JP2010101606A - 冷媒漏洩検知装置及びそれを備えた冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷凍装置の冷媒回路のどの場所から冷媒漏洩が生じているかの特定を含めて、冷媒漏洩の検知ができるようにする。
【解決手段】冷媒漏洩検知装置8は、センサ9と演算部85と検知部86とを備えている。センサ9は、電極と冷媒漏洩に起因する流体を吸着する流体吸着体とを交互に重ね合わせた2つのセンサ体91、92を、両センサ体91、92間が仕切られた状態で、1対の筐体94、95によって挟み、第1センサ体91の流体吸着体の一部が1対の筐体の外側に突出するように構成したものである。演算部85は、両センサ体91、92の出力の差分に基づいて冷媒漏洩に起因する流体の吸着による静電容量変化分を演算する。検知部86は、演算部85により演算された静電容量変化分に基づいて、空気調和装置1の冷媒回路10からの冷媒漏洩を検知する。
【選択図】図5

Description

本発明は、冷媒漏洩検知装置及びそれを備えた冷凍装置、特に、冷凍装置の冷媒回路からの冷媒漏洩を検知するための冷媒漏洩検知装置及びそれを備えた冷凍装置に関する。
冷凍装置の冷媒回路からの冷媒漏洩を検知する手法として、冷媒回路内に封入された冷媒量を各種運転状態量から演算し、この演算された冷媒量から冷媒漏洩を検知するものがある(特許文献1参照。)。
特開2007−163099号公報
しかし、上述の手法では、冷媒漏洩が生じている場所まで特定することは困難である。
また、冷媒漏洩を検知した場合には、冷媒漏洩に対する適切な処置を行うために、冷媒回路のどの場所から冷媒漏洩が生じているかを特定したいという要求もある。
本発明の課題は、冷凍装置の冷媒回路のどの場所から冷媒漏洩が生じているかの特定を含めて、冷媒漏洩の検知ができるようにすることにある。
第1の発明にかかる冷媒漏洩検知装置は、センサと、演算部と、検知部とを備えている。センサは、電極と冷媒漏洩に起因する流体を吸着する流体吸着体とを交互に重ね合わせた第1センサ体と、第1センサ体とは別に電極と冷媒漏洩に起因する流体を吸着する流体吸着体とを交互に重ね合わせた第2センサ体とを、両センサ体間が仕切られた状態で、電極と流体吸着体との重ね合わせ方向両側から1対の筐体によって挟み、第1センサ体の流体吸着体の一部が1対の筐体の外側に突出するように、第2センサ体の流体吸着体が1対の筐体の外側に突出しないように構成したものである。演算部は、第1センサ体の出力と第2センサ体の出力との差分に基づいて冷媒漏洩に起因する流体の吸着による静電容量変化分を演算する。検知部は、演算部により演算された静電容量変化分に基づいて、冷凍装置の冷媒回路からの冷媒漏洩を検知する。ここで、「冷媒漏洩に起因する流体」とは、漏洩した冷媒そのものや冷媒とともに漏洩する冷凍機油等を意味している。
上記課題に対して、冷媒漏洩に起因する流体を吸着する流体吸着体の静電容量の変化を検知するセンサを冷媒回路の各所に設けることで、冷凍装置の冷媒回路のどの場所から冷媒漏洩が生じているかの特定を行うことが考えられる。
しかし、上記センサを用いる手法では、冷媒漏洩に起因する流体だけでなく、冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因(湿度や温度、経年劣化等)の影響によって、静電容量が変化してしまうため、正確に冷媒漏洩検知を行うことができなくなるおそれがある。
このような問題に対して、冷媒漏洩に起因する流体及び冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因が作用するセンサと、冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因のみが作用する基準センサとを用いて、両センサの出力の差分に基づいて冷媒漏洩に起因する流体による静電容量変化分を演算し、これにより、静電容量変化要因に基づく静電容量の変化分を相殺して、冷媒漏洩に起因する流体による静電容量変化分のみを求め、この演算された静電容量変化分に基づいて、冷凍装置の冷媒回路からの冷媒漏洩を検知することが考えられる。
しかし、このような基準センサを併せて用いる手法では、冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因に関しては、両センサに対して同様に作用させる必要があるため、両センサを同様の構造にするとともに、冷媒回路の冷媒漏洩の有無を検知したい箇所にコンパクトに取り付けられる構造にすることが必要とされる。
そこで、この冷媒漏洩検知装置では、上記課題の解決と基準センサを含めてコンパクトに取り付けられるセンサ構造とを実現するために、センサとして、電極と冷媒漏洩に起因する流体を吸着する流体吸着体とを交互に重ね合わせた2つのセンサ体を、両センサ体間が仕切られた状態で、電極と流体吸着体との重ね合わせ方向両側から1対の筐体によって挟み、第1センサ体の流体吸着体の一部が1対の筐体の外側に突出するように、第2センサ体の流体吸着体が1対の筐体の外側に突出しないように構成するようにして、冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因に関しては、両センサ体に対して作用させるとともに、第1センサ体については、冷媒漏洩に起因する流体の吸着を促進して冷媒漏洩に起因する流体を作用させるようにしている。
これにより、第1センサ体の流体吸着体の一部が1対の筐体の外側に突出している点を除いては、両センサ体は同様の構造になっているため、冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因に関しては、両センサ体に対して同様に作用するようになり、しかも、外観が略平板状になるため、冷媒回路の冷媒漏洩の有無を検知したい箇所にコンパクトに取り付けることができる。さらに、1対の筐体により電極と流体吸着体とが密着されて電極間距離が最小限に保たれるため、ばらつきの少ない高い静電容量を得ることができ、検知精度の向上に寄与する。また、第1及び第2センサ体が1対の筐体により保護されるため、センサの耐久性が向上する。
第2の発明にかかる冷媒漏洩検知装置は、第1の発明にかかる冷媒漏洩検知装置において、第1センサ体と第2センサ体とは、電極と流体吸着体との重ね合わせ方向に直交する方向間において仕切られている。
この冷媒漏洩検知装置では、両センサ体が平面的に並んだ厚みの小さいセンサ構造を得ることができる。
第3の発明にかかる冷媒漏洩検知装置は、第2の発明にかかる冷媒漏洩検知装置において、1対の筐体の外側に突出する第1センサ体の流体吸着体の一部は、第1センサ体と第2センサ体とが仕切られている側とは反対側に向かって突出している。
この冷媒漏洩検知装置では、第2センサ体を第1センサよりも冷媒回路の冷媒漏洩の有無を検知したい箇所から遠ざけて配置することができるため、検知精度の向上に寄与する。また、センサを冷媒管の長手方向に沿って配置することができるため、コンパクト化を一層図ることができる。
第4の発明にかかる冷媒漏洩検知装置は、第1の発明にかかる冷媒漏洩検知装置において、第1センサ体と第2センサ体とは、電極と流体吸着体との重ね合わせ方向間において仕切られている。
この冷媒漏洩検知装置では、両センサ体が積層的に並んだ平面サイズの小さいセンサ構造を得ることができる。
第5の発明にかかる冷媒漏洩検知装置は、第1〜第4の発明のいずれかにかかる冷媒漏洩検知装置において、第1及び第2センサ体を構成する電極は、絶縁性基板に導電性材料層を蒸着させることによって構成されている。
この冷媒漏洩検知装置では、センサを構成する電極を薄く高精度に作成することができる。しかも、絶縁性基板によって流体吸着体を精度良く保持することができる。また、ばらつきの少ないセンサを大量に製造することが可能になる。
第6の発明にかかる冷媒漏洩検知装置は、第1〜第5の発明のいずれかにかかる冷媒漏洩検知装置において、第1センサ体の静電容量に応じた周波数で発振する第1発振部と、第2センサ体の静電容量に応じた周波数で発振する第2発振部と、第1発振部の出力をアップカウントするとともに第2発振部の出力をダウンカウントするアップダウンカウント部とをさらに備えており、演算部は、アップダウンカウント部によるカウント値に基づいて、差分を求める。
この冷媒漏洩検知装置では、アップダウンカウント部が、第1センサ体の静電容量に応じて発振した信号をアップカウントするとともに、第2センサ体の静電容量に応じて発振した信号をダウンカウントする。アップダウンカウント部によるカウント値は、第1センサ体の静電容量に応じた周波数と第2センサ体の静電容量に応じた周波数との差に相当するパルス数であるため、カウント値により、差分を求めることが可能となる。このようにして求められた差分に基づいて静電容量変化分を求めることで、冷媒漏洩に起因する流体による静電容量変化分のみを高精度に取り出すことができる。これにより、冷媒漏洩をより正確に検知することができる。
第7の発明にかかる冷媒漏洩検知装置は、第6の発明にかかる冷媒漏洩検知装置において、第1発振部の出力及び第2発振部の出力のいずれかを選択する選択部をさらに備えており、アップダウンカウント部には、選択部によって選択された第1発振部の出力及び第2発振部の出力のいずれかが入力される。
この冷媒漏洩検知装置では、アップダウンカウント部には、第1発振部の出力及び第2発振部の出力のいずれかが入力される。すなわち、アップダウンカウント部には、第1発振部の出力と第2発振部の出力とが同時に入力することはない。したがって、アップダウンカウント部は、第1発振部の出力をアップカウントするとともに、第2発振部の出力をダウンカウントする動作を確実に行うことができ、差分を求めるための正確なカウント値を得ることができるようになる。
第8の発明にかかる冷媒漏洩検知装置は、第6又は第7の発明にかかる冷媒漏洩検知装置において、アップダウンカウント部によるカウント値を、所定周期毎にリセットするリセット部をさらに備えている。
この冷媒漏洩検知装置では、演算部が、リセットされる前のカウント値により、第1センサ体の出力及び第2センサ体の出力の差分を求めることができる。
第9の発明にかかる冷凍装置は、冷媒回路と、第1〜第8の発明のいずれかにかかる冷媒漏洩検知装置とを備えている。
この冷媒漏洩検知装置では、第1〜第8の発明のいずれかにかかる冷媒漏洩検知装置によって、冷媒回路における冷媒漏洩の検知が行われる。これにより、第1〜第5の発明と同様の効果を得ることができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の発明では、冷凍装置の冷媒回路のどの場所から冷媒漏洩が生じているかの特定を含めて、冷媒漏洩の検知ができるようになる。また、冷媒漏洩に起因する流体による静電容量変化分のみに基づいて、冷媒漏洩を検知することができる。さらに、冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因に関しては、両センサ体に対して同様に作用するようになり、しかも、冷媒回路の冷媒漏洩の有無を検知したい箇所にコンパクトに取り付けることができる。さらに、ばらつきの少ない高い静電容量を得ることができ、検知精度の向上に寄与する。また、センサの耐久性が向上する。
第2の発明では、両センサ体が平面的に並んだ厚みの小さいセンサ構造を得ることができる。
第3の発明では、第2センサ体を第1センサよりも冷媒回路の冷媒漏洩の有無を検知したい箇所から遠ざけて配置することができるため、検知精度の向上に寄与する。また、センサを冷媒管の長手方向に沿って配置することができるため、コンパクト化を一層図ることができる。
第4の発明では、両センサ体が積層的に並んだ平面サイズの小さいセンサ構造を得ることができる。
第5の発明では、電極を薄く高精度に作成することができる。しかも、絶縁性基板によって流体吸着体を精度良く保持することができる。また、ばらつきの少ないセンサを大量に製造することが可能になる。
第6及び第7の発明では、冷媒漏洩に起因する流体による静電容量変化分のみを高精度に取り出すことができ、冷媒漏洩をより正確に検知することができる。
第8の発明では、演算部が、リセットされる前のカウント値により、第1センサ体の出力及び第2センサ体の出力の差分を求めることができる。
第9の発明では、第1〜第8の発明と同様の効果を得ることができる。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる冷媒漏洩検知装置及びそれを備えた冷凍装置の実施形態について説明する。
(1)空気調和装置の全体構成
図1は、本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、いわゆるセパレートタイプの空気調和装置であり、主として、熱源ユニット2と、利用ユニット4と、熱源ユニット2と利用ユニット4とを接続する冷媒連絡管5、6とを備えており、蒸気圧縮式の冷媒回路10を構成している。尚、冷媒回路10内には、R12等のCFC系冷媒、R22等のHCFC系冷媒、R410A等のHFC系冷媒、プロパン等のHC系冷媒、二酸化炭素、又は、アンモニア等が封入されている。
<利用ユニット>
利用ユニット4は、例えば、空調室の天井裏や天井面、壁面等に設置されており、冷媒回路10の一部を構成する利用側冷媒回路10aを有している。この利用側冷媒回路10aは、主として、利用側熱交換器41を有している。
利用側熱交換器41は、冷房運転時には冷媒の加熱器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の冷却器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。利用側熱交換器41の一端は第1冷媒連絡管5に接続されており、利用側熱交換器41の他端は第2冷媒連絡管6に接続されている。利用側熱交換器41としては、例えば、内部を冷媒が流れる伝熱管と多数のフィンとにより構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器等が使用される。
本実施形態において、利用ユニット4は、ユニット内に室内空気を吸入して、熱交換した後に室内に供給するための利用側ファン42を有しており、室内空気と利用側熱交換器41を流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。この利用側ファン42は、利用側ファンモータ43によって駆動されるようになっている。
また、利用ユニット4は、利用ユニット4を構成する各部の動作を制御する利用側制御部44を有している。そして、利用側制御部44は、利用ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、利用ユニット4を個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、熱源ユニット2との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<熱源ユニット>
熱源ユニット2は、例えば、空調室外に設置されており、冷媒回路10の一部を構成する熱源側冷媒回路10bを備えている。この熱源側冷媒回路10bは、主として、圧縮機21と、四路切換弁23と、熱源側熱交換器24と、膨張機構25と、第1及び第2閉鎖弁26、27とを有している。
圧縮機21は、低圧のガス冷媒を吸入し、圧縮して高圧のガス冷媒とした後に吐出する機能を有する圧縮機である。本実施形態において、圧縮機21は、ハウジング内に圧縮機モータ22が内蔵された密閉式圧縮機である。また、冷媒回路10内には、圧縮機21内の潤滑のために冷凍機油も封入されている。
四路切換弁23は、冷媒の流れの方向を切り換える切換機構として機能する弁であり、冷房運転時には、熱源側熱交換器24を圧縮機21において圧縮された冷媒の冷却器として、かつ、利用側熱交換器41を熱源側熱交換器24において冷却された冷媒の加熱器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と熱源側熱交換器24の一端とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と第2冷媒連絡管6側(すなわち、第2閉鎖弁27)とを接続し(図1の四路切換弁23の実線を参照)、暖房運転時には、利用側熱交換器41を圧縮機21において圧縮された冷媒の冷却器として、かつ、熱源側熱交換器24を利用側熱交換器41において冷却された冷媒の加熱器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と第2冷媒連絡管6側(すなわち、第2閉鎖弁27)とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と熱源側熱交換器24の一端とを接続することが可能である(図1の四路切換弁23の破線を参照)。
熱源側熱交換器24は、冷房運転時には室外空気を熱源とする冷媒の冷却器として機能し、暖房運転時には室外空気を熱源とする冷媒の加熱器として機能する熱交換器である。熱源側熱交換器24の一端は四路切換弁23に接続され、熱源側熱交換器24の他端は膨張機構25に接続されている。熱源側熱交換器24としては、例えば、内部を冷媒が流れる伝熱管と多数のフィンとにより構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器等が使用される。
膨張機構25は、高圧の冷媒を減圧する機構であり、本実施形態において、冷房運転時及び暖房運転時に高圧の冷媒を減圧する電動膨張弁である。
第1及び第2閉鎖弁26、27は、外部の機器・配管(具体的には、第1及び第2冷媒連絡管5、6)との接続口に設けられた弁である。第1閉鎖弁26は、膨張機構25に接続されている。第2閉鎖弁27は、四路切換弁23に接続されている。
本実施形態において、熱源ユニット2は、ユニット内に室外空気を吸入して、熱交換した後に室外に排出するための熱源側ファン28を有しており、室外空気と熱源側熱交換器24を流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。この熱源側ファン28は、熱源側ファンモータ29によって駆動されるようになっている。
また、熱源ユニット2は、熱源ユニット2を構成する各部の動作を制御する熱源側制御部30を有している。そして、熱源側制御部30は、熱源ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、利用ユニット4の利用側制御部44との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。このように、熱源側制御部30と利用側制御部44との両方によって、空気調和装置1の各部の動作を制御する制御部7が構成されている。
(2)冷媒漏洩検知装置の構成
上述の冷媒回路10においては、冷媒回路10を構成する各種機器や管又は管継手から冷媒回路10の外部に冷媒が漏洩するおそれがある。そして、冷媒漏洩が生じた際には、冷媒漏洩に対する適切な処置を行う上で、冷媒回路10のどの場所から冷媒漏洩が生じているかを特定することが望ましい。
これに対して、冷媒漏洩に起因する流体を吸着する流体吸着体の静電容量の変化を検知するセンサを冷媒回路の各所に設けることで、冷媒回路10のどの場所から冷媒漏洩が生じているかの特定を行うことが考えられる。
しかし、このようなセンサを用いる手法では、漏洩した冷媒そのものや冷媒とともに漏洩する冷凍機油等のような冷媒漏洩に起因する流体だけでなく、冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因(湿度や温度、経年劣化等)の影響によって、静電容量が変化してしまうため、正確に冷媒漏洩検知を行うことができなくなるおそれがある。
このような問題に対して、冷媒漏洩に起因する流体及び冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因が作用するセンサと、冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因のみが作用する基準センサとを用いて、両センサの出力の差分に基づいて冷媒漏洩に起因する流体による静電容量変化分を演算し、これにより、静電容量変化要因に基づく静電容量の変化分を相殺して、冷媒漏洩に起因する流体よる静電容量変化分のみを求め、この演算された静電容量変化分に基づいて、空気調和装置1の冷媒回路10からの冷媒漏洩を検知することが考えられる。
しかし、このような基準センサを併せて用いる手法では、冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因に関しては、両センサに対して同様に作用させる必要があるため、両センサを同様の構造にするとともに、冷媒回路の冷媒漏洩の有無を検知したい箇所にコンパクトに取り付けられる構造にすることが必要とされる。
そこで、本実施形態の空気調和装置1では、冷媒回路10のどの場所から冷媒漏洩が生じているかの特定と基準センサを含めてコンパクトに取り付けられるセンサ構造とを実現するために、冷媒回路10のうちで冷媒漏洩が生じるおそれが高い部分にセンサ9を有する冷媒漏洩検知装置8を設けるようにしている。ここで、冷媒漏洩が生じるおそれが高い部分としては、例えば、冷媒回路10の各所に存在するろう付け箇所やフレアナット接続箇所等のように、冷媒回路10を構成する配管同士の接続部分や各種機器と冷媒管との接続部分が挙げられる。本実施形態では、図1に示すように、冷媒漏洩検知装置8が、第1閉鎖弁26と第1冷媒連絡管5とを接続する各管継手またはその付近、第2閉鎖弁27と第2冷媒連絡管6とを接続する各管継手またはその付近、利用ユニット4と第1冷媒連絡管5とを接続する管継手またはその付近、及び利用ユニット4と第2冷媒連絡管6とを接続する管継手またはその付近にそれぞれ配置されている。尚、冷媒回路10上に配置された各冷媒漏洩検知装置8は、それぞれ同じ構成を有しているため、図1では、同じ符号を付している。また、冷媒漏洩検知装置8が空気調和装置1に設けられるタイミングとしては、空気調和装置1が新設のものである場合には、空気調和装置1の工場出荷時から予め設けておいたり、空気調和装置1の現地据え付け時に設けることができる。さらに、空気調和装置1が、冷媒漏洩検知装置8を有していない既設のものである場合には、冷媒漏洩検知装置8をメンテナンス時等の冷媒漏洩の有無を検知する際に後付けすることができる。
次に、センサ9を有する冷媒漏洩検知装置8の構成について、図1〜図11を用いて説明する。ここで、図2は、冷媒漏洩検知装置8の概略構成図であり、図3は、センサ11を冷媒回路10のうち冷媒漏洩の検知を行う部分に設けた状態を示す図であり、図4は、センサ9の外観を示す斜視図であり、図5は、センサ9の分解斜視図であり、図6は、図4のA矢視図であり、図7は、図4のB矢視図であり、図8は、図4のC矢視図(但し、第1センサ体91及び第2センサ体92を省略)であり、図9は、図6のI−I断面図(但し、第1センサ体91及び第2センサ体92を省略)であり、図10は、図7のII−II断面図(但し、第1センサ体91及び第2センサ体92を省略)であり、図11は、図8のIII−III断面図(但し、第1センサ体91及び第2センサ体92を省略)である。尚、上述の4箇所に配置されたセンサ9は、いずれも同様の構成であるため、特にことわりのない限り、いずれのセンサ9にも共通のものとして取り扱う。
冷媒漏洩検知装置8は、主として、第1センサ体91と第2センサ体92とを有するセンサ9と、第1発振回路81と、第2発振回路82と、選択回路83と、アップダウンカウント回路84と、演算部85と、検知部86とを備えている。
<センサ>
センサ9は、電極と冷媒漏洩に起因する流体(ここでは、冷凍機油)を吸着する流体吸着体とを交互に重ね合わせた2つのセンサ体91、92を、両センサ体91、92間が仕切られた状態で、電極と流体吸着体との重ね合わせ方向両側から1対の筐体94、95によって挟み、第1センサ体91の流体吸着体の一部が1対の筐体94、95の外側に突出するように、第2センサ体92の流体吸着体が1対の筐体94、95の外側に突出しないように構成したものである。本実施形態において、第1センサ体91と第2センサ体92とは、電極と流体吸着体との重ね合わせ方向間が仕切体93によって仕切られている。すなわち、両センサ体91、92は、両センサ体91、92の電極と流体吸着体との重ね合わせ方向間に仕切体93を挟んだ状態で、電極と流体吸着体との重ね合わせ方向両側から1対の筐体94、95によって挟まれている。センサ9は、その外観が略平板状に形成されており、より具体的には、両センサ体91、92が積層的に並んだ平面サイズの小さいものとなっている。
第1センサ体91は、板状の電極101〜104と冷媒漏洩に起因する流体を吸着する板状の流体吸着体105〜107とを有しており、電極101、流体吸着体105、電極102、流体吸着体106、電極103、流体吸着体107、電極104の順に板厚方向に重ね合わされたものである。電極101〜104は、それぞれ、導電性素材からなる略長方形の板状部材であり、例えば、銅、鉄やアルミニウム等の金属製の薄板を使用することができる。流体吸着体105〜107は、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油を吸着する親油性の高い略長方形の板状部材であり、例えば、シリコン紙を使用することができる。
ここで、電極101〜104には、各電極101〜104の一部を外方に突出させたリード線接続部101c〜104cがそれぞれ形成されている。リード線接続部101c及びリード線接続部103cは、第1センサ体91の平面視において、両者が重なるように形成されており、共通のリード線に接続されるようになっている。リード線接続部102c及びリード線接続部104cは、第1センサ体91の平面視において、リード線接続部101c及びリード線接続部103cとは異なる位置において、両者が重なるように形成されており、共通のリード線に接続されるようになっている。これにより、電極101及び電極103の電極の組と電極102及び電極104の電極の組とからなる1対の電極が構成されるようになっている。
また、流体吸着体105〜107は、第1センサ体91の平面視において、電極101〜104よりも外方にはみ出すような外形を有しており、これにより、流体吸着体を挟んで隣り合う電極同士が接触するのを避けるとともに、流体吸着体105〜107間の接触は許容するようにして、電極101及び電極103の電極の組と電極102及び電極104の電極の組との間における電気的な短絡という不具合を生じにくくするとともに、流体吸着体105〜107に吸着された冷凍機油や冷凍機油以外の静電容量変化要因が電極101〜104間に均質に作用するようにしている。
さらに、流体吸着体106については、第1センサ体91の平面視において、流体吸着体105、107よりも外方に突出させた流体誘導部106aが形成されており、これにより、1対の筐体94、95の外側に突出するようにして、第1センサ体91の流体吸着体105〜107に冷凍機油を積極的に吸着させるようにしている。
第2センサ体92は、第1センサ体91と同様に、板状の電極111〜114と冷媒漏洩に起因する流体を吸着する板状の流体吸着体115〜117とを有しており、電極111、流体吸着体115、電極112、流体吸着体116、電極113、流体吸着体117、電極114の順に板厚方向に重ね合わされたものである。電極111〜114は、それぞれ、導電性素材からなる略長方形の板状部材であり、例えば、銅、鉄やアルミニウム等の金属製の薄板を使用することができる。流体吸着体115〜117は、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油を吸着する親油性の高い略長方形の板状部材であり、例えば、シリコン紙を使用することができる。
ここで、電極111〜114には、各電極111〜114の一部を外方に突出させたリード線接続部111c〜114cがそれぞれ形成されている。リード線接続部111c及びリード線接続部113cは、第2センサ体92の平面視において、両者が重なるように形成されており、共通のリード線に接続されるようになっている。リード線接続部112c及びリード線接続部114cは、第2センサ体92の平面視において、リード線接続部111c及びリード線接続部113cとは異なる位置において、両者が重なるように形成されており、共通のリード線に接続されるようになっている。これにより、電極111及び電極113の電極の組と電極112及び電極114の電極の組とからなる1対の電極が構成されるようになっている。
また、流体吸着体115〜117は、第2センサ体92の平面視において、電極111〜114よりも外方にはみ出すような外形を有しており、これにより、流体吸着体を挟んで隣り合う電極同士が接触するのを避けるとともに、流体吸着体115〜117間の接触は許容するようにして、電極111及び電極113の電極の組と電極112及び電極114の電極の組との間における電気的な短絡という不具合を生じにくくするとともに、流体吸着体115〜117に吸着された冷凍機油以外の静電容量変化要因が電極111〜114間に均質に作用するようにしている。
但し、流体吸着体116については、第1センサ体91とは異なり、第2センサ体92の平面視において、流体吸着体115、117よりも外方には突出しておらず(すなわち、流体誘導部が形成されていない)、これにより、1対の筐体94、95の外側に突出しないようにして、第2センサ体92の流体吸着体115〜117に冷凍機油を積極的に吸着させないようにしている。
尚、ここでは、各センサ体91、92の構成する電極の数は4つであり、各電極間に挟まれる流体吸着体の数は3つであるが、これに限定されるものではなく、電極の数が2つ以上でかつ流体吸着体の数が1つ以上であれば、極端に厚さが大きくならない限り、電極や流体吸着体の数はどのようなものでもよい。また、電極や流体吸着体の形状は長方形に限定されないし、1対の筐体94、95の外側に突出する流体吸着体の数や形状も限定されない。
仕切体93は、両センサ体91、92の電極と流体吸着体との重ね合わせ方向間に挟まれる部材であり、主として、板状部93aと、下壁部93bと、上壁部93cとを有している。仕切体93は、樹脂製の部材である。
板状部93aは、センサ体91、92間に挟まれる略長方形状の板状部分である。
下壁部93bは、第1センサ体91の平面視における外周を取り囲む四角環形の柱状部分である。下壁部93bには、電極101、103のリード線接続部101c、103cを外方に突出させるための第1切欠部93dが形成されており、電極102、104のリード線接続部102c、104cを外方に突出させるための第2切欠部93eが形成されている。また、下壁部93bには、流体吸着体106の一部である流体誘導部106aを外方に突出させるための第3切欠部93fが形成されている。
上壁部93cは、第2センサ体92の平面視における外周を取り囲む四角環形の柱状部分である。上壁部93cには、電極111、113のリード線接続部111c、113cを外方に突出させるための第4切欠部93gが形成されており、電極112、114のリード線接続部112c、114cを外方に突出させるための第5切欠部93hが形成されている。尚、上壁部93cには、第1センサ体91を取り囲む下壁部93bとは異なり、流体吸着体の一部を外方に突出させるための切欠部は形成されていない。
1対の筐体を構成する下筐体95は、仕切体93との間に第1センサ体91を挟む部材であり、主として、板状部95aと、壁部95bとを有している。下筐体95は、樹脂製の部材である。
板状部95aは、仕切体93との間に第1センサ体91を挟む略長方形状の板状部分である。
壁部95bは、板状部95aの外周縁から仕切体93側に向かって延びる四角環形の柱状部分である。壁部95bは、仕切体93の下壁部93bの外周縁に嵌合するようになっており、これにより、第1センサ体91が下筐体95と仕切体93とによって形成される収容空間S1に、電極101〜104及び流体吸着体105〜107が密着されて電極間距離が最小限に保たれた状態で収容されることになる。壁部95bには、電極101、103のリード線接続部101c、103cを外方に突出させるための第1切欠部95cが仕切体93の第1切欠部93dに対応するように形成されており、電極102、104のリード線接続部102c、104cを外方に突出させるための第2切欠部95dが仕切体93の第2切欠部93eに対応するように形成されている。これにより、第1センサ体91の電極101〜104のリード線接続部101c〜104cが下筐体95の外側に突出することになり、リード線と接続されるようになっている。また、壁部95bには、流体吸着体106の一部である流体誘導部106aを外方に突出させるための第3切欠部95eが仕切体93の第3切欠部93fに対応するように形成されており、これにより、第1センサ体91の流体吸着体106の流体誘導部106aが1対の筐体94、95の外側に突出するようになっている。
また、板状部95aの内周面には、仕切体93の下壁部93bの先端が嵌合する四角環形の溝部95fが形成されており、これにより、下筐体95と仕切体93との固定状態が強固になるとともに、電極101〜104及び流体吸着体105〜107の密着性が向上している。
1対の筐体を構成する上筐体94は、仕切体93との間に第2センサ体92を挟む部材であり、主として、板状部94aと、壁部94bとを有している。上筐体94は、樹脂製の部材である。
板状部94aは、仕切体93との間に第2センサ体92を挟む略長方形状の板状部分である。
壁部94bは、板状部94aの外周縁から仕切体93側に向かって延びる四角環形の柱状部分である。壁部94bは、仕切体93の上壁部93cの外周縁に嵌合するようになっており、これにより、第2センサ体92が上筐体94と仕切体93とによって形成される収容空間S2に、電極111〜114及び流体吸着体115〜117が密着されて電極間距離が最小限に保たれた状態で収容されることになる。壁部94bには、電極111、113のリード線接続部111c、113cを外方に突出させるための第1切欠部94cが仕切体93の第4切欠部93gに対応するように形成されており、電極112、114のリード線接続部112c、114cを外方に突出させるための第2切欠部94dが仕切体93の第5切欠部93hに対応するように形成されている。これにより、第2センサ体92の電極111〜114のリード線接続部111c〜114cが上筐体94の外側に突出することになり、リード線と接続されるようになっている。尚、壁部94bには、下筐体95とは異なり、流体吸着体の一部を外方に突出させるための切欠部は形成されておらず、これにより、第2センサ体92の流体吸着体の一部が1対の筐体94、95の外側に突出しないようになっている。
また、板状部94aの内周面には、仕切体93の上壁部93cの先端が嵌合する四角環形の溝部94eが形成されており、これにより、上筐体94と仕切体93との固定状態が強固になるとともに、電極111〜114及び流体吸着体115〜117の密着性が向上している。
以上の構成を有するセンサ9では、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油以外の静電容量変化要因に関しては、両センサ体91、92に対して作用させるとともに、第1センサ体91については、冷凍機油の吸着を促進して冷媒漏洩に起因する流体を作用させるようにしている。
<第1及び第2発振回路>
第1発振回路81は、第1センサ体91と接続されており、第2発振回路82は、第2センサ体92と接続されている。第1発振回路81は、第1センサ体91の静電容量Cxに応じた周波数で発振する。第2発振回路82は、第2センサ体92の静電容量Cnに応じた周波数で発振する。具体的には、第1発振回路81は、冷凍機油と他の静電容量変化要因との両方が作用して変化した第1センサ体91の静電容量Cxに応じた周波数で発振し、第1発振信号OS1を出力する。第2発振回路82は、冷凍機油以外の他の静電容量変化要因のみが作用して変化した第2センサ体92の静電容量Cnに応じた周波数で発振し、第2発振信号OS2を出力する。尚、第1発振回路81及び第2発振回路82としては、例えば、主として、各センサ体の静電容量と抵抗とで構成されるCR発振回路や、主として、コイルと各センサ体の静電容量とで構成されるLC反結合発振回路等を使用することができる。
アップダウンカウント回路84は、2つの入力端子を有しており、各入力端子は、第1発振回路81の出力端子及び第2発振回路82の出力端子に接続されている。アップダウンカウント回路84は、第1センサ体91の静電容量Cxに応じた周波数で発振する第1発振回路81の出力(すなわち、第1発振信号OS1)をアップカウントするとともに、第2センサ体92の静電容量Cnに応じた周波数で発振する第2発振回路82の出力(すなわち、第2発振信号OS2)をダウンカウントする。アップダウンカウント回路84は、上記動作を、所定間隔毎に行う。これにより、冷凍機油と他の静電容量変化要因との両方が作用する第1センサ体91に基づく第1発振信号OS1の周波数と、冷凍機油以外の他の静電容量変化要因のみが作用する第2センサ体92に基づく第2発振信号OS2の周波数との差に相当するパルス数がカウントされる。
<選択回路>
選択回路83は、第1発振回路81の出力(すなわち、第1発振信号OS1)及び第2発振回路82の出力(すなわち、第2発振信号OS2)のいずれかを選択し、アップダウンカウント回路84に入力するための回路である。より具体的には、選択回路83は、制御信号回路87と、カウンタ回路88と、イネーブル信号SX、SNの出力端子を有する論理回路89と、2つのNAND回路90a、90bとを有している。
制御信号回路87は、所定のデューティ及び周波数を有するクロック信号を生成し、カウンタ回路88に出力する。尚、制御信号回路87が出力する信号のデューティ及び周波数は、第1センサ体91及び第2センサ体92が静電容量変化要因に依存せず元々有している静電容量によって、予め決定されている。制御信号回路87によって出力された信号は、カウンタ回路88においてカウントされた後、論理回路89に送られる。論理回路89は、カウンタ回路88によるカウント結果から、図12に示されるような2つのイネーブル信号SX、SNを生成する。ここで、イネーブル信号SX、SNは、共に“H”または“L”の論理を有する信号であるが、イネーブル信号SX及びイネーブル信号SNは、排他的な論理を有するものとなっている。例えば、イネーブル信号SXが“H”の論理を有する時には、イネーブル信号SNは“L”の論理を有している。このようなイネーブル信号SXは、NAND回路90aが有する2つの入力端子のうち、一方の入力端子に入力され、イネーブル信号SNは、NAND回路90bが有する2つの入力端子のうち、一方の入力端子に入力される。また、NAND回路90aの他方の入力端子には、第1発振信号OS1が入力され、NAND回路90bの他方の入力端子には、第2発振信号OS2が入力される。
上述したNAND回路90aは、イネーブル信号SXの論理が“H”である場合に、第1発振信号OS1を出力し、NAND回路90bは、イネーブル信号SNの論理が“H”である場合に、第2発振信号OS1を出力する。ここで、イネーブル信号SX及びイネーブル信号SNは、既に述べたように、共に論理が“H”とはならず、交互に論理が“H”となることから、アップダウンカウント回路84には、第1発振信号OS1及び第2発振信号OS2のいずれかが入力されることになる(図2参照)。すなわち、アップダウンカウント回路84には、第1発振信号OS1及び第2発振信号OS2が同時に入力されるのではなく、選択回路83により選択された第1発振信号OS1及び第2発振信号OS2のいずれかが、入力されるようになる。これにより、アップダウンカウント回路84は、第1発振信号OS1をアップカウントし、第2発振信号OS2をダウンカウントするという動作を確実に行うことができる。したがって、アップダウンカウント回路84からは、正確なカウント値が演算部85に出力される。
さらに、本実施形態の論理回路89は、イネーブル信号SX、SNの出力端子の他に、リセット信号Clearの出力端子を有している(論理回路89のうち、リセット信号Clearの出力端子を有している部分は、リセット部に相当する)。リセット信号Clearは、アップダウンカウント回路84によるカウント値を、所定周期毎にリセットする役割を担う。ここで、所定周期は、制御信号回路87が出力するクロック信号と同様、第1センサ体91及び第2センサ体92が静電容量変化要因等に依存せず元々有している静電容量等に基づいて、予め決定される。このリセット信号Clearによってリセットされたアップダウンカウント回路84は、それまでカウントしていたカウント値を初期化し、初めからアップカウント及びダウンカウントをするようになる。
<演算部>
演算部85は、アップダウンカウント回路84の出力端子と接続されている。演算部85は、上述のように、アップダウンカウント回路84がリセットされるまでの間にカウントしたパルス数が第1及び第2発振信号OS1、OS2の両周波数の差に相当することから、アップダウンカウント回路84によるカウント値に基づいて、第1センサ体91の出力と第2センサ体92の出力との差分を割り出す。次いで、演算部85は、この差分に基づいて、冷凍機油による静電容量変化分を求め、求めた結果を検知部86に出力する。尚、演算部85は、演算用回路で構成されていてもよく、またはメモリ及びCPUからなるマイクロコンピュータで構成されていてもよい。
<検知部>
検知部86は、演算部85により演算された静電容量変化分に基づいて、冷媒漏洩を検知する。具体的には、演算部85による演算結果が“0”であれば、検知部86は、冷媒漏洩が生じていないものと判断する。演算部85による演算結果が“0”でなければ、検知部86は、冷媒漏洩が生じているものと判断するとともに、演算結果に基づいて漏洩した冷媒量を算出する。尚、検知部86による検知結果は、詳細は図示しないが、制御部7に送られ、利用ユニット4及び熱源ユニット2の制御に用いられる。また、検知部86は、演算部85と同様に、冷媒漏洩が検知可能であれば、検知用回路で構成されていてもよく、またはメモリ及びCPUからなるマイクロコンピュータで構成されていてもよい。
(3)冷媒漏洩検知装置及びそれを備えた空気調和装置の特徴
本実施形態の冷媒漏洩検知装置8及びそれを備えた空気調和装置1には、以下のような特徴がある。
<A>
本実施形態の冷媒漏洩検知装置8では、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油を吸着する流体吸着体の静電容量の変化を検知するセンサ8を冷媒回路10の各所に設けるようにしているため、空気調和装置1の冷媒回路10のどの場所から冷媒漏洩が生じているかの特定を行うことができる。
しかも、本実施形態の冷媒漏洩検知装置8では、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油だけでなく、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油以外の静電容量変化要因(湿度や温度、経年劣化等)の影響による静電容量の変化を考慮して、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油及び冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油以外の静電容量変化要因が作用する第1センサ体91と、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油以外の静電容量変化要因のみが作用する基準センサとしての第2センサ体92とを用いているため、両センサ体91、92の出力の差分に基づいて冷媒漏洩に起因する流体による静電容量変化分を演算し、これにより、静電容量変化要因に基づく静電容量の変化分を相殺して、冷媒漏洩に起因する流体による静電容量変化分のみを求め、この演算された静電容量変化分に基づいて、空気調和装置1の冷媒回路10からの冷媒漏洩を検知することができる。
さらに、本実施形態の冷媒漏洩検知装置8では、基準センサとなる第2センサ体92を含めてコンパクトに取り付けられるセンサ構造を実現するために、センサ9として、電極と冷媒漏洩に起因する流体を吸着する流体吸着体とを交互に重ね合わせた2つのセンサ体91、92を、両センサ体91、92間が仕切られた状態で、電極と流体吸着体との重ね合わせ方向両側から1対の筐体94、95によって挟み、第1センサ体91の流体吸着体105〜107の一部(ここでは、流体吸着体106の流体誘導体106a)が1対の筐体94、95の外側に突出するように、第2センサ体92の流体吸着体115〜117が1対の筐体94、95の外側に突出しないように構成するようにして、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油以外の静電容量変化要因に関しては、両センサ体91、92に対して作用させるとともに、第1センサ体91については、冷媒漏洩に起因する流体の吸着を促進して冷媒漏洩に起因する流体を作用させるようにしている。
これにより、第1センサ体91の流体吸着体105〜107の一部(ここでは、流体吸着体106の流体誘導体106a)が1対の筐体94、95の外側に突出している点を除いては、両センサ体91、92は同様の構造になっているため、冷媒漏洩に起因する流体以外の静電容量変化要因に関しては、両センサ体91、92に対して同様に作用するようになり、しかも、外観が略平板状になるため、冷媒回路10の冷媒漏洩の有無を検知したい箇所にコンパクトに取り付けることができる。さらに、1対の筐体94、95により電極と流体吸着体とが密着されて電極間距離が最小限に保たれるため、ばらつきの少ない高い静電容量を得ることができ、検知精度の向上に寄与する。また、第1及び第2センサ体91、92が1対の筐体94、95により保護されるため、センサ9の耐久性が向上する。
<B>
本実施形態の冷媒漏洩検知装置8では、アップダウンカウント部84が、第1センサ体91、92の静電容量に応じて発振した信号をアップカウントするとともに、第2センサ体92の静電容量に応じて発振した信号をダウンカウントする。アップダウンカウント部84によるカウント値は、第1センサ体91の静電容量に応じた周波数と第2センサ体92の静電容量に応じた周波数との差に相当するパルス数であるため、カウント値により、差分を求めることが可能となる。このようにして求められた差分に基づいて静電容量変化分を求めることで、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油による静電容量変化分のみを高精度に取り出すことができる。これにより、冷媒漏洩をより正確に検知することができる。
<C>
本実施形態の冷媒漏洩検知装置8では、アップダウンカウント部84には、第1発振部81の出力及び第2発振部82の出力のいずれかが入力される。すなわち、アップダウンカウント部84には、第1発振回路81の出力と第2発振回路82の出力とが同時に入力することはない。したがって、アップダウンカウント部84は、第1発振回路81の出力をアップカウントするとともに、第2発振回路82の出力をダウンカウントする動作を確実に行うことができ、差分を求めるための正確なカウント値を得ることができるようになる。
<D>
本実施形態の冷媒漏洩検知装置8では、演算部85が、リセットされる前のカウント値により、第1センサ体91の出力及び第2センサ体92の出力の差分を求めることができる。
(4)変形例1
上述の実施形態においては、センサ体91、92が金属製の薄板等の導電性素材からなる電極101〜104、111〜114を使用しており、電極を薄板の厚さや強度的な面を考慮すると、薄くすることが困難であり、さらなる薄型化をすることが好ましい。また、シリコン紙等からなる流体吸着体105〜107、115〜117は、表面に凹凸等が多く不均質であるため、1対の筐体94、95及び仕切体93によって精度良く保持することが容易でない場合があり、より精度良く保持することが好ましい。
そこで、本変形例では、図13に示されるように、電極101〜104、111〜114をガラス板等の絶縁性基板に導電性材料層を蒸着させることによって構成するようにしている。ここでは、第1センサ体91については、電極101を絶縁性基板101aの片面に導電性材料層101bを蒸着させることによって構成し、電極102を絶縁性基板102aの両面に導電性材料層102bを蒸着させることによって構成し、電極103を絶縁性基板103aの両面に導電性材料層103bを蒸着させることによって構成し、電極104を絶縁性基板104aの片面に導電性材料層104bを蒸着させることによって構成し、電極101、流体吸着体105、電極102、流体吸着体106、電極103、流体吸着体107、及び電極104の順に重ね合わせることによって構成し、また、第2センサ体92については、電極111を絶縁性基板111aの片面に導電性材料層111bを蒸着させることによって構成し、電極112を絶縁性基板112aの両面に導電性材料層112bを蒸着させることによって構成し、電極113を絶縁性基板113aの両面に導電性材料層113bを蒸着させることによって構成し、電極114を絶縁性基板114aの片面に導電性材料層114bを蒸着させることによって構成し、電極111、流体吸着体115、電極112、流体吸着体116、電極113、流体吸着体117、及び電極114の順に重ね合わせることによって構成し、両センサ体91、92を1対の筐体94、95及び仕切体93によって形成される収容空間S1、S2に収容するようにしている。
そして、本変形例におけるセンサ9を有する冷媒漏洩検知装置8では、上述の実施形態における作用効果が得られるとともに、センサ9を構成する電極101〜104、111〜114を薄く高精度に作成することができる。しかも、絶縁性基板101a〜104a、111a〜114aによって流体吸着体105〜107、115〜117を精度良く保持することができる。また、ばらつきの少ないセンサ9を大量に製造することが可能になる。
(5)変形例2
上述の実施形態及び変形例1のセンサ9は、第1センサ体91と第2センサ体92とが、電極と流体吸着体との重ね合わせ方向間において仕切体93によって仕切られることで、両センサ体91、92が積層的に並んだ平面サイズの小さい構造になっているが、これに代えて、第1センサ体91と第2センサ体92とが、電極と流体吸着体との重ね合わせ方向に直交する方向間において仕切られることで、両センサ体91、92が平面的に並んだ厚みの小さい構造になっていてもよい。
例えば、本変形例のセンサ9は、図14及び図15に示されるように、上述の実施形態及び変形例1のセンサ体91、92と、1対の筐体94、95と、仕切体93とから構成することができる。
1対の筐体を構成する下筐体95は、1対の筐体を構成する下筐体94との間に両センサ体91、92を挟む部材であり、主として、板状部95aと、壁部95bとを有している。下筐体95は、樹脂製の部材である。
板状部95aは、上筐体94との間に両センサ体91、92を挟む略長方形状の板状部分である。
壁部95bは、板状部95aの外周縁から上筐体94側に向かって延びる四角環形の柱状部分である。壁部95bは、上筐体94の壁部94bの外周縁に嵌合するようになっており、これにより、第1センサ体91が、下筐体95と上筐体94と仕切体93とによって形成される収容空間S1に、電極101〜104及び流体吸着体105〜107が密着されて電極間距離が最小限に保たれた状態で収容され、第2センサ体92が、下筐体95と上筐体94と仕切体93とによって形成される収容空間S2に、電極111〜114及び流体吸着体115〜117が密着されて電極間距離が最小限に保たれた状態で収容されることになる。壁部95bの第1センサ体91に対応する部分には、流体吸着体106の一部である流体誘導部106aを外方に突出させるための切欠部95cが上筐体94の切欠部94cに対応するように形成されており、これにより、第1センサ体91の流体吸着体106の流体誘導部106aが1対の筐体94、95の外側に突出するようになっている。一方、壁部95bの第2センサ体92に対応する部分には、流体吸着体の一部を外方に突出させるための切欠部は形成されておらず、これにより、第2センサ体92の流体吸着体の一部が1対の筐体94、95の外側に突出しないようになっている。
また、板状部95aの内周面には、上筐体94の壁部94bの先端が嵌合する四角環形の第1溝部95dと、仕切体93の先端が嵌合する第2溝部95eとが形成されており、これにより、下筐体95と上筐体94と仕切体93との固定状態が強固になるとともに、電極101〜104及び流体吸着体105〜107の密着性が向上している。
1対の筐体を構成する上筐体94は、下筐体95との間に両センサ体91、92を挟む部材であり、主として、板状部94aと、壁部94bとを有している。上筐体94は、樹脂製の部材である。
板状部94aは、下筐体95との間に両センサ体91、92を挟む略長方形状の板状部分である。
壁部94bは、板状部94aの外周縁から下筐体95側に向かって延びる四角環形の柱状部分である。壁部94bは、下筐体95の壁部95bの内周縁に嵌合するようになっており、上述のように、第1センサ体91が、下筐体95と上筐体94と仕切体93とによって形成される収容空間S1に、電極101〜104及び流体吸着体105〜107が密着されて電極間距離が最小限に保たれた状態で収容され、第2センサ体92が、下筐体95と上筐体94と仕切体93とによって形成される収容空間S2に、電極111〜114及び流体吸着体115〜117が密着されて電極間距離が最小限に保たれた状態で収容されることになる。壁部94bの第1センサ体91に対応する部分には、流体吸着体106の一部である流体誘導部106aを外方に突出させるための切欠部94cが下筐体95の切欠部95cに対応するように形成されており、これにより、第1センサ体91の流体吸着体106の流体誘導部106aが1対の筐体94、95の外側に突出するようになっている。一方、壁部94bの第2センサ体92に対応する部分には、流体吸着体の一部を外方に突出させるための切欠部は形成されておらず、これにより、第2センサ体92の流体吸着体の一部が1対の筐体94、95の外側に突出しないようになっている。
また、板状部94aの内周面には、仕切体93の先端が嵌合する溝部94eが形成されており、これにより、下筐体95と上筐体94と仕切体93との固定状態が強固になるとともに、電極101〜104及び流体吸着体105〜107の密着性が向上している。
仕切体93は、第1センサ体91と第2センサ体92とを電極と流体吸着体との重ね合わせ方向に直交する方向間において仕切る部材である。仕切体93は、1対の筐体94、95の長手方向の略中央を横切るように配置される。そして、1対の筐体94、95の外側に突出する第1センサ体91の流体吸着体105〜107の一部である流体誘導部106aは、第1センサ体91と第2センサ体92とが仕切られている側とは反対側に向かって突出している。尚、本変形例において、仕切体93は、1対の筐体94、95とは別部材となっているが、1対の筐体94、95のいずれかに一体に形成されていてもよい。
そして、本変形例におけるセンサ9を有する冷媒漏洩検知装置8では、上述の実施形態及び変形例1における作用効果が得られるとともに、第2センサ体92を第1センサ91よりも冷媒回路10の冷媒漏洩の有無を検知したい箇所から遠ざけて配置することができるため、検知精度の向上に寄与する。また、センサ9を冷媒管の長手方向に沿って配置することができるため、コンパクト化を一層図ることができる。
(6)他の実施形態
以上、本発明の実施形態及びその変形例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
<A>上述の実施形態及びその変形例においては、1台の熱源ユニット2に1台の利用ユニット4が接続された、いわゆるペア型の空気調和装置1を例に挙げて、本発明を説明したが、1台の熱源ユニットに複数台の利用ユニットが接続された、いわゆるマルチ型の空気調和装置1に本発明を適用してもよい。この場合には、冷媒連絡管に利用ユニットの台数に応じた分岐部が形成されることになるため、これらの分岐部における管継手等にセンサ8を設けるようにしてもよい。
<B>また、上述の実施形態及びその変形例においては、冷房と暖房とを切り換えて運転を行うことが可能な空気調和装置1を例に挙げて、本発明を説明したが、冷房専用機や冷暖同時機、蓄熱式空調機等の種々の空気調和装置に本発明を適用してもよい。また、本発明は、空気調和装置に限らず、ヒートポンプ式の給湯機等のように、冷媒回路を有しており冷媒漏洩のおそれがある冷凍装置であれば、適用可能である。
<C>また、上述の実施形態及びその変形例においては、図2の演算部85及び検知部86が別々に設けられる代わりに、演算部85と検知部86とを一体にした判定回路が設けられてもよい。この場合、判定回路は、アップダウンカウント回路84によるカウント値を閾値と比較し、この比較結果に応じて冷媒が漏洩した否かを判断する。このような構成であっても、カウント値は、第1センサ体91の静電容量Cxと第2センサ体92の静電容量Cnとの差分、つまり、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油による静電容量変化分に相当するため、冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油による静電容量変化分のみを高精度に取り出すことができる。
<D>また、上述の実施形態及びその変形例にかかる冷媒漏洩検知装置8を構成するセンサ9以外の構成(各種回路、演算部や検知部)を、制御部7に組み込むようにしてもよい。また、上述の実施形態及びその変形例にかかる冷媒漏洩検知装置8を構成するセンサ体9以外の構成(各種回路、演算部や検知部)を、センサ9と一体に構成してもよい。
<E>さらに、上述の実施形態及びその変形例においては、発振回路やアップダウンカウント回路等を用いた信号処理手法によって第1センサ体91と第2センサ体92との差分を求めて冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油による静電容量変化分を演算するようにしているが、これに限定されず、他の手法によって、第1センサ体91と第2センサ体92との差分を求めて冷媒漏洩に起因する流体としての冷凍機油による静電容量変化分を演算するようにしてもよい。
本発明を利用すれば、冷凍装置の冷媒回路のどの場所から冷媒漏洩が生じているかの特定を含めて、冷媒漏洩の検知ができるようになる。
本発明にかかる冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置の概略構成図である。 冷媒漏洩検知装置の概略構成図である。 センサを冷媒回路のうち冷媒漏洩の検知を行う部分に設けた状態を示す図である。 センサの外観を示す斜視図である。 センサの分解斜視図である。 図4のA矢視図である。 図4のB矢視図である。 図4のC矢視図である。 図6のI−I断面図(但し、第1センサ体及び第2センサ体を省略)である。 図7のII−II断面図(但し、第1センサ体及び第2センサ体を省略)である。 図8のIII−III断面図(但し、第1センサ体及び第2センサ体を省略)である。 イネーブル信号、及びアップダウンカウント回路に入力される信号を示すタイミングチャートである。 変形例1にかかる第1センサ体及び第2センサ体を示す図である。 変形例2にかかるセンサを冷媒回路のうち冷媒漏洩の検知を行う部分に設けた状態を示す図である。 図14のIV−IV断面図(但し、第1センサ体及び第2センサ体を二点鎖線で図示)である。
符号の説明
1 空気調和装置(冷凍装置)
8 冷媒漏洩検知装置
9 センサ
10 冷媒回路
81 第1発振回路
82 第2発振回路
83 選択回路
84 アップダウンカウント回路
85 演算部
86 検知部
89 論理回路(リセット部)
91 第1センサ体
92 第2センサ体
94、95 筐体
101〜104、111〜114 電極
101a〜104a、111a〜114a 絶縁性基板
101b〜104b、111b〜114b 導電性材料層
105〜107、115〜117 流体吸着体

Claims (9)

  1. 電極(101〜104)と冷媒漏洩に起因する流体を吸着する流体吸着体(105〜107)とを交互に重ね合わせた第1センサ体(91)と、前記第1センサ体とは別に電極(111〜114)と前記冷媒漏洩に起因する流体を吸着する流体吸着体(115〜117)とを交互に重ね合わせた第2センサ体(92)とを、前記両センサ体間が仕切られた状態で、前記電極と前記流体吸着体との重ね合わせ方向両側から1対の筐体(94、95)によって挟み、前記第1センサ体の前記流体吸着体の一部が前記1対の筐体の外側に突出するように、前記第2センサ体の前記流体吸着体が前記1対の筐体の外側に突出しないように構成したセンサ(9)と、
    前記第1センサ体の出力と前記第2センサ体の出力との差分に基づいて前記冷媒漏洩に起因する流体の吸着による静電容量変化分を演算する演算部(85)と、
    前記演算部により演算された前記静電容量変化分に基づいて、冷凍装置の冷媒回路(10)からの冷媒漏洩を検知する検知部(86)と、
    を備えた冷媒漏洩検知装置(8)。
  2. 第1センサ体(91)と前記第2センサ体(92)とは、前記電極(101〜104、111〜114)と前記流体吸着体(105〜107、115〜117)との重ね合わせ方向に直交する方向間において仕切られている、請求項1に記載の冷媒漏洩検知装置(8)。
  3. 前記1対の筐体の外側に突出する前記第1センサ体の前記流体吸着体の一部は、前記第1センサ体(91)と前記第2センサ体(92)とが仕切られている側とは反対側に向かって突出している、請求項2に記載の冷媒漏洩検知装置(8)。
  4. 第1センサ体(91)と前記第2センサ体(92)とは、前記電極(101〜104、111〜114)と前記流体吸着体(105〜107、115〜117)との重ね合わせ方向間において仕切られている、請求項1に記載の冷媒漏洩検知装置(8)。
  5. 前記第1及び第2センサ体(91、92)を構成する前記電極(101〜104、111〜114)は、絶縁性基板(101a〜104a、111a〜114a)に導電性材料層(101b〜104b、111b〜114b)を蒸着させることによって構成されている、請求項1〜4のいずれかに記載の冷媒漏洩検知装置(8)。
  6. 前記第1センサ体(91)の静電容量に応じた周波数で発振する第1発振部(81)と、
    前記第2センサ体(92)の静電容量に応じた周波数で発振する第2発振部(82)と、
    前記第1発振部の出力をアップカウントするとともに、前記第2発振部の出力をダウンカウントするアップダウンカウント部(84)と、
    をさらに備えており、
    前記演算部(85)は、前記アップダウンカウント部によるカウント値に基づいて、前記差分を求める、
    請求項1〜5のいずれかに記載の冷媒漏洩検知装置(8)。
  7. 前記第1発振部(81)の出力及び前記第2発振部(82)の出力のいずれかを選択する選択部(83)をさらに備えており、
    前記アップダウンカウント部(84)には、前記選択部によって選択された前記第1発振部の出力及び前記第2発振部の出力のいずれかが入力される、
    請求項6に記載の冷媒漏洩検知装置(8)。
  8. 前記アップダウンカウント部(84)による前記カウント値を、所定周期毎にリセットするリセット部(89)をさらに備えている、
    請求項6又は7に記載の冷媒漏洩検知装置(8)。
  9. 冷媒回路(10)と、
    請求項1〜8のいずれかに記載の冷媒漏洩検知装置(8)と、
    を備えた冷凍装置(1)。
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