JP2010261499A - 樹脂管継手 - Google Patents

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Makoto Imanishi
良 今西
Masateru Yamada
真照 山田
Kazukiyo Tejima
一清 手嶋
Takehiro Nakamura
岳寛 中村
Takayuki Kishimoto
貴之 岸本
Akihiro Masuda
昭宏 増田
Takeshi Nakagawa
健 中川
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Abstract

【課題】騒音状況下にある作業現場においても、ユニオンナットが締付終了又はそれに近い状態であることの確認が行えるようにし、組付作業性や取扱い性に優れるように改善される樹脂管継手を提供する。
【解決手段】インナ筒4にチューブ3が外嵌されて拡径部3Aを生じる状態での雌ねじ8と雄ねじ5との螺合によるユニオンナット2の螺進により、拡径変化領域9がシール用押圧部10で押圧される構成の樹脂管継手において、雄ねじ5又は/及び雌ねじ8に所定ねじピッチ分ねじ山を無くした欠損部Kが形成されており、シール用押圧部10が拡径変化領域9を押圧してシール部Sが形成されるユニオンナット2の螺進終了状態になると、雄ねじ5と雌ねじ8とによる螺着部rにねじ飛びが生じる状態に設定されて成る締付終了認知手段Cが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体製造や医療・医薬品製造、食品加工、化学工業等の各種技術分野の製造工程で取り扱われる高純度液や超純水の配管にも好適であって、ポンプ、バルブ、フィルタ等の流体機器や流体移送路であるチューブの接続手段として用いられる樹脂管継手に関するものである。
この種の樹脂管継手としては、特許文献1において開示されるチューブ継手が知られている。即ち、合成樹脂製のチューブ(1)を継手本体(4)の嵌合筒(5)に強制的に押し込むか、又は特許文献1の図2に示されるように、予めチューブ端部(2)を拡径させて嵌合筒(5)に嵌め込むかする。それから、予めチューブに嵌装されているユニオンナット(6)を継手本体に螺合させ、締込み操作して継手本体(4)の軸心方向に強制移動させることにより、チューブ(1)の拡径付け根部分(2a)をエッヂ部(6a)で軸心方向に強く押圧し、チューブ(1)と嵌合筒(5)との間をシールする構造である。
上述の構造と同様なものとしては、特許文献2の図8,図9において開示された樹脂管継手も知られている。また、特許文献2の図5や特許文献3において開示されるように、インナーリングに拡径外嵌されているチューブ端を継手本体の嵌合筒に内嵌させ、ユニオンナットの締付によってチューブにおけるインナーリングへの拡径部を押圧してシールさせる構造の樹脂管継手もある。いずれにしても、チューブ端を拡径(フレア)させてユニオンナットの締付でシールさせる構造である。チューブの先端を嵌合筒部外嵌させてナット止めする前者の構造のものでは、継手本体とユニオンナットとの2部品で経済的に管継手を構成できる良さがあり、インナーリングを用いる後者の構造のものでは、確実に漏れが回避できて安定した性能が得られ、かつ、信頼性に優れる良さがある。
ところで、これらのように種々の優れたメリットを持つ樹脂管継手の実際の施工において、ユニオンナットの締付終了時点が分り難いという慢性的な要改善項目があった。もともと、樹脂製の継手においては、その材料の特性上、ユニオンナットの回し操作に対して締付けトルクが漸増するので、金属材料のように締付トルクが急激に大きくなることによる締切り感に乏しく、感覚的に締付終了が分かり難いのである。締付が不足すると漏れのおそれがあり、締め付け過ぎると継手を損壊させるおそれがある。樹脂製であるが故にそれらの不都合が起こり易いので、正しくユニオンナットの締付を終える必要がある。
そこで、特許文献3において、継手本体(1)に片持ち状態で軸心方向に突設させた突片(15)と、ユニオンナット(2)の軸心方向端部に隆起形成された突起(23)とが、ユニオンナット(2)の締付終了状態を過ぎると周方向で接近干渉して当接し、その際に突片(15)が弾かれて発音されることにより、作業者は締付終了状態に既に達していることの確認が行えるという技術が開示されている。つまり、音によって作業者に締付終了状態が実現されたことを知らしめる手段が採られている。
実登3041899号公報 特開平7−27274号公報 特開平11−230463号公報
前記発音手段の採用によって、管継手部分が見えなくても弾かれ音が管継手から聞えてくることでユニオンナット回し操作によって締付終了状態に達したことが確認可能となり、使い勝手が向上する効果が得られるものとなった。ところが、実際の配管作業現場は静寂状況であることはまれであり、稼動中の工場内であるとか、他の工事や施工が一緒に行われる状況での作業等、ある程度の騒音状況下で行われることが殆どである。従って、薄肉の樹脂突片が弾ける程度の音では作業者には聞え難い又は聞えないおそれがあり、ユニオンナットの締付終了を知らせる手段、即ち、締付終了認知手段としては更なる改善の余地が残されているように思える。
本発明の目的は、上記実情に鑑みて、騒音状況下にある作業現場においても、ユニオンナットが締付終了状態であることの確認が行えるようにし、組付作業性や取扱い性に優れるように改善される樹脂管継手を提供する点にある。
請求項1に係る発明は、合成樹脂製チューブ3の端部を拡径させて嵌合装着可能な嵌合筒4と、雄ねじ5とを備える合成樹脂製の継手本体1、及び、
前記雄ねじ5に螺合可能な雌ねじ8と、前記チューブ3の拡径部3Aにおける拡径変化領域9に作用可能なシール用押圧部10とを備える合成樹脂製のユニオンナット2を有し、
前記嵌合筒4に前記チューブ3が嵌合装着される状態における前記雌ねじ8を前記雄ねじ5に螺合させての前記ユニオンナット2の前記継手本体1の軸心P方向への螺進により、前記拡径変化領域9が前記シール用押圧部10で前記軸心P方向に押圧されてシール部Sが形成されるように構成されている樹脂管継手において、
前記雄ねじ5又は/及び前記雌ねじ8に所定ねじピッチ分ねじ山を無くした欠損部Kが形成されており、前記シール用押圧部10が前記拡径変化領域9を押圧して前記シール部Sが形成される前記ユニオンナット2の螺進終了状態又はその直後状態になると、前記雄ねじ5と前記雌ねじ8とによる螺着部rにねじ飛びが生じる状態に設定されて成る締付終了認知手段Cが設けられていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の樹脂管継手において、前記雄ねじ5における軸心P方向の中間部分と、前記雌ねじ8における前記螺進方向の下手側端部分と、の双方に前記欠損部Kが形成されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の樹脂管継手において、前記継手本体1及び前記ユニオンナット2がフッ素樹脂製であることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、詳しくは実施形態の項にて説明するが、締付終了認知手段Cの機能により、雄ねじに雌ねじを螺着させてユニオンナットを回して締付けていくと、ユニオンナットの回し操作に伴ってねじ飛びが生じてそれ以上の締め込みが不能となる状態が現れるので、そのねじ飛びによるショックが手指に伝わる感覚により、締付終了状態になったことが認識できるようになる。つまり、ねじ飛びが生じたことの操作感覚によって締付終了状態になったことを知ることができる。その結果、騒音状況下にある作業現場においても、ユニオンナットが締付終了状態であることの確認が行えるようになり、組付作業性や取扱い性に優れるように改善される樹脂管継手を提供することができる。そして、欠損部は、請求項2のように、雄ねじにおける軸心方向の中間部分と雌ねじにおける螺進方向の下手側端部分との双方に設けることができる。
請求項3の発明によれば、継手本体及びユニオンナットを耐薬品性、耐熱性に優れるフッ素系樹脂で形成するものであり、流体が薬液であるとか化学液体であっても、或いは高温流体であっても継手構造部分が変形して漏れ易くなることがなく、良好なシール性や耐引抜力が維持できるようになる。そして、フッ素系樹脂は高温にも安定で、撥水性に優れ、摩擦係数が小さく、耐薬品性も極めて高く、電気絶縁性も高い点で好ましい。
実施例1による樹脂管継手の構造(締付終了状態)を示す断面図 ユニオンナットの形状を示す断面図 継手本体の形状を示す平面図
以下に、本発明による樹脂管継手の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は実施例1の樹脂管継手の構造を示す断面図、図2はユニオンナットの形状を示す断面図、図3は継手本体の形状を示す平面図である。
〔実施例1〕
実施例1による樹脂管継手Aは、図1に示すように、フッ素樹脂(PFA、PTFE等に代表される合成樹脂の一例)製のチューブ3をポンプ、バルブ等の流体機器や、異径又は同径のチューブに連通接続するものであり、フッ素樹脂(PFA、PTFE等に代表される合成樹脂の一例)製の継手本体1と、フッ素樹脂(PFA、PTFE等に代表される合成樹脂の一例)製ユニオンナット2との2部品で構成されている。尚、図1はユニオンナット2を所定量締め込んだ締付終了状態(組付状態)を示している。
継手本体1は、図1,図3に示すように、チューブ3の端部を拡径して外嵌装着可能な一端の嵌合筒4と、嵌合筒4の内奥側部分の外周側に拡径されたチューブ3先端の入り込みを許容すべく軸心P方向に延びる周溝mを有して被さるカバー筒部6と、台形ねじで成る雄ねじ5と、軸心Pを持つ円柱空間状の流体経路7と、外周フランジ1A等を備える筒状部材に形成されている。嵌合筒4は、チューブ3を徐々に拡径させる先端先窄まり筒部4Aと、先端先窄まり筒部4Aの大径側に続いて形成される直胴筒部分4Bとを有する先細りストレート形のものとして構成されている。
周溝mは、その径内側の周面である外周面は直胴筒部分4Bの外周面4bであり、その径外側の周面である外周面はカバー筒部6の内周面6aである。周溝mの奥側周面21から軸心P方向に所定長さ離れた箇所に外周フランジ1Aが形成されており、その外周フランジ1Aの根元部位に形成される中間外周部1cからカバー筒部6の端部の外周面に亘って雄ねじ5が形成されている。嵌合筒4の先端面は、径方向で内側ほど内奥側(軸心P方向で奥側)に寄る逆テーパの角度が施される、即ち、先端ほど大径となるカット面16が形成されており、チューブ3の内周面が拡径部(フレア部)に向けて拡がり変位することに因る液溜り周部17の形状を内周側拡がり形状として、その流体が液溜り周部17に停滞し難くしてある。
尚、カット面16は、その最大径が自然状態のチューブ3の内径と外径の略中間値となるように形成されているが、それにはこだわらない。また、外周フランジ1Aの軸心P方向で雄ねじ5と反対側には、軸心P方向に一定の幅を有する操作用の六角ナット部23、及びそれに続くパイプ部(接続部であり、図示省略)が形成されている。
ユニオンナット2は、図1,図2に示すように、雄ねじ5に螺合可能な雌ねじ8と、シール用周エッヂ(シール用押圧部の一例)10と、抜止め用周エッヂ11と、押え内周部13と、ガイド筒部14等を備えて形成されている。シール用周エッヂ10は、チューブ3の嵌合筒4に外嵌される拡径部3Aにおける拡径変化領域9の小径側端部分に当接して軸心P方向に押付け作用可能な箇所である。抜止め用周エッヂ11は、拡径変化領域9の大径側端部分に当接して軸心P方向に押付け作用可能な箇所である。押え内周部13は、拡径部3Aにおける径一定の直胴筒部分4Bに外囲される拡径ストレート部12に外嵌可能な箇所である。ガイド筒部14は、シール用周エッヂ10に続いてチューブ3を軸心P方向の所定長さに亘って外囲する箇所である。尚、2Aは外周面に滑止め加工が施されたユニオンナット本体、2bはナット部である。
シール用周エッヂ10は、その内径がチューブ3の外径に略等しく、その押圧面10aは軸心Pに直交する側周面とされている。抜止め用周エッヂ11は、その内周面の径が嵌合筒4の最大径である直胴筒部分4Bの外周面4bよりも大径であり、かつ、チューブ3の肉厚を足した径、即ち押え内周部13の径よりは小さい値に設定されているが、そうでなく(例:外周面4bよりも小径)でも良く、拡径変化領域9の大径側部分に作用すれば良い。抜止め用周エッヂ11の押圧面11aも軸心Pに直交する側周面である。
押え内周部13は、これと拡径ストレート部12とに径方向の隙間が無く、かつ、ユニオンナット2の締込みによる拡径部3Aの連れ回りが生じない程度に拡径ストレート部12に圧入(圧接外嵌)される値に設定されて抜止め手段Nが構成されている。これは、ユニオンナット2の締込みにより、チューブ3の抜出しを阻止すべく抜止め用周エッヂ11が拡径ストレート部12を軸心方向で食い込むように押圧するが、その押圧力によって拡径ストレート部12が径外側に膨らむように逃げ変形できないようにして、抜止め用周エッヂ11との協働による耐引抜力を高めて得るためのものである。
次に、チューブ3の端部を嵌合筒4に外嵌挿入するには、常温下で強制的にチューブ3を押し込んで拡径させて装着するか、熱源を用いて暖めて膨張変形し易いようにしてから押し込むか、或いは拡径器(図示省略)を用いて予めチューブ端を拡径させておいてから嵌合筒4に押し込むかして、図1に示すように、チューブ端3tがカバー筒部6の端壁15よりも内奥に位置する状態となるまで差し込む。嵌合筒4に外嵌装着される拡径部3Aは、先端先窄まり筒部4Aの外周面4aに外嵌される拡径変化領域9と、直胴筒部分4Bの外周面4bに外嵌される拡径ストレート部12とで成る。
つまり、図1に示すように、嵌合筒4にチューブ3が外嵌装着された状態における雌ねじ8を雄ねじ5に螺合させてのユニオンナット2の締込みによる継手本体1の軸心P方向への螺進により、拡径ストレート部12に押え内周部13が外嵌され、かつ、拡径変化領域9の大径側部分における嵌合筒4の径よりも大径となる部分が抜止め用周エッヂ11で軸心P方向に押圧され、かつ、拡径変化領域9の小径側部分がシール用周エッヂ10で軸心P方向に押圧されるように設定されている。尚、チューブ3の流体移送路3Wの径と流体経路7の径とは、円滑な流体の流れとすべく互いに同径に設定されているが、互いに異なっていても良い。
この場合、前述したように、押え内周部13と拡径ストレート部12との径方向には隙間が無く、直胴筒部分4Bと押え内周部13との間に拡径ストレート部12が圧接挟持されているような状態になっている。また、実施例1においては、チューブ3の拡径変化領域9が先端先窄まり筒部4Aに被さる部分として形成されている。拡径変化領域9は、徐々に拡がるテーパ管の状態であり、シール用周エッヂ10と抜止め用周エッヂ11とは軸心P方向で互いに離れた位置関係にあるが、先端先窄まり筒部4Aの外周面4aの軸心Pに対する角度が急になればなる程、シール用周エッヂ10と抜止め用周エッヂ11との軸心P方向の距離は接近する。また、シール用周エッヂ10と嵌合筒4の先端とは軸心P方向で少し離れているが、前記外周面4aの角度が急になればその離間距離は拡大され、緩くなればその離間距離は縮小される。
さて、図1に示すように、樹脂管継手Aの所定の組付状態においては、シール用周エッヂ10はチューブ3の拡径変化領域9の小径側端部分を軸心P方向に押圧するので、拡径変化領域9の外周面4aの小径側端と、その箇所に接するチューブ3の内周面とが強く圧接されてシール部Sが形成される。この嵌合筒4の先端箇所でのシール部Sにより、嵌合筒4と拡径部3Aと間に洗浄液、薬液等の流体が入り込むことなくチューブ3と継手本体1とが良好にシールされている。
そして、嵌合筒4に圧入的に外嵌されている拡径部3Aの拡径ストレート部12が直胴筒部分4Bの外周面4bと押え内周部13とで囲まれていて、まず膨張変形できないようにホールドされており、かつ、抜止め用周エッヂ11がほぼその拡径ストレート部12に食い込むように位置している。これにより、拡径変化領域9の大径側端部分、即ち実質的に拡径ストレート部12に食い込むように押す抜止め用周エッヂ11の引掛かりによって拡径部3Aに作用する引抜力に抗することができるとともに、抜止め用周エッヂ11を基点として拡径ストレート部12が引抜力によって径方向に膨張変形できることに起因して拡径部3Aが抜き出る方向にずり動くことが牽制阻止されるようにもなる。
拡径部3Aが軸心P方向に少しでもずり動くと、シール部Sにおけるシールポイントもずれてシール機能が不確実化するおそれがあるが、それが未然に防止されるようになる。従って、拡径部3Aが軸心P方向で嵌合筒4から抜け出る方向の移動が強固に規制される抜止め手段Nが構成されており、それによって優れた耐引抜力が実現されている。その結果、継手本体1とユニオンナット2とから成るフレア型の樹脂管継手Aを、チューブがインナ筒に装着されている状態でのナット操作によって簡単に組付けできて組付性に優れるとともに、シール部Sによる優れたシール性と抜止め手段Nによる優れた耐引抜力との両立も図れる改善されたものとして実現できている。
加えて、抜止め用周エッヂ11による拡径変化領域9の大径側部分の押圧が開始された後にシール用周エッヂ10による拡径変化領域9の小径側部分の押圧が開始される状態に設定されていること、即ち押圧時差手段により、次のような作用や効果もある。即ち、ユニオンナット2を回して締め込んで(螺進させて)いくと、まず、抜止め用周エッヂ11が先に拡径変化領域9(詳しくは拡径変化領域9の大径側部分)に当接し、そのときはシール用周エッヂ10は拡径変化領域9にまだ達していない。
これにより、抜止め用周エッヂ11のみが拡径変化領域9の大径側部分、より詳しくは直胴筒部分4Bよりも大径となる部分を軸心P方向に押すから、ユニオンナット2の締付操作によって拡径ストレート部12を嵌合筒4のより内奥側に押し込もうとする作用が生じる。上記は、抜け止め用エッヂ11による拡径変化領域9の大径側部分の押圧が開始された後にシール用周エッヂ10による拡径変化領域9の小径側部分の押圧が開始される状態について説明したが、その様な状態に限定されることはなく、抜け止め用周エッヂ11とシール用周エッヂ10とが同時にチューブ3に当接する場合においても同様の作用が生じる。
直胴筒部分4Bに圧入外嵌される拡径ストレート部12は押え内周部13にも圧接されるが、その圧接力が比較的弱い場合には拡径部3Aをズリ動かして嵌合筒4のより内奥側に挿入させようとするから、より確実にチューブを継手本体1に差し込めるとか、それに加えて、軸心P方向に押される拡径ストレート部12が軸心P方向に動きに難いことに起因して径方向に膨張しようとして、より圧接力が高まってしっかりと挟持される作用が生じるといった好ましい効果が得られる。前記圧接力が比較的強い場合には、軸心P方向に押される拡径ストレート部12が軸心P方向にまず動けないことによって径方向に膨張しようとする強い作用が生じ、嵌合筒4と押え内周部13との間で拡径ストレート部12がより一層強固に保持される効果が得られる。
つまり、いずれせよ、シール用周エッヂ10が拡径部3Aに刺さり込み作用していない状況で抜止め用周エッヂ11が拡径部3Aを軸心P方向に押すことにより、直胴筒部分4Bと押え内周部13とによる拡径ストレート部12の圧接保持力が強化されるという効果が得られる。例えば、拡径部3Aにおける抜止め用周エッヂ11で押される部分が径外側に流動して押圧面11aと押え内周部13とで成される隅角空間部が埋まるといった具合である。このように、押圧時差手段により、チューブ3の嵌合筒4に対する圧接保持力も耐引抜力も一層向上する効果が得られるようになる。
また、図1に示すように、嵌合筒4の内奥側とカバー筒部6とで形成される周溝m、及び透視可能なフッ素樹脂で形成されるユニオンナット2とにより、チューブ3が正しく嵌合筒4に差し込まれている否かを目視チェック可能なインジケータ手段Bが構成されていても良い。つまり、押え内周部13の内奥側で、かつ、雌ねじ8に至るまでの間の谷状内周面22を通るラインでの目視により、拡径部3Aが見え、かつ、拡径端部3tが見えない正常状態であるならば、チューブ3が嵌合筒4に正しく外嵌装備されていると判断できるからである。拡径部3Aが見え、かつ、拡径端部3tも見える差込不良状態、或いは拡径部3A自体が見えない差込不足状態であれば、チューブ3の差込がまだ規定量に達していないと判断できるのであり、この場合は前記正常状態が目視できるまでチューブ3をさらに押し込む操作を行うことになる。
インジケータ手段Bを構成するための周溝m及びカバー筒部6の存在により、チューブ3を嵌合筒4に差し込む際におけるインジケータとしても機能する、という効果も得られる。即ち、チューブ3をフレアしての嵌合筒4への差込量が所定量になっているか否かの確認ができる。つまり、嵌合筒4に差し込まれた拡径部3Aとしての端部3tが端壁15より奥にあれば良く、その良否をチューブ3の嵌合筒4への組付時において視認判断できる手段としても機能する利点がある。
インジケータ手段Bは、押え内周部13の内奥側で、かつ、雌ねじ8に至るまでの間の谷状内周面22通るラインでの目視で、拡径部3Aの位置をはっきりと視認し易いものとなっている。ユニオンナット2を螺進させるに連れてチューブ3の拡径部3Aはユニオンナット2に覆われて目視できなくなるが、段落番号「0028」に記載した抜け止め用周エッヂ11とシール用周エッヂ10とによる拡径ストレート部12の押込作用により、拡径ストレート部12は確実に周溝mに向かって移動させられる。
従って、谷状内周面22から拡径部3Aが見え、チューブ差込状態の正常状態を視認できるインジケータ手段Bの目視確認機能によって、ユニオンナット2を締め付け操作した後のチューブ3の理想的な組付状態を保証できるものであり、剛性が高くシール性能に優れる樹脂管継手Aが提供できている。
次に、締付終了認知手段Cについて説明する。本樹脂管継手Aは、チューブ3を差し込んでユニオンナット2で締付固定するという組付作業におけるユニオンナット2の締付終了(又は終了が過ぎたこと)を操作感覚でもって認識可能な締付終了認知手段Cが設けられている。即ち、雄ねじに雌ねじを螺着させてユニオンナット2を回して締付けていき、ある程度固く締まってきたらユニオンナットの回し操作に伴ってねじ飛びが生じ、それ以上の締め込みが不能となる状態になるので、そのねじ飛びが生じたことの手指の感覚があれば締付操作完了が認識できる、という具合に締付終了認知手段Cとして機能する。
締付終了認知手段Cは、図1〜図3に示すように、雄ねじ5及び雌ねじ8の双方に所定ねじピッチ分ねじ山を無くした欠損部K(18,19)が形成されており、シール用周エッヂ10が拡径変化領域9を押圧してシール部Sが形成されるユニオンナット2の螺進終了状態又はその直後状態になると、雄ねじ5と雌ねじ8とによる螺着部Rにねじ飛びが生じる状態に設定されることで構成されている。具体的には、図3に示すように、雄ねじ5における軸心P方向の中間部分(仮想線部分を参照)に形成される第1欠損部18(K)と、図2に示すように、雌ねじ8における螺進方向の下手側端部分(仮想線部分を参照)の不完全ねじ部に形成される第2欠損部19(K)とである。
上記構造の締付終了認知手段Cによる作用は次のようである。即ち、雄ねじ5に雌ねじ8を螺着させてユニオンナット2を回して締付けていき、ある程度固く締まってきたらユニオンナットの回し操作に伴ってねじ飛びが発生する状態になる。このねじ飛びが生じると、ユニオンナット2を回す手指にそのねじ飛びによる大なるショックが明確に伝わるので、その操作感覚でもって締付終了状態になったことが分かる。ここで、ねじ飛びの現象は次のようにして生じると考えられる。
即ち、ユニオンナット2の締め込みに伴って雄ねじ5と雌ねじ8との咬合部に作用する軸心P方向の軸力が次第に大きくなるが、許容応力を超えるとユニオンナット2が拡径するとともに雄ねじ5及び雌ねじ8のねじ山が倒れ変形し、遂には雄ねじ5と雌ねじ8との咬合が外れて軸心P方向にずれ動く現象が「ねじ飛び」であると考えられる。つまり、前記応力が大きくなればねじ飛びが生じるようになるから、その前記応力を大きくするには雄ねじ5と雌ねじ8との咬合長を短くすれば良い。従って、本発明においては、前記応力を増大させる手段として、雄ねじ5と雌ねじ8との双方又は何れか一方のねじ山を無くす欠損部Kを設けることとしている。
これらのことから、「…所定ねじピッチ分ねじ山を無くした欠損部…」における『所定ねじピッチ』とは、螺着部rの有効ねじ長さ(雄ねじ5と雌ねじ8とが互いに咬合している部分の長さ)が、締付終了状態に到達するに必要な回動トルク(ユニオンナット2を締付方向に回す操作トルク)に対応した長さに減じるに相当するピッチ分である。それ故、1ピッチになる場合や0.5ピッチ、或いは2ピッチになる場合もありうる。
しかして、ねじ飛びショックを感じたら締付操作を止めれば良い。この場合、締付終了状態から尚もユニオンナット2を締付方向に回し続けると、最初のねじ飛びによって少し(1ねじピッチ分)ねじが緩むが引き続きユニオンナットを回すとまたねじ飛びを起こし…、という状態が繰り返されるようになり、それ以上の締め込みが不能となる。換言すれば、締付終了状態以上にはトルク(ユニオンナット2を回すための回動トルク)が上がらないようになる。従って、最初のねじ飛びに気付かずに回し続けても、ねじ飛びが繰り返されることで締付過多になることなく締付終了状態が維持可能になるとともに、それによる操作感覚でもって作業者は否が応でも締付終了状態になったことが認識できるようになる。
〔別実施例〕
雄ねじ5や雌ねじ8は台形ねじとして描かれているが、これには限らない。また、実施例1のユニオンナット2のように、ねじ端に第2欠損部19を設けるということは、雌ねじ8における連続したねじ部分にのねじ長を短くすることと同じであるから、「予め設定された所定回動トルクになるとねじ飛びが生じるようにねじ長を定めてあり、所定回動トルクとはシール部Sが形成されるに必要なトルクである」という具合に構成を定義することができる。この場合のねじ長とは実施例1に言う螺着部rに相当する。尚、ねじ飛びが生じるときは、締付終了状態を若干過ぎた状況において生じるようにしても、実用上は差し支えない。
1 継手本体
2 ユニオンナット
3 チューブ
3A 拡径部
4 嵌合筒
5 雄ねじ
8 雌ねじ
9 拡径変化領域
10 シール用押圧部
P 軸心
C 締付終了認知手段
K 欠損部
S シール部
r 螺着部

Claims (3)

  1. 合成樹脂製チューブの端部を拡径させて嵌合装着可能な嵌合筒と、雄ねじとを備える合成樹脂製の継手本体、及び、
    前記雄ねじに螺合可能な雌ねじと、前記チューブの拡径部における拡径変化領域に作用可能なシール用押圧部とを備える合成樹脂製のユニオンナットを有し、
    前記嵌合筒に前記チューブが嵌合装着される状態における前記雌ねじを前記雄ねじに螺合させての前記ユニオンナットの前記継手本体の軸心方向への螺進により、前記拡径変化領域が前記シール用押圧部で前記軸心方向に押圧されてシール部が形成されるように構成されている樹脂管継手であって、
    前記雄ねじ又は/及び前記雌ねじに所定ねじピッチ分ねじ山を無くした欠損部が形成されており、前記シール用押圧部が前記拡径変化領域を押圧して前記シール部が形成される前記ユニオンナットの螺進終了状態又はその直後状態になると、前記雄ねじと前記雌ねじとによる螺着部にねじ飛びが生じる状態に設定されて成る締付終了認知手段が設けられている樹脂管継手。
  2. 前記雄ねじにおける軸心方向の中間部分と、前記雌ねじにおける前記螺進方向の下手側端部分と、の双方に前記欠損部が形成されている請求項1に記載の樹脂管継手。
  3. 前記継手本体及び前記ユニオンナットがフッ素樹脂製である請求項1又は2に記載の樹脂管継手。
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