JP2010096429A - 排熱利用ヒートポンプシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】原動機の排熱を再生器の熱源としながら、圧縮機の高圧側の冷媒のエンタルピを十分に回収して吸収式ヒートポンプ回路を作動させるために利用することにより、より一層のCOPの向上を図ることができる排熱利用ヒートポンプシステムの提供。
【解決手段】吸収式ヒートポンプ回路Yの吸収器7から流出する吸収液Bの一部を、再生器3にて再生後に冷媒Aの一部が分離されて吸収器7に戻される吸収液Bと熱交換させる溶液熱交換器15に供給したのち再生器3に供給すると共に、吸収器7から流出する吸収液Bの残りの一部を、圧縮式ヒートポンプ回路Xの圧縮機2の高圧側の冷媒Aと熱交換させる溶液加熱再生器12に供給したのち再生器3から流出する吸収液Bに合流させる吸収液分岐供給手段17が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、前記原動機の排熱を、吸収液を加熱する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備えた排熱利用ヒートポンプシステムに関する。
従来の排熱利用ヒートポンプシステムとして、圧縮式ヒートポンプ回路と吸収式ヒートポンプ回路とを組み合わせたシステムが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
特許文献1に記載のシステムでは、圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の高圧側と吸収式ヒートポンプ回路の再生器の冷媒流出側とが、凝縮器の冷媒流入側に接続されていると共に、圧縮機の低圧側と吸収器の冷媒流入側とが、蒸発器の冷媒流出側に接続されており、圧縮式ヒートポンプ回路及び吸収式ヒートポンプ回路の凝縮器及び蒸発器が共有されている。そして、吸収式ヒートポンプ回路の再生器には、原動機の排ガスを流通させる排ガス加熱器と原動機のジャケットにて加温された冷却水を流通させる加熱器とが設けられている。これにより、原動機の排熱を再生器の熱源として吸収式ヒートポンプを作動させることにより、システムの効率(COP:成績係数)の向上を図るようにしている。
特許文献2に記載のシステムでは、特許文献1に記載のシステムと同様に、圧縮式ヒートポンプ回路及び吸収式ヒートポンプ回路の凝縮器及び蒸発器が共有されている。そして、圧縮機で圧縮された冷媒と原動機の冷却水とを熱交換させる熱交換器を設け、この熱交換器にて加熱された冷却水を再生器に供給するように構成されている。これにより、原動機の排熱を再生器の熱源とすることに加え、圧縮機の高圧側の冷媒のエンタルピを回収してその回収したエンタルピをも吸収式ヒートポンプを作動させるために利用することによって、COPの向上を図るようにしている。
特開平5−272837号公報 特開2007−263482号公報
特許文献2に記載のシステムでは、圧縮機の高圧側の冷媒のエンタルピをも回収することにより、特許文献1に記載のシステムよりもCOPの向上を図ることができる。しかしながら、特許文献2に記載のシステムでは、熱交換器にて圧縮機で圧縮された冷媒にて原動機の冷却水を加熱することにより、冷媒のエンタルピを回収するようにしているが、原動機の冷却水の温度が高温(例えば80〜90℃)となっており、冷媒の温度(例えば120℃程度)と冷却水の温度との温度差を大きく取ることができず、冷媒のエンタルピを十分に回収することができていなかった。
ちなみに、特許文献2に記載のシステムでは、圧縮機で圧縮された冷媒を再生器に設けられた伝熱管に供給することにより、冷媒のエンタルピを回収するシステムも記載されている。しかしながら、この場合にも、吸収器から再生器に供給される吸収液は、溶液熱交換器にて冷媒の一部が分離されて吸収器に戻される吸収液にて加熱されており、比較的高温となっているため、その吸収液を冷媒にて加熱しても、冷媒のエンタルピを十分に回収することができなかった。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、原動機の排熱を再生器の熱源としながら、圧縮機の高圧側の冷媒のエンタルピを十分に回収して吸収式ヒートポンプ回路を作動させるために利用することにより、より一層のCOPの向上を図ることができる排熱利用ヒートポンプシステムを提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明に係る排熱利用ヒートポンプシステムの特徴構成は、原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、前記原動機の排熱を、吸収液を加熱する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備えた排熱利用ヒートポンプシステムにおいて、
前記吸収式ヒートポンプ回路の吸収器から流出する吸収液の一部を、再生器による再生後に冷媒の一部が分離されて前記吸収器に戻される吸収液と熱交換させる溶液熱交換器に供給したのち前記再生器に供給すると共に、前記吸収器から流出する吸収液の残りの一部を、前記圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の高圧側の冷媒と熱交換させる溶液加熱再生器に供給し再生させる吸収液分岐供給手段が設けられている点にある。
本特徴構成によれば、吸収液分岐供給手段を設けることにより、吸収器から流出する吸収液の一部は、溶液熱交換器にて予備加熱されて再生器に供給され、再生器において原動機の排熱を熱源として吸収液が再生温度に加熱される。一方、吸収器から流出する吸収液の残りの一部は、溶液加熱再生器に供給されて圧縮機の高圧側(吐出側)の冷媒との熱交換により再生温度に加熱される。ここで、溶液加熱再生器に供給される吸収液は、吸収器から流出したものであるので、その混合物の温度が比較的低温(例えば35〜40℃)となっており、混合物と冷媒との温度差を大きく取ることができる。よって、溶液加熱再生器での冷媒と混合物との熱交換により、冷媒のエンタルピの回収量を増加させることができ、その回収したエンタルピを利用して吸収式ヒートポンプ回路を作動させることができる。
以上のことから、原動機の排熱を再生器の熱源としながら、圧縮機の高圧側の冷媒のエンタルピを十分に回収して吸収式ヒートポンプ回路を作動させるために利用することができ、より一層のCOPの向上を図ることができる排熱利用ヒートポンプシステムを実現できる。
本発明に係る排熱利用ヒートポンプシステムの更なる特徴構成は、前記圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の高圧側と前記吸収式ヒートポンプ回路の分離器の冷媒流出側とが、凝縮器の冷媒流入側に接続されていると共に、前記圧縮機の低圧側と前記吸収器の冷媒流入側とが、蒸発器の冷媒流出側に接続され、前記圧縮式ヒートポンプ回路及び前記吸収式ヒートポンプ回路の凝縮器及び蒸発器が共有されている点にある。
本特徴構成によれば、圧縮式ヒートポンプ回路及び吸収式ヒートポンプ回路の凝縮器及び蒸発器が共有されているので、圧縮式ヒートポンプ回路と吸収式ヒートポンプ回路との一体化設計が容易になり、システム全体の無駄を回避しながら、システムを設計することができる。そして、圧縮機の低圧側と吸収器の冷媒流入側とが蒸発器の冷媒流出側に接続されているので、蒸発器から流出した冷媒は、圧縮機と吸収器とに分岐して供給される。よって、上記特徴構成で述べた如く、圧縮機の高圧側の冷媒のエンタルピの回収量を増加させることにより、蒸発器から吸収器へ供給される冷媒量を増加させることができ、一方、蒸発器から圧縮機へ供給される冷媒量を減少させることができる。その結果、圧縮機を駆動するための動力が減少し、更なるCOPの向上に繋がる。
本発明に係る排熱利用ヒートポンプシステムの更なる特徴構成は、前記圧縮式ヒートポンプ回路の冷媒としてアンモニアを、吸収剤として水を用いている点にある。
本特徴構成によれば、圧縮式ヒートポンプ回路の冷媒がアンモニアであるので、通常欠点とされる高い温度となる圧縮機の高圧側の冷媒のエンタルピを、溶液加熱再生器にて回収して吸収式ヒートポンプ回路を作動させるために有効に利用することができる。
本発明に係る排熱利用ヒートポンプシステムの実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、この排熱利用ヒートポンプシステムは、エンジン1(原動機に相当する)の軸出力を、アンモニアである冷媒Aを圧縮する圧縮機2の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路Xと、エンジン1の排熱を、アンモニアを吸収可能で且つアンモニアよりも沸点が高い水である吸収剤を再生温度に加熱する再生器3の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路Yとを備えて構成されている。
圧縮式ヒートポンプ回路Xは、凝縮器4、膨張弁5、蒸発器6、圧縮機2を配置して構成されている。つまり、蒸発器6にて蒸発した冷媒蒸気A1が、圧縮器2にて圧縮されて高温高圧状態となり、その高温高圧状態の冷媒蒸気A1が、凝縮器4にて伝熱管4a内を流通する冷却水H1に放熱して凝縮する。そして、その凝縮した冷媒液A2が、膨張弁5にて膨張して低温低圧状態となり、その低温低圧状態の冷媒液A2が蒸発器6にて伝熱管6a内に流通する冷熱用水Cから吸熱して蒸発する。このようにして、蒸発器6にて蒸発した冷媒蒸気A1が再度圧縮機2に供給されるという形態で、圧縮式ヒートポンプ回路Xが作動するように構成されている。
本実施形態では、凝縮器4や圧縮機2及び吸収式ヒートポンプ回路Yの吸収器7に供給される蒸気を冷媒蒸気A1と呼ぶが、その蒸気には、冷媒の蒸気に加えて、その冷媒よりも沸点が高い吸収剤の蒸気が含まれる場合がある。また、このように冷媒蒸気A1に吸収剤が含まれている場合には、凝縮器4から蒸発器6に供給される冷媒液A2にも吸収剤が含まれることになる。
圧縮式ヒートポンプ回路Xの作動時において、圧縮機2には、エンジン1の軸出力が伝達される。つまり、圧縮機2は、動力源としてエンジン1の軸動力を利用して、冷媒蒸気A1を圧縮するように構成されている。
圧縮式ヒートポンプ回路Xには、凝縮器4から膨張弁5に供給される比較的高温の冷媒液A2により、蒸発器6から圧縮機2に供給される冷媒蒸気A1を加熱する冷媒熱交換器8が設けられている。冷媒熱交換器8により、膨張弁5及び蒸発器6に供給される冷媒液A2の温度を低下させると共に、圧縮機2に供給する冷媒蒸気A1の温度を上昇させることで、圧縮式ヒートポンプ回路XにおけるCOPの向上を図るようにしている。
蒸発器6には、下方に溜まる冷媒液A2を伝熱管6aに散布する冷媒液循環路6bが設けられている。これにより、蒸発器6における冷媒液A2が、良好に、伝熱管6a内に流通する冷熱用水Cから吸熱して蒸発することができる。
吸収式ヒートポンプ回路Yは、凝縮器4及び蒸発器6に加えて、吸収器7、再生器3、分離器10、精留器13を配置して構成されている。つまり、蒸発器6にて蒸発した冷媒蒸気A1が、吸収器7にて吸収剤に吸収されて、その吸収熱を伝熱管7a内を流通する冷却水H2に放熱する。そして、吸収器7の吸収剤と冷媒の混合物である吸収液Bの一部が、吸収液ポンプ9により主供給路11aを通して再生器3に供給され、再生器3において冷却水用伝熱管3a内を流通するエンジン冷却水JWから吸熱して再生温度(例えば、85℃)まで加熱される。一方、吸収器7の吸収液Bの残りの一部が、吸収液ポンプ9により主供給路11aから分岐接続された分岐供給路11bを通して溶液加熱再生器12に供給されて圧縮機2の高圧側の高温高圧の冷媒蒸気A1にて再生温度まで加熱される。再生器3にて再生温度に加熱された吸収液Bと溶液加熱再生器12にて再生温度に加熱された吸収液Bとが合流され、分離器10にて合流された吸収液Bから冷媒蒸気A1が分離され、冷媒蒸気A1が分離された吸収液Bを吸収器7に戻す。また、分離された冷媒蒸気A1の一部が、精留器13にて伝熱管13a内を流通する冷却水H3により冷却されることで凝縮されて、冷媒濃度が高い冷媒蒸気A1を凝縮器4に供給すると共に、凝縮した冷媒液を冷媒蒸気A1が分離された吸収液Bに合流させて再生器3に戻す。このようにして、吸収式ヒートポンプ回路Yが作動される。ここで、圧縮式ヒートポンプ回路Xでは、冷媒として純粋なアンモニアではなく、アンモニアと水の混合物が作動することになるが、精留器13の凝縮作用によりその混合物のアンモニア濃度をほぼ100%に近い状態(例えば99.8wt%以上)にすることができる。
再生器3の冷却水用伝熱管3aには、エンジン1の排熱を回収したエンジン冷却水JWがエンジン冷却水循環路14により供給される。図示は省略するが、エンジン冷却水循環路14のエンジン冷却水JWは、エンジン1の水ジャケットを流通して排熱を回収して昇温し、更に、エンジン1の排ガス流路に設けられた排ガス熱交換器を流通して排ガスにより加熱された後に、再生器3の冷却水用伝熱管3aに供給されるように構成されている。このようにして、エンジン1の排熱を回収したエンジン冷却水JWを再生器3の冷却水用伝熱管3aに供給することにより、高温のエンジン冷却水JWを再生器3の熱源として吸収式ヒートポンプ回路Yを作動させるように構成されている。
尚、エンジン冷却水循環路14には、図示は省略するが、例えば、再生器3から流出したエンジン冷却水JWを空冷して水ジャケットに供給する空冷部が設けることができるが、例えばエンジン冷却水JWが再生器3で充分に放熱して低温となる場合には、その空冷部を省略することができる。
エンジン1の排熱を再生器3の熱源として供給するにあたり、本実施形態では、エンジン1を冷却して昇温したエンジン冷却水JWを更に排ガスとの熱交換で加熱し、その加熱された冷却水JWを再生器3の冷却水用伝熱管3aに供給する構成としたが、別に、エンジン1を冷却して昇温したエンジン冷却水JWを排ガスにより加熱することなくそのまま冷却水用伝熱管3aに供給するように構成しても構わないし、また、排ガス流路を再生器3に設け、排ガスの熱を直接再生器3の熱源として供給するように構成しても構わない。
吸収式ヒートポンプ回路Yには、分離器10及び精留器13から吸収器7に戻される比較的高温の吸収液Bにより、吸収器7から再生器3に供給される吸収液Bを加熱する溶液熱交換器15が設けられている。溶液熱交換器15により、再生器3に供給される吸収液Bの温度を上昇させると共に、吸収器7に供給される吸収液Bの温度を低下させることができる。
吸収器7には、下方に溜まる吸収液Bを伝熱管7aに散布する循環路7bが設けられている。これにより、吸収器7における吸収液Bが、良好に、伝熱管7a内に流通する冷却水H2へ放熱して吸収温度が低下し、冷媒蒸気A1を吸収することができる。
圧縮式ヒートポンプ回路Xと吸収式ヒートポンプ回路Yの夫々は、凝縮器4から蒸発器6に至る冷媒液A2の経路を共有している。
つまり、圧縮式ヒートポンプ回路Xが有する圧縮機2の高圧側(冷媒蒸気A1を圧縮する場合に圧縮後の冷媒蒸気A1が流出する側)と吸収式ヒートポンプ回路Yが有する分離器10の冷媒流出側(分離後の冷媒蒸気A1が流出する側)とが、凝縮器4の冷媒流入側(凝縮前の冷媒蒸気A1が流入する側)に接続されている。更に、圧縮機2の低圧側(冷媒蒸気A2を圧縮する場合に圧縮前の冷媒蒸気A1が流入する側)と吸収器7の冷媒流入側(吸収前の冷媒蒸気A1が流入する側)とが、蒸発器6の冷媒流出側(蒸発後の冷媒蒸気A1が流出する側)に接続されている。これにより、圧縮式ヒートポンプ回路X及び吸収式ヒートポンプ回路Yの凝縮器4及び蒸発器6が共有されている。
このように圧縮式ヒートポンプ回路Xと吸収式ヒートポンプ回路Yとを組み合わせた本発明の排熱利用ヒートポンプシステムでは、圧縮式ヒートポンプ回路Xと吸収式ヒートポンプ回路Yとを作動させることで、エンジン1の軸動力及び排熱を有効利用して、蒸発器6で冷房用等の多くの冷熱を得て、高いCOPを実現することができる。
圧縮式ヒートポンプ回路Xに対して吸収式ヒートポンプ回路Yを組み合わせる場合には、吸収式ヒートポンプ回路Yにおける再生器3を圧縮式ヒートポンプ回路Xにおける凝縮器4と同様の高圧状態とする。一方、吸収式ヒートポンプ回路Yにおける吸収器7を圧縮式ヒートポンプ回路Xにおける蒸発器6と同様の低圧状態とする必要がある。よって、分離器10及び精留器13から吸収器7に戻される吸収液Bは、膨張弁16により減圧され、吸収器7から再生器3及び溶液加熱再生器12に供給される吸収液Bは、吸収液ポンプ9により加圧される形態で、再生器3と分離器10との間で吸収液Bが循環されている。
尚、凝縮器4と、吸収器7と、精留器13は、個々に別用途の冷却水H1,H2,H3を加熱するように構成しても構わないが、例えば、冷却水を、凝縮器4、吸収器7、精留器13の順に冷却水を加熱するように、同じ冷却水を加熱するように構成しても構わない。また、冷却水による水冷方式ではなく、空冷方式としてもよい。
本発明のシステムは、一層のCOPの向上を実現するべく、圧縮機2の高圧側の冷媒蒸気A1のエンタルピの回収量をより多くする吸収液分岐供給手段17を備えており、その詳細構成について、以下に説明を加える。
圧縮機2の高圧側(吐出側)から凝縮器4の冷媒流入側には、圧縮機2で圧縮され過熱状態となる冷媒蒸気A1が供給されるのであるが、その冷媒蒸気A1と吸収器7から流出する分岐供給路11bを流通する吸収液Bとを熱交換させる溶液加熱再生器12が設けられている。そして、分岐供給路11bは、主供給路11aにおいて溶液熱交換器15よりも吸収器7側から分岐して溶液加熱再生器12に接続され、溶液加熱再生器12の出口側が主供給路11aにおいて再生器3と分離器10との間に接続されている。
吸収液分岐供給手段17は、主供給路11a、分岐供給路11b、及び、吸収液ポンプ9から構成されており、吸収器7から流出する吸収液Bの一部を溶液熱交換器15に供給したのち再生器3に供給し、吸収器7から流出する吸収液Bの残りの一部を溶液加熱再生器12に供給したのち再生器3から流出する吸収液Bに合流させるように構成されている。これにより、溶液加熱再生器12においては、吸収液Bが冷媒蒸気A1にて再生温度に加熱されるように構成されている。ここで、圧縮機2から出た過熱状態となるアンモニアである冷媒蒸気A1は、通常100℃以上となっており、エンジン冷却水循環路14から冷却水伝熱管3aに供給されるエンジン冷却水JWよりも高温となっている。一方、分岐供給路11bを通して供給される吸収液Bは、比較的低い温度(例えば、35〜40℃)となっている。よって、溶液加熱再生器12にて100℃以上の冷媒蒸気A1と比較的低い温度(例えば、35〜40℃)の吸収液Bとを熱交換させることにより、圧縮機2の高圧側の冷媒蒸気A1のエンタルピをより多く回収することできながら、吸収液Bを再生温度(例えば、85℃)に加熱することができる。即ち、本発明の特徴は、分岐供給路11b及び溶液加熱再生器12を設けたことと言える。
このように溶液加熱再生器12及び吸収液分岐供給手段17が設けられていることにより、圧縮機2の高圧側の冷媒蒸気A1のエンタルピの回収量を増加させることができる。これにより、蒸発器6の冷媒流出側から吸収器7の冷媒流入側に供給される冷媒蒸気A1の量を増加させることができ、一方、蒸発器6の冷媒流出側から圧縮機2の低圧側(圧縮機の冷媒流入側)に供給される冷媒蒸気A1の量が減少するので、圧縮機2を駆動するための動力を低下させることができる。このように圧縮機2を駆動するための動力の低下は、エンジン1の出力低下が可能となり、エンジン1の出力を、再生器3の熱源として利用される適切な排熱を排出する範囲内でバランス良く低下させることにより、一層のCOPの向上を実現できる。
本発明に係る排熱利用ヒートポンプシステムについてCOPの向上を図ることができる点について、以下、試算結果に基づいて説明する。
この試算は、エンジンをガスエンジンとして作動させてCOP及びCOPの向上率についての値を取得するための試算であるが、本発明に係る排熱利用ヒートポンプシステムについて試算するだけでなく、比較対照のために、図2に示す第1比較システム及び図3に示す第2比較システムの夫々についても試算を行っている。
ここで、図2に示す第1比較システムでは、図1に示す本発明のシステムにおいて溶液加熱再生器12及び吸収液分岐供給手段17を省略したものであり、エンジン冷却水JWを再生器3の熱源として吸収式ヒートポンプ回路Yを作動させるように構成されているシステムである。
図3に示す第2比較システムでは、図2に示す第1比較システムにおいて、圧縮機2で圧縮され過熱状態となる冷媒蒸気A1とエンジン1の排熱を回収したエンジン冷却水JWとを熱交換させるエンジン冷却水加熱熱交換器18を追加したシステムである。この第2比較システムでは、エンジン冷却水加熱熱交換器18においてエンジン冷却水JWを冷媒蒸気A1にて加熱することにより、エンジン1の排熱を再生器3の熱源とすることに加え、圧縮機2の高圧側の冷媒蒸気A1のエンタルピを回収してその回収した熱をも再生器3の熱源としている。
上述のCOP及びCOPの向上率についての試算結果を図4及び図5に示す。この試算では、ガスエンジンの総合効率を一定のままとして、ガスエンジンの軸端効率を30〜45%LHVに変化させている。図4は、一次エネルギー換算の冷房COP(HHVベース)を示している。図5は、圧縮式ヒートポンプ回路を単独作動させたときに対してどれだけ冷房COPが向上しているかのCOP向上率を示している。図4及び図5において、本発明のシステムをZとし、第1比較システムをZ1とし、第2比較システムをZ2としている。
図4に示すように、本発明のシステムZ、第1比較システムZ1及び第2比較システムZ2の夫々が軸端効率の増加と共にCOPは向上しているが、本発明のシステムZは、第1比較システムZ1及び第2比較システムZ2に比べて、COPが高くなっている。また、図5に示すように、圧縮機の高圧側の蒸気のエンタルピを回収している本発明のシステムZ及び第2比較システムZ2は、第1比較システムZ1に比べて、COP向上率が増加しているが、更に、本発明のシステムZは、第2比較システムZ2に比べてCOP向上率が増加している。本発明のシステムZでは、例えば、軸端効率が30%LHVで約30%、軸端効率が45%LHVで約20%のCOP向上率を実現することができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、圧縮式ヒートポンプ回路Xと吸収式ヒートポンプ回路Yの夫々が凝縮器4から蒸発器6に至る冷媒液A2の経路を共有して、凝縮器4及び蒸発器6を共有するようにしているが、圧縮式ヒートポンプ回路Xと吸収式ヒートポンプ回路Yとで各別に凝縮器及び蒸発器を備えるように構成することもできる。つまり、圧縮式ヒートポンプ回路Xとして、圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器が配置された冷媒回路を設け、吸収式ヒートポンプ回路として、吸収器、再生器、分離器、精留器、凝縮器、蒸発器が配置された吸収液及び冷媒が流通する回路を冷媒回路とは別に設けることができる。
本発明は、原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、前記原動機の排熱を、吸収液を加熱する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備え、原動機の排熱を再生器の熱源としながら、圧縮機の高圧側の冷媒のエンタルピを十分に回収して吸収式ヒートポンプ回路を作動させるために利用することにより、より一層のCOPの向上を図ることができる各種の排熱利用ヒートポンプシステムに適応可能である。
本発明に係る排熱利用ヒートポンプシステムを示す図 第1比較システムを示す図 第2比較システムを示す図 エンジンの軸端効率を変化させたときのCOPの変化を示す試算結果のグラフ エンジンの軸端効率を変化させたときのCOP向上率の変化を示す試算結果のグラフ
符号の説明
1 原動機(エンジン)
2 圧縮機
3 再生器
4 凝縮器
6 蒸発器
7 吸収器
12 溶液加熱再生器
15 溶液熱交換器
17 吸収液分岐供給手段
X 圧縮式ヒートポンプ回路
Y 吸収式ヒートポンプ回路

Claims (3)

  1. 原動機の軸出力を、冷媒を圧縮する圧縮機の動力源として利用する圧縮式ヒートポンプ回路と、前記原動機の排熱を、吸収液を加熱する再生器の熱源として利用する吸収式ヒートポンプ回路とを備えた排熱利用ヒートポンプシステムであって、
    前記吸収式ヒートポンプ回路の吸収器から流出する吸収液の一部を、再生器による再生後に冷媒の一部が分離されて前記吸収器に戻される吸収液と熱交換させる溶液熱交換器に供給したのち前記再生器に供給すると共に、前記吸収器から流出する吸収液の残りの一部を、前記圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の高圧側の冷媒と熱交換させる溶液加熱再生器に供給し再生させる吸収液分岐供給手段が設けられている排熱利用ヒートポンプシステム。
  2. 前記圧縮式ヒートポンプ回路の圧縮機の高圧側と前記吸収式ヒートポンプ回路の分離器の冷媒流出側とが、凝縮器の冷媒流入側に接続されていると共に、前記圧縮機の低圧側と前記吸収器の冷媒流入側とが、蒸発器の冷媒流出側に接続され、前記圧縮式ヒートポンプ回路及び前記吸収式ヒートポンプ回路の凝縮器及び蒸発器が共有されている請求項1に記載の排熱利用ヒートポンプシステム。
  3. 前記圧縮式ヒートポンプ回路の冷媒としてアンモニアを、吸収剤として水を用いている請求項1又は2に記載の排熱利用ヒートポンプシステム。
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