JP2010106897A - 回転動力機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転中であっても減速比を円滑に切り替えることのできる回転動力機器を提供する。
【解決手段】 本発明の回転動力機器は、周方向に多数の歯部4を有する駆動ギアAと、同じく周方向に多数の歯部6を有する噛合いギアBと、駆動ギアAを回転駆動させるモータとを具備する。噛合いギアBをスライドさせることで、駆動ギアAと噛合いギアBの互いの歯部4,6が噛合う位置と、噛合わない位置とが切替自在である。そして、噛合い始め領域Pにおいては周方向に一つ又は複数とばして位置する歯部4b,6b同士のみが噛合うように、駆動ギアAが有する多数の歯部4のうち一部の歯部4aと、噛合いギアBが有する多数の歯部6のうち一部の歯部6aとを、切り欠き形状に設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ギアの噛合わせを変更可能な回転動力機器に関する。
特許文献1には、遊星歯車機構を有する回転動力機器が記載されている。この回転動力機器においては、周方向に多数の歯部を有するキャリア(駆動ギア)と、同じく周方向に多数の歯部を有するリングギア(噛合いギア)と、キャリアに回転自在に支持されるプラネットギアとを多段に備えることで、多段の遊星歯車機構を形成している。そして、リングギアを軸方向にスライド自在に設け、キャリアとリングギアの互いの歯部が噛合う位置と、噛合わない位置とを切替えることで、減速比を変更可能としている。図16には、上記のキャリア5およびリングギア7として一般的な形状のものを示している。
このような回転動力機器にあっては、運転中に(つまりキャリア5が図16中の矢印r方向に回転している最中に)リングギア7を図16中の矢印s方向にスライドさせて噛合わせようとしたとき、互いの歯部4,6同士がうまく噛合わず減速比の切り替えに失敗する場合がある。
特開昭63−101545号公報
本発明は上記問題点に鑑みて発明したものであって、運転中であっても減速比を円滑に切り替えることのできる回転動力機器を提供することを、課題とする。
上記課題を解決する本発明の回転動力機器は、周方向に多数の歯部4を有する駆動ギアAと、同じく周方向に多数の歯部6を有する噛合いギアBと、駆動ギアAを回転駆動させるモータ1とを具備する。本発明の回転動力機器にあっては、駆動ギアAの回転軸方向に沿って噛合いギアB又は駆動ギアAをスライドさせることで、駆動ギアAと噛合いギアBの互いの歯部4,6が噛合う位置と、噛合わない位置とが切替自在である。そして、本発明の回転動力機器にあっては、噛合い始め領域Pにおいては周方向に一つ又は複数とばして位置する歯部4b,6b同士のみが噛合うように、駆動ギアAが有する多数の歯部4のうち一部の歯部4aと、噛合いギアBが有する多数の歯部6のうち一部の歯部6aとを、切り欠き形状に設けている。
このようにすることで、駆動ギアAと噛合いギアBを噛合わせようとするときには、間をとばして位置する歯部4b,6b同士のみで円滑に噛合うことができる。したがって、駆動ギアAが回転しているような場合であっても,これに噛合いギアBを噛合わせて減速比を容易に変更することができる。
本発明の回転動力機器において、駆動ギアAと噛合いギアBのうち一方の上記切り欠き形状は、歯部4a(6a)のスライド方向s一端側を切り欠いた形状であり、駆動ギアAと噛合いギアBのうち他方の上記切り欠き形状は、歯部6a(4a)をスライド方向sの全域にわたって切り欠いた形状であることが好ましい。このようにすることで、ギア機構全体の軽量化や低コスト化を図ることができる。
他方、本発明の回転動力機器においては、駆動ギアAと噛合いギアBの上記切り欠き形状は共に、歯部4a,6aのスライド方向s一端側を切り欠いた形状であることも好ましい。このようにすることで、駆動ギアAと噛合いギアBを深く噛合わせた場合には、互いの歯部4a,6aの切り欠きを設けていない部分においても噛合いを生じ、確実に連結されるようになる。
更に、切り欠き形状を設けていない歯部4b,6bにおいては、噛合い始め領域Pにあるスライド方向s端部の角部分に、テーパ面12を形成していることが好ましい。このようにすることで、切り欠き形状を設けていない歯部4b,6b同士がぶつかって噛合わせを失敗することが更に防止される。
そして、本発明の具備する駆動ギアAはキャリア5であり、噛合いギアBはスライド自在なリングギア7であり、更にキャリア5に回転自在に支持されるプラネットギア8を具備することで、減速比が変更自在な遊星歯車機構3を形成することも好適である。この場合、運転中であってもリングギア7をスライドさせて減速比を変更することが容易となる。
他方、本発明の具備する駆動ギアAと噛合いギアBは共に平歯車20,21であり、平歯車20,21同士の動力伝達を切り替えることで減速比が変更自在であることも好適である。この場合、運転中であっても平歯車20,21をスライドさせて減速比を変更することが容易となる。
請求項1に係る発明は、駆動ギアと噛合いギアの互いの歯部のうち一部の歯部同士をまずは円滑に噛合わせることができ、したがって、運転中であっても減速比を円滑に切り替えることができるという効果を奏する。
また請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の効果に加えて、ギア機構全体の軽量化や低コスト化を図ることができるという効果を奏する。
また請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明の効果に加えて、駆動ギアと噛合いギアを更に深く噛合わせたときには、全ての歯部同士を確実に嵌合させることができるという効果を奏する。
また請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか一項に係る発明の効果に加えて、駆動ギアと噛合いギアの噛合わせが更に円滑に行われるという効果を奏する。
また請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項に係る発明の効果に加えて、運転中であってもリングギアをスライドさせることで、遊星減速機構の減速比を容易に変更することができるという効果を奏する。
また請求項6に係る発明は、請求項1〜4のいずれか一項に係る発明の効果に加えて、運転中であっても平歯車をスライドさせることにより減速比を容易に変更することができるという効果を奏する。
本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。本発明の実施形態における一例の回転動力機器は、図8に全体を示す電動ドリルドライバである。なお、モータ1から出力軸2までの減速比を変更自在なものであれば、例えば電動丸鋸等の他の機器であっても、同様の構成が適用可能である。
電動ドリルドライバである一例の回転動力機器は、筒型の本体ハウジング100と、該本体ハウジング100から側方に延出されるハンドル101とで外形を成している。本体ハウジング100内には、動力源であるモータ1と、モータ1の回転動力を減速したうえで出力軸2側にまで伝達する遊星減速機構3とを収納している。
図6、図7には、上記遊星減速機構3を示している。この遊星減速機構3は、キャリア5と、周方向に多数の歯部6を有するリングギア7と、キャリア5に回転自在に支持される複数のプラネットギア8とを、ギアボックス14内において三段に備えたものである。リングギア7の歯部6は、その内周面から内方に突出させたものである。また、二段目のキャリア5の外周目からは、歯部4を外方に突出させている。
一段目の複数のプラネットギア8は、モータ1により回転駆動されるサンギア9と、一段目のリングギア7との間で噛合いを生じる。二段目の複数のプラネットギア8は、一段目のキャリア5と、二段目のリングギア7との間で噛合いを生じる。三段目の複数のプラネットギア8は、二段目のキャリア5と、三段目のリングギア7との間で噛合いを生じる。三段目の複数のプラネットギア8を回転自在に支持する三段目のキャリア5は、出力軸2側へと回転動力を伝達する。
そして、遊星減速機構3内において三段に形成されるリングギア7のうち、一段目および二段目のリングギア7をギアボックス14に固定し、二段目のリングギア7を、ギアボックス14内においてスライド自在に設けている。二段目のリングギア7は、キャリア5の回転軸方向に沿ってスライド自在であり、図中の左側に位置するときには二段目のキャリア5と互いの歯部4,6が噛合うことがなく、図中の右側に位置するときには二段目のキャリア5と互いの歯部4,6が噛合うようになっている。
リングギア7は、ギアボックス14の開口部を通じて外側に突出したレバー15を介してスライド操作され、図中左側の位置においてはキャリア5の回転を禁止させず、図中右側の位置にてキャリア5と噛合ったときに該キャリア5の回転を禁止させる。なお、二段目のリングギア7をスライド自在に設ける代わりに、一段目や三段目のリングギア7をスライド自在に設けても構わない。この場合、一段目や三段目のキャリア5の回転が選択的に禁止される。
次に、一例の特徴部分である二段目のキャリア5とリングギア7の構成について、図1〜図5に基づいて詳述する。なお、上記二段目のキャリア5が一例においては駆動ギアAであり、上記二段目のリングギア7が一例においては噛合いギアBである。
図1には、キャリア5とリングギア7を示しており、図2には、リングギア7の一部を拡大して示している。図示のように、リングギア7が周方向に有する多数の歯部6のうち、一つとばしで位置する歯部6には、切り欠き10を設けてある。つまり、一例のリングギア7にあっては、切り欠き10を設けてある歯部6(以下「歯部6a」とする)と、切り欠き10を設けていない歯部6(以下「歯部6b」とする)とが、リングギア7の内周面において周方向に交互に配置されている。
リングギア7側の歯部6aに設けた切り欠き10は、歯部6aのスライド方向s一端側を、ここでは噛合うことがないように切り欠いた形状である。このスライド方向sは、リングギア7がスライドする方向である。また、スライド方向s一端側は、リングギア7に対してキャリア5が位置する側であり、換言すれば、キャリア5との間で噛合いを生じ始める側の領域(以下「噛合い始め領域P」という)である。
また、キャリア5が周方向に有する多数の歯部4のうち、周方向に一つとばしで位置する歯部4aにも、切り欠き11を設けている。但し、この切り欠き11は、歯部4aをスライド方向sの一端側ではなくその全域に亘って、ここでは噛合いを生じることがないように切り欠いた形状である。したがって、実質的には、一つとばしに位置する歯部4aの全体を噛合うことがないように省き、切り欠き11のない歯部4bのみを突出させた形状となっている。
なお、本説明文中においては、キャリア5とリングギア7の歯部4,6同士が1対1で噛合うときの歯数を基準としている。したがって、上記歯部4が省かれた状態とは、この1対1の歯数を基準としたときに省かれたと解釈できるような状態を意味する。
図4には、図3のX−X線の断面展開図を概略的に示しており、リングギア7のスライドに伴って歯部4,6が噛合う様子を、図4(a)、(b)、(c)の順に示している。図示のように、回転するキャリア5側には一つとばしに歯部4(4a)がなく、リングギア7側には一つ飛ばしに歯部6bが切り欠き10を有している。したがって、リングギア7の歯部6aと歯部6bの間の段差hの分だけ、キャリア5側の歯部4が歯部6aを通過して歯部6bと係合しやすくなっている(特に図4(b)、(c)参照)。
また、切り欠き10を設けていない歯部6bにおいては、噛合い始め領域Pにあるスライド方向s端部の角部分に、テーパ面12を形成している。このテーパ面12は、歯部6bのスライド方向s端部に形成される三角形状の端面と、キャリア5の回転方向rを向く歯部6bの側面との間の稜線部分に形成されるものである(図2参照)。テーパ面12を設けてあることで、噛合わせようとする際にキャリア5の歯部4(4b)が歯部6bの端部に当たって失敗することが防止される。
なお、このテーパ面12は歯部6b端部の一方の稜線に設けるだけでなく、図5(a)、(b)の変形例に示すように、両方の稜線に設けてあってもよい。両方に設けた場合には、キャリア5が正回転する場合と逆回転する場合のどちらであっても、テーパ面12を設けてあることで噛合わせ時の失敗が防止される。テーパ面12は一直線状に傾斜させたものであってもよいし、凸曲面状に形成したものであってもよい。
また、スライド方向s一端側を切り欠いた歯部6aにおいては、その切り欠き10部分の端面とリングギア7の端面とをつなぐ凹曲面状のテーパ面13を形成している(図2参照)。テーパ面13を設けたことにより、強度が増強されている。
上記構成から成る一例の回転動力機器において、例えば、当初噛合わない位置(図6(a)参照)にあったリングギア7をキャリア5側にスライドさせる。すると、まずリングギア7の噛合い始め領域Pにて、リングギア7において周方向に一つとばしに配置される歯部6bと、キャリア5において周方向に一つとばしに配置される歯部4bとが、円滑に噛合うことになる(図6(b)参照)。
リングギア7の噛合い始め領域Pにて歯部4b,6bが噛合うと、ここでキャリア5の回転は禁止され、回転方向rの位置関係をそのまま維持しつつ、キャリア5が更にスライド方向sへとスライドされる。つまり、噛合い始め領域Pを超えて図6(c)に示す位置にまでスライドされた時点で、キャリア5とリングギア7とが大きな面積で確実に噛合うことになる。
なお、一例ではキャリア5とリングギア7において、切り欠き10,11のある歯部4a,6aと、切り欠きのない歯部4b,6bとを一つずつ交互に設けているが、切り欠き10,11のある歯部4a,6aを周方向に複数連続させてもよい。つまり、切り欠き10,11のある複数の歯部4a,6aと、切り欠きのない単数の歯部4b,6bとを、キャリア5とリングギア7において周方向に交互に配置してもよい。この場合、歯部4aが連続する個数と歯部6aが連続する個数は一致させる。また、一例ではリングギア7側をスライド自在にしているが、キャリア5側がスライドする構成であっても構わない。
更に、一例ではリングギア7側の歯部6aを一部切り欠き、キャリア5側の歯部4aを全て欠くようにしているが、これが逆であっても構わない。つまり、リングギア7側の歯部6aを全て欠き、キャリア5側の歯部4aを一部切り欠く構成であってもよい。
但し、一例の遊星減速機構3の場合、リングギア7側には複数のプラネットギア8と円滑に噛合うために一定数以上の歯部6が必要である。これに対してキャリア5には、該キャリア5の回転を停止させるだけの歯部4があればよい。したがって、リングギア7側の歯部6aを一部切り欠くように設けることが好適である。これにより、リングギア7の歯部6aの切り欠き10を設けていない部分と、切り欠き10のない歯部6bとで、プラネットギア8を円滑に噛合わせることができる(図6参照)。
次に、本発明の実施形態における他例の回転動力機器について、図9〜図11に基づいて説明する。なお、他例の基本的な構成は上記した一例の構成と同様である。したがって、一例と同様の構成については同一符号を付して詳しい説明を省略し、一例とは相違する特徴的な構成についてのみ以下に詳述する。
他例においては、駆動ギアAであるキャリア5側の歯部4aに設けてある切り欠き形状と、噛合いギアBであるリングギア7側の歯部6aに設けてある切り欠き形状を共に、各歯部4a,6aのスライド方向s一端側に形成した切り欠き10としている。リングギア7の歯部6aの切り欠き10は、一例と同様に、該歯部6aの噛合い始め領域P側のスライド方向s一端側に形成したものである。
キャリア5の歯部4aの切り欠き10は、リングギア7の場合と同様に、該歯部4aの噛合い始め領域P側のスライド方向s一端側に形成したものである(図10参照)。また、キャリア5側の切り欠き10を設けていない歯部4bにおいては、噛合い始め領域Pにあるスライド方向s端部の角部分に、リングギア7側と同様のテーパ面12を形成している。
上記構成から成る他例の回転動力機器において、例えば、当初噛合わない位置にあったリングギア7をキャリア5側にスライドさせる。すると、まず互いの噛合い始め領域Pにおいて、リングギア7において周方向に一つとばしに配置される歯部6bと、キャリア5において周方向に一つとばしに配置される歯部4bとが、円滑に噛合うことになる。ここまでは一例と同様である。
噛合い始め領域Pにて歯部4b,6bが噛合うと、キャリア5の回転は禁止され、回転方向rの位置関係をそのまま維持しつつ、キャリア5が更にスライド方向sへとスライドされる。そして、互いの噛合い始め領域Pを超えた位置にまでスライドされると、キャリア5とリングギア7の切り欠き10を設けていない歯部4b,6b同士に加えて、歯部4a,6a同士も切り欠き10を設けてない部分において噛合いを始める。即ち、リングギア7を奥までスライドさせた段階においては、キャリア5とリングギア7の全ての歯部4,6同士が隙間無く嵌合することになり、大面積での確実な噛合いが実現される。
次に、本発明の実施形態における更に他例の回転動力機器について、図12〜図15に基づいて説明する。なお、更に他例の構成のうち、一例や他例にて既述した構成と同様の構成については同一符号を付して詳しい説明を省略し、更に他例の特徴的な構成についてのみ以下に詳述する。
更に他例の回転動力機器にあっては、ギアボックス14内に配置してある平歯車20,21同士の噛合いを切り替えることで、変則比を変更自在とする。ギアボックス14内には、モータ1により回転駆動されるサンギア9と、サンギア9と噛合う複数のプラネットギア8と、各プラネットギア8を回転自在に支持するキャリア5と、各プラネットギア8が噛合うリングギア7とから成る一段の遊星減速機構3を形成している。キャリア5には、径の異なる複数種(図示例では二種)の平歯車20を一体に連設している。以下においては大径の平歯車20に符号20aを付し、小径の平歯車20に符号20bを付す。
ギアボックス14内には、大径の平歯車20aに対して噛合う小径の平歯車21aと、小径の平歯車20bに対して噛合う大径の平歯車21bとを、ボックス出力軸22に固定した状態でスライド自在に配置している。図12(a)に示すように、ボックス出力軸22が図中右側に位置するとき、平歯車20bと平歯車21bが噛合い、平歯車20aと平歯車21aとは噛合いを解除される。また、図12(c)に示すように、ボックス出力軸22が図中左側に位置するとき、平歯車20aと平歯車21aが噛合い、平歯車20bと平歯車21bとは噛合いを解除される。
ボックス出力軸22は、ギアボックス14の開口部を通じて外側に突出したレバー23を介してスライド操作され、平歯車20aと平歯車21aが噛合ってボックス出力軸22に回転動力を伝達する状態と、平歯車20bと平歯車21bが噛合ってボックス出力軸22に回転動力を伝達する状態とを、択一的に切り替える。即ち、レバー23の操作によって減速比を切り替えることができる。
更に他例の回転動力機器においては、上記平歯車20(大径および小径の平歯車20a,20b)が駆動ギアAであり、これと噛合う上記平歯車21(小径および大径の平歯車21a,21b)が噛合いギアBである。
駆動ギアAである平歯車20a,20bには、一例や他例のキャリア5と同様の歯部4a,4bから成る多数の歯部4が外周面に配置してある。また、噛合いギアBである平歯車21a,21bには、他例のキャリア5と同様の歯部6a,6bから成る多数の歯部6が、外周面に配置してある。つまり、平歯車20a,20b側の歯部4aと、平歯車21a,21b側の歯部6aには共に、噛合い始め領域P側のスライド方向s一端側において切り欠き10を形成したものである。
上記構成から成る他例の回転動力機器において、例えば、当初噛合わない位置にあった平歯車21aを、対応する平歯車20a側にスライドさせる(図15(a)参照)。すると、まず互いの噛合い始め領域Pにおいて、平歯車21aにおいて周方向に一つ又は複数とばしに配置される歯部6bと、平歯車20aにおいて周方向に一つ又は複数とばしに配置される歯部4bとが、円滑に噛合うことになる(図15(b)参照)。
互いの噛合い始め領域Pにて歯部4b,6bが噛合うと、平歯車20aから平歯車21bへと回転動力が伝達されるようになり、一体に回転しながら平歯車21bが更にスライド方向sへとスライドされる。そして、互いの噛合い始め領域Pを超えた位置にまでスライドされると、平歯車20aと平歯車21aの切り欠き10を設けていない歯部4b,6b同士に加えて、切り欠き10を設けてある歯部4a,6a同士も噛合いを始める。即ち、平歯車21a奥までスライドさせた段階においては、平歯車20aと平歯車21bの全ての歯部4,6同士が隙間無く嵌合することになり、大面積での確実な噛合いが実現される(図15(c)参照)。
以上、平歯車20aと平歯車21aとの噛合いについて述べたが、平歯車20bと平歯車21bとの噛合いについても同様である。平歯車20bと平歯車21bの噛合いは、図15に示す平歯車20aと平歯車21aとの噛合いを左右反転させたような形式で行われる。
本発明の実施形態における一例の回転動力機器のキャリアとリングギアを示す斜視図である。 同上のリングギアの一部拡大図である。 同上のキャリアとリングギアが噛合う様子を示す概略断面図である。 図3のX−X線の概略断面展開図であり、(a)〜(c)は噛合っていく様子を順に示している。 リングギアの変形例を示す図4に対応した断面図である。 同上のキャリアやリングギアを収納したギアボックスの断面図であり、(a)〜(c)は減速比を切り替える様子を順に示している。 同上のギアボックス内の機構を示す分解斜視図である。 同上の回転動力機器の全体断面図である。 本発明の実施形態における他例の回転動力機器のキャリアとリングギアを示す斜視図である。 同上のリングギアの一部拡大図であり、図9とは逆側から視た場合を示している。 同上のキャリアとリングギアが噛合う様子を示す概略断面図である。 本発明の実施形態における更に他例の回転動力機器に内蔵するギアボックスの断面図であり、(a)〜(c)は減速比を切り替える様子を順に示している。 同上のギアボックス内の機構を示す分解斜視図である。 同上の機構を構成する平歯車同士の噛合わせを説明する概略側面図である。 図14のY−Y線の概略断面図であり、(a)〜(c)は噛合っていく様子を順に示している。 従来の回転動力機器のキャリアとリングギアを示す斜視図である。
符号の説明
1 モータ
3 遊星減速機構
4,4a,4b 歯部
5 キャリア
6,6a,6b 歯部
7 リングギア
8 プラネットギア
12 テーパ面
20 平歯車
21 平歯車
A 駆動ギア
B 噛合いギア
P 噛合い始め領域
s スライド方向

Claims (6)

  1. 周方向に多数の歯部を有する駆動ギアと、同じく周方向に多数の歯部を有する噛合いギアと、駆動ギアを回転駆動させるモータとを具備し、駆動ギアの回転軸方向に沿って噛合いギア又は駆動ギアをスライドさせることで、駆動ギアと噛合いギアの互いの歯部が噛合う位置と、噛合わない位置とを切替自在に設けてある回転動力機器であって、噛合い始め領域においては周方向に一つ又は複数とばして位置する歯部同士のみが噛合うように、駆動ギアが有する多数の歯部のうち一部の歯部と、噛合いギアが有する多数の歯部のうち一部の歯部とを、切り欠き形状に設けたことを特徴とする回転動力機器。
  2. 駆動ギアと噛合いギアのうち一方の上記切り欠き形状は、歯部のスライド方向一端側を切り欠いた形状であり、駆動ギアと噛合いギアのうち他方の上記切り欠き形状は、歯部をスライド方向の全域にわたって切り欠いた形状であることを特徴とする請求項1に記載の回転動力機器。
  3. 駆動ギアと噛合いギアの上記切り欠き形状は共に、歯部のスライド方向一端側を切り欠いた形状であることを特徴とする請求項1に記載の回転動力機器。
  4. 切り欠き形状を設けていない歯部においては、噛合い始め領域にあるスライド方向端部の角部分に、テーパ面を形成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転動力機器。
  5. 駆動ギアはキャリアであり、噛合いギアはスライド自在なリングギアであり、更にキャリアに回転自在に支持されるプラネットギアを具備することで、減速比が変更自在な遊星歯車機構を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転動力機器。
  6. 駆動ギアと噛合いギアは共に平歯車であり、平歯車同士の動力伝達を切り替えることで減速比が変更自在であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転動力機器。

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