JP2010095400A - 単結晶引上装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プルチャンバを昇降させる際に、昇降装置に過度の負担が掛かってプルチャンバの芯ずれやたわみが発生することを抑制し、組み立てや解体等のメンテナンスを安全且つ容易に行うことができ、またコンタミが発生したり単結晶棒の直径が目標からずれることを抑制することのできる単結晶引上装置を提供する。
【解決手段】少なくとも、坩堝を収容するメインチャンバ11と、該メインチャンバ11上部に配置されたプルチャンバ12と、該プルチャンバ12を昇降させる昇降装置13と、前記メインチャンバ11及び前記プルチャンバ12を支持するフレーム14とを備え、前記昇降装置13は、油圧シリンダ構造によって前記プルチャンバ12を昇降させるものであって、かつ少なくとも上部にチャンバ倒れを防止するためのガイドレール15を備え、該ガイドレール15によって前記フレーム14に固定された単結晶引上装置。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも、坩堝を収容するメインチャンバ11と、該メインチャンバ11上部に配置されたプルチャンバ12と、該プルチャンバ12を昇降させる昇降装置13と、前記メインチャンバ11及び前記プルチャンバ12を支持するフレーム14とを備え、前記昇降装置13は、油圧シリンダ構造によって前記プルチャンバ12を昇降させるものであって、かつ少なくとも上部にチャンバ倒れを防止するためのガイドレール15を備え、該ガイドレール15によって前記フレーム14に固定された単結晶引上装置。
【選択図】図1
Description
本発明はチョクラルスキー法によりシリコン単結晶棒を成長させる単結晶引上装置に関し、特に、当該単結晶引上装置を解体・組み立てる際に使用する昇降装置を備えた単結晶引上装置に関する。
例えば図4に示すように、チョクラルスキー法によって、シリコン単結晶を育成するためのシリコン単結晶引上装置30は、原料シリコン融液を保持するための坩堝(図示せず)と、原料多結晶シリコンを溶融させるためのヒータ(図示せず)や該ヒータの周囲に配置された断熱材(図示せず)と、坩堝やヒータ、断熱材を収容するためのメインチャンバ11と、メインチャンバ11上に配置されたプルチャンバ12と、プルチャンバ12を昇降させるための昇降装置13と、メインチャンバ11及びプルチャンバ12を支持するフレーム14とを備えたものである。
また、プルチャンバ12を支持するための支持アーム19や、またメインチャンバ11とプルチャンバ12を接続する際にプルチャンバ12をガイドするためのガイド爪17、引き上げ中の単結晶棒の直径を測定するための直径検出カメラ20が備わっているものもある。
また、プルチャンバ12を支持するための支持アーム19や、またメインチャンバ11とプルチャンバ12を接続する際にプルチャンバ12をガイドするためのガイド爪17、引き上げ中の単結晶棒の直径を測定するための直径検出カメラ20が備わっているものもある。
そして、坩堝の周囲に配置したヒータによりシリコンの高純度多結晶原料を融点(約1420℃)以上に加熱して溶融させ、プルチャンバ12上方に配置されたワイヤ巻取り機構(図示せず)よりワイヤを垂らし、その先端に種結晶を保持しシリコン融液に浸漬させ、その後、坩堝を上下移動及び回転させるとともにワイヤを回転させながら種結晶を引き上げることによりシリコン単結晶を成長させる構成になっている。
ここで坩堝、ヒータ、ヒータを囲むように配置された断熱材はメインチャンバ11内に収容され、引き上げられた単結晶棒はトップチャンバ23、ゲートバルブ18を通過し、プルチャンバ12の中まで引き上げられる。その後ゲートバルブ18を閉めて単結晶棒はプルチャンバの中で冷却される。そして冷却を待ってプルチャンバドア(図示せず)より単結晶棒を単結晶引上装置30外へ取り出すことができる(例えば特許文献1参照)。
このような単結晶引上装置において、単結晶棒の取り出し完了後に、プルチャンバを上昇して旋回機構16’によって旋回させ、メインチャンバ上部を解放し、単結晶育成中にメインチャンバや坩堝、ヒータ、断熱材などに付着した酸化物を除去したり、あるいは消耗部品の交換を行うため、そして次回の単結晶棒引上げに備えるために単結晶引上装置の解体、整備作業に入る。
このとき、単結晶棒を取り出すプルチャンバや、これを昇降させる昇降装置、及びメインチャンバを昇降させる油圧式の昇降移動装置を使用して、掃除、解体、整備、組み立て作業を行う。
このとき、単結晶棒を取り出すプルチャンバや、これを昇降させる昇降装置、及びメインチャンバを昇降させる油圧式の昇降移動装置を使用して、掃除、解体、整備、組み立て作業を行う。
ところが、昨今の単結晶棒の高重量化、長尺化に伴って単結晶引上装置は大型化し、チャンバも同様に大型化、高重量化している。
そして図5に示すように、高重量のプルチャンバの昇降装置はチャンバを片持ちで持ち上げる構造であるため、昇降装置の油圧シリンダの倒れ、昇降装置のアームのたわみが大きくなり、チャンバ組み立て時には芯ずれ及びたわみといったチャンバ倒れが発生している。そしてこのような芯ずれやたわみが発生した状態でチャンバを組み立てると、プルチャンバの重心がずれてしまっているため、位置ずれが発生したり、セット誤差(ばらつき)が発生する。
そして図5に示すように、高重量のプルチャンバの昇降装置はチャンバを片持ちで持ち上げる構造であるため、昇降装置の油圧シリンダの倒れ、昇降装置のアームのたわみが大きくなり、チャンバ組み立て時には芯ずれ及びたわみといったチャンバ倒れが発生している。そしてこのような芯ずれやたわみが発生した状態でチャンバを組み立てると、プルチャンバの重心がずれてしまっているため、位置ずれが発生したり、セット誤差(ばらつき)が発生する。
このようなずれが起きても、従来はチャンバ接続面(フランジ)に、インロー構造と少なくとも3ヶ所以上のガイド爪を設け、チャンバを降下させてガイド爪近傍になったら降下速度を遅くし、かつガイド爪とインローによってずれを抑制してチャンバ組み立てを行ってきた。
しかし、プルチャンバ下部のトップチャンバ23に設けられた覗き窓には、直径を制御するための光学式の直径制御カメラや、湯面位置を制御する機構が設けられており、近年の大型化したチャンバではこのような芯ずれや傾きによって精度が不十分になり目的の直径を有した製品製造が不可能になってしまう。
しかし、プルチャンバ下部のトップチャンバ23に設けられた覗き窓には、直径を制御するための光学式の直径制御カメラや、湯面位置を制御する機構が設けられており、近年の大型化したチャンバではこのような芯ずれや傾きによって精度が不十分になり目的の直径を有した製品製造が不可能になってしまう。
例えば直径200mm用の単結晶引上装置では、チャンバの倒れは5mm以下でありチャンバ接続部で調整できる範囲であった。
しかし直径300mm用の単結晶引上装置になると、チャンバ口径が大きくなり重量も重くなっているため、倒れは8mm以上となってしまう。このままチャンバを組み立てようとすると、チャンバのフランジ部に設置されているガイド爪やフランジのインロー部が擦れるため傷つき、コンタミ(金属粉)が発生して、製品の品質に影響が出てしまう。
しかし直径300mm用の単結晶引上装置になると、チャンバ口径が大きくなり重量も重くなっているため、倒れは8mm以上となってしまう。このままチャンバを組み立てようとすると、チャンバのフランジ部に設置されているガイド爪やフランジのインロー部が擦れるため傷つき、コンタミ(金属粉)が発生して、製品の品質に影響が出てしまう。
また図6に示すように、トップチャンバ23に取付けられている直径検出カメラ20は、チャンバの傾きによって引き上げられる単結晶棒22の直径が太く又は細く測定されてしまう。仮にチャンバフランジ部で0.5mmの傾き(隙間)が出来たとすると、カメラの視野で0.15mmの誤差となり、直径にすれば±0.3mmとなってしまう。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、プルチャンバを昇降させる際に、昇降装置に過度の負担が掛かってプルチャンバの芯ずれやたわみが発生することを抑制し、組み立てや解体等のメンテナンスを安全且つ容易に行うことができ、またコンタミが発生したり単結晶棒の直径が目標からずれることを抑制することのできる単結晶引上装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、チョクラルスキー法によって、原料溶融液を貯溜した坩堝から単結晶を引き上げる単結晶引上装置であって、該単結晶引上装置は、少なくとも、前記坩堝を収容するメインチャンバと、該メインチャンバ上部に配置されたプルチャンバと、該プルチャンバを昇降させる昇降装置と、前記メインチャンバ及び前記プルチャンバを支持するフレームとを備え、前記昇降装置は、油圧シリンダ構造によって前記プルチャンバを昇降させるものであって、かつ少なくとも上部にチャンバ倒れを防止するためのガイドレールを備え、該ガイドレールによって前記フレームに固定されたものであることを特徴とする単結晶引上装置を提供する(請求項1)。
このように、昇降装置の上端部にガイドレールを設置することによって、油圧シリンダが倒れることを防止する。
このような構造とすることによって、油圧シリンダの上端はガイドレールに沿うように昇降移動することになるのでシリンダ倒れが発生することを防止することができる。そのため、昇降装置のたわみやプルチャンバに芯ずれが発生することを強く抑制することができる。そしてメンテナンスを行った後の組み立てを精度良く行うことができ、またその再現性も向上させることができる。これによって、プルチャンバ下部のトップチャンバに設けられた直径検出カメラによる単結晶棒の直径評価において測定誤差が発生することを抑制することができる。
更に、プルチャンバとメインチャンバを接続する際に接続部にずれが発生することを抑制することができるため、擦れることもなく、チャンバが削れて発生する金属粉末等のコンタミが坩堝などに混入することを防止することができ、引き上げた単結晶に金属不純物が混入することを防止できる。
このような構造とすることによって、油圧シリンダの上端はガイドレールに沿うように昇降移動することになるのでシリンダ倒れが発生することを防止することができる。そのため、昇降装置のたわみやプルチャンバに芯ずれが発生することを強く抑制することができる。そしてメンテナンスを行った後の組み立てを精度良く行うことができ、またその再現性も向上させることができる。これによって、プルチャンバ下部のトップチャンバに設けられた直径検出カメラによる単結晶棒の直径評価において測定誤差が発生することを抑制することができる。
更に、プルチャンバとメインチャンバを接続する際に接続部にずれが発生することを抑制することができるため、擦れることもなく、チャンバが削れて発生する金属粉末等のコンタミが坩堝などに混入することを防止することができ、引き上げた単結晶に金属不純物が混入することを防止できる。
また、前記昇降装置は、更に前記プルチャンバを旋回させるための旋回機構を備えるものとすることが好ましい(請求項2)。
このように、昇降装置が旋回機構を有していれば、プルチャンバがガイドリングによってフレームに支持・固定されていても、プルチャンバのみを容易に旋回させることができるため、炉内部品の解体・清掃・出入を容易に行うことができる。
このように、昇降装置が旋回機構を有していれば、プルチャンバがガイドリングによってフレームに支持・固定されていても、プルチャンバのみを容易に旋回させることができるため、炉内部品の解体・清掃・出入を容易に行うことができる。
そして、前記旋回機構は、ベアリングであることが好ましい(請求項3)。
このように、旋回機構として、ベアリングを用いることで、簡単な構成で油圧シリンダをフレームに固定させつつプルチャンバを旋回することができる。
このように、旋回機構として、ベアリングを用いることで、簡単な構成で油圧シリンダをフレームに固定させつつプルチャンバを旋回することができる。
更に、前記油圧シリンダ構造は、昇降速度を少なくとも2段階変速させることができるものとすることが好ましい(請求項4)。
このような構造とすることによって、プルチャンバを上げる際には比較的高速で上昇させることができる。また、プルチャンバを降ろす際にはコンタミ等が発生しないようにゆっくりと降ろすことが好ましいが、本発明のように油圧シリンダ構造が少なくとも2段階変速が可能であれば、プルチャンバを比較的高速に上げることもゆっくり降ろすことにも対応することができる。
このような構造とすることによって、プルチャンバを上げる際には比較的高速で上昇させることができる。また、プルチャンバを降ろす際にはコンタミ等が発生しないようにゆっくりと降ろすことが好ましいが、本発明のように油圧シリンダ構造が少なくとも2段階変速が可能であれば、プルチャンバを比較的高速に上げることもゆっくり降ろすことにも対応することができる。
シリコン単結晶引上装置によって単結晶棒を成長する際に、最も重要な要素の1つである直径制御機構や湯面位置制御機構は単結晶引上装置の近傍に無くてはならなく、それはプルチャンバ下部のトップチャンバに設けられた覗き窓から光学カメラ等で検出することが一般的である。そしてチャンバの組み立て位置精度やチャンバの傾きの精度によっては直径検出カメラで検出する単結晶棒の直径に誤差が生じてバラツキが存在していた。しかし本発明の単結晶引上装置によれば、チャンバ組み立て位置精度と再現性が向上し直径制御も安定することになる。またプルチャンバを降ろす際にプルチャンバとメインチャンバが擦れることを抑制することができるため、コンタミが発生することも抑制することができ、引き上げる単結晶の品質を良好なものとすることができる。
以下、本発明について図を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。図1は、本発明の単結晶引上装置の概略の一例を示した図である。また図2は本発明の単結晶引上装置の昇降装置の上部付近を拡大した図、図3は本発明の単結晶引上装置のプルチャンバとメインチャンバとを接続するフランジ部(トップチャンバとメインチャンバの接続部)を拡大した図である。
図1に示すように、本発明のチョクラルスキー法によって、単結晶を育成するための単結晶引上装置10は、原料シリコン融液を保持するための坩堝(図示せず)と、原料多結晶シリコンを溶融させるためのヒータ(図示せず)や該ヒータの周囲に配置された断熱材(図示せず)と、坩堝やヒータ、断熱材を収容するためのメインチャンバ11と、メインチャンバ11上に配置されたプルチャンバ12と、プルチャンバ12を昇降させるための油圧シリンダ構造の昇降装置13と、メインチャンバ11及びプルチャンバ12を支持するフレーム14とを備えたものである。また、プルチャンバ12を支持するための支持アーム19や、またメインチャンバ11とプルチャンバ12を接続する際にプルチャンバ12をガイドするためのガイド爪17、引き上げ中の単結晶棒の直径を測定するための直径検出カメラ20、ゲートバルブ18が備わっている。ここまでは従来の単結晶引上装置と略同じである。
そして、本発明では、昇降装置13は、その上部にガイドレール15を備えており、ガイドレール15によってフレーム14に固定されている。
このように、昇降装置の上端にガイドレールを設置して、当該ガイドレールによってフレームと固定することで、油圧シリンダの上端がガイドレールに沿って昇降する。そのため、プルチャンバを昇降させる際にガイドレールによって昇降装置の上端が支えられることになる。そのため、大型化したプルチャンバの自重によって油圧シリンダが倒れたり傾くことを防止することができる。
これによって、単結晶引上装置をメンテナンスした後に組み立てる際に元の状態に高精度で組み立て直すことができ、またその再現性が高いものとなる。そのためプルチャンバ下部のトップチャンバ23上に設置された直径検出カメラで単結晶棒の直径を測定する際の誤差を小さくすることができる。
更に、プルチャンバとメインチャンバを接続する際に接続部がずれて擦れることを防止できる。よって、チャンバ由来の金属粉末等が原料融液等に誤って混入することを防止することができ、引き上げた単結晶に不純物が混入することを防止できる。
このように、昇降装置の上端にガイドレールを設置して、当該ガイドレールによってフレームと固定することで、油圧シリンダの上端がガイドレールに沿って昇降する。そのため、プルチャンバを昇降させる際にガイドレールによって昇降装置の上端が支えられることになる。そのため、大型化したプルチャンバの自重によって油圧シリンダが倒れたり傾くことを防止することができる。
これによって、単結晶引上装置をメンテナンスした後に組み立てる際に元の状態に高精度で組み立て直すことができ、またその再現性が高いものとなる。そのためプルチャンバ下部のトップチャンバ23上に設置された直径検出カメラで単結晶棒の直径を測定する際の誤差を小さくすることができる。
更に、プルチャンバとメインチャンバを接続する際に接続部がずれて擦れることを防止できる。よって、チャンバ由来の金属粉末等が原料融液等に誤って混入することを防止することができ、引き上げた単結晶に不純物が混入することを防止できる。
ここで、昇降装置13は、更に旋回機構16を備えるものとすることができる。
このように、昇降装置に旋回機構を設けることによって、引き上げた単結晶棒を取り出した後等に、プルチャンバのみを上昇して旋回させることによって炉内部材の出入、原料の搬出入、解体、清掃などを容易に行うことができる。
このように、昇降装置に旋回機構を設けることによって、引き上げた単結晶棒を取り出した後等に、プルチャンバのみを上昇して旋回させることによって炉内部材の出入、原料の搬出入、解体、清掃などを容易に行うことができる。
そしてこの旋回機構16は、ベアリングとすることができる。
このように、旋回機構にベアリングを用いることによって、油圧シリンダをガイドレールを介してフレームに固定しつつスムーズで高精度な旋回が可能となる。
このように、旋回機構にベアリングを用いることによって、油圧シリンダをガイドレールを介してフレームに固定しつつスムーズで高精度な旋回が可能となる。
この場合図2に示すように、昇降装置13とガイドレール15の接する位置にも昇降用ベアリング15aを設けることが望ましい。
このような構造とすることによって、よりスムーズにプルチャンバを昇降させることができる。
このような構造とすることによって、よりスムーズにプルチャンバを昇降させることができる。
更に、昇降装置13の油圧シリンダ構造は、昇降速度を少なくとも2段階以上変速させることができるものとすることができる。
単結晶棒引上げ後やメンテナンスの際にプルチャンバを上げる場合、位置ずれやコンタミの発生の危険が低いので、作業性を重視して比較的高速で上昇させることが望ましい。そしてプルチャンバを降ろす際にはプルチャンバとメインチャンバの擦れによるコンタミが発生する危険や接触する際の衝撃によってチャンバにゆがみが発生する危険性を極力低減するために、ゆっくり降ろすことが望ましく、特にプルチャンバとメインチャンバが接触する直前は極力低速で降下させることが望ましい。
上述のように昇降速度を2段階以上変速させることができると、作業性と安全性、製品の品質を両立させた単結晶引上装置とすることができる。
単結晶棒引上げ後やメンテナンスの際にプルチャンバを上げる場合、位置ずれやコンタミの発生の危険が低いので、作業性を重視して比較的高速で上昇させることが望ましい。そしてプルチャンバを降ろす際にはプルチャンバとメインチャンバの擦れによるコンタミが発生する危険や接触する際の衝撃によってチャンバにゆがみが発生する危険性を極力低減するために、ゆっくり降ろすことが望ましく、特にプルチャンバとメインチャンバが接触する直前は極力低速で降下させることが望ましい。
上述のように昇降速度を2段階以上変速させることができると、作業性と安全性、製品の品質を両立させた単結晶引上装置とすることができる。
例えば、図3に示すように、単結晶引上装置の組み立て時にプルチャンバを下降させる場合、図3(a)に示すように、プルチャンバ12(プルチャンバのうちのトップチャンバ部)がメインチャンバ11のガイド爪17の直上になったら降下速度を遅くさせ、プルチャンバ12のフランジ外周がガイド爪17に沿うように降下する。そして最終的には図3(b)に示すように、プルチャンバとメインチャンバのインローでセットされ、Oリング21によってチャンバ内の気密性を高いものとなるが、この時、メインチャンバとプルチャンバが擦れる危険性をより低下させることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すような昇降機構にガイドレールを取付けた直径300mmの単結晶棒引上げ用の単結晶引上装置を準備した。
そしてこのような単結晶引上装置のプルチャンバを昇降させたところ、プルチャンバの倒れは4mm以下に抑えられた。
(実施例1)
図1に示すような昇降機構にガイドレールを取付けた直径300mmの単結晶棒引上げ用の単結晶引上装置を準備した。
そしてこのような単結晶引上装置のプルチャンバを昇降させたところ、プルチャンバの倒れは4mm以下に抑えられた。
(比較例1)
図4に示すような直径300mmの単結晶棒引上げ用の単結晶引上装置を準備した。
そしてこのような単結晶引上装置のプルチャンバを昇降させたところ、プルチャンバの倒れは8mm以上となった。
図4に示すような直径300mmの単結晶棒引上げ用の単結晶引上装置を準備した。
そしてこのような単結晶引上装置のプルチャンバを昇降させたところ、プルチャンバの倒れは8mm以上となった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
10,30…単結晶引上装置、
11…メインチャンバ、 12…プルチャンバ、 13…昇降装置、 14…フレーム、 15…ガイドレール、 15a…昇降用ベアリング、 16,16’…旋回機構、 17…ガイド爪、 18…ゲートバルブ、 19…支持アーム、 20…直径検出カメラ、 21…Oリング、 22…単結晶棒、 23…トップチャンバ。
11…メインチャンバ、 12…プルチャンバ、 13…昇降装置、 14…フレーム、 15…ガイドレール、 15a…昇降用ベアリング、 16,16’…旋回機構、 17…ガイド爪、 18…ゲートバルブ、 19…支持アーム、 20…直径検出カメラ、 21…Oリング、 22…単結晶棒、 23…トップチャンバ。
Claims (4)
- チョクラルスキー法によって、原料溶融液を貯溜した坩堝から単結晶を引き上げる単結晶引上装置であって、
該単結晶引上装置は、少なくとも、前記坩堝を収容するメインチャンバと、該メインチャンバ上部に配置されたプルチャンバと、該プルチャンバを昇降させる昇降装置と、前記メインチャンバ及び前記プルチャンバを支持するフレームとを備え、
前記昇降装置は、油圧シリンダ構造によって前記プルチャンバを昇降させるものであって、かつ少なくとも上部にチャンバ倒れを防止するためのガイドレールを備え、該ガイドレールによって前記フレームに固定されたものであることを特徴とする単結晶引上装置。 - 前記昇降装置は、更に前記プルチャンバを旋回させるための旋回機構を備えるものであることを特徴とする請求項1に記載の単結晶引上装置。
- 前記旋回機構は、ベアリングであることを特徴とする請求項2に記載の単結晶引上装置。
- 前記油圧シリンダ構造は、昇降速度を少なくとも2段階変速させることができるものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の単結晶引上装置。
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EP2378497A2 (en) | 2010-04-16 | 2011-10-19 | Sony Corporation | Communication system and communication device |
KR101159270B1 (ko) | 2012-01-02 | 2012-06-22 | 주식회사 대진기계 | 잉곳 성장기 |
KR20150130812A (ko) * | 2014-05-14 | 2015-11-24 | (주)에스테크 | 잉곳 성장 장치 |
KR101624699B1 (ko) * | 2016-02-18 | 2016-06-07 | (주)에스테크 | 잉곳 성장 장치용 개폐구조체 |
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2008
- 2008-10-15 JP JP2008266547A patent/JP2010095400A/ja active Pending
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