JP2007101401A - 外観検査装置及び外観検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 試料表面の光学像に基づいて試料の欠陥を検出する外観検査装置及び外観検査方法において、異なる照明方向の照明によって生じる光学像を容易に切り替えて取得する。
【解決手段】 外観検査装置1を、試料4の表面をその法線方向に対して斜めにかつ異なる2つの方位から照明する照明部20x、20yと、照明部20x、20yにより照明された試料4の表面の光学像を形成する投影光学系5と、投影光学系5によって生成される投影光を、2つの方位のうちの一方からの照明光により生じた投影光と他方からの照明光により生じた投影光とに分離する分光部30と、を備えて構成し、2つの方位からの照明光による光学像を別々に形成する。
【選択図】 図4
【解決手段】 外観検査装置1を、試料4の表面をその法線方向に対して斜めにかつ異なる2つの方位から照明する照明部20x、20yと、照明部20x、20yにより照明された試料4の表面の光学像を形成する投影光学系5と、投影光学系5によって生成される投影光を、2つの方位のうちの一方からの照明光により生じた投影光と他方からの照明光により生じた投影光とに分離する分光部30と、を備えて構成し、2つの方位からの照明光による光学像を別々に形成する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、試料の対応する2箇所を撮像した検査画像を比較して、互いに異なる部分を欠陥として検出する外観検査装置及びその方法に関する。特に半導体製造工程において半導体ウエハ上に形成される半導体回路パターンの欠陥を検出するために使用される外観検査装置及びその方法に関する。
本発明は、試料の対応する2箇所を撮像した検査画像を比較して、互いに異なる部分を欠陥として検出する外観検査装置及びその方法を対象とする。ここでは半導体製造工程で半導体ウエハ上に形成した半導体回路パターンの欠陥を検出する外観検査装置(インスペクションマシン)を例として説明を行なうが、本発明はこれに限定されるものではない。
半導体製造工程では、半導体ウエハ上に多数のチップ(ダイ)を形成する。各ダイには何層にも渡ってパターンが形成される。完成したダイは、プローバとテスタにより電気的な検査が行われ、不良ダイは組み立て工程から除かれる。半導体製造工程では、歩留まりが非常に重要であり、上記の電気的な検査の結果は製造工程にフィードバックされて各工程の管理に使用される。しかし、半導体製造工程は多数の工程で形成されており、製造を開始してから電気的な検査が行われるまで非常に長時間を要する。このため、電気的な検査により工程に不具合があることが判明した時には既に処理中のウエハが多数存在するので、検査の結果を歩留まりの向上に十分に生かすことができない。
そこで、途中の工程で形成したパターンを検査して欠陥を検出するパターン欠陥検査が行われる。全工程のうちの複数の工程でパターン欠陥検査を行なえば、前の検査の後で発生した欠陥を検出することができ、検査結果を迅速に工程管理に反映することができる。
そこで、途中の工程で形成したパターンを検査して欠陥を検出するパターン欠陥検査が行われる。全工程のうちの複数の工程でパターン欠陥検査を行なえば、前の検査の後で発生した欠陥を検出することができ、検査結果を迅速に工程管理に反映することができる。
従来から使用されている外観検査装置のブロック図を図1に示す。図示するように、外観検査装置1は、2次元又は3次元方向に自在に移動可能なステージ2を備え、その上面には試料台(チャックステージ)3が設けられている。この試料台3の上に、試料となる半導体ウエハ4を載置して固定する。ステージの上部には、明視野照明や暗視野照明などの様々な照明方法によって照明された半導体ウエハ4の光学像を、1次元又は2次元のCCDカメラなどを用いて構成される撮像部6の撮像面に投影する投影光学系5が設けられており、撮像部6は半導体ウエハ4上に形成されたパターンの画像信号を発生させる。
図2に示すように、半導体ウエハ4上には、複数のダイ4aが、X方向とY方向にそれぞれ繰返し、マトリクス状に配列されている。各ダイには同じパターンが形成されるので、隣接するダイ同士の対応する部分の画像を比較するのが一般的である。両方のダイに欠陥がなければグレイレベル差は所定の欠陥検出閾値より小さいが、一方に欠陥があればグレイレベル差は欠陥検出閾値より大きくなる(シングルディテクション)。これではどちらのダイに欠陥があるか分からないので、更に異なる側に隣接するダイとの比較を行ない、同じ部分のグレイレベル差が欠陥検出閾値より大きくなればそのダイに欠陥があることが分かる(ダブルディテクション)。
いま、1次元のCCDカメラ(TDIセンサ等)を備えた撮像部6を、撮像素子の画素の配列方向に垂直方向に沿って、半導体ウエハ4に対して相対的にスキャンするとダイ4aの2次元画像が得られる。撮像部6を半導体ウエハ4aに対して相対的にスキャンさせるために、ステージ2を駆動して固定された撮像部6に対してウエハ4a側を移動させるのが通常である。画像信号は多値のディジタル信号(グレイレベル信号)に変換された後に画像記憶部11に記憶される。
画像記憶部11に、隣り合うダイ2個分のグレイレベル信号が記憶されると、差分検出部12はこれらの2つのダイの各々同じ部分の小さな部分画像(ロジカルフレーム)のグレイレベル信号を画像記憶部11から読み出す。実際には微小な位置合わせ処理などが行われるがここでは詳しい説明は省略する。
差分検出部12は、隣り合うダイの同じ部分の部分画像の一方を検査部分画像とし他方を参照画像として、各々の対応する画素同士のグレイレベル信号の差(グレイレベル差)を検出して、検出閾値計算部13と欠陥検出部14とに出力する。検出閾値計算部13は、グレイレベル差の分布に応じた欠陥検出閾値を自動的に決定して欠陥検出部14に出力する。欠陥検出部14は、差分検出部12が検出したグレイレベル差と検出閾値計算部13が決定した閾値とを比較し、グレイレベル差が閾値を超えるときこれら画素のうちいずれかが欠陥であると判定する。そして欠陥検出部14は、欠陥と判定された部分について、各欠陥毎に、その欠陥の位置やグレイレベル差などを含む欠陥情報を出力する。
差分検出部12は、隣り合うダイの同じ部分の部分画像の一方を検査部分画像とし他方を参照画像として、各々の対応する画素同士のグレイレベル信号の差(グレイレベル差)を検出して、検出閾値計算部13と欠陥検出部14とに出力する。検出閾値計算部13は、グレイレベル差の分布に応じた欠陥検出閾値を自動的に決定して欠陥検出部14に出力する。欠陥検出部14は、差分検出部12が検出したグレイレベル差と検出閾値計算部13が決定した閾値とを比較し、グレイレベル差が閾値を超えるときこれら画素のうちいずれかが欠陥であると判定する。そして欠陥検出部14は、欠陥と判定された部分について、各欠陥毎に、その欠陥の位置やグレイレベル差などを含む欠陥情報を出力する。
半導体ウエハ4表面には高い密度で半導体回路パターンが形成され、これらパターンのエッジ部では、ウエハ4を照明した照明光が散乱して散乱光を生じる。特に線状パターンが繰り返して配置されるような領域では、パターンのエッジから生じる散乱光のために、線間に存在する欠陥からの反射光が捉えにくい場合が生じる。この様子を図3を参照して説明する。図3の(A)はウエハ4上に繰り返して線状パターンが配置された様子を示す図であり、図3の(B)はA方向からの斜光照明で照明した場合の撮像画像であり、図3の(C)はB方向から斜光照明で照明した場合の撮像画像である。
図3の(B)に示すようにA方向から斜めに照明した斜光照明では、領域8に形成される線状パターンが照明方位に沿って延在するためにエッジからの散乱光は抑えられ線間の欠陥(図中に星印で示す)が捉えやすくなる一方で、領域7のB方向の線状パターンのエッジからの散乱光が発生し欠陥が捉えにくくなる。反対に図3の(C)に示すようにB方向から斜めに照明した斜光照明では、領域7の線間に存在する欠陥が捉えやすくなる一方で、領域8の線間に存在する欠陥が捉えにくくなる。
このように半導体ウエハ4の表面の光学像は、ウエハ4の表面形態とその照明方向に大きく依存して変動するため、異なる照明方向の照明によって生じる光学像を表面形態に応じて容易に切り替えて捉えることができれば好適である。本発明は、このような事情をふまえてなされたものであり、試料表面の光学像に基づいて試料の欠陥を検出する外観検査装置及び外観検査方法において、異なる照明方向の照明によって生じる光学像を容易に切り替えて取得することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、試料の表面をその法線方向に対して斜めにかつ異なる2つの方位から照明して、照明された試料の表面の光学像を投影する投影光を生成し、この投影光を2つの方位のうちの一方からの照明光により生じた投影光と他方からの照明光により生じた投影光とに分離し、2つの方位からの照明光による光学像を別々に形成する。
2つの方位からの照明光により生じた投影光を分離するために、偏光面の旋回方向がそれぞれ異なるように円偏光又は楕円偏光された照明光の一方によって2つの方位の一方から試料を照明し、他方の照明光によって2つの方位の他方から試料を照明することとしてよい。そして投影光に含まれる旋回方向が異なる円偏光成分又は楕円偏光成分をそれぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分に変換したのち、2つの直線偏光成分を分離することとしてよい。このとき照明する2つの方位は、互いに90度異なる方位であることとしてよい。
2つの方位からの照明光により生じた投影光を分離するために、偏光面の旋回方向がそれぞれ異なるように円偏光又は楕円偏光された照明光の一方によって2つの方位の一方から試料を照明し、他方の照明光によって2つの方位の他方から試料を照明することとしてよい。そして投影光に含まれる旋回方向が異なる円偏光成分又は楕円偏光成分をそれぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分に変換したのち、2つの直線偏光成分を分離することとしてよい。このとき照明する2つの方位は、互いに90度異なる方位であることとしてよい。
また2つの方位からの照明光により生じた投影光を分離するために、試料の表面を基準とする偏光面の向きがこの表面への入射方向から見て同じ向きとなるように直線偏光された2つの照明光を90度異なる方位から試料にそれぞれ照射しておき、上記投影光においてそれぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分となった2つの照明光により生じた投影光のそれぞれを分離してもよい。
このとき、直線偏光された2つの照明光の一方をP波成分及びS波成分のいずれか一方のみを含むように直線偏光された光とし、2つの照明光の他方をこの一方の照明光と同じ偏光成分を有するように直線偏光された光としてよい。すなわち、また2つの方位からの照明光により生じた投影光を分離するために、P波成分及びS波成分のいずれか一方のみを含むように直線偏光された照明光とこの照明光と同じ偏光成分を有するように直線偏光された他の照明光とを90度異なる方位から試料にそれぞれ照射し、上記投影光においてそれぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分となった2つの照明光により生じた投影光のそれぞれを分離してもよい。
このとき、直線偏光された2つの照明光の一方をP波成分及びS波成分のいずれか一方のみを含むように直線偏光された光とし、2つの照明光の他方をこの一方の照明光と同じ偏光成分を有するように直線偏光された光としてよい。すなわち、また2つの方位からの照明光により生じた投影光を分離するために、P波成分及びS波成分のいずれか一方のみを含むように直線偏光された照明光とこの照明光と同じ偏光成分を有するように直線偏光された他の照明光とを90度異なる方位から試料にそれぞれ照射し、上記投影光においてそれぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分となった2つの照明光により生じた投影光のそれぞれを分離してもよい。
そして、2つの方位からの照明光により生じた試料の表面の各々の光学像のうち、試料の表面に形成された線状パターンの延在方向に沿った方向からの照明光により生じた光学像を選択して欠陥検出に使用してよい。
本発明によれば、異なる照明方向の照明によって生じる光学像を容易に切り替えて取得することが可能となるため、表面形態とその照明方向に依存して試料の光学像が大きく変動する際に、好適な方向からの照明光による光学像を捉えることが容易となる。
以下、添付する図面を参照して本発明の実施例を説明する。図4は、本発明の第1実施例による半導体回路用の外観検査装置の概略構成図である。
図示するように外観検査装置1は、試料となる半導体ウエハ4の光学画像データを取得する光学系部分51と、取得された光学画像データに基づいて欠陥を検出する処理を行う信号処理部52とから成る。光学系部分51は、2次元又は3次元方向に自在に移動可能なステージ2と、試料となる半導体ウエハ4を保持するためにステージ2の上面に設けられる試料台(チャックステージ)3と、試料台3上に保持された半導体ウエハ4をウエハ4表面の法線方向に対して斜めに異なる2つの方位からそれぞれ照明する照明部20x及び20yと、照明部20x及び20yによる照明光が半導体ウエハ4上で反射した反射光による光学像を後述の撮像部61及び62の撮像面上に投影して結像するための投影光学系5と、撮像部61及び62とを備える。ここで「方位」という用語は、ウエハ4の表面に平行な平面(XY平面)内における方向を示すために使用する。
図示するように外観検査装置1は、試料となる半導体ウエハ4の光学画像データを取得する光学系部分51と、取得された光学画像データに基づいて欠陥を検出する処理を行う信号処理部52とから成る。光学系部分51は、2次元又は3次元方向に自在に移動可能なステージ2と、試料となる半導体ウエハ4を保持するためにステージ2の上面に設けられる試料台(チャックステージ)3と、試料台3上に保持された半導体ウエハ4をウエハ4表面の法線方向に対して斜めに異なる2つの方位からそれぞれ照明する照明部20x及び20yと、照明部20x及び20yによる照明光が半導体ウエハ4上で反射した反射光による光学像を後述の撮像部61及び62の撮像面上に投影して結像するための投影光学系5と、撮像部61及び62とを備える。ここで「方位」という用語は、ウエハ4の表面に平行な平面(XY平面)内における方向を示すために使用する。
照明部20x及び20yは、円偏光又は楕円偏光された照明光をそれぞれX方向及びY方向である異なる2つの方位からウエハ4表面に照射することにより斜光照明を与える。図5の(A)〜(C)はこのような照明光を与える照明部20x及び20yの配置例を示す図であり、ここの図5の(A)はXY平面図を示し、図5の(B)はY方向に沿って見た正面図を示し、図5の(C)はX方向に沿って見た側面図を示す。
図5の(A)から図5の(C)に示すように、照明部20x及び20yは90度異なる方位からウエハ4を照明する。また照明部20xによる照明光Lxはウエハ4表面と角度θtxをなしてウエハ4表面の法線方向に対して斜めに照射され、照明部20yによる照明光Lyはウエハ4表面と角度θtyをなしてウエハ4表面の法線方向に対して斜めに照射される。照明部20x及び20yは、それぞれの照明光Lx及びLyがウエハ4表面となす角度θtx及びθtyが異なるように配置されてもよいが、これら照明部20x及び20yのどちらの照明光によっても照明状態を変えないためには角度θtx及びθtyが同一となるように配置することが好適である。
なお図5の(A)から図5の(C)に示した配置例では、照明部20x及び20yを各々1つの照明ユニットで構成して、1つの照明部20xによりX方向に沿った1つの方位角からウエハ4を照明し、かつ1つの照明部20yによりY方向に沿った1つの方位角からウエハ4を照明することとしたが、照明部20x及び20yの構成はこれに限られるわけではない。例えば、照明部20x及び20yを各々2つずつの照明ユニットで構成して、2つの照明部20xによってX方向に沿った対抗する2つの方位角からウエハ4を照明し、かつ2つの照明部20yによってY方向に沿った対抗する2つの方位角からウエハ4を照明するように構成してもよい。
なお図5の(A)から図5の(C)に示した配置例では、照明部20x及び20yを各々1つの照明ユニットで構成して、1つの照明部20xによりX方向に沿った1つの方位角からウエハ4を照明し、かつ1つの照明部20yによりY方向に沿った1つの方位角からウエハ4を照明することとしたが、照明部20x及び20yの構成はこれに限られるわけではない。例えば、照明部20x及び20yを各々2つずつの照明ユニットで構成して、2つの照明部20xによってX方向に沿った対抗する2つの方位角からウエハ4を照明し、かつ2つの照明部20yによってY方向に沿った対抗する2つの方位角からウエハ4を照明するように構成してもよい。
図6の(A)及び(B)は、円偏光又は楕円偏光された照明光を生じさせる照明部20x及び20yの構成例を示す図である。照明部20x及び20yは同様の構成で実現することが可能であるので同一の図面で説明する。
図6の(A)に示す構成では、照明部20は、水銀ランプなどのランプ部21と、ランプ部21が発生した光から、例えば波長365nmの単波長紫外線や波長450〜600nmの広域紫外線を取り出す光学フィルタ22と、光学フィルタ22を透過した光線を直線偏光する偏光子23と、直線偏光された光線を円偏光するλ/4波長板24から構成され、円偏光又は楕円偏光された照明光を提供する。
図6の(A)に示す構成では、照明部20は、水銀ランプなどのランプ部21と、ランプ部21が発生した光から、例えば波長365nmの単波長紫外線や波長450〜600nmの広域紫外線を取り出す光学フィルタ22と、光学フィルタ22を透過した光線を直線偏光する偏光子23と、直線偏光された光線を円偏光するλ/4波長板24から構成され、円偏光又は楕円偏光された照明光を提供する。
偏光子23によって直線偏光された光線をλ/4波長板24に入射させる際に、その偏光面がλ/4波長板24の常光線の偏光方向に対して傾けることによって、楕円偏光又は円偏光した照明光を生じさせることが可能である。このときλ/4波長板24に入射させるべき直線偏光された光線の偏光面とλ/4波長板24の常光線の偏光方向とがなす角度を、照明部20xと20yとで反対方向にすることで、照明部20xと20yが生じさせる照明光Lx及びLyの偏光面の旋回方向を反対向きにする。
また、図6の(B)に示す構成では、レーザダイオードなどのレーザ光源25から生じさせた直線偏光された照明光を、偏波面保存ファイバー26などでガイドしてλ/4波長板24に入射させて楕円偏光又は円偏光した照明光を得る。
また、図6の(B)に示す構成では、レーザダイオードなどのレーザ光源25から生じさせた直線偏光された照明光を、偏波面保存ファイバー26などでガイドしてλ/4波長板24に入射させて楕円偏光又は円偏光した照明光を得る。
図4に戻り外観検査装置1は、ウエハ4の光学像を投影光学系5が投影する投影光の光軸上に、この投影光をX及びY方向の2つの方位のうちの一方(X方向)からの照明光により生じた投影光と、他方(Y方向)からの照明光により生じた投影光と、に分離する分光部30を備える。
分光部30は、投影光に含まれる円偏光成分又は楕円偏光成分を直線偏光成分に変換する光学変換素子であるλ/4波長板31と、偏光ビームスプリッター32とを備える。
ここで、λ/4波長板31は、入射する投影光に含まれる円偏光成分等を直線偏光成分に変換する際に、旋回方向が異なる円偏光成分等を、それぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分に変換することが可能である。したがってこのλ/4波長板31の作用によって、旋回方向が異なる円偏光成分等として投影光に含まれているX方向からの照明光Lxにより生じた投影光と、Y方向からの照明光Lyにより生じた投影光とが、それぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分に変換される。
分光部30は、投影光に含まれる円偏光成分又は楕円偏光成分を直線偏光成分に変換する光学変換素子であるλ/4波長板31と、偏光ビームスプリッター32とを備える。
ここで、λ/4波長板31は、入射する投影光に含まれる円偏光成分等を直線偏光成分に変換する際に、旋回方向が異なる円偏光成分等を、それぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分に変換することが可能である。したがってこのλ/4波長板31の作用によって、旋回方向が異なる円偏光成分等として投影光に含まれているX方向からの照明光Lxにより生じた投影光と、Y方向からの照明光Lyにより生じた投影光とが、それぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分に変換される。
そして、偏光ビームスプリッター32は、それぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分に変換されたこれら投影光を、偏光ビームスプリッター32を透過して撮像部61へ投影されその受光面で結像する投影光と、偏光ビームスプリッター32で反射して撮像部62へ投影されその受光面で結像する投影光とに分離する。
このようなλ/4波長板31及び偏光ビームスプリッター32の作用によって、分光部30は、投影光学系5が投影する投影光を、X方向からの照明光Lxにより生じた投影光と、Y方向からの照明光Lyにより生じた投影光とに分離し、撮像部61及び62には、これら異なる2つの方位からの照明光による光学像が別々に形成される。
このようなλ/4波長板31及び偏光ビームスプリッター32の作用によって、分光部30は、投影光学系5が投影する投影光を、X方向からの照明光Lxにより生じた投影光と、Y方向からの照明光Lyにより生じた投影光とに分離し、撮像部61及び62には、これら異なる2つの方位からの照明光による光学像が別々に形成される。
以下、図4に示す信号処理部52の動作を説明する。信号処理部52は、図示するように、画像記憶部11と、差分検出部12と、検出閾値計算部13と、欠陥検出部14と、信号選択部41と、領域データ記憶部42を備えて構成される。
2つの撮像部61及び62は、それぞれの受光面に結像した光学像を撮像してその画像信号を生成する。生成された画像信号は、多値のディジタル信号(グレイレベル信号)に変換された後に、信号選択部41に入力される。
信号選択部41は、2つの撮像部61及び62により生成された画像信号のうち、外観検査に使用する画像信号を選択して画像記憶部11に記憶する。このとき、例えば信号選択部41は、ウエハ4表面のうち現在撮像中の領域に形成された半導体回路パターンに応じて、この領域に存在するパターンがX方向及びY方向のいずれかの方向に延在する線状パターンであるときは、撮像部61及び62により生成された画像信号のうちから、パターンの延在方向に沿った方位から照射された照明光により生じた光学像を撮像した方の画像信号を選択して画像記憶部11に記憶する。
信号選択部41は、2つの撮像部61及び62により生成された画像信号のうち、外観検査に使用する画像信号を選択して画像記憶部11に記憶する。このとき、例えば信号選択部41は、ウエハ4表面のうち現在撮像中の領域に形成された半導体回路パターンに応じて、この領域に存在するパターンがX方向及びY方向のいずれかの方向に延在する線状パターンであるときは、撮像部61及び62により生成された画像信号のうちから、パターンの延在方向に沿った方位から照射された照明光により生じた光学像を撮像した方の画像信号を選択して画像記憶部11に記憶する。
信号選択部41が画像信号を選択する際に基準となるパターンの延在方向に関する情報を提供するために、外観検査装置1は、ウエハ4上のダイ内の各領域に、どのような半導体回路パターンが形成されているかを記憶する領域データ記憶部42を備えてよい。領域データ記憶部42は、ダイ内の各領域毎に、当該領域に形成される半導体回路パターンが種類(例えば、線状の繰り返しパターン領域のように方向性を有する回路であるか、ロジック回路のような方向性の少ない回路であるか)や、パターンが方向性を有する場合にはその方向性といった情報を記憶する。このような情報はダイの設計データ(CADデータ)に基づいて生成することが可能であり、または領域データ記憶部42にダイの設計データを記憶して、信号選択部41がその都度パターンを分析してその方向性を検出してもよい。
そして画像記憶部11に、隣り合うダイ2個分のグレイレベル信号が記憶されると、差分検出部12は、これらの2つのダイの各々同じ部分の小さな部分画像(ロジカルフレーム)のグレイレベル信号をそれぞれ画像記憶部11から読み出す。差分検出部12は、2個のダイの同じ部分の部分画像の一方を検査部分画像とし他方を参照画像として、検査部分画像と参照画像の間で対応する画素、すなわち2つのダイ内における同じ位置を撮像した画素同士のグレイレベル信号の差(グレイレベル差)を検出して検出閾値計算部13と欠陥検出部14に出力する。
検出閾値計算部13は、入力されたグレイレベル差の(例えばロジカルフレーム内での)分布に応じて自動的に検出閾値を決定して欠陥検出部14に出力する。欠陥検出部14は、差分検出部12から入力されたグレイレベル差と検出閾値計算部13が決定した閾値とを比較し、グレイレベル差が閾値を超えるとき、対比したダイのいずれかの当該画素部分が欠陥であると判定する。そして欠陥検出部14は、欠陥と判定された部分について、各欠陥毎に、その欠陥の位置やグレイレベル差などを含む欠陥情報を出力する。
図7は、図4に示した分光部30の他の構成例である。本構成による分光部30は、λ/4波長板31によって2つの直線偏光成分に変換された2方向からの照明光により生じた投影光を分離するために、λ/4波長板31から出射した投影光を分光する無偏光ビームスプリッター33と、無偏光ビームスプリッター33に入射する投影光に含まれる2つの直線偏光成分のうちの一方のみを、無偏光スプリッター33を透過した投影光において透過する第1偏光板34と、2つの直線偏光成分のうちの他方のみを、無偏光スプリッター33で反射した投影光において透過する第2偏光板35と、を備えて構成される。
図8の(A)及び図8の(B)は、それぞれ図4の信号処理部の他の構成例を示す図である。
図8の(A)に示す構成では、撮像部61及び62により生成された画像信号を、それぞれ第1画像記憶部11a及び第2画像記憶部11bに個別に記憶する。
そして第1画像記憶部11a及び第2画像記憶部11bのおのおのに、隣り合うダイ2個分のグレイレベル信号が記憶されると、第1差分検出部12aは、撮像部61により撮像され第1画像記憶部11aに記憶された2つのダイの各々同じ部分の小さな部分画像(ロジカルフレーム)のグレイレベル信号をそれぞれ第1画像記憶部11aから読み出す。一方で第2差分検出部12bは、撮像部62により撮像され第2画像記憶部11bに記憶された2つのダイの各々同じ部分の小さな部分画像(ロジカルフレーム)のグレイレベル信号をそれぞれ第2画像記憶部11bから読み出す。
図8の(A)に示す構成では、撮像部61及び62により生成された画像信号を、それぞれ第1画像記憶部11a及び第2画像記憶部11bに個別に記憶する。
そして第1画像記憶部11a及び第2画像記憶部11bのおのおのに、隣り合うダイ2個分のグレイレベル信号が記憶されると、第1差分検出部12aは、撮像部61により撮像され第1画像記憶部11aに記憶された2つのダイの各々同じ部分の小さな部分画像(ロジカルフレーム)のグレイレベル信号をそれぞれ第1画像記憶部11aから読み出す。一方で第2差分検出部12bは、撮像部62により撮像され第2画像記憶部11bに記憶された2つのダイの各々同じ部分の小さな部分画像(ロジカルフレーム)のグレイレベル信号をそれぞれ第2画像記憶部11bから読み出す。
第1及び第2差分検出部12a及び12bは、2個のダイの同じ部分の部分画像の一方を検査部分画像とし他方を参照画像として、検査部分画像と参照画像の間で対応する画素、すなわち2つのダイ内における同じ位置を撮像した画素同士のグレイレベル信号の差(グレイレベル差)を検出して、それぞれ検出閾値計算部13に出力する。また第1及び第2差分検出部12a及び12bは、欠陥検出部14にもグレイレベル差信号を出力する。
検出閾値計算部13は、第1及び第2差分検出部12a及び12bの信号を基に演算を行い検出閾値を決定して欠陥検出部14に出力する。
そして、欠陥検出部14は、入力されたグレイレベル差と検出閾値とを比較し、グレイレベル差が閾値を超えるとき、対比したダイのいずれかの当該画素部分が欠陥であると判定する。
そして、欠陥検出部14は、入力されたグレイレベル差と検出閾値とを比較し、グレイレベル差が閾値を超えるとき、対比したダイのいずれかの当該画素部分が欠陥であると判定する。
図8の(B)に示す構成では、第1画像記憶部11a、第1差分検出部12a、第1検出閾値計算部13a及び第1欠陥検出部14aによって、撮像部61からの画像信号に基づいて欠陥検出を行い、一方で第2画像記憶部11b、第2差分検出部12b、第2検出閾値計算部13b及び第2欠陥検出部14bによって、撮像部62からの画像信号に基づいて欠陥検出を行う。そして演算部44においてこれら2つの系統の双方で検出された欠陥のみを検出して出力する(すなわち上記2つの系統で検出された欠陥の積集合が出力される)。または、演算部44は上記2つの系統で検出された欠陥のうち重複しているものを1つの欠陥にまとめて出力する(すなわち上記2つの系統で検出された欠陥の和集合が出力される)。
図9は、本発明の第2実施例による半導体回路用の外観検査装置の概略構成図である。本実施例による外観検査装置1は、図4を参照して説明した外観検査装置と同様の構成を有しており、以下に別段の説明がない限り、同一の構成要素は同一の機能を有しており同じ参照番号を付して説明を省略する。
図9に示す外観検査装置1では、照明部20xはウエハ4の表面を入射面とするP波成分及びS波成分のいずれか一方のみを含むように直線偏光された照明光によって、図9に示すX方向からウエハ4表面を照明する。また、照明部20yは照明部20xと同じ偏光成分を有するように直線偏光された他の照明光を、照明部20xの照明方向とは90度異なる方位からウエハ4表面を照明する。なお、照明部20x及び20yの配置は図5に示す配置と同様としてよい。
図9に示す外観検査装置1では、照明部20xはウエハ4の表面を入射面とするP波成分及びS波成分のいずれか一方のみを含むように直線偏光された照明光によって、図9に示すX方向からウエハ4表面を照明する。また、照明部20yは照明部20xと同じ偏光成分を有するように直線偏光された他の照明光を、照明部20xの照明方向とは90度異なる方位からウエハ4表面を照明する。なお、照明部20x及び20yの配置は図5に示す配置と同様としてよい。
ここで、ウエハ4の表面層が光学的異方性を有しない材質で形成されている限り、これら照明部20x及び20yにから照射されウエハ4の表面で反射した反射光は、入射時と同じ偏光面を有する。したがって、照明部20x及び20yが同じ直線偏光成分を含む照明光を、90度異なる方位からウエハ4表面へ照射すると、これらの2つの照明光で照明されたウエハ4の表面の光学像を投影光学系5が投影した投影光において、照明部20xからの照明光により生じた投影光と照明部20yからの照明光により生じた投影光とが、互いに直交する偏光面を有する直線偏向成分となる。
互いに偏光面が直交する2つの直線偏光成分は、分光部30の偏光ビームスプリッター32を透過して撮像部61へ投影されその受光面で結像する投影光と、偏光ビームスプリッター32で反射して撮像部62へ投影されその受光面で結像する投影光とに分離される。このようにして、分光部30は、投影光学系5が投影する投影光を、X方向からの照明光により生じた投影光と、Y方向からの照明光により生じた投影光とに分離し、撮像部61及び62には、これら異なる2つの方位からの照明光による光学像が別々に形成される。
図10の(A)及び(B)は、直線偏光された照明光を生じさせる照明部20x及び20yの構成例を示す図である。照明部20x及び20yは同様の構成で実現することが可能であるので同一の図面で説明する。
図10の(A)に示す構成では、照明部20は、水銀ランプなどのランプ部21と、ランプ部21が発生した光から所定の波長光を取り出す光学フィルタ22と、光学フィルタ22を透過した光線を直線偏光する偏光子23とから構成され、直線偏光された照明光を提供する。
図10の(A)に示す構成では、照明部20は、水銀ランプなどのランプ部21と、ランプ部21が発生した光から所定の波長光を取り出す光学フィルタ22と、光学フィルタ22を透過した光線を直線偏光する偏光子23とから構成され、直線偏光された照明光を提供する。
照明部20x及び20yは、照明光の偏光面が常にウエハ4表面に対して平行(P波成分)、垂直(S波成分)又は後述の通り偏光面が所定の方向を向くように、偏光子23を固定して備えてよく、または光軸を中心に偏光子23を回転させることによって照明光の偏光面の方向を自由に変更する偏光面変更部27を設けて、偏光面の方向を可変としてもよい。
例えば、照明光のウエハ4への入射角がウエハ4の表面に形成された酸化膜等の薄膜のブリュースター角となるように照明部20x及び20yを配置しておき、照明光をP波に直線偏光すると、照明光はウエハ4の表面に形成された薄膜表面で反射せずその内部に届き、薄膜の厚さや屈折率や表面の粗さといった薄膜の膜特性の相違を反映して強度が変動する。
そこで、図9に戻り外観検査装置1に、偏光面変更部27を制御して偏光子23を回転させることによって照明光の偏光面の方向を、例えばP波、S波又は所定の入射方向というように制御する偏光面制御部43を設けてもよい。そして偏光面制御部43は、ウエハ4の表面に形成された薄膜の膜特性の相違を反映した画像信号を得る場合には、P波に偏光された照明光を照射するように、照明部20x及び20y内の偏光面変更部27を制御し、ウエハ4の表面に形成された薄膜の膜特性によらない画像信号を得る場合には、S波に偏光された照明光を照射するように、照明部20x及び20y内の偏光面変更部27を制御する。
そこで、図9に戻り外観検査装置1に、偏光面変更部27を制御して偏光子23を回転させることによって照明光の偏光面の方向を、例えばP波、S波又は所定の入射方向というように制御する偏光面制御部43を設けてもよい。そして偏光面制御部43は、ウエハ4の表面に形成された薄膜の膜特性の相違を反映した画像信号を得る場合には、P波に偏光された照明光を照射するように、照明部20x及び20y内の偏光面変更部27を制御し、ウエハ4の表面に形成された薄膜の膜特性によらない画像信号を得る場合には、S波に偏光された照明光を照射するように、照明部20x及び20y内の偏光面変更部27を制御する。
また、図10の(B)に示す構成では、レーザダイオードなどのレーザ光源25から生じさせた直線偏光された照明光を、偏波面保存ファイバー26などでガイドしてλ/2波長板28に入射させて偏光面の方向を制御する。
図11は、図9に示した分光部30の他の構成例である。本構成による分光部30は、投影光学系によって生成された投影光に直交する2つの直線偏光成分として含まれる2方向からの照明光により生じた投影光を分離するために、投影光を分光する無偏光ビームスプリッター33と、無偏光ビームスプリッター33に入射する投影光に含まれる2つの直線偏光成分のうちの一方のみを、無偏光スプリッター33を透過した投影光において透過する第1偏光板34と、2つの直線偏光成分のうちの他方のみを、無偏光スプリッター33で反射した投影光において透過する第2偏光板35と、を備えて構成される。
また上述の図4に示す第1実施例と同様に、信号処理部52として、図8の(A)及び図8の(B)に示す他の構成例を採用することも可能である。
図12の(A)から図12の(D)は、照明部20x及び20yによる照明光の偏光面の向きを説明する図である。2方向からの照明光により生じた投影光を、分光部30によって完全に分離するためには、2方向からの照明光により生じた投影光のそれぞれの偏光面が直交している必要がある。上述の通り照明部20xによる照明光をP波成分及びS波成分のいずれか一方のみを含むように直線偏光し、かつ照明部20yは照明部20xと同じ偏光成分を有するように直線偏光することによってこのような偏光状態を実現することが可能である。
しかし、照明部20x及び20yによる照明光が直線偏光される偏光面は、必ずしもP波又はS波に偏光される必要はなく、これら2つの照明光は、ウエハ4表面を基準とする偏光面の向きが、ウエハ4表面への入射方向から見て同じ向きとなるようにおのおの直線偏光されていれば足りる。
例えば、図12の(A)は、X方向からの照明部20xの照明光Lxが、ウエハ4表面に対してその光軸とウエハ4表面とが角度θtxをなして入射している様子を示す斜視図である。図12の(B)は、照明光Lxが照明されるウエハ4を、照明光Lxの入射方向から見た図である。図示するとおり、照明光Lxの偏光面Pxの法線nxとウエハ4の表面の法線n0は角度θpxをなし、このため図12の(A)に示すように偏光面Pxとウエハ4表面とは交線a1で交わっている。
例えば、図12の(A)は、X方向からの照明部20xの照明光Lxが、ウエハ4表面に対してその光軸とウエハ4表面とが角度θtxをなして入射している様子を示す斜視図である。図12の(B)は、照明光Lxが照明されるウエハ4を、照明光Lxの入射方向から見た図である。図示するとおり、照明光Lxの偏光面Pxの法線nxとウエハ4の表面の法線n0は角度θpxをなし、このため図12の(A)に示すように偏光面Pxとウエハ4表面とは交線a1で交わっている。
一方で、図12の(C)は、Y方向から照明部20yの照明光Lyが、ウエハ4表面に対してその光軸とウエハ4表面とが角度θtyをなして入射している様子を示す斜視図である。図12の(D)は、照明光Lyが照明されるウエハ4を、照明光Lyの入射方向から見た図である。図示するとおり、照明光Lyの偏光面Pyの法線nyとウエハ4の表面の法線n0は角度θpyをなし、このため図12の(C)に示すように偏光面Pyとウエハ4表面とは交線a2で交わっている。
ここで、これら2つの照明光Lx及びLyが、それぞれの偏光面の法線とウエハ4表面とのなす角をそれぞれの入射方向から見たときに同じ角度となっているとき(θpx=θpy)、すなわち、これら2つの照明光Lx及びLyが、ウエハ4表面を基準とする偏光面Px、Pyの向きが、ウエハ4表面へのそれぞれの入射方向から見て同じ向きとなるように直線偏光されていれば、2つの交線a1及びa2は直交することになる。
ここで、これら2つの照明光Lx及びLyが、それぞれの偏光面の法線とウエハ4表面とのなす角をそれぞれの入射方向から見たときに同じ角度となっているとき(θpx=θpy)、すなわち、これら2つの照明光Lx及びLyが、ウエハ4表面を基準とする偏光面Px、Pyの向きが、ウエハ4表面へのそれぞれの入射方向から見て同じ向きとなるように直線偏光されていれば、2つの交線a1及びa2は直交することになる。
したがって、ウエハ4表面を照明する2つの照明光は、各々の照明光がウエハ4表面に入射する際に、各々その偏光面とウエハ4表面とがそれぞれなす交線がウエハ4表面上において互いに直交するように、直線偏光されていれば足りる。
さらにいえば、半導体ウエハ4を照明する2つの直線偏光された照明光もまた、必ずしも90度の方位の差をもってウエハ4を照明する必要はなく、異なる2つの入射方位からウエハ4を照明する2つの照明光が、各々の照明光がウエハ4表面に入射する際に、各々その偏光面とウエハ4表面とがそれぞれなす交線がウエハ4表面上において互いに直交するように、互いの入射方位角の差に応じて各々の偏光面の偏光方向を定めて直線偏光されていれば足りる。
ただし、現在の半導体ウエハ4上に形成される配線パターンはX方向及びY方向に延在するように配線されるのが殆どであり、パターンのエッジで散乱する散乱光による検査への影響が大きいのがこれらパターンの延在方向に直交する方位から照明した場合であるので、ウエハ4表面を照明する2方位の照明光の方位は、X方向及びY方向に設定することが好適である。
さらにいえば、半導体ウエハ4を照明する2つの直線偏光された照明光もまた、必ずしも90度の方位の差をもってウエハ4を照明する必要はなく、異なる2つの入射方位からウエハ4を照明する2つの照明光が、各々の照明光がウエハ4表面に入射する際に、各々その偏光面とウエハ4表面とがそれぞれなす交線がウエハ4表面上において互いに直交するように、互いの入射方位角の差に応じて各々の偏光面の偏光方向を定めて直線偏光されていれば足りる。
ただし、現在の半導体ウエハ4上に形成される配線パターンはX方向及びY方向に延在するように配線されるのが殆どであり、パターンのエッジで散乱する散乱光による検査への影響が大きいのがこれらパターンの延在方向に直交する方位から照明した場合であるので、ウエハ4表面を照明する2方位の照明光の方位は、X方向及びY方向に設定することが好適である。
本発明は、試料の対応する2箇所を撮像した検査画像を比較して、互いに異なる部分を欠陥として検出する外観検査装置及びその方法に利用可能である。特に半導体製造工程において半導体ウエハ上に形成される半導体回路パターンの欠陥を検出するために使用される外観検査装置及びその方法に利用可能である。
1 外観検査装置
2 ステージ
3 試料台
4 ウエハ
5 投影光学系
20x、20y 照明部
30 分光部
31 λ/4波長板
32 偏光ビームスプリッター
61、62 撮像部
2 ステージ
3 試料台
4 ウエハ
5 投影光学系
20x、20y 照明部
30 分光部
31 λ/4波長板
32 偏光ビームスプリッター
61、62 撮像部
Claims (12)
- 試料の表面の光学像に基づいて該試料の欠陥を検出する外観検査装置において、
前記試料の表面を、その法線方向に対して斜めにかつ異なる2つの方位から照明する照明部と、
前記照明部により照明された前記試料の表面の光学像を形成する投影光学系と、
前記投影光学系によって生成される投影光を、前記2つの方位のうちの一方からの照明光により生じた投影光と他方からの照明光により生じた投影光とに分離する分光部と、を備え、
前記2つの方位からの照明光による光学像を別々に形成することを特徴とする外観検査装置。 - 前記照明部は、偏光面の旋回方向がそれぞれ異なるように円偏光又は楕円偏光された照明光の一方によって前記2つの方位の一方から前記試料を照明し、他方の前記照明光によって前記2つの方位の他方から前記試料を照明し、
前記分光部は、前記投影光に含まれる前記旋回方向が異なる円偏光成分又は楕円偏光成分をそれぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分に変換する光学変換素子を備え、該光学変換素子により変換された前記2つの直線偏光成分を分離することを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。 - 前記2つの方位は、互いに90度異なる方位であることを特徴とする請求項2に記載の外観検査装置。
- 前記照明部は、前記試料の表面を基準とする偏光面の向きが該表面への入射方向から見て同じ向きとなるように直線偏光された2つの照明光を、90度異なる方位から前記試料にそれぞれ照射し、
前記分光部は、前記投影光においてそれぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分となった、前記2つの照明光により生じた投影光のそれぞれを分離することを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。 - 前記照明部は、P波成分及びS波成分のいずれか一方のみを含むように直線偏光された照明光と、この照明光と同じ偏光成分を有するように直線偏光された他の照明光とを、90度異なる方位から前記試料にそれぞれ照射し、
前記分光部は、前記投影光においてそれぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分となった、2つの前記照明光により生じた投影光のそれぞれを分離することを特徴とする請求項1に記載の外観検査装置。 - 前記2つの方位からの照明光により生じた前記試料の表面の各々の光学像のうち、該試料の表面に形成された線状パターンの延在方向に沿った方向からの照明光により生じた前記光学像を選択して、該試料の欠陥を検出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の外観検査装置。
- 試料の表面の光学像に基づいて該試料の欠陥を検出する外観検査方法において、
前記試料の表面を、その法線方向に対して斜めにかつ異なる2つの方位から照明し、
照明された前記試料の表面の光学像を投影する投影光を生成し、
前記投影光を、前記2つの方位のうちの一方からの照明光により生じた投影光と他方からの照明光により生じた投影光とに分離し、
前記2つの方位からの照明光による光学像を別々に形成することを特徴とする外観検査方法。 - 偏光面の旋回方向がそれぞれ異なるように円偏光又は楕円偏光された照明光の一方によって前記2つの方位の一方から前記試料を照明し、他方の前記照明光によって2つの方位の他方から前記試料を照明し、
前記投影光に含まれる前記旋回方向が異なる円偏光成分又は楕円偏光成分をそれぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分に変換し、
前記2つの直線偏光成分を分離する、
ことを特徴とする請求項7に記載の外観検査方法。 - 前記2つの方位は、互いに90度異なる方位であることを特徴とする請求項8に記載の外観検査方法。
- 前記試料の表面を基準とする偏光面の向きが該表面への入射方向から見て同じ向きとなるように直線偏光された2つの照明光を、90度異なる方位から前記試料にそれぞれ照射し、
前記投影光においてそれぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分となった、前記2つの照明光により生じた投影光のそれぞれを分離することを特徴とする請求項7に記載の外観検査方法。 - P波成分及びS波成分のいずれか一方のみを含むように直線偏光された照明光と、この照明光と同じ偏光成分を有するように直線偏光された他の照明光とを、90度異なる方位から前記試料にそれぞれ照射し、
前記投影光においてそれぞれ偏光方向が直交する2つの直線偏光成分となった、2つの前記照明光により生じた投影光のそれぞれを分離することを特徴とする請求項7に記載の外観検査方法。 - 前記2つの方位からの照明光により生じた前記試料の表面の各々の光学像のうち、該試料の表面に形成された線状パターンの延在方向に沿った方向からの照明光により生じた前記光学像を選択して、該試料の欠陥を検出することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の外観検査方法。
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