JP2010103869A - Iqミスマッチ補正回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 受信処理を連続的に実行しながら周波数依存のIQミスマッチを補正するIQミスマッチ補正回路を提供する。
【解決手段】 I相及びQ相の入力信号に対して1次以上の1対のディジタルフィルタ11、12を用いて補正処理を行う補正回路と、ディジタルフィルタの各伝達関数の2以上の係数を導出するための2以上の制御変数を各別に生成する2以上の制御回路19、20と、補正後のI相及びQ相の出力信号に対して、夫々原信号とは異なる周波数特性となるように周波数特性を変化させる1対以上の分析フィルタ17、18を備え、第1の制御回路が、I相及びQ相出力信号間の時間的に平均化されたIQ位相ミスマッチ状態を測定して第1の制御変数とし、第2の制御回路が、1対の分析フィルタのI相及びQ相側の各出力信号間の時間的に平均化されたIQ位相ミスマッチ状態を測定して第2の制御変数として、夫々各ディジタルフィルタにフィードバックする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ディジタル通信システムにおける直交受信機から出力されるI相(In−phase:同相)信号及びQ相(Quadrature:直交位相)信号間のミスマッチ(位相誤差及び振幅誤差)を補正する回路に関する。
無線或いは有線ディジタル通信システムにおける標準的な受信機において、変調された情報を含む高周波信号は、所期の情報信号を抽出するために復調される。抽出される情報信号は、ベースバンド信号と呼ばれ、一般的に複素値で、I相(In−phase)成分と、Q相(Quadrature)成分を有する。I相及びQ相信号は、送信機側において、位相が90°離れて直交性が確保されるように搬送波上に変調されている。更に、I相及びQ相信号は、通常同じ電力特性を備え、正規直交性を有している。受信信号からベースバンド信号を抽出するために、一般に直交受信機が用いられる。
直交受信機100は、図9に示すように、送信機側から無線或いは有線の通信チャンネルを介して送信された送信信号を受信するための受信インターフェース101、受信インターフェース101から出力される受信信号SRを、2つの直交するI相受信信号SRIとQ相受信信号SRQに分離するための回路102と、I相受信信号SRIとQ相受信信号SRQの高周波成分を除去するローパスフィルタ107、108を備える。また、回路102は、2つの混合器(ミキサ)103、104、局部発振器105、及び、局部発振器の発振信号SOLの位相を90°シフトする位相シフタ106を備えて構成され、混合器103は、受信信号SRと局部発振器105の発振信号SLを乗算してI相受信信号SRIを生成し、混合器104は、受信信号SRと位相シフタ106の発振信号SLQを乗算してQ相受信信号SRQを生成する。ローパスフィルタ107、108から出力されるI相ベースバンド信号SI及びQ相ベースバンド信号SQは、夫々、ADコンバータ109、110でディジタル化され、I相及びQ相の各ディジタルベースバンド信号SDI、SDQが生成される。
理想的な通信リンクでは理論上、ディジタルベースバンド信号SDI、SDQは、完全に正規直交性を有し、所定の通信リンクに対し適切な復調回路によって直接に処理可能な状態である。
しかしながら、実際の回路では、伝送経路上に存在する送信機、受信機、或いは、その両方での種々の欠陥により、I相ベースバンド信号SI及びQ相ベースバンド信号SQ間の正規直交性が損なわれる。正規直交性の損失(「IQミスマッチ」と称す)は、I相ベースバンド信号SI及びQ相ベースバンド信号SQが相互に信号干渉していると見なされる。このIQミスマッチによって、送信機側での本来のベースバンド信号と受信機から出力されるベースバンド信号の間に、深刻な歪みが生じる。通信リンクの品質及び有用性を損なう当該歪み、直交性の損失(位相ミスマッチ或いは位相誤差)、及び、エネルギの差異(ゲインミスマッチ或いは振幅誤差)は、受信機の出力端での歪みのレベルが許容範囲内に維持され、通信リンクの品質及び有用性を損なわないように、補正される必要がある。
図10に、IQミスマッチによる受信信号の品質劣化の一例を示す。図10は、PALビデオ信号におけるIQミスマッチによる品質劣化を示しており、同図(A)が、IQミスマッチが生じる前の理想的な信号の電力スペクトラム密度(PSD)を、同図(B)が、IQミスマッチが生じた後の信号の電力スペクトラム密度を、夫々示している。図10(A)では、ビデオキャリア信号201と音声キャリア信号202のピークが確認できる。これに対し、図10(B)では、上記2つのピーク以外の干渉スペクトラム要素203、204の存在により、信号品質の劣化が確認できる。
実際のシステム設計において、上記IQミスマッチは、容易に制御できない電子部品や電子装置に固有の要因によって生じる。通信リンク性能を良好に維持するためには、IQミスマッチを補正するための回路(IQミスマッチ補正回路)が、所望の動作条件下で、所定の設計によって生じる可能性のあるIQ障害に対処できる十分な能力を備えていることが必須となる。
通常、実際のシステムで使用されるIQミスマッチ補正回路は、通信信号帯域の全体に亘って一定のミスマッチ(位相ミスマッチとゲインミスマッチ)を補正できる。換言すれば、従来のIQミスマッチ補正回路は、周波数依存の位相IQミスマッチは補正できない。マルチキャリア通信システムに関する受信機、或いは、追加の調整回路を備えたシステム等において、周波数依存のIQミスマッチを或る程度緩和できるシステムが開示されている。しかしながら、当該システムは、伝送信号の性質上の幾つかの仮定を設けること、或いは、システムの複雑性やコストを高騰の要因となる大規模な追加回路を要するため、一般的な受信機には十分に適合していない。
IQミスマッチ補正回路の問題は、受信機の設計者等の当業者には周知であり、種々の応用において、IQミスマッチを除去或いは減衰させるための幾つかの方法や回路が考案されている。しかしながら、これらの方法や回路の殆どは、IQミスマッチが周波数依存しないことを前提としている。つまり、IQミスマッチは、所定の通信信号帯域の全体に亘って一定となっている。当該前提の主たる欠点として、対応する回路及びシステムは、周波数依存のIQミスマッチを補正できない。通信経路帯域に亘って変動が大き過ぎて周波数依存でないとは考えられないIQミスマッチ特性となる装置や部品を特徴とする多くの通信リンクが、実験的に観察できる。即ち、周波数依存のIQミスマッチをうまく補正できるIQミスマッチ補正回路が要望されている。ここで、周波数依存のIQミスマッチの方が一般的で、周波数依存でないIQミスマッチは寧ろ特殊で限定的であると理解すべきである。尚、周波数依存のIQミスマッチを補正できる補正回路は、周波数依存でないIQミスマッチも同様に補正できる。
従来のIQミスマッチの補正技術或いは方法として、下記の特許文献1〜7及び非特許文献1に開示されているものがある。例えば、特許文献2には、受信機の他の部分との接続を必要とせずに、周波数依存でないIQミスマッチを補正できるディジタル回路設計についての開示がある。また、特許文献3、特許文献4、或いは、非特許文献1には、周波数依存のIQミスマッチを補正するために、受信機のアナログ回路、或いは、送信機側において調整用の信号を生成する技術、つまり、受信機側のディジタル信号処理以外に付加的な回路が必要な技術が開示されている。また、当該従来技術では、付加的な回路が必要であることに加えて、受信機のアナログ回路とIQミスマッチを補正するディジタル回路が、例えば異なる製造メーカから供給される等の理由で分離しているシステムには、適用できないという欠点がある。更に、当該従来技術は、ミスマッチ条件が変化した場合には、再調整のために受信を停止することなく当該条件変化に対応できないという欠点がある。つまり、アナログ回路に導入された調整信号では、所定の通信信号を受信しながらミスマッチ条件の変化に追従できない。
米国特許第5157697号明細書 米国特許第5705949号明細書 米国特許第6330290号明細書 米国特許第6898252号明細書 米国特許第7158586号明細書 米国特許第7274750号明細書 米国特許第7298793号明細書 Koji Maeda他、"WideBand Image−Rejection Circuit for Low−IF Receivers"、 ISSCC 2006、26.1
本発明は、上記従来のIQミスマッチ補正技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、受信機側のディジタル信号処理以外に付加的な回路を必要としない自己充足型回路であって、直交受信機の他の部分から独立して、周波数依存のIQミスマッチを補正可能で、連続的に受信処理を実行しながらIQミスマッチ条件の調整が可能なIQミスマッチ補正回路を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係るIQ位相ミスマッチ補正回路は、I相及びQ相のディジタルベースバンド信号間のIQ位相ミスマッチを補正するIQ位相ミスマッチ補正回路であって、時間領域のI相入力信号に対して1次以上のディジタルフィルタ処理を行う第1ディジタルフィルタと、時間領域のQ相入力信号に対して1次以上のディジタルフィルタ処理を行う第2ディジタルフィルタと、時間領域において、前記第1及び第2ディジタルフィルタの各伝達関数の2以上の係数を導出するための2以上の制御変数を各別に生成して、前記第1及び第2ディジタルフィルタに供給する2以上の制御回路と、前記I相入力信号の遅延信号と前記第2ディジタルフィルタの出力信号の差分または合成信号であるI相出力信号と、前記Q相入力信号の遅延信号と前記第1ディジタルフィルタの出力信号の差分または合成信号であるQ相出力信号に対して、夫々原信号とは異なる周波数特性となるように周波数特性を変化させる1対以上の分析フィルタと、を備えて構成され、前記2以上の制御回路の内の1つの第1制御回路が、前記I相出力信号と前記Q相出力信号間の時間的に平均化されたIQ位相ミスマッチ状態を測定して、前記2以上の制御変数の1つである第1変数として前記第1及び第2ディジタルフィルタにフィードバックするように構成され、前記2以上の制御回路の内の前記第1制御回路以外の1つの第2制御回路が、前記1対以上の分析フィルタの内の対応する1対の分析フィルタのI相側とQ相側の各出力信号間の時間的に平均化されたIQ位相ミスマッチ状態を測定して、前記2以上の制御変数の他の1つである第2変数として前記第1及び第2ディジタルフィルタにフィードバックするように構成されていることを第1の特徴とする。
上記目的を達成するための本発明に係るIQゲインミスマッチ補正回路は、I相及びQ相のディジタルベースバンド信号間のIQゲインミスマッチを補正するIQゲインミスマッチ補正回路であって、時間領域のI相入力信号に対して1次以上のディジタルフィルタ処理を行う第1ディジタルフィルタと、時間領域のQ相入力信号に対して1次以上のディジタルフィルタ処理を行う前記第1ディジタルフィルタと伝達関数が異なる第2ディジタルフィルタと、時間領域において、前記第1及び第2ディジタルフィルタの各伝達関数の2以上の係数を導出するための2以上の制御変数を各別に生成して、前記第1及び第2ディジタルフィルタにフィードバックする2以上の制御回路と、前記第1ディジタルフィルタの出力信号であるI相出力信号と、前記Q相入力信号の出力信号であるQ相出力信号に対して、夫々原信号とは異なる周波数特性となるように周波数特性を変化させる1対以上の分析フィルタと、を備えて構成され、前記2以上の制御回路の内の1つの第1制御回路が、前記I相出力信号と前記Q相出力信号間の時間的に平均化されたIQゲインミスマッチ状態を測定して、前記2以上の制御変数の1つである第1変数として前記第1及び第2ディジタルフィルタにフィードバックするように構成され、前記2以上の制御回路の内の前記第1制御回路以外の1つの第2制御回路が、前記1対以上の分析フィルタの内の対応する1対の分析フィルタのI相側とQ相側の各出力信号間の時間的に平均化されたIQゲインミスマッチ状態を測定して、前記2以上の制御変数の他の1つである第2変数として前記第1及び第2ディジタルフィルタにフィードバックするように構成されていることを第1の特徴とする。
上記第1の特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路は、何れも、I相及びQ相の各入力信号に対して、第1及び第2ディジタルフィルタを用いてフィルタリング処理を行い、I相及びQ相入力信号間のIQ位相ミスマッチ或いはIQゲインミスマッチを補正して、I相及びQ相出力信号として出力する構成で、更に、第1及び第2ディジタルフィルタの伝達関数を決定する2以上の係数が、I相及びQ相出力信号から第1制御回路を経由する第1のフィードバックループと、I相及びQ相出力信号から分析フィルタで周波数特性が変化した後、第2制御回路を経由する第2のフィードバックループで決定する構成となっており、第1及び第2ディジタルフィルタは2系統のフィードバックループによって夫々適応フィルタとして構成されることになる。
或る周波数におけるIQ位相ミスマッチ或いはIQゲインミスマッチの補正は、当該周波数での第1及び第2ディジタルフィルタの周波数応答特性に依存し、補正量と周波数応答特性の関係は線形ではないが、周波数応答が大きいほど、補正量は大きくなる。ここで、第1及び第2ディジタルフィルタが0次のディジタルフィルタ(つまり、ゲイン調整のみを行う)場合は、周波数応答特性は平坦で、つまり、周波数依存がないのであるが、本発明では、伝達関数の係数が2以上、つまり、1次以上のディジタルフィルタであるため、周波数応答は、周波数によって変化することになる。つまり、第1及び第2ディジタルフィルタを適応化することで、周波数依存のIQ位相ミスマッチ或いはIQゲインミスマッチを補正できることになる。
更に詳述すれば、IQ位相ミスマッチ補正回路の場合は、I相とQ相の一方側の入力信号が、他方側のディジタルフィルタ処理された入力信号との差分或いは合成により補正後のI相及びQ相の各出力信号が出力される構成であるため、また、IQ位相ミスマッチの補正は、I相側とQ相側の各入力信号に相手側の信号成分が混入しているのを相殺する作業であるため、第1及び第2ディジタルフィルタ間で周波数応答特性が同じでも相違していても、IQ位相ミスマッチの補正量は第1及び第2ディジタルフィルタの周波数応答特性に依存する。これに対して、IQゲインミスマッチ補正回路の場合は、IQゲインミスマッチの補正が、I相側とQ相側の各入力信号の振幅が同じでないことを補正する作業であるので、第1及び第2ディジタルフィルタ間で周波数応答の比が周波数依存性を有する必要があり、第1及び第2ディジタルフィルタ間で伝達関数が相互に異なっている。
更に、第1及び第2ディジタルフィルタを適応フィルタとして構成するにあたっては、夫々の伝達関数の係数が独立して適応化されることが重要である。つまり、IQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路において、各ミスマッチ回路の2以上の制御回路の夫々は、I相側とQ相側の各被処理信号間の時間的に平均化されたIQミスマッチ状態(IQ位相ミスマッチ状態或いはIQゲインミスマッチ状態)を測定して、制御変数として第1及び第2ディジタルフィルタにフィードバックするという共通の処理を実行するため、各制御回路の処理対象となるI相側とQ相側の各被処理信号は、同じ信号内容であってはならない。つまり、2以上の制御回路に入力される各対の被処理信号間で、信号のダイバーシティ(diversity)が必要となる。本発明では、分析フィルタによる周波数特性の変化によって、被処理信号間の信号のダイバーシティが実現されている。この結果、2つの異なる周波数での異なるIQミスマッチ状態を個別に独立して補正でき、結果として、周波数依存のIQ位相ミスマッチ及びIQゲインミスマッチが、夫々補正されることになる。
更に、上記第1の特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路は、第1及び第2ディジタルフィルタ、各制御回路、及び、各分析フィルタが、時間領域において、逐次入力される信号を処理するため、ディジタルベースバンド信号の受信を中断することなく、つまり、受信機側での受信処理や復調処理を中断することなく、実時間で連続的にIQミスマッチの補正処理を実行できる。
上記第1の特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路は、更に、夫々において、前記制御変数の数が3以上で、前記分析フィルタが2対以上の場合、1対の前記分析フィルタと他の対の前記分析フィルタの伝達関数が相互に異なることを第2の特徴とする。
上記第2の特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路では、制御変数の数が3以上であるので、より高次の適応フィルタの実現が可能となり、より高性能に、周波数依存のIQミスマッチの補正処理を実行できるようになるが、上述の通り、3以上の制御変数は独立して導出される必要から、制御変数の数と同数の制御回路に入力する各対の被処理信号間のダイバーシティが確保される必要があるところ、2対以上の分析フィルタにおいて、1対の分析フィルタと他の対の分析フィルタの伝達関数が相互に異なることで、当該信号のダイバーシティが全ての対の被処理信号間で確実に実現され、周波数依存のIQミスマッチの補正処理をより高精度に実行できるようなる。
上記第1または第2の特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路は、更に、前記2以上の制御回路の夫々が、I相及びQ相の各被処理信号に対して、時間領域での乗算処理を行い、当該乗算結果を用いて最小2乗平均アルゴリズムによる前記制御変数の適応化処理を逐次実行することを第3の特徴とし、上記第1または第2の特徴のIQゲインミスマッチ補正回路は、更に、前記2以上の制御回路の夫々が、I相及びQ相の各被処理信号に対して、時間領域での減算処理と加算処理、及び、当該減算結果と加算結果に対する乗算処理を行い、当該乗算結果を用いて最小2乗平均アルゴリズムによる前記制御変数の適応化処理を逐次実行することを第3の特徴とする。
上記第3の特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路では、各制御回路に入力する被処理信号は本来直交性を有しているので、各対の被処理信号に対する乗算処理結果(個々の処理時刻でのIQ位相ミスマッチ状態を表している)を用いて各対の被処理信号間の時間的に平均化されたIQ位相ミスマッチ状態を測定して、最小2乗平均アルゴリズムによる制御変数の適応化処理を逐次実行することができる。尚、I相及びQ相出力信号において、IQ位相ミスマッチが完全に補正されている場合、両出力信号の積の時間的な平均は0となる。一方、上記第3の特徴のIQゲインミスマッチ補正回路では、各制御回路に入力する被処理信号は本来正規化されているので、各対の被処理信号に対する減算処理結果と加算処理結果に対する乗算処理結果(個々の処理時刻でのIQゲインミスマッチ状態を表している)を用いて各対の被処理信号間の平均化されたIQゲインミスマッチ状態を測定して、最小2乗平均アルゴリズムによる制御変数の適応化処理を逐次実行することができる。尚、I相及びQ相出力信号において、IQゲインミスマッチが完全に補正されている場合、両出力信号の差と和の積(夫々の2乗の差、つまり電力差)の時間的な平均は0となる。更に、制御変数の適応化アルゴリズムとしては、最小2乗平均(LMS:Least Mean Square)アルゴリズム以外のアルゴリズム(例えば、再帰最小2乗(RLS:Recursive Least Square)アルゴリズム、PID(Proportional Integral Derivative)アルゴリズム、最尤(ML:Maximum Likelihood)アルゴリズム等)も利用可能であるが、最小2乗平均アルゴリズムは、他と比較して、非常に頑強且つ安定で、小規模な回路構成で実現可能であるという利点を有する。
上記何れかの特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路は、更に、夫々の前記第1及び第2ディジタルフィルタが、2次以上の対称構造の有限長インパルス応答フィルタであることを第4の特徴とする。
上記第4の特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路によれば、少ない制御変数の数で、つまり、より小さい回路規模により、高次の第1及び第2ディジタルフィルタが実現でき、周波数依存のIQミスマッチをより高精度に補正できるようになる。また、第1及び第2ディジタルフィルタは、無限長インパルス応答フィルタで構成可能であるが後述する不利益があるため、有限長インパルス応答フィルタで構成されるのが好ましい。
無限長インパルス応答フィルタは、群遅延特性が良好でないため、当該群遅延特性を後で補正する必要があるが、第1及び第2ディジタルフィルタが適応フィルタとして構成されるため、当該補正回路も適応フィルタとして構成される必要が生じ、回路構成が複雑化する。また、無限長インパルス応答フィルタは、制御変数に対する応答が、有限長インパルス応答フィルタに比べてより無秩序となるため、実用的な安定性と収束性を備えた応答性の良い無限長インパルス応答フィルタの設計が困難である。更に、無限長インパルス応答フィルタは、内部にフィードバック遅延が存在するため、実時間での連続的な適応フィルタ処理が困難である。このことは、伝達関数のフィードバック項の係数が更新される毎に、フィルタ内のメモリをリセットする必要が生じ、更に、それに起因する雑音が増加することになる。以上より、第1及び第2ディジタルフィルタの伝達関数を連続的に更新するには、無限長インパルス応答フィルタは好ましくない。
上記何れかの特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路は、更に、夫々の前記分析フィルタが無限長インパルス応答フィルタであることを第5の特徴とする。
上記第5の特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路によれば、分析フィルタを無限長インパルス応答フィルタで構成することで、回路の小型化及び低消費電力化が図れる。尚、分析フィルタは、IQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路のデータ伝送経路上に存在しないため、つまり、分析フィルタの出力は外部に出力されないため、更に、分析フィルタは適応型ではなく、伝達関数が完全に固定されているので、上述した第1及び第2ディジタルフィルタに適用する場合の無限長インパルス応答フィルタの問題点は分析フィルタには該当しない。
上記目的を達成するための本発明に係るIQミスマッチ補正回路は、上記何れかの特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路とIQゲインミスマッチ補正回路の一方を前段に他方を後段に縦列に接続し、I相及びQ相のディジタルベースバンド信号を前段回路のI相及びQ相入力信号として入力し、前記前段回路のI相及びQ相出力信号を後段回路のI相及びQ相入力信号として入力し、前記後段回路のI相及びQ相出力信号を、IQミスマッチ補正後のI相及びQ相のディジタルベースバンド信号として出力することを第1の特徴とする。
上記第1の特徴のIQミスマッチ補正回路によれば、上記特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路を備えているため、入力するI相及びQ相のディジタルベースバンド信号に対して、周波数依存のIQ位相ミスマッチとIQゲインミスマッチの両方を実時間で連続的に補正することができる。
上記第1の特徴のIQミスマッチ補正回路は、更に、前記後段回路の前記1対以上の分析フィルタを、前記前段回路の前記1対以上の分析フィルタとして共通に利用する構成であることを第2の特徴とする。
上記第2の特徴のIQミスマッチ補正回路によれば、前段に配置するIQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路の何れか一方の分析フィルタを省略できるため、回路規模の縮小化、低消費電力化が図れる。
また、本発明に係る受信装置は、直交受信機の後段に、上記何れかの特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路、IQゲインミスマッチ補正回路、或いは、IQミスマッチ補正回路を備えてなることを特徴とする。
上記特徴の受信装置によれば、上記特徴のIQ位相ミスマッチ補正回路、IQゲインミスマッチ補正回路、或いは、IQミスマッチ補正回路を備えているため、直交受信機から出力されるI相及びQ相のディジタルベースバンド信号に対して、周波数依存のIQ位相ミスマッチとIQゲインミスマッチの少なくとも何れか一方を実時間で連続的に補正することができる。
以下、本発明に係るIQ位相ミスマッチ補正回路及びIQゲインミスマッチ補正回路、並びに、これらを備えたIQミスマッチ補正回路及び受信装置の実施形態を図面に基づいて説明する。
〈IQミスマッチ補正回路の実施形態〉
本実施形態では、IQミスマッチ補正回路2は、図1に示すように、直交受信機100の後段に設けられたADコンバータ109、110から出力されるI相及びQ相の各ディジタルベースバンド信号SDI、SDQに対して、両信号間の周波数依存のIQミスマッチを補正するように構成され、IQ位相ミスマッチを補正するIQ位相ミスマッチ補正回路3とIQゲインミスマッチを補正するIQゲインミスマッチ補正回路4の一方が他方に縦列接続した構成となっている。IQ位相ミスマッチ補正回路3とIQゲインミスマッチ補正回路4は、幾つかの共通の性質を共有しており、各回路構成等については後述する。尚、図1では、前段にIQ位相ミスマッチ補正回路3を、後段にIQゲインミスマッチ補正回路4を配置しているが、当該配置は一例であり、前後の配置は逆転しても良く、それによって本発明の概念、効果、性能等が損なわれることはない。受信装置1は、直交受信機100の後段にIQミスマッチ補正回路2を配した構成となっており、IQミスマッチ補正回路2で補正されたI相及びQ相の各ディジタルベースバンド信号SDcI、SDcQは、その後段に配置された復調回路(不図示)により処理される。
直交受信機100は、図9に示す直交受信機と同じ構成であり、送信機側から無線或いは有線の通信チャンネルを介して送信された送信信号を受信するための受信インターフェース101を備える。受信インターフェース101は、直交受信機100により規定されるフィルタ、増幅器、混合器(ミキサ)、アンテナ等の電子部品を備えて構成されるが、公知の回路構成が利用可能なため、詳細な記載は省略している。受信インターフェース101の後段には、受信インターフェース101から出力される受信信号SRを2つの直交するI相受信信号SRIとQ相受信信号SRQに分離するための分離回路102が設けられている。分離回路102は、2つの混合器(ミキサ)103、104、局部発振器105、及び、局部発振器の発振信号SOLの位相を90°シフトする位相シフタ106を備えて構成され、受信信号SRはI相側とQ相側の2系統に分離され、混合器103は、I相側の受信信号SRと局部発振器105の発振信号SOLを乗算してI相受信信号SRIを生成し、混合器104は、Q相側の受信信号SRと位相シフタ106の発振信号SLQを乗算してQ相受信信号SRIを生成する。ローパスフィルタ107、108から出力されるI相ベースバンド信号SI及びQ相ベースバンド信号SQは、夫々、ADコンバータ109、110でディジタル化され、I相及びQ相の各ディジタルベースバンド信号SDI、SDQが生成され、IQミスマッチ補正回路2に入力される。ここで、ディジタルベースバンド信号SDI、SDQは、複素ディジタルベースバンド信号で、信号SDIが実成分で、信号SDQが虚成分となる。
上述の通り、理想的な通信リンクでは理論上、ディジタルベースバンド信号SDI、SDQは、完全に正規直交性を有し、所定の通信リンクに対し適切な復調回路によって直接に処理可能な状態である。しかし、実際の回路では、伝送経路上に存在する種々の電子部品や電子装置の不完全性によって、他のタイプの歪みの中に、或る程度の位相歪みが生じることになり、その結果、ディジタルベースバンド信号SDI、SDQ間に信号電力に差異が生じる。この現象によって受信信号の品質が低下するため、ディジタルベースバンド信号SDI、SDQの復調処理を行う前に、IQミスマッチ補正回路2が、ディジタルベースバンド信号SDI、SDQに対して当該IQミスマッチの補正処理を実行する。尚、本実施形態では、処理対象のディジタルベースバンド信号SDI、SDQは、一定間隔でサンプリングされた離散的な時系列データであり、IQ位相ミスマッチ補正回路3及びIQゲインミスマッチ補正回路4を構成する各回路は、当該時系列データを時間領域で処理する構成となっている。以下の説明では、必要に応じて、信号名の後ろに離散的な時間(つまり、時系列の順序)を示す表示(例えば、[n]、[n+1]等)を付して説明する。
〈IQ位相ミスマッチ補正回路の実施形態〉
図2に、IQ位相ミスマッチ補正回路3の好適な一実施例を示す。本実施形態では、IQ位相ミスマッチ補正回路3は、1対のディジタルフィルタ11、12と、1対の遅延ライン13、14と、1対の減算器15、16と、1対の分析フィルタ17、18と、2つのLMS(最小2乗平均:Least Mean Square)アルゴリズムを実行する制御回路19、20を備えて構成される。IQ位相ミスマッチ補正回路3は、2つの入力信号XIinとXQinの間のIQ位相ミスマッチ(位相誤差)を補正するために、入力信号XIin、XQinを次数が1以上のディジタルフィルタ11、12で夫々フィルタリングした2つのクロスオーバー信号SIx、SQxを生成する。遅延ライン13を通過した入力信号XIinからクロスオーバー信号SQxを減算器15で減算して出力信号XIoutを生成し、遅延ライン14を通過した入力信号XQinからクロスオーバー信号SIxを減算器16で減算して出力信号XQoutを生成する。当該2系統のフィルタリングと減算処理により、2つの入力信号XIinとXQinの間の直交性が向上し、理想的には、90°の位相関係が再構築されることにより、両入力信号間のIQ位相ミスマッチが消滅或いは大幅に減衰する。尚、1対の遅延ライン13、14は、説明の便宜上、独立した形態で図示しているが、ディジタルフィルタ11、12と夫々一体化することで回路サイズが削減される。尚、減算器15、16による減算処理は、ディジタルフィルタ11、12の出力信号SIx、SQxの符号を正負反転させると、加算器による加算処理と置き換えられる。
図2において、入力信号XIin、XQinは、図1に示す前段にIQ位相ミスマッチ補正回路3を、後段にIQゲインミスマッチ補正回路4を配置した構成の場合は、ディジタルベースバンド信号SDI、SDQであり、IQ位相ミスマッチ補正回路3をIQゲインミスマッチ補正回路4の後段に配置した構成の場合は、IQゲインミスマッチ補正回路4のI相及びQ相の各出力信号である。
ディジタルフィルタ11、12は、2つの入力信号XIinとXQinの間の周波数依存のIQ位相ミスマッチを適応的に補正するために、信号条件及び回路条件を反映するように調整される必要がある。そのために、IQ位相ミスマッチ補正回路3は、ディジタルフィルタ11、12に対して制御変数を提供する特別な測定回路を備える。本実施形態では、ディジタルフィルタ11、12は、2つの制御変数Po、Psを用いる2次フィルタとして構成される。尚、ディジタルフィルタ11、12をより高次のフィルタで構成する場合には、制御変数の数が増えるだけで、以下に説明する本発明の趣旨から逸脱するものではない。図2に示す好適例では、本発明の概念を簡単に説明するために、簡単な構成を例示するものである。以下、ディジタルフィルタ11、12が2次フィルタの場合を想定して説明するが、当該説明は容易に高次のフィルタに拡張可能である。
ディジタルフィルタ11、12を調整し、IQミスマッチ条件上の変化を即座に追跡するために、2以上の制御変数が必要となる。本実施形態では、良好な安定性とシステム性能を確保するために、LMSアルゴリズムに基づく帰還計画を採用する。第1の制御回路19は、出力信号XIout、XQoutから第1の制御変数Poを生成し、第2の制御回路20は、分析フィルタ17、18の各出力信号から第2の制御変数Psを生成する。ここで、第2の制御変数Psを第1の制御変数Poから独立して生成するためには、2つの制御回路19、20で処理される信号間に信号のダイバーシティ(diversity)が必要となる。例えば、上記非特許文献1では、例えば異なる周波数の種々の調整用信号を用いて信号のダイバーシティを実現している。本実施形態では、信号のダイバーシティは、2つの分析フィルタ17、18によって実現している。分析フィルタ17、18は、出力信号XIout、XQoutの周波数特性に対して各別に元の周波数特性とは異なるように変調を施すことで、第2の制御回路20に対し、第2の制御変数Psを生成できるようにする。尚、ディジタルフィルタ11、12として高次のものを使用するシステムでは、当該分析フィルタを追加することで、追加の制御変数を生成することができる。
ディジタルフィルタ11、12の伝達関数の各係数に第1及び第2の制御変数Po、Psを用いた場合の2つの具体例を、以下の数1及び数2に示す。数1及び数2に示す伝達関数は、何れも0次と2次の係数が等しい対称構造の有限長インパルス応答(FIR:Finite Impulse Response)フィルタを構成している。従って、数1及び数2に示す伝達関数は、2つの制御変数Po、Psだけで規定される。尚、数1及び数2に示す対称構造の伝達関数以外にも種々の伝達関数が利用可能であり、本発明の基本原理から外れずに同様の作用効果を奏し得ることは、当業者にとって明白である。
[数1]
H(z)=Po×z−1+Ps×(1+z−2
[数2]
H(z)=(Po+2×Ps)×z−1+Ps×(1+z−2
尚、上記では、ディジタルフィルタ11、12は同一の伝達関数を有する場合を想定したが、ディジタルフィルタ11、12の伝達関数は必ずしも同一でなくてもよい。
本実施形態では、IQ位相ミスマッチ補正回路3は、制御回路19、20による帰還構造を有するため、経時的なIQミスマッチ条件上の変化は、制御回路19、20によって追跡され、出力信号XIout、XQoutが連続的に生成されるように、入力信号XIin、XQinに供給される。
図3に、IQ位相ミスマッチ補正回路3のより詳細な回路構成例を示す。図3に示す実施例では、ディジタルフィルタ11、12の伝達関数は、数2に示す伝達関数であり、遅延ライン13、14は、夫々ディジタルフィルタ11、12内の遅延要素(z−1)を利用して構成されている。また、制御回路19は、出力信号XIout、XQoutを乗算した信号にステップサイズパラメータμ0を乗じ、1サンプリング期間前に処理された制御変数Po[n]を加算した後、遅延要素(z−1)を通過して制御変数Po[n+1]を生成する。同様に、制御回路20は、分析フィルタ17、18のI相側とQ相側の各出力信号XIm、XQmを乗算した信号にステップサイズパラメータμ1を乗じ、1サンプリング期間前に処理された制御変数Ps[n]を加算した後、遅延要素(z−1)を通過して制御変数Ps[n+1]を生成する。図3に示す制御回路19、20のLMSアルゴリズムによる処理は、以下の数3及び数4で表わされる。
[数3]
Po[n+1]=Po[n]+μ0×(XIout[n]×XQout[n])
[数4]
Ps[n+1]=Ps[n]+μ1×(XIm[n]×XQm[n])
図3に示す実施例では、分析フィルタ17、18は、互いに全く同じ回路構成で、内部に帰還ループを有する再帰型フィルタである無限長インパルス応答(IIR:Infinite Impulse Response)フィルタで構成されており、その伝達関数Ha(z)は、以下の数5で表わされる。分析フィルタ17、18は、原信号に対して特定の周波数領域を増幅し、他の周波数領域を減衰させるように周波数特性を変化させる。IIRフィルタで構成された分析フィルタ17、18は、回路の小型化、低消費電力化が実現できるとともに、滑らかな減衰特性が得られるため、様々な周波数での信号電力を変調でき、原信号の周波数帯域内の何れの周波数成分も完全には除去されない、つまり、信号のダイバーシティの生成によって信号情報が欠落しないことを意味する。
[数5]
Ha(z)=(1+z−1)/(1−0.2×z−1
上述のように、制御回路19、20は時間領域で動作するので、制御変数Po、Psは、夫々の被処理信号の周波数特性の情報を必要とせず、各対の被処理信号のIQ位相ミスマッチ状態(上記乗算処理の結果)の時間的な平均が得られることになる。また、分析フィルタ17、18も同様に時間領域で動作するので、制御変数Po、Psで異なる重み付けによる平均化が行われたことになる。
図3に示す実施例では、上記回路構成により、出力信号XIout、XQoutは、夫々、入力信号XIinとXQinに対し、以下の数6及び数7に示すように、IQ位相ミスマッチが時間領域で順次補正される。数6及び数7の夫々右辺第2項がIQ位相ミスマッチの補正項である。
[数6]
XIout[n]=XIin[n−1]
−((Po[n]+2×Ps[n])×XQin[n−1]
+Ps[n](XQin[n]+XQin[n−2])
[数7]
XQout[n]=XQin[n−1]
−((Po[n]+2×Ps[n])×XIin[n−1]
+Ps[n](XIin[n]+XIin[n−2])
本実施形態では、ディジタルフィルタ11、12の次数は2であるが、通信リンクがそれに耐え得ると期待されるIQミスマッチのタイプとIQミスマッチ補正回路に要求される性能等の要請によって、適宜変更可能である。
図4に、図2に示すIQ位相ミスマッチ補正回路3の別実施例を示す。図4に示すIQ位相ミスマッチ補正回路3’は、1対のディジタルフィルタ21、22と、1対の遅延ライン13、14と、1対の減算器15、16と、2対の分析フィルタ23〜26と、LMSアルゴリズムを実行する3つの制御回路27〜29を備えて構成される。ディジタルフィルタ21、22は、図2に示すIQ位相ミスマッチ補正回路3のディジタルフィルタ11、12より高次で、3つの制御変数Po、Ps、Pnを用いる対称構造の4次フィルタとして構成される。図2に示すIQ位相ミスマッチ補正回路3と比較すると、追加の制御変数Pnを生成するために、1対の分析フィルタ25、26と1つの制御回路29が追加されている。
ディジタルフィルタ21、22の伝達関数の各係数に第1乃至第3の制御変数Po、Ps、Pnを用いた場合の具体例を、以下の数8に示す。
[数8]
H(z)=(Po+2×Ps+2×Pn)×z−2+Ps×(z−1+z−3
+Pn×(1+z−4
分析フィルタ17、18、23〜26の目的は、3つの制御回路27〜29に入力する各対の被処理信号に対して信号のダイバーシティを実現することであり、それ故、信号のダイバーシティを実現できる限りにおいて、分析フィルタのアーキテクチャに対する設計自由度は極めて高い。更に、分析フィルタの構成は、本質的に同じタスクを実行し、同じ結果を生成しながらも、多様に変化し得る。例えば、1対の分析フィルタ23、24と他の1対の分析フィルタ25、26は相互に並列に配置されているが、夫々の分析フィルタの基本的な動作や回路性能を変化させることなく、1対の分析フィルタ23、24の各入力を、出力信号XIout、XQoutではなく、1対の分析フィルタ25、26の各出力として、縦列に配置するようにしても良い。
〈IQゲインミスマッチ補正回路の実施形態〉
図5に、IQゲインミスマッチ補正回路4の好適な一実施例を示す。本実施形態では、IQゲインミスマッチ補正回路4は、1対のディジタルフィルタ31、32と、1対の分析フィルタ33、34と、2つのLMSアルゴリズムを実行する制御回路35、36を備えて構成される。ディジタルフィルタ31、32は、夫々入力信号XIinとXQinに対して両信号間のIQゲインミスマッチ(振幅誤差)を補正する処理を行い、出力信号XIout、出力信号XQoutを生成する。入力信号XIin、XQinは、図1に示す前段にIQ位相ミスマッチ補正回路3を、後段にIQゲインミスマッチ補正回路4を配置した構成の場合は、IQ位相ミスマッチ補正回路3のI相及びQ相の各出力信号であり、IQ位相ミスマッチ補正回路3をIQゲインミスマッチ補正回路4の後段に配置した構成の場合は、ディジタルベースバンド信号SDI、SDQである。
ディジタルフィルタ31、32は、2つの入力信号XIinとXQinの間の周波数依存のIQゲインミスマッチを適応的に補正するために、信号条件及び回路条件を反映するように調整される必要がある。そのために、IQゲインミスマッチ補正回路4は、ディジタルフィルタ31、32に対して制御変数を提供する特別な測定回路を備える。本実施形態では、ディジタルフィルタ31、32は、2つの制御変数Go、Gsを用いる2次フィルタとして構成され、当該2つの制御変数Go、Gsによって制御される。第1の制御回路35は、出力信号XIout、XQoutから第1の制御変数Goを生成し、第2の制御回路36は、分析フィルタ33、34の各出力信号から第2の制御変数Gsを生成する。制御変数Gsの生成に使用する出力信号XIout、XQoutの周波数特性を変調する分析フィルタ33、34を使用して、信号のダイバーシティが実現される。
ディジタルフィルタ31、32の伝達関数の各係数に第1及び第2の制御変数Go、Gsを用いた場合の2つの具体例を、以下の数9及び数10に示す。数9及び数10において、Hi(z)はI相のディジタルフィルタ31の伝達関数、Hq(z)はQ相のディジタルフィルタ32の伝達関数を夫々示す。ディジタルフィルタ31、32の周波数応答特性が同じ場合は、当該周波数応答特性の比は周波数に依存せず一定となるため、周波数依存のIQゲインミスマッチが適正に補正されない。従って、本実施形態では、ディジタルフィルタ31、32の伝達関数は、I相とQ相間で夫々異なるように設定されている。具体的には、回路設計を容易にするために、制御変数Go、Gsの符号を正負反転させた内容となっている。また、数7及び数8に示す伝達関数は、何れも0次と2次の係数が等しい対称構造の有限長インパルス応答(FIR)フィルタを構成している。従って、数9及び数10に示す伝達関数は、2つの制御変数Go、Gsだけで規定される。尚、数9及び数10に示す伝達関数以外にも種々の伝達関数が利用可能であり、本発明の基本原理から外れずに同様の作用効果を奏し得ることは、当業者にとって明白である。
[数9]
Hi(z)=(1−Go)×z−1−(1−Go)×Gs×(1+z−2
Hq(z)=(1+Go)×z−1−(1+Go)×Gs×(1+z−2
[数10]
Hi(z)=(1−Go−2×Gs)×z−1−Gs×(1+z−2
Hq(z)=(1+Go+2×Gs)×z−1+Gs×(1+z−2
IQ位相ミスマッチ補正回路3と同様に、IQゲインミスマッチ補正回路4は、制御回路35、36による帰還構造を有するため、出力信号XIout、XQoutを連続的に生成しながら、経時的なIQミスマッチ条件上の変化を追跡可能である。
図6に、IQゲインミスマッチ補正回路4のより詳細な回路構成例を示す。図6に示す実施例では、ディジタルフィルタ31、32の伝達関数は、数10に示す伝達関数であり、制御回路35は、出力信号XIout、XQoutを加算した信号と減算した信号を乗算した信号にステップサイズパラメータν0を乗じ、1サンプリング期間前に処理された制御変数Go[n]を加算した後、遅延要素(z−1)を通過して制御変数Go[n+1]を生成する。同様に、制御回路36は、分析フィルタ33、34のI相側とQ相側の各出力信号XIm、XQmを乗算した信号にステップサイズパラメータν1を乗じ、1サンプリング期間前に処理された制御変数Gs[n]を加算した後、遅延要素(z−1)を通過して制御変数Gs[n+1]を生成する。図6に示す制御回路35、36のLMSアルゴリズムによる処理は、以下の数11及び数12で表わされる。
[数11]
Go[n+1]=Go[n]+ν0×(XIout[n]−XQout[n]
[数12]
Gs[n+1]=Gs[n]+ν1×(XIm[n]−XQm[n]
図6に示す実施例では、分析フィルタ33、34は、互いに全く同じ回路構成であり、IQ位相ミスマッチ補正回路3で使用される分析フィルタ17、18と同じ回路構成である。従って、分析フィルタ33、34は、内部に帰還ループを有する再帰型フィルタである無限長インパルス応答(IIR)フィルタで構成されており、その伝達関数Ha(z)も、分析フィルタ17、18と同じく上記の数5で表わされる。分析フィルタ33、34の機能及び特徴については、分析フィルタ17、18と同様であり、重複する説明は割愛する。
上述のように、制御回路35、36は時間領域で動作するので、制御変数Go、Gsは、夫々の被処理信号の周波数特性の情報を必要とせず、各対の被処理信号のIQゲインミスマッチ状態(上記加算信号と減算信号の乗算処理の結果)の時間的な平均が得られることになる。また、分析フィルタ33、34も同様に時間領域で動作するので、制御変数Go、Gsで異なる重み付けによる平均化が行われたことになる。
図6に示す実施例では、上記回路構成により、出力信号XIout、XQoutは、夫々、入力信号XIinとXQinに対し、以下の数13及び数14に示すように、IQゲインミスマッチが時間領域で順次補正される。
[数13]
XIout[n]=(1−Go[n]−2×Gs[n])×XIin[n−1]
−Gs[n]×(XIin[n]+XIin[n−2])
[数14]
XQout[n]=(1+Go[n]+2×Gs[n])×XQin[n−1]
+Gs[n]×(XQin[n]+XQin[n−2])
本実施形態では、ディジタルフィルタ31、32の次数は2であるが、通信リンクがそれに耐え得ると期待されるIQミスマッチのタイプとIQミスマッチ補正回路に要求される性能等の要請によって、適宜変更可能である。
図7に、図5に示すIQゲインミスマッチ補正回路4の別実施例を示す。図7に示すIQゲインミスマッチ補正回路4’は、1対のディジタルフィルタ41、42と、2対の分析フィルタ43〜46と、LMSアルゴリズムを実行する3つの制御回路47〜49を備えて構成される。ディジタルフィルタ41、42は、図5に示すIQゲインミスマッチ補正回路4のディジタルフィルタ31、32より高次で、3つの制御変数Go、Gs、Gnを用いる対称構造の4次フィルタとして構成される。図5に示すIQゲインミスマッチ補正回路4と比較すると、追加の制御変数Gnを生成するために、1対の分析フィルタ45、46と1つの制御回路49が追加され、信号のダイバーシティが分析フィルタ45、46によって更に生成される。上述したように、分析フィルタ33、34、43〜46の目的は、信号のダイバーシティを生成することであり、それ故、信号のダイバーシティを実現できる限りにおいて、分析フィルタのアーキテクチャに対する設計自由度は極めて高い。更に、分析フィルタの構成は、本質的に同じタスクを実行し、同じ結果を生成しながらも、多様に変化し得る。ディジタルフィルタ41、42の伝達関数の各係数に第1乃至第3の制御変数Go、Gs、Gnを用いた場合の具体例を、以下の数15に示す。
[数15]
Hi(z)=(1−Go+2×Gn)×z−2−Gs×(z−1+z−3
−Gn×(1+z−4
Hq(z)=(1+Go−2×Gn)×z−2+Gs×(z−1+z−3
+Gn×(1+z−4
〈IQミスマッチ補正回路の別実施形態〉
図2に示すIQ位相ミスマッチ補正回路3と図5に示すIQゲインミスマッチ補正回路4、或いは、図4に示すIQ位相ミスマッチ補正回路3’と図7に示すIQゲインミスマッチ補正回路4’を比較すると、夫々のIQ位相ミスマッチ補正回路3、3’とIQゲインミスマッチ補正回路4、4’は、同様の分析フィルタとLMSアルゴリズムを実行する制御回路を備えた回路構成を有する。そこで、更に、回路規模の低減及び動作時の低消費電力化を図るために、IQ位相ミスマッチ補正回路3、3’とIQゲインミスマッチ補正回路4、4’間で分析フィルタ群を共用して、共通の信号ダイバーシティを実現することも可能である。
IQ位相ミスマッチ補正回路3、3’及びIQゲインミスマッチ補正回路4、4’で使用する制御変数の数に制限はなく、回路設計上或いは性能上の要請に応じて調整可能である。本発明の1つの利点は、回路の複雑性つまり回路規模は、制御変数の数に概ね比例する点である。つまり、制御変数の数が増加しても、その2乗或いは指数関数的には回路規模が増大しないという利点がある。
図8に、IQミスマッチ補正回路2の他の回路構成例を示す。図8に示す実施例では、IQゲインミスマッチ補正回路4”を前段に配置し、その後段にIQ位相ミスマッチ補正回路3”を配置している。IQゲインミスマッチ補正回路4”は、1対のディジタルフィルタ51、52と、N個(Nは2以上の自然数)のLMSアルゴリズムを実行する制御回路53(0)〜53(N−1)を備えて構成される。IQ位相ミスマッチ補正回路3”は、1対のディジタルフィルタ61、62と、1対の遅延ライン63、64と、1対の減算器65、66と、N個のLMSアルゴリズムを実行する制御回路67(0)〜67(N−1)と、(N−1)対の分析フィルタ68(1)〜68(N−1)、69(1)〜69(N−1)を備えて構成される。入力信号XIin、XQinは、IQゲインミスマッチ補正回路4”の 1対のディジタルフィルタ51、52に各別に入力し、出力信号XIout、XQoutは、IQ位相ミスマッチ補正回路3”の減算器65、66から各別に出力する。
図8に示す実施例では、IQゲインミスマッチ補正回路4”はN個の制御変数G〜GN−1を使用し、IQ位相ミスマッチ補正回路3”はN個の制御変数P〜PN−1を使用する。また、IQゲインミスマッチ補正回路4”は、IQ位相ミスマッチ補正回路3”と同じ分析フィルタ68(1)〜68(N−1)、69(1)〜69(N−1)を共用する構成となっている。本実施例では、IQゲインミスマッチ補正回路4”の1段目の制御回路53(0)とIQ位相ミスマッチ補正回路3”の1段目の制御回路67(0)に、出力信号XIout、XQoutが夫々入力し、1番目の制御変数G、Pが生成される。(N−1)対の分析フィルタ68(1)〜68(N−1)、69(1)〜69(N−1)は、順番に縦列接続され、1番目の分析フィルタ対68(1)、69(1)には、出力信号XIout、XQoutが夫々入力し、信号ダイバーシティの生成されたI相側及びQ相側の各出力信号は、IQゲインミスマッチ補正回路4”の2段目の制御回路53(1)とIQ位相ミスマッチ補正回路3”の2段目の制御回路67(1)に夫々入力し、2番目の制御変数G、Pが生成される。同様に、i(i=2〜N−1)番目の分析フィルタ対68(i)、69(i)には、(i−1)番目の分析フィルタ対68(i−1)、69(i−1)の出力信号が夫々入力し、信号ダイバーシティの生成されたI相側及びQ相側の各出力信号は、IQゲインミスマッチ補正回路4”の(i+1)段目の制御回路53(i)とIQ位相ミスマッチ補正回路3”の(i+1)段目の制御回路67(i)に夫々入力し、(i+1)番目の制御変数Gi、Piが生成される。
〈別実施形態〉
上記実施形態において、IQ位相ミスマッチ補正回路3のディジタルフィルタの次数とIQゲインミスマッチ補正回路4のディジタルフィルタの次数は、必ずしも同じである必要はない。例えば、図8に示す実施例において、前段のIQゲインミスマッチ補正回路4”のディジタルフィルタ51、52の次数を、後段のIQ位相ミスマッチ補正回路3”のディジタルフィルタ61、62の次数より少なくしても良い。この場合、前段のIQゲインミスマッチ補正回路4”で使用する制御変数の個数をN未満とし、制御回路53(0)〜53(N−1)の一部を省略し、後段のIQ位相ミスマッチ補正回路3”の(N−1)対の分析フィルタ68(1)〜68(N−1)、69(1)〜69(N−1)の一部だけを使用する構成としても良い。
更に、上記実施形態では、IQミスマッチ補正回路2及び受信装置1は、IQ位相ミスマッチ補正回路3とIQゲインミスマッチ補正回路4の両方を備える構成を説明したが、IQミスマッチ補正回路に要求される性能等の要請によって、IQ位相ミスマッチ補正回路3とIQゲインミスマッチ補正回路4の何れか一方だけを備える構成であっても構わない。
本発明は、ディジタル通信システムにおける直交受信機から出力されるI相及びQ相の各ディジタルベースバンド信号間のIQミスマッチの補正に利用可能である。
本発明に係るIQミスマッチ補正回路及びそれを用いた受信装置の一実施形態の概略構成を示すブロック図 本発明に係るIQ位相ミスマッチ補正回路の一実施形態の概略構成を示すブロック図 本発明に係るIQ位相ミスマッチ補正回路の一実施形態の詳細な回路構成を示す回路図 本発明に係るIQ位相ミスマッチ補正回路の別実施形態の概略構成を示すブロック図 本発明に係るIQゲインミスマッチ補正回路の一実施形態の概略構成を示すブロック図 本発明に係るIQゲインミスマッチ補正回路の一実施形態の詳細な回路構成を示す回路図 本発明に係るIQゲインミスマッチ補正回路の別実施形態の概略構成を示すブロック図 本発明に係るIQミスマッチ補正回路の別実施形態の概略構成を示すブロック図 直交受信機の一般的な回路構成を示す回路図 IQミスマッチによる受信信号の品質劣化の一例を示す図
符号の説明
1: 受信装置
2: IQミスマッチ補正回路
3、3’、3”: IQ位相ミスマッチ補正回路
4、4’、4”: IQゲインミスマッチ補正回路
11、12、21、22、51、52: ディジタルフィルタ
31、32、41、42、61、62: ディジタルフィルタ
13、14、63、64: 遅延ライン
15、16、65、66: 減算器
17、18、23〜26: 分析フィルタ
33、34、43〜46: 分析フィルタ
68(1)〜68(N−1)、69(1)〜69(N−1): 分析フィルタ
19、20、27〜29、67(0)〜67(N−1): 制御回路
35、36、47〜49、53(0)〜53(N−1): 制御回路
100: 直交受信機
101: 受信インターフェース
102: 分離回路
103、104: 混合器(ミキサ)
105: 局部発振器
106: 位相シフタ
107、108: ローパスフィルタ
109、110: ADコンバータ
201: ビデオキャリア信号
202: 音声キャリア信号
203、204: 干渉スペクトラム要素

Claims (13)

  1. I相及びQ相のディジタルベースバンド信号間のIQ位相ミスマッチを補正するIQ位相ミスマッチ補正回路であって、
    時間領域のI相入力信号に対して1次以上のディジタルフィルタ処理を行う第1ディジタルフィルタと、
    時間領域のQ相入力信号に対して1次以上のディジタルフィルタ処理を行う第2ディジタルフィルタと、
    時間領域において、前記第1及び第2ディジタルフィルタの各伝達関数の2以上の係数を導出するための2以上の制御変数を各別に生成して、前記第1及び第2ディジタルフィルタに供給する2以上の制御回路と、
    前記I相入力信号の遅延信号と前記第2ディジタルフィルタの出力信号の差分または合成信号であるI相出力信号と、前記Q相入力信号の遅延信号と前記第1ディジタルフィルタの出力信号の差分または合成信号であるQ相出力信号に対して、夫々原信号とは異なる周波数特性となるように周波数特性を変化させる1対以上の分析フィルタと、を備えて構成され、
    前記2以上の制御回路の内の1つの第1制御回路が、前記I相出力信号と前記Q相出力信号間の時間的に平均化されたIQ位相ミスマッチ状態を測定して、前記2以上の制御変数の1つである第1変数として前記第1及び第2ディジタルフィルタにフィードバックするように構成され、
    前記2以上の制御回路の内の前記第1制御回路以外の1つの第2制御回路が、前記1対以上の分析フィルタの内の対応する1対の分析フィルタのI相側とQ相側の各出力信号間の時間的に平均化されたIQ位相ミスマッチ状態を測定して、前記2以上の制御変数の他の1つである第2変数として前記第1及び第2ディジタルフィルタにフィードバックするように構成されていることを特徴とするIQ位相ミスマッチ補正回路。
  2. 前記制御変数の数が3以上で、前記分析フィルタが2対以上の場合、1対の前記分析フィルタと他の対の前記分析フィルタの伝達関数が相互に異なることを特徴とする請求項1に記載のIQ位相ミスマッチ補正回路。
  3. 前記2以上の制御回路の夫々が、I相及びQ相の各被処理信号に対して、時間領域での乗算処理を行い、当該乗算結果を用いて最小2乗平均アルゴリズムによる前記制御変数の適応化処理を逐次実行することを特徴とする請求項1または2に記載のIQ位相ミスマッチ補正回路。
  4. 前記第1及び第2ディジタルフィルタが、2次以上の対称構造の有限長インパルス応答フィルタであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のIQ位相ミスマッチ補正回路。
  5. 前記分析フィルタが無限長インパルス応答フィルタであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のIQ位相ミスマッチ補正回路。
  6. I相及びQ相のディジタルベースバンド信号間のIQゲインミスマッチを補正するIQゲインミスマッチ補正回路であって、
    時間領域のI相入力信号に対して1次以上のディジタルフィルタ処理を行う第1ディジタルフィルタと、
    時間領域のQ相入力信号に対して1次以上のディジタルフィルタ処理を行う前記第1ディジタルフィルタと伝達関数が異なる第2ディジタルフィルタと、
    時間領域において、前記第1及び第2ディジタルフィルタの各伝達関数の2以上の係数を導出するための2以上の制御変数を各別に生成して、前記第1及び第2ディジタルフィルタにフィードバックする2以上の制御回路と、
    前記第1ディジタルフィルタの出力信号であるI相出力信号と、前記Q相入力信号の出力信号であるQ相出力信号に対して、夫々原信号とは異なる周波数特性となるように周波数特性を変化させる1対以上の分析フィルタと、を備えて構成され、
    前記2以上の制御回路の内の1つの第1制御回路が、前記I相出力信号と前記Q相出力信号間の時間的に平均化されたIQゲインミスマッチ状態を測定して、前記2以上の制御変数の1つである第1変数として前記第1及び第2ディジタルフィルタにフィードバックするように構成され、
    前記2以上の制御回路の内の前記第1制御回路以外の1つの第2制御回路が、前記1対以上の分析フィルタの内の対応する1対の分析フィルタのI相側とQ相側の各出力信号間の時間的に平均化されたIQゲインミスマッチ状態を測定して、前記2以上の制御変数の他の1つである第2変数として前記第1及び第2ディジタルフィルタにフィードバックするように構成されていることを特徴とするIQゲインミスマッチ補正回路。
  7. 前記制御変数の数が3以上で、前記分析フィルタが2対以上の場合、1対の前記分析フィルタと他の対の前記分析フィルタの伝達関数が相互に異なることを特徴とする請求項6に記載のIQゲインミスマッチ補正回路。
  8. 前記2以上の制御回路の夫々が、I相及びQ相の各被処理信号に対して、時間領域での減算処理と加算処理、及び、当該減算結果と加算結果に対する乗算処理を行い、当該乗算結果を用いて最小2乗平均アルゴリズムによる前記制御変数の適応化処理を逐次実行することを特徴とする請求項6または7に記載のIQゲインミスマッチ補正回路。
  9. 前記第1及び第2ディジタルフィルタが、2次以上の対称構造の有限長インパルス応答フィルタであることを特徴とする請求項6〜8の何れか1項に記載のIQゲインミスマッチ補正回路。
  10. 前記分析フィルタが無限長インパルス応答フィルタであることを特徴とする請求項6〜9の何れか1項に記載のIQゲインミスマッチ補正回路。
  11. 請求項1〜5の何れか1項に記載のIQ位相ミスマッチ補正回路と請求項6〜10の何れか1項に記載のIQゲインミスマッチ補正回路の一方を前段に他方を後段に縦列に接続し、
    I相及びQ相のディジタルベースバンド信号を前段回路のI相及びQ相入力信号として入力し、
    前記前段回路のI相及びQ相出力信号を後段回路のI相及びQ相入力信号として入力し、
    前記後段回路のI相及びQ相出力信号を、IQミスマッチ補正後のI相及びQ相のディジタルベースバンド信号として出力することを特徴とするIQミスマッチ補正回路。
  12. 前記後段回路の前記1対以上の分析フィルタを、前記前段回路の前記1対以上の分析フィルタとして共通に利用する構成であることを特徴とする請求項11に記載のIQミスマッチ補正回路。
  13. 直交受信機の後段に、請求項1〜5の何れか1項に記載のIQ位相ミスマッチ補正回路、請求項6〜10の何れか1項に記載のIQゲインミスマッチ補正回路、或いは、請求項11または12に記載のIQミスマッチ補正回路を備えてなることを特徴とする受信装置。
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