JP2010097776A - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型で、ワークの被処理面を局所的かつ連続的に安定してプラズマ処理することができるプラズマ処理装置を提供すること。
【解決手段】本発明のプラズマ処理装置1は、板状のワーク10を保持する保持部4と、保持部4に保持されたワーク10の被処理面101に対面するように設置された第1の電極21と、保持部4に保持されたワーク10の被処理面101と反対側の裏面102の一部に対面するように設置された第2の電極22と、第2の電極22をワーク101の裏面102に沿って移動させる移動手段5と、ワーク10の被処理面101上に処理ガスを供給する処理ガス供給手段6と、第1の電極21と第2の電極22との間へ通電する通電手段6とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のプラズマ処理装置1は、板状のワーク10を保持する保持部4と、保持部4に保持されたワーク10の被処理面101に対面するように設置された第1の電極21と、保持部4に保持されたワーク10の被処理面101と反対側の裏面102の一部に対面するように設置された第2の電極22と、第2の電極22をワーク101の裏面102に沿って移動させる移動手段5と、ワーク10の被処理面101上に処理ガスを供給する処理ガス供給手段6と、第1の電極21と第2の電極22との間へ通電する通電手段6とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、プラズマ処理装置に関するものである。
材料の表面を加工する方法の1つとして、高周波電圧を印加した電極間に反応ガスを含む処理ガスを供給し、反応ガスに基づくラジカルを発生させ、該ラジカルとワークとのラジカル反応によって生成された生成物質を除去することで加工を行う、いわゆるプラズマChemical Vaporizationmachining(以下、「プラズマCVM」と略す。)が知られている。
このようなプラズマCVMでは、電極をワークに対して2次元的に走査して、電極とワークとを相対的に移動し、互いの位置関係を変化させながらワークの被処理面に対しプラズマ処理する方法が行われている(例えば、特許文献1参照)。
このようなプラズマCVMでは、電極をワークに対して2次元的に走査して、電極とワークとを相対的に移動し、互いの位置関係を変化させながらワークの被処理面に対しプラズマ処理する方法が行われている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のプラズマ処理装置は、上側の1対の電極板と、ウエハを載置する載置台とと、載置台に電圧を印加する第1の高周波電源と、1対の電極板間に電圧を印加する第2の高周波電源とを有している。そして、1対の電極板間に電圧を印加することにより、1対の電極間にプラズマを生じさせつつ、載置台に電圧を印加することにより、当該プラズマをウエハ上に導く。これとともに、1対の電極をウエハの板面に沿って移動させることで、当該プラズマをウエハ上で移動させる。
このようにして、かかるプラズマ処理装置は、ウエハを局所的かつ連続的にプラズマ処理することができる。
また、このようなプラズマ処理装置では、通常、1対の電極と第2の高周波電源との間に整合回路(インピーダンスマッチング回路)が存在し、プラズマ処理の安定化を図っている。
また、このようなプラズマ処理装置では、通常、1対の電極と第2の高周波電源との間に整合回路(インピーダンスマッチング回路)が存在し、プラズマ処理の安定化を図っている。
しかしながら、特許文献1にかかるプラズマ処理装置では、上記の整合回路に接続された1対の電極の移動により、1対の電極と整合回路との間の距離が変化し、その結果、これらの間のインピーダンスが変動してしまう。
そのため、上記の整合回路では、上述したようなインピーダンスの変動により、高周波の反射が大きくなって、マッチングがずれたり、ロスが発生したりする場合がある。
そのため、上記の整合回路では、上述したようなインピーダンスの変動により、高周波の反射が大きくなって、マッチングがずれたり、ロスが発生したりする場合がある。
また、1対の電極の移動を許容するため、1対の電極と整合回路とが比較的長い配線を介して接続されることとなる。このような配線は、1対の電極の移動に伴って伸縮したり、折れ曲がったりするので、この点でも、1対の電極と整合回路との間でのインピーダンスが変動してしまう。また、このような配線は、長く、また、1対の電極を移動させるためのモータ等のノイズ発生源に近いため、ノイズ発生源からのノイズを受けやすい。
以上のようなことから、従来では、プラズマ処理の安定化を十分に図ることができなかった。
また、プラズマ処理装置の小型化を図ることが望まれる。
以上のようなことから、従来では、プラズマ処理の安定化を十分に図ることができなかった。
また、プラズマ処理装置の小型化を図ることが望まれる。
本発明の目的は、小型で、ワークの被処理面を局所的かつ連続的に安定してプラズマ処理することができるプラズマ処理装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のプラズマ処理装置は、板状のワークを保持する保持部と、
前記保持部に保持された前記ワークの被処理面に対面するように設置された第1の電極と、
前記保持部に保持された前記ワークの前記被処理面と反対側の裏面の一部に対面するように設置された第2の電極と、
前記第2の電極を当該ワークの前記裏面に沿って移動させる移動手段と、
前記ワークの前記被処理面上に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間へ通電する通電手段とを有し、
前記処理ガス供給手段により前記被処理面上に前記処理ガスを供給するとともに、前記通電手段により前記第1の電極と前記第2の電極との間へ通電し、前記処理ガスを活性化させてプラズマを発生させつつ、前記第2の電極の移動に伴って、前記プラズマが発生するプラズマ発生領域を前記被処理面上で移動させることにより、前記被処理面を局所的に連続してプラズマ処理するように構成されていることを特徴とする。
これにより、小型で、ワークの被処理面を局所的かつ連続的に安定してプラズマ処理することができるプラズマ処理装置を提供することができる。
本発明のプラズマ処理装置は、板状のワークを保持する保持部と、
前記保持部に保持された前記ワークの被処理面に対面するように設置された第1の電極と、
前記保持部に保持された前記ワークの前記被処理面と反対側の裏面の一部に対面するように設置された第2の電極と、
前記第2の電極を当該ワークの前記裏面に沿って移動させる移動手段と、
前記ワークの前記被処理面上に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間へ通電する通電手段とを有し、
前記処理ガス供給手段により前記被処理面上に前記処理ガスを供給するとともに、前記通電手段により前記第1の電極と前記第2の電極との間へ通電し、前記処理ガスを活性化させてプラズマを発生させつつ、前記第2の電極の移動に伴って、前記プラズマが発生するプラズマ発生領域を前記被処理面上で移動させることにより、前記被処理面を局所的に連続してプラズマ処理するように構成されていることを特徴とする。
これにより、小型で、ワークの被処理面を局所的かつ連続的に安定してプラズマ処理することができるプラズマ処理装置を提供することができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記第2の電極は、接地されていることが好ましい。
これにより、第2の電極の帯電を防止することができ、第1の電極および第2の電極間に確実に電界を発生させることができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記第2の電極は、前記ワークの前記裏面に対して非接触で対向配置されていることが好ましい。
これにより、第2の電極がワークの裏面に沿って移動しても、第2の電極がワークの裏面を傷付けるのを防止することができる。また、第2の電極とワークの裏面との接触によってワークが上方に撓んだり位置ずれしたりするのを防止することもできる。
これにより、第2の電極の帯電を防止することができ、第1の電極および第2の電極間に確実に電界を発生させることができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記第2の電極は、前記ワークの前記裏面に対して非接触で対向配置されていることが好ましい。
これにより、第2の電極がワークの裏面に沿って移動しても、第2の電極がワークの裏面を傷付けるのを防止することができる。また、第2の電極とワークの裏面との接触によってワークが上方に撓んだり位置ずれしたりするのを防止することもできる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記第2の電極は、前記ワークの前記裏面に対して接触して対向配置されていることが好ましい。
これにより、第2の電極とワークの裏面との間の隙間の変動の発生を防止し、インピーダンスの安定化を図ることができる。その結果、プラズマ処理の安定化が図られる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記第2の電極は、その移動に伴って回転する回転部材で構成されていることが好ましい。
これにより、第2の電極をワークの裏面に接触させながら移動させても、第2の電極がワークの裏面を傷付けるのを防止または抑制することができる。
これにより、第2の電極とワークの裏面との間の隙間の変動の発生を防止し、インピーダンスの安定化を図ることができる。その結果、プラズマ処理の安定化が図られる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記第2の電極は、その移動に伴って回転する回転部材で構成されていることが好ましい。
これにより、第2の電極をワークの裏面に接触させながら移動させても、第2の電極がワークの裏面を傷付けるのを防止または抑制することができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記回転部材は、円筒状または円柱状をなし、その軸線回りに回転可能になっていることが好ましい。
これにより、第2の電極をワークの裏面に接触させながら移動させても、第2の電極がワークの裏面を傷付けるのを防止または抑制することができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記回転部材は、球状をなし、その中心回りに回転可能になっていることが好ましい。
これにより、第2の電極をワークの裏面に接触させながら移動させても、第2の電極がワークの裏面を傷付けるのを防止または抑制することができる。
これにより、第2の電極をワークの裏面に接触させながら移動させても、第2の電極がワークの裏面を傷付けるのを防止または抑制することができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記回転部材は、球状をなし、その中心回りに回転可能になっていることが好ましい。
これにより、第2の電極をワークの裏面に接触させながら移動させても、第2の電極がワークの裏面を傷付けるのを防止または抑制することができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記保持部は、前記ワークを平面視したときに、前記被処理面の縁部付近に位置するように構成されていることが好ましい。
これにより、ワークの被処理面を広範囲にプラズマ処理することができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記保持部は、前記ワークが前記第1の電極側に移動するのを規制する規制部材を備えることが好ましい。
これにより、第2の電極とワークの裏面とが接触しても、ワークが上方に撓んだり位置ずれしたりするのを防止することができる。
これにより、ワークの被処理面を広範囲にプラズマ処理することができる。
本発明のプラズマ処理装置では、前記保持部は、前記ワークが前記第1の電極側に移動するのを規制する規制部材を備えることが好ましい。
これにより、第2の電極とワークの裏面とが接触しても、ワークが上方に撓んだり位置ずれしたりするのを防止することができる。
以下、本発明のプラズマ処理装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態にかかるプラズマ処理装置の実施形態を示す図、図2は、図1に示すプラズマ処理装置の要部を示す断面図、図3は、図2に示すワークと第2の電極との関係を示す平面図である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態にかかるプラズマ処理装置の実施形態を示す図、図2は、図1に示すプラズマ処理装置の要部を示す断面図、図3は、図2に示すワークと第2の電極との関係を示す平面図である。
なお、以下の説明では、図1中互いに直交する3つの方向をx軸方向、y軸方向およびz軸方向とする。そのうち、ワーク10の被処理面101をxy平面(x軸およびy軸を含む平面)とし、被処理面101の法線方向をz軸方向とする。以下、対応する方向はその他の図においても同様である。また、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示すように、プラズマ処理装置1は、第1の電極(上部電極)21および第2の電極(下部電極)22と、保持部4と、移動手段5と、処理ガス供給手段6と、通電手段7と、制御手段8とを有している。
図1に示すように、プラズマ処理装置1は、第1の電極(上部電極)21および第2の電極(下部電極)22と、保持部4と、移動手段5と、処理ガス供給手段6と、通電手段7と、制御手段8とを有している。
このプラズマ処理装置1は、ワーク10を保持部4に保持した状態にて、処理ガス供給手段6によりワーク10の被処理面101に処理ガスを供給しつつ、通電手段7により第1の電極21および第2の電極22間へ通電することにより、処理ガスを活性化してプラズマを生成させ、このプラズマにより被処理面101を局所的に連続してプラズマ処理する装置である。
なお、本願明細書中の「プラズマ処理」は、被処理面101の研磨(例えば、被処理面101の凸部を除去し、被処理面101を平坦化する加工など)、厚さ方向へ貫通または凹没する孔を形成するエッチング加工、所望の平面視形状となるように不要な部分を削除するエッチング加工(成形加工)、被処理面101に所望の特性を付与する表面改質(例えば、撥水性、親水性の付与、熱処理による改質、酸化膜等の形成)、被処理面101に形成されたレジスト層等を除去するアッシング処理など、プラズマを利用した処理全般を含むものである。
以下、プラズマ処理装置1の各部の構成について説明する。
以下、プラズマ処理装置1の各部の構成について説明する。
第1の電極21は、後述する保持部4に保持されたワーク10の被処理面101に対面するように設置されている。
ここで、第1の電極21は、後述する高周波電源71や整合回路に対して不動に設置されている。これにより、第1の電極21と高周波電源71や整合回路との間の距離が変化しないため、これらの間のインピーダンスの変動を防止することができる。その結果、上記の整合回路において、インピーダンスの変動による高周波の反射を抑制し、マッチングずれやロスの発生を防止することができる。
ここで、第1の電極21は、後述する高周波電源71や整合回路に対して不動に設置されている。これにより、第1の電極21と高周波電源71や整合回路との間の距離が変化しないため、これらの間のインピーダンスの変動を防止することができる。その結果、上記の整合回路において、インピーダンスの変動による高周波の反射を抑制し、マッチングずれやロスの発生を防止することができる。
また、第1の電極21が不動に設置されているため、第1の電極21と整合回路との間の配線がプラズマ処理装置1の作動に伴って伸縮したり折れ曲がったりすることもなく、この点でも、第1の電極21と整合回路との間でのインピーダンスの変動を防止することができる。また、第1の電極21と整合回路との間の配線を比較的短くすることができる。そのため、かかる配線にノイズ発生源からノイズが混入するのを防止または抑制することができる。さらに、第1の電極21を不動とし、後述するように第2の電極22を移動させるので、ノイズ発生源となるモータ等を上記の配線から遠ざけることができ、この点でも、ノイズの影響を受けにくい。
第1の電極21の平面視形状は、正方形または長方形をなしている。なお、第1の電極21の形状、特に平面視形状は、ワーク10の形状に合わせて適宜設定することができ、例えば、平面視形状が円形であってもよい。
第1の電極21の平面視形状は、正方形または長方形をなしている。なお、第1の電極21の形状、特に平面視形状は、ワーク10の形状に合わせて適宜設定することができ、例えば、平面視形状が円形であってもよい。
一方、第2の電極22は、前述した第1の電極21の下面211に対向配置されている。
特に、図2および図3に示すように、第2の電極22は、後述する保持部4に保持されたワーク10の被処理面101と反対側の裏面102の一部に対面するように設置されている。
特に、図2および図3に示すように、第2の電極22は、後述する保持部4に保持されたワーク10の被処理面101と反対側の裏面102の一部に対面するように設置されている。
また、第2の電極22は、後述する移動手段5の作動により、ワーク10の裏面102に沿ってx軸方向およびy軸方向に移動し得るように構成されている。
このように、第2の電極22をワーク10の裏面102の一部に対向させつつ移動させることで、後述するようにプラズマ処理を可能としながら、第2の電極22の設置空間(移動空間)を小さくし、その結果、プラズマ処理装置1を小型化することができる。
このように、第2の電極22をワーク10の裏面102の一部に対向させつつ移動させることで、後述するようにプラズマ処理を可能としながら、第2の電極22の設置空間(移動空間)を小さくし、その結果、プラズマ処理装置1を小型化することができる。
本実施形態では、第2の電極22は、ワーク10の裏面102に対して非接触で対向配置されている。これにより、後述する移動手段5により第2の電極22がワーク10の裏面102に沿って移動しても、第2の電極22がワーク10の裏面102を傷付けるのを防止することができる。また、第2の電極22とワーク10の裏面102との接触によってワーク10が上方に撓んだり位置ずれしたりするのを防止することもできる。
このような第2の電極22の平面視形状は、図3に示すように、四角形(より具体的には正方形)をなしている。なお、第2の電極22の形状(特に平面視形状)は、それぞれ、ワーク10の形状に合わせて適宜設定することができ、例えば、平面視形状が円形であってもよい。また、例えば、第1の電極21の平面視形状が正方形で、第2の電極22の平面視形状が円形のように、第1の電極21および第2の電極22の平面視形状が互いに異なっていてもよい。
このような第1の電極21および第2の電極22は、それぞれ導線72を介して後述する高周波電源71に接続されている。また、第2の電極22は、導線72を介して直接接地されていて、接地電極としての機能を有する。これにより、第2の電極22の帯電を防止することができ、第1の電極21および第2の電極22間に確実に電界を発生させることができる。なお、以下では、第1の電極21と第2の電極22との間の空間を「プラズマ発生領域P」とも言う。
このような第1の電極21および第2の電極22の構成材料としては、それぞれ、特に限定されないが、例えば、銅、アルミニウム、鉄、銀等の金属単体、ステンレス鋼、真鍮、アルミニウム合金等の各種合金、金属間化合物、各種炭素材料等が挙げられる。
なお、第1の電極21の下面211に、誘電体材料で構成された誘電体膜を形成してもよい。
なお、第1の電極21の下面211に、誘電体材料で構成された誘電体膜を形成してもよい。
保持部4は、前述した第1の電極21と第2の電極22との間に板状のワーク10を保持する機能を有する。これにより、保持部4は、第1の電極21がワーク10の被処理面101に対面するようにワーク10を保持する。
この保持部4は、1対の保持部材41で構成されている。
各保持部材41は、ワーク10のx軸方向での端部(縁部)を保持するように構成されている。本実施形態では、各保持部材41は、横断面がL字状の段差部411が形成されており、この段差部411上にワーク10のx軸方向での端部(縁部)を載置・保持する。
この保持部4は、1対の保持部材41で構成されている。
各保持部材41は、ワーク10のx軸方向での端部(縁部)を保持するように構成されている。本実施形態では、各保持部材41は、横断面がL字状の段差部411が形成されており、この段差部411上にワーク10のx軸方向での端部(縁部)を載置・保持する。
このような保持部4は、ワーク10を保持した状態において、1対の保持部材41がワーク10のx軸方向での両端部(縁部)付近に位置している。
また、保持部4は、ワーク10を平面視したときに、被処理面101の縁部付近に位置するように構成されている。これにより、第2の電極22とワーク10の裏面102との間の距離を抑えつつ、ワーク10の裏面102に沿って広範囲に第2の電極22を移動させることができる。また、ワーク10の被処理面101の広範囲を第1の電極21の下面に対して露出することができる。その結果、ワーク10の被処理面101を広範囲にプラズマ処理することができる。
また、保持部4は、ワーク10を平面視したときに、被処理面101の縁部付近に位置するように構成されている。これにより、第2の電極22とワーク10の裏面102との間の距離を抑えつつ、ワーク10の裏面102に沿って広範囲に第2の電極22を移動させることができる。また、ワーク10の被処理面101の広範囲を第1の電極21の下面に対して露出することができる。その結果、ワーク10の被処理面101を広範囲にプラズマ処理することができる。
保持部4は、少なくとも、1つのワーク10のプラズマ処理が開始されてから終了するまでは、第2の電極22を保持する。また、保持部4は、誘電体材料で構成されているのが好ましい。これにより、保持部4とワーク10との境界部付近でのプラズマの発生を安定化することができる。
このような保持部材41の構成材料としては、誘電体材料であれば特に限定されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の各種プラスチック、石英ガラス、水晶等の各種ガラス、無機酸化物等が挙げられる。前記無機酸化物としては、例えば、Al2O3(アルミナ)、SiO2、ZrO2、TiO2等の金属酸化物、窒化シリコンなどの窒化物、BaTiO3(チタン酸バリウム)等の複合酸化物等の誘電体材料等が挙げられる。
このような保持部材41の構成材料としては、誘電体材料であれば特に限定されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の各種プラスチック、石英ガラス、水晶等の各種ガラス、無機酸化物等が挙げられる。前記無機酸化物としては、例えば、Al2O3(アルミナ)、SiO2、ZrO2、TiO2等の金属酸化物、窒化シリコンなどの窒化物、BaTiO3(チタン酸バリウム)等の複合酸化物等の誘電体材料等が挙げられる。
なお、保持部4の構成は、第1の電極21と第2の電極22との間に板状のワーク10を保持することができれば、前述したものに限定されない。例えば、保持部4は、枠状をなす部材で構成されていてもよい。すなわち、保持部は、ワーク10の縁部の全周に亘って係合・保持するものであってもよい。また、保持部は、板状をなす部材で構成されていてもよい。すなわち、保持部は、ワーク10の裏面102を覆うように設けられていてもよい。この場合、板状をなす部材は誘電体材料で構成し、厚さ(z軸方向の長さ)を、10〜500μm程度とする。
保持部4が保持するワーク10としては、特に限定されないが、例えば、石英ガラス、無アルカリガラス等の各種ガラス、水晶等の結晶性材料、アルミナ、シリカ、チタニア等の各種セラミックス、シリコン、ガリウム−ヒ素等の各種半導体材料、ダイヤモンド、黒鉛等の炭素系材料、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、液晶ポリマー、フェノール樹脂、アクリル樹脂等各種プラスチック(樹脂材料)のような誘電体材料で構成されたものが挙げられる。
本実施形態では、ワーク10は、その平面視(z軸方向から見た時の平面視)形状が正方形をなしている。なお、ワーク10の形状は、特に限定されず、例えば、平面視形状が長方形、それ以外の多角形、円形などをなしていてもよい。
移動手段5は、前述した第2の電極22をワーク10の裏面102に沿って移動させる機能を有するものである。
移動手段5は、前述した第2の電極22をワーク10の裏面102に沿って移動させる機能を有するものである。
すなわち、移動手段5は、第2の電極22をワーク10の裏面102に近接させた状態でx軸方向およびy軸方向に2次元的に移動するものである。なお、第1の電極21およびワーク10(保持部4)は、不動に設置されている。
移動手段5は、例えば、第2の電極22をx軸方向およびy軸方向に移動させるNC(数値制御)移動装置と、NC(数値制御)制御装置とが用いられる。この移動手段5は、ワーク10をプラズマ処理する際に、第2の電極22をx軸方向およびy軸方向に移動することにより、第1の電極21と第2の電極22との対向領域、すなわちプラズマ発生領域Pをワーク10の被処理面101に対して2次元的に移動する。
移動手段5は、例えば、第2の電極22をx軸方向およびy軸方向に移動させるNC(数値制御)移動装置と、NC(数値制御)制御装置とが用いられる。この移動手段5は、ワーク10をプラズマ処理する際に、第2の電極22をx軸方向およびy軸方向に移動することにより、第1の電極21と第2の電極22との対向領域、すなわちプラズマ発生領域Pをワーク10の被処理面101に対して2次元的に移動する。
ここで、NC制御装置は、例えば、CPUあるいはこれを備えるマイクロコンピュータやパーソナルコンピュータ等のコンピュータで構成されており、NC制御装置には、制御手段8により作成された加工計画データ(この中の第2の電極22の移動パターン)等が入力される。そして、NC制御装置は、制御手段8からの加工計画データ等に基づき、予め設定されたプログラムに従って、NC制御により移動手段5の作動を制御する。
このような移動手段5は、移動速度(すなわち、第2の電極22とワーク10との相対的な移動速度)や停止時間等を調整することができるように構成されている。このような移動手段5の作動は、後述する制御手段8により制御される。
このような移動手段5によって第2の電極22をワーク10の裏面102に沿ってx軸方向および/またはy軸方向に移動させることで、上述したようにプラズマ発生領域Pを被処理面101上で移動させ、ワーク10の加工形状をコントロールすることができる。
なお、移動手段5としては、本実施形態のものに限定されず、例えば、第2の電極22をz軸方向に移動させるように構成してもよい。
処理ガス供給手段6は、ワーク10の被処理面101上に処理ガスを供給するものである。
このような移動手段5によって第2の電極22をワーク10の裏面102に沿ってx軸方向および/またはy軸方向に移動させることで、上述したようにプラズマ発生領域Pを被処理面101上で移動させ、ワーク10の加工形状をコントロールすることができる。
なお、移動手段5としては、本実施形態のものに限定されず、例えば、第2の電極22をz軸方向に移動させるように構成してもよい。
処理ガス供給手段6は、ワーク10の被処理面101上に処理ガスを供給するものである。
この処理ガス供給手段6は、所定のガスを充填するガスボンベ(ガス供給源)61と、ガスボンベ61から供給されるガスの流量を調整するマスフローコントロ−ラ(流量調整手段)62と、プラズマ発生領域Pに向けて処理ガスを噴出するノズル63と、ノズル63とガスボンベ61とを接続する処理ガス供給流路64と、マスフローコントロ−ラ62より下流端側で、処理ガス供給流路64内の流路を開閉するバルブ(電磁バルブ)65とを有している。マスフローコントローラ62およびバルブ65は、それぞれ、制御手段8に電気的に接続され、制御手段8によりその作動が制御される。
このような処理ガス供給手段6は、バルブ65を開状態とした状態で、ガスボンベ61から処理ガスを送り出し、マスフローコントローラ62により処理ガスの流量を調節する。そして、流量が調整された処理ガスを処理ガス供給流路64を介してノズル63からプラズマ発生領域Pに導入(供給)する。また、処理ガス供給手段6は、バルブ65を閉状態とすることにより、プラズマ発生領域Pへの処理ガスの供給を停止する。
ガスボンベ61内に充填する処理ガスとしては、例えば、CF4、C2F6、C3F6、C4F8、CClF3、SF6等のフッ素原子含有化合物ガスやCl2、BCl3、CCl4等の塩素原子含有化合物ガスなどの各種ハロゲン系ガスが用いられる。
また、処理ガスは、一般に、上記処理ガスとキャリアガスとからなる混合ガスが用いられる。なお、「キャリアガス」とは、放電開始と放電維持のために導入するガスのことを言う。
また、処理ガスは、一般に、上記処理ガスとキャリアガスとからなる混合ガスが用いられる。なお、「キャリアガス」とは、放電開始と放電維持のために導入するガスのことを言う。
この場合、ガスボンベ61内に、混合ガス(処理ガス+キャリアガス)を充填して用いてもよいし、処理ガスとキャリアガスとがそれぞれ別のガスボンベに充填され、処理ガス供給流路64の途中でこれらが所定の混合比で混合されるような構成であってもよい。
キャリアガスとしては、He、Ne、Ar、Xe等の希ガスを用いることができる。これらは、単独でも2種以上を混合した形態でも用いることができる。また、処理ガスの解離促進のためにO2を混合ガスに混ぜてもよい。
キャリアガスとしては、He、Ne、Ar、Xe等の希ガスを用いることができる。これらは、単独でも2種以上を混合した形態でも用いることができる。また、処理ガスの解離促進のためにO2を混合ガスに混ぜてもよい。
ノズル63は、その先端部分がプラズマ発生領域Pに向かうように設置されている。これにより、プラズマ発生領域Pに確実に処理ガス(混合ガス)を供給することができる。なお、ノズル63の形状、配設位置および数などは、プラズマ発生領域Pに処理ガスを供給することができれば、特に限定されない。例えば、ノズル63は、第1の電極21の近傍に設置されていてもよい。また、ノズル63は、プラズマ発生領域Pの移動に伴って移動(追従)するよう構成されていてもよい。
なお、処理ガス供給手段6によって、第1の電極21および第2の電極22間に供給され、プラズマ発生領域Pにてプラズマ処理に供された処理済みの処理ガスは、好ましくは、図示しない排気手段により排気されるようになっている。この排気手段としては、特に限定されず、例えば吸引ノズルや、第1の電極21および第2の電極22がチャンバー内に設置されている場合に前記チャンバー内のガスを排気するファンなどが挙げられる。
通電手段7は、第1の電極21と第2の電極22との間へ通電する機能を有するものである。
通電手段7は、第1の電極21と第2の電極22との間へ通電する機能を有するものである。
この通電手段7、第1の電極21および第2の電極22間に高周波電圧を印加する高周波電源71と、第1の電極21と高周波電源71と第2の電極22とを導通する導線72とを備えている。また、高周波電源71は、制御手段8によりその作動が制御される図示しない電力調整部を有しており、制御手段8の制御により、供給する電力の大きさ(電力値)を変更し得るようになっている。また、図示されていないが、供給する電力に対する整合回路(インピーダンスマッチング回路)や、高周波電源71の周波数を変える周波数調整手段(回路)や、高周波電源71の印加電圧の最大値(振幅)を変える電圧調整手段(回路)などが必要に応じて設置されている。これにより、ワーク10に対するプラズマ処理の処理条件を適宜調整することができる。
ワーク10に対してプラズマ処理を行うときは、高周波電源71が作動して第1の電極21および第2の電極22間に高周波電圧が印加される。これにより、第1の電極21と第2の電極22との間に電界が発生し、処理ガス供給手段6により第1の電極21と第2の電極22との間に処理ガスが供給されると、放電が生じて、プラズマ発生領域Pにプラズマが発生する。
第1の電極21および第2の電極22間に印加する高周波の周波数は、特に限定されないが、10〜70MHzであるのが好ましい。また、前記高周波のRFパワーは、特に限定されないが、10〜150Wであるのが好ましい。
次に、プラズマ処理装置1の制御系について説明する。
図1に示すように、このプラズマ処理装置1は、入力等の各操作を行う操作部(入力手段)11と、記憶手段12と、プラズマ処理装置1の全体の作動(駆動)を制御する制御手段8とを備えている。
次に、プラズマ処理装置1の制御系について説明する。
図1に示すように、このプラズマ処理装置1は、入力等の各操作を行う操作部(入力手段)11と、記憶手段12と、プラズマ処理装置1の全体の作動(駆動)を制御する制御手段8とを備えている。
操作部11としては、例えば、キーボード、液晶表示パネル、EL表示パネル等を備えたタッチパネル等を用いることができ、この場合は、操作部11は、各種の情報を表示(報知)する表示手段(報知手段)を兼ねるものでもよい。
制御手段8は、例えば、CPUあるいはこれを備えるマイクロコンピュータやパーソナルコンピュータ等のコンピュータで構成されている。この制御手段8には、操作部11からの信号が入力される。
制御手段8は、例えば、CPUあるいはこれを備えるマイクロコンピュータやパーソナルコンピュータ等のコンピュータで構成されている。この制御手段8には、操作部11からの信号が入力される。
制御手段8は、操作部11からの信号に基づき、固定手段5の作動を制御する。また、制御手段8は、操作部11からの信号に基づき、予め設定されたプログラムに従って、加工計画データを作成し、この加工計画データに基づいて、処理ガス供給手段6および通電手段7の作動をそれぞれ制御する。加工計画データには、例えば、第1の電極21および第2の電極22間に印加する高周波電圧の大きさ、処理ガスの供給量などのデータが含まれている。
記憶手段12は、記憶媒体を有し、前記加工計画データ等を記憶する。記録媒体としては、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、ICメモリー、HD(ハードディスク)等が挙げられる。この記憶手段12における書き込み(記憶)、書き換え、消去、読み出し等の制御は、制御手段8によりなされる。
以上説明したようなプラズマ処理装置1によれば、第2の電極22をワーク10の裏面102の一部に対向させつつ移動させることで、第1の電極21を不動に設置しながらも、ワーク10の被処理面101にプラズマ処理を施すことができる。
特に、第1の電極21を不動に設置することで、第1の電極21と高周波電源71や整合回路との間の距離が変化しないため、これらの間のインピーダンスの変動を防止することができる。その結果、上記の整合回路において、インピーダンスの変動による高周波の反射を抑制し、マッチングずれやロスの発生を防止することができる。
特に、第1の電極21を不動に設置することで、第1の電極21と高周波電源71や整合回路との間の距離が変化しないため、これらの間のインピーダンスの変動を防止することができる。その結果、上記の整合回路において、インピーダンスの変動による高周波の反射を抑制し、マッチングずれやロスの発生を防止することができる。
また、第1の電極21と整合回路との間の配線がプラズマ処理装置1の作動に伴って伸縮したり折れ曲がったりすることもなく、この点でも、第1の電極21と整合回路との間でのインピーダンスの変動を防止することができる。
また、第1の電極21と整合回路との間の配線を比較的短くすることができる。そのため、かかる配線にノイズ発生源からノイズが混入するのを防止または抑制することができる。さらに、第1の電極21を不動とし、後述するように第2の電極22を移動させるので、ノイズ発生源となるモータ等を上記の配線から遠ざけることができ、この点でも、ノイズの影響を受けにくい。
また、第1の電極21と整合回路との間の配線を比較的短くすることができる。そのため、かかる配線にノイズ発生源からノイズが混入するのを防止または抑制することができる。さらに、第1の電極21を不動とし、後述するように第2の電極22を移動させるので、ノイズ発生源となるモータ等を上記の配線から遠ざけることができ、この点でも、ノイズの影響を受けにくい。
このようにして、プラズマ処理装置1は、ワーク10の被処理面101に安定してプラズマ処理を施すことができる。
さらに、第2の電極22をワーク10の裏面102の一部に対向させつつ移動させることで、前述したようにプラズマ処理を可能としながら、第2の電極22の設置空間(移動空間)を小さくし、その結果、プラズマ処理装置1を小型化することができる。
さらに、第2の電極22をワーク10の裏面102の一部に対向させつつ移動させることで、前述したようにプラズマ処理を可能としながら、第2の電極22の設置空間(移動空間)を小さくし、その結果、プラズマ処理装置1を小型化することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態にかかるプラズマ処理装置の要部を示す断面図、図5は、図4に示すワークと第2の電極との関係を示す平面図である。
以下、第2実施形態のプラズマ処理装置について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態にかかるプラズマ処理装置の要部を示す断面図、図5は、図4に示すワークと第2の電極との関係を示す平面図である。
以下、第2実施形態のプラズマ処理装置について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のプラズマ処理装置は、第2の電極および保持部の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態のプラズマ処理装置1と同様である。
本実施形態のプラズマ処理装置は、図4に示すように、ワーク10を保持する保持部4Aと、保持部4Aに保持されたワーク10の裏面102の一部に対面する第2の電極22Aとを有している。
保持部4Aは、1対の保持部材41Aで構成されている。
本実施形態のプラズマ処理装置は、図4に示すように、ワーク10を保持する保持部4Aと、保持部4Aに保持されたワーク10の裏面102の一部に対面する第2の電極22Aとを有している。
保持部4Aは、1対の保持部材41Aで構成されている。
各保持部材41Aは、ワーク10のx軸方向での端部(縁部)を保持するように構成されている。本実施形態では、各保持部材41Aは、横断面が矩形状の溝411Aが形成されており、この溝411A内にワーク10のx軸方向での端部(縁部)が係合・保持されている。このような溝411Aにワーク10の縁部を係合させることで、後述するように第2の電極22Aとワーク10の裏面102とが接触しても、ワーク10が上方に撓んだり位置ずれしたりするのを防止することができる。すなわち、各保持部材41Aは、ワーク10が第1の電極21側に移動するのを規制する規制部材を構成する。
また、保持部4Aも、前述した第1実施形態の保持部4と同様、ワーク10を保持した状態において、1対の保持部材41Aがワーク10のx軸方向での両端部(縁部)付近に位置している。
第2の電極22Aは、図4および図5に示すように、前述した保持部4Aに保持されたワーク10の裏面102に接触して対向配置されている。
この第2の電極22Aは、円柱状(または円筒状)をなしている。すなわち、第2の電極22Aは、xz断面が円形状(または円環状)をなし、y軸方向に延在している、本実施形態では、第2の電極22Aは、y軸方向におけるワーク10の略全域に亘って延在している。
第2の電極22Aは、図4および図5に示すように、前述した保持部4Aに保持されたワーク10の裏面102に接触して対向配置されている。
この第2の電極22Aは、円柱状(または円筒状)をなしている。すなわち、第2の電極22Aは、xz断面が円形状(または円環状)をなし、y軸方向に延在している、本実施形態では、第2の電極22Aは、y軸方向におけるワーク10の略全域に亘って延在している。
また、第2の電極22Aは、ワーク10の裏面102に沿ってx軸方向に移動し得るように構成されている。このように第2の電極22Aをx軸方向に移動させるだけで、ワーク10の被処理面101の略全域をプラズマ処理することができる。また、第2の電極22Aの設置空間(移動空間)を小さくし、その結果、プラズマ処理装置1を小型化することができる。また、第2の電極22Aとワーク10の裏面102との接触させた状態とすることで、第2の電極22Aとワーク10の裏面102との間の隙間の変動の発生を防止し、インピーダンスの安定化を図ることができる。その結果、プラズマ処理の安定化が図られる。
本実施形態では、第2の電極22Aは、その軸線回りに回転可能になっている。これにより、前述したように第2の電極22Aをワーク10の裏面102に接触させながらx軸方向に移動させても、第2の電極22Aが裏面102を傷付けるのを防止または抑制することができる。
また、第2の電極22Aは、そのx軸方向での移動に伴って従動回転させるように構成してもよいが、x軸方向での移動に伴ってその移動速度と同速度となるような周速度でモータ等により回転駆動するのが好ましい。これにより、第2の電極22Aが裏面102を傷付けるのをより確実に防止または抑制することができる。
また、第2の電極22Aは、そのx軸方向での移動に伴って従動回転させるように構成してもよいが、x軸方向での移動に伴ってその移動速度と同速度となるような周速度でモータ等により回転駆動するのが好ましい。これにより、第2の電極22Aが裏面102を傷付けるのをより確実に防止または抑制することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図6は、本発明の第3実施形態にかかるプラズマ処理装置の要部を示す断面図、図7は、図6に示すワークと第2の電極との関係を示す平面図である。
以下、第3実施形態のプラズマ処理装置について、前述した第1実施形態および第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図6は、本発明の第3実施形態にかかるプラズマ処理装置の要部を示す断面図、図7は、図6に示すワークと第2の電極との関係を示す平面図である。
以下、第3実施形態のプラズマ処理装置について、前述した第1実施形態および第2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本実施形態のプラズマ処理装置は、第2の電極の構成が異なる以外は、前述した第2実施形態のプラズマ処理装置と同様である。
本実施形態のプラズマ処理装置では、図6に示すように、保持部4Aに保持されたワーク10の裏面102の一部に対面する第2の電極22Bとを有している。
第2の電極22Bは、図6および図7に示すように、前述した保持部4Aに保持されたワーク10の裏面102に接触して対向配置されている。
この第2の電極22Bは、球状をなしている。
本実施形態のプラズマ処理装置では、図6に示すように、保持部4Aに保持されたワーク10の裏面102の一部に対面する第2の電極22Bとを有している。
第2の電極22Bは、図6および図7に示すように、前述した保持部4Aに保持されたワーク10の裏面102に接触して対向配置されている。
この第2の電極22Bは、球状をなしている。
また、第2の電極22Bは、ワーク10の裏面102に沿ってx軸方向およびy軸方向に移動し得るように構成されている。このように第2の電極22Bをx軸方向およびy軸方向に移動させるだけで、ワーク10の被処理面101の略全域をプラズマ処理することができる。また、第2の電極22Bの設置空間(移動空間)を小さくし、その結果、プラズマ処理装置1を小型化することができる。また、第2の電極22Bとワーク10の裏面102との接触させた状態とすることで、第2の電極22Bとワーク10の裏面102との間の隙間の変動の発生を防止し、インピーダンスの安定化を図ることができる。その結果、プラズマ処理の安定化が図られる。
本実施形態では、第2の電極22Bは、その中心回りに回転可能になっている。これにより、前述したように第2の電極22Bをワーク10の裏面102に接触させながらx軸方向およびy軸方向に移動させても、第2の電極22Bが裏面102を傷付けるのを防止または抑制することができる。
本実施形態では、第2の電極22Bは、その中心回りに回転可能になっている。これにより、前述したように第2の電極22Bをワーク10の裏面102に接触させながらx軸方向およびy軸方向に移動させても、第2の電極22Bが裏面102を傷付けるのを防止または抑制することができる。
また、第2の電極22Bは、そのx軸方向およびy軸方向での移動に伴って従動回転させるようにしてもよいが、x軸方向およびy軸方向での移動に伴ってその移動速度と同速度となるような周速度で回転駆動するのが好ましい。これにより、第2の電極22Aが裏面102を傷付けるのをより確実に防止または抑制することができる。この場合、例えば、第2の電極22Bのワーク10とは反対側にワーク10と平行な板状の部材を配置し、第2の電極22Bと同形状および同寸法の回転可能な球体を第2の電極22Bおよび上記板状の部材に接触させることで、第2の電極22Bをx軸方向およびy軸方向での移動に伴ってその移動速度と同速度となるような周速度で回転駆動させることができる。
以上、本発明のプラズマ処理装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。
以上、本発明のプラズマ処理装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。
1……プラズマ処理装置 11……操作部 12……記憶手段 21……第1の電極 211……下面 22、22A、22B……第2の電極 221……上面 4、4A……保持部 41、41A……保持部材 411……段差部 411……溝 5……移動手段 6……処理ガス供給手段 61……ガスボンベ(ガス供給源) 62……マスフローコントロ−ラ(流量調整手段) 63……ノズル 64……処理ガス供給流路 65……バルブ 7……通電手段 71……高周波電源 72……導線 8……制御手段 10……ワーク 101……被処理面 101……被処理面 G……処理ガス P……プラズマ発生領域
Claims (9)
- 板状のワークを保持する保持部と、
前記保持部に保持された前記ワークの被処理面に対面するように設置された第1の電極と、
前記保持部に保持された前記ワークの前記被処理面と反対側の裏面の一部に対面するように設置された第2の電極と、
前記第2の電極を当該ワークの前記裏面に沿って移動させる移動手段と、
前記ワークの前記被処理面上に処理ガスを供給する処理ガス供給手段と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間へ通電する通電手段とを有し、
前記処理ガス供給手段により前記被処理面上に前記処理ガスを供給するとともに、前記通電手段により前記第1の電極と前記第2の電極との間へ通電し、前記処理ガスを活性化させてプラズマを発生させつつ、前記第2の電極の移動に伴って、前記プラズマが発生するプラズマ発生領域を前記被処理面上で移動させることにより、前記被処理面を局所的に連続してプラズマ処理するように構成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記第2の電極は、接地されている請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記第2の電極は、前記ワークの前記裏面に対して非接触で対向配置されている請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
- 前記第2の電極は、前記ワークの前記裏面に対して接触して対向配置されている請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
- 前記第2の電極は、その移動に伴って回転する回転部材で構成されている請求項4に記載のプラズマ処理装置。
- 前記回転部材は、円筒状または円柱状をなし、その軸線回りに回転可能になっている請求項5に記載のプラズマ処理装置。
- 前記回転部材は、球状をなし、その中心回りに回転可能になっている請求項5に記載のプラズマ処理装置。
- 前記保持部は、前記ワークを平面視したときに、前記被処理面の縁部付近に位置するように構成されている請求項1ないし7のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
- 前記保持部は、前記ワークが前記第1の電極側に移動するのを規制する規制部材を備える請求項1ないし8のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
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JP2018006664A (ja) * | 2016-07-07 | 2018-01-11 | 東芝メモリ株式会社 | プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 |
-
2008
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