JP2010099807A - 工作機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】 切削液回収装置を備えた工作機械において、切粉受け板の清掃頻度を増加させることなく、案内板と連結部材の隙間から漏れた切削液が外部に流出するのを防止すること。
【解決手段】 切削液回収装置は、収容タンク7と、底板8に取付けた切粉受け板9と、切粉受け板9の周囲に立ち上げた側壁10a,10b,10c,10dと、排出口4a,5aから流入する切削液を切粉受け板9の上面へ案内する為の傾斜状の案内板20と、排出口4a,5aの下側で機械本体1に固定された連結部材25とを備え、この連結部材25は、鉛直な連結片26と、この連結片26の上端から案内板20側へ屈曲した水平片27と、連結片26の下端から切粉受け板9側に向けて案内板20側へ傾斜状に屈曲する傾斜片28とを有し、傾斜片28の装着穴28aに、案内板20のフック22を下面側から係合させて案内板20を連結部材25に連結した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、切削液回収装置を備えた工作機械に関し、特に排出口から流出する切削液を切粉受け板上へ案内する為の案内板と、排出口の下側で機械本体に固定された連結部材とを備えたものに関する。
一般に、工作機械において切削加工を行う際、金属製のワークの切削部位に切削液を供給しながら工具により切削を行い、切削時に摩擦熱で加熱される工具を冷却することで、工具の寿命やワークの加工精度を向上させている。切削加工で使用された切削液には、切削加工の際に生じた金属からなる切粉などの異物が含まれるため、切削後の切削液を切削液回収装置に回収し、この装置内で切削液を濾過し切削液中に含まれる切粉を分離除去した後、工作機械に循環供給している。
例えば、特許文献1に記載の工作機械の切削液回収装置においては、ベース(機械本体)の排出口から回収した切削液を収容する収容タンクと、収容タンクの上面に配置し且つ排出口から流入する切削液から切粉を分離する切粉受け板と、切粉受け板の周囲に立ち上げた側壁と、収容タンクに収容した切削液を工作機械に循環供給する為のポンプとを備えている。
この切削液回収装置には、排出口から流出する切削液を切粉受け板に案内する為の左右1対の案内板を設け、1対の案内板は、排出口を有する樋の先端面に固定した横断面コ字状の連結部材に連結してある。連結部材の下水平片に設けた2つの装着穴に、1対の案内板の上端部のフック(係合部)を下面側から係合させてから外側にスライドさせて、案内板の外端を側壁の内面に当接させることで、左右1対の案内板を連結部材に連結している。
特開2004−351592号公報
特許文献1の装置では、下水平片の下面が樋の下面と同じ高さ位置になるように連結部材を固定してある。切粉によって切粉受け板が目詰まりし切粉受け板の濾過性能が低下すると、切粉受け板よりも上側において切削液の液面が上昇する。切削液の液面が下水平片の上面よりも上昇した場合、案内板と連結部材の隙間、つまり、下水平片の装着穴においてフックが係合していない部分から切削液が漏れ出し、切削液が樋の下面を伝って側壁の切欠き部から外部に流出してしまう。そのため、切削量が多い場合、切粉受け板が目詰まりしないように切粉受け板を頻繁に清掃する必要があった。
本発明の目的は、切削液回収装置を備えた工作機械において、切粉受け板の清掃頻度を増加させることなく、案内板と連結部材の隙間から漏れた切削液が外部に流出するのを防止することである。
請求項1の工作機械は、機械本体の排出口から切粉と共に排出される切削液を回収する為の切削液回収装置を備えた工作機械において、前記切削液回収装置は、前記排出口から回収した切削液を収容する収容タンクと、前記排出口より下方において前記収容タンクの上面に配置され、前記排出口から流入する切削液から切粉を分離する切粉受け板と、前記切粉受け板から跳ね返った切削液が外部に飛散するのを防止する為に前記切粉受け板の周囲に立ち上げた側壁であって、前記排出口が臨む側壁部分に形成された切欠き部を有する側壁と、前記排出口から流入する切削液を前記切粉受け板上へ案内する為の傾斜状の案内板と、前記排出口の下側で前記機械本体に固定された連結部材とを備え、前記連結部材は、鉛直な連結片と、この連結片の上端から前記案内板側へ屈曲した水平片と、前記連結片の下端から前記切粉受け板側に向けて前記案内板側へ傾斜状に屈曲する傾斜片とを有し、前記傾斜片の装着穴に、前記案内板の上端部の係合部を下面側から係合させて案内板を連結部材に連結したことを特徴としている。
この工作機械では、切削加工後の切削液が機械本体の排出口から切削液回収装置に流入すると、傾斜状の案内板が切削液を収容タンクの上面に配置した切粉受け板上へ案内する。切粉受け板で切削液から切粉を分離し、切粉を分離した後の切削液を収容タンクで収容する。切粉によって切粉受け板が目詰まりし切粉受け板の濾過性能が低下すると、切粉受け板よりも上側において切削液の液面が上昇する。切削液の液面が傾斜片の上端付近まで上昇した場合、案内板と連結部材の隙間から切削液が漏れ出すが、この切削液が傾斜片を伝って切粉受け板上に落下する。そのため、切削液が側壁の切欠き部から外部に流出しない。
請求項2の工作機械は、前記傾斜片は前記案内板と平行に形成されたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、連結部材は、鉛直な連結片と、この連結片の上端から前記案内板側へ屈曲した水平片と、連結片の下端から切粉受け板側に向けて案内板側へ傾斜状に屈曲する傾斜片とを有し、傾斜片の装着穴に、案内板の上端部の係合部を下面側から係合させて案内板を連結部材に連結したので、切粉によって切粉受け板が目詰まりし切削液の液面が傾斜片の上端付近まで上昇した場合、案内板と連結部材の隙間から切削液が漏れ出しても、この切削液を傾斜片を伝って切粉受け板上に落下させることができる。
その結果、切削液が側壁の切欠き部から外部に流出しないので、切削液回収装置における切削液の回収効率が向上するうえ、切粉受け板を頻繁に清掃する必要がなくなる。しかも、このような簡単な構造で実現できるので製作費の向上を抑制できる。
請求項2の発明によれば、傾斜片は前記案内板と平行に形成されたので、案内板と連結部材の隙間から漏れた切削液を切粉受け板上に確実に落下させることができる。
以下、本発明を実施する為の最良の形態について説明する。
図1〜図3に示すように、工作機械Mは、機械本体1と切削液回収装置6を備えている。
機械本体1において、ブロック2と左右両側の側板3との間に、切粉を含んだ切削液を切削液回収装置6へ流出させる一対の排出路4を夫々形成し、ブロック2の左右方向の中央部に排出路5を形成してある。この排出路5は、機械本体1において切削液回収装置6側に開放された排出口5aと連通し、各排出路4は排出口4aと連通している。
切削液回収装置6は、機械本体1の排出口4a,5aから切粉と共に排出される切削液を回収する為のものである。この切削液回収装置6は、収容タンク7と、底板8に取付けた切粉受け板9と、切粉受け板9の周囲に設けた板状の側壁10a,10b,10c,10dと、左右1対の案内板20と、連結部材25とを備えている。収容タンク7は、上面の一部を開口したほぼ箱状に構成してあり、排出口4a,5aから回収した切削液を収容する。切粉受け板9は、ほぼ矩形状に形成してあり、排出口4a,5aより下方において収容タンク7の上面に配置してある。
図1〜図3に示すように、底板8の中央部分には、排出口から流入する切削液から切粉を分離する為に、パンチ穴を多数穿設させた切粉受け板9を取付けてある。側壁10a,10b,10c,10dは、切粉受け板9から跳ね返った切削液が外部に飛散するのを防止する為に切粉受け板9の周囲に設けてある。側壁10aの中央部分には、切粉受け板9を取付けてある。排出口4a,5aが臨む側壁部分には切欠き部10eを形成してある。排出路4,5からの切削液の流出方向と平行に伸びる一対の側壁10b,10c間の寸法は、機械本体1における左右両側の側板3の外面と当接するように左右両側の側板3間の寸法よりも大きく形成してある。排出口4a,5aと対向する側の側壁10dにおける切欠き部10eの高さ位置は、排出口4a,5aを有する樋19の下端より若干低くなっている。
左右1対の案内板20は、排出口4a,5aから流入する切削液を切粉受け板9の上へ案内する為のものであり、切粉受け板9に対して傾斜状に配設してある。左側の案内板20における左側端には、上向きのフェンス部21を設けてある。右側の案内板20における右側端には、上向きのフェンス部(図示略)を設けてある。各案内板20の左右両側部のうちの一側部を上向きに90度屈曲させてフェンス部21を一体的に形成してある。
各案内板20の横幅寸法は1対の側壁10b,10c間の寸法の半分の長さよりも大きく設定してある。そのため、左右の案内板20は連結部材25に連結した状態で、左右の案内板20の傾斜面の端部が夫々重なっている。各案内板20の上端のほぼ中央部には、鉤型に屈曲形成したフック(係合部)22を設けてあり、各案内板20の中途部には、コ字状の把手23を突設してある。
次に、連結部材25について説明する。
図3、図4に示すように、連結部材25の横幅寸法は、1対の側壁10b,10c間とほぼ同じ寸法に設定してある。連結部材25は、鉛直な連結片26と、この連結片26の上端から案内板20側へ屈曲した水平片27と、連結片26の下端から切粉受け板9側に向けて案内板20側へ傾斜状に屈曲する傾斜片28とを有する。この連結部材25は、排出口4aの下側の樋19の先端面に連結片26を当接させた状態でボルト26aにより固定してある。
傾斜片28において中央部分よりも左右両側には、フック22の長さより長い装着穴28aを夫々穿設してある。傾斜片28の装着穴28aに、案内板20のフック22を下面側から係合させて案内板20を連結部材25に連結する。案内板20を連結部材25に連結した状態で、傾斜片28は案内板20とほぼ平行になるように形成してある。
図1、図2に示すように、収容タンク7に回収された切削液を工作機械に循環供給する為のポンプ11,12,13を収容タンク7の左右両端部に設けてある。切削液回収装置6の移動を容易にする為に4つの車輪14を収容タンク7の左右両側部に設けてある。
次に、切削液回収装置6を備えた工作機械Mの作用、効果について説明する。
切削加工後の切削液が機械本体1の排出口4a,5aから切削液回収装置6に流入すると、傾斜状の1対の案内板20が切削液を収容タンク7の上面に配置した切粉受け板9の上面へ案内する。切粉受け板9で切削液から切粉を分離し、切粉を分離した後の切削液を収容タンク7で収容する。切粉によって切粉受け板9が目詰まりし切粉受け板9の濾過性能が低下すると、切粉受け板9よりも上側において切削液の液面が上昇する。切削液の液面が傾斜片28の上端付近まで上昇した場合、案内板20と連結部材25の隙間、つまり、傾斜片28の装着穴28aにおいてフック22が係合していない部分から切削液が漏れ出す。この漏れ出た切削液は、傾斜片28を伝って切粉受け板9の上面に落下する。そのため、切削液が側壁10dの切欠き部10eから外部に流出しない。
このように、連結部材25は、鉛直な連結片26と、水平片27と、傾斜片28とを有し、傾斜片28の装着穴28aに、案内板20のフック22を下面側から係合させて案内板20を連結部材25に連結した。それ故、切粉によって切粉受け板9が目詰まりし切削液の液面が傾斜片28の上端付近まで上昇した場合、案内板20と連結部材25の隙間から漏れ出た切削液は、傾斜片28を伝って切粉受け板9の上面に落下する。
その結果、切削液が側壁10dの切欠き部10eから外部に流出しないので、切削液回収装置6における切削液の回収効率が向上するうえ、切粉受け板9を頻繁に清掃する必要がなくなる。しかも、このような簡単な構造で実現できるので製作費の向上を抑制できる。傾斜片28を案内板20とほぼ平行に形成したので、案内板20と連結部材25の隙間から漏れた切削液を切粉受け板9の上面に確実に落下させることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変更例について説明する。
1]連結部材の横幅寸法を案内板20の横幅とほぼ同じ寸法にしてもよい。この場合、樋19の先端面において2つの案内板20に対応する位置に連結部材を夫々固定し、各連結部材に対して1つの案内板20を夫々連結する。
本発明の実施例に係る工作機械本体の一部と切削液回収装置の斜視図である。 工作機械本体の一部と切削液回収装置の平面図である。 図2のIII-III線断面図である。 図3において案内板と連結部材の拡大断面図である。
符号の説明
M 工作機械
1 機械本体
4a,5a 排出口
6 切削液回収装置
7 収容タンク
9 切粉受け板
10a,10b,10c,10d 側壁
10e 切欠き部
20 案内板
22 フック
25 連結部材
26 連結片
27 水平片
28 傾斜片
28a 装着穴

Claims (2)

  1. 機械本体の排出口から切粉と共に排出される切削液を回収する為の切削液回収装置を備えた工作機械において、
    前記切削液回収装置は、
    前記排出口から回収した切削液を収容する収容タンクと、
    前記排出口より下方において前記収容タンクの上面に配置され、前記排出口から流入する切削液から切粉を分離する切粉受け板と、
    前記切粉受け板から跳ね返った切削液が外部に飛散するのを防止する為に前記切粉受け板の周囲に立ち上げた側壁であって、前記排出口が臨む側壁部分に形成された切欠き部を有する側壁と、
    前記排出口から流入する切削液を前記切粉受け板上へ案内する為の傾斜状の案内板と、
    前記排出口の下側で前記機械本体に固定された連結部材とを備え、
    前記連結部材は、鉛直な連結片と、この連結片の上端から前記案内板側へ屈曲した水平片と、前記連結片の下端から前記切粉受け板側に向けて前記案内板側へ傾斜状に屈曲する傾斜片とを有し、
    前記傾斜片の装着穴に、前記案内板の上端部の係合部を下面側から係合させて案内板を連結部材に連結したことを特徴とする工作機械。
  2. 前記傾斜片は前記案内板と平行に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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