本体部材2aは、砲金、真鍮、ステンレス鋼等の金属材料からなり、本体部21と、ユニオン接続部22とを備えている。
本体部21は、図1、図3及び図4に示すように、後述する雄ねじ筒部材3が螺合する雌ねじ筒部21aを有し、他側にユニオン接続部22を係止する係止鍔部21bを備え、雌ねじ筒部21a側の基端部に鍔部12の端面に圧接されるアダプター接触面21cがリング状に設けられ、このアダプター接触面21cに後述するOリング4が嵌合保持されるリング溝21dが穿設されている。
また、雌ねじ筒部21aの内径は、鍔部12の外径D3よりバラツキ分と最小限隙間分を合わせた間隔程度だけ僅かに大きな径となっているとともに、外側から内側に貫通するねじ孔21eが1つの穿設されている。
係止鍔部21bは、一側に小径部21fを有し、他側に大径部21gを備える2段構造になっている。
また、雌ねじ筒部21aの内径は、鍔部12の外径D3よりバラツキ分と最小限隙間分を合わせた間隔程度だけ僅かに大きな径となっているとともに、外側から内側に貫通するねじ孔21eが1つの穿設されている。
係止鍔部21bは、一側に小径部21fを有し、他側に大径部21gを備える2段構造になっている。
ユニオン接続部22は、接続部本体部材23と、スプリング24とから形成されている。
すなわち、接続部本体部材23は、図5に示すように、外形が略六角形をして図1及び図6に示すように、一側内周面にスプリング係止溝23aを有し、他側内周面に雌ねじ23bが形成された大径部21gと略同じか少し大径の内径を備えた筒状をしている。
スプリング24は、図7に示すように,無負荷状態でスプリング係止溝23aの径より大きな径をした略C字形をしている。
すなわち、接続部本体部材23は、図5に示すように、外形が略六角形をして図1及び図6に示すように、一側内周面にスプリング係止溝23aを有し、他側内周面に雌ねじ23bが形成された大径部21gと略同じか少し大径の内径を備えた筒状をしている。
スプリング24は、図7に示すように,無負荷状態でスプリング係止溝23aの径より大きな径をした略C字形をしている。
そして、ユニオン接続部22は、接続部本体部材23を、本体部21の中央部付近にスプリング係止溝23a部分が配置されるように、本体部21に外嵌するとともに、縮径状態に保持したスプリング24を、本体部21と接続部本体部材23との隙間に挿入し、スプリング係止溝23aに係止させることによって、本体部21にその軸方向にスライド自在に保持されている。
雄ねじ筒部材3は、金属継手本体部材2aと同様の材料で形成されていて、円筒状アダプター本体11の外径と略同じか少し大きな内径をしており、図1及び図9に示すように一端に雌ねじ筒部21aに螺合する雄ねじ部31を有し、他端に図8に示すように外形が断面略六角形をしたナット部32を備えている。
回り止めピン5は、図10に示すように、金属継手本体部材2aと同種の材料で形成され、一端にねじ孔21eに螺合する雄ねじ部51を有し、他端にねじ孔21eと略同じが少し小さい外径のピン本体52を備えている。
雄ねじ部51側の端面には、六角レンチを受ける六角形の穴(図示せず)が穿設されている。
雄ねじ部51側の端面には、六角レンチを受ける六角形の穴(図示せず)が穿設されている。
そして、この異種管接合継手Aは、以下のようにして製造される。
すなわち、雄ねじ筒部材3を、雄ねじ部31側を先頭にして円筒状アダプター本体11にスライド自在に遊嵌するとともに、金属継手本体部材2aを、リング溝21dにOリング4を嵌合した状態でアダプター接触面21cが、鍔部12の端面に当接するように配置する。なお、Oリング4の素材としては、耐老化性・耐候性・耐オゾン性・耐油性(アルコール・ケトン(MEK)・酢酸エチル)に優れたEPDM(「エチレンプロピレンジエンゴム」の略称)等が好適である。
すなわち、雄ねじ筒部材3を、雄ねじ部31側を先頭にして円筒状アダプター本体11にスライド自在に遊嵌するとともに、金属継手本体部材2aを、リング溝21dにOリング4を嵌合した状態でアダプター接触面21cが、鍔部12の端面に当接するように配置する。なお、Oリング4の素材としては、耐老化性・耐候性・耐オゾン性・耐油性(アルコール・ケトン(MEK)・酢酸エチル)に優れたEPDM(「エチレンプロピレンジエンゴム」の略称)等が好適である。
つぎに、雄ねじ筒部材3を、鍔部12側にスライドさせて、雄ねじ筒部材3の雄ねじ部31を雌ねじ筒部21aに螺合し、規定のトルクTになるまで締め込む。
ここで規定のトルクTとは、アダプター接触面21cと鍔部12の端面との面圧(Ps)を、異種管接合継手A内を流れる内部流体の内水圧より、高くすることができるトルクであれば、特に限定されないが、合成樹脂筒状アダプター1が上記のようにポリエチレン製である場合、応力緩和特性から、50年使用を想定した長期経過後では初期面圧の1/3になる可能性があることが実験によって分かっているので、面圧(Ps)が、内水圧の3倍以上となるトルクとすることが好ましい。なお、トルクの上限は特に限定されないが、金属継手本体の面圧(Ps)は、シールするためには、内部流体の内水圧より、高いのが望ましい。
ここで規定のトルクTとは、アダプター接触面21cと鍔部12の端面との面圧(Ps)を、異種管接合継手A内を流れる内部流体の内水圧より、高くすることができるトルクであれば、特に限定されないが、合成樹脂筒状アダプター1が上記のようにポリエチレン製である場合、応力緩和特性から、50年使用を想定した長期経過後では初期面圧の1/3になる可能性があることが実験によって分かっているので、面圧(Ps)が、内水圧の3倍以上となるトルクとすることが好ましい。なお、トルクの上限は特に限定されないが、金属継手本体の面圧(Ps)は、シールするためには、内部流体の内水圧より、高いのが望ましい。
因みに、締め付けトルク(T)と、締め付け力(F)は、一般に次式から求められる。
F=T/(D・C) ・・・式(1)
Ps=F/A ・・・式(2)
(上記式(1)中、Tは締め付けトルク (kgf・cm)、Dは袋ナットネジ径、Cはネジの摩擦係数、式(2)中、Aはアダプター接触面21cと鍔部12の端面との接触面の面積(cm2)である。)
F=T/(D・C) ・・・式(1)
Ps=F/A ・・・式(2)
(上記式(1)中、Tは締め付けトルク (kgf・cm)、Dは袋ナットネジ径、Cはネジの摩擦係数、式(2)中、Aはアダプター接触面21cと鍔部12の端面との接触面の面積(cm2)である。)
より具体的に説明すると、雌ねじ筒部21aのねじ径D=4.03cm(M42)、ねじの摩擦係数C=0.2、合成樹脂筒状アダプター1の鍔部12が外径=40.2mm、内径=25mm、リング溝21dが外径=37mm 内径=28mmとすると、
A=π/4×(40.22−252−(372−282))= 3.19cm2
式(1)、(2)より、
Ps=T/(4.03×0.2×3.19)kgf/cm2 ・・・式(3)
内水圧と面圧とが同じであれば、止水できるため、内水圧を10 kgf/cm2とすると、
10 kgf/cm2=T/(4.03×0.2×3.19)kgf/cm2であるから初期必要締め付けトルクTが25.7kgf・cm以上あれば、合成樹脂筒状アダプター1と金属継手本体部材2aとの接合部において十分止水可能である。
しかし、50年使用を想定した場合、上記のように、50年経過後には面圧が初期面圧の1/3まで低下する可能性があるので、初期面圧を25.7kgf・cm×3=77.1kgf・cm以上とすることが好ましい。
A=π/4×(40.22−252−(372−282))= 3.19cm2
式(1)、(2)より、
Ps=T/(4.03×0.2×3.19)kgf/cm2 ・・・式(3)
内水圧と面圧とが同じであれば、止水できるため、内水圧を10 kgf/cm2とすると、
10 kgf/cm2=T/(4.03×0.2×3.19)kgf/cm2であるから初期必要締め付けトルクTが25.7kgf・cm以上あれば、合成樹脂筒状アダプター1と金属継手本体部材2aとの接合部において十分止水可能である。
しかし、50年使用を想定した場合、上記のように、50年経過後には面圧が初期面圧の1/3まで低下する可能性があるので、初期面圧を25.7kgf・cm×3=77.1kgf・cm以上とすることが好ましい。
上記のようにして規定のトルク(T)で雄ねじ部31と雌ねじ筒部21aとを締め込んだ後、雌ねじ筒部21aのねじ孔21eをガイドにしてボール盤等により雄ねじ部31の途中位置まで達する径方向の有底ピン穴31aを形成する。
つぎに、ピン本体52が有底ピン穴31aに入り込むまで回り止めピン5の雄ねじ部51をねじ孔21eに螺合させる。
つぎに、ピン本体52が有底ピン穴31aに入り込むまで回り止めピン5の雄ねじ部51をねじ孔21eに螺合させる。
この異種管接合継手Aは、以上のように、部品点数が少なく安価に提供できるとともに、円筒状アダプター本体11の外径をD1、円筒状アダプター本体11の内径をD2、鍔部12の外径をD3としたとき、D32−D12>D12−D22を満足するように構成したので、円筒状アダプター本体11が破断するような引っ張り力が加わっても鍔部12から金属継手本体部材2aおよび雄ねじ筒部材3が抜け落ちることがない。
また、雄ねじ部31と雌ねじ筒部21aとを、予め規定したトルク範囲内のトルクにて締め付けた後、雌ねじ筒部21aに形成したねじ孔21eと連通する有底ピン穴31aを雄ねじ部31に形成し、ピン本体52の先端が有底ピン穴31aに入り込むまで回り止めピン5の雄ねじ部51をねじ孔21eに螺合させるようにしたので、施工状態で振動等が異種管接合継手Aに加わっても、雄ねじ部31と雌ねじ筒部21aとの螺合状態が緩むことがなく、雄ねじ部31と雌ねじ筒部21aとを予め規定した範囲内の締め付けトルクの締め付け状態に安定して維持できる。
さらに、アダプター接触面21cと鍔部12の端面とを挟圧していることで、管軸方向に外力が加わっても、抜け方向へも差し込み方向へも面接触により移動が規制される。したがって、テーパ面シールの場合のような軸方向外力の影響によるシール圧変動がなく、軸方向外力の影響によるシール圧変動を抑えることができる。
さらに、アダプター接触面21cと鍔部12の端面とを挟圧していることで、管軸方向に外力が加わっても、抜け方向へも差し込み方向へも面接触により移動が規制される。したがって、テーパ面シールの場合のような軸方向外力の影響によるシール圧変動がなく、軸方向外力の影響によるシール圧変動を抑えることができる。
図11は、本発明にかかる異種管接合継手の第2の実施の形態をあらわしている。
図11に示すように、この異種管接合継手Bは、上記異種管接合継手Aの雄ねじ筒部材3に代えて、袋ナット6を用いるとともに、金属継手本体部材2bの一端に雌ねじ筒部21aに代えて、袋ナット6が螺合する雄ねじ筒部27を設けるようにした以外は、上記異種管接合継手Aと同様になっている。
図11に示すように、この異種管接合継手Bは、上記異種管接合継手Aの雄ねじ筒部材3に代えて、袋ナット6を用いるとともに、金属継手本体部材2bの一端に雌ねじ筒部21aに代えて、袋ナット6が螺合する雄ねじ筒部27を設けるようにした以外は、上記異種管接合継手Aと同様になっている。
本発明は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の実施の形態では、回り止めピンを用いて、回り止めを図るようにしていたが、雄ねじ筒部材あるいは袋ナット7と、金属継手本体部材とのねじ接合部において回り止めを図ることができれば、他の方法を用いるようにしても構わない。
上記の実施の形態では、金属継手本体部材がユニオン接続構造を備えていたが、雄ねじ筒部を設けるなど、他の接続構造を備えていても構わない。
上記の実施の形態では、金属継手本体部材がユニオン接続構造を備えていたが、雄ねじ筒部を設けるなど、他の接続構造を備えていても構わない。
また、上記の実施の形態では、シールリングとして、Oリングが用いられていたが、シール性を確保することができれば、他の構造のメカニカルシールを用いるようにしても良い。また、リング溝は、金属継手本体部材側ではなく、合成樹脂アダプター側に設けるようにしても構わない。
さらに、上記の実施の形態では、合成樹脂アダプターが射出成形によって得られるようになっていたが、合成樹脂管を切削加工するようにしても構わない。
さらに、上記の実施の形態では、合成樹脂アダプターが射出成形によって得られるようになっていたが、合成樹脂管を切削加工するようにしても構わない。
本発明にかかる異種管接合継手は、例えば、金属製の止水栓と合成樹脂管との接続部や、金属製の上水配管と、合成樹脂製の室内配管との接続に用いることができる。
A、B 異種管接合継手
1 合成樹脂筒状アダプター
11 円筒状アダプター本体
12 鍔部
2a、2b 金属継手本体部材
21 本体部
21a 雌ねじ筒部
21c アダプター接触面
21d リング溝
21e ねじ孔
22 ユニオン接続部
27 雄ねじ筒部
3 雄ねじ筒部材
4 Oリング(シールリング)
5 回り止めピン
51 雄ねじ部
52 ピン本体
6 袋ナット
1 合成樹脂筒状アダプター
11 円筒状アダプター本体
12 鍔部
2a、2b 金属継手本体部材
21 本体部
21a 雌ねじ筒部
21c アダプター接触面
21d リング溝
21e ねじ孔
22 ユニオン接続部
27 雄ねじ筒部
3 雄ねじ筒部材
4 Oリング(シールリング)
5 回り止めピン
51 雄ねじ部
52 ピン本体
6 袋ナット
Claims (3)
- 円筒状アダプター本体の一端に円筒状アダプター本体の外周方向に張り出す鍔部を有する合成樹脂筒状アダプターと、
一端に雌ねじ筒部または雄ねじ筒部を有し、他端に金属管部材と接続される金属管部材接続部を有するとともに、前記合成樹脂筒状アダプターの鍔部の端面に当接するアダプター接触面を備える金属継手本体部材と、
前記合成樹脂筒状アダプターに遊嵌され、最小内径が前記鍔部の外径より小さい前記金属継手本体部材の雌ねじ筒部に螺合する雄ねじ筒部材あるいは前記金属継手本体部材の雄ねじ筒部に螺合する袋ナットと、
前記鍔部の端面及びアダプター接触面のいずれか一方に設けられたシールリング溝に装着したシールリングと、
を備え、
前記雄ねじ筒部材と金属継手本体部材の雌ねじ筒部、あるいは、前記袋ナットと金属継手本体部材の雄ねじ筒部が螺合し、前記鍔部の端面とアダプター接触面とが圧接されて前記合成樹脂筒状アダプターと金属継手本体部材とが一体化される異種管接合継手であって、
前記円筒状アダプター本体の外径をD1、円筒状アダプター本体の内径をD2、鍔部の外径をD3としたとき、
D32−D12>D12−D22を満足することを特徴とする異種管接合継手。 - 雄ねじ筒部材と金属継手本体部材の雌ねじ筒部との螺合部、あるいは、袋ナットと金属継手本体部材の雄ねじ筒部との螺合部で、前記雄ねじ筒部材または袋ナットに穿設されたねじ孔に回り止めピンが螺合されるとともに、回り止めピンの先端が、前記雌ねじ筒部または雄ねじ筒部の前記ねじ孔を臨む位置に設けられた有底ピン穴に入り込んで雄ねじ筒部材と金属継手本体部材の雌ねじ筒部、あるいは、袋ナットと金属継手本体部材の雄ねじ筒部との螺合状態が保持されている請求項1に記載の異種管接合継手。
- 金属継手本体部材の金属管部材接続部が、ユニオン構造を備えている請求項1または請求項2に記載の異種管接合継手。
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JP2008279637A JP2010106964A (ja) | 2008-10-30 | 2008-10-30 | 異種管接合継手 |
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- 2008-10-30 JP JP2008279637A patent/JP2010106964A/ja active Pending
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