JP2010106371A - 介護服 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ズボンを前身頃1の中心線の上端から鉛直に股部、内股、及び裾へ渡って裁断し、前身頃1上端の裁断箇所に開口形成された紐通し部5の通し口6、6aからウエスト寸法に合わせて結ぶ胴回り調整紐7、7aの各端部を突出し、ズボンの後身頃2の股間部に、前方へ折り返されることで前あて3と成る様に、頂点が下方突出した山型状の布片を連続形成し、左右一対のオープンファスナー9、10の一方のエレメント保持テープ9a、10aを前身頃1の前記裁断線に沿って縫着し、他方のエレメント保持テープ9b、10bを後身頃2の裾から内股、前あて3の斜辺に沿って縫着すると共に、前あて3の頂点の延長線上で並列に縫着した。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1には、前開き上衣の左右袖下から左右脇へ着脱の為の連続で開閉自在な2枚の重なり部分を設け、ズボンのウエスト部開口周縁には、その前側中央部から左右均等二個所に設置された夫々直線で略平行な2本の着脱の為の開閉自在な2枚の重なり部分を連続で裾まで設けると共に、そのウエスト開口周縁において前側二箇所の重なり部分の間以外の個所にウエスト締めの為の紐状ゴムが設けられギャザーが形成されている介護服が開示されている。
上記介護服にあっては、上衣の前開き部のボタンと、両脇の重なり部分を開放して展開状態と成し、ズボンの前側左右の重なり部分を開放して展開状態と成し、かかる展開状態の上衣とズボンの上に被介護者を仰臥状態で寝かせ、前開き部及び重なり部分を閉じることで着衣させていた。
特に、ズボンでは、左右の重なり部分を閉じて通常のズボン形態にしなければ着用することができず、腰が容易に曲がらない人にとっては不便であった。
又、上記介護服は、通常の上衣とズボンを展開可能に形成してその着脱を容易にしただけのため、例えば被介護者がオムツを使用する場合には、ゆとりがなく履き心地が悪いだけでなく、ウエスト締め用の紐状ゴムが設けられたズボンの腰から両脇へ掛けてギャザーが形成されているので、仰臥ではその皺が腰に触れて寝心地が悪く、床擦れの原因となるなどの課題を有している。
そこで、本発明では、立ったままでも着脱し易く、オムツを使用しても動き易く、寝心地や着心地の良い介護服を提供することを目的としている。
そして、この介護服において、紐通し部にはその一方の通し口から他方の通し口に渡り、ズボンの上端周囲長より若干短い弾性帯を挿通し、該弾性帯の各端部を各通し口にこれを塞ぐことなく止着すると共に、紐通し部の腰部対応部位に皺を寄せることなく、且つ通し口から紐通し部の脇部対応部位に渡って皺寄せして前記脇部対応部位と弾性帯を縫い付け、該弾性帯において各通し口から脇部対応部位までの間の適所には先端部が各通し口から突出する胴回り調整紐の各基端部を縫着したことを特徴とする。
又、本発明の介護服は、繋ぎ服をその前身頃の中心線上にある襟ぐり下部から鉛直に股部、内股、及び裾へ渡って裁断し、後身頃の股間部に、前方へ折り返されることで前あてと成る様に、頂点が下方突出した山型状の布片を連続形成し、左右一対のオープンファスナーの一方のエレメント保持テープを前身頃の前記裁断線に沿って縫着し、他方のエレメント保持テープを後身頃の裾から内股、前あての斜辺に沿って縫着すると共に、前あての頂点の延長線上で並列に縫着したことを特徴とする。
更に、上記介護服にあっては、後身頃において前あての頂部から内股上方に渡る部位と他方のエレメント保持テープとの間には、股まわりにゆとりを持たせるための所定形状の襠を形成したことを特徴とする。
又、前あてが股間部に形成されることで股間部辺りに大きくゆとりをとることができ、オムツを使用しても動き易く、しかも前あては後身頃の股間部に縫い付けずとも連続形成が可能なため、身体股間に縫い目が触れることもなく、座り心地や着心地を良好と成すことができる。
そして、前身頃上端の裁断箇所に開口形成された紐通し部の通し口からウエスト寸法に合わせて結ぶ胴回り調整紐の各端部を突出したので、左右の通し口を身体中央に引き寄せる様に臍の辺りで胴回り調整紐の各端部を結ぶことでオープンファスナーを開放した展開状態のズボンの身頃上端を胴回りに纏わせられ、立ったままでのオムツ交換やオープンファスナーの閉鎖によるズボンの着用(ズボンへの変形)が容易に成し得る。
しかも、左右の通し口を身体中央に引き寄せれば、胴回り調整紐の結び目は必ず上記の様に身体中央の臍辺りとなり、かかる状態でオープンファスナーを閉じれば、ウエスト部が捻じれることなくズボンに容易にして整然と変形させられる。
しかも、この着用状態で仰臥しても紐通し部の腰部対応部位には皺が形成されていないから、痛みがなく、床擦れの要因がなく、寝心地や着心地も良い。
よって、上記脚部を展開させた前開き状態と成す様にオープンファスナーを開放し、繋ぎ服を浴衣の様に身に纏い、オープンファスナーを閉鎖すれば、簡単容易に着衣でき、この逆の手順で簡単容易に脱衣できる。
又、前あてが股間部に形成されることで股間部辺りに大きくゆとりをとることができ、オムツを使用しても動き易く、しかも前あては後身頃の股間部に縫い付けずとも連続形成が可能なため、身体股間に縫い目が触れることもなく、座り心地や着心地を良好と成すことができる。
本発明に係る介護服は、図1に示す様に、下半身に着用するズボンであり、ニットや綿など肌触りの良い布地にて形成されている。
この介護服は、ズボンを前身頃1の中心線の上端から鉛直に股部、内股、及び裾へ渡って裁断し、ズボンの後身頃2の股間部に、前方へ折り返されることで前あて3と成る様に、頂点が下方突出した頂部が鋭角な山型状(鋭角二等辺三角形、或いは図示例の様な鋭角な頂角を有する左右対称な五角形)の布片を連続形成した形態を、ズボンの縫成前の展開状態の原型としており(図3参照)、かかる原型は一枚生地で形成可能である。
尚、図3において、前身頃1と後身頃2の境界を二点鎖線で示す。
そして、弾性帯8において、各通し口6、6aから脇部対応部位5b、5cまでの間の適所には、先端部が各通し口6、6aから突出する胴回り調整紐7、7aの各基端部を縫着している。
尚、説明の便宜上、図3に示す紐通し部5の通し口6、6aから脇部対応部位5b、5cまでの間に表すべき皺は省略している。
即ち、オープンファスナー9、10の一方のエレメント保持テープ9a、10aを前身頃1の上記裁断線(ズボン展開状態の左右側縁)に沿って縫着し、他方のエレメント保持テープ9b、10bを後身頃2の裾から内股、襠4、4aの最長斜辺に沿って縫着すると共に、前あて3の頂点の延長線上でエレメント保持テープ9b、10bを上下に重ね合わせて各エレメントを並列と成す様に縫着している。
オープンファスナー9、10の閉鎖は、その下端を上記の様に接合した状態でスライダ11、11aを上端へ移動させることで達成し、これにより図1、2の様に下半身に着用可能な立体形態のズボンに変形させられる。
又、オープンファスナー9、10の開放は、その下端の箱12、12a上にスライダ11、11aを移動させ、該スライダ11、11aと箱12、12a夫々の側方溝から蝶棒13、13aを抜き出すことで達成し、これによりズボンを図3の様に展開状態と成すことができる。
この介護服は、上記構成のズボンに上衣を連続形成したものであり、上記と同一又は相当部分には同一の符号を図中に付し、詳細な説明は省略する。
即ち、この介護服は、図5、6に示す様に、繋ぎ服をその前身頃1の中心線上にある襟ぐり14下部から鉛直に股部、内股、及び裾へ渡って裁断し、後身頃2の股間部に、前方へ折り返されることで前あて3と成る様に、頂点が下方突出した山型状の布片を連続形成している。
又、後身頃2に形成した前あて3の頂部から内股上方に渡る部位には大腿部から臀部辺りにゆとりを持たせるために上記と同形状の襠4、4aを縫着している。
尚、繋ぎ服の縫成前の展開状態を示す図7の様に、襠4、4aを除くその原型は一枚生地から成り、襠4、4aの縫成箇所の他には、縫成箇所は上衣を構成するための身頃1、2の袖下部位と、前身頃1の胸元部位だけにして、できる限り人体に触れる箇所に縫い目が形成されない様にしている。
図7において、前身頃1と後身頃2の境界を破線で示す。
即ち、オープンファスナー9、10の一方のエレメント保持テープ9a、10aを前身頃1の襟ぐり14下部から左右の各裾へ渡る上記裁断線(前開き部1aに同じ)に沿って縫着し、他方のエレメント保持テープ9b、10bを後身頃2の裾から内股、襠4、4aの最長斜辺に沿って縫着すると共に、前あて3の頂点の延長線上でエレメント保持テープ9b、10bを上下に重ね合わせて各エレメントを並列と成す様に縫着している。
この場合には、エレメント保持テープ9b、10bは、後身頃2の裾から内股、前あて3の斜辺に沿って縫着すると共に、前あて3の頂点の延長線上でエレメント保持テープ9b、10bを上下に重ね合わせて各エレメントを並列と成す様に縫着することとなる。
そして、各オープンファスナー9、10を閉鎖する様にその上端へスライダ11、11aを移動させることによりズボンの着用(ズボンへの変形)が容易に成し得る。
脱衣は、上記の逆の手順、即ちオープンファスナー9、10を開放し、胴回り調整紐7、7aの結び目を解くことで成し得る。
2 後身頃
3 前あて
4、4a 襠
5 紐通し部
5a 腰部対応部位
5b、5c 脇部対応部位
6、6a 通し口
7、7a 胴回り調整紐
8 弾性帯
9 オープンファスナー
9a、9b エレメント保持テープ
10 オープンファスナー
10a、10b エレメント保持テープ
Claims (4)
- ズボンを前身頃の中心線の上端から鉛直に股部、内股、及び裾へ渡って裁断し、前身頃上端の裁断箇所に開口形成された紐通し部の通し口からウエスト寸法に合わせて結ぶ胴回り調整紐の各端部を突出し、ズボンの後身頃の股間部に、前方へ折り返されることで前あてと成る様に、頂点が下方突出した山型状の布片を連続形成し、左右一対のオープンファスナーの一方のエレメント保持テープを前身頃の前記裁断線に沿って縫着し、他方のエレメント保持テープを後身頃の裾から内股、前あての斜辺に沿って縫着すると共に、前あての頂点の延長線上で並列に縫着したことを特徴とする介護服。
- 紐通し部にはその一方の通し口から他方の通し口に渡り、ズボンの上端周囲長より若干短い弾性帯を挿通し、該弾性帯の各端部を各通し口にこれを塞ぐことなく止着すると共に、紐通し部の腰部対応部位に皺を寄せることなく、且つ通し口から紐通し部の脇部対応部位に渡って皺寄せして前記脇部対応部位と弾性帯を縫い付け、該弾性帯において各通し口から脇部対応部位までの間の適所には先端部が各通し口から突出する胴回り調整紐の各基端部を縫着したことを特徴とする請求項1記載の介護服。
- 繋ぎ服をその前身頃の中心線上にある襟ぐり下部から鉛直に股部、内股、及び裾へ渡って裁断し、後身頃の股間部に、前方へ折り返されることで前あてと成る様に、頂点が下方突出した山型状の布片を連続形成し、左右一対のオープンファスナーの一方のエレメント保持テープを前身頃の前記裁断線に沿って縫着し、他方のエレメント保持テープを後身頃の裾から内股、前あての斜辺に沿って縫着すると共に、前あての頂点の延長線上で並列に縫着したことを特徴とする介護服。
- 後身頃において前あての頂部から内股上方に渡る部位と他方のエレメント保持テープとの間には、大腿部から臀部辺りにゆとりを持たせるための所定形状の襠を形成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の介護服。
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