以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面は、図1〜図11まであり、図1〜図7は第1実施形態に係るスロットマシンを示し、図8〜図11は第2実施形態に係るスロットマシンを示している。
1.第1実施形態
図1は、第1実施形態のスロットマシン1の正面図である。第1実施形態のスロットマシン1は、内部にスロット遊技を制御する主制御部30(図2参照)などを備えた筐体2で構成され、筐体2の前面側は、開閉可能な前面扉3とされている。なお、本明細書において、左右とは前面扉3に向かって左右をいい、前後とは前面扉3に向かって手前方向を前、背面方向を後というものとする。
前面扉3の上下方向の略中央に配置される前面パネル4には、スロットマシン1の内部に横一列に配設された3つのリール6(左リール6a・中リール6b・右リール6c)を、正面から視認可能とするリール窓5が配設されている。リール窓5は、透明の樹脂パネルで形成され、各リールの外周面に描かれた複数の図柄(実施形態では各リールそれぞれ21個)のうち連続する複数の図柄(実施形態では各リールそれぞれ3個)を、視認可能としている。
各リール6(左リール6a・中リール6b・右リール6c)は、スロットマシン1の内部に回転自在に保持されている。各リール6には、それぞれ、各リール6を駆動する駆動モータ39(図2参照)と、各リール6の回転位置および停止位置を検出する位置検出器40(図2参照)が配設され、各リール6の回転の始動、速度、停止などが制御される。なお、スロットマシン1は、入賞役に当選し、かつ、左リール6aに描かれた図柄、中リール6bに描かれた図柄、右リール6cに描かれた図柄が、有効化された入賞ライン7に沿って、所定の図柄の組み合わせで揃った場合(以下「入賞」ともいう)に、当選した入賞役に対して設定されている特典(遊技媒体の払い出しなど)を遊技者に与えるものである。以下、実施形態では、遊技媒体としてメダルを使用するスロットマシンとして説明する。
入賞ライン7としては、図1に示すように、上段ライン7a、中段ライン7b、下段ライン7c、右下がり斜めライン7d、右上がり斜めライン7eの5本が設定され、前面パネル4等に示されている。これら5本の入賞ライン7は、遊技者が、後述するメダル投入口13にメダルを投入すること、又は、後述するベットボタン14を押下操作することにより有効化される。なお、メダル1枚を使用した(賭けた)遊技では中段ライン7bのみが有効化され、メダル2枚を使用した遊技では中段ライン7bに上段ライン7a及び下段ライン7cを加えた3本の入賞ライン7が有効化され、メダル3枚を使用した遊技ではさらに右下がり斜めライン7d及び左下がり斜めラインを加えた5本の入賞ライン7が有効化される。有効化された入賞ライン7はLEDの点灯などにより遊技者に対して示される。
また、入賞役としては、例えば、大量の遊技媒体が払い出されるレギュラーボーナス(以下「RB」ともいう)、レギュラーボーナスよりもさらに大量の遊技媒体が払い出されるビッグボーナス(以下「BB」ともいう)、少量の遊技媒体が払い出される小役、次回の遊技が遊技媒体なしで遊技できるリプレイなどが設定されている。そして、それぞれの入賞役に対する所定の図柄の組み合わせは、左リール6aの図柄、中リール6bの図柄、右リール6cの図柄の順に、レギュラーボーナスの場合は「BAR・BAR・BAR」、ビッグボーナスの場合は「7・7・7」、小役の場合は「ベル・ベル・ベル」、リプレイの場合は「リプレイ図柄・リプレイ図柄・リプレイ図柄」とされている。なお、スロットマシンの遊技者にとっては、抽選の結果、大量の遊技媒体の払い出しのあるボーナス(RBやBBなど)に当選したか否かが最大の関心事となっている。
その他、前面パネル4には、右下部に、複数桁の7セグメントLED表示器で構成されたクレジット表示部8が配設されている。クレジット表示部8は、後述するメダル投入口13から投入されてクレジットとしてカウントされたメダルの枚数を表示する。
また、前面パネル4の下部には、抽選の結果ボーナスに当選していることを遊技者に告知する告知部50が、左右方向に並んで複数配設されている。この告知部50については後に詳述する。
前面扉3における前面パネル4の下方には、遊技者がスロット遊技において操作する操作部10として、スタートレバー11、左リールストップボタン12a、中リールストップボタン12b、右リールストップボタン12c、メダル投入口13、ベットボタン14などが配設されている。
スタートレバー11は、スロット遊技を開始するもので、スタートレバー11が遊技者により押下されると、スタート信号が主制御部30(図2参照)に入力され、主制御部30は各リール6を同時又は順次回転させる。また、スタートレバー11が押下されてスタート信号が主制御部30に入力されると、主制御部30はボーナスを含む入賞役の抽選を行なう。
ストップボタン12は、回転している各リール6を停止させるもので、各リール6に対応して、左リール6aを停止させる左リールストップボタン12a、中リール6bを停止させる中リールストップボタン12b、右リール6cを停止させる右リールストップボタン12cが配設されている。各ストップボタン12が遊技者により押下されると、ストップ信号が主制御部30(図2参照)に入力され、主制御部30は押下された各ストップボタン12に対応した各リール6を停止させる。
メダル投入口13は、スロット遊技に使用されるメダルの投入口である。メダル投入口13からメダルが投入されると、投入されたメダルはスロットマシン1の内部に配設されたメダルセンサ13a(図2参照)により検知され、検知されたメダルの数に応じて、メダル信号が主制御部30(図2参照)に入力される。メダルセンサ13aに検知されたメダルは、そのまま遊技に賭けられるか、クレジットとしてカウントされてクレジット表示部8に表示される。なお、クレジットとしてカウントされたメダルは、貯留メダルとして予め主制御部30に記憶され、ベットボタン14の操作により遊技に賭けられる。
ベットボタン14は、貯留メダルとして記憶されたメダルを遊技に賭けるためのもので、実施形態では、1回の押下操作によりメダル3枚を賭けるものとして設定されている。なお、実施形態のスロットマシン1では、1回の遊技に賭けることが可能な最大枚数は3枚とされている。
ここで、スロット遊技において遊技者が各操作部10を操作する手順について説明すると、まず、遊技者は、遊技(ゲーム)の準備として、メダルをメダル投入口13に投入するか、又は、クレジットされたメダルがある場合はベットボタン14を押下して、メダルを賭ける。次に、遊技の開始として、スタートレバー11を押下して、各リール6を回転させるとともに抽選を実行させる。そして、各ストップボタン12を順次押下して、各リール6を停止させる。全てのリール6を停止させた後に所定の入賞があれば、当選した入賞役に対応する特典が遊技者に与えられ、1回の遊技は終了する。次の遊技を行なう場合は、再度、メダルをメダル投入口13に投入するか又はベットボタン14を押下してメダルを賭けて遊技の準備をし、スタートレバー11を押下して遊技を開始させる。このようにして、遊技中、操作部10は遊技者により操作される。
前面扉3における操作部10の下方には、スロットマシン1の筐体2を装飾する装飾パネル16が配設されている。また、前面扉3の最下部には、メダルが払い出されるメダル払出口17と、メダル払出口17から払い出されたメダルを受けるメダル受皿18と、各種演出等に伴ない音声を発生するスピーカ19が配設されている。
なお、入賞があった場合には、入賞役に応じた数量のメダルが、スロットマシン1内部に配設されたホッパー42(図2参照)から排出される。ホッパー42から排出されたメダルは、メダル払出口17から払い出されて、遊技者に提供される。
ホッパー42は、スロットマシン1内部のリール6下方に配設され、駆動されると、収納されているメダルの中から所定枚数のメダルを排出する。ホッパー42には、排出したメダルの枚数を検知する払出枚数検知器43(図2参照)が配設されている。
前面扉3における前面パネル4の上方には、各種演出などを表示する表示器20が備えられている。表示器20は、液晶表示器などで構成され、各種入賞役の当選時に、当選した入賞役を報知するなどの演出を表示する。
続いて、告知部50について詳述する。告知部50は、略星型形状のランプ表示器として構成され、前面パネル4の下部に、左右方向に渡って5つ並んで配設されている。告知部50は、ボーナス当選を遊技者に告知するためのボーナス告知専用の手段として設けられ、抽選の結果、ボーナス(BBやRB)に当選している場合に、点灯又は点滅して、遊技者に対してボーナスに当選していることを告知する。そして、この5つの告知部50は、それぞれ、互いに異なる操作部10と対応付けされており、対応付けされた操作部10が操作されたときに作動するよう主制御部30(図2参照)により制御される。
具体的には、告知部50は、左から順に、ベットボタン14に対応付けされてベットボタン14が操作されたときに作動するよう制御される「ベットボタン告知部51」、スタートレバー11に対応付けされてスタートレバー11が操作されたときに作動するよう制御される「スタートレバー告知部52」、左リールストップボタン12aに対応付けされて左リールストップボタン12aが操作されたときに作動するよう制御される「左リールストップボタン告知部53」、中リールストップボタン12bに対応付けされて中リールストップボタン12bが操作されたときに作動するよう制御される「中リールストップボタン告知部54」、右リールストップボタン12cに対応付けされて右リールストップボタン12cが操作されたときに作動するよう制御される「右リールストップボタン告知部55」で構成されている。例えば、図5のAに示すように、右リールストップボタン告知部55は、遊技者が右リールストップボタン12cを操作したときに点灯して、遊技者に対してボーナスに当選していることを告知し、また、図5のBに示すように、中リールストップボタン告知部54は、遊技者が中リールストップボタン12bを操作したときに点灯して、遊技者に対してボーナスに当選していることを告知する。
なお、「対応付けされた操作部10が操作されたとき」とは、操作部10の操作開始から操作終了までを含む概念である。例えば、右リールストップボタン告知部55は、右リールストップボタン12cを押したときに作動するよう制御してもよいし、右リールストップボタン12cを離したときに作動するよう制御してもよい。
また、各告知部50は、それぞれ、対応付けされている操作部10の近傍に配設されている。すなわち、図1に示すように、ベットボタン告知部51はベットボタン14の直上に配設され、スタートレバー告知部52はスタートレバー11の直上に配設され、左リールストップボタン告知部53は左リールストップボタン12aの直上に配設され、中リールストップボタン告知部54は中リールストップボタン12bの直上に配設され、右リールストップボタン告知部55は右リールストップボタン12cの直上に配設されている。なお、ストップボタン12に対応する各告知部53,54,55は、それぞれ、対応付けされたストップボタン12の直上位置で、かつ、そのストップボタン12が停止させるリール6の直下位置に配設されている。
なお、告知部50の大きさは任意であるが、遊技者に対してインパクトのあるボーナス告知とする観点から、告知部50は、可能な限り大きく形成することが望ましい。実施形態では、ストップボタン12に対応する各告知部53,54,55の寸法は、ストップボタン12の直上位置で、かつ、そのストップボタン12が停止させるリール6の直下位置に配設可能な最大限の寸法とされている。
次に、実施形態のスロットマシン1の電気系統を図2に基づいて説明する。図2は、実施形態のスロットマシン1の主制御部30及びその周辺構成の概略を示す。主制御部30は、入賞役の抽選など主に利益に関わる制御を行い、スロットマシン1の各部を制御する。主制御部30は、CPU31、RAM32及びROM33、基準クロックを発生するクロック発生回路34、抽選用の乱数を発生する乱数発生回路35、各告知部50を駆動する告知部駆動回路36等を備えている。
主制御部30には、スタートレバー11、左リールストップボタン12a、中リールストップボタン12b、右リールストップボタン12c、メダルセンサ13a、ベットボタン14などの各操作部10が接続され、各操作部10から信号が入力される。
また、主制御部30には、駆動モータ39を駆動するモータ駆動回路38が接続され、モータ駆動回路38は、主制御部30からの信号を受けて駆動モータ39を駆動させる。また、主制御部30には、リール6の回転位置を検知する位置検出器40が接続され、位置検出器40からリール6の回転位置情報が主制御部30に入力される。これにより、各リール6の回転の始動、速度、停止などが制御される。
また、主制御部30には、ホッパー42を駆動してメダルを排出させるホッパー駆動回路41が接続され、ホッパー駆動回路41は、主制御部30からの信号を受けてホッパー42を駆動させる。また、主制御部30には、ホッパー42から排出されたメダルの枚数を検知する払出枚数検知器43が接続され、払出枚数検知器43からメダルの払出枚数情報が主制御部30に入力される。これにより、メダルの払い出しが制御される。
また、主制御部30には、クレジット表示部駆動回路44が接続され、クレジット表示部駆動回路44は、主制御部30からの信号を受けてクレジット表示部8にクレジットとしてカウントされたメダルの枚数を表示する。
また、主制御部30には、画像制御回路46が接続され、画像制御回路46は、主制御部30からの信号を受けて表示器20に所定の演出表示などを表示させる。さらに、画像制御回路46には、音声制御回路47が接続され、音声制御回路47は、画像制御回路46からの信号を受けてスピーカ19から所定の音声を発生させる。なお、画像制御回路46と、音声制御回路47は、主に演出に関する制御を行なうもので、副制御部48と称される。
また、告知部駆動回路36には、スタートレバー告知部52、左リールストップボタン告知部53、中リールストップボタン告知部54、右リールストップボタン告知部55、ベットボタン告知部51が接続されている。告知部駆動回路36は、主制御部30からの信号を受けて各告知部50を駆動させる。すなわち、ボーナスに当選している場合に、操作部10からの入力信号を受けた主制御部30は、告知部駆動回路36を介して、操作された操作部10に対応付けされた告知部50を、点灯又は点滅可能とされている。
なお、主制御部30の行なう抽選について説明すると、抽選は、遊技毎(1ゲーム毎)に行われるもので、スタートレバー11が押下されたタイミングで、カウンタIC等からなる乱数発生回路35が発生させた乱数を取得し、ROM33に格納された抽選テーブルを参照して取得した乱数の値を判定し、抽選の結果を決定することにより実行される。なお、抽選テーブルは、乱数値に対応する入賞役の情報を備えるものである。
次に、主制御部30が行う告知処理について、図3に基づいて説明する。なお、告知処理は遊技が開始される毎に(すなわち、1ゲーム毎に)行なわれる。
まず、主制御部30は、抽選の結果ボーナスに当選している否かを判定する(S1)。ボーナスに当選していない場合、告知部50を作動させることなく告知処理を終了する。
一方、ボーナスが成立している場合、次に、ボーナスを告知するか否かを判定する(S2)。ここで、「NO」と判定された場合、告知部50を作動させることなく告知処理を終了する。
一方、告知すると判定された場合(S2で「YES」)、主制御部30は、告知乱数を取得して、所定記憶域に格納する(S3)。なお、実施形態では、告知乱数範囲は「0」〜「9」に設定されている(図4参照)。そして、乱数値と告知パターンとの対応を示す告知パターンテーブル(図4参照)を参照して、その告知乱数がいずれの告知パターンを示すかの判定を行い(S4)、告知パターンを決定する。
S4において告知パターンが決定された後は、決定された告知パターンに対応する操作部10が操作されるのを待ち(S5)、その操作部10が操作されたときに(S5で「YES」)、その操作部10に対応付けされている告知部50を作動(点灯又は点滅)させて(S6)、告知処理を終了する。
ここで、告知パターンテーブルについて、図4に基づいて説明する。告知パターンテーブルは、S3において取得した告知乱数に基づいて告知パターンを決定する情報を有している。告知パターンとしては、ベットボタン14の操作時にベットボタン告知部51を点灯又は点滅させる「ベットボタン操作時」、スタートレバー11の操作時にスタートレバー告知部52を点灯又は点滅させる「スタートレバー操作時」、第1停止操作時に第1停止操作で操作したストップボタン12に対応する告知部50を点灯又は点滅させる「第1停止操作時」、第2停止操作時に第2停止操作で操作したストップボタン12に対応する告知部50を点灯又は点滅させる「第2停止操作時」、第3停止操作時に第3停止操作で操作したストップボタン12に対応する告知部50を点灯又は点滅させる「第3停止操作時」が設定されている。ここで、第1停止操作とは、全てのリール6が回転しているときに行なわれるリール6の停止操作(ストップボタン12の押下操作)をいい、第2停止操作とは、第1停止操作の次に行なわれる停止操作をいい、第3停止操作とは、第2停止操作の次に行なわれる停止操作をいう。
なお、実施形態では、告知パターンが第1停止操作時、第2停止操作時、又は、第3停止操作時と判定された場合に、ストップボタン12を操作せずに所定の時間が経過することにより全リール6が停止した場合には、左リールストップボタン12a、中リールストップボタン12b、右リールストップボタン12cの順番でストップボタン12を押下操作したならば作動した告知部50を、全てのリール6が停止されたときに、作動させるよう設定されている。また、告知パターンがベットボタン操作時と判定された場合に、ベットボタン14を操作せずに、メダル投入口13にメダルを投入することにより、メダルを賭けた場合には、メダルを投入したときに、ベットボタン告知部51が作動するよう設定してもよい。
また、告知パターンテーブルは、当選したボーナスの種類に応じて設けられている。すなわち、ビッグボーナスに当選した場合は、ビッグボーナス用告知パターンテーブルに基づいて判定され、レギュラーボーナスに当選した場合は、レギュラーボーナス用告知パターンテーブルに基づいて判定される。ビッグボーナス用告知パターンテーブルは、図4のAに示すように、告知パターンとしてベットボタン操作時や第3停止操作時が選択される割合が高く設定されている。レギュラーボーナス用告知パターンテーブルは、図4のBに示すように、告知パターンとして第1停止操作時や第2停止操作時が選択される割合が高く設定されている。
次に、告知部50の動作について図5〜図7に基づいて具体的に説明する。例えば、ある遊技(ゲーム)においてビッグボーナスに当選し、告知処理(図3参照)におけるS2で告知すると判定され、S3で告知乱数として「7」が取得された場合を説明する。この場合、当選したボーナスの種類は「ビッグボーナス」であるから、ビッグボーナス用告知パターンテーブルが参照され(図4のA)、告知乱数「7」に対応する告知パターンとして「第3停止操作時」の判定がなされる。
そのため、図5のAに示すように、右リール6cが最後に停止された場合には、第3停止操作で右リールストップボタン12cが押下操作されたときに、右リールストップボタン12cに対応付けられている右リールストップボタン告知部55を作動(点灯)させ、遊技者に対してボーナス成立を告知する。また、図5のBに示すように、中リール6bが最後に停止された場合には、中リールストップボタン12bの押下操作が第3停止操作となるため、中リールストップボタン12bが押下操作されたときに、中リールストップボタン12bに対応付けられている中リールストップボタン告知部54を作動(点灯)させ、遊技者に対してボーナス成立を告知する。
このとき、第1実施形態のスロットマシン1では、第3停止操作時にボーナスが告知される割合は、当選したボーナスがビッグボーナスである場合には高く設定され、当選したボーナスがレギュラーボーナスである場合には低く設定されていることから(図4参照)、第3停止操作で告知部50が作動されたことをもって、遊技者は、当選したボーナスがビッグボーナスである可能性が高いとの期待を抱くことができる。
一方、レギュラーボーナスに当選し、告知乱数「7」が取得された場合には、レギュラーボーナス用告知パターンテーブルが参照され(図4のB)、告知乱数「7」に対応する告知パターンとして「第2停止操作時」の判定がなされる。
この場合、図6のAに示すように、第2停止操作で中リールストップボタン12bが押下操作された場合には、中リールストップボタン12bに対応付けられている中リールストップボタン告知部54を作動(点灯)させ、遊技者に対してボーナス成立を告知する。また、図6のBに示すように、第2停止操作で右リールストップボタン12cが押下操作された場合には、右リールストップボタン12cに対応付けられている右リールストップボタン告知部55を作動(点灯)させ、遊技者に対してボーナス成立を告知する。
このとき、第1実施形態のスロットマシン1では、第2停止操作時にボーナスが告知される割合は、当選したボーナスがビッグボーナスである場合には低く設定され、当選したボーナスがレギュラーボーナスである場合には高く設定されていることから(図4参照)、第2停止操作で告知部50が作動されたことをもって、遊技者は、当選したボーナスがレギュラーボーナスである可能性が高いと予想することができる。
さらに、他の例を説明すれば、ビッグボーナスに当選し、告知乱数「3」が取得された場合には、ビッグボーナス用告知パターンテーブルが参照され(図4のA)、告知乱数「3」に対応する告知パターンとして「ベットボタン操作時」の判定がなされる。そして、図7のAに示すように、ベットボタン14が押下操作されたときに、ベットボタン14に対応付けられているベットボタン告知部51を作動(点灯)させ、遊技者に対してボーナス成立を告知する。このとき、第1実施形態のスロットマシン1では、ベットボタン操作時にボーナスが告知される割合は、当選したボーナスがビッグボーナスである場合には高く設定され、当選したボーナスがレギュラーボーナスである場合には低く設定されていることから(図4参照)、ベットボタン14を操作したときに告知部50が作動されたことをもって、遊技者は、当選したボーナスがビッグボーナスである可能性が高いとの期待を抱くことができる。
また、レギュラーボーナスに当選し、告知乱数「3」が取得された場合には、レギュラーボーナス用告知パターンテーブルが参照され(図4のB)、告知乱数「3」に対応する告知パターンとして「第1停止操作時」の判定がなされる。そして、図7のBに示すように、第1停止操作で左リールストップボタン12aが押下操作された場合には、左リールストップボタン12aに対応付けられている左リールストップボタン告知部53を作動(点灯)させ、遊技者に対してボーナス成立を告知する。このとき、第1実施形態のスロットマシン1では、第1停止操作時にボーナスが告知される割合は、当選したボーナスがビッグボーナスである場合には低く設定され、当選したボーナスがレギュラーボーナスである場合には高く設定されていることから(図4参照)、第1停止操作で告知部50が作動されたことをもって、遊技者は、当選したボーナスがレギュラーボーナスである可能性が高いと予想することができる。
以上説明したように、第1実施形態のスロットマシン1は、遊技者により操作される複数の操作部10と、操作部10に対する操作に基づき遊技が開始されるとボーナス(BB,RB)の抽選を行う制御部(主制御部30)と、制御部(主制御部30)により制御され、抽選の結果ボーナス(BB,RB)に当選している場合に遊技者にボーナス当選を告知する告知部50とを備え、告知部50は、複数設けられ、該複数の告知部50は、各々、互いに異なる操作部10と対応付けされており、各告知部50は、当該告知部50に対応付けされた操作部10が操作されたときに作動するよう制御部(主制御部30)により制御されている。
そのため、ボーナス告知が、遊技中の複数のタイミングで複数の告知部50によりなされることとなるため、ボーナス告知にバリエーションができ、遊技の興趣を高めることができる。具体的には、例えば、ベットボタン14の操作時やスタートレバー11の操作時に、ベットボタン告知部51やスタートレバー告知部52が作動しなくても、各リール6の停止操作時に、各ストップボタン12に対応付けされた告知部50が作動することを期待して遊技することができる。また、第1停止操作時に、告知部50が作動しなくても、第2停止操作時や第3停止操作時に告知部50が作動することを期待して遊技することができる。すなわち、第1実施形態のスロットマシン1によれば、一連の遊技の中で、いずれの操作部10を操作しているときでもボーナス告知される可能性があるため、遊技中常にボーナス当選に対して高い関心を持って、スロット遊技を楽しむことができる。
また、各告知部50は、当該告知部50に対応付けされた操作部10の近傍に、それぞれ、配設されている。そのため、遊技者は、操作部10を操作する際、操作部10を視認すると同時に、その操作部10に対応付けされた告知部50を視界に入れることができるため、一連の遊技の中で、あえて告知部50に視線を移動させることなく、ボーナスに当選しているか確認していくことができる。
具体的には、ベットボタン14を視認すれば、ベットボタン14の直上に配設されたベットボタン告知部51も同時に視認でき、スタートレバー11を視認すれば、スタートレバー11直上に配設されたスタートレバー告知部52も同時に視認でき、左リールストップボタン12aを視認すれば、左リールストップボタン12a直上に配設された左リールストップボタン告知部53も同時に視認でき、中リールストップボタン12bを視認すれば、中リールストップボタン12b直上に配設された中リールストップボタン告知部54も同時に視認でき、右リールストップボタン12cを視認すれば、右リールストップボタン12c直上に配設された右リールストップボタン告知部55も同時に視認できる。
そのため、いずれの告知部50が作動しても、あえて告知部50に視線を移動させることなく、スロット遊技の一連の操作の中でボーナスに当選しているか確認していくことができる。その結果、遊技者は、スロット遊技をスムーズに進行することが可能となり、遊技に伴う疲労やイライラ感を低減することができる。
また、第1実施形態のスロットマシン1では、ボーナスは複数種類(BB及びRB)からなり、複数の告知部50は、複数種類のボーナス(BB,RB)のうち所定のボーナス(BB又はRB)を告知する割合が高くなるよう制御部(主制御部30)により制御される告知部50を含んで構成されている。具体的には、第1実施形態のスロットマシン1では、ビッグボーナスの場合、告知パターンとしてベットボタン操作時及び第3停止操作時が選択される割合が高く設定され、レギュラーボーナスの場合、告知パターンとして第1停止操作時及び第2停止操作時が選択される割合が高く設定されている。
そのため、ベットボタン14を操作したときや第3停止操作でストップボタン12を操作したときに告知部50が作動した場合は、遊技者は、当選したボーナスがビッグボーナスであるとの期待を抱くことができ、また、第1停止操作や第2停止操作でストップボタン12を操作したときに告知部50が作動した場合は、遊技者は、当選したボーナスがレギュラーボーナスであると予想することができる。特に、スロット遊技において一番最初の操作となるベットボタン操作時の告知は、ビッグボーナスの期待が高いため、遊技者に対してインパクトを与えることができる。また、一番最後の操作となる第3停止操作時の告知が、ビッグボーナスの可能性の高い告知であることにより、遊技者は、1ゲーム中の最後までビッグボーナス当選の期待感をもって遊技することができる。
すなわち、第1実施形態のスロットマシン1では、告知部50によって告知内容に異なる意味を持たせているため、遊技者に対してある特定の操作部10を操作するときに特別な期待感を抱かせることができ、スロット遊技の興趣性を増加させることができる。
2.第2実施形態
次に、図8〜図11に基づいて、第2実施形態のスロットマシン1Aについて説明する。上述した第1実施形態のスロットマシン1は、各操作部10に対応づけされた5つの告知部50を備え、各告知部50は、対応付けされた操作部10の近傍に配設されていたが、図8に示す第2実施形態のスロットマシン1Aは、前面パネル4の上部に2つの告知部60が配設された構成とされている。なお、第2実施形態のスロットマシン1Aにおいて、第1実施形態のスロットマシン1と同様の構成については、第1実施形態のスロットマシン1と同様の符号を付して説明を省略する。
告知部60は、第1実施形態と同様、抽選の結果ボーナス(BBやRB)に当選している場合に、点灯又は点滅して、遊技者に対してボーナスに当選していることを告知するもので、ランプ表示器として構成されている。告知部60は、前面パネル4の上部において、左リール6aの上方と右リール6cの上方にそれぞれ配設されている。なお、左リール6aの上方に配設された告知部60を左告知部61といい、右リール6cの上方に配設された告知部60を右告知部62というものとする。そして、この2つの告知部60は、それぞれ、互いに異なる操作部10と対応付けされており、対応付けされた操作部10が操作されたときに作動するよう主制御部30により制御される。
具体的には、左告知部61は、ベットボタン14、スタートレバー11及び左リールストップボタン12aに対応付けされて、これら3つの操作部10のうちから告知乱数判定(図3のS4)で選択された操作部10が操作されたときに作動するよう制御される。また、右告知部62は、中リールストップボタン12b及び右リールストップボタン12cに対応付けされて、これら2つの操作部10のうちから選択された操作部10が操作されたときに作動するよう制御される。例えば、図11のAに示すように、左告知部61は、遊技者がスタートレバー11を操作したときに点灯して、遊技者に対してボーナスに当選していることを告知し、また、図11のBに示すように、右告知部62は、遊技者が中リールストップボタン12bを操作したときに点灯して、遊技者に対してボーナスに当選していることを告知する。
第2実施形態のスロットマシン1Aの電気系統は、図9に示すように、左告知部61および右告知部62が告知部駆動回路36に接続され、ボーナスに当選している場合には、操作部10からの入力信号を受けた主制御部30は、告知部駆動回路36を介して、操作された操作部10に対応付けされた告知部60を、点灯又は点滅可能とされている。その他の構成は、第1実施形態のスロットマシン1の電気系統と同様の構成とされている。
そして、主制御部30は、第1実施形態と同様の手順で告知処理を行なう(図4参照)。但し、第2実施形態では、告知乱数判定(S4)で参照される告知パターンテーブルは、図10に示すように、ビッグボーナスの場合もレギュラーボーナスの場合も共通の告知パターンテーブルが用いられる。この告知パターンテーブルでは、告知パターンとして、ベットボタン操作時、スタートレバー操作時、第1停止操作時と判定される割合と、第2停止操作時、第3停止操作時と判定される割合とが、同じ割合に設定されている。すなわち、左告知部61及び右告知部62は、同じ割合で作動するように設定されている。
ここで、告知部60の動作について具体的に説明する。例えば、ある遊技(ゲーム)においてボーナス(BB,RB)に当選し、告知処理におけるS2で告知すると判定されると、主制御部30は告知乱数を取得する(図3参照)。ここで、告知乱数として「0」,「1」が取得された場合には、告知パターンはベットボタン操作時と判定され、「2」,「3」が取得された場合には、スタートレバー操作時と判定され、「4」が取得された場合には、第1停止操作時と判定される(図10参照)。そして、各告知パターンに対応する操作部10が操作されたときには、これらの操作部10に対応付けされている左告知部61を作動(点灯)させ(図11のA参照)、遊技者に対してボーナス当選を告知する。
一方、告知乱数として「5」,「6」が取得された場合には、告知パターンは第2停止操作時と判定され、「7」,「8」,「9」が取得された場合には、第3停止操作時と判定される(図10参照)。そして、各告知パターンに対応する操作部10が操作されたときには、これらの操作部10に対応付けされている右告知部62を作動(点灯)させ(図11のB参照)、遊技者に対してボーナス当選を告知する。
以上説明したように、第2実施形態のスロットマシン1Aでは、異なる操作部10の操作に基づいて作動するよう制御部(主制御部30)により制御された複数の告知部60が配設されている。そのため、ボーナス告知が、遊技中、異なるタイミングで作動する複数の告知部60によりなされることとなるため、ボーナス告知が多様化し、遊技の興趣を高めることができる。そして、遊技者は、1つの告知部60の告知タイミングを過ぎても別の告知部60によりボーナス告知がなされることを期待して遊技できるため、遊技中常に高い関心を持ってスロット遊技を楽しむことができる。例えば、ベットボタン14の操作時に左告知部61が作動しなくても、スタートレバー11の操作時や第1停止操作時に左告知部61が作動することを期待したり、第2停止操作時や第3停止操作時に右告知部62が作動することを期待して、遊技することができる。
3.変更例
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない限りにおいて種々の構成を採り得る。
例えば、実施形態のスロットマシン1、1Aでは、告知部50、60は、略星型形状のランプ表示器として構成したが、告知部の形状は任意であり、また、ランプ表示器として構成するものでなくても、液晶表示器やLED表示器など他の表示器で構成してもよい。この場合、告知部の作動は、単なるライト等の点灯や点滅だけではなく、静止画や動画からなるアニメーションの表示等、遊技者にとって魅力のある表示内容とすることができる。さらに、告知部は、表示器でなくとも、動作することによりボーナスを告知する可動役物で構成してもよい。
また、第1実施形態のスロットマシン1では、各告知部50は、それぞれ、対応付けされた操作部10の近傍として、各操作部10の直上位置に配設される構成としたが、各告知部50の配設位置は、各告知部と対応付けされた操作部10を操作する際に、操作部10を視認すると同時に視認することが可能な範囲であれば、例えば、各操作部10の下方に設けるなど配設位置を変更してもよい。
また、実施形態のスロットマシン1、1Aでは、入賞役のボーナスの種類として、ビッグボーナスとレギュラーボーナスとを備える構成としたが、例えば、ボーナス終了後に通常遊技よりもリプレイに当選する確率が高いリプレイタイム(RT)が付いたボーナスや、ボーナス終了後に特定小役の入賞をアシストし通常遊技よりも小役に入賞する確率が高いアシストタイム(AT)が付いたボーナスなど、他の種類のボーナスを備える構成としてもよい。この場合、RT付きのボーナスに当選した場合は第3停止操作時に告知される割合を高く設定するなどすれば、告知部が作動するタイミングによって、遊技者に対して特別の期待感を抱かせることができる。
また、実施形態で示した告知パターンテーブル(図4参照)の乱数値は、任意に変更が可能であり、例えば、レギュラーボーナス当選時には告知パターンとしてベットボタン操作時と判定される割合がゼロとなるよう設定し、ベットボタン告知部51が作動してボーナス告知された場合にはビッグボーナスに当選していることが確定するように構成してもよい。