JP2010105942A - アントラキノン組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
アントラキノン法による過酸化水素の製造において還元、酸化、加水分解に対する安定性が高く、有機溶剤への溶解度が大きく、さらに水素化に使用される金属触媒の劣化速度を抑えた媒体として好適に用いられるアントラキノン組成物、及びその製造方法を提供する。
【解決手段】
2−ペンチルアントラキノンの含有量が97.5重量%以上、アントラキノンの含有量が1.0重量%以下、2−三級ブチルアントラキノンの含有量が0.8重量%以下、2−エチルアントラキノンの含有量が0.5重量%以下であることを特徴とするアントラキノン組成物、および2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸を発煙硫酸を用いて環化反応させ、環化反応液を水と有機溶剤との混合液中で処理し、得られた溶剤抽出液をアルカリ水溶液と40℃以上で加熱処理後、溶剤を除去し、溶剤除去残分をアルコールで処理することを特徴とする、その製造方法。
【選択図】 なし
Description
このアントラキノン法において2−アルキルアントラキノンは溶剤中、パラジウムや白金等の金属触媒の存在下に水素で還元され、次に酸素あるいは空気で酸化され過酸化水素を発生し、元の2−アルキルアントラキノンに再生される。この工程は連続的に循環して行われ、2−アルキルアントラキノンは繰り返し使用される。
このアントラキノン法において用いられる2−アルキルアントラキノンに要求される特性は、還元、酸化、加水分解に対する安定性が高いこと、有機溶剤に溶解度が高いこと、安価である事などであり、2−ペンチルアントラキノンが作動溶液に対する溶解度が大きい点から、最も好適に用いられている。
しかし、従来の2−ペンチルアントラキノンを使用して還元反応をおこなった場合、還元において使用されている金属触媒の活性速度の低下が速いという問題がある。
2−ペンチルアントラキノンは、通常、反応操作の容易さや製造コスト面の有利性等の理由で、例えば特許文献1に記載されているように、下記の反応式(1)〜(2)に示される公知のプロセスで製造されている。
反応式(2)で示される第2反応段階で、この2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸を発煙硫酸等の脱水剤を用いて環化反応を行い、2−ペンチルアントラキノンを得る。この際、得られる2−ペンチルアントラキノンには種々の副生物が混入する。例えば第1反応段階のフリーデルクラフツアシル化反応において生成する、ペンチル基の分解、異性化によると考えられる無置換のアントラキノンや炭素数が減少した2−アルキルアントラキノン類、及び溶媒として使用するハロゲン化炭化水素や塩化アルミニウムに由来すると考えられる塩素化化合物や、第2反応段階の環化反応工程で生成する、硫酸や発煙硫酸を使用することに起因すると考えられる硫黄化化合物などがある。
(1)2−ペンチルアントラキノンの含有量が97.5重量%以上、アントラキノンの含有量が1.0重量%以下、2−三級ブチルアントラキノンの含有量が0.8重量%以下、2−エチルアントラキノンの含有量が0.5重量%以下であることを特徴とするアントラキノン組成物。
(2)硫黄分の含有量が30ppm以下であり、かつ塩素分の含有量が250ppm以下である、(1)のアントラキノン組成物。
(3)2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸を発煙硫酸を用いて環化反応させ、環化反応液を水と有機溶剤との混合液中で処理し、得られた溶剤抽出液をアルカリ水溶液と40℃以上で加熱処理後、溶剤を除去し、溶剤除去残分をアルコールで処理することを特徴とする、(1)または(2)のアントラキノン組成物の製造方法。
(4)2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸が、tert−ペンチルベンゼンと無水フタル酸のフリーデルクラフツアシル化反応により製造されたものである(3)のアントラキノン組成物の製造方法
である。
本発明のアントラキノン組成物の主たる成分である2−ペンチルアントラキノンのペンチル基は、炭素数5の炭化水素基であれば特に制限されず、例としては、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、n-ペンチル基等が挙げられ、1,2−ジメチルプロピル基(以下、sec−ペンチル基とも呼ぶ)、1,1−ジメチルプロピル基(以下、tert−ペンチル基とも呼ぶ)が好ましい。
本発明のアントラキノン組成物中、無置換のアントラキノンの含有量は1.0重量%以下であるが、好ましくは0.8重量%以下、より好ましくは0.6重量%以下である。
本発明のアントラキノン組成物中、2−三級ブチルアントラキノンの含有量は0.8重量%以下であるが、好ましくは0.6重量%以下、より好ましくは0.4重量%以下である。
本発明のアントラキノン組成物中、2−エチルアントラキノンの含有量は0.5重量%以下であるが、好ましくは0.2重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下である。
上記各成分の組成比が本発明の規定範囲外であるアントラキノン組成物をアントラキノン法による過酸化水素製造用の媒体として使用した場合、作動液中での溶解度が低下し、析出物が還元用金属触媒に接触して触媒反応速度を阻害する等の問題が起こる。
硫黄分及び塩素分の含有量が上記規定値より多いアントラキノン組成物をアントラキノン法による過酸化水素製造用の媒体として使用した場合、還元用金属触媒の触媒作用に影響して還元速度が低下する等の問題が起こる。
なお、本発明における硫黄分とは、試料(g)を酸化燃焼させた後、電量滴定法により測定した試料中の硫黄分数値(μg)を意味する。測定機器としては例えば三菱化成(株)製TSX−10塩素・硫黄分析装置等が使用される。
又、塩素分とは、試料(g)を酸化燃焼させた後、電量滴定法により測定した試料中の塩素分数値(μg)を意味する。測定機器としては硫黄分の測定と同様に例えば三菱化成(株)製TSX−10塩素・硫黄分析装置等が使用される。
次に、もうひとつの本発明であるアントラキノン組成物の製造方法について説明する。
本発明のアントラキノン組成物は、2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸を発煙硫酸を用いて環化反応させ、環化反応液を水と有機溶剤との混合液中で処理し、得られた溶剤抽出液をアルカリ水溶液と40℃以上で加熱処理後、溶剤を除去し、溶剤除去残分をアルコールで処理することにより製造できる。
2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸のペンチル基は、炭素数5の炭化水素基であれば特に制限されず、例としては、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、n-ペンチル基等が挙げられ、1,2−ジメチルプロピル基(以下、sec−ペンチル基とも呼ぶ)、1,1−ジメチルプロピル基(以下、tert−ペンチル基とも呼ぶ)が好ましい。
発煙硫酸としては濃度5〜15%、好ましくは5〜14%、より好ましくは6〜12%のものが好適に使用できる。
発煙硫酸の使用量は、2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸に対し1〜10倍重量、好ましくは1〜7倍重量、より好ましくは2〜5倍重量である。
環化反応の反応温度は60〜130℃、好ましくは70〜100℃、より好ましくは80〜95℃であり、反応時間は1〜10時間、好ましくは1〜8時間、より好ましくは1〜5時間である。環化反応終了後、反応物を室温まで冷却し、好ましくは氷を含む水中に注加する。これに有機溶剤を添加し、好ましくは加熱して目的物を抽出する。
アルカリ水溶液に使用されるアルカリとしてはアルカリ金属の水酸化物や炭酸塩が用いられ、具体的には水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等が用いられるが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリが好ましく、水酸化ナトリウムが最も好ましい。
アルカリ水溶液の濃度は特に制限はないが、0.5〜10重量%が好ましく、1〜5重量%がより好ましい。
アルカリ水溶液の使用量は特に制限されないが、溶剤抽出液に対して同容量以上使用することが好ましい。
アルカリ水溶液での加熱処理温度は40℃以上であるが、好ましくは40〜80℃、より好ましくは60〜75℃℃である。
アルカリ水溶液での加熱処理時間は20分以上、好ましくは30〜60分間、より好ましくは40〜50分間である。
溶剤抽出液のアルカリ水溶液と加熱処理が終了後、溶剤を好適には減圧下での蒸留により除去し、溶剤除去残分に対しアルコール処理を行う。
アルコール処理に使用するアルコールの量は、溶剤濃縮残分に対して1〜20倍重量、好ましくは2〜10倍重量、より好ましくは2〜5倍重量である。
アルコール処理の温度は室温〜アルコールの還流温度が好ましく、40℃〜アルコールの還流温度がより好ましい。
アルコール処理の時間は10分〜5時間、好ましくは20分〜2時間、より好ましくは30分〜1時間であり、その間撹拌することが好ましい。
アルコール処理終了後、得られたアルコール処理液を35〜45℃までゆっくりと冷却し、濾過により不溶解成分を除去する。次いで、アルコール処理液を20〜10℃に冷却し、同温で1時間以上、好ましくは2時間撹拌するとアントラキノン組成物が析出する。これを取り出し、室温付近で乾燥することにより本発明のアントラキノン組成物を得ることができる。
なお、本発明のアントラキノン組成物の原料となる2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸は、通常特開昭53−127445号公報等に記載されている公知の製法に従い、tert−ペンチルベンゼンと無水フタル酸のフリーデルクラフツアシル化反応により製造される。例えば、無水フタル酸1モルとtert−ペンチルベンゼン1.0〜1.2モルを、触媒として塩化アルミニウムを無水フタル酸1モルに対し2.0〜2.3モル量使用し、クロロベンゼン等の溶媒中10〜40℃で7〜15時間反応させる製造法が例示できる。
このような製法で得られた2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸を環化反応させて製造された生成物は、主成分である2-ペンチルアントラキノン以外に、前述したようにペンチル基の分解、異性化によると考えられる無置換のアントラキノンや炭素数が減少した2−アルキルアントラキノン類、及び溶媒として使用するハロゲン化炭化水素や塩化アルミニウムに由来すると考えられるクロロアントラキノン等の塩素化化合物や、第2反応段階の環化反応工程で生成する、硫酸や発煙硫酸を使用することに起因すると考えられるスルホン化されたアントラキノン化合物等の硫黄化化合物などが混入している。2−アルキルアントラキノン類としては2−エチルアントラキノンと2−三級ブチルアントラキノンを主として生成する。
これらの副生物はアントラキノン法による過酸化水素の製造時に還元において使用されている金属触媒の活性を低下させる、いわゆる触媒毒となるが、従来は効率良く除くことが困難であった。本発明の製造方法により、アントラキノン法による過酸化水素の製造に好適なアントラキノン組成物を製造できる。
なお、本発明のアントラキノン組成物中の主成分である2-ペンチルアントラキノンは、前述したようにペンチル基の異性化によりsec−ペンチル基とtert−ペンチル基の異性体混合物として存在している。通常はtert−ペンチル基の含有量が多い方が、溶解性の点から好ましい。
本発明のアントラキノン組成物を媒体に用いたアントラキノン法による過酸化水素製造方法としては、従来公知のあらゆる技術を用いることができ、特に限定されないが、例えばVCH,“ULLMANN’S ENCYCLOPEDIA OF INDUSTRIAL CHEMISTRY”VolA13、pp.447-456に詳細に記載されている。
(1)2−ペンチルアントラキノン、アントラキノン、2−エチルアントラキノン及び2−三級ブチルアントラキノン含有量:
試料を、ガスクロマトグラフ測定器(島津製作所製GC−14A)を用いて測定した各成分のピーク面積を算出し、百分率法によりそれぞれの含有量を算出した。
(2)2−ペンチルアントラキノン中の2−sec−ペンチルアントラキノンと2−tert−ペンチルアントラキノンの異性体比:
液体クロマトグラフ(島津製作所製LC−9A)を用いて測定した2−sec−ペンチルアントラキノンと2−tert−ペンチルアントラキノンのピーク面積を算出し、百分率法により異性体比を求めた。
(3)アントラキノン組成物中の硫黄分・塩素分含有量:
塩素・硫黄分析装置(三菱化成(株)製TSX−10)を使用して試料を酸化燃焼させた後、電量滴定法により試料中の硫黄分、塩素分の量を測定した。
(4)アントラキノン組成物の過酸化水素製造用媒体としての性能:
下記の方法に従って、アントラキノン組成物を媒体として過酸化水素を製造した際の還元用パラジウム触媒の劣化速度試験を行い、アントラキノン組成物の性能を評価した。
ジイソブチルカルビノール50mLと1,2,4−トリメチルベンゼン50mLの混合溶液に、アントラキノン組成物13.9gとアルミナ担体の1%パラジウム触媒(100〜200メッシュ)0.1gを加えて、90℃で10時間撹拌した。
この処理液を使用して、下記の方法により水素の吸収速度を測定した。
処理液の入った容器を湯浴により50℃に保った。これに、水素消費量が測定でき、かつ水素圧を常に1気圧に保持できる水素貯めを連結し、処理液を1気圧の水素でパージした。処理液を1,000rpmの速度で撹拌し、撹拌開始から、25℃に保たれた水素貯めにおいて476mLの水素(使用したアントラキノン組成物の0.5倍モル量×85%)が吸収される時間を測定した。水素化吸収時間が短いほど、パラジウム触媒の劣化速度が低いことを表す。
[実施例1]
アントラキノン組成物(1)の合成
温度計、撹拌機、ガス導入管を装着した300mL四つ口フラスコに窒素ガスを導入下、クロロベンゼン150mL、無水フタル酸40g、第三級アミルベンゼン42.6gを仕込み、冷却しながら20℃以下で無水塩化アルミ77.5gを4時間で分割添加した。20℃以下で30分撹拌後、30分を要して40℃に昇温した。さらに7時間同温で撹拌した後、氷水400gに濃硫酸50gを加えたものに縮合反応物を排出した。
排出液を70℃に昇温後水層を除去し、湯で洗浄後、有機層を濃縮乾固した。更に減圧下150℃で2時間加熱溶融した後、冷却固化した。60℃で乾燥後粉砕して、2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸を80g得た。この2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸中のペンチル基における異性体比をHPLCにて測定した結果を以下に示す。
tert−ペンチル体 : sec−ペンチル体 = 76 : 24
温度計、撹拌機を装着した300mL四つ口フラスコに10%発煙硫酸280gを仕込み、冷却下30℃以下で、上記で得た2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸70gを10分間で分割添加した。さらに同温で50分撹拌した後、10分間を要して95℃に昇温した。同温で2時間30分反応後10分間を要して室温まで冷却した。次に、氷水400gに前記反応物を注加後70℃に昇温し、トルエン200mLで”抽出した後硫酸層を除去した。
(i)アルカリ水溶液との加熱処理
トルエン抽出液に5%苛性ソーダ水溶液400mLを添加し、65℃に昇温して45分間撹拌した。苛性ソーダ水溶液を除去し、トルエン抽出液を湯で洗浄して中性とした後、減圧下にトルエンを除去した。
(ii)アルコール処理
トルエン除去残分にメタノール180mLを添加し、還流温度で30分間撹拌した。40℃までゆっくりと冷却し、メタノール抽出液を濾過して不溶解成分を除去した。20℃に冷却し、同温で2時間撹拌後析出物を取り出してアントラキノン組成物(1)を49.6g(75.4%)得た。得られたアントラキノン組成物(1)を前記した方法により分析した結果を表1に示す。
過酸化水素製造用媒体としての性能試験
このようにして得られたアントラキノン組成物(1)について、前記方法に従って、アントラキノン組成物(1)を媒体として過酸化水素を製造した際の還元用パラジウム触媒の劣化速度試験を行い、過酸化水素製造用媒体としての性能の指標とした。
実施例1の2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸の環化反応において発煙硫酸の濃度を7%に変えた以外は実施例1と同様の操作を行い、アントラキノン組成物(2)52.3g(79.7%)得た。分析結果及び過酸化水素製造用媒体としての性能試験結果を表1にそれぞれ示す。
実施例1の2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸の製造操作において、窒素ガスを導入しなかったこと以外は実施例1と同様にして、2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸を75g得た。この2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸中のペンチル基における異性体比をHPLCにて測定した結果を以下に示す。
tert−ペンチル体 : sec−ペンチル体 = 47 : 53
次に、実施例1の2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸の環化反応において、2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸を上記で合成した2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸に変えた以外は実施例1と同様の操作を行い、アントラキノン組成物(3)を51.5g(78.4%)得た。得られたアントラキノン組成物の分析結果及び過酸化水素製造用媒体としての性能試験結果を表1にそれぞれ示す
実施例1において(i)のアルカリ処理を行わなかったこと以外は、前記実施例1と同様の操作を行ってアントラキノン組成物(A)を52.9g(80.6%)得た。分析結果及び過酸化水素製造用媒体としての性能試験結果を表1にそれぞれ示す。
実施例1において(ii)のアルコール処理操作を行わなかったこと以外は、前記実施例1と同様の操作を行ってアントラキノン組成物(B)を53.1g(80.8%)得た。分析結果及び過酸化水素製造用媒体としての性能試験結果を表1にそれぞれ示す。
実施例1において(i)のアルカリ処理及び(ii)のアルコール処理操作を行わないことに変更した以外は、前記実施例1と同様の操作を行ってアントラキノン組成物(C)を53.4g(81.4%)得た。分析結果及び過酸化水素製造用媒体としての性能試験結果を表1にそれぞれ示す。
Claims (4)
- 2−ペンチルアントラキノンの含有量が97.5重量%以上、アントラキノンの含有量が1.0重量%以下、2−三級ブチルアントラキノンの含有量が0.8重量%以下、2−エチルアントラキノンの含有量が0.5重量%以下であることを特徴とするアントラキノン組成物。
- 硫黄分の含有量が30ppm以下であり、かつ塩素分の含有量が250ppm以下である請求項1に記載のアントラキノン組成物。
- 2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸を発煙硫酸を用いて環化反応させ、環化反応液を水と有機溶剤との混合液中で処理し、得られた溶剤抽出液をアルカリ水溶液と40℃以上で加熱処理後、溶剤を除去し、溶剤除去残分をアルコールで処理することを特徴とする、請求項1または2記載のアントラキノン組成物の製造方法。
- 2−(4−ペンチルベンゾイル)安息香酸が、tert−ペンチルベンゼンと無水フタル酸のフリーデルクラフツアシル化反応により製造されたものである、請求項3記載のアントラキノン組成物の製造方法。
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