JP2010097231A - アレイ導波路回折格子型光合分波器 - Google Patents

アレイ導波路回折格子型光合分波器 Download PDF

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Abstract

【課題】光透過中心波長を温度に依存せず設定波長にできるアレイ導波路回折格子型光合分波器を提供する。
【解決手段】光入力導波路2と、第1のスラブ導波路3と、複数のチャンネル導波路4aを並設してなるアレイ導波路4と、第2のスラブ導波路5と、複数の光出力導波路6とを順に接続してなる導波路形成領域10を基板1上に形成する。第1のスラブ導波路3を通る光の経路と交わる交差分離面8で第1のスラブ導波路3を分離する。分離スラブ導波路3a側の導波路形成領域10aを分離スラブ導波路3b側の導波路形成領域10bに対して矢印C,C’方向に温度に依存して光透過中心波長の温度に依存したずれ量を補償する分だけスライド移動させるスライド移動部材17を導波路形成領域10aと導波路形成領域10bを跨る態様で設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば波長多重光通信において光合分波器として用いられるアレイ導波路回折格子型光合分波器に関するものである。
近年、光通信においては、その伝送容量を飛躍的に増加させる方法として、光波長多重通信の研究開発が盛んに行なわれ、実用化が進みつつある。光波長多重通信は、例えば互いに異なる波長を有する複数の光を多重して伝送させるものであり、このような光波長多重通信のシステムにおいては、伝送される多重光から、光受信側で波長ごとの光を取り出すために、予め定められた波長の光のみを透過する光透過デバイス等を、システム内に設けることが不可欠である。
光透過デバイスの一例として、図12に示すようなアレイ導波路回折格子(AWG;Arrayed Waveguide Grating)がある。このアレイ導波路回折格子は、通常、同図に示すような平板光導波路回路(PLC;Planar Lightwave Circuit)チップとして形成されるものであり、以下、このようなチップ構成をアレイ導波路回折格子チップと呼ぶ。
アレイ導波路回折格子チップは、例えばシリコンなどの基板1上に石英系ガラスの導波路形成領域10を形成することにより得られる。アレイ導波路回折格子の導波路構成は、1本以上の光入力導波路2と、該光入力導波路2の出射側に接続された第1のスラブ導波路3と、該第1のスラブ導波路3の出射側に接続されたアレイ導波路4と、該アレイ導波路4の出射側に接続された第2のスラブ導波路5と、該第2のスラブ導波路5の出射側に複数並設接続された光出力導波路6とを有している。
前記アレイ導波路4は、第1のスラブ導波路3から導出された光を伝搬するものであり、複数のチャンネル導波路4aを並設して形成されており、隣り合うチャンネル導波路4aの長さは互いに設定量(ΔL)異なっている。
なお、光出力導波路6は、例えばアレイ導波路回折格子によって分波あるいは合波される互いに異なる波長の信号光の数に対応させて設けられるものであり、アレイ導波路4を構成するチャンネル導波路4aは、通常、例えば100本といったように多数設けられるが、同図においては、図の簡略化のために、これらのチャンネル導波路4a、光出力導波路6および光入力導波路2の各々の本数を簡略的に示してある。
光入力導波路2には、例えば送信側の光ファイバ(図示せず)が接続されて、波長多重光が導入されるようになっており、光入力導波路2を通って第1のスラブ導波路3に導入された光は、その回折効果によって広がってアレイ導波路4に入射し、アレイ導波路4を伝搬する。
このアレイ導波路4を伝搬した光は、第2のスラブ導波路5に達し、さらに、光出力導波路6に集光されて出力されるが、アレイ導波路4の全てのチャンネル導波路4aの長さが互いに異なることから、アレイ導波路4を伝搬した後に個々の光の位相にずれが生じ、このずれ量に応じて集束光の波面が傾き、この傾き角度により集光する位置が決まる。
そのため、波長の異なった光の集光位置は互いに異なることになり、その位置に光出力導波路6を形成することによって、波長の異なった光を各波長ごとに異なる光出力導波路6から出力できる。
すなわち、アレイ導波路回折格子は、光入力導波路2から入力される互いに異なる複数の波長をもった多重光から1つ以上の波長の光を分波して各光出力導波路6から出力する光分波機能を有しており、分波される光の中心波長は、アレイ導波路4の隣り合うチャンネル導波路4aの長さの差(ΔL)及びチャンネル導波路4aの実効屈折率(等価屈折率)nに比例する。
アレイ導波路回折格子は、上記のような特性を有するために、アレイ導波路回折格子を波長多重伝送に適用する光分波用の光透過デバイスとして用いることができる。例えば図12に示すように、1本の光入力導波路2から波長λ1,λ2,λ3,・・・λn(nは2以上の整数)の波長多重光を入力させると、これらの各波長の光は、第1のスラブ導波路3で広げられ、アレイ導波路4に到達し、第2のスラブ導波路5を通って、前記の如く、波長によって異なる位置に集光され、互いに異なる光出力導波路6に入射し、それぞれの光出力導波路6を通って、光出力導波路6の出射端から出力される。
そして、各光出力導波路6の出射端に光出力用の光ファイバ(図示せず)を接続することにより、この光ファイバを介して、前記各波長の光が取り出される。なお、各光出力導波路6や前述の光入力導波路2に光ファイバを接続するときには、例えば光ファイバの接続端面を1次元アレイ状に配列固定した光ファイバアレイを用意し、この光ファイバアレイを光出力導波路6や光入力導波路2の接続端面側に固定して光ファイバと光出力導波路6及び光入力導波路2を接続する。
上記アレイ導波路回折格子において、各光出力導波路6から出力される光の光透過特性(アレイ導波路回折格子の透過光強度の波長特性)は、各光透過中心波長(例えばλ1,λ2,λ3,・・・λn)を中心とし、それぞれの対応する光透過中心波長から波長がずれるにしたがって光透過率が小さくなる光透過特性を示す。
上記各光透過中心波長λは、アレイ導波路4の等価屈折率nと、隣り合うチャンネル導波路4aの長さの差ΔLと、回折次数mとにより決定され、次式(1)により示されるものである。したがって、1つの光出力導波路6について、前記光透過特性を示す波長は1つとは限らず、設定される回折次数によって複数の中心波長が存在しうる。この光透過中心波長λを中心に、ある波長間隔Δλ(nm)の複数の光信号を分波することができるため、以下の議論ではλのみを考慮すればよい。
λ=nΔL/m・・・・・(1)
また、アレイ導波路回折格子は、光回路の相反性(可逆性)の原理を利用しているため、光分波器としての機能と共に、光合波器としての機能も有している。すなわち、図12とは逆に、各光出力導波路6から互いに波長が異なる複数の光を入射させると、これらの光は、上記と逆の伝搬経路を通り、アレイ導波路4と第1のスラブ導波路3とによって合波され、1本の光入力導波路2から出射される。
このようなアレイ導波路回折格子においては、前記の如く、回折格子の波長分解能が回折格子を構成するアレイ導波路4の各チャンネル導波路4aの長さの差(ΔL)に比例するために、ΔLを大きく設計することにより、従来の回折格子では実現できなかった波長間隔の狭い波長多重光の光合分波が可能となり、高密度の光波長多重通信の実現に必要とされている、複数の信号光の光合分波機能、すなわち、波長間隔が1nm以下の複数の光信号を分波または合波する機能を果たすことができる。
上記機能を有するアレイ導波路回折格子チップを作製するときには、例えば、まず、火炎加水分解堆積法を用いて、シリコン基板上に下部クラッド膜、コア膜を順に形成し、フォトリソグラフィーと反応性イオンエッチング法を用い、コア膜にアレイ導波路回折格子パターンを転写する。その後、再度、火炎加水分解堆積法を用いて上部クラッド膜を形成する。
特開2001−215348号公報
ところで、上記アレイ導波路回折格子チップは、予め定めた設定温度での光透過中心波長が設定波長となるように設計され、製造されるが、アレイ導波路回折格子チップの作製プロセスにおいて、コアの屈折率、幅等がばらつくため、光透過中心波長がばらついて歩留まりが悪化するといった問題があった。
例えば波長1.55μm帯において100GHzの波長間隔(波長換算で約0.8nm)で光合分波するアレイ導波路回折格子チップについて考えると、波長多重伝送システム側からは、例えば設定波長における波長精度が、設計波長±0.05nm以内となるように要求されているが、この要求を満足できるアレイ導波路回折格子チップの作製歩留まりを向上させることは難しかった。
また、元来、石英系ガラス材料を主とするために、この石英系ガラス材料の温度依存性に起因してアレイ導波路回折格子の前記光透過中心波長が温度に依存してシフトする。この温度依存性は、例えば従来の一般的な設計値を用いて構成したアレイ導波路回折格子において、アレイ導波路回折格子の温度変化が50℃以上になったときに前記光透過中心波長のシフト量が0.5nm以上になってしまうほど大きいものであり、この値は、1nm以下の非常に狭い間隔で波長を分波または合波するアレイ導波路回折格子にとって致命的な値である。
そこで、上記光透過中心波長の温度依存性を抑制することができるアレイ導波路回折格子型光合分波器が提案されたが、本発明者は、上記アレイ導波路回折格子チップの作製プロセスに伴う、コアの屈折率、幅等の誤差による光透過中心波長ずれの問題を解消しない限り、せっかく光透過中心波長の温度依存性を抑制しても、波長多重用として好適なアレイ導波路回折格子の実現が難しいと考えた。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、たとえアレイ導波路回折格子型光合分波器の作製プロセスによってコアの屈折率、幅等の誤差が生じたとしても、光透過中心波長を温度に依らずほぼ設定波長にすることができるアレイ導波路回折格子型光合分波器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明のアレイ導波路回折格子型光合分波器は、1本以上の光入力導波路と、該光入力導波路の出射側に接続された第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路の出射側に接続され、互いに設定量異なる長さの複数並設されたチャネル導波路から成るアレイ導波路と、該アレイ導波路の出射側に接続された第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路の出射側に複数並設接続された光出力導波路とが形成された導波路形成領域を有するアレイ導波路回折格子を備え、前記第1のスラブ導波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方がスラブ導波路を通る光の経路と交わる交差面で分離されてその分離面によって前記導波路形成領域の一方側の分離スラブ導波路を含む第1の導波路形成領域と他方側の分離スラブ導波路を含む第2の導波路形成領域に分離されており、前記第1と第2の導波路形成領域の少なくとも一方側を温度に依存して、第1の導波路形成領域を第2の導波路形成領域に対して、前記分離面に沿って相対的にスライド移動させることにより、アレイ導波路回折格子の各光出力導波路から出力する光の光透過中心波長の温度依存性を抑制する、前記導波路形成領域よりも熱膨張係数が大きいスライド移動部材が前記第1と第2の導波路形成領域に跨る態様で配置されており、当該スライド移動部材の両端部位には脚部が設けられ、当該各脚部位置に対応する第1の導波路形成領域と第2の導波路形成領域の位置には嵌合溝が設けられ、前記スライド移動部材の各脚部が対応位置の前記嵌合溝に嵌合接着されて固定されている構成をもって課題を解決する手段としている。
また、第2の発明のアレイ導波路回折格子型光合分波器は、1本以上の光入力導波路と、該光入力導波路の出射側に接続された第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路の出射側に接続され、互いに設定量異なる長さの複数並設されたチャネル導波路から成るアレイ導波路と、該アレイ導波路の出射側に接続された第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路の出射側に複数並設接続された光出力導波路とが形成された導波路形成領域を有するアレイ導波路回折格子をベース上に備え、前記アレイ導波路回折格子の前記第1のスラブ導波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方がスラブ導波路を通る光の経路と交わる交差面で分離されてその分離面によって前記導波路形成領域が一方側の分離スラブ導波路を含む第1の導波路形成領域と他方側の分離スラブ導波路を含む第2の導波路形成領域に分離されており、前記第1と第2の導波路形成領域の少なくとも一方側を温度に依存して、第1の導波路形成領域を第2の導波路形成領域に対して、前記分離面に沿って相対的にスライド移動させることにより、アレイ導波路回折格子の各光出力導波路から出力する光の光透過中心波長の温度依存性を抑制する、前記導波路形成領域よりも熱膨張係数が大きいスライド移動部材が前記第1と第2の導波路形成領域のうちのいずれか一方と前記ベースとにそれぞれ跨る態様で配置されており、当該スライド移動部材の両端部位には脚部が設けられ、当該各脚部位置に対応する第1又は第2の導波路形成領域と前記ベースの位置には嵌合溝が設けられ、前記スライド移動部材の各脚部が対応位置の前記嵌合溝に嵌合接着されて固定されている構成をもって課題を解決する手段としている。
本発明によれば、第1と第2の少なくとも一方のスラブ導波路の分離に伴って第1と第2の導波路形成領域を形成し、その少なくとも一方側を前記分離面に沿って移動させるスライド移動部材を設けたことにより、光透過中心波長を設定波長にすることができる。
そして、上記スライド移動部材の長さ等を自在に設定し、温度に依存して第1の導波路形成領域と第2の導波路形成領域の相対位置を変化させることにより、光透過中心波長の温度依存性を抑制することができるので、本発明のアレイ導波路回折格子型光合分波器は、温度によらず、光透過中心波長が設定波長と一致するアレイ導波路回折格子型光合分波器を実現できる。
本発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器の第1実施形態例の要部構成を平面図(a)と側面図(b)により示す構成図である。 上記実施形態例のアレイ導波路回折格子型光合分波器の製造工程の一部を平面図により示す説明図である。 上記実施形態例のアレイ導波路回折格子型光合分波器の図2に続く製造工程を示す説明図である。 上記実施形態例のアレイ導波路回折格子型光合分波器の図3に続く製造工程を示す説明図である。 上記実施形態例のアレイ導波路回折格子型光合分波器の図4に続く製造工程を示す説明図である。 上記実施形態例のアレイ導波路回折格子型光合分波器の光透過中心波長ずれ量測定結果を示すグラフ(a)と、その比較例における測定結果を示すグラフ(b)である。 本発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器の第2実施形態例の要部構成を平面図により示す構成図である。 上記第2実施形態例のアレイ導波路回折格子型光合分波器の製造工程の一部を示す説明図である。 本発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器の他の実施形態例の要部構成を平面図により示す構成図である。 本発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器の他の実施形態例の要部構成を側面図(a)と平面図(b)により示す構成図である。 図10に示した実施形態例のアレイ導波路回折格子型光合分波器における製造工程の一部を平面図(a)、(c)と側面図(b)により示す説明図である。 従来のアレイ導波路回折格子を平面図により示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。図1には、本発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器の第1実施形態例の概略図が示されている。なお、同図の(a)には本実施形態例の光合分波器の平面図が、同図の(b)には、同図の(a)の紙面に向かって右側から見た側面図がそれぞれ示されている。
これらの図に示すように、本実施形態例は、図12に示した構成のアレイ導波路回折格子の第1のスラブ導波路3を、第1のスラブ導波路3を通る光の経路と交わる交差分離面8によって分離している。交差分離面8は導波路形成領域10の一端側(図の上端側)から導波路形成領域の途中部にかけて設けられており、この交差分離面8に連通させて、第1のスラブ導波路3と交差しない非交差分離面18が形成されている。非交差分離面18は交差分離面8と直交して設けられている。なお、非交差分離面18は交差分離面8と直交しなくてもよく、同図は直交している態様を記載している。
そして、本実施形態例では、交差分離面8と非交差分離面18とによって、導波路形成領域10を、一方側の分離スラブ導波路3aを含む第1の導波路形成領域10aと、他方側の分離スラブ導波路3bを含む第2の導波路形成領域10bとに分離している。
前記第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bとに跨る態様で、導波路形成領域10よりも熱膨張係数が大きいスライド移動部材17が設けられている。本実施形態例は、このスライド移動部材17により、温度に依存して、第1の導波路形成領域10aを第2の導波路形成領域10bに対して、交差分離面8に沿ってスライド移動させる構成と成している。
また、本実施形態例では、スライド移動部材17を導波路形成領域10a,10bの表面上に、導波路形成領域10aと導波路形成領域10bに跨る態様で設けることにより、前記導波路形成領域10aのスライド移動時に、導波路形成領域10aが前記ベース9に対して上方側(XY平面に垂直なZ軸方向)に変位することを抑制している。
スライド移動部材17は、例えば熱膨張係数が1.65×10−5(1/K)の銅板により形成されている。スライド移動部材17の下側には、破線の斜線で示す固定用部位29に、スライド移動部材17を嵌合する嵌合溝30が設けられている。スライド移動部材17には嵌合溝30に嵌合する脚部が形成され、この脚部が嵌合溝30に嵌合され、接着剤により固定されている。
なお、上記第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bは分離されたため間隔を介して配置されており、例えば、同図に示すA部の間隔(非交差分離面18同士の間隔)は100μm程度であり、同図に示すB部の間隔(交差分離面8同士の間隔)は25μm程度である。
また、本実施形態例においては、ベース9が基板1の下側に設けられており、このベース9の周囲からそれぞれ外側に張り出した取り付け部に穴部15が形成されている。この穴部15に嵌合される止め具(ねじなど)により、導波路形成領域10および基板1を有するチップが、図示されていない収容パッケージ(アレイ導波路回折格子チップの保護パッケージ)に固定される構成と成している。また、第2の導波路形成領域10bは、把持部材としてのクリップ19aにより、2ヶ所の位置でベース9に把持固定されている。
さらに、本実施形態例では、第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bの境界領域の一部(図1の上部側)に、第1と第2の導波路形成領域10a,10bが基板1の面に垂直な方向に位置ずれすることを抑制する位置ずれ抑制部材としてのシリコン板35が設けられている。このシリコン板35は平坦な面を有する板状部材により形成されており、シリコン板35は前記平坦な面を基板1の裏面側に当接させて設けられ、クリップ19bにより把持されている。なお、クリップ19bやシリコン板35は省略してもよい。
本実施形態例において、、クリップ19bによる把持は、前記第1の導波路形成領域10aの交差分離面8に沿ったスライド移動を妨げるものではなく、第1の導波路形成領域10aは、スライド移動部材17によって、第2の導波路形成領域10bに対して交差分離面8に沿ってスライド移動可能なようにクリップ19bにより把持されている。
また、本実施形態例において、図1に示すJの長さは20mm、Eの長さは60mm、Qの長さは5mm、Fの厚みは1mmである。
さらに、本実施形態例のアレイ導波路回折格子型光合分波器は、100GHzの波長間隔で16波の光合波および光分波ができるアレイ導波路回折格子型光合分波器である。
さらに、本実施形態例では、導波路形成領域10の上部クラッドにドープするBとPの量を従来のアレイ導波路回折格子におけるドープ量に比べて大きくしている。光導波回路チップ25は前記規格化組成を33とし、それにより、導波路形成領域10(上部クラッドとコアと下部クラッド)に発生する複屈折の値Bを、|B|≦5.34×10−5としている。
この構成により、本実施形態例は、半波長板を設けなくても偏波依存性損失を抑制できる、いわゆる偏波無依存型のアレイ導波路回折格子型光合分波器と成している。
また、本実施形態例において、前記交差分離面8同士の間隔には、導波路形成領域10と屈折率整合性を有するマッチングオイルを設けており、さらに、本実施形態例では、アレイ導波路回折格子を収容する収容パッケージには、マッチングオイルを充填している。なお、収容パッケージ内にマッチングオイルを充填しない場合は、前記交差分離面8同士の間隔に粘度の高いマッチンググリスを設けるとよい。
本実施形態例は以上のように構成されており、以下、本実施形態例の作製方法について、その具体例を述べる。まず、図2の(a)に示すような、従来のアレイ導波路回折格子と同様の構成のアレイ導波路回折格子チップを1つ以上用意する。そして、それぞれのアレイ導波路回折格子チップについて、設定温度(例えば35℃)における光透過中心波長を測定し、設定波長からのずれ量を記録しておく。
次に、以下に述べる工程を、それぞれのアレイ導波路回折格子チップについて行なう。まず、同図の(b)に示すように、フォトリソグラフィとドライエッチングで嵌合溝30を加工する。嵌合溝30の深さは例えば約40μmとする。また、嵌合溝30の形成位置は、アレイ導波路回折格子チップの温度依存性を補償できる位置とした。
つまり、本実施形態例のアレイ導波路回折格子において、分離スラブ導波路3aが図1の矢印C方向に移動するとき、その移動量を+dxとすると、+dxに対して光透過中心波長はdλだけ短波長側にリニアに変化するので、実験的に求めたアレイ導波路回折格子チップそのものの光透過中心波長の温度依存性0.011nm/℃をキャンセルできる熱膨張量になるように、図1に示す長さJ(嵌合溝30の間隔)を設計した。
本実施形態例では、上記Jを計算により求め、その、計算値Jに基づき、実際のJ(図1に示すJ)の長さを上記計算値J(この場合は、17mm)としてアレイ導波路回折格子型光合分波器を製造した場合と、計算値J+5mm(22mm)としてアレイ導波路回折格子型光合分波器を製造した場合と、計算値J−5mm(12mm)としてアレイ導波路回折格子型光合分波器を製造した場合とで、光透過中心波長の温度依存性が5℃〜75℃の温度範囲内でどのような特性になるかをそれぞれ実験により求めた。
そして、上記検討により求めた、Jの長さと光透過中心波長の温度依存性との関係データから、光透過中心波長の温度依存係数をほぼ0とするためには、Jの長さを20mmとすればよいことが分かったので、Jの長さが20mmとなるように、スライド移動部材17の長さおよび、嵌合溝30の形成部の配設位置を決定し、アレイ導波路回折格子を製造した。
次に、図3の(a)に示すように、導波路形成領域10を第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bに分離するための、前記交差分離面8を含む分離面(本実施形態例では交差分離面8と非交差分離面18)形成用の分離線80を予め定める。
そして、非交差分離面18を形成してアレイ導波路回折格子チップを切断する工程と、同図の(b)に示すように、アレイ導波路回折格子チップの裏面側に、前記分離線80に沿って溝38を形成する工程とを行なう。
なお、非交差分離面18は、アレイ導波路回折格子チップをダイシングソー(ダイサー)等により切断して形成し、その幅は例えば約100μmとする。また、アレイ導波路回折格子チップの交差分離面8の裏面側への分離線80に沿った溝38は、幅が約300μm、深さが約0.7mmの溝とする。
その後、図4の(a)に示すように、アレイ導波路回折格子チップの裏面側を仮固定部32で平坦な平板状ガラスの仮固定板49に仮固定する。なお、仮固定部32には、例えば接着剤としてセメダインハイスーパー5(商品名)を適用し、後で剥離できるように、○状に数箇所に接着剤を設けて、アレイ導波路回折格子チップと仮固定板49を仮固定する。
上記アレイ導波路回折格子チップの仮固定板49への仮固定の後、図4の(b)、(c)に示すように、前記交差分離面8の分離線80に沿ってアレイ導波路回折格子の表面側に幅約20μmの溝37を形成し、同図の(c)に示すように、アレイ導波路回折格子の裏面側から形成したした溝38と合わせて交差分離面8とする。
その後、図5の(a)、(b)に示すように、銅板のスライド移動部材17の脚部を嵌合溝30に嵌合し、エポキシ系熱硬化性接着剤等の接着剤を用いてスライド移動部材17を導波路形成領域10の嵌合溝30に溝固定する。
ここで、本実施形態例では、アレイ導波路回折格子の設定温度における光透過中心波長の設定波長からのずれ量をほぼ補償する分だけ前記設定温度からずらした温度で、前記スライド移動部材17を前記第1と第2の導波路形成領域10a,10bに跨る態様で固定する。
つまり、スライド移動部材17の固定に際し、設定温度(ここでは35℃)における設計光透過中心波長をλとし、導波路形成領域10を第1と第2の導波路形成領域10a,10bに分離する前に設定温度において測定した光透過中心波長(測定光透過中心波長)をλとすると、(λ−λ)=0.011×Δtとなる温度が、アレイ導波路回折格子の設定温度における光透過中心波長の設定波長からのずれ量を補償する分の温度となる。この温度だけ、設定温度からずらした温度でスライド移動部材17をアレイ導波路回折格子に固定すれば、光透過中心波長を設定波長にすることができる。
なお、ここでは、室温でアレイ導波路回折格子チップの光透過中心波長を測定し、光透過中心波長の温度依存性0.011nm/℃を使って35℃に換算したものを、測定光透過中心波長λとした。
そこで、設定温度における光透過中心波長が設定波長から0.05nm以上短波長側にずれたアレイ導波路回折格子チップは、設定温度よりも高い温度(ここでは45℃)で接着剤の硬化を行ない、スライド移動部材17を嵌合溝30に固定し、前記設定温度における光透過中心波長が設定波長から0.05nm以上長波長側にずれたアレイ導波路回折格子チップは、設定温度よりも低い温度(ここでは25℃)で接着剤の硬化を行ない、スライド移動部材17を嵌合溝30に固定した。
その後、上記構成の、仮固定板49に仮固定したアレイ導波路回折格子チップをアセトン中に入れて、図5の(c)に示すように、仮固定板49から剥離し、前記交差分離面8及び非交差分離面18によって第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bに分離する。
その後、アレイ導波路回折格子に接続する光ファイバアレイ21,22などに設けた光ファイバ23,24とアレイ導波路回折格子の光入力導波路2および光出力導波路6をそれぞれ調心し、ボンディングする。
そして、本実施形態例では、導波路形成領域10bおよびその下の基板1をクリップ19aによってベース9に固定し、第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bの境界領域の裏面側(基板1の裏面)にシリコン板35を当接配置してクリップ19bによりスライド移動可能なように設置する。なお、シリコン板35は導波路形成領域10の裏面側に設けても導波路形成領域10の表面側に設けてもよい。
そして、アレイ導波路回折格子チップを収容パッケージ(図示せず)に収容し、ベース9の穴部15を利用してアレイ導波路回折格子を上記収容パッケージに固定する。その後、収容パッケージ16にマッチングオイルを充填し、収容パッケージ内を密封する。
本実施形態例によれば、上記のように、導波路形成領域10を第1と第2の導波路形成領域10a,10bに分離し、第1の導波路形成領域10a側をその分離面に沿って移動させる機能を備えたスライド移動部材17を、アレイ導波路回折格子の設定温度における光透過中心波長の設定波長からのずれ量を補償する分だけ前記設定温度からずらした温度で固定するので、設定温度において光透過中心波長を設定波長にすることができる。
図6の(a)には、本実施形態例のアレイ導波路回折格子型光合分波器を10個作製し、それぞれのアレイ導波路回折格子型光合分波器における光透過中心波長の設定波長からのずれを求めた結果が示されている。
この図から明らかなように、本実施形態例においては、スライド移動部材17の固定温度を設定温度における光透過中心波長の設定波長からのずれ量をほぼ補償する分だけ前記設定温度からずらした温度とすることにより、アレイ導波路回折格子の作製誤差等に伴う光透過中心波長ずれを設定温度において補償することができ、光透過中心波長の設定波長からのずれが小さいアレイ導波路回折格子型光合分波器となった。
なお、本発明者は、比較例として、図2から図4に示した工程の後、前記スライド移動部材17を、前記第1と第2の導波路形成領域10a,10bに跨る態様にて、設定温度で固定したアレイ導波路回折格子型光合分波器を10個作製した。つまり、これらの比較例のアレイ導波路回折格子型光合分波器は、スライド移動部材17の固定温度を、アレイ導波路回折格子毎にずらすことなく全て同じ設定温度で固定して形成したアレイ導波路回折格子型光合分波器である。
図6の(b)には、この比較例の10個のアレイ導波路回折格子型光合分波器において、光透過中心波長の設定波長からのずれを求めた結果が示されている。この図から明らかなように、比較例においては、設定温度おける測定光透過中心波長が設定波長とほぼ一致していないアレイ導波路回折格子型光合分波器が多かった。それに対し、図6の(a)に示したように、本実施形態例は、設定温度において光透過中心波長が設定波長とほぼ一致し、歩留まりの向上を図ることができた。
また、本実施形態例によれば、スライド移動部材17によって、第1の導波路形成領域10aを交差分離面8に沿って移動することにより、アレイ導波路回折格子の各光透過中心波長の温度依存性を補償することができる。しかも、本実施形態例は、装置構成が簡単であり、装置の低コスト化および製造歩留まりの向上を図ることができる。
また、本実施形態例によれば、上記製造方法を適用し、導波路形成領域10を第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bに分離する分離線80を予め定め、スライド移動部材17を第1と第2の導波路形成領域10a,10bに跨る態様で固定した後、前記分離線80に沿って分離することにより導波路形成領域10を第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bとに、仮固定板49から剥離することにより分離するので、第1と第2の導波路形成領域10a,10bのY方向の相対位置が分離前後で変わることがない。
したがって、本実施形態例によれば、アレイ導波路回折格子チップの分離前と同様の光透過特性を維持することでき、挿入損失を小さくすることができる。
さらに、本実施形態例では、第2の導波路形成領域10bおよびその下の基板1をクリップ19a,19bで把持しているために、第2の導波路形成領域10b側がベース9の熱膨張の影響を受け難く、導波路形成領域10a側を導波路形成領域10b側に対してより一層正確にスライド移動させて、上記アレイ導波路回折格子の各光透過中心波長の温度依存性を解消することができる。
さらに、本実施形態例では、交差分離面8同士の間隔にマッチングオイルを設け、アレイ導波路回折格子を、マッチングオイルが充填された収容パッケージ16内に収容しているために、前記の如く、高温多湿の条件下でも損失の増加を抑制できる優れた光合分波器とすることができるし、例えば耐湿特性が弱いアレイ導波路回折格子に対しても吸湿によるアレイ導波路回折格子のクラック発生も確実に防止できる。
図7には、本発明に係るアレイ導波路回折格子型光合分波器の第2実施形態例の要部構成が示されている。本第2実施形態例は上記第1実施形態例とほぼ同様に構成されており、本第2実施形態例が上記第1実施形態例と異なる特徴的なことは、非交差分離面18を形成せずに交差分離面8によって導波路形成領域を第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bとに分離していることと、スライド移動部材17を第1と第2の導波路形成領域10a,10bの境界領域の表面側に設けたことである。
なお、同図には示されていないが、本実施形態例においても、ベース9が設けられ、第2の導波路形成領域10b側はクリップ19aによってベースに固定されている。
本第2実施形態例のアレイ導波路回折格子型光合分波器を製造するときには、図8の(a)に示すように、前記分離線80の設定と嵌合溝30の形成を行なう。その後、同図の(b)に示すように導波路形成領域10に幅約20μm、深さ約0.2mmの溝37を形成し、同図の(c)に示すように嵌合溝30にスライド移動部材17の脚部を嵌合し、固定する。
このスライド移動部材17の固定の際、設定温度における光透過中心波長の設定波長からのずれ量をほぼ補償する分だけ前記設定温度からずらした温度で、スライド移動部材17を第1と第2の導波路形成領域10a,10bに跨る態様で固定する。その後、アレイ導波路回折格子チップの裏面側から約300μmの幅の溝38を形成して交差分離面8を形成した。
本第2実施形態例も上記第1実施形態例と同様の効果を奏することができる。
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記各実施形態例では、スライド移動部材17として銅板を用いたが、スライド移動部材17は必ずしも銅により形成するとは限らず、銅以外の金属部材により形成してもよいし、導波路形成領域10よりも熱膨張係数が大きい、金属以外の部材により形成してもよい。
また、上記各実施形態例では、導波路形成領域10の表面側にスライド移動部材17を設けたが、基板1の裏面側にスライド移動部材17を設けてもよい。
さらに、上記実施形態例では、導波路形成領域10の上部クラッドにドープするBとPの量を従来のアレイ導波路回折格子におけるドープ量に比べて大きくし、半波長板を設けなくても偏波依存性損失を抑制できる構成としたが、BやPの量を従来のアレイ導波路回折格子におけるドープ量と同等とし、図9に示すように、アレイ導波路4を横切る半波長板39を設けてもよい。この場合、一般的には、半波長板39を挿入する溝を、アレイ導波路4を横切る態様で形成し、その溝に半波長板39を挿入する。
さらに、上記各実施形態例では、第1のスラブ導波路3を分離したが、アレイ導波路回折格子は光回路の相反性を利用して形成されているものであり、第2のスラブ導波路5側を分離して、分離された分離スラブ導波路の少なくとも一方側を、スライド移動部材17によって前記交差分離面8に沿って前記各光透過中心波長の温度依存変動を低減する方向にスライド移動させても、上記各実施形態例と同様の効果が得られ、前記各光透過中心波長の温度依存変動を解消することができる。
さらに、第1のスラブ導波路3や第2のスラブ導波路5の交差分離面8は上記実施形態例のようにX軸とほぼ平行な面とするとは限らず、X軸に対して斜めの面としてもよく、分離するスラブ導波路を通る光の経路と交わる分離面で分離すればよい。
さらに、上記各実施形態例では、アレイ導波路回折格子の導波路構成において、光入力導波路2は複数本設けられていたが、光入力導波路2は1本設けてもよい。
さらに、上記各実施形態例では、導波路形成領域10b側をクリップ19aによってベース9に把持固定したが、クリップ19a以外の把持部材で導波路形成領域10bをベース9に固定してもよいし、導波路形成領域10aの周囲部をベース9に把持固定し、導波路形成領域10b側を交差分離面8に沿って移動する構成としてもよい。
さらに、上記各実施形態例では、スライド移動部材17を第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bに跨る態様で設けたが、例えば図10の(a)、(b)に示すように、スライド移動部材17を第1と第2の導波路形成領域10a,10bの少なくとも一方(同図では第1の導波路形成領域10a)とベース9とに跨る態様で設けてもよい。
この場合、アレイ導波路回折格子をベース9上に設け、スライド移動部材17アレイ導波路回折格子の設定温度における光透過中心波長の設定波長からのずれ量をほぼ補償する分だけ前記設定温度からずらした温度で、前記スライド移動部材17を前記第1の導波路形成領域10aの少なくとも一方と前記ベース9とにそれぞれ跨る態様で固定することにより、上記各実施形態例と同様に、光透過中心波長を設定波長にすることができる。
なお、図11には、図10に示したアレイ導波路回折格子の製造方法例が示されており、図11に示すような方法を適用すると、上記実施形態例と同様に、アレイ導波路回折格子の挿入損失を抑制できる。
すなわち、図11の(a)に示すように、アレイ導波路回折格子のチップを例えばU字形状の石英板等のベース9上に設け、前記分離線80を予め定めておき、第2の導波路形成領域10b側のみベース9に熱硬化性接着剤等により固定する。その後、同図の(b)、(c)に示すように、スライド移動部材17を第1の導波路形成領域10aとベース9とに跨る態様で固定した後、前記分離線80に沿って分離して導波路形成領域10を第1の導波路形成領域10aと第2の導波路形成領域10bとに分離するようにするとよい。
さらに、上記各実施形態例では、交差分離面8、非交差分離面18等の分離面を切断により形成したが、これらの分離面は例えば劈開等の他の方法によって形成した分離面としてもよい。
1 基板
2 光入力導波路
3 第1のスラブ導波路
3a,3b 分離スラブ導波路
4 アレイ導波路
4a チャンネル導波路
5 第2のスラブ導波路
6 光出力導波路
8 交差分離面
9 ベース
10 導波路形成領域
10a 第1の導波路形成領域
10b 第2の導波路形成領域
17 スライド移動部材
18 非交差分離面
30 嵌合溝

Claims (2)

  1. 1本以上の光入力導波路と、該光入力導波路の出射側に接続された第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路の出射側に接続され、互いに設定量異なる長さの複数並設されたチャネル導波路から成るアレイ導波路と、該アレイ導波路の出射側に接続された第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路の出射側に複数並設接続された光出力導波路とが形成された導波路形成領域を有するアレイ導波路回折格子を備え、前記第1のスラブ導波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方がスラブ導波路を通る光の経路と交わる交差面で分離されてその分離面によって前記導波路形成領域の一方側の分離スラブ導波路を含む第1の導波路形成領域と他方側の分離スラブ導波路を含む第2の導波路形成領域に分離されており、前記第1と第2の導波路形成領域の少なくとも一方側を温度に依存して、第1の導波路形成領域を第2の導波路形成領域に対して、前記分離面に沿って相対的にスライド移動させることにより、アレイ導波路回折格子の各光出力導波路から出力する光の光透過中心波長の温度依存性を抑制する、前記導波路形成領域よりも熱膨張係数が大きいスライド移動部材が前記第1と第2の導波路形成領域に跨る態様で配置されており、当該スライド移動部材の両端部位には脚部が設けられ、当該各脚部位置に対応する第1の導波路形成領域と第2の導波路形成領域の位置には嵌合溝が設けられ、前記スライド移動部材の各脚部が対応位置の前記嵌合溝に嵌合接着されて固定されていることを特徴とするアレイ導波路回折格子型光合分波器。
  2. 1本以上の光入力導波路と、該光入力導波路の出射側に接続された第1のスラブ導波路と、該第1のスラブ導波路の出射側に接続され、互いに設定量異なる長さの複数並設されたチャネル導波路から成るアレイ導波路と、該アレイ導波路の出射側に接続された第2のスラブ導波路と、該第2のスラブ導波路の出射側に複数並設接続された光出力導波路とが形成された導波路形成領域を有するアレイ導波路回折格子をベース上に備え、前記アレイ導波路回折格子の前記第1のスラブ導波路と第2のスラブ導波路の少なくとも一方がスラブ導波路を通る光の経路と交わる交差面で分離されてその分離面によって前記導波路形成領域が一方側の分離スラブ導波路を含む第1の導波路形成領域と他方側の分離スラブ導波路を含む第2の導波路形成領域に分離されており、前記第1と第2の導波路形成領域の少なくとも一方側を温度に依存して、第1の導波路形成領域を第2の導波路形成領域に対して、前記分離面に沿って相対的にスライド移動させることにより、アレイ導波路回折格子の各光出力導波路から出力する光の光透過中心波長の温度依存性を抑制する、前記導波路形成領域よりも熱膨張係数が大きいスライド移動部材が前記第1と第2の導波路形成領域のうちのいずれか一方と前記ベースとにそれぞれ跨る態様で配置されており、当該スライド移動部材の両端部位には脚部が設けられ、当該各脚部位置に対応する第1又は第2の導波路形成領域と前記ベースの位置には嵌合溝が設けられ、前記スライド移動部材の各脚部が対応位置の前記嵌合溝に嵌合接着されて固定されていることを特徴とするアレイ導波路回折格子型光合分波器。
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