JP2010106892A - トリポード型等速自在継手 - Google Patents

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卓 板垣
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Abstract

【課題】部品点数の削減を図ることができるトリポード型等速自在継手を提供する。
【解決手段】円周方向に向き合って配置された円筒状のローラ案内面7を有する三つのトラック溝6が形成された外側継手部材1と、半径方向に突出した三つの脚軸9を備えたトラニオン8と、トラック溝6に挿入されたローラ3から構成され、ローラ3がローラ案内面7に沿って外側継手部材1の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手である。脚軸ピッチ円上における脚軸中心点O1aを通る脚軸横断面において、長円形をなす脚軸9の円弧部の外径面の脚軸中心点O1aからの寸法が、長軸上から周方向に沿って小さくなる非真円であり、脚軸中心軸O1を通る脚軸縦断面において、脚軸9の外径面が、脚軸中心点を中心とする円弧面である。
【選択図】図1

Description

本発明はトリポード型等速自在継手に関する。
等速自在継手は、例えば自動車や各種産業機械の動力伝達系において使用されるものであり、自動車のエンジンから車輪に回転力を等速で伝達する手段として使用される等速自在継手の一種に摺動式等速自在継手がある。この摺動式等速自在継手としては、トリポード型等速自在継手が広く知られている(特許文献1)。
トリポード型等速自在継手は、外側継手部材としての外輪110と内側継手部材としてのトリポード部材120と転動体であるローラ130とで主要部が構成されている。外輪110は一端が開口した有底筒状で、その内周に軸方向に延びる三本のトラック溝112が円周方向等間隔に形成されている。トリポード部材120は、トラニオン122とローラ130と複数の針状ころ140とを備えている。すなわち、円筒状のボス部123から半径方向外方に突出した三本の脚軸124を有し、これら脚軸124が外輪110のトラック溝112に挿入され、そのトラック溝112と係合してトルク伝達を行う。脚軸124には針状ころ140を介してローラ130が回転自在に外嵌され、このローラ130がトラック溝112の互いに対向する一対のローラ案内面114に沿って転動することで連結二軸間の角度変位と軸方向変位を円滑にする。
脚軸の先端方向では、脚軸先端側に設けられたアウタ・ワッシャ125によって位置規制(抜止め)される。脚軸の先端側外径面には周方向溝126が形成され、この周方向溝126に止め輪(サークリップ)127が装着される。サークリップ127の内側(脚軸根本側)の脚軸外周面に、前記インナ・ワッシャ128が嵌合される。そして、ローラ130がローラ案内面114に沿って外側継手部材110の軸方向に移動する。
特許第3615987号公報
前記特許文献1に記載のものでは、外側継手部材110を除く部品は、ローラ130、針状ころ140、アウタ・ワッシャ125、止め輪127、インナ・ワッシャ128、トラニオン122が使用されている。このため、部品点数が多くなり、コスト高となるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みて、部品点数の削減を図ることができるトリポード型等速自在継手を提供する。
本発明のトリポード型等速自在継手は、円周方向に向き合って配置された円筒状のローラ案内面を有する三つのトラック溝が形成された外側継手部材と、半径方向に突出した三つの脚軸を備えたトラニオンと、前記トラック溝に挿入されたローラから構成され、前記ローラが前記ローラ案内面に沿って外側継手部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手であって、脚軸ピッチ円上における脚軸中心点を通る脚軸横断面において、長円形をなす脚軸の円弧部の外径面の脚軸中心点からの寸法が、長軸上から周方向に沿って小さくなる非真円であり、脚軸中心軸を通る脚軸縦断面において、脚軸の外径面が、脚軸中心点を中心とする円弧面である。
従来では、外側継手部材とトリポード部材とが作動角をとりつつ回転トルクを伝達する際、脚軸の傾きに伴って各ローラとローラ案内面とが互いに斜交した状態となるので、両者の間に滑りが生じ、各ローラの円滑な転動が妨げられて誘起スラストが大きくなる。また、各ローラとローラ案内面との間の摩擦力によって、外側継手部材とトリポード部材とが軸方向に相対変位する際のスライド抵抗が大きくなる。これに対して、本発明のトリポード型等速自在継手では、脚軸ピッチ円上における脚軸中心点を通る脚軸横断面において、長円形をなす脚軸の円弧部の外径面の脚軸中心点からの寸法が、長軸上から周方向に沿って小さくなる非真円としており、針状ころを省略して脚軸外周面とローラ内径面とが直接接触するようにしている。これにより、脚軸が真円の場合と比較して、負荷点を支点としてローラが揺動し易くしているので、例えば、車両停車時(アイドリング時)にエンジンからドライブシャフトに伝達する継手軸方向に発生する振動を吸収して振動を抑制することができる(スライド抵抗の低減)。また、継手が作動角を取って回転する際、ローラがより転動し易くなることから、継手軸方向に発生する力(誘起スラスト)を低減することができる。なお、スライド抵抗とは、トリポード型等速自在継手のように摺動式継手で、外側継手部材とトリポード部材が互いに摺動する時に発生する軸方向摩擦力の大きさのことをいう。誘起スラストとは、等速自在継手が回転中にある角度でトルクが負荷されたときに、その継手内部の摩擦により発生するスラスト力をいい、トリポード型の場合は、主として三次成分として強く現出する。
また、ローラ及びトラニオンのみでトリポード部材を構成しているので、従来必要としていた針状ころ、アウタ・ワッシャ、止め輪、インナ・ワッシャを省略することができる。
前記脚軸横断面における円弧部の外径面を、脚軸中心からこの円弧部側にずれた点を中心とする円弧面とすることができる。また、前記脚軸横断面における円弧部の外径面を、脚軸中心からこの円弧部側にずれた点を焦点とする楕円面とすることができる。
前記ローラが前記脚軸に対して首振り揺動を可能とすることができる。ここで、首振りとは、脚軸の軸線を含む平面内で脚軸の軸線に対してローラの軸線が傾くことをいう。
脚軸ピッチ円と脚軸中心軸の交点を含みかつ脚軸中心軸に垂直な面において、脚軸とローラの内径面との間の継手軸線方向に隙間を設けることができる。これにより、隙間に潤滑剤が介在することができる。
脚軸中心軸を通る継手軸線と直交する切断面において、ローラの外径面を、脚軸中心からこの外径面側にずれた点を中心とする円弧面とすることができる。継手が角度を付した状態で回転する場合、ローラはトラック案内面上を転がり往復運動する。この際、トラック軸線方向のローラの傾きは、ローラ外径面を円形とすることにより、トルク負荷時は偶力が働いて傾きを自動的に修正することができる。従って、トラックに対して水平を維持して回転することができる。
前記外側継手部材のトラック溝内にローラを水平にガイドするための鍔を設けることができる。これにより、ローラをトラックに対し、強制的に水平に維持することができる。
前記トラニオン脚軸外周面のうち、少なくともローラ内径との接触部分を研削または焼入鋼切削で仕上げることができる。
前記トラニオンの熱処理を、浸炭焼入焼戻しまたは浸炭窒化焼入焼戻しで行うことができる。また、前記トラニオンを、高周波焼入焼戻しにより、少なくとも脚軸付根及び脚軸外周面に硬化層を設けることができる。
本発明では、ローラ及びトラニオンのみでトリポード部材を構成することができるため、部品点数の削減を図ることができて、コストの低減を図ることができる。また、スライド抵抗や誘起スラストを低減することができるため、車体の振動や騒音の発生を抑え、自動車のNVH特性が優れ、車両の足回りの設計自由度を向上させることができる。
前記脚軸横断面の円弧部を、脚軸中心からこの円弧部側にずれた点を中心とする円弧面としたり、脚軸中心からこの円弧部側にずれた点を焦点とする楕円面としたりすると、確実に非真円形状を形成することができる。
前記ローラが前記脚軸に対して首振り揺動を可能とすると、外側継手部材と内側継手部材とが作動角をとった状態で回転するときに、ローラとローラ案内面とが斜行状態となるのを回避することができる。従って、スライド抵抗等を軽減することができ、NVH性能が低下するのを抑制あるいは防止することができる。
脚軸とローラの内径面との間の継手軸線方向に隙間を設けると、隙間に潤滑剤が介在することができて、潤滑性を向上することができる。これにより、ローラが滑らかに転動することができる。
前記ローラの外径面を、脚軸軸線上に中心を有しない円形とすると、トラックに対して水平を維持して回転できるため、ローラの円滑な転動を促すことができ、継手の高寿命化及び車両の低振動化につながる。
前記外側継手部材のトラック溝内にローラを水平にガイドするための鍔を設けると、ローラをトラックに対し、強制的に水平に維持することができるため、一層ローラの円滑な転動を促すことができ、一層継手の高寿命化及び車両の低振動化につながる。
前記トラニオン脚軸外周面のうち、少なくともローラ内径との接触部分を研削または焼入鋼切削で仕上げると、特に焼入鋼切削の場合は、研削に必要な研削油剤を必要としないので、環境面で優れる。
前記トラニオンの熱処理を、浸炭焼入焼戻しまたは浸炭窒化焼入焼戻しで行ったり、高周波焼入焼戻しにより、少なくとも脚軸付根及び脚軸外周面に硬化層を設けたりすると、強度を向上させることができて、長期にわたって安定した機能を発揮することができる。
本発明に係るトリポード型等速自在継手の実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。
本発明の第1実施形態のトリポード型等速自在継手は、図1〜図4に示すように、外側継手部材1と、内側継手部材としてのトリポード部材2と、トルク伝達部材としてのローラ3とを備える。
外側継手部材1は一体に形成されたマウス部とステム部(図示省略)とからなる。マウス部は一端にて開口したカップ状で、図1に示すように、内周の円周方向三等分位置に軸方向に延びるトラック溝6が形成してある。マウス部は、横断面で見ると、大径部4aと小径部4bが交互に現れる非円筒形状である。すなわち、マウス部は、大径部4aと小径部4bとを形成することによって、その内周面に、軸方向に延びる3本の前記トラック溝6が形成される。各トラック溝6の円周方向で向き合った側壁にローラ案内面(ローラ摺接面)7、7が形成される。
トリポード部材2はトラニオン8とローラ3とを備える。トラニオン8は、ボス10と脚軸9とを備え、ボス10にはシャフト(図示省略)とトルク伝達可能に結合するスプラインまたはセレーション孔11が形成してある。脚軸9はボス10の円周方向三等分位置から半径方向に突出している。この場合、トリポード部材2は、ローラ3及びトラニオン8のみで構成している。
脚軸9は、図1に示す縦断面で見ると、矩形状であり、図2に示す横断面で見ると、長軸が継手の軸線と直交する長円形状である。すなわち、脚軸ピッチ円上における脚軸中心点O1aを通る脚軸横断面において、脚軸9の外面は、円弧部9aと直線部9bとから構成される。そして、円弧部9aの外径面の脚軸中心点O1aからの寸法が、長軸上の寸法R1から周方向に沿って小さくなる非真円としている。この場合、円弧部9aは、脚軸中心O1aからこの円弧部側にずれた点O2を中心とする円弧面としている。つまり、円弧部9aは、脚軸中心O1aよりも円弧部9a側に配置された中心O2、半径R2(R2<R1)で描かれる円弧面である。ここで、脚軸ピッチ円とは、3つの脚軸中心O1aを通る円をいう。
また、図1に示すように、脚軸中心軸O1を通る脚軸縦断面において、脚軸9の外径面9aが、脚軸中心軸上にある脚軸中心点O1aを中心とし、半径R3で描かれる円弧面としている。
脚軸9は、図2に示すように、脚軸ピッチ円と脚軸中心軸O1との交点を含みかつ脚軸中心軸O1に垂直な面において、継手の軸線と直交する方向でローラ3の内周面と接触し、継手の軸線方向でローラ3の内周面との間に隙間16、16を形成する。前記隙間16は、横断面において、三日月形状とされている。この隙間16、16を設けることで、脚軸外径面9aとローラ内径間にグリースなどの潤滑剤が介在し易くなり、ローラの円滑な転動が可能となる。しかも、図1に示すように、脚軸外周面9aが半径R3で描かれる円弧面であることにより、ローラ3は、脚軸9に対して首振り自在である。ここで、首振りとは、脚軸9の軸線を含む平面内で脚軸9の軸線に対してローラ3の軸線が傾くことをいう。
ローラ3はその外周面13が凸球面とされたリング状体からなり、脚軸9の外周面に外嵌している。図3に示すように、脚軸中心軸O1を通る脚軸縦断面において、ローラ3の外周面13を、脚軸軸線O1と直交するY上で、かつ、脚軸中心点O1aからこの外周面側にずれた点O4を中心とする円弧面としている。すなわち、ローラ3の外周面13は、中心O4、半径R4で描かれる球面、すなわち円環形状としている。継手が角度を付した状態で回転する場合、ローラ3はトラック案内面上を転がり往復運動する。この際、図4に示すように、トラック軸線方向のローラ3の傾きは、ローラ外径を前記のように円環形状とすることにより、トルク負荷時は偶力が働いて傾きを自動的に修正することができる。従って、トラックに対して水平を維持して回転することができる。
前記トラニオン脚軸外周面のうち、少なくともローラ内径との接触部分を研削または焼入鋼切削で仕上げている。ここで、焼入鋼切削とは、熱硬化処理(焼入れ)後に切削することをいう。また、トラニオン8を、高周波焼入焼戻しにより、少なくとも脚軸付根及び脚軸外周面に硬化層を設けている。高周波焼入れとは、焼入用コイルに高周波電流を流すことによって、誘導体(被加工体)の表面部分に誘導電流を生じさせて発熱させ、この熱により被加工体の表面を急速に加熱して焼入れを行う方法である。
従来では、外側継手部材1とトリポード部材2とが作動角をとりつつ回転トルクを伝達する際、脚軸9の傾きに伴って各ローラ3とローラ案内面7とが互いに斜交した状態となるので、両者の間に滑りが生じ、各ローラ3の円滑な転動が妨げられて誘起スラストが大きくなる。また、各ローラ3とローラ案内面7との間の摩擦力によって、外側継手部材1とトリポード部材2とが軸方向に相対変位する際のスライド抵抗が大きくなる。これに対して、本発明では、脚軸ピッチ円上における脚軸中心点を通る脚軸横断面において、長円形をなす脚軸9の円弧部の外径面の脚軸中心点からの寸法が、長軸上から周方向に沿って小さくなる非真円としており、脚軸外周面とローラ内径面とが直接接触するようにしているため、脚軸9が真円の場合と比較して、負荷点を支点としてローラ3が揺動し易くなる。これにより、例えば、車両停車時(アイドリング時)にエンジンからドライブシャフトに伝達する継手軸方向に発生する振動を吸収して振動を抑制することができる(スライド抵抗の低減)。また、継手が作動角を取って回転する際、ローラ3がより転動し易くなることから、継手軸方向に発生する力(誘起スラスト)を低減することができる。なお、スライド抵抗とは、トリポード型等速自在継手のように摺動式継手で、外側継手部材1とトリポード部材2が互いに摺動する時に発生する軸方向摩擦力の大きさのことをいう。誘起スラストとは、等速自在継手が回転中にある角度でトルクが負荷されたときに、その継手内部の摩擦により発生するスラスト力をいい、トリポード型の場合は、主として三次成分として強く現出する。
ローラ3及びトラニオン8のみでトリポード部材2を構成しているため、従来必要としていた針状ころ、アウタ・ワッシャ、止め輪、インナ・ワッシャを省略することができる。
このように、本発明では、ローラ3及びトラニオン8のみでトリポード部材2を構成することができるため、従来必要としていた針状ころ、アウタ・ワッシャ、止め輪、インナ・ワッシャを省略することができる。これにより、部品点数の削減を図ることができて、コストの低減を図ることができる。また、スライド抵抗や誘起スラストを低減することができるため、車体の振動や騒音の発生を抑え、自動車のNVH特性が優れ、車両の足回りの設計自由度を向上させることができる。
前記脚軸横断面の円弧部9aを、脚軸中心点O1aからこの円弧部側にずれた点O2を中心とする円弧面とすると、確実に非真円形状を形成することができる。
前記ローラ3が前記脚軸9に対して首振り揺動を可能とすると、外側継手部材1と内側継手部材2とが作動角をとった状態で回転するときに、ローラ3とローラ案内面7とが斜行状態となるのを回避することができる。従って、スライド抵抗等を軽減することができ、NVH性能が低下するのを抑制あるいは防止することができる。
脚軸9とローラ3の内径面との間に隙間16を設けると、隙間16に潤滑剤が介在することができて、潤滑性を向上することができる。これにより、ローラ3が滑らかに転動することができる。
前記ローラ3の外径面を、脚軸軸線上に中心を有しない円形とすると、トラック6に対して水平を維持して回転できるため、ローラ3の円滑な転動を促すことができ、継手の高寿命化及び車両の低振動化につながる。
前記トラニオン脚軸外周面のうち、少なくともローラ内径との接触部分を研削または焼入鋼切削で仕上げると、特に焼入鋼切削の場合は、研削に必要な研削油剤を必要としないので、環境面で優れる。
前記トラニオン8の熱処理を、高周波焼入焼戻しにより、少なくとも脚軸付根及び脚軸外周面に硬化層を設けると、強度を向上させることができて、長期にわたって安定した機能を発揮することができる。また、浸炭焼入焼戻しまたは浸炭窒化焼入焼戻しで行うこともできる。
図5は、本発明の第2の実施形態を示すローラ3及び脚軸9の横断面図である。脚軸9は、図5に示す横断面で見ると、長軸が継手の軸線と直交する略楕円形状である。すなわち、脚軸ピッチ円上における脚軸中心点O1aを通る脚軸横断面において、脚軸9の外面は、円弧部9aと直線部9bとから構成される。そして、円弧部9aの外径面の脚軸中心点O1aからの寸法が、長軸上の寸法R1から周方向に沿って小さくなる非真円としている。この場合、円弧部9aは、脚軸中心O1aからこの円弧部側にずれた点O3を焦点とする楕円面としている。つまり、円弧部9aは、脚軸中心O1aから夫々の円弧部9a側に焦点O3が配置される楕円面である。略楕円形状とは、字義通りの楕円形状のほか、一般に卵形、小判形などと称される形状も含まれる。
このように、第2実施形態のトリポード型等速自在継手は、前記第1実施形態のトリポード型等速自在継手と同様の効果を奏する。なお、図5に示すトリポード型等速自在継手において、図1〜図4に示すトリポード型等速自在継手と同様の構成については、図1〜図4と同一符号を付してその説明を省略する。
次に、図6は本発明の第3実施形態のトリポード型等速自在継手の断面図である。この場合、外側継手部材のトラック溝内に鍔17を設けている。鍔17は、トラック溝6とローラ案内面7との境界部に、内径側に突出している。この鍔17が、ローラ3の継手軸心Oに対して外径側に当接して、ローラ3をガイドすることができる。これにより、ローラ3をトラック溝6に対して強制的に水平に維持することができる。
このように、第3実施形態のトリポード型等速自在継手は、一層ローラ3の円滑な転動を促すことができ、一層継手の高寿命化及び車両の低振動化につながる。なお、図6に示すトリポード型等速自在継手において、図1〜図5に示すトリポード型等速自在継手と同様の構成については、図1〜図5と同一符号を付してその説明を省略する。
ところで、ローラ3としては、いわゆるダブルローラタイプであってもシングルローラタイプであってもよい。さらに、ローラ3の表面を高周波浸炭焼入れ硬化層としたりすることができる。
本発明の第1実施形態を示すトリポード型等速自在継手の縦断面図である。 前記図1のトリポード型等速自在継手の横断面図である。 前記図1のトリポード型等速自在継手の要部拡大断面図である。 前記図1のトリポード型等速自在継手に使用されるローラの斜視図である。 本発明の第2実施形態を示すトリポード型等速自在継手の横断面図である。 本発明の第3実施形態を示すトリポード型等速自在継手の縦断面図である。 従来のトリポード型等速自在継手の縦断面図である。
符号の説明
1 外側継手部材
2 トリポード部材
3 ローラ
6 トラック溝
7 ローラ案内面(摺接面)
8 トラニオン
9 脚軸
O1 脚軸中心軸
O1a 脚軸中心

Claims (10)

  1. 円周方向に向き合って配置された円筒状のローラ案内面を有する三つのトラック溝が形成された外側継手部材と、半径方向に突出した三つの脚軸を備えたトラニオンと、前記トラック溝に挿入されたローラから構成され、前記ローラが前記ローラ案内面に沿って外側継手部材の軸方向に移動可能なトリポード型等速自在継手であって、
    脚軸ピッチ円上における脚軸中心点を通る脚軸横断面において、長円形をなす脚軸の円弧部の外径面の脚軸中心点からの寸法が、長軸上から周方向に沿って小さくなる非真円であり、
    脚軸中心軸を通る脚軸縦断面において、脚軸の外径面が、脚軸中心点を中心とする円弧面であることを特徴とするトリポード型等速自在継手。
  2. 前記脚軸横断面における円弧部の外径面を、脚軸中心からこの円弧部側にずれた点を中心とする円弧面としたことを特徴とする請求項1のトリポード型等速自在継手。
  3. 前記脚軸横断面における円弧部の外径面を、脚軸中心からこの円弧部側にずれた点を焦点とする楕円面としたことを特徴とする請求項1のトリポード型等速自在継手。
  4. 前記ローラが前記脚軸に対して首振り揺動を可能としたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項のトリポード型等速自在継手。
  5. 脚軸ピッチ円と脚軸中心軸の交点を含みかつ脚軸中心軸に垂直な面において、脚軸とローラの内径面との間の継手軸線方向に隙間を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項のトリポード型等速自在継手。
  6. 脚軸中心軸を通る継手軸線と直交する切断面において、ローラの外径面を、脚軸中心からこの外径面側にずれた点を中心とする円弧面としたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項のトリポード型等速自在継手。
  7. 前記外側継手部材のトラック溝内にローラを水平にガイドするための鍔を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項のトリポード型等速自在継手。
  8. 前記トラニオン脚軸外周面のうち、少なくともローラ内径との接触部分を研削または焼入鋼切削で仕上げたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項のトリポード型等速自在継手。
  9. 前記トラニオンの熱処理が、浸炭焼入焼戻しまたは浸炭窒化焼入焼戻しで行われたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項のトリポード型等速自在継手。
  10. 前記トラニオンが、高周波焼入焼戻しにより、少なくとも脚軸付根及び脚軸外周面に硬化層を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項のトリポード型等速自在継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012159165A (ja) * 2011-02-02 2012-08-23 Honda Motor Co Ltd 等速ジョイント

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JP2012159165A (ja) * 2011-02-02 2012-08-23 Honda Motor Co Ltd 等速ジョイント

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