JP2010100995A - 断熱材付き胴縁の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】矩形状に形成された板材2の表面に、この板材2の横方向に沿って配置される桟材3を、この板材2の縦方向に所定の間隔をあけて複数並設するとともに、これら隣り合う桟材3,3間に断熱材4を充填することによって被加工体1を形成し、その後、この被加工体1を、前記板材2の縦方向に沿って切断して複数に分割することによって断熱材付き胴縁5を複数製造することを特徴とする断熱材付き胴縁5の製造方法。これにより、効率良く断熱材付き胴縁を複数本製造できるとともに、隣り合う桟材間に充填された断熱材によって外壁における断熱欠損部分を出来るだけ少なくすることが可能となる。
【選択図】図1
Description
このような断熱構造において、例えば、胴縁は断熱材を貫通する胴縁釘によって柱や間柱に固定され、外装材は外装材釘によって胴縁に固定される。
ところが、このような断熱構造では、断熱材が比較的柔らかく軽量であるのに対して外装材の重量が大きいため、この外装材の重量が断熱材によって確実に保持されずに胴縁釘にかかってしまう場合がある。そして、胴縁釘に長期にわたって外装材の重量がかかると、胴縁釘が曲がってしまうという問題があり、これによって外装材の取付位置が下がってしまう場合もある。
また、胴縁と外壁との間に、例えば断熱材と略等しい厚さに設定される桟材を、胴縁と直交するようにして介在させて胴縁と外壁との間に隙間を形成し、この隙間に断熱材を充填するとともに、外装材釘を、外装材の表面から胴縁と桟材とが重なり合う部分を介して外壁に向かって打ち込むことによって、断熱層を形成しながら外壁を構築する方法も行われている。
しかしながら、住宅を一軒建築するだけでも多数本の断熱材付き胴縁が必要となる。したがって、このように多数本の断熱材付き胴縁を製造するにあたっては、胴縁や桟材、断熱材等の各パーツを組み合わせて1本1本製造するとなると手間がかかるため、製造場所から出荷するまでに多くの時間がかかってしまい、延いては住宅の工期に影響が出てしまう場合がある。
その後、この被加工体1を、前記板材2の縦方向に沿って切断して複数に分割することによって断熱材付き胴縁5を複数製造することを特徴とする。
また、このような製造方法によって製造される断熱材付き胴縁5は、前記被加工体1を、前記板材2の縦方向に沿って切断して複数に分割してなるので、これら複数の断熱材付き胴縁5を用いて、断熱層を形成しながら外壁を構築する方法を実施する際に、前記隣り合う桟材3,3間に充填された断熱材4によって外壁における断熱欠損部分を出来るだけ少なくすることが可能となる。
これによって、外壁における断熱欠損部分を出来るだけ少なくすることが可能な断熱材付き胴縁5を効率良く製造することができる。
前記複数の桟材3のうち、隣り合う桟材3,3同士の対向する面3a,3aを、それぞれ前記桟材3の横方向の一端部から他端部にかけて傾斜する傾斜面となるように形成することを特徴とする。
また、予め前記隣り合う桟材3,3同士の対向する面3a,3aを、それぞれ前記桟材3の横方向の一端部から他端部にかけて傾斜する傾斜面となるように形成しておけば、本製造方法によって製造される断熱材付き胴縁5の場合、新に傾斜面を形成するような作業を行う必要がないので、より効率が良い。
前記複数の桟材3のうち、前記板材2の縦方向の最上部に取り付けられる桟材3の上面3bと、最下部に取り付けられる桟材3の下面3cとを、それぞれ水平面となるように形成することを特徴とする。
また、予め前記板材2の縦方向の最上部に取り付けられる桟材3の上面3bと、最下部に取り付けられる桟材3の下面3cとを、それぞれ水平面となるように形成しておけば、本製造方法によって製造される断熱材付き胴縁5の場合、新に水平面を形成するような作業を行う必要がないので、さらに効率が良い。
また、予め前記板材2および桟材3に防腐処理を施しておけば、本製造方法によって製造される断熱材付き胴縁5の場合、新に防腐処理を施す必要がないので、より一層効率が良い。
また、予め前記断熱材4に撥水処理を施しておけば、本製造方法によって製造される断熱材付き胴縁5の場合、新に撥水処理を施す必要がないので、格段に効率が良い。
また、このような製造方法によって製造される断熱材付き胴縁は、被加工体を、板材の縦方向に沿って切断して複数に分割してなるので、これら複数の断熱材付き胴縁を用いて、断熱層を形成しながら外壁を構築する方法を実施する際に、隣り合う桟材間に充填された断熱材によって外壁における断熱欠損部分を出来るだけ少なくすることが可能となる。
これによって、外壁における断熱欠損部分を出来るだけ少なくすることが可能な断熱材付き胴縁を効率良く製造することができる。
また、このインサイジングに限られず、その他の防腐処理を行うものとしても良い。
また、防腐処理を施す際は、前記板材2と桟材3とに対して別々に施しても良いし、前記板材2に複数の桟材3を取り付けた後に同時に施しても良いものとする。
また、予め前記板材2および桟材3に防腐処理を施しておけば、本実施の形態の製造方法によって製造される断熱材付き胴縁5の場合、新に防腐処理を施す必要がないので、効率が良い。
また、予め前記隣り合う桟材3,3同士の対向する面3a,3aを、それぞれ前記桟材3の横方向の一端部から他端部にかけて傾斜する傾斜面となるように形成しておけば、本実施の形態の製造方法によって製造される断熱材付き胴縁5の場合、新に傾斜面を形成するような作業を行う必要がないので、効率が良い。
また、予め前記板材2の縦方向の最上部に取り付けられる桟材3の上面3bと、最下部に取り付けられる桟材3の下面3cとを、それぞれ水平面となるように形成しておけば、本実施の形態の製造方法によって製造される断熱材付き胴縁5の場合、新に水平面を形成するような作業を行う必要がないので、効率が良い。
本実施の形態の断熱材4はグラスウールに限られるものではなく、例えばウレタンフォーム等でも良く、用いられる断熱材ごとに適当な撥水処理が施されているものとする。
また、予め前記断熱材4に撥水処理を施しておけば、本実施の形態の製造方法によって製造される断熱材付き胴縁5の場合、新に撥水処理を施す必要がないので、効率が良い。
この断熱材付き胴縁5は、図1〜図3に示すように、前記板材2を、この板材2を縦方向に沿って切断してなる長尺な加工済み板材2と、この加工済み板材2のの縦方向に所定の間隔をあけて複数並設されるとともに前記複数の桟材3を、前記板材2の縦方向に沿って切断することでピース化された複数の加工済み桟材3と、これら複数の加工済み桟材3,3間に充填されるとともに前記断熱材4を、前記板材2の縦方向に沿って切断してなる加工済み断熱材4とを備えている。
さらに、この建築用壁パネルの内部中空な部分には、グラスウールやロックウール等の断熱材(図示せず)が充填されている。
また、この外壁10は、例えば建築用壁パネルを複数連結してなる大型壁パネルとしてもよい。
その取り付けは、例えば止着材を打ち込んだり、専用の支持金具等を用いて行われる。
また、この主断熱材13には、前記断熱材4と同じく撥水処理が施されていても良い。
なお、この断熱材付き胴縁5は、釘等の止着材によって前記外壁10に固定されており、固定強度を高めるため、前記外壁10を構成する補助桟材10bに向かって止着材が打ち込まれている。
すなわち、前記主断熱材13の厚みを、前記断熱材付き胴縁5の厚みよりも薄くなるように、かつ前記断熱材4の厚みと略等しくなるように設定することによって、前記外装材12と主断熱材13との間に通気層13aを形成できる。
続いて、図4に示すように、前記外壁10である建築用壁パネルの表面に、前記透湿防水シート11を貼設した後に、この透湿防水シート11の上から、前記複数の断熱材付き胴縁5を、前記外壁10の縦方向に沿って配置するとともに、該外壁10の横方向に所定の間隔をあけて複数並設する。
続いて、これら複数の断熱材付き胴縁5の隣り合う断熱材付き胴縁5,5間に、前記主断熱材13を充填する。
その後、前記外装材12を、前記複数の断熱材付き胴縁5,5間に架設するようにして、前記外壁10に取り付ける。
以上のようにして、外壁10の断熱構造を施工することができる。
また、このような製造方法によって製造される断熱材付き胴縁5は、前記被加工体1を、前記板材2の縦方向に沿って切断して複数に分割してなるので、これら複数の断熱材付き胴縁5を用いて、断熱層を形成しながら外壁を構築する方法を実施する際に、前記隣り合う桟材3,3間に充填された断熱材4によって外壁における断熱欠損部分を出来るだけ少なくすることが可能となる。
これによって、外壁における断熱欠損部分を出来るだけ少なくすることが可能な断熱材付き胴縁5を効率良く製造することができる。
2 板材
3 桟材
4 断熱材
5 断熱材付き胴縁
Claims (5)
- 矩形状に形成された板材の表面に、この板材の横方向に沿って配置される桟材を、この板材の縦方向に所定の間隔をあけて複数並設するとともに、これら隣り合う桟材間に断熱材を充填することによって被加工体を形成し、
その後、この被加工体を、前記板材の縦方向に沿って切断して複数に分割することによって断熱材付き胴縁を複数製造することを特徴とする断熱材付き胴縁の製造方法。 - 請求項1に記載の断熱材付き胴縁の製造方法において、
前記複数の桟材のうち、隣り合う桟材同士の対向する面を、それぞれ前記桟材の横方向の一端部から他端部にかけて傾斜する傾斜面となるように形成することを特徴とする断熱材付き胴縁の製造方法。 - 請求項1または2に記載の断熱材付き胴縁の製造方法において、
前記複数の桟材のうち、前記板材の縦方向の最上部に取り付けられる桟材の上面と、最下部に取り付けられる桟材の下面とを、それぞれ水平面となるように形成することを特徴とする断熱材付き胴縁の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の断熱材付き胴縁の製造方法において、
前記板材および桟材に防腐処理を施すことを特徴とする断熱材付き胴縁の製造方法。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の断熱材付き胴縁の製造方法において、
前記断熱材に撥水処理を施すことを特徴とする断熱材付き胴縁の製造方法。
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