JP2010103334A - 太陽光発電システム - Google Patents

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昭雄 川瀬
Yusuke Katsuyama
裕介 勝山
Mayumi Nishiwaki
真由美 西脇
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Abstract

【課題】 設置スペースが限られた場所(設置面)であっても各ソーラパネルを設置する際のスペース効率(設置密度)を高めるとともに、システム全体の発電量を大きくしてシステム効率(発電効率)を高める。
【解決手段】 太陽光L…を反射面2r…により反射させてソーラパネル3…に入射させる反射部材2…を備える太陽光発電システムを構成するに際して、設置面C上に、少なくとも複数のソーラパネル3…を前後方向Ffに所定間隔おきに配列させ、かつ各ソーラパネル3…を水平面Shに対して後上がりとなる所定角度Rhで傾斜させて設置するとともに、任意のソーラパネル3の後端辺3uと設置面C間に、当該任意のソーラパネル3の後方に配した他のソーラパネル3に、反射させた太陽光Lrを入射させる反射部材2を、鉛直面Svに対して所定角度Rsで傾斜させて配する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、太陽光を反射面により反射させてソーラパネルに入射させる反射部材を備える太陽光発電システムに関する。
従来、ソーラパネル(太陽電池)の受光面に対して、太陽光における直接光を入射させることに加え、別途の反射板を追加し、この反射板で反射させた反射光をソーラパネルの受光面に入射させることにより、発電電力をより増加させるようにした太陽光発電システムも特許文献1,2及び3により知られている。
特許文献1で開示される太陽光発電装置は、積雪によって発電が妨げられることなく、追尾装置を使わずに太陽光を取り込むことを目的とし、鉛直軸に対して所定の角度を有し、受光面が下向きに設置されている太陽電池アレイと、太陽光を反斜し、反射光を受光面に対して出射する反射鏡を設けて構成したものである。また、特許文献2で開示される太陽電池装置は、太陽位置を追尾する方式の集光装置の諸問題を解消するとともに、簡便でかつ太陽光入射量を増大させることを目的とし、反射面の少なくとも一部を可撓性とした光反射体と、この光反射体を介して照射される太陽光を受光して発電する太陽電池モジュールと、光反射体の可撓性の反射面に張力を印加して太陽電池モジュールへ照射される太陽光の反射角度を調整する手段を備えて構成したものである。さらに、特許文献3で開示される太陽光発電装置は、所定の出力を得るために必要な発電体の受光面の面積を低減するとともに、装置全体の設備コストの低減化を目的とし、発電体の受光面を、反射体の反射面に対して立てて配置し、反射体の反射面を、発電体の受光面に向かって所定の傾斜角で下向きに傾斜させ、かつ反射面の長さを傾斜角と発電体の受光面の高さとを変数として定めるように構成したものである。
特開平8−148711号公報 特開2002−26363号公報 特開2006−269523号公報
しかし、上述した従来の太陽光発電システムは、次のような問題点があった。
第一に、反射光の入射を優先するため、太陽電池(ソーラパネル)をいわば縦置きとし、この縦置きした太陽電池に対して反射板からの反射光を入射させるとともに、位置が変わる太陽からの太陽光を反射させるため、反射板のサイズ(面積)が太陽電池の受光面よりも大きくなる傾向がある。したがって、設置スペースが限られた場所、例えば、ビルディングの屋上等に設置する場合には、太陽電池の設置密度の低下が無視できず、スペース効率を高める観点から更なる改善の余地がある。
第二に、太陽電池を縦置きとし、反射光の入射を優先するため、太陽光における直接光を十分に取り込むことができない。したがって、全体の発電量を考慮した場合、必ずしもシステム効率(発電効率)が十分なレベルにあるとは言えず、システム効率を高める観点からも更なる改善の余地がある。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した太陽光発電システムの提供を目的とするものである。
本発明に係る太陽光発電システム1は、上述した課題を解決するため、太陽光Lを反射面2r…により反射させてソーラパネル3…に入射させる反射部材2…を備える太陽光発電システムを構成するに際して、設置面C上に、少なくとも複数のソーラパネル3…を前後方向Ffに所定間隔おきに配列させ、かつ各ソーラパネル3…を水平面Shに対して後上がりとなる所定角度Rhで傾斜させて設置するとともに、任意のソーラパネル3…の後端辺3u…と設置面C間に、当該任意のソーラパネル3…の後方に配した他のソーラパネル3…に、反射させた太陽光Lrを入射させる反射部材(第一反射部材)2…を、鉛直面Svに対して所定角度Rsで傾斜させて配したことを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、最後部に位置するソーラパネル3の後方における起立した壁面Wに、反射させた太陽光Lrを第一反射部材2…に入射させる一又は二以上の第二反射部材11…を付設することができる。この際、第二反射部材11…は、鉛直面Svに対して下端11d…が手前側に位置する所定角度Ra…で傾斜させて設置するとともに、上端11u…を回動支点とし、下端11d…を旋回方向Frへ変位させることにより、鉛直面Svに対する所定角度Ra…を変更可能に構成することができる。なお、第二反射部材11…は、壁面Wに備える窓P…に付設し、当該窓P…のブラインドB…に兼用させることができる。一方、前後方向Ffに対して直角方向Fsには、複数のソーラパネル3…を並べて設置することができる。また、第一反射部材2…には少なくとも一面に反射面2r…を有する反射シート2s…を用いることができるとともに、第二反射部材11…には少なくとも一面に反射面を有する反射シート11s…を用いることができる。
このような構成を有する本発明に係る太陽光発電システム1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 設置面C上に、複数のソーラパネル3…を前後方向Ffに所定間隔おきに配列させ、かつ各ソーラパネル3…を水平面Shに対して後上がりとなる所定角度Rhで傾斜させて設置するとともに、任意のソーラパネル3の後端辺3uと設置面C間に反射部材2(第一反射部材)を配したため、各ソーラパネル3…を傾斜設置した際の背面部分を有効に利用できる。したがって、ビルディングの屋上等のように設置スペースが限られた場所(設置面C)であっても各ソーラパネル3…を設置する際のスペース効率(設置密度)を高めることができる。
(2) 基本的には太陽光Lにおける直接光を主として利用し、第一反射部材2…の反射光Lrを補助として利用するため、直接光を十分に取り込むことができるとともに、この直接光に対して、追加的に取り込んだ反射光Lrを加算できるため、太陽光発電システム全体の発電量を大きくすることができ、もって、システム効率(発電効率)を高めることができる。
(3) 好適な態様により、最後部に位置するソーラパネル3の後方における起立した壁面Wに、反射させた太陽光Lrを第一反射部材2…に入射させる第二反射部材11…を付設すれば、太陽の高度や位置が変わり、太陽光Lにおける直接光が減少する季節であっても、第二反射部材11…により反射光Lrを取り込むことができるため、季節により発電量が低下してしまう弊害を回避することができる。
(4) 好適な態様により、第二反射部材11…を、鉛直面Svに対して下端11dが手前側に位置する所定角度Ra…で傾斜させて設置するとともに、上端11u…を回動支点とし、下端11d…を旋回方向Frへ変位させることにより、鉛直面Svに対する所定角度Ra…を変更可能に構成すれば、第二反射部材11の角度を任意に設定(調整)できるため、第二反射部材11…による太陽光L(反射光Lr)の取り込みを季節に左右されることなく能率的(効率的)に行うことができる。
(5) 好適な態様により、第二反射部材11…を、壁面Wに備える窓P…に付設し、当該窓P…のブラインドB…に兼用させれば、窓P…に付設する別途のブラインドが不要になるとともに、窓P…の外方に配するため、室内における開放感をより高めることができる。
(6) 好適な態様により、前後方向Ffに対して直角方向Fsには、複数のソーラパネル3…を並べて設置すれば、第一反射部材2…からの反射光Lrを無駄にすることなく有効に取り込むことができる。
(7) 好適な態様により、第一反射部材2に少なくとも一面に反射面2r…を有する反射シート2sを用い、及び/又は第二反射部材11に少なくとも一面に反射面を有する反射シート11sを用いれば、十分な反射率を確保できるとともに、実施する際の低コスト化及び施工容易化に寄与できる。
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る太陽光発電システム1の構成について、図1〜図4及び図7を参照して説明する。
図1中、Cは設置面であり、地面やビルディングの屋上等の平坦な場所を選定する。そして、設置面C上には、複数のソーラパネル3…を前後方向Ffに所定間隔おきに配列させる。また、ソーラパネル3…は、図7に示すように、前後方向Ffに対して直角方向Fsにも複数並べて設置する。例示の場合、ソーラパネル3…は、前後方向Ffに対して、四列に配するとともに、直角方向Fsには四つ並べて配しているが任意の数量により実施できる。また、例示の場合、図7に示すように、北方が後方となり、かつ南北方向に対する前後方向Ffの角度Rfは東10〔゜〕である。
図2に、一つのソーラパネル3及びこのソーラパネル3を支持する設置フレームユニット21の具体的な構成を示す。ソーラパネル3は、全体を矩形に形成し、多数の太陽光セル3c…を集合させることにより上面に受光面を有する公知のソーラパネルを使用する。一方、設置フレームユニット21は、ソーラパネル3の底面を支持する上フレーム部21uと、この上フレーム部21uの四隅に上端を固定した四本の縦フレーム21p…と、各縦フレーム21p…の下部間に架設した四本の補強横フレーム21h…と、補強横フレーム21hと上フレーム部21u間に架設した補強縦フレーム21vにより構成する。なお、このような設置フレームユニット21は、例示に限らず、ソーラパネル3を支持することができる各種形態により実施可能であるとともに、フレーム材質も、金属素材,プラスチック素材,木質素材等、各種剛性素材を利用できる。
この場合、上フレーム部21uは、図1に示すように、水平面Sh(設置面C)に対して後上がりとなる所定角度Rh(例示は、20〔゜〕)で傾斜させるとともに、四本の縦フレーム21p…のうち、後側に配した二本の縦フレーム21p,21pは、鉛直面Svに対して所定角度Rs(例示は、7〔゜〕)で傾斜させる。そして、上フレーム部21uの上にソーラパネル3の底面を載せ、ボルトナット等の固定金具により固定する。これにより、上フレーム部21u上に支持されるソーラパネル3も水平面Shに対して後上がりとなる所定角度Rhで傾斜することになる。また、ソーラパネル3の後端辺3uと設置面C間には、第一反射部材2を配する。第一反射部材2には少なくとも一面に反射面2rを有する反射シート2sを用いることができる。反射シート2sには、市販品を利用してもよいし、専用シートとして製造してもよい。市販品としては、農業用の光反射シート,熱反射シート及び断熱シート、或いは汎用アルミニウムシート等があるため、いずれのシートであっても、少なくとも一面(片面)に反射面2rを有するものであれば、反射シート2sとして利用可能である。
そして、反射シート2sは、図2に示すように、上フレーム部21uの後端辺,後側に配した二本の縦フレーム21p,21p,後側の補強横フレーム21h及び補強縦フレーム21vを利用して、これらの各フレーム21p…,21h,21v及びフレーム部21uにより囲まれた空間Arを覆うように付設する。この場合、予め短冊状に形成した反射シート2sを用意し、各フレーム21p…,21h,21v及びフレーム部21uに、ボルトナット,ネジ或いは紐等の固定具22…を利用して固定する。これにより、反射シート2sも鉛直面Svに対して所定角度Rsで傾斜することになり、このソーラパネル3の後方に配した他のソーラパネル3に、反射させた太陽光Lrを入射させることができる。このように、第一反射部材2に少なくとも一面に反射面2rを有する反射シート2sを用いれば、十分な反射率を確保できるとともに、実施する際の低コスト化及び施工容易化に寄与できる利点がある。なお、例示の場合、各ソーラパネル3…の前後方向Ffの幅Xpは、2.3〔m〕、各ソーラパネル3…間の間隔Xiは、2.5〔m〕である。
他方、最後部に位置するソーラパネル3…の後方における起立した壁面Wに、反射させた太陽光Lrを第一反射部材2…に入射させる一又は二以上の第二反射部材11…を付設する。この場合、壁面Wは、既存の建物Eの外壁面を利用できるが、適切な壁面Wが無いときは専用の壁面Wを別途設けてもよい。この壁面Wは、必ずしも遮蔽された面であることを要せず、空間面であってもよい。したがって、専用の壁面Wを別途設ける場合、第二反射部材11…を付設(支持)することができるように、複数のポストを起設して空間面を設けてもよい。例示の壁面Wは、建物Eの外壁面を利用したものであり、最後部に位置するソーラパネル3…と第二反射部材11…間の距離Xbは2.5〔m〕である。また、第二反射部材11…は、壁面Wに備える窓P…の外側に当該窓P…を覆うように付設することが望ましい。例示の場合、窓P…の上側にある庇部Pm…を利用している。第二反射部材11…をこのように付設することにより、第二反射部材11…を、壁面Wに備える窓P…のブラインドB…に兼用させることができる。したがって、窓P…に付設する別途のブラインドが不要になるとともに、窓P…の外方に配するため、室内における開放感をより高めることができる利点がある。もちろん、このような庇部Pmが無い場合には、壁面W又は窓枠Pfの上部などに直接付設してもよい。
図3に、壁面Wに付設した第二反射部材11の具体的な構成を示す。第二反射部材11を付設するに際しては、庇部Pmの下面の左右両側に軸受部31…をそれぞれ取付ける。一方、予め第二反射部材11を用意する。第二反射部材11には反射シート11sを用いることができる。反射シート11sには、上述した反射シート2sと同一のものを使用してもよいし、異ならせてもよい。反射シート11sは、例えば、タープテントのように、上端辺を壁面W側に固定し、下端辺を設置面C側に固定するなどにより、反射シート11sをそのまま使用してもよいが、例示するように、矩形の保持フレームユニット32に反射シート11sを取付けることが望ましい。
この場合、保持フレームユニット32は、矩形の本体フレーム32mと複数の補強フレーム32s…を組合わせて構成し、反射シート11sは、保持フレームユニット32における本体フレーム32mの内側空間Asを覆うように取付ける。この際、反射シート11sは、本体フレーム32mと複数の補強フレーム32s…に、ボルトナット,ネジ或いは紐等の固定具33…を利用して固定する。このように、第二反射部材11に少なくとも一面に反射面を有する反射シート11sを用いれば、反射シート2sを用いる場合と同様に十分な反射率を確保できるとともに、実施する際の低コスト化及び施工容易化に寄与できる利点がある。一方、保持フレームユニット32の上端左右には、例えば、ピン等を用いた軸部34…を左右に突出させ、各軸部34…を各軸受部31…に挿入する。これにより、反射シート11sは、図4に示すように、上端11uを回動支点とし、下端11dを旋回方向Frへ回動変位(旋回変位)させることができる。
また、壁面Wからは左右に配した二つの角度設定ステー部35,35を水平に突出させる。この角度設定ステー部35,35は、例示の場合、窓枠Pfを利用して取付けている。即ち、窓枠Pfの上下方向中間位置、望ましくは下寄りの位置にフレームを組合わて構成した角度設定ステー部35,35の一側を片持状に取付けて固定し、図3に示すように、保持フレームユニット32の左右のフレーム32s,32sに当接可能にする。そして、左右のフレーム32s,32sにそれぞれ三つのネジ孔37a…,37b…,37c…を所定間隔おきに設けるとともに、角度設定ステー部35,35にそれぞれ三つの挿通孔38a…,38b…,38c…を所定間隔おきに設ける。これにより、固定ネジ36,36を、選択した挿通孔38a…,38b…,38c…に挿入した後、選択したネジ孔37a…,37b…,37c…に螺着すれば、図4に示すように、保持フレームユニット32(反射シート11s)を、鉛直面Svに対して下端11dが手前側に位置する所定角度Ra…、即ち、鉛直面Svに対して所定角度Ra,Rb,Rcを選択し、傾斜させて設置できる。この場合、所定角度Ra,Rb,Rcは、それぞれ25〔゜〕,17〔゜〕,7〔゜〕になるように設定した。
次に、本実施形態に係る太陽光発電システム1の使用方法及び作用について、図1〜図11を参照して説明する。
太陽光発電システム1の設置地点としては、日射量が比較的不利になる地点、具体的には、周囲が山に囲まれ、日の出が遅く、かつ日の入が早い地点を選定した。図5は、太陽光発電システム1の設置地点と比較的日射量の多い近隣平地の月別の日射量〔kWh/平方メートル〕を示す。例示する太陽光発電システム1の設置地点における冬季期間の日射量は、近隣平地に対して2割程度低くなっている。
図6は夏季期間における日の出及び日の入の太陽光Lを横方向から見た作用説明図を示すとともに、図7は夏季期間における日の出及び日の入の太陽光Lを上方向から見た作用説明図を示し、図7中、実線で示す太陽の位置Xmが日の出、仮想線で示す太陽の位置Xeが日の入である。なお、夏至の高度角は77〔゜〕である。夏季期間では、太陽光Lにおける直接光Ldがソーラパネル3…の受光面に直接入射することに加え、図6及び図7に示すように、太陽光Lにおける直接光Ldが第一反射部材2(反射シート2s)に反射し、反射光Lrとしてソーラパネル3…の受光面に入射する。特に、日の出と日の入の際の太陽光Lを第一反射部材2により有効に集めることができ、4月〜9月までの6ケ月間は、最大60〔゜〕の反射光Lrを集めることができる。したがって、夏季期間では、第一反射部材2…が有効に機能し、第二反射部材11(反射シート11s)はほとんど機能しない。なお、日の出及び日の入の際は、図7に示すように、第一反射部材2に対して斜め上から太陽光Lが入射するが、前後方向Ffに対して直角方向Fsに、複数のソーラパネル3…を並べて設置するため、第一反射部材2からの反射光Lrを他のソーラパネル3…の受光面に対して、はみ出ることなく有効に入射させることができる。
ところで、夏季期間では、図6及び図7の態様により反射光Lrを有効に集めることができるが、冬季期間の場合、図6及び図7の態様によっては、反射光Lrを有効に集めることができない。このため、冬季期間では、第二反射部材11(反射シート11s)を追加することにより、反射光Lrを有効に集めることができ、第二反射部材11と第一反射部材2の組合わせが有効に機能する。
図8は冬季期間における日の出及び日の入の太陽光Lを横方向から見た作用説明図を示すとともに、図9は夏季期間における日の出及び日の入の太陽光Lを上方向から見た作用説明図を示し、図9中、実線で示す太陽の位置Xmが日の出、仮想線で示す太陽の位置Xeが日の入である。冬季期間では、太陽光Lにおける直接光Ldがソーラパネル3…の受光面に直接入射することに加え、図8及び図9に示すように、太陽光Lにおける直接光Ldが第二反射部材11(反射シート11s)で反射し、反射光Lrとして第一反射部材2(反射シート2s)に入射するとともに、さらに、第一反射部材2で反射し、反射光Lrとしてソーラパネル3…の受光面に入射する。このように、最後部に位置するソーラパネル3の後方における起立した壁面Wに、反射させた太陽光Lrを第一反射部材2に入射させる第二反射部材11を付設すれば、太陽の高度や位置が変わり、太陽光Lにおける直接光が減少する季節であっても、第二反射部材11により反射光Lrを取り込むことができるため、季節により発電量が低下してしまう弊害を回避することができる。
この場合、第二反射部材11は、図4に示すように、上端11uを回動支点とし、下端11dを旋回方向Frへ変位させることができるとともに、鉛直面Svに対して所定角度Ra,Rb,Rc、即ち、25〔゜〕,17〔゜〕,7〔゜〕に設定(変更)することができる。これら角度Ra,Rb,Rcの設定により、年間を通じて反射効率をより高めることができ、角度Ra,Rb,Rcの大きさは太陽の仰角(平均)を想定して設定した。具体的には、春分の日及び秋分の日における太陽の仰角を45〔゜〕と想定して、角度Rbを17〔゜〕に設定するとともに、夏至における太陽の仰角を60〔゜〕と想定して、角度Raを25〔゜〕に設定し、さらに、冬至における太陽の仰角を25〔゜〕と想定して、角度Rcを7〔゜〕に設定した。したがって、一年で四回変更することになる。これにより、夏季期間のみならず冬季期間における日の出と日の入の際の太陽光Lを、第二反射部材11と第一反射部材2の組合わせにより有効に集めることができる。このように、第二反射部材11を、鉛直面Svに対して下端11dが手前側に位置する所定角度Ra…で傾斜させて設置するとともに、上端11uを回動支点とし、下端11dを旋回方向Frへ変位させることにより、鉛直面Svに対する所定角度Ra…を変更可能に構成すれば、第二反射部材11の角度を任意に設定(調整)できるため、第二反射部材11による太陽光L(反射光Lr)の取り込みを季節に左右されることなく能率的(効率的)に行うことができる。
図10には、太陽光発電システム1の時刻〔時〕に対する発電量〔kWh〕の関係を示し、実線が冬季期間における第一反射部材2及び第二反射部材11を設置した場合のデータ、点線が冬季期間における第一反射部材2及び第二反射部材11を設置しない場合の比較用データである。図10から明らかなように、第一反射部材2及び第二反射部材11を設置することにより、設置しない場合に比べ、概ね15〔%〕前後、発電量を高めることができる。
また、図11には、太陽光発電システム1の気温〔℃〕に対するシステム効率〔%〕の関係を示し、白丸が第一反射部材2及び第二反射部材11を設置した場合のデータ、黒丸が第一反射部材2及び第二反射部材11を設置しない場合の比較用データである。図11中、仮想線Ziで囲んだように、第一反射部材2及び第二反射部材11を設置することにより、システム効率をより高めることができ、設置しない場合のシステム効率が概ね80〜120〔%〕であるのに対して、設置した場合は概ね85〜140〔%〕となり、その優位性が確認できた。
よって、このような本実施形態に係る太陽光発電システム1によれば、設置面C上に、複数のソーラパネル3…を前後方向Ffに所定間隔おきに配列させ、かつ各ソーラパネル3…を水平面Shに対して後上がりとなる所定角度Rhで傾斜させて設置するとともに、任意のソーラパネル3の後端辺3uと設置面C間に第一反射部材2を配したため、各ソーラパネル3…を傾斜設置した際の背面部分を有効に利用できる。したがって、ビルディングの屋上等のように設置スペースが限られた場所(設置面C)であっても各ソーラパネル3…を設置する際のスペース効率(設置密度)を高めることができる。また、基本的には太陽光Lにおける直接光を主として利用し、第一反射部材2の反射光Lrを補助として利用するため、直接光を十分に取り込むことができるとともに、この直接光に対して、追加的に取り込んだ反射光Lrを加算できるため、太陽光発電システム全体の発電量を大きくすることができ、もって、システム効率(発電効率)を高めることができる。
以上、最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,素材,数量,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
例えば、第一反射部材2に対して組み合わせる第二反射部材11の設置形態は、必ずしも例示の形態に限定されるものではなく、設置場所等の設置環境に対応させて任意に実施可能である。一方、第一反射部材2に反射シート2sを用いた場合を示したが、必ずしも反射シート2sに限定されるものではなく、一部又は全部に反射板を用いる場合を排除するものではない。同様に、第二反射部材11に反射シート11sを用いた場合を示したが、必ずしも反射シート11sに限定されるものではなく、一部又は全部に反射板を用いる場合を排除するものではない。さらに、第一反射部材2も第二反射部材11と同様に季節等に対応させて角度を設定(変更)できるようにしてもよい。なお、本発明に係る太陽光発電システム1は、工場等の大規模設備或いは一般住宅等の小規模設備をはじめ、自家発電設備或いは電力販売設備など、様々な用途に利用することができる。
本発明の最良の実施形態に係る太陽光発電システムの全体構成図、 同太陽光発電システムにおける第一反射部材を付設したソーラパネルの後方から見た斜視図、 同太陽光発電システムにおける第二反射部材を付設した壁面の前方から見た斜視図、 同第二反射部材の機能を説明するための模式的側面図、 同太陽光発電システムの設置地点における月別の日射量を示すグラフ、 同太陽光発電システムを使用した際の夏季期間における日の出及び日の入の太陽光を横方向から見た作用説明図、 同太陽光発電システムを使用した際の夏季期間における日の出及び日の入の太陽光を上方向から見た作用説明図、 同太陽光発電システムを使用した際の冬季期間における日の出及び日の入の太陽光を横方向から見た作用説明図、 同太陽光発電システムを使用した際の冬季期間における日の出及び日の入の太陽光を上方向から見た作用説明図、 同太陽光発電システムを使用した際の時刻に対する発電量の関係を示すデータグラフ、 同太陽光発電システムを使用した際の気温に対するシステム効率の関係を示すデータグラフ、
符号の説明
1:太陽光発電システム,2…:反射部材(第一反射部材),2r…:反射面,2s:反射シート,3…:ソーラパネル,3u:ソーラパネルの後端辺,11…:第二反射部材,11d…:第二反射部材の下端,11u…:第二反射部材の上端,11s:反射シート,L…:太陽光,Lr:反射させた太陽光,C:設置面,Ff:前後方向,Fr:旋回方向,Fs:直角方向,Sh:水平面,Sv:鉛直面,Rh:所定角度,Rs:所定角度,Ra…:所定角度,W:壁面,P:窓,B:ブラインド

Claims (7)

  1. 太陽光を反射面により反射させてソーラパネルに入射させる反射部材を備える太陽光発電システムにおいて、設置面上に、少なくとも複数のソーラパネルを前後方向に所定間隔おきに配列させ、かつ各ソーラパネルを水平面に対して後上がりとなる所定角度で傾斜させて設置するとともに、任意のソーラパネルの後端辺と設置面間に、当該任意のソーラパネルの後方に配した他のソーラパネルに、反射させた太陽光を入射させる反射部材(第一反射部材)を、鉛直面に対して所定角度で傾斜させて配したことを特徴とする太陽光発電システム。
  2. 最後部に位置する前記ソーラパネルの後方における起立した壁面に、反射させた太陽光を前記第一反射部材に入射させる一又は二以上の第二反射部材を付設することを特徴とする請求項1記載の太陽光発電システム。
  3. 前記第二反射部材は、鉛直面に対して下端が手前側に位置する所定角度で傾斜させて設置するとともに、上端を回動支点とし、下端を旋回方向へ変位させることにより、前記鉛直面に対する所定角度を変更可能に構成することを特徴とする請求項2記載の太陽光発電システム。
  4. 前記第二反射部材は、前記壁面に備える窓に付設し、当該窓のブラインドに兼用させることを特徴とする請求項2又は3記載の太陽光発電システム。
  5. 前記前後方向に対して直角方向には複数のソーラパネルを並べて設置することを特徴とする請求項1記載の太陽光発電システム。
  6. 前記第一反射部材には、少なくとも一面に前記反射面を有する反射シートを用いることを特徴とする請求項1又は2記載の太陽光発電システム。
  7. 前記第二反射部材には、少なくとも一面に前記反射面を有する反射シートを用いることを特徴とする請求項2,3又は4記載の太陽光発電システム。
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