JP2010096316A - 小型電子機器の防水構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1部材と第2部材がパッキンを介して互いに接合されている電子機器において、目視によってもパッキンの捻れの有無を容易に検査することが出来る防水構造を提供する。
【解決手段】本発明に係る小型電子機器の防水構造においては、パッキン5の外周面が、パッキン5の延在方向に延びる複数の外周面領域に分割され、各外周面領域に互いに異なる色が付与されている。
【選択図】図6
【解決手段】本発明に係る小型電子機器の防水構造においては、パッキン5の外周面が、パッキン5の延在方向に延びる複数の外周面領域に分割され、各外周面領域に互いに異なる色が付与されている。
【選択図】図6
Description
本発明は、携帯電話機等の小型電子機器の防水構造に関するものである。
この種の小型電子機器においては、図12の如く第1キャビネット半体(91)と第2キャビネット半体(92)を互いに接合してキャビネット本体(9)を構成することが行なわれているが、この様な小型電子機器に防水性を付与するために、第1キャビネット半体(91)と第2キャビネット半体(92)の間にシールパッキン(90)を介在させた構造が採用される(特許文献1)。
第1キャビネット半体(91)の接合面には凹部(93)が形成されて、該凹部(93)にシールパッキン(90)が嵌合する一方、第2キャビネット半体(92)の接合面には凸部(94)が形成されており、両キャビネット半体(91)(92)が接合されることによって、前記凸部(94)が凹部(93)内のシールパッキン(90)を押圧し、シールパッキン(90)を弾性変形させることによって、高いシール性を実現している。
特開2004−108469号公報
しかしながら、シールパッキン(90)は、その断面積に対してその延在方向の長さ(周長さ)が大きくなるについて、捻れが生じ易くなり、シールパッキン(90)に捻れが生じたまま第1キャビネット半体(91)と第2キャビネット半体(92)を接合した場合、シールパッキン(90)の捻れ部分でシール性が低下し、防水機能が損なわれる問題がある。
従来は、目視によってシールパッキンの捻れの有無を検査していたが、特にシールパッキン(90)の直径が例えば1mm以下と小さい場合は、目視による捻れの発見は困難であった。
従来は、目視によってシールパッキンの捻れの有無を検査していたが、特にシールパッキン(90)の直径が例えば1mm以下と小さい場合は、目視による捻れの発見は困難であった。
そこで本発明の目的は、第1部材と第2部材がパッキンを介して互いに接合されている小型電子機器において、目視によってもパッキンの捻れの有無を容易に検査することが出来る防水構造を提供することである。
本発明に係る小型電子機器の防水構造においては、パッキンの外周面が、パッキンの延在方向に延びる複数の外周面領域に分割され、各外周面領域に互いに異なる色が付与されている。
本発明に係る小型電子機器の防水構造によれば、パッキンに捻れが生じていない場合は、パッキンの各外周面領域は直線上を真っ直ぐに延びているので、各外周面領域の色が直線模様若しくは縞模様を形成しているが、パッキンに捻れが生じている場合は、その捻れ部分で各外周面領域が屈曲するため、捻れが生じていない部分の直線模様若しくは縞模様に対して部分的な乱れが生じることになる。この乱れは容易に視認することが可能であり、これによってパッキンに捻れが生じていることを発見することが出来る。
具体的構成において、第1部材と第2部材の内、何れか一方の部材には、前記パッキンを嵌合させる凹部が形成され、前記パッキンの外周面は、パッキンが前記凹部に嵌合した状態で凹部の内側へ向く第1外周面領域と凹部の外側へ向く第2外周面領域とから構成される。
該具体的構成によれば、パッキンに捻れが生じてない場合は、第1外周面領域はその全長に亘って凹部内に埋没し、第2外周面領域のみがその全長に亘って露出し、第2外周面領域の色のみが視認される。これに対し、パッキンに捻れが生じている場合は、その捻れ部分で第2外周面領域が凹部内に埋没し、第1外周面領域が凹部から露出するので、捻れ部分では、第1外周面領域の色が視認されることになる。従って、第1外周面領域の色が視認される部分でパッキンに捻れが生じていると判断することが出来る。
更に具体的な構成において、前記パッキンは二色成形によって形成され、互いに色の異なる第1成形部と第2成形部を有し、第1成形部の表面によって前記第1外周面領域が形成されると共に、第2成形部の表面によって前記第2外周面領域が形成されている。
該具体的構成によれば、パッキンの外周面を容易に第1外周面領域と第2外周面領域に分割して、第1外周面領域と第2外周面領域に異なる色を付与することが出来る。
本発明に係る小型電子機器の防水構造によれば、目視によってパッキンの捻れの有無を容易に検査することが出来る。
以下、本発明を携帯電話機に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係る一実施形態である携帯電話機は、図1及び図2に示す如く第1本体(1)と第2本体(2)とが互いにスライド可能に係合して構成され、図1の如く、第1本体(1)の表面には複数の操作キー(11)が配備され、第2本体(2)の表面にはディスプレイ(21)が配備されている。
本発明に係る一実施形態である携帯電話機は、図1及び図2に示す如く第1本体(1)と第2本体(2)とが互いにスライド可能に係合して構成され、図1の如く、第1本体(1)の表面には複数の操作キー(11)が配備され、第2本体(2)の表面にはディスプレイ(21)が配備されている。
第1本体(1)は第1キャビネット半体(3)と第2キャビネット半体(4)を互いに接合してなるキャビネット構造を有している。又、第2本体(2)も同様のキャビネット構造を有している。
図3に示す如く、第1本体(1)を構成する第1キャビネット半体(3)と第2キャビネット半体(4)はシリコンゴム製の環状シールパッキン(5)を介して互いに接合されている。
第1キャビネット半体(3)の周壁(31)には、シールパッキン(5)を嵌合させるべき凹部(32)が形成されている。
第1キャビネット半体(3)の周壁(31)には、シールパッキン(5)を嵌合させるべき凹部(32)が形成されている。
一方、図4の如く、第2キャビネット半体(4)の周壁(41)には、前記第1キャビネット半体(3)の凹部(32)に嵌合するシールパッキン(5)を押圧すべき凸部(42)が形成されている。
シールパッキン(5)は、互いに異なる色を有する2種類の材料を用いた二色成形によって断面円形に形成されており、図5及び図6に示す如く、それぞれ断面が半円形の第1成形部(51)と第2成形部(52)を有し、第1成形部(51)の外周面と第2成形部(52)の外周面には異なる色が付与されている。
尚、図3乃至図8において、第2成形部(52)の表面及び断面にはハッチングを施して、第1成形部(51)の表面及び断面と区別している。
尚、図3乃至図8において、第2成形部(52)の表面及び断面にはハッチングを施して、第1成形部(51)の表面及び断面と区別している。
シールパッキン(5)は、図6に示す如く第1キャビネット半体(3)の凹部(32)に嵌合した状態で、第1成形部(51)は凹部(32)内に埋没し、第2成形部(52)は凹部(32)から露出する。
この状態で、第1キャビネット半体(3)と第2キャビネット半体(4)とが互いに接合されることによって、第1キャビネット半体(3)の凹部(32)内のシールパッキン(5)が第2キャビネット半体(4)の凸部(42)によって押圧され、弾性変形する。
この結果、シールパッキン(5)の弾性反発力により、シールパッキン(5)の外周面が第1キャビネット半体(3)の凹部(32)の両側壁及び底壁に圧接されると共に、第2キャビネット半体(4)の凸部(42)の先端面に圧接されて、高いシール性が発揮される。
この結果、シールパッキン(5)の弾性反発力により、シールパッキン(5)の外周面が第1キャビネット半体(3)の凹部(32)の両側壁及び底壁に圧接されると共に、第2キャビネット半体(4)の凸部(42)の先端面に圧接されて、高いシール性が発揮される。
図7は、第1キャビネット半体(3)の凹部(32)にシールパッキン(5)を嵌合させた状態を表わしている。
このとき、図8(a)の如くシールパッキン(5)に捻れが生じていなければ、シールパッキン(5)の第1成形部(51)はその全長に亘って凹部(32)内に埋没し、第2成形部(52)のみがその全長に亘って露出し、第2成形部(52)の外周面の色のみが視認される。
このとき、図8(a)の如くシールパッキン(5)に捻れが生じていなければ、シールパッキン(5)の第1成形部(51)はその全長に亘って凹部(32)内に埋没し、第2成形部(52)のみがその全長に亘って露出し、第2成形部(52)の外周面の色のみが視認される。
これに対し、図8(b)の如くシールパッキン(5)に捻れRが生じている場合は、その捻れ部分で第2成形部(52)が埋没し、第1成形部(51)が露出するので、捻れ部分では、第1成形部(51)の色が視認されることになる。
従って、第1成形部(51)の色が視認される部分でシールパッキン(5)に捻れRが生じていると判断することが出来る。
従って、第1成形部(51)の色が視認される部分でシールパッキン(5)に捻れRが生じていると判断することが出来る。
上述の二色成形のシールパッキン(5)を用いた防水構造は、第1本体(1)のみならず、第2本体(2)にも採用されている。
又、本発明の一実施形態である携帯電話機においては、図9(a)(b)に示す如く第1本体(1)の側面に、コネクター(8)を必要に応じて露出させる蓋部材(6)が開閉可能に取り付けられている。
蓋部材(6)は、図10及び図11に示す如く、カバー部(61)の内面に嵌合部(62)を突設すると共に、カバー部(61)の一端に支持アーム部(64)を突設して構成され、嵌合部(62)の外周面には周溝(63)が凹設され、該周溝(63)にシールパッキン(7)が嵌合している。
蓋部材(6)を図9(a)の如く閉じることによって、蓋部材(6)に装着されたシールパッキン(7)がシール性を発揮して、防水が図られる。
蓋部材(6)を図9(a)の如く閉じることによって、蓋部材(6)に装着されたシールパッキン(7)がシール性を発揮して、防水が図られる。
シールパッキン(7)は、図5に示すシールパッキン(5)と同様に二色成形によって形成され、互いに色の異なる第1成形部と第2成形部から構成されており、捻れの生じていない状態では第2成形部のみが露出するが、シールパッキン(7)に捻れが発生すると、その捻れ部分で第1成形部が露出することにより、捻れの発生を発見することが出来る。
上述の携帯電話機によれば、シールパッキン(5)(7)の装着時に、目視によってシールパッキン(5)(7)の捻れの有無を容易に検査することが出来、これによって確実な防水を図ることが出来る。
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、シールパッキンを二色成形によって色の異なる第1成形部と第2成形部から構成しているが、シールパッキンを単一の材料から形成し、その外周面に塗装等で着色を施すことによって、色の異なる2つの外周面領域を形成することも可能である。
例えば、上記実施形態では、シールパッキンを二色成形によって色の異なる第1成形部と第2成形部から構成しているが、シールパッキンを単一の材料から形成し、その外周面に塗装等で着色を施すことによって、色の異なる2つの外周面領域を形成することも可能である。
又、シールパッキンの外周面には、3つ以上の色の異なる外周面領域を形成することも可能である。
又、シールパッキンの外周面を構成する複数の外周面領域は、互いに等しい角度の円弧面状領域として形成する構成に限らず、互いに異なる角度の円弧面状領域として形成することも可能である。
又、シールパッキンの外周面を構成する複数の外周面領域は、互いに等しい角度の円弧面状領域として形成する構成に限らず、互いに異なる角度の円弧面状領域として形成することも可能である。
更に又、シールパッキンは断面円形に限らず、その他の公知の断面形状を有するシールパッキンを採用することが出来る。
(1) 第1本体
(2) 第2本体
(3) 第1キャビネット半体
(31) 周壁
(32) 凹部
(4) 第2キャビネット半体
(41) 周壁
(42) 凸部
(5) シールパッキン
(51) 第1成形部
(52) 第2成形部
R 捻れ部
(2) 第2本体
(3) 第1キャビネット半体
(31) 周壁
(32) 凹部
(4) 第2キャビネット半体
(41) 周壁
(42) 凸部
(5) シールパッキン
(51) 第1成形部
(52) 第2成形部
R 捻れ部
Claims (3)
- 第1部材と第2部材がパッキンを介して互いに接合されている電子機器の防水構造において、前記パッキンの外周面は、パッキンの延在方向に延びる複数の外周面領域に分割され、各外周面領域に互いに異なる色が付与されていることを特徴とする小型電子機器の防水構造。
- 第1部材と第2部材の内、何れか一方の部材には、前記パッキンを嵌合させる凹部が形成され、前記パッキンの外周面は、パッキンが前記凹部に嵌合した状態で凹部の内側へ向く第1外周面領域と凹部の外側へ向く第2外周面領域とから構成される請求項1に記載の防水構造。
- 前記パッキンは二色成形によって形成され、互いに色の異なる第1成形部と第2成形部を有し、第1成形部の表面によって前記第1外周面領域が形成されると共に、第2成形部の表面によって前記第2外周面領域が形成されている請求項2に記載の防水構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008269367A JP2010096316A (ja) | 2008-10-20 | 2008-10-20 | 小型電子機器の防水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008269367A JP2010096316A (ja) | 2008-10-20 | 2008-10-20 | 小型電子機器の防水構造 |
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ID=42258143
Family Applications (1)
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JP2008269367A Pending JP2010096316A (ja) | 2008-10-20 | 2008-10-20 | 小型電子機器の防水構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2010096316A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2008
- 2008-10-20 JP JP2008269367A patent/JP2010096316A/ja active Pending
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