JP2010101231A - 内燃機関の出力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ギヤ段に応じた適切な加速時間を確保でき、それにより、良好な加速感が得られ、ドライバビリティを向上させることができる内燃機関の出力制御装置を提供する。
【解決手段】出力制御装置ECU2は、内燃機関3の運転状態に応じて、要求トルクTRQ_REQが算出されるとともに、算出された要求トルクTRQ_REQを制限するために、上限値TRQ_LMTが設定される。また、内燃機関3が加速状態にあると判定されたときに、ギヤ段NGRに応じて、上限値TRQ_LMTの増大時間T_CHGを設定し、設定された増大時間T_CHGにおいて、上限値TRQ_LMTをより大きな加速時上限値TRQ_LMTに設定することにより、要求トルクTRQ_REQの制限が緩和され、良好な加速感が得られ、ドライバビリティを向上させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、変速機を有する内燃機関の出力制御装置に関し、特に内燃機関の加速時における出力を制御するための出力制御装置に関する。
従来のこの種の内燃機関の出力制御装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この出力制御装置では、検出されたアクセル開度とエンジン回転数に応じて、要求トルクを算出する。この要求トルクを制限するために、エンジン回転数に応じて、定常状態トルクリミットを算出する。また、検出された変速機のギヤ段および内燃機関の加速度に応じて、トルク増加量を算出する。そして、内燃機関が加速状態のときに、算出された定常状態トルクリミットおよびトルク増加量に応じて、定常状態トルクリミットを一時的に増加させる。その結果、加速時にトルクの制限が一時的に緩和され、加速に要する時間が短縮される。
以上のように、この内燃機関の出力制御装置では、内燃機関の加速度に依存するトルク増加量によって定常状態トルクリミットを増加させる。しかし、通常、ギヤ段が異なると、得られるトルクが異なるため、加速に要する時間も異なる。例えば、高ギヤ段では、得られるトルクは小さいので、加速に要する時間は長くなる。上述した従来の出力制御装置では、ギヤ段に応じて、トルク増加量の大きさを設定しているにすぎないので、ギヤ段に応じた適切な加速時間を確保できない。このため、例えば、より長い加速時間を要する高ギヤ段では、加速が完了しないうちに、トルクの制限の緩和状態が終了することで、良好な加速感が得られず、ドライバビリティが損なわれるおそれがある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、ギヤ段に応じた適切な加速時間を確保でき、それにより、良好な加速感が得られ、ドライバビリティを向上させることができる内燃機関の出力制御装置を提供することを目的とする。
欧州特許出願公開第1065364号明細書
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、有段の変速機4に接続され、要求トルクTRQ_REQに基づいて内燃機関3の出力を制御する内燃機関3の出力制御装置であって、内燃機関3の運転状態(実施形態における(以下、本項において同じ)エンジン回転数NE、アクセル開度AP)を検出する運転状態検出手段(ECU2、クランク角センサ6、アクセル開度センサ8)と、検出された内燃機関3の運転状態に応じて、要求トルクTRQ_REQを算出する要求トルク算出手段(ECU2、図3のステップ4、5)と、算出された要求トルクTRQ_REQを制限するための上限値TRQ_LMTBASEを設定する上限値設定手段(ECU2、図4のステップ10)と、変速機4の変速比(ギヤ段NGR)を検出する変速比検出手段(ECU2、クランク角センサ6、出力軸回転数センサ11)と、内燃機関3が加速状態にあるか否かを判定する加速判定手段(ECU2、図5、図6)と、加速判定手段により、内燃機関3が加速状態にあると判定されたときに、検出された変速比に応じて、上限値TRQ_LMTBASEの増大期間(増大時間T_CHG)を設定する増大期間設定手段(ECU2、図5のステップ38、図7)と、設定された増大期間において、上限値TRQ_LMTBASEをより大きな加速時上限値TRQ_LMTに設定する加速時上限値設定手段(ECU2、図4)とを備えることを特徴とする。
この出力制御装置によれば、検出された内燃機関の運転状態に応じて、要求トルクが算出されるとともに、算出された要求トルクを制限するために、上限値が設定される。また、内燃機関が加速状態にあると判定されたときに、検出された変速機の変速比に応じ、増大期間設定手段によって、上限値の増大期間が設定されるとともに、設定された増大期間において、加速時上限値設定手段により、上限値がより大きな加速時上限値に設定される。これにより、より大きな加速時上限値が上限値として用いられることで、要求トルクの制限が緩和される。また、要求トルクの制限を緩和する増大期間が、変速比に応じて設定されるので、変速比に応じた適切な加速時間を確保でき、それにより、良好な加速感が得られ、ドライバビリティを向上させることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3の出力制御装置において、増大期間設定手段は、変速比が小さいほど、増大期間をより大きな値に設定することを特徴とする。
前述したように、変速機の変速比が小さいほど、トルクは小さくなり、加速に要する時間は長くなる。本発明によれば、変速比が小さいほど、増大期間をより大きな値に設定することによって、加速時上限値がより長く維持され、要求トルクの制限を緩和する期間が長くなるので、変速比が小さい場合でも、十分な加速時間を確保でき、良好な加速感を得ることができる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3の出力制御装置において、加速時上限値設定手段は、増大期間の経過後、加速時上限値TRQ_LMTを上限値TRQ_LMTBASEに復帰させるときに、加速時上限値TRQ_LMTを変速比に応じた速度で徐々に減少させることを特徴とする。
この構成によれば、増大期間の終了後、加速時上限値は、徐々に減少し、上限値に復帰する。これにより、加速時上限値を上限値に急激に減少させた場合のトルクの急激な減少によるトルクショックを回避し、良好なドライバビリティを確保することができる。また、加速時上限値の減少速度を、変速比に応じた速度に設定するので、加速時上限値を増大期間に応じた適切な速度で、復帰させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は、本実施形態による出力制御装置を適用した内燃機関を概略的に示している。この内燃機関(以下「エンジン」という)3は、車両Vに搭載された、例えば直列4気筒タイプのディーゼルエンジンである。
図2に示すように、エンジン3は、変速機4を介して、駆動輪である前輪W、Wに接続されている。この変速機4は、前進第1段〜第5段と後進1段の変速段を有する自動変速機である。
エンジン3には、クランク角センサ6が設けられている(図1参照)。クランク角センサ6は、マグネットロータおよびMREピックアップ(いずれも図示せず)で構成されており、クランクシャフト3cの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号およびTDC信号を、ECU2(図1参照)に出力する。
このCRK信号は、所定のクランク角(例えば30°)ごとに出力される。ECU2は、CRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。また、TDC信号は、気筒3aのピストン3bが吸気行程開始時のTDC(上死点)付近の所定のクランク角度位置にあることを表す信号であり、本実施形態のような4気筒タイプの場合には、クランク角180°ごとに出力される。
変速機4の出力軸5には、その回転数(以下「出力軸回転数」という)NOUTを検出する出力軸回転数センサ11が設けられている。ECU2は、この出力軸回転数NOUTとエンジン回転数NEに基づいて、変速機4で設定されているギヤ段NGRを算出する。このようにギヤ段NGRが算出されると、変速比も一義的に定まり、ギヤ段NGRが高いほど、変速比はより小さい関係にある。
エンジン3のシリンダブロックには、エンジン水温センサ7が設けられている。エンジン水温センサ7は、シリンダブロック内を循環する冷却水の温度であるエンジン水温TWを検出し、それを表す検出信号をECU2に出力する。
また、ECU2には、アクセル開度センサ8、外気温センサ9および大気圧センサ10が接続されている。アクセル開度センサ8は、図示しないアクセルペダルの操作量(以下「アクセル開度」という)APを検出し、外気温センサ9は外気温TAIRを検出し、大気圧センサ10は大気圧PAを検出し、それらの検出信号はECU2に出力される。
ECU2は、CPU、RAM、ROMおよびI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などからなるマイクロコンピュータで構成されており、前述した各種のセンサ6〜11の検出信号などに応じて、エンジン3の運転状態を判別するとともに、各種の制御処理を実行する。
なお、本実施形態では、ECU2は、運転状態検出手段、要求トルク算出手段、上限値設定手段、変速比検出手段、加速判定手段、増大期間設定手段および加速時上限値設定手段に相当する。
図3は、ECU2で実行される、エンジン3の出力制御処理のメインフローを示す。この出力制御処理は、燃料噴射量を決定するためにエンジン回転数NEとともに用いられる要求トルクTRQ_REQを算出するものである。本処理は、所定の周期Tで実行される。
本処理では、まず、ステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、検出されたエンジン回転数NEおよびアクセル開度APに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、基本要求トルクTRQ_REQBASEを算出する。
次に、要求トルクTRQ_REQの上限値TRQ_LMTを算出する(ステップ2)。図4は、そのサブルーチンを示す。まず、ステップ10において、エンジン回転数NEに応じて、基本上限値TRQ_LMTBASEを算出する。
次に、加速判定を行う(ステップ11)。図5および6は、そのサブルーチンを示す。まず、ステップ30〜32において、検出されたエンジン水温TWが、第1および第2所定温度T1、T2で規定される所定の範囲内にあるか否か、検出された外気温TAIRが第3および第4所定温度T3、T4で規定される所定の範囲内にあるか否か、および、検出された大気圧PAが第1および第2所定圧力P1、P2で規定される所定の範囲内にあるか否かを、それぞれ判別する。
これらの判別結果のいずれかがNOのときには、エンジン水温TW、外気温TAIRまたは大気圧PAが、加速時において上限値TRQ_LMTを増大させるのに適した条件にないとして、加速判定フラグF_ACCONを「0」にセットし(ステップ50)、アップカウント式の加速タイマのタイマ値(以下「加速タイマ値」という)TMACCを0にリセットし(ステップ51)、本処理を終了する。
ステップ30〜32の判別結果がいずれもYESで、エンジン水温TW、外気温TAIRおよび大気圧PAが所定の範囲内にあるときには、加速禁止フラグF_FAILが「1」であるか否かを判別する(ステップ33)。
この加速禁止フラグF_FAILは、アクセル開度センサ8などのセンサ類などが故障していると判定されたときに、加速を禁止すべきとして、「1」にセットされるものである。
したがって、ステップ33の判別結果がYESで、故障により加速が禁止されているときには、前記ステップ50および51を実行することにより、加速判定フラグF_ACCONを「0」にセットするとともに、加速タイマ値TMACCを0にリセットし、本処理を終了する。
一方、ステップ33の判別結果がNOのときには、エンジン回転数NEが、第1および第2所定回転数N1、N2で規定される範囲内にあるか否かを判別する(ステップ34)。この判別結果がNOで、エンジン回転数NEが所定の範囲にないときには、エンジン3が加速状態にないとして、前記ステップ50および51を実行した後、本処理を終了する。
ステップ34の判別結果がYESのときには、アクセル開度APが、所定開度AP_REF以上であるか否かを判別する(ステップ35)。この判別結果がNOで、アクセル開度APが所定開度AP_REFよりも小さいときには、エンジン3が加速状態にないとして、前記ステップ50および51を実行し、本処理を終了する。
ステップ35の判別結果がYESで、アクセル開度APが所定開度AP_REF以上であるときには、加速時において上限値TRQ_LMTを増大させる条件が成立しているとして、加速判定フラグF_ACCONが「0」であるか否かを判別する(ステップ36)。
この判別結果がYESのとき、すなわち、エンジン3が非加速状態から加速状態に移行した直後であるときには、加速判定フラグF_ACCONを「1」にセットする(ステップ37)。
次に、変速機4のギヤ段NGRに応じ、図7のテーブルを検索することによって、基本上限値TRQ_LMTBASEの増大時間T_CHGを設定する(ステップ38)。
このテーブルでは、増大時間T_CHG(TC1〜TC5)は、ギヤ段NGRが高いほど、すなわち変速比が小さいほど、より大きな値に設定されている。これは、変速比が小さいほど、トルクが小さくなり、加速に要する時間が長くなるためである。
次に、ステップ39において、増大させた上限値TRQ_LMTを徐々に減少させ、基本上限値TRQ_LMTBASEに復帰させるための復帰時間T_RAMPを設定する。この復帰時間T_RAMPの設定は、ギヤ段NGRに応じ、図8のテーブルを検索することによって、行われる。このテーブルでは、復帰時間T_RAMP(TR1〜TR5)は、ギヤ段NGRが高いほど、すなわち変速比が小さいほど、より大きな値に設定されている。これは、変速比が小さいほど、加速に要する時間が長くなるため、増大時間T_CHGがより長く設定されるのに対応して、上限値TRQ_LMTをより長い時間をかけて適切に復帰させるためである。
上記ステップ39の後にはステップ40に進む。また、前記ステップ36の判別結果がNOのときには、ステップ37〜39をスキップし、直接、ステップ40に進む。
このステップ40では、加速タイマ値TMACCが、ステップ38で設定された増大時間T_CHGよりも小さいか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、加速時における増大期間中であるため、上限値TRQ_LMTを増大すべきとして、加速時増大フラグF_ACCを「1」にセットする(ステップ41)とともに、復帰フラグF_RAMPを「0」にセットし(ステップ42)、本処理を終了する。
一方、ステップ40の判別結果がNOで、加速タイマ値TMACCが増大時間T_CHG以上になったときには、増大期間が終了したとして、加速時増大フラグF_ACCを「0」にセットする(ステップ43)。
次に、加速タイマ値TMACCが、ステップ39で設定された復帰時間T_RAMPよりも小さいか否かを判別する(ステップ44)。この判別結果がYESのときには、加速時における、復帰期間中であるため、復帰フラグF_RAMPを「1」にセットし(ステップ45)、本処理を終了する。
一方、ステップ44の判別結果がNOで、加速タイマ値TMACCが復帰時間T_RAMP以上になったときには、復帰期間が終了したとして、前記ステップ42に進み、復帰フラグF_RAMPを「0」にセットし、本処理を終了する。
図4に戻り、前記ステップ11に続くステップ12では、加速時補正量TRQACCを算出する。図9は、そのサブルーチンを示す。まず、ステップ20において、加速時増大フラグF_ACCが「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESで、増大期間中のときには、エンジン回転数NEおよびギヤ段NGRに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、加速時補正量の基本値TRQACC_BASEを算出する(ステップ21)。
次に、ステップ22において、エンジン水温TWに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、水温補正係数KTWを算出する。このマップでは、水温補正係数KTWは、エンジン水温TWが低いほど、エンジン3における摩擦が大きく、より大きな要求トルクTRQ_REQが必要になるため、より大きな値に設定されている。
次に、ステップ21で算出された基本値TRQACC_BASEに水温補正係数KTWを乗算することによって、加速時補正量TRQACCを算出し(ステップ23)、本処理を終了する。
一方、ステップ20の判別結果がNOで、増大期間中でないときには、復帰フラグF_RAMPが「1」であるか否かを判別する(ステップ24)。
この判別結果がYESのときには、増大期間が終了し、復帰期間に移行しているため、増大した上限値TRQ_LMTを基本上限値TRQ_LMTBASEに復帰させるためのトルク減少量ΔTRQを、次式(1)によって算出する(ステップ25)。
Figure 2010101231
ここで、Tは本処理の実行周期である。また、復帰時間T_RAMPと増大時間T_CHGとの差(T_RAMP−T_CHG)は、実質的な復帰期間を表すので、これを実行周期Tで除した分母全体((T_RAMP−T_CHG)/T)は、復帰期間中の本処理の実行回数に相当する。したがって、この実行回数で、加速時補正量TRQACCを除することによって得られる、トルク減少量ΔTRQは、復帰期間の終了時に上限値TRQ_LMTを基本上限値TRQ_LMTBASEに復帰させるのに必要な、本処理1回あたりのトルク減少量に相当する。
次に、算出されたトルク減少量ΔTRQをステップ23で算出された加速時補正量TRQACCから減算した値を、新たな加速時補正量TRQACCとして設定し(ステップ26)、本処理を終了する。このようなトルク減少量ΔTRQを用いた減算を繰り返し、行うことにより、上限値TRQ_LMTは、徐々に減少し、復帰期間の終了時に基本上限値TRQ_LMTBASEに復帰する。
前記ステップ24の判別結果がNOのときには、増大期間中および復帰期間中のいずれでもないため、加速時補正量TRQACCを0に設定し(ステップ27)、本処理を終了する。
図4に戻り、ステップ13では、ステップ10で算出された基本上限値TRQ_LMTBASEに、前記ステップ12で算出された加速時補正量TRQACCを加算することによって、上限値TRQ_LMTを算出し、本処理を終了する。
図3に戻り、ステップ3〜5では、前記ステップ2で算出された上限値TRQ_LMTを用いて、基本要求トルクTRQ_REQBASEのリミット処理を行う。まず、ステップ3では、基本要求トルクTRQ_REQBASEが上限値TRQ_LMTよりも大きいか否かを判別する。この判別結果がNOで、TRQ_REQBASE≦TRQ_LMTのときには、基本要求トルクTRQ_REQBASEを要求トルクTRQ_REQとして設定し(ステップ4)、本処理を終了する。
一方、ステップ3の判別結果がYESで、TRQ_REQBASE>TRQ_LMTのときには、上限値TRQ_LMTを要求トルクTRQ_REQとして設定し(ステップ5)、本処理を終了する。
以上のように算出された要求トルクTRQ_REQは、エンジン回転数NEとともにエンジン3に噴射される燃料噴射量を決定するために用いられ、それによりエンジン3の出力が制御される。
図10は、これまでに説明した出力制御処理によって得られる動作例を示す。この例では、時点t1以前においては、エンジン3の加速判定条件が成立しておらず、このため、加速時補正量TRQACCは0であり、要求トルクTRQ_REQは基本上限値TRQ_LMTBASEに設定されている。
この状態から、加速判定条件が成立すると(t1)、加速判定フラグF_ACCONが「1」にセットされ、加速タイマの計時が開始されるとともに、ギヤ段NGRに応じ、増大時間T_CHGおよび復帰時間T_RAMPが設定される(ステップ38、39)。また、加速時増大フラグF_ACCが「1」にセットされ(ステップ41)、増大期間に移行する。
この増大期間では、加速時補正量TRQACCが、基本値TRQACC_BASEおよび水温補正係数KTWに応じて設定され(ステップ23)、基本上限値TRQ_LMTBASEに加算されることによって、上限値TRQ_LMTが算出される(ステップ13)。これにより、増大期間では、要求トルクTRQ_REQの上限値TRQ_LMTは、より大きな値に設定される。
その後、加速タイマ値TMACCが増大時間T_CHGに達したとき(ステップ40:NO)に(t2)、加速時増大フラグF_ACCが「0」にセットされ(ステップ43)、増大期間が終了するとともに、復帰フラグF_RAMPが「1」にセットされ(ステップ45)、復帰期間に移行する。
この復帰期間では、制御処理ごとに、その開始時の加速時補正量TRQACCからトルク減少量ΔTRQが減算されることによって、加速時補正量TRQACCが徐々に減少する。それに伴い、上限値TRQ_LMTも徐々に減少する。
その後、加速タイマ値TMACCが復帰時間T_RAMPに達したとき(ステップ44:NO)に(t3)、復帰フラグF_RAMPが「0」にセットされ(ステップ42)、復帰期間が終了する。その時点では、加速時補正量TRQACCが0になっていることで、上限値TRQ_LMTは基本上限値TRQ_LMTBASEに復帰している。
以上のように、本実施形態によれば、エンジン3の運転状態に応じて基本要求トルクTRQ_REQBASEが算出されるとともに、算出された基本要求トルクTRQ_REQBASEを制限するために、基本上限値TRQ_LMTBASEが設定される。また、エンジン3が加速状態にあると判定されたときに、変速機4のギヤ段NGRに応じ、基本上限値TRQ_LMTBASEの増大時間T_CHGが設定される。そして、そのように設定された増大期間では、加速時補正量TRQACCがより大きな値に設定されることで、上限値TRQ_LMTがより大きな値に設定される。このように、より大きな上限値TRQ_LMTが用いられることで、要求トルクTRQ_REQの制限が緩和される。また、要求トルクTRQ_REQの制限を緩和する増大時間T_CHGが、ギヤ段NGRに応じて設定されるので、ギヤ段NGRに応じた適切な加速時間を確保でき、それにより、良好な加速感が得られ、ドライバビリティを向上させることができる。
また、増大期間の終了後の復帰期間では、上限値TRQ_LMTが、トルク減少量ΔTRQによって徐々に減少し、復帰期間の終了時に、基本上限値TRQ_LMTBASEに復帰する。これにより、トルクの急激な減少によるトルクショックを回避し、良好なドライバビリティを確保することができる。また、ギヤ段NGRが高いほど、すなわち変速比が小さいほど、復帰時間T_CHGを長く設定するので、増大時間T_CHGがより長く設定されるのに対応して、上限値TRQ_LMTをより長い時間をかけて適切に復帰させることができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、基本上限値TRQ_LMTBASEに加速時補正量TRQACCを加算することによって、上限値TRQ_LMTを算出したが、これに代えて、加速時補正量TRQACCを含む上限値TRQ_LMTを直接、算出してもよい。
また、実施形態では、復帰時間T_RAMPを設定し、復帰期間の終了時に加速時補正量TRQACCが0になるようにトルク減少量ΔTRQを逆算しているが、先に、ギヤ段NGRに応じてトルク減少量ΔTRQを決定し、上限値TRQ_LMTが基本上限値TRQ_LMTBASEに等しくなったときに、復帰期間が終了するようにしてもよい。また、トルク減少量ΔTRQを、ギヤ段NGRとは無関係に、所定値に設定してもよい。
さらに、実施形態では、変速機4のギヤ段NGRを、出力軸回転数NOUTおよびエンジン回転数NEに基づいて算出したが、その検出手法は任意であり、例えば、センサを用い、ギヤ段NGRを直接、検出してもよい。
また、実施形態では、エンジン3に接続された変速機が、有段の変速機4であるが、無段の変速機でもよい。この場合にも、例えば、エンジン回転数NEと出力軸回転数NOUTに応じて変速比を算出するとともに、算出された変速比に応じ、増大時間T_CHGおよび復帰時間T_RAMPが、それぞれの所定のテーブルを検索することによって設定される。このような構成により、前述した実施形態による効果を同様に得ることができる。
また、実施形態は、本発明を車両に搭載されたディーゼルエンジンに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、ディーゼルエンジン以外のガソリンエンジンなどの各種エンジンに適用してもよく、また、車両用以外のエンジン、例えば、クランク軸を鉛直に配置した船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
本実施形態による出力制御装置を適用した内燃機関を概略的に示す図である。 本実施形態による出力制御装置を適用した車両の概略構成を示す図である。 出力制御処理のメインフローを示すフローチャートである。 上限値算出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 加速判定処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 図5の続きを示すフローチャートである。 増大時間を設定するためのテーブルである。 復帰時間を設定するためのテーブルである。 加速時補正量算出処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 実施形態による制御処理によって得られる動作例を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1 出力制御装置
2 ECU(運転状態検出手段、要求トルク算出手段、上限値設定手段、変速比検出手段、加速判定手段、増大期間設定手段、加速時上限値設定手段)
3 エンジン(内燃機関)
6 クランク角センサ(運転状態検出手段、変速比検出手段)
8 アクセル開度センサ(運転状態検出手段)
11 出力軸回転数センサ(変速比検出手段)
TRQ_REQ 要求トルク
NE エンジン回転数
AP アクセル開度
TRQ_LMTBASE 基本上限値(上限値)
NGR ギヤ段(変速比)
T_CHG 増大時間
TRQ_LMT 上限値(加速時上限値)

Claims (3)

  1. 変速機に接続され、要求トルクに基づいて内燃機関の出力を制御する内燃機関の出力制御装置であって、
    前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    当該検出された内燃機関の運転状態に応じて、前記要求トルクを算出する要求トルク算出手段と、
    当該算出された要求トルクを制限するための上限値を設定する上限値設定手段と、
    前記変速機の変速比を検出する変速比検出手段と、
    前記内燃機関が加速状態にあるか否かを判定する加速判定手段と、
    当該加速判定手段により、前記内燃機関が加速状態にあると判定されたときに、前記検出された変速比に応じて、前記上限値の増大期間を設定する増大期間設定手段と、
    当該設定された増大期間において、前記上限値をより大きな加速時上限値に設定する加速時上限値設定手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の出力制御装置。
  2. 前記増大期間設定手段は、前記変速比が小さいほど、前記増大期間をより大きな値に設定することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の出力制御装置。
  3. 前記加速時上限値設定手段は、前記増大期間の経過後、前記加速時上限値を前記上限値に復帰させるときに、前記加速時上限値を前記変速比に応じた速度で徐々に減少させることを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の出力制御装置。
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