JP2010105325A - 金型装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 1次成形品の表面に2次成形品を成形する2色成形における金型装置であって、前記2次成形品の外観を形成するキャビティーの内面と、前記1次成形品の外面との間に、2次成形品の内部に空間部を形成する筒状のコアピンを配置すると共に、そのコアピンの頂部近傍の外面に面取り部を施すと共に、その面取り部の近傍に前記キャビティーに樹脂を流し込むゲート部を形成した金型装置。
【選択図】 図1
Description
ところで、上記の本体と袋体は、生産性を向上させるために2色成型や異材質成型と言った射出成型手段によって成形される。具体的に説明すると、本体が1次成形金型によって成形され、次いで、2次成形金型によって本体の表面に袋体が成形される。
かくして、2次成形の過程において、外層部を成形する側よりも内層部を形成する側に樹脂が早く充填されてしまう場合があり、その結果、外層部を成形する側に充填される樹脂が不十分となってしまい、外層部が短く形成されてしまう危険性があった。また、内層部を成形する樹脂が樹脂成型品である本体に接するのに対し、外層部を成形する樹脂が金属材質であるキャビティーに接する事とも相まって、外層部を成形する樹脂の未充填が顕著となる。つまり、キャビティーは、金属材質であるが故に、充填される樹脂が冷えやすく、完全に充填される前に硬化してしまうのである。
具体的に説明する。1次成形金型1の固定側型板郡2は、溶融された樹脂を吐出するノズル3が配置された取付プレート4と中間プレート5、スプル孔6とランナー溝7が形成されたランナープレート8、並びに、1次成形品が成形され割型から構成されるキャビティーブロック9を有するキャビティープレート10とから構成されている。そして、前記取付プレート4と中間プレート5、並びに、ランナープレート8は、ボルト11によって一体的に固定されている。前記キャビティーブロック9には、1次成形品が形成されるキャビティー12と、そのキャビティー12に樹脂を流し込むゲート孔13、並びに、そのゲート孔13と前記ランナープレート8のランナー溝7と連接するランナー溝14が形成されている。
符号15は、前記スプル孔6などと連接するランナーロック溝であり、成形後、ランナーなどが固定側型板郡2に残留しないようにしている。また、符号16は、前記ランナープレート8に固定され、後述するコアピンの先端が差し込まれる支持ピンである。
一方、可動側型板郡17は、成形された成形品を後述するコアピンから離脱させるエジェクタプレート18、19と、1次成形品に中空部を形成するコアピン20が固定されたコアプレート21と取付プレート22から構成されている。そして、前記コアピン20の外形部とキャビティーブロック9の内形部との間には1次成形品が形成される隙間が形成されており、この隙間がキャビティー12となっている。
次に、前記ゲート孔34について具体的に説明する。ゲート孔34は、コアピン36の前方に位置しており、また、キャビティー33に向かって縮径した円錐形状をなしていると共に、前記コアピン36の面取り部38bに向かって形成されている。即ち、ゲート孔34から流入した樹脂は、初めに面取り部38bに衝突し、その後、コアピン36によって区画される内層部側と外層部側に流れ込むのである。この時、前述したように、面取り部38が長手方向に沿って若干長く形成されているため、流れ込んだ樹脂は、外層部側に流れ込み易くなっている。
ここで、前記キャビティーブロック31の内面とコアピン36の外面とで形成される空間(外層部を成形するキャビティー33a)は、1次成形品の外面とコアピン36の内面とで形成される空間(内層部を成形するキャビティー33b)よりも僅かながらではあるが薄く形成されている。言い換えると、外層部を成形するキャビティー33aよりも、内層部を成形するキャビティー33bの方が厚く形成されている。この成形手段によって成形される製品を筆記具などのグリップ部材とした場合に、1次成形品の感触が極力伝わらないように、内層部の厚さを厚くしているのである。
図1に示す状態は、1次成形金型1の固定側型板郡2と可動側型板郡17が型締めされた状態である。この時、可動側型板郡17のコアピン20の先端は、固定側型板郡17に固定されている支持ピン16に嵌合している。即ち、コアピン20は、両端が固定された状態になっている。この状態から、ゲート孔13などを経て樹脂がキャビティー12に流入・充填され、1次成形品A(筆記具の軸筒)が形成される(図2参照)。その樹脂は、硬化すると比較的硬いポリプロピレンであるが、ポリプロピレンやポリアセタール、アクリロニトリルブタジエンスチレンなどであってもよい。次いで、固定側型板郡2と可動側型板郡17を離隔させるが、この時、割型から構成されるキャビティーブロック9も離隔・拡開し、ランナーRが分離させた状態で1次成形品Aがコアピン20に固定された状態で1次成形金型1から露出する(図3参照)。これと同時に、ランナーRは、自重により落下し、1次成形金型1から排出されるが、ロボットなどで把時するなどして排出しても良い(図4参照)。
次いで、前記1次成形品Aが固定押された可動側型板郡17が搬送、或いは、回転するなどして、2次成形金型23の固定側型板郡24の前方に位置する(図5参照)。ここで、再び、固定側型板郡24と可動側型板郡17とを型締めし、ゲート孔34から樹脂をキャビティー33(33a、33b)に充填する。その樹脂は、比較的弾力性のあるシリコーンゴムであるが、ニトリルブタジエンゴムや天然ゴムなどであってもよい。このとき、樹脂は外層部を形成するキャビティー33aに若干早く流れ込むが、内層部を形成するキャビティー33bにもほぼ同様な速度で流れ込み、充填される(図6→図9参照)。つまり、ゲート孔34から流入した樹脂は、初めに面取り部38bに衝突し、その後、コアピン36によって区画される外層部側(キャビティー33a)と内層部側(キャビティー33b)に流れ込むのである。このキャビティー33への充填動作によって、1次成形品Aの表面に袋状の2次成形品B(グリップ部材)が被覆された状態で成形される。勿論、その袋状の2次成形品Bの内層部は、外層部よりも厚く成形されている。
2 固定側型板郡
3 ノズル
4 取付プレート
5 中間プレート
6 スプル孔
7 ランナー溝
8 ランナープレート
9 キャビティーブロック
10 キャビティープレート
11 ボルト
12 キャビティー
13 ゲート孔
14 ランナー溝
15 ランナーロック溝
16 支持ピン
17 可動側型板郡
18 エジェクタプレート
19 エジェクタプレート
20 コアピン
21 コアプレート
22 取付プレート
23 2次成形金型
24 固定側型板郡
25 ノズル
26 取付プレート
27 中間プレート
28 スプル孔
29 ランナー溝
30 ランナープレート
31 キャビティーブロック
32 キャビティープレート
33 ボルト
34 ゲート孔
35 ランナー溝
36 コアピン
37 嵌合孔
38 面取り部
Claims (2)
- 1次成形品の表面に2次成形品を成形する2色成形における金型装置であって、前記2次成形品の外観を形成するキャビティーの内面と、前記1次成形品の外面との間に、2次成形品の内部に空間部を形成する筒状のコアピンを配置すると共に、そのコアピンの頂部近傍の外面に面取り部を施すと共に、その面取り部の近傍に前記キャビティーに樹脂を流し込むゲート部を形成した金型装置。
- 前記キャビティーの内面とコアピンの外面とで形成される空間よりも、1次成形品の外面とコアピンの内面とで形成される空間を厚くした請求項1記載の金型装置。
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