JP2010097725A - アルカリ電池用セパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 電解液の保液性が良好で、耐アルカリ性に優れ、電池寿命を長らえることが可能なアルカリ電池用セパレータを提供する。
【解決手段】 繊維表面に、モノマー量が0.35%未満のナイロン11が配された繊維によって構成されることを特徴とするアルカリ電池用セパレータ。あるいは、鞘部にモノマー量が0.35%未満のナイロン11が配され、芯部に鞘部に配されたナイロン11よりも高融点のポリアミド系樹脂が配されてなる芯鞘複合型の繊維によって構成されることを特徴とするアルカリ電池用セパレータ。
前記セパレータは、不織布の形態であることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アルカリ性の電解液を用いたアルカリ電池に使用する電池用セパレータに関するものである。
従来、アルカリ電池用セパレータとしてはポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、またはセルロース繊維などからなる不織布が用いられている(特許文献1 段落番号0008、0030)
ポリアミド繊維やセルロース繊維は、電解液の保液性、吸水性に優れ、電解液の拡散性が高いことから高率放電が可能であるが、高温における耐アルカリ性が良好ではないため、アルカリによる加水分解や酸化反応によって生じる不純物によって、電池の自己放電が加速し電池寿命が短くなるという欠点がある。また、ポリプロピレン繊維は、耐アルカリ性に優れているものの、電解液への親和性が良くないため電解液の保液性に劣り、そのため正・負両極をできる限り接近させて高率放電を行なおうとするとリーク現象が生じて電池が使用できない状態となる。
近年、従来のアルカリ二次電池であるニカド電池に比べ、環境負荷が少なく、よりエネルギー密度の高いリチウムイオン電池やニッケル水素電池へのシフトが進んでいるが、これらの電池は電解液のアルカリ性がより高くなるため、従来ニカド電池で使用していたナイロン6やナイロン66を主体としたポリアミド繊維からなる不織布をこれらの電池に適用しようとすると、耐アルカリ性が劣ることによる欠点がより顕著となる。
特開2003−338292号
本発明は、前記の問題を解決するもので、電解液の保液性が良好で、耐アルカリ性に優れ、電池寿命を長らえることが可能なアルカリ電池用セパレータを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、オリゴマー含量の低いナイロン11を繊維表面に配した繊維を用いると、電解液の保液性が良好であり、かつ高温下での耐アルカリ性が良好となることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、繊維表面に、モノマー量が0.35%未満のナイロン11が配された繊維によって構成されることを特徴とするアルカリ電池用セパレータを要旨とするものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明では、繊維表面にモノマー量が0.35%未満のナイロン11が配された繊維(以下、「ナイロン11繊維」ともいう。)が用いられる。ナイロン11は、ヒマ(トウゴマ)の種子から抽出されたひまし油を元に、11−アミノウンデカン酸を生成、合成しこれを重縮合して得られるものである。したがって、本発明に用いるナイロン11繊維は、再生が可能な植物を由来とするポリマー成分を繊維表面に配した繊維であり、地球環境に配慮した繊維といえる。
本発明で用いるナイロン11は、モノマー量の合計が0.35%未満となるのであれば、少量のε−カプロラクタムやヘキサメチレンジアンモニウムアジペートなどの他のポリアミド形成単量体を共重合したものであってもよく、また、本発明の目的が達成される範囲において、ナイロン6やナイロン66等の他のポリアミドをブレンドしたものでもよい。さらには、ナイロン11中に、効果を損なわない範囲であれば、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、艶消剤、無機充填剤、補強剤、耐熱剤、着色剤、顔料等の各種添加剤を含有していてもよい。ただし、電池寿命を損うような添加剤は避けるべきである。
ナイロン11繊維は、単糸の横断面形状において、繊維表面がナイロン11によって覆われたものである。繊維表面を完全にナイロン11によって被覆することによって、アルカリ電池セパレータとして、高温下での耐アルカリ性が向上し、電池寿命を延ばすことが可能となる。ナイロン11繊維において、単糸すべてがナイロン11のみによって構成される単成分型のものでもよいが、他の熱可塑性樹脂とナイロン11とを複合した複合型のものであってもよい。
複合型の場合は、鞘部にナイロン11を配し、芯部に他の熱可塑性樹脂を配した芯鞘型形状のもの、最外層にナイロン11を配し、その他の層に他の熱可塑性樹脂を配した多層型形状のものが挙げられる。ナイロン11と複合する他の熱可塑性樹脂としては、ポリアミドやポリエステル等を用いることができる。他の安価な熱可塑性樹脂と複合することによって、コスト的にも有利となる。中でも、接合面の剥離を防止する観点から相溶性が良好なポリアミド系樹脂を採用することが好ましく、特にナイロン6(融点220℃)やナイロン66(融点255℃)、ナイロン610(融点215℃)、ナイロン46(融点295℃)等が好ましく用いることができる。このようにナイロン11よりも高融点のナイロン6などのポリアミドを芯部に配し、鞘部に融点185℃のナイロン11を配した芯鞘型複合繊維は、鞘部のナイロン11を熱融着成分として機能させるバインダー繊維としても用いることができるため、有効である。なお、複合型のナイロン11繊維をバインダー繊維として用いる場合は、鞘成分を構成するナイロン11と芯成分を構成する高融点ポリアミドの融点との差は10℃以上とするとよい。融点差が10℃未満であると、熱融着成分となるナイロン11と芯成分の高融点ポリアミドとの融点と接近しすぎて、加熱処理により得られるシートがフィルムライクとなり、保液性が低下するためである。
ナイロン11繊維が複合型の場合は、繊維中にナイロン11が占める割合を50質量%以上とすることが好ましく、中でも60質量%以上とすることが好ましい。繊維中にナイロン11の割合が少なすぎると、本発明の目的が達成されにくい。
ナイロン11繊維の形状は、単成分型および複合型ともに円形断面のみでなく、偏平断面や、三角、四角等の多角形や多葉形等の異形断面形状であってもよい。また、中心部に中空部を有していてもよい。中空部を有する場合の繊維形態は、ナイロン11のみからなる単成分型か、複合型の際は、最外層にナイロン11を配し、かつ中空部分(最内層)にもナイロン11を配してなるものが好ましい。
本発明で用いるナイロン11は、モノマー量が0.35%以下である。ナイロン11中のモノマー量が少ないと、繊維中から溶出されるモノマー量が微量となるため、電池セパレータとして好適に使用できる。また、モノマー量を0.35%以下とすることにより、耐アルカリ性が向上し、電池セパレータの寿命を延ばすことが可能となる。さらには、モノマー量が0.35%以下のナイロン11は、通常の溶融紡糸、延伸条件で操業性よくナイロン11繊維を得ることができ、優れた強伸度特性(タフネス)のナイロン11繊維を得ることができる。
なお、本発明において、ナイロン11のモノマー量の測定は、以下の方法によって行う。すなわち、ナイロン11チップを凍結粉砕して1mm角以下になるようにし、これを0.5g分精秤し、純水10mlを添加して、60℃のウォーターバス中で2時間抽出する。0.45μmのフィルターでろ過し、GC/MS測定用試料とし、以下に示す条件でGC/MSの測定を行うものである。
装置:GC:アジレント 6890N、MS:アジレント 5975C
カラム:5%−ジフェニル−95%−ジメチルポリシロキサン
カラム温度:50℃、昇温測定 20℃/分
キャリアガス:ヘリウム
注入口温度:250℃、注入量1μリットル、スプリット比 10:1
検出器温度:280℃
ナイロン11のモノマー量を0.35%未満とする方法としては、チップとイオン交換水を向流で接触させ、浴比(チップ/イオン交換水=1/10〜1/4)、97℃で8〜16時間、抽出処理を行う方法が挙げられる。ナイロン11繊維を得る際の原料であるナイロン11として、モノマー量が0.35%未満のものを用いれば、得られる繊維を構成するナイロン11のモノマー量もまた0.35%未満となる。
本発明において、ナイロン11繊維の引張強度は4.0cN/dtex以上、伸度は55%以下であることが好ましい。強度が4.0cN/dtex未満であると、相対的に伸度が高くなり、耐アルカリ性が不十分となることがある。伸度が55%を超えると、耐アルカリ性に劣ることがある。なお、伸度の下限については、15%程度とする。伸度が15%に満たない場合、繊維の製造工程における延伸工程で、延伸ローラーに単糸が捲き付き切断する頻度が高くなって、生産性が低下するなどのコストアップ要因となるためである。
本発明のアルカリ電池セパレータは、上記したナイロン11繊維によって構成されるが、繊維が構成するセパレータのシート形態としては、繊維を製編または製織したもの、カードウェブ等を作成して短繊維不織布としたもの、湿式抄紙法により抄紙としたもの、スパンボンド法により長繊維不織布としたもの等が挙げられる。また、これらのシートは、プレス加工、熱処理加工等を行って、セパレータとしての適度な空隙、厚み、平滑性、強度等を調整するとよい。
本発明においては、所定の長さに切断して得られた短繊維を、通常のカード法、エアレイ法、湿式抄紙法などによりウエブを形成し、さらにフラットカレンダーロール、エンボスカレンダーロールなどの熱圧着処理装置を使用して熱処理することにより製造した短繊維不織布を用いることが好ましい。
本発明のアルカリ電池セパレータは、ナイロン11繊維のみから構成されるものであってもよいが、ナイロン11繊維以外の他の繊維を混合してもよい。例えば、耐アルカリ性の良好なポリフェニレンスルフィド(PPS)繊維(融点285℃)を混合してもよい。具体的には、PPS繊維とナイロン11繊維(単成分からなる繊維あるいは、ナイロン11繊維と他の熱可塑性樹脂との複合繊維)とを混合したものであって、ナイロン11のみが軟化、溶融する程度の温度で熱処理が施されたシートが挙げられる。
本発明のセパレータの目付、厚みは特に限定するものではないが、外力により破断しにくいとともに、電池容量を高くできるように目付は20〜150g/mであるのが好ましく、30〜100g/mであるのがより好ましく、40〜80g/mであるのがさらに好ましい。また厚みは0.05〜0.4mであるのが好ましく、0.08〜0.2mmであるのがより好ましい。
本発明の電池用セパレータによれば、セパレータを構成する繊維が、繊維表面にナイロン11が配された繊維であり、かつ、ナイロン11中のモノマー量が0.35%未満とすることにより、所望の耐アルカリ性を確保することができ、保液性、吸水性も高いものとすることができる。従って、本発明のセパレータを組み込んだアルカリ電池は電池寿命が長く、高効率放電が可能となる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、各種特性は、下記の方法によって測定した。
(1)強度、伸度:JIS−L−1015 引張強さ及び伸び率の標準時試験に記載の方法に従い、定速伸長型の試験機を使用し、つかみ間隔20mm、引っ張り速度20mm/分で測定した。
(2)目付(g/m):20×25cmの試料を3カ所から切り取り、質量を測定し、単位面積100mあたりの質量に換算し、その平均値を求めた。
(3)耐アルカリ性:繊維を80℃に加熱した40%KOH水溶液に500時間浸漬した後に強度を測定し、浸漬後の強度を加熱浸漬処理前の強度で除した値に100を乗じた値を強度保持率として求め、耐アルカリ性の尺度した。
(4)電解液の保液性:10cm×10cmの大きさに切り出した試験片を、室温に保持した40%KOH水溶液中に1時間浸漬した後、液中より引き上げて垂直に吊るし、10分後の試験片の質量を測定する。10分後の試験片質量と浸漬前の試験片質量との差より保液量を求め、保液量を浸漬前の試験片質量で除して100を乗じた値を保液率とし、保液性の尺度とした。
(5)電解液の吸水性:試料の長手方向がタテ方向(機械方向)となるように2.5×20cmの細長い試料片を切り出し、室温に保持した40%KOH水溶液に、試料片の下端1cmが水溶液中に漬かるように垂直に吊るし、30分後にKOH水溶液が上昇した高さを測定した。
(6)電池の寿命:試料を、容量1000mAhrのリチウムイオン電池にセパレータとして組み込み、充放電を繰り返す。充放電の繰り返し回数(サイクル)として、800サイクル後の放電可能時間を、測定当初の放電可能時間で除して100を乗じた値を放電可能時間維持率として求め、電池寿命の目安とした。値が大きいほど寿命が長いことになる。
実施例1
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が2.01、モノマー量が0.25%のナイロン11チップを用い、このチップの水分率を0.05質量%に調整した後、エクストルーダー型溶融押出機に供給し、紡糸温度230℃で溶融紡糸した。紡出糸条を冷却風で冷却したあと、引き取り速度1000m/分で引き取って未延伸糸条を得た。得られた糸条を集束し、33万dtexのトウにして延伸倍率3.0倍で延伸し、機械クリンパーにて捲縮を付与した後、仕上げ油剤を0.3%付与した。その後、140℃の乾燥機で乾燥、熱処理して長さ51mmに切断した。得られたナイロン11繊維は単糸繊度2.2dtex、強度4.3cN/dtex、伸度45%、捲縮数11.6ヶ/25mm、捲縮率10.3%であった。
得られたナイロン11繊維とポリフェニレンスルフィド繊維(東レ社製、商品名「トルコン」 単糸繊度1dtex、繊維長51mm)とを等質量用い、ローラーカード法によって混合ウエブを作成した。この混合ウエブを195℃に加熱したフラットカレンダーロールに通し、目付75g/m、厚さ0.2mmの不織布とした。ナイロン11繊維の耐アルカリ性および得られた不織布の保液性、吸水性ならびにこの不織布をセパレータとして用いた電池の寿命を表1に示す。
実施例2
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が2.49、モノマー量が0.05%のナイロン11チップを用い、紡糸温度265℃とすること以外は実施例1と同様にして単糸繊度2.2dtex、強度5.2cN/dtex、伸度42%、捲縮数11.0ヶ/25mm、捲縮率10.8%のナイロン11繊維を得た。得られたナイロン11繊維を用い、実施例1において、混合ウェブの目付を変更した以外は、実施例と同様にして不織布を得た。得られた不織布は目付け130g/m、厚さ0.3mmであった。ナイロン11繊維の耐アルカリ性および不織布の保液性、吸水性ならびにこの不織布をセパレータとして用いた電池の寿命を表1に示す。
実施例3
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が3.25、融点260℃のナイロン66チップを芯成分とし、相対粘度が2.49、モノマー量が0.05%のナイロン11を鞘成分として用い、両成分を複合紡糸装置に導入し、単糸の形状を芯鞘型複合繊維となるようにして290℃で溶融紡糸を行った。このとき、芯成分と鞘成分の質量比(芯成分:鞘成分)は50:50とした。
紡出糸条を冷却風で冷却したあと、引き取り速度1000m/分で引き取って未延伸糸条を得た。得られた糸条を集束し、33万dtexのトウにして延伸倍率2.8倍で延伸し、機械クリンパーにて捲縮を付与した後、仕上げ油剤を0.3%付与した。その後140℃の乾燥機で乾燥、熱処理して長さ51mmに切断した。得られた複合型のナイロン11繊維は単糸繊度2.2dtex、強度4.1cN/dtex、伸度45%、捲縮数12.6ヶ/25mm、捲縮率11.5%であった。得られた複合型のナイロン11繊維のみを用い、カード機を通してウエブとし、さらに185℃で熱エンボス加工を行って目付70g/m、厚さ0.15mmの不織布とした。ナイロン11繊維の耐アルカリ性および不織布の保液性、吸水性ならびにこの不織布をセパレータとして用いた電池の寿命を表1に示す。
実施例4
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が3.50のナイロン6チップを芯成分とし、紡糸温度260℃としたこと以外は、実施例3と同様にして実施した。
得られた複合型のナイロン11繊維は、単糸繊度2.2dtex、強度4.4cN/dtex、伸度41%、捲縮数11.5ヶ/25mm、捲縮率11.2%であった。得られたナイロン11繊維のみを用い、カード機を通してウエブとし、さらに180℃で熱エンボス加工を行って目付70g/m、厚さ0.2mmの不織布とした。ナイロン11繊維の耐アルカリ性および不織布の保液性、吸水性ならびにこの不織布をセパレータとして用いた電池の寿命を表1に示す。
実施例5
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が1.98、モノマー量が0.35%のナイロン11チップを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてナイロン11繊維を得た。
得られたナイロン11繊維は、単糸繊度2.2dtex、強度3.8cN/dtex、伸度48%、捲縮数12.4ヶ/25mm、捲縮率11.0%であった。このナイロン11繊維を用い、混合ウェブの目付を変更したこと以外は実施例1と同様にして、不織布を作成した。得られた不織布は、目付け120g/m、厚さ0.25mmであった。ナイロン11繊維の耐アルカリ性および得られた不織布の保液性、吸水性ならびにこの不織布をセパレータとして用いた電池の寿命を表1に示す。
比較例1
相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が3.51、モノマー量が0.7%のナイロン11チップを用い、紡糸温度285℃、延伸倍率3.2倍とすること以外は実施例1と同様にして繊維を得た。
得られた繊維は、単糸繊度2.2dtex、強度4.6cN/dtex、伸度44%、捲縮数12.1ヶ/25mm、捲縮率10.7%であった。
この繊維を用い、実施例1と同様にして、不織布を作成した。得られた不織布は、目付け75g/m、厚さ0.2mmであった。繊維の耐アルカリ性および得られた不織布の保液性、吸水性ならびにこの不織布をセパレータとして用いた電池の寿命を表1に示す。
比較例2
実施例3において、鞘成分として相対粘度(96%硫酸を溶媒として、濃度1g/dl、温度25℃で測定)が3.50、融点215℃のナイロン6チップを用いること以外は、実施例3と同様にして繊維を得た。
得られた複合短繊維は、単糸繊度2.2dtex、強度4.1cN/dtex、伸度42%、捲縮数10.6ヶ/25mm、捲縮率10.8%であった。
得られた複合短繊維のみを用い、カード機を通してウエブとし、さらに210℃で熱エンボス加工を行って目付け73g/m、厚さ0.55mmの不織布とした。複合短繊維の耐アルカリ性および不織布の保液性、吸水性ならびにこの不織布をセパレータとして用いた電池の寿命を表1に示す。
表1の結果より明らかなように、実施例1〜5は特定のモノマー量を含むナイロン11繊維によって構成されるものであり、ナイロン11繊維の耐アルカリ性が良好で、このナイロン11繊維によって構成されるセパレータを用いた電池は電池寿命も長かった。
これに対して、モノマー量が0.35%を超えるナイロン11を用いた繊維(比較例1)やナイロン11を構成成分としない繊維(比較例2)は、耐アルカリ性が低く、これらの繊維によって構成されるセパレータを用いた電池は、実施例1〜5と比較して電池寿命が短かった。

Claims (2)

  1. 繊維表面に、モノマー量が0.35%未満のナイロン11が配された繊維によって構成されることを特徴とするアルカリ電池用セパレータ。
  2. 鞘部にモノマー量が0.35%未満のナイロン11が配され、芯部に鞘部に配されたナイロン11よりも高融点のポリアミド系樹脂が配されてなる芯鞘複合型の繊維によって構成されることを特徴とするアルカリ電池用セパレータ。
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