JP2010101713A - パターン検査装置及びパターン検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】適切に欠陥を検出することができるパターン検査装置及びパターン検査方法を提供する。
【解決手段】光源から光を出射する手段と、前記出射された出射光が被検査体において反射したことにより生じる反射光から第1〜第n(nは2以上の整数)の波長の光を取得する波長選択手段と、第i(iは1以上n以下の整数であって少なくとも2つの整数)の波長の光を用いて前記被検査体の第iの光学像を取得する手段と、前記第iの光学像を用いて前記被検査体の対応する2箇所における信号の差分である第iの差分を算出する差分算出手段と、複数の前記第iの差分を用いて欠陥の有無を判定する手段と、を備えたことを特徴とするパターン検査装置を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】光源から光を出射する手段と、前記出射された出射光が被検査体において反射したことにより生じる反射光から第1〜第n(nは2以上の整数)の波長の光を取得する波長選択手段と、第i(iは1以上n以下の整数であって少なくとも2つの整数)の波長の光を用いて前記被検査体の第iの光学像を取得する手段と、前記第iの光学像を用いて前記被検査体の対応する2箇所における信号の差分である第iの差分を算出する差分算出手段と、複数の前記第iの差分を用いて欠陥の有無を判定する手段と、を備えたことを特徴とするパターン検査装置を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、光学式のパターン検査装置及びパターン検査方法に関する。
これまで、欠陥を検出するためのパターン検査装置やパターン検査方法が提案されている。例えば、特許文献1では、次の外観検査装置が開示されている。すなわち、この外観検査装置は、試料の表面をP波成分とS波成分とを含む照明光で照明する光源部と、試料の表面で反射した反射光のP波成分反射光とS波成分反射を生成する偏光部と、P波及びS波成分反射光による試料の光学像のそれぞれを撮像してP波成分によるP波画像信号とS波成分によるS波画像信号とを生成する撮像部と、P波画像信号及びS波画像信号毎に、試料の対応する2箇所を撮像した画素値の差分を検出する差分検出部と、を備えて構成される。そして、P波及びS波画像信号毎にこれらの同じ位置の画素について検出した差分の一方、または差分の両者間の演算値と欠陥検出閾値とを比較して前記欠陥を検出するとしている。
特開2007−78466号公報
本発明は、適切に欠陥を検出することができるパターン検査装置及びパターン検査方法を提供する。
本発明の一態様によれば、光源から光を出射する手段と、前記出射された出射光が被検査体において反射したことにより生じる反射光から第1〜第n(nは2以上の整数)の波長の光を取得する波長選択手段と、第i(iは1以上n以下の整数であって少なくとも2つの整数)の波長の光を用いて前記被検査体の第iの光学像を取得する手段と、前記第iの光学像を用いて前記被検査体の対応する2箇所における信号の差分である第iの差分を算出する差分算出手段と、複数の前記第iの差分を用いて欠陥の有無を判定する手段と、を備えたことを特徴とするパターン検査装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、光源から光を出射する工程と、前記出射された出射光が被検査体において反射したことにより生じる反射光から第1〜第n(nは2以上の整数)の波長の光を取得する波長選択工程と、第i(iは1以上n以下の整数であって少なくとも2つの整数)の波長の光を用いて前記被検査体の第iの光学像を取得する工程と、前記第iの光学像を用いて前記被検査体の対応する2箇所における信号の差分である第iの差分を算出する工程と、複数の前記第iの差分を用いて欠陥の有無を判定する工程と、を備えたことを特徴とするパターン検査方法が提供される。
本発明によれば、適切に欠陥を検出することができるパターン検査装置及びパターン検査方法が提供される。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本実施形態に係るパターン検査装置及びパターン検査方法の被検査体は、任意の被検査体であってよく、特に下地膜を有する任意の被検査体であってよい。検査対象としては、例えば欠陥が挙げられる。
本実施形態に係るパターン検査装置及びパターン検査方法の被検査体は、任意の被検査体であってよく、特に下地膜を有する任意の被検査体であってよい。検査対象としては、例えば欠陥が挙げられる。
(具体例1)
まず、本実施形態に係るパターン検査装置の一例(具体例1)について、図1〜図5を参照しつつ説明する。
まず、本実施形態に係るパターン検査装置の一例(具体例1)について、図1〜図5を参照しつつ説明する。
図1は、具体例1に係るパターン検査装置1Aを例示する模式図である。
図2は、光学式パターン検査装置の構成を例示する模式図である。
図3は、光源のスペクトル及び波長選択を例示する模式グラフ図である。
図4は、光学像の差分による欠陥判定方法を例示する模式図である。
図5は、異なる波長帯における下地膜厚に対する画素値の変化を例示する模式グラフ図である。
図2は、光学式パターン検査装置の構成を例示する模式図である。
図3は、光源のスペクトル及び波長選択を例示する模式グラフ図である。
図4は、光学像の差分による欠陥判定方法を例示する模式図である。
図5は、異なる波長帯における下地膜厚に対する画素値の変化を例示する模式グラフ図である。
図1に表したように、具体例1に係るパターン検査装置1Aは、光源から光を出射する手段(例えば、白色光源などの光源11)と、出射された出射光20が被検査体50において反射したことにより生じる反射光22から第1〜第n(nは2以上の整数)の波長の光を取得する波長選択手段Wと、第i(iは1以上n以下の整数であって少なくとも2つの整数)の波長の光を用いて被検査体50の第iの光学像を取得する光学像取得手段14と、第iの光学像を用いて被検査体50の対応する2箇所における信号(例えば、画素値、画素信号、その他の信号など)の差分(以下、「信号差分」ということがある)である第iの差分を算出する差分取得手段15a(差分算出部)と、複数の第iの差分を用いて欠陥の有無を判定する判定手段15b(差分演算・欠陥判定部)と、を備える。
なお、光学像取得手段14、差分取得手段15a、及び判定手段15bの全部または一部は、一体化して構成されてもよい。
また、波長選択手段Wは、被検査体50の製造上の下地膜厚ばらつきごとの信号の差分(信号差分)がいずれかの波長でしきい値を超えるように波長を選択する構成であってよい。
また、具体例1では、波長選択手段Wは、反射光22を分割して第1〜第nの分割光23を取得する分割手段16(例えば、ハーフミラー16a)と、第iの分割光から第iの波長の光を取得する波長選択素子12と、を有する。分割手段16は、反射板16bを有してもよい。
これにより、後述するように欠陥を適切に検出することができる。
これにより、後述するように欠陥を適切に検出することができる。
ここで、パターン検査装置1Aの動作について説明する前に、本実施形態で用いられ得る光学式のパターン検査装置10及びパターン検査方法について、図2〜図5を参照しつつ説明する。
図2に表したように、光学式パターン検査装置10は、光源11の光20を、バンドパスフィルタなどの波長選択部12により適当な波長帯の光21(波長選択光21)として被検査体50上に照射する。光源11としては、例えば水銀ランプなどの白色光源が挙げられる。また、光源11は、2種類以上のレーザを同時に出射する構成であってもよい。なお、波長選択光21の光路途中にハーフミラー13などを用いてよい。
図3は、白色光源11のスペクトルを模式的に例示している。適当なバンドパスフィルタを用いることにより、例えば波長帯1や波長帯2を選択することができる。
その後、図2において、被検査体50からの反射光22をCCDカメラやTDIセンサなどの画像(光学像)撮像部14に結像して光学像を取得する。
その後、図2において、被検査体50からの反射光22をCCDカメラやTDIセンサなどの画像(光学像)撮像部14に結像して光学像を取得する。
その後、画像差分算出・欠陥判定部15において、アレイパターン上の異なる2点の光学像や異なる2チップ上の同一箇所の光学像の信号差分をとる。すなわち、欠陥の信号強度と背景の信号強度との差分をとる。そして、信号差分があらかじめ設定したしきい値を超えるか否かを判別する。これにより、欠陥の有無を判定する。すなわち、しきい値を超えた場合には欠陥が存在すると判定され、超えない場合には欠陥は存在しないと判定される。
以下、画像差分算出・欠陥判定部15内で行われる操作について、図4及び図5を参照しつつ説明する。
図4(a)は、被検査体の断面を表している。図4(a)に表したように、被検査体50は、半導体素子などに用いられるL/S(ライン・アンド・スペース)を有する。また、下地膜Uを有し、その厚さ(下地膜厚。以下、単に「膜厚」ということがある)はTである。図4(b)は、被検査体の上面を表している。このL/Sには、欠陥が存在しない。図4(e)は、図4(b)を撮像したときの光学像を模式的に表している。この信号は初期信号として用いることができる。以下、欠陥が存在しない場合のL/Sを「背景」と呼ぶことがある。これに伴い、図4(e)の画像を「背景画像」と呼ぶことがあり、図4(e)の信号を「背景信号」と呼ぶことがある。
一方、図4(c)は、L/S上にショート欠陥(電気的ショート(短絡)を惹起し得る欠陥)が存在する場合の被検査体の上面を表している。図4(d)は、走査型電子顕微鏡(SEM)による実際の画像を表している。図4(f)は、図4(c)を撮像したときの光学像を模式的に表している。
欠陥及び背景の信号強度を取得した後、図4(g)に表したように、欠陥の信号強度(図4(f))と背景の信号強度(図4(e))との差分をとる。図4(h)は、L/S並列方向(X軸方向)に対する信号強度の差分を画素値で表している。図4(h)において、しきい値を超えた部分は欠陥が存在すると判定される。
ここで、従来は、検査の光学条件(波長、開口数など)を決定する際に、条件出し用ウェーハ(光学条件を決定するために用いられるサンプル的なウェーハ)上の欠陥に対して複数の光学条件を試行的に用いていた。そして、欠陥信号と背景信号との信号差分を比較して、信号差分が最も大きくなる光学条件を選択していた。この手法について、図5を参照しつつ説明する。
図5は、取得した欠陥光学像の欠陥部と背景部の画素値の下地膜厚依存性を表している。図5に表したように、波長選択光21に係る波長帯が異なると、欠陥及び背景の信号強度は下地膜厚Tに対して異なるパターンを有する。
ここで、従来のように単一の波長帯の光だけを被検査体に照射して検査した場合には、量産時に下地膜厚がばらつくと欠陥・背景信号が大きく変化し、欠陥を見逃すことがあった。
例えば、欠陥検出しきい値を10として、図5(a)に示した波長帯1のみを用いた場合には、目標とする下地膜厚(狙い膜厚)T0では欠陥と背景の画素値の差分は20であり、この欠陥は検出できる。しかし、量産時に膜厚が例えばT1〜T2までばらつくと、膜厚T2では差分が3となり欠陥を見逃してしまうことになる。一方、図5(b)に示した波長帯2のみを用いる場合も、膜厚T1で差分が1となり欠陥を見逃してしまうことになる。また、波長帯1及び2をカバーする広い波長帯で照明すると、波の相殺により欠陥信号が小さくなってしまうという問題があった。
このため、欠陥の存在を適切に把握するための手法が求められていた。
このため、欠陥の存在を適切に把握するための手法が求められていた。
次に、具体例1に係るパターン検査装置1Aの動作及び機能について、図1を参照しつつ説明する。
図1において、水銀ランプなどの白色光源11の光20を被検査体50(例えば、ウェーハ)上に照射し、被検査体50からの反射光22を、分割の数に応じて反射率を変えたハーフミラー16a等で分割する。そして、分割光23のそれぞれを、バンドパスフィルタ等の波長選択素子12で適当な波長帯の光とする。例えば、図3に示した波長帯1の光と波長帯2の光とに分割する。なお、波長選択手段Wにおいて、波長分割・波長選択の機能を有するダイクロイックミラーを用いてもよい。
図1において、水銀ランプなどの白色光源11の光20を被検査体50(例えば、ウェーハ)上に照射し、被検査体50からの反射光22を、分割の数に応じて反射率を変えたハーフミラー16a等で分割する。そして、分割光23のそれぞれを、バンドパスフィルタ等の波長選択素子12で適当な波長帯の光とする。例えば、図3に示した波長帯1の光と波長帯2の光とに分割する。なお、波長選択手段Wにおいて、波長分割・波長選択の機能を有するダイクロイックミラーを用いてもよい。
その後、CCDカメラやTDIセンサなどの画像撮像部14により、複数の波長帯の光により被検査体50を撮像してそれぞれの光学像を取得する。その後、信号強度取得手段15a及び差分取得手段15bにおいて、波長帯毎にアレイパターン上の異なる2点の光学像や異なる2チップ上の同一箇所の光学像の差分をとる。すなわち、欠陥に係る光学像と背景に係る光学像との差分をとる。そして、両者の信号差分を取得する。さらにその後、判定手段15cにおいて、全ての波長帯の差分を演算し、欠陥の有無を判定する。
ここで、判定手段15cが、被検査体50の下地膜厚において複数の波長帯に係る複数の信号差分の少なくとも1つがしきい値を超えた場合に欠陥が存在する、と判定する構成にすることができる。これにより、膜厚がT1〜T2のいずれである場合にも欠陥を検出できるようになる。例えば、図5では、膜厚T1〜T2において、波長帯1及び2の少なくともいずれかで信号差分がしきい値(10)を超えているため、欠陥が存在すると判定される。すなわち、パターン検査装置1Aを用いることにより、欠陥を適切に検出することができる。
次に、波長帯の選択方法の一例について説明する。まず、デバイスの設計情報から各膜の膜厚及びパターン寸法を取得し、量産の膜厚測定結果から膜厚ばらつきを取得し、文献値や光学式測定機から各膜の材質を取得する。その後、これらを用いて光学シミュレータ上でモデル化し、各波長帯における欠陥及び背景の信号強度のばらつきを計算する。これにより、適当な波長帯を選択することができる。膜厚ばらつきの範囲(例えば、T1〜T2)の少なくとも一部において信号差分の大きい波長帯が望ましい波長帯であるといえる。
光学シミュレータとしては、波動光学的手法を用いて被検査体上の電磁界分布を計算し、この結果を結像計算により光学像に変換する方法がある。波動光学的手法としては、例えばFDTD法(Finite-difference time-domain method:時間領域差分法)等が挙げられる。FDTD法は、電磁波の物理法則であるマクスウェル方程式を厳密に数値計算する方法の1つである。また、薄膜干渉計算により膜厚ばらつきの影響を見積もることもできる。結像計算には、公知の結像計算方法を用いることができる。具体的には、例えばFraunhofer回折像(レンズによる回折はFraunhofer回折と呼ばれる)の計算方法が挙げられる。この方法は、FDTD法等により得られた近視野像をフーリエ変換することにより瞳面上での振幅・位相分布を計算し、この計算結果に結像側空間フィルタの関数をかけ合わせ、その後逆フーリエ変換する方法である。
また、波長帯の選択方法の他の一例として、検査条件決定時に、量産ばらつきの範囲を網羅する膜厚の被検査体を準備し、いずれの被検査体でもいずれかの波長帯で欠陥が検出できるよう波長を選択する方法が挙げられる。
また、波長帯の選択方法のさらに別の一例として、検査当初はなるべく多くの波長帯で検査を行い、量産ばらつきを網羅する程度にデータが集まった時点で、必要な波長だけで検査を行うように切り替える方法が挙げられる。
以上説明したように、具体例1に係るパターン検査装置1Aを用いることにより、適切に欠陥を検出することができる。また、被検査体50上をスキャンしながらその場で複数の波長帯の差分を演算し欠陥の有無を判定することができる。このため、検査時間が短いという付帯的効果が得られる。
なお、波長選択手段Wは、反射光22の光路に設けられた、互いに切替え可能な第1〜第nの波長選択素子12を有する構成にしてもよい。
次に、欠陥をより適切に検出するパターン検査装置及びパターン検査方法について、図6及び図7を参照しつつ説明する。
図6は、検出したい欠陥及び検出したくない欠陥を表した模式図である。
図7は、検出したい欠陥を選択的に検出する方法を表した模式図である。
このパターン検査装置では、判定手段15cは、検出されるべき欠陥と、検出されなくてよい欠陥と、を判別する。
図6は、検出したい欠陥及び検出したくない欠陥を表した模式図である。
図7は、検出したい欠陥を選択的に検出する方法を表した模式図である。
このパターン検査装置では、判定手段15cは、検出されるべき欠陥と、検出されなくてよい欠陥と、を判別する。
図6に表したように、パターン検査装置で検出する欠陥には、歩留りに影響するような「必ず検出すべき欠陥」Daと、歩留りに影響しない「検出したくない欠陥」Dbとがある。「検出すべき欠陥」Daには、例えば図6に示したショート欠陥が挙げられる。
ここで、パターン検査装置は、一般に、検査時間が膨大になったりデータ量が膨大になるのを防ぐため、検出欠陥数に上限を設け、これを超える場合には検査を中止するように構成されている。また、パターン検査で検出した欠陥は、その種類や原因を特定するためレビューSEM(走査型電子顕微鏡)で観察を行うが、パターン検査で検出した欠陥の全てをSEMでレビューするのは時間がかかるため、サンプリングして観察する。
この時、「検出したくない欠陥」Dbの数が膨大であると、パターン検査で検査がストップするまでに検出できる「検出すべき欠陥」Daの数が減ることになる。場合によっては、検出できないことがある。また、「検出すべき欠陥」DaがSEMレビュー用にサンプリングした欠陥の中に入る確率も低下する。すなわち、「検出したくない欠陥」Dbの検出は、「検出すべき欠陥」Daの見逃しにつながるという問題があった。
この問題は、本実施形態に係るパターン検査装置1を用いることにより、すなわち複数の異なる波長の光を用いることにより、解消され得る。これについて、図7を参照しつつ説明する。
図7においては、「検出すべき欠陥」Daは、波長帯1でのみ検出され得ると仮定する。また、「検出したくない欠陥」Dbは、波長帯2で検出されると仮定する。すなわち、波長帯1では、「検出すべき欠陥」Daと、場合により「検出したくない欠陥」Dbと、が検出される。また、波長帯2では、「検出したくない欠陥」Dbのみが検出される。「検出すべき欠陥」Da及び「検出したくない欠陥」Dbと、それぞれに係る検出可能な波長帯と、の関係は、事前の実証試験等により明らかにすることができる。すなわち、各波長帯の光を用いて光学像を得て、検出されたそれぞれの欠陥が「検出すべき欠陥」Daに該当するか「検出したくない欠陥」Dbに該当するかを調べることにより、明らかにすることがある。
かかる前提の下で、波長帯1で「検出したくない欠陥」Dbが検出される事態が多発すると、前述した理由により「検出すべき欠陥」Daを見逃す可能性が高まる。
そこで、本実施形態のパターン検査装置1(差分演算・欠陥判定部15b)において、波長帯2で信号差分がしきい値を超える場合には欠陥としないと判定する構成にすることができる。これにより、「検出したくない欠陥」Dbを検出せずに「検出すべき欠陥」Daのみを検出することができる。
このように、本構成のパターン検査装置1を用いることにより、「検出すべき欠陥」Daを適切に検出することができる。また、検出欠陥数の上限の制約から検査が途中で止まってしまうという事態が回避され得る。
次に、1つの波長(波長帯)で下地膜厚ばらつき(T1〜T2)の全範囲において適切な信号差分が確保される場合について、図8を参照しつつ説明する。
図8は、異なる波長帯における下地膜厚に対する画素値の変化を例示する模式グラフ図である。
図8は、異なる波長帯における下地膜厚に対する画素値の変化を例示する模式グラフ図である。
図8に表したように、この例では、図5に関して前述した場合と異なり、1つの波長帯(波長帯1、図8(a))を用いた場合に、下地膜厚ばらつき(T1〜T2)の全範囲において適切な信号差分、すなわちしきい値(10)を超える信号差分、が確保されている。なお、欠陥に係る画素値変化の曲線と背景に係る画素値変化の曲線との間のずれ方は、欠陥の種類により異なった態様を示す。
このような場合は、単一の波長帯に係る信号差分変化のみを利用することができる。例えば、具体例1(図1)においては、波長選択素子12、光学像取得手段14、及び差分取得手段15aの1つのみを利用することができる。
かかる構成も、本実施形態に含まれる。
かかる構成も、本実施形態に含まれる。
以上説明したように、本実施形態によれば、適切に欠陥を検出することができるパターン検査装置及びパターン検査方法が提供される。
なお、これまで主にL/Sを有する被検査体を用いて説明してきたが、本実施形態は、L/Sを有さない平坦な表面や、その他の任意の形状の表面を有する被検査体に対しても適用可能である。背景の信号強度との差分をとることにより、表面が如何なる形状を有していても、欠陥を適切に抽出することができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1A パターン検査装置、10 光学式パターン検査装置、11 光源、12 波長選択素子、13 ハーフミラー、14 光学像取得手段、画像(光学像)撮像部、15 画像差分算出・欠陥判定部、15a 差分取得手段、15b 判定手段、16 分割手段、16a ハーフミラー、16b 反射板、17 光学素子、20 出射光、21 波長選択光、22 反射光、23 分割光、50 被検査体、Da 検出すべき欠陥、Db 検出したくない欠陥、T 下地膜厚、U 下地膜、W 波長選択手段
Claims (7)
- 光源から光を出射する手段と、
前記出射された出射光が被検査体において反射したことにより生じる反射光から第1〜第n(nは2以上の整数)の波長の光を取得する波長選択手段と、
第i(iは1以上n以下の整数であって少なくとも2つの整数)の波長の光を用いて前記被検査体の第iの光学像を取得する手段と、
前記第iの光学像を用いて前記被検査体の対応する2箇所における信号の差分である第iの差分を算出する差分算出手段と、
複数の前記第iの差分を用いて欠陥の有無を判定する判定手段と、
を備えたことを特徴とするパターン検査装置。 - 前記波長選択手段は、
前記反射光を分割して第1〜第nの分割光を取得する手段と、
第iの分割光から前記第iの波長の光を取得する手段と、
を有することを特徴とする請求項1記載のパターン検査装置。 - 前記波長選択手段は、
前記反射光の光路に設けられた、互いに切替え可能な第1〜第nの波長選択素子を有することを特徴とする請求項1記載のパターン検査装置。 - 前記判定手段は、複数の前記第iの差分の少なくとも1つがしきい値を超えた場合に欠陥が存在すると判定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のパターン検査装置。
- 前記波長選択手段は、前記被検査体の製造上の下地膜厚ばらつきごとの前記信号の差分がいずれかの波長でしきい値を超えるように波長を選択することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のパターン検査装置。
- 前記判定手段は、検出されるべき欠陥と、検出されなくてよい欠陥と、を判別することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のパターン検査装置。
- 光源から光を出射する工程と、
前記出射された出射光が被検査体において反射したことにより生じる反射光から第1〜第n(nは2以上の整数)の波長の光を取得する波長選択工程と、
第i(iは1以上n以下の整数であって少なくとも2つの整数)の波長の光を用いて前記被検査体の第iの光学像を取得する工程と、
前記第iの光学像を用いて前記被検査体の対応する2箇所における信号の差分である第iの差分を算出する工程と、
複数の前記第iの差分を用いて欠陥の有無を判定する工程と、
を備えたことを特徴とするパターン検査方法。
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