JP2010095409A - 廃油系廃棄物の利用方法 - Google Patents

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知也 坂本
Koji Kawabe
孝治 川辺
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卓哉 中島
Shusuke Suzuki
秀典 鈴木
Tsutomu Shida
勉 志田
Hiroyuki Takano
博幸 高野
Kazushi Izumi
一志 和泉
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Abstract

【課題】高い粘稠性を有するものや、常温で流動性がないものも含め、広範な性状の廃油系廃棄物を容易に、しかも大量に燃料として利用し得る方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも機械式搬送及び機械式投入が可能な必要最小限のハンドリング性に調整された廃油系廃棄物を、セメント製造設備の混合型仮焼炉、特に、DD式NSPキルンの仮焼炉(DD炉)又はSF式NSPキルンの仮焼炉(FF炉)に機械式投入装置を介して投入し、廃油系廃棄物をセメント製造用燃料として利用する廃油系廃棄物の利用方法とした。
【選択図】図2

Description

本発明は、廃油系廃棄物の利用方法に関するもので、特に廃油系廃棄物を容易に、しかも大量に代替燃料として利用する方法に関するものである。
廃プラスチック、廃ゴム、或いは廃ワイヤソーオイル、廃切削油等の廃油は、高いエネルギーを有するため、廃棄物として焼却処分せずに、燃料として有効利用することが期待されている。
そこで、このような燃焼によって高エネルギーを発生する可燃性廃棄物は、近年、各種の燃焼炉の代替燃料として使用されつつある。
例えば、廃プラスチック等の可燃性廃棄物を燃料として利用する方法として、その破砕品をセメント焼成設備のロータリーキルンの窯前部からロータリーキルン内に空気流に乗せて吹き込んで燃焼させ、それにより、主燃料として使用している微粉炭の使用量を削減する技術が特許文献1或いは特許文献2に開示されている。
また、原油スラッジ、廃塗料、廃溶剤等の油泥と、所定の粒径に破砕した廃畳、木粉等のバイオマスと、有機質粉体とを所定の割合で混合し、得られた固体燃料を管路を介してセメントキルンの主燃料である微粉炭に代えて、或いは微粉炭と併用してバーナーから炉内に代替燃料として投入する技術が特許文献3に開示されている。
特開平8−283052号公報 特開2001−58857号公報 特開2006−199750号公報
ところで、上記のようにセメント焼成設備のロータリーキルンの窯前部から燃料として可燃性廃棄物を投入するに際しては、製造されるセメントクリンカの品質に悪影響を与えない観点等から、火炎(フレーム)を形成させて燃料を瞬時にクリンカ焼成に必要な高温で完全燃焼させる必要があり、空気流等に乗せて可燃性廃棄物を吹き込むことが必須であった。
この際、可燃性廃棄物が廃プラスチック等の破砕品である場合には、付着性が無いことから容易に管路を介して空気圧送することも可能であるが、原油スラッジ、廃塗料等を主体とする廃油類にあっては、高い粘稠性を有するものや、常温で流動性がないものもあり、管路を介した圧送が困難な場合がある。また、特許文献3に記載されているように、廃油類をバイオマス等に吸収させ、ハンドリング性を改善させた後に管路を介して圧送する方法もあるが、この場合には、廃油類の粘稠性、流動性、付着性等との調整を厳密に行う必要があり、廃油類の種類によってはこの方法を用いることが不適当である場合があった。
また、近年においては、処分を要請される廃油等の可燃性廃棄物の量が増え、ロータリーキルンの窯前部から燃料として吹き込むだけでは処分し切れなくなり、ロータリーキルン以外の機器に可燃性廃棄物を投入して処分することが期待されるようになってきた。
本発明は、上述した背景技術が有する実情に鑑み成されたものであって、その目的は、高い粘稠性を有するものや、常温で流動性がないものも含め、広範な性状の廃油類からなる廃油系廃棄物を容易に、しかも大量に代替燃料として利用し得る方法を提供することにある。
本発明者等は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を進めた結果、セメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉に着目し、特定の形式の仮焼炉であれば、ハンドリング性が悪く、付着性を有する廃油系廃棄物であっても、該廃油系廃棄物を投入することにより、代替燃料として利用可能であることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明に係る廃油系廃棄物の利用方法は、次のものである。
〔1〕廃油系廃棄物を、セメント製造設備の混合型仮焼炉に投入し、該廃油系廃棄物をセメント製造用燃料として利用することを特徴とする、廃油系廃棄物の利用方法。
〔2〕上記混合型仮焼炉が、DD式NSPキルンの仮焼炉(DD炉)又はSF式NSPキルンの仮焼炉(FF炉)であることを特徴とする、〔1〕に記載の廃油系廃棄物の利用方法。
〔3〕上記廃油系廃棄物が、廃油類と廃油吸収材との混合物であることを特徴とする、〔1〕又は〔2〕に記載の廃油系廃棄物の利用方法。
〔4〕上記廃油系廃棄物が、2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等のシール機能を有する機械式投入装置を介して仮焼炉の側面又は上部から投入されることを特徴とする、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の廃油系廃棄物の利用方法。
〔5〕上記廃油系廃棄物が、スクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送装置によって仮焼炉まで搬送されることを特徴とする、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の廃油系廃棄物の利用方法。
〔6〕上記廃油系廃棄物が、少なくとも機械式搬送及び機械式投入が可能な必要最小限のハンドリング性に調整されていることを特徴とする、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の廃油系廃棄物の利用方法。
〔1〕の廃油系廃棄物の利用方法によれば、廃油系廃棄物を、セメント製造設備のロータリーキルンからの排気が流通する混合型仮焼炉に投入するため、空気中より酸素濃度の低い雰囲気での比較的緩やかな燃焼となり、高粘稠性等の分散性の悪い廃油系廃棄物を投入しても、爆発的な燃焼による局所的高温部の形成を回避でき、仮焼炉内の耐火物の損傷、コーチングの融着等を防止することができる。
〔2〕の廃油系廃棄物の利用方法によれば、セメント製造設備のロータリーキルンからの排気が流通する混合型仮焼炉の代表的なものであるDD式NSPキルンの仮焼炉(DD炉)又はSF式NSPキルンの仮焼炉(FF炉)を用いるため、好適に廃油系廃棄物を利用することができる。
〔3〕の廃油系廃棄物の利用方法によれば、廃油系廃棄物を廃油類と廃油吸収材との混合物とすることにより、高粘稠性や高付着性の廃油類であっても、機械的搬送や機械的投入が可能で、仮焼炉内での分散性も確保できる廃油系廃棄物とすることができる。
〔4〕の廃油系廃棄物の利用方法によれば、シール機能を有する機械式投入装置を介して仮焼炉に投入されるため、冷空気のリークを防止しながら廃油系廃棄物を利用することができる。
〔5〕の廃油系廃棄物の利用方法によれば、機械式搬送装置によって仮焼炉まで搬送するため、管路を介して圧送する方法等に比し、該廃油系廃棄物のハンドリング性の許容範囲を拡大することができる。
〔6〕の廃油系廃棄物の利用方法によれば、廃油系廃棄物の機械式搬送や機械式投入を好適に行なうことができ、廃油系廃棄物の利用に伴うトラブルを防止することができる。
上記した本発明に係る廃油系廃棄物の利用方法によれば、セメントクリンカの品質に全く影響を与えずに、高い粘稠性を有するものや、常温で流動性がないものも含め、広範な性状の廃油類を容易に、しかも大量に仮焼炉の燃料の全部、或いは一部として利用することができる。
より具体的には、本発明の方法のようにセメント製造設備のロータリーキルンからの排気が流通する混合型仮焼炉内に廃油系廃棄物を投入した場合、仮焼炉の内部はロータリーキルンの窯前部よりも周囲温度条件が低く、酸素濃度も低いので未燃分が出る可能性があるが、多少の未燃分が仮焼炉から出たとしても、最終的にはロータリーキルン内に入ってロータリーキルンの回転に従って窯前部側に徐々に移動しながら燃焼を完結するので、セメントクリンカの品質に全く影響を与える心配がない。また、多少燃焼の仕方に変動があったとしても、同じ理由により、セメントクリンカの品質に全く問題を与える心配がない。また、ロータリーキルンからの排気が流通する混合型仮焼炉に投入される燃料の燃焼は、ロータリーキルンの窯前部や、ロータリーキルンからの排気が流通しない分離型仮焼炉に投入される燃料の燃焼状態に比して緩やかなものであるため、高粘稠性等の分散性の悪い廃油系廃棄物を投入しても、爆発的な燃焼による局所的高温部の形成を回避でき、仮焼炉内の耐火物の損傷、コーチングの融着等を防止することができる。さらに、ハンドリング性が悪く、付着性を有する廃油系廃棄物であっても、その流動性、付着性等を厳密に調整することなく、2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等を用いた機械的投入方法等を採用することにより容易に仮焼炉内に投入することができ、ロータリーキルンでの処分量に限界があっても、仮焼炉において大量に廃油系廃棄物を燃料として利用しながら焼却処分することができる。そして、仮焼炉内において廃油系廃棄物の燃焼により発生する熱量は、当然に仮焼炉に投入する微粉炭等の燃料の節約に寄与することになる
以下、上記した本発明に係る廃油系廃棄物の利用方法の好適な実施の形態を、図面等に基づいて詳細に説明する。
本発明において使用する廃油系廃棄物は、廃ワイヤソーオイル、オイルスラッジ(例えば重油スラッジ、原油スラッジ等)、廃油再生残渣(廃油を蒸留設備等を用いて再生した後に残る残渣)、廃切削油、廃研磨油、廃インク、廃溶剤、廃グリース、廃植物油、廃食用油等の廃油類単独であってもよいが、これらの一種以上の廃油類と廃油吸収材との混合物とすることが、ハンドリング性、燃焼性等の観点から好ましい。
上記廃油吸収材としては、廃畳の破砕物、木材チップ、廃ポリマー、廃スポンジ、紙屑、各種汚泥等を用いることができ、これらの廃油吸収材と廃油類とを混合し、流動性、付着性等のハンドリング性を改善した混合物とする。
廃油類と上記廃油吸収材との混合割合は、混合する両者の種類、性状等により異なり、一概に規定することはできないが、混合物の性状の目安としては、少なくともスクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送装置にて搬送が可能であり、かつ2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等の機械式投入装置によって投入が可能な必要最低限の流動性、付着性等のハンドリング性を備えた混合物とすればよい。逆に言えば、この程度のハンドリング性を有する廃油類であれば、廃油吸収材と混合することなく廃油類単独でも使用可能である。
図1は、本発明に係る廃油系廃棄物の利用方法において、廃油系廃棄物の調整と搬送にかかる部分を示したものである。廃畳Aと、木屑Bとを廃油吸収材として用い、これらの廃油吸収材を破砕機1によって適度な粒径に破砕した後、廃油類Oと破砕した廃油吸収材とを混合機2によって混合し、上記した機械式搬送及び機械式投入が可能な必要最低限のハンドリング性を備えた廃油系廃棄物Xとしている。
廃油類と廃油吸収材とを混合することによりハンドリング性が改善された廃油系廃棄物Xは、車両、好ましくは天蓋付密閉車両3に積み込まれ、セメント製造設備の近傍まで運ばれる。セメント製造設備の近傍まで運ばれた廃油系廃棄物Xは、ホッパー4に投入され、スクリューコンベヤー5、バケットエレベーター6、ベルトコンベヤー7等の機械式搬送装置にてセメント製造設備の仮焼炉まで搬送される。なお、上記廃油類と廃油吸収材との混合設備とセメント製造設備とが近接している場合には、車両による輸送は行う必要はない。
本発明において廃油系廃棄物Xを燃料として利用する設備は、セメント製造設備であるNSPキルンの仮焼炉である。NSPキルンには、クーラー抽気だけを用いて燃料を仮焼炉で燃焼させた後、キルン排ガスと混合させる分離型仮焼炉を擁する形式と、キルン排ガスとクーラー抽気を混合して燃料を燃焼させる混合型仮焼炉を擁する形式とがあるが、本発明では、後者の仮焼炉に廃油系廃棄物を投入し、該廃油系廃棄物を利用することを特徴とする。
混合型仮焼炉は、キルン排ガスとクーラー抽気を混合して燃料を燃焼させるため、仮焼炉の2次空気中の酸素濃度が低下し、燃料の燃焼時間が長くなり、緩やかな燃焼状態となる。したがって、高粘稠性等の分散性の悪い廃油系廃棄物を投入しても、爆発的な燃焼による局所的高温部の形成を回避でき、仮焼炉内の耐火物の損傷、コーチングの融着等を防止することができる。
混合型仮焼炉としては、代表的なものにDD式NSPキルンの仮焼炉(DD炉)及びSF式NSPキルンの仮焼炉(FF炉)がある。
図2は、DD式NSPキルンにおいて、本発明を実施している状況について、DD炉12と、それに隣接したロータリーキルン11、窯尻ハウジング15、最下段サイクロン13等を示す概要図である。DD炉12は、下から順に、断面積が狭く、ロータリーキルン11からの排ガスG11が高速で流通するスロート部、次第に断面積が拡大するコーン部、断面積が一定の下部円筒部、断面積を絞り込んだオリフィス部、再び断面積が一定の上部円筒部を有する構造となっている。そして、下部円筒部には、クーラーからの抽気G14及びG14’が2次空気として流入し、その上に微粉炭等の燃料を噴霧燃焼するバーナー14及び14’が設置されている。
下から2段目のサイクロン(図示していない。)で捕集された原料R11は、DD炉12の下部円筒部に導入される。下部円筒部及びその下のコーン部においては、スロート部から流入するキルン排ガスG11、クーラーからの抽気G14及びG14’、並びにバーナー14及び14’の燃焼ガスが高温(800〜1000℃)の混合乱流域を形成しており、ここに導入された原料R11は加熱され、オリフィス部を経て、上部円筒部に至る間に原料R11中の石灰石の70%以上が脱炭酸される。
DD炉12内で脱炭酸された原料R12は、DD炉12の排出ガスG12と共に最下段サイクロン13に導入され、ここで最下段サイクロン13の排出ガスG13と最下段サイクロン13で捕集された原料R13に分離され、原料R13はロータリーキルン11に投入され焼成されてセメントクリンカーとなる。最下段サイクロン13の排出ガスG13は、さらに上段のサイクロンで原料との熱交換を行なった後、廃熱発電や原料乾燥の熱源として使用され、最終的に集塵設備を経て系外に排出される。
上記のDD炉12において、本発明では、2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等のシール機能を有する機械式投入装置16を介してDD炉12の側面又は上部から廃油系廃棄物Xを投入する。機械的投入装置16により、塊状で投入された廃油系廃棄物Xは、当初はDD炉12内を落下して行くが、キルンからの排ガスG11が形成する噴流層により持ち上げられ、反転して上昇気流に乗り、炉の上方へ移動しながら燃焼し、バーナー14及び14’で燃焼される微粉炭等の燃料の一部を代替する代替燃料として作用する。
このとき、DD炉12内での廃油系廃棄物Xの燃焼は、空気中より酸素濃度の低い雰囲気での比較的緩やかな燃焼となり、高粘稠性等の分散性の悪い廃油系廃棄物を投入しても、爆発的な燃焼による局所的高温部の形成を回避でき、仮焼炉内の耐火物の損傷、コーチングの融着等を防止することができる。
図3は、SF式NSPキルンにおいて、本発明を実施している状況について、FF炉20についてのみを示す概要図である。FF炉は、下部の渦室22と上部の反応室21とからなり、キルン排ガスとクーラー抽気との合流混合ガスG21が渦室22で旋回を与えられ、2次空気として反応室21に導入される。反応室21の下部には微粉炭等の燃料を噴霧燃焼するバーナー23及び23’が設置されている。
下から2段目のサイクロン(図示していない。)で捕集された原料R21は、反応室21に導入される。反応室21においては、下から流入する合流混合ガスG21とバーナー23及び23’の燃焼ガスが高温(800〜1000℃)の混合乱流域を形成しており、ここに導入された原料R21は加熱され、反応室21出口に至る間に原料R21中の石灰石の70%以上が脱炭酸される。
FF炉20内で脱炭酸された原料R22は、FF炉20の排出ガスG22と共に最下段サイクロンに導入され、ここで最下段サイクロンの排出ガスと最下段サイクロンで捕集された原料に分離され、原料はロータリーキルンに投入され焼成されてセメントクリンカーとなる。最下段サイクロンの排出ガスは、さらに上段のサイクロンで原料との熱交換を行なった後、廃熱発電や原料乾燥の熱源として使用され、最終的に集塵設備を経て系外に排出される。
上記のFF炉20において、本発明では、2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等のシール機能を有する機械式投入装置24を介してFF炉20の側面又は上部から廃油系廃棄物Xを投入する。機械的投入装置24により、塊状で投入された廃油系廃棄物Xは、当初は反応室21内を落下して行くが、下から流入する合流混合ガスG21により持ち上げられ、反転して上昇気流に乗り、炉の上方へ移動しながら燃焼し、バーナー23及び23’で燃焼される微粉炭等の燃料の一部を代替する代替燃料として作用する。
このとき、FF炉20内での廃油系廃棄物Xの燃焼は、空気中より酸素濃度の低い雰囲気での比較的緩やかな燃焼となり、高粘稠性等の分散性の悪い廃油系廃棄物を投入しても、爆発的な燃焼による局所的高温部の形成を回避でき、仮焼炉内の耐火物の損傷、コーチングの融着等を防止することができる。
上記したとおり、混合型仮焼炉である、DD式NSPキルンの仮焼炉(DD炉)又はSF式NSPキルンの仮焼炉(FF炉)に廃油系廃棄物を投入することにより、高い粘稠性を有するものや、常温で流動性がないものも含め、広範な性状の廃油類からなる廃油系廃棄物を容易に、しかも大量に代替燃料として利用することが可能となる。
以上、本発明に係る廃油系廃棄物の利用方法の好適な実施の形態を説明したが、本発明は何ら記述の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想の範囲内において、種々の変形及び変更が可能であることは言うまでもない。
本発明に係る廃油系廃棄物の利用方法において、廃油系廃棄物の調整と搬送にかかる部分を示した概要図である。 図2は、DD式NSPキルンにおいて、本発明を実施している状況に関する概要図である。 図3は、SF式NSPキルンにおいて、本発明を実施している状況に関する概要図である。
符号の説明
1 破砕機
2 混合機
3 天蓋付密閉車両
4 ホッパー
5 スクリューコンベヤー
6 バケットエレベーター
7 ベルトコンベヤー
11 ロータリーキルン
12 DD炉
13 最下段サイクロン
14、14’ バーナー
15 窯尻ハウジング
16 機械的投入装置
20 FF炉
21 反応室
22 渦室
23、23’ バーナー
24 機械的投入装置
A 廃畳
B 木屑
O 廃油類
X 廃油系廃棄物
G11 キルン排ガス
G12 DD炉排出ガス
G13 最下段サイクロン排出ガス
G14、G14’ クーラー抽気
R11 下から2段目のサイクロン捕集原料
R12 DD炉排出原料
R13 最下段サイクロン捕集原料
G21 合流混合ガス
G22 FF炉排出ガス
R21 下から2段目のサイクロン捕集原料
R22 FF炉排出原料

Claims (6)

  1. 廃油系廃棄物を、セメント製造設備の混合型仮焼炉に投入し、該廃油系廃棄物をセメント製造用燃料として利用することを特徴とする、廃油系廃棄物の利用方法。
  2. 上記混合型仮焼炉が、DD式NSPキルンの仮焼炉(DD炉)又はSF式NSPキルンの仮焼炉(FF炉)であることを特徴とする、請求項1に記載の廃油系廃棄物の利用方法。
  3. 上記廃油系廃棄物が、廃油類と廃油吸収材との混合物であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の廃油系廃棄物の利用方法。
  4. 上記廃油系廃棄物が、2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等のシール機能を有する機械式投入装置を介して仮焼炉の側面又は上部から投入されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の廃油系廃棄物の利用方法。
  5. 上記廃油系廃棄物が、スクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送装置によって仮焼炉まで搬送されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の廃油系廃棄物の利用方法。
  6. 上記廃油系廃棄物が、少なくとも機械式搬送及び機械式投入が可能な必要最小限のハンドリング性に調整されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の廃油系廃棄物の利用方法。
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