JP2010101375A - 防振装置 - Google Patents

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プラバーカー ソーマ
Takashi Nishie
隆 西江
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Abstract

【課題】マウント本体をケースに組み付ける際のストッパゴム部とケースとの干渉を抑えつつ防振装置に要求される特性を確保する。
【解決手段】ゴム弾性体17からなるマウント本体13と該マウント本体13を収容するケース5とを備えた防振装置1である。ゴム弾性体17には、その上部に第1取付ボルト7が上方に延びるように配設される一方、その下部に第2取付ボルト9が斜め下方に延びるように配設されている。ケース5には、その上部に第1取付ボルト7挿通用のボルト挿通孔5fが形成される一方、その下部に第2取付ボルト9の軸心方向に延びる側壁部5e,5eにより、マウント本体13収容用の開口部21が形成されている。ゴム弾性体17の下部には別体のストッパ金具23が取り付けられていて、その長手方向両端部に形成されたストッパゴム部25,25がケース5の側壁部5e,5eと所定間隔を隔てている。
【選択図】図1

Description

本発明は、防振装置に関し、特に、エンジン等のパワートレインを車体に対して防振支持する車両用の防振装置に関するものである。
従来から、エンジンの振動に対して垂直及び水平の二方向で各々所要の緩衝作用が得られるように、防振装置を傾斜させて車体に取り付けることが知られている。
例えば、特許文献1には、エンジン側金具と、車体側金具と、これら両金具を連結するゴム弾性体とを備えた防振装置において、車体側金具に角度調整段部を設けることにより、ゴム弾性体の水平方向のバネ定数に比べて垂直方向のバネ定数を大きく設定できるようにしたものが開示されている。
この防振装置では、エンジン側金具、車体側金具及びゴム弾性体が上方からプロテクトカバー(ケース)で覆われているとともに、そのプロテクトカバーの内壁と対向するように車体側金具にラバーが配設されており、該ストッパゴム部がケースに当接することで、ストッパー機能が得られるようになっている。
特開平10−292850号公報
ところで、一般に車両のアセンブリ工程においてはエンジンを車体に対し上方から搭載するので、エンジン側のボルトは防振装置の上部から上方に延びるように設けるのが好ましい。
そこで、上記従来例の防振装置101においてエンジン側金具111を、図7に示すように、楔状に形成し、その上面から上方に延びる上側ボルト107を、エンジンブラケット131に締結することが考えられる。
図示の防振装置101は、マウント本体113と、該マウント本体113を覆うケース105とを備えている。マウント本体113は、上方に延びてエンジン127側に取り付けられる上側ボルト107と、斜め下方に延びて車体側に取り付けられる下側ボルト109と、上側ボルト107が固定されている楔状のエンジン側金具111と、下側ボルト109が固定されている車体側金具115と、これら両金具111,115を連結するゴム弾性体117とを有している。一方、ケース105は、上側ボルト107を挿通するためのボルト挿通孔105dが形成されている頂壁部105aと、竪壁部105bと、マウント本体113を収容するための開口部121を形成している、下側ボルト109が延びる方向に平行な側壁部105c,105cとを有している。
この防振装置101は、下側ボルト109によって車体メンバ129に締結した後、上方に延びる上側ボルト107によってエンジンブラケット131に締結されるので、上方から搭載されるエンジン127を円滑に取り付けることができる。
また、車体側金具115には、両ボルト107,109の軸心と直交する方向から見て、下側ボルト109の軸心と直交する金具長手方向の両端部にストッパゴム部125,125が形成されており、該ストッパゴム部125,125が側壁部105c,105cと当接することで、ストッパーとして機能する。
しかしながら、この防振装置101には、以下のような問題がある。すなわち、マウント本体113をケース105内に開口部121から収容する方向と、このマウント本体113の上側ボルト107をケース105のボルト挿通孔105dに挿通する方向とが異なることから、マウント本体113をケース105に組み付ける際、図8(a)及び(b)に示すように、車体側金具115を側壁部105c,105cに対し平行ではなく斜めに挿入しなくてはならず、両者が干渉するという問題がある。
このような側壁部105c,105cとストッパゴム部125,125との干渉を抑えるために、ケース105の頂壁部105aのボルト挿通孔105dを長孔にすることも考えられるが、この場合には、エンジンブラケット131と頂壁部105aとの締結面が不足するおそれがある。
このため、側壁部105c,105cとストッパゴム部125,125との干渉を抑えるためには、ストッパゴム部125やケース105の形状を変更する必要があり、ストッパゴム部125の形状やストッパゴム部125とケース105との間隔が制約されることから、防振装置101に要求される特性を確保することが困難になる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、マウント本体がケースに収容されている防振装置において、両者を組み付ける際のストッパゴム部とケースとの干渉を抑えつつ防振装置に要求される特性を確保する技術を提供することにある。
上記の目的を達成するために本発明では、マウント本体のボルトをケースのボルト挿通孔に挿通する方向に拘わらず、車体側金具(ストッパ金具)がケースの側壁部に対し平行に挿入されるようにしている。
すなわち、第1の発明は、エンジンを車体に防振支持するためのゴム弾性体からなるマウント本体と、このマウント本体を上方から覆うように収容するケースとを備えた防振装置であって、上記マウント本体のゴム弾性体の上部には、エンジン側に取り付けられる第1取付ボルトが上方に向かって延びるように配設される一方、当該ゴム弾性体の下部には、車体側に取り付けられる第2取付ボルトが斜め下方に向かって延びるように配設され、上記ケースの上部には、上記第1取付ボルトの挿通されるボルト挿通孔が形成される一方、当該ケースの下部には、上記第2取付ボルトの軸心方向に延びる側壁部により、上記マウント本体を収容するための開口部が形成され、上記マウント本体のゴム弾性体の下部には、上記第1及び第2取付ボルトの双方の軸心と直交する方向から見て、該第2取付ボルトの軸心と直交する方向に延びるように別体のストッパ金具が取り付けられていて、その金具長手方向の両端部に各々形成されたストッパゴム部が、上記ケースの側壁部と所定間隔を隔てていることを特徴とするものである。
第1の発明によれば、先ず、マウント本体とストッパ金具とが別体なので、マウント本体をケースに収容するときに、ケースの側壁部とストッパ金具とが干渉する心配はない。また、ケースに収容したマウント本体にストッパ金具を装着するときには、ストッパ金具をマウント本体に対し第2取付ボルトの延びる方向に装着すればよいので、このときにもストッパゴム部とケースとが干渉するのを抑えることができる。これにより、ストッパゴム部とケースとの干渉を避けるために、ストッパゴム部の形状やストッパゴム部とケースとの間隔を制限する必要がなくなり、防振装置に要求される特性を確保することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記ストッパゴム部と上記ゴム弾性体とは、それぞれ異なる硬度のゴム材からなることを特徴とする。すなわち、別々に形成されたストッパゴム部とゴム弾性体とを、それぞれ最適な硬度のゴム材で形成することで、防振装置の特性に対する幅広い要求に応えることが可能となる。したがって、マウント本体をケースに組み付ける際のストッパゴム部とケースとの干渉を抑えつつ防振装置に要求される特性をより確実に確保することができる。
第3の発明は、上記第1又は第2の発明において、上記ストッパ金具は、金具長手方向に延びる金具本体部と、その両端部から上記ケースの内方に向かって、当該ケースの側壁部と対向するように延びる当接部とを有しており、上記ストッパゴム部は、上記当接部の金具長手方向における外側面及び内側面を覆うように形成されていることを特徴とする。
第3の発明によれば、当接部が側壁部と対向するように斜め上方に延びているとともに、ストッパゴム部が当接部の金具長手方向における外側面を覆うように形成されているので、ケースを大型化することなく、側壁部とストッパゴム部との当接する面積を確保しやすい。また、ストッパゴム部は、当接部の金具長手方向における内側面も覆うように形成されているので、ゴム弾性体が変形した際に当接部の内側のエッジに繰り返し当接しても、ゴム弾生体に亀裂が生じるのを抑えることができる。
本発明によれば、マウント本体をケースに収容した後に、別体のストッパ金具をケースの開口部を囲む側壁部に沿って装着することができるので、ストッパゴム部とケースとの干渉を抑えることができるとともに、ストッパゴム部の形状やストッパゴム部とケースとの間隔が制限を受けなくなり、防振装置に要求される特性を確保することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る防振装置の縦断面図であり、図2は、防振装置を示す分解斜視図であり、図3は、防振装置の車体及びエンジンへの取付状態を示す車両正面図である。
図3に示すように、防振装置1,1は、車幅方向両側に形成されているマウントメンバ(車体)29の傾斜面に取り付けられ、左右両側から縦置きされたエンジン27を防振支持するようになっている。以下、左右両側の防振装置1,1のうち左側の防振装置1について説明するが、右側の防振装置1の構成も左側の防振装置1とほぼ同様である。
この防振装置1は、エンジン27を車体に対して防振支持するマウント本体13と、このマウント本体13の下部に取り付けられているストッパ金具23と、このマウント本体13を上方から覆うように収容しているケース5とを備えている。
上記マウント本体13は、エンジン27から車体に伝達される振動や衝撃を緩和するものであり、上記エンジン27側に取り付けられる第1取付ボルト7と、上記車体29側に取り付けられる第2取付ボルト9と、それらの取付ボルト7,9を各々支持する上側及び下側プレート11,15と、該各プレート11,15を介して第1及び第2取付ボルト7,9を連結するゴム弾性体17とを有している。
上記第1取付ボルト7は、カシメボルトであり、上記ゴム弾性体17の上部に上方に向かって延びるように配設されていて、ナット35(図6参照)で締め付けられることで、エンジン27に取り付けられたエンジンブラケット31(エンジン27側)に取り付けられるようになっている。
上記第2取付ボルト9は、カシメボルトであり、ゴム弾性体17の下部に配設されていて、第1取付ボルト7とは異なる方向、具体的には、エンジン27の車載状態で下方に向かうほど車幅方向外側に斜め下向きに延びている。換言すると、第2取付ボルト9は、マウントメンバ29の傾斜面に対し垂直な方向(上下方向に対し略45度傾斜した方向)に延びていて、ナット37で締め付けられることで、マウントメンバ29(車体側)に取り付けられる。
上記上側プレート11は、略長方形状の鋼板を折り曲げ加工したものであり、車幅方向に水平に延びている上側頂壁部11aと、該上側頂壁部11aの車幅方向内側の端部から下方に延びる上側側壁部11bと、上側側壁部11bの下端から下方に行くに従って車幅方向内側に傾斜して延びる上側傾斜壁部11cとを有している。
上記上側頂壁部11aには、その中央部に上下方向に延びるボルト挿通孔11dが形成されている。上記第1取付ボルト7は、このボルト挿通孔11dに挿通されて上側頂壁部11aに取り付けられている。上側プレート11は、第1取付ボルト7をエンジンブラケット31に締結することで、エンジン27側に固定されるようになっている。
また、上側頂壁部11aの上面には、その車幅方向外側の端部に上方に突出する突起部11eが形成されている。この突起部11eは、マウント本体13をケース5に組み付けた際、後述するケース5の貫通孔5gに嵌挿されることにより、ケース5に対するマウント本体13の廻り止めとして機能する。
一方、上側頂壁部11aの下面には、突起部11eに対応する位置に凹部11fが形成されている。この凹部11fは、突起部11eを形成する際に形成されるものであり、上記ゴム弾性体17を加硫成形した際、加硫ゴムで充填される。
上記上側傾斜壁部11cは、第2取付ボルト9の軸心と直交するように(マウントメンバ29の傾斜面と平行に)形成されており、その中央部に第2取付ボルト9と同じ方向に延びる貫通孔11gが形成されている。また、上側傾斜壁部11cの上面には、クッションラバー19が形成されており、該クッションラバー19によって、ケース5と上側プレート11との寸法誤差が吸収されるようになっている。これにより、上側プレート11とケース5との接触音が抑えられる。なお、クッションラバー19は、上記ゴム弾性体17と貫通孔11gを通じて連繋している。
上記下側プレート15は、上記第2取付ボルト9と直交するように(マウントメンバ29の傾斜面と平行に)形成されており、上記上側傾斜壁部11cに対し対向配置されている。この下側プレート15には、その中央部に上記第2取付ボルト9と同じ方向に延びるボルト挿通孔15aが形成されている。上記第2取付ボルト9は、このボルト挿通孔15aに挿通されて下側プレート15に取り付けられている。下側プレート15は、第2取付ボルト9をマウントメンバ29に締結することで、車体に固定されるようになっている。
上記ゴム弾性体17は、エンジン27をマウントメンバ29に防振支持するためのものであり、第1取付ボルト7と第2取付ボルト9とを連結するように、加硫成形により上側プレート11及び下側プレート15と一体化されている。より詳しくは、ゴム弾性体17は、その上端面が上側プレート11の下面に加硫接着されているとともに、その下端面が下側プレート15の上面に加硫接着されている。
このゴム弾性体17は、その車幅方向内側部分17aが、下側プレート15の上面から第2取付ボルト9が延びる方向(斜め上方)に延びて上側プレート11の上側傾斜壁部11cの下面に至るように形成されているとともに、その車幅方向外側部分17bが、下側プレート15の上面から第2取付ボルト9の延びる方向(斜め上方)に延びた後に屈曲し、第1取付ボルト7の延びる方向(上方)に延びて上側プレート11の上側頂壁部11aの下面に至るように形成されている。換言すると、このゴム弾性体17は、下側プレート15の上面から第2取付ボルト9の延びる方向(斜め上方)に延びて、上側プレート11の上側傾斜壁部11cの下面に至るように形成されている下側部分17cと、該下側プレート15と平行な傾斜面を有する楔状の上側部分17dと、を一体にしたような形状に形成されている。
上記ストッパ金具23は、上記ケース5に当接することによりゴム弾性体17の過度の変位を抑えるものであり、ゴム弾性体17の第2取付ボルト9側(下側)に下側プレート15の下面と当接するようにして配設されている。このストッパ金具23は、図示のように車両前後方向(第1及び第2取付ボルト7,9の双方の軸心と直交する方向)に見て、第2取付ボルト9の軸心と直交する金具長手方向に延びている金具本体部33と、該金具本体部33の長手方向両端部から上記ケース5の内方に(斜め上方に)向かって、後述するケース5の側壁部5e,5eと対向するように延びている当接部43,43とを有していて、図示の如くコ字状に形成されている。このストッパ金具23は、マウント本体13とは別体とされ、該マウント本体13に対し第2取付ボルト9が延びる方向に着脱可能に取り付けられている。
上記金具本体部33には、第2取付ボルト9を挿通するためのボルト挿通孔33aが形成されており、ストッパ金具23は、このボルト挿通孔33aに第2取付ボルト9を挿通することで、マウント本体13に取り付けられている。また、金具本体部33には挿通孔33cが形成されており、この挿通孔33cにマウントメンバ29に設けられた突起を挿入することで、マウントメンバ29に対するストッパ金具23の回転が阻止されるようになっている。なお、金具本体部33には、軽量化を図るために肉抜き穴33b,33b,…がボルト挿通孔33aを囲むように4箇所形成されている。
上記当接部43,43(ストッパ金具23の金具長手方向の両端部)には、上記ケース5の側壁部5e,5eと所定間隔を隔てているストッパゴム部25,25がそれぞれ加硫成形されている。各ストッパゴム部25,25は、各当接部43,43の金具長手方向外側面43a,43a及び内側面43b,43bを覆うように形成されている。より詳しくは、各ストッパゴム部25,25は、各当接部43,43の外側面43a,43aのみならず金具本体部33の金具長手方向両端の上側部分を覆うように金具本体部33の厚さ中央位置まで延びている。一方、各ストッパゴム部25,25は、各当接部43,43の内側面43b,43b全体を覆うように金具本体部33上面まで延びていて、ゴム弾性体17が変形した際、当接部43のエッジ等が直接ゴム弾生体17に当接するのを防ぐようになっている。
また、ストッパゴム部25とゴム弾性体17とは、別々に加硫成形されるという利点を活かして、それぞれ異なる硬度のゴム材、より具体的には、それぞれ最適な硬度のゴム材からなっている。これにより、本実施形態の防振装置1は、緩衝装置として要求される特性とストッパとして要求される特性とを同時に満足することができる。
上記ケース5は、鋼板を成形加工することによって形成され、図示の如く車両前後方向に見て、マウント本体13の外形に沿うように折り曲げられた金属プレートを、両側から2枚の金属プレート5h,5hで挟んだような形状をなす。このケース5は、図示の車載状態で車幅方向に水平に延びる頂壁部5a(ケース5の上部)と、該頂壁部5aの車幅方向内側の端部から下方に延びる上側竪壁部5bと、該上側竪壁部5bの下端から下方に行くに従って車幅方向内側に傾斜して延びる傾斜部5cと、該傾斜部5cの下端から下方に延びる下側竪壁部5dと、該傾斜部5cの下端及び上記頂壁部5aの車幅方向外側の端部から上記第2取付ボルト9の軸心方向に延びる側壁部5e,5e(ケース5の下部)と、これらの壁部5a,5b,5c,5d,5e,5eを車両前後方向の両側から挟む妻壁部5h,5hとを有している。
上記頂壁部5aは、上側プレート11の上側頂壁部11aに重ねられている。この頂壁部5aには、上記第1取付ボルト7の挿通されるボルト挿通孔5fと、上側プレート11の突起部11eが嵌挿される貫通孔5gとが形成されている。このボルト挿通孔5fの内径は、マウント本体13をケース5に組付け易すくするために、第1取付ボルト7の外径よりも僅かに大きくなっている。
上記上側竪壁部5b及び傾斜部5cは、それぞれ上側プレート11の上側側壁部11b及び上側傾斜壁部11cと近接して対向している。そして、傾斜部5cには、上述の如く上側傾斜壁部11cの上面に設けられたクッションラバー19が当接しており、該傾斜部5cとクッションラバー19との間で、ケース5と上側プレート11との寸法誤差が吸収されるようになっている。
上記側壁部5e,5eは、マウント本体13を収容するための開口部21を形成しているとともに、ストッパゴム部25,25と金具長手方向に所定間隔を隔てている。
なお、上記図1は、マウント本体13に荷重の作用していない状態を示しており、この状態では該マウント本体13の車幅方向内側のストッパゴム部25とケース5の車幅方向内側の側壁部5eとが近接しているが、防振装置1が車体に取り付けられて、マウント本体13にパワープラントの静荷重が加わる1G状態では、図示しないが、ゴム弾性体17が撓んでケース5が下方に変位するので、その側壁部5e,5eとストッパゴム部25,25との間には、車幅方向内側及び外側でほぼ等しい所定の間隔が形成されることになる。
このように、側壁部5e,5eはストッパゴム部25,25と所定の間隔を隔てているので、例えば、エンジン始動後のようにエンジン27から入力される振動が小さい場合には、側壁部5e,5eとストッパゴム部25,25とは当接しないが、例えば悪路走行時等において防振装置1に大きな荷重が作用すると、ゴム弾性体17が大きく変形して、側壁部5e,5eとストッパゴム部25,25とが当接し、ゴム弾性体17の過大な変位が抑えられるようになっている。
なお、上記妻壁部5h,5hは、マウント本体13と車両前後方向に所定間隔を隔てており、ストッパ金具23や上側プレート11とは接触しない。
このように、形成されたケース5にマウント本体13を収容し、該マウント本体13の上面、金具長手方向両側面及び車両前後方向両側面を覆うことにより、油分を含んだ水がかかったり、車体に設けられた他の部材がマウント本体13に接触したりすることが抑制される。したがって、油分によってゴム弾性体17が劣化したり、他の部材が上側又は下側プレート11,15に接触することにより防振装置1の防振特性が低下したり、また、他の部材がゴム弾性体17に繰り返し接触することにより該ゴム弾性体17に亀裂が生じたりするのを抑えることができる。
−防振装置の製造方法−
次に、防振装置1の製造方法について説明する。
先ず、上記上側プレート11の上側頂壁部11aに形成されているボルト挿通孔11dに上記第1取付ボルト7を挿通し、第1取付ボルト7を上側頂壁部11aに固定する。一方、上記下側プレート15に形成されているボルト挿通孔15aに上記第2取付ボルト9を挿通し、第2取付ボルト9を下側プレート15に固定する。
次いで、第1及び第2取付ボルト7,9の双方の軸心と直交する方向に開閉する第1成形用金型(図示せず)を用意し、上側プレート11の上側傾斜壁部11cと下側プレート15とが対向するような位置関係で、両プレート11,15を該第1成形用金型内にセットする。
そして、未加硫ゴム組成物を供給して、それを図示しないゴム注入孔を介して第1成形用金型内のキャビティに充填する。そして、型締めを行い、所定温度で所定時間そのままの状態を保持する。このとき、ゴムが加硫してゴム弾性体17及びクッションラバー19が成形されるとともに、これらゴム部材が上側プレート11や下側プレート15に加硫接着され一体化する。その後、第1成形用金型を開き、マウント本体13を取り出す。
一方、第1及び第2取付ボルト7,9の双方の軸心と直交する方向に開閉する第2成形用金型(図示せず)を用意し、ストッパ金具23を該第2成形用金型内にセットする。
次いで、ゴム弾性体17とは配合の異なる未加硫ゴム組成物を射出して、それを図示しないゴム注入孔を介して第2成形用金型内のキャビティに充填する。そして、型締めを行い、所定温度で所定時間そのままの状態を保持する。このとき、ゴムが加硫して一対のストッパゴム部25,25が成形されるとともに、これらストッパゴム部25,25がストッパ金具23の当接部43,43の外側面43a,43a及び内側面43b,43bに加硫接着され一体化する。その後、第2成形用金型を開き、ストッパ金具23を取り出す。
そして、図5(a)に示すように、ケース5の開口部21からマウント本体13を挿入する。この際、第1取付ボルト7の軸心Z1を、ケース5に形成されているボルト挿通孔5fの軸心Z2に対しやや傾けた状態で該第1取付ボルト7を挿入する。そして、上側プレート11がケース5に収容された段階で、第1取付ボルト7を真っ直ぐに起立させ、上側プレート11の突起部11eがケース5の貫通孔5gに嵌合するように、マウント本体13をケース5に収容する。
次いで、図5(b)に示すように、ケース5に収容されているマウント本体13に、ストッパ金具23を第2取付ボルト9が延びる方向から装着する。この際、金具本体部33に形成されているボルト挿通孔33aに第2取付ボルト9を挿通しながらストッパ金具23をケース5に押し込むだけの簡単な作業で、ストッパゴム部25,25と側壁部5e,5eとが干渉することなく、ストッパ金具23がマウント本体13に取り付けられる。
−防振装置及びエンジンの取付手順−
次に、防振装置1及びエンジン27の取付手順について説明する。
先ず、第2取付ボルト9をマウントメンバ29の傾斜面に形成されているボルト挿通孔29aに挿通する。そして、該第2取付ボルト9に、マウントメンバ29の裏側に設けられたナット37を螺合させて、防振装置1をマウントメンバ29に締結する(図3参照)。
次いで、エンジン27の左右両側にエンジンブラケット31をボルト締結する。そして、図6に示すように、エンジンブラケット31に設けられているナット35と防振装置1の第1取付ボルト7との中心軸を合わせながらエンジン27を下降させて、エンジンブラケット31を介してエンジン27をケース5の頂壁部5aに載置し、ボルト締めすることにより固定する。なお、図6では図を見やすくするためにマウントメンバ29を図示省略している。
−効果−
本実施形態によれば、マウント本体13とストッパ金具23とが別体なので、マウント本体13をケース5に収容するときに、ケース5の側壁部5e,5eとストッパ金具23とが干渉する心配はない。また、ケース5に収容したマウント本体13にストッパ金具23を装着するときには、ストッパ金具23をマウント本体13に対し第2取付ボルト9の延びる方向に装着すればよいので、このときにもストッパゴム部25,25とケース5とが干渉するのを抑えることができる。これにより、ストッパゴム部25,25とケース5との干渉を避けるために、ストッパゴム部25,25の形状やストッパゴム部25,25とケース5との間隔を制限する必要がなくなり、防振装置1に要求される特性を確保することができる。
また、ストッパ金具23の当接部43,43がケース5の側壁部5e,5eと対向するように斜め上方に延びているとともに、ストッパゴム部25,25が当接部43,43の金具長手方向における外側面43a,43aを覆うように形成されているので、ケース5を大型化することなく、側壁部5e,5eとストッパゴム部25,25との当接する面積を確保しやすい。
さらに、別々に形成されたストッパゴム部25,25とゴム弾性体17とを、それぞれ最適な硬度のゴム材で形成することで、防振装置1の特性に対する幅広い要求に応えることが可能となる。したがって、マウント本体13をケース5に組み付ける際のストッパゴム部25,25とケース5との干渉を抑えつつ防振装置1に要求される特性をより確実に確保することができる。
また、ストッパゴム部25,25は、当接部43,43の金具長手方向における内側面43b,43bも覆うように形成されているので、ゴム弾性体17が変形した際に当接部43,43の内側のエッジに繰り返し当接しても、ゴム弾性体17に亀裂が生じるのを抑えることができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、下側プレート15の上面から第2取付ボルト9が延びる方向に延びて上側プレート11の上側傾斜壁部11cの下面に至るように形成されている下側部分17cと、該下側プレート15と平行な傾斜面を有する楔状の上側部分17dとを一体にしたような形状にゴム弾性体17を形成したが、第1取付ボルト7と、該第1取付ボルト7とは異なる方向に延びる第2取付ボルト9とを連結しているのであれば、ゴム弾性体17の形状はどのような形状にしてもよい。
また、上記実施形態では、ストッパゴム部25とゴム弾性体17とを、それぞれ異なる硬度のゴム材で形成したが、同じ硬度のゴム材で形成してもよい。
さらに、上記実施形態では、当接部43,43の金具長手方向における外側面43a,43aのみならず内側面43b,43bも覆うようにストッパゴム部25,25を形成したが、これに限らず、当接部43,43の金具長手方向における外側面43a,43aにのみストッパゴム部25,25を形成してもよい。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、エンジン等のパワートレインを車体に対して防振支持する防振装置等について有用である。
本発明に係る防振装置の縦断面図である。 防振装置を示す分解斜視図である。 防振装置の車体及びエンジンへの取付状態を示す車両正面図である。 ストッパ金具を下方から見た斜視図である。 防振装置の組付け手順を説明する図である。 エンジンとの取付手順を示す斜視図である。 従来の防振装置を示す縦断面図である。 従来の防振装置の組付け手順を模式的に説明する図である。
符号の説明
1 防振装置
5 ケース
5e 側壁部
5f ボルト挿通孔
7 第1取付ボルト
9 第2取付ボルト
17 ゴム弾性体
21 開口部
23 ストッパ金具
25 ストッパゴム部
27 エンジン
29 マウントメンバ(車体)
33 金具本体部
43 当接部
43a 外側面
43b 内側面

Claims (3)

  1. エンジンを車体に防振支持するためのゴム弾性体からなるマウント本体と、このマウント本体を上方から覆うように収容するケースとを備えた防振装置であって、
    上記マウント本体のゴム弾性体の上部には、エンジン側に取り付けられる第1取付ボルトが上方に向かって延びるように配設される一方、当該ゴム弾性体の下部には、車体側に取り付けられる第2取付ボルトが斜め下方に向かって延びるように配設され、
    上記ケースの上部には、上記第1取付ボルトの挿通されるボルト挿通孔が形成される一方、当該ケースの下部には、上記第2取付ボルトの軸心方向に延びる側壁部により、上記マウント本体を収容するための開口部が形成され、
    上記マウント本体のゴム弾性体の下部には、上記第1及び第2取付ボルトの双方の軸心と直交する方向から見て、該第2取付ボルトの軸心と直交する方向に延びるように別体のストッパ金具が取り付けられていて、その金具長手方向の両端部に各々形成されたストッパゴム部が、上記ケースの側壁部と所定間隔を隔てていることを特徴とする防振装置。
  2. 請求項1記載の防振装置において、
    上記ストッパゴム部と上記ゴム弾性体とは、それぞれ異なる硬度のゴム材からなることを特徴とする防振装置。
  3. 請求項1又は2記載の防振装置において、
    上記ストッパ金具は、金具長手方向に延びる金具本体部と、その両端部から上記ケースの内方に向かって、当該ケースの側壁部と対向するように延びる当接部とを有しており、
    上記ストッパゴム部は、上記当接部の金具長手方向における外側面及び内側面を覆うように形成されていることを特徴とする防振装置。
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