JP2010095170A - 車両用換気機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】防犯性を向上させつつ、ドアの閉まり性を向上させる。
【解決手段】最後のドアが閉まる際に車室内26の空気が、バックドアトリム40の通風グリル44、ダクト110を通って、ライセンスプレート50の周囲(バックドア30のバックドアアウタパネル32との隙間)から車外に抜ける。よって、最後のドアが閉まる際の通風抵抗が減少され、ドアの閉まり性が向上する。また、ダクト110のダクト開口部110Aは、ライセンスプレート50の裏側に配置されているので、外観意匠に影響を与えない。また、仮にライセンスプレート50を折り曲げて、シャッター122を開いて、ダクト開口部110Aから工具を挿入しても、シャッター122が邪魔になり、工具がロック機構60に届かない。よって、ダクト110の下側近傍にロック機構60を配置しても、工具によってロック機構60が破壊されロック解除されることが防止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用換気機構に関する。
車両のドアを閉じると車室内の空気圧が高まり、ドアの閉まり性が悪くなる(ドアの閉塞操作が重くなる)。よって、通常、車室内の空気を車外に逃がすためのエア抜き用のダクトがドアなどに設けられていることが多い。また、ダクトを開閉するシャッターとしては、車室内から車外にのみ空気が流れる弁機構を有するバタフライ式の外開きのシャッターが知れている(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)。
実開昭61−36415号公報 実開昭61−113515号公報
しかし、バタフライ式の外開きのシャッターは、車外からシャッターを開きダクトから工具などを挿入することが可能な場合がある。よって、防犯上の観点から、ドアをロックするロック機構をダクトの近傍に配置することは避けることが望ましい。
本発明は、上記を考慮し、防犯性を向上させつつ、ドアの閉まり性を向上させた車両用換気機構を提供することが目的である。
請求項1の発明は、車両の開口部を開閉する複数のドアと、複数の前記ドアの一つとされ、車両後部の背面に設けられた背面ドアと、前記背面ドアの外側面に装着されたライセンスプレートと、前記背面ドアにおける前記ライセンスプレートの裏面に対向する部位に開口され、車室内と車外とを連通するダクトと、前記背面ドアの前記ダクトの下側近傍に設けられ、前記背面ドアをロックするロック機構と、前記車両の前記背面ドアを含む複数の前記ドアの少なくとも一つが開いているときは前記ダクトを開放し、前記背面ドアを含む全ての前記ドアの最後のドアが閉じたのち前記ダクトを閉塞させるダクト開閉手段と、前記ダクト開閉手段を構成し、下端部に設けられた車両幅方向に沿った回転軸を軸心として上端部が車両前後方向に回転可能とされ、前記上端部が車室内側に回転して前記ダクトを開放する開放位置と前記上端部が車外側に回転して前記ダクトを閉塞する閉塞位置との間を回転するシャッターと、を備えることを特徴としている。
したがって、ドアのいずれか一つが開くと、シャッターが開放位置とされダクトが開放される。つまり、車室内と車外とが連通する。そして、最後のドアが閉まったのち、シャッターを閉塞位置としてダクトが閉塞される。よって、最後のドアが閉まる際に車室内の空気がダクトを通って、ライセンスプレートの周囲から車外に抜ける。これにより、最後のドアが閉まる際の通風抵抗が減少され、ドアの閉まり性が向上する。
また、通常シャッターは閉塞位置とされ、ダクトが閉塞されているので、例えば、走行時における車外の音、におい、埃等のダクトから車室内への進入が防止される(外気のダクトから車内への侵入が防止される)。
また、ダクトはライセンスプレートの裏面に対向する部位に開口されているので、外観意匠に影響を与えない。言い換えると、ダクトの開口部はライセンスプレートで隠れているので、ダクトの開口部を隠すための部材などがとなる。
また、シャッターは車室内側に内開きとなっているので、仮にライセンスプレートを折り曲げてシャッターを車室内側に開いて、ダクトに工具類等を挿入しても、シャッターが邪魔になり、ダクトの下側近傍にあるロック機構に工具類等が届かない。よって、ダクトの下側近傍にロック機構を配置しても、工具類等によってロック機構が破壊されロック解除されることが防止される。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用換気機構において、前記ダクトが、前記背面ドアに設けられ、前記ライセンスプレートの周囲に配置されたガーニッシュに形成されていることを特徴としている。
したがって、別部品としてダクトを設ける必要がない。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の車両用換気機構において、前記背面ドア又は前記ガーニッシュにおける前記ライセンスプレートの下端部に対向する部位に凹部が設けられていることを特徴としている。
したがって、凹部から空気が抜けるので、背面ドア又はライセンスガーニッシュにおける凹部以外の部位とライセンスプレートとを当接させることができる(ライセンスプレートの周囲に空気が抜ける隙間を設ける必要がない)。よって、ライセンスプレート周囲の外観意匠が向上する。
請求項1に記載の発明によれば、防犯性を向上させつつ、ドアの閉まり性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、低コストでダクトを設けることができる。
請求項3に記載の発明によれば、ライセンスプレートの周囲の外観意匠を向上させることができる。
図1〜図4を用いて、本発明の車両用換気機構の第一実施形態について説明する。なお、図中の矢印UPは車両上方向を示し、矢印FRは車両前方向を示し、矢印OUTは車両幅方向外側方向を示す。
図1は、第一実施形態の車両用換気機構が適用された車両のバックドアを示す車両斜め後方側から見た斜視図である。図2は車両用換気機構の全体構成を示すと共に、上図は図1のA−A線に沿った縦断面図であり下図はブロック図である。図3は図2の上図の要部を示す拡大断面図であり、(A)はシャッターが閉塞位置にある状態(閉じた状態)を示す図であり、(B)はシャッターが開放位置にある状態(開いた状態)を示す図である。図4は防犯効果を説明するための図3に対応する説明図である。
図1に示すように、本発明の第一実施形態に係る車両換気機構が適用された車両10は、車両側面にフロントサイドドア開口部12とリヤサイドドア開口部14とが設けられている。フロントサイドドア開口部12とリヤサイドドア開口部14は、フロントサイドドア22とリヤサイドドア24とによって開閉される。なお、図1では車両左側側面のみが図示されているが、車両右側側面も同様に、フロントサイドドア22とリヤサイドドア24とによって、フロントサイドドア開口部12とリヤサイドドア開口部14とが開閉される。
車両後端部にはバックドア開口部16が設けられている。バックドア開口部16は、バックドア30によって開閉される。バックドア30はバックドア開口部16の上端部に取り付けられたヒンジ(図示略)によって支持されている。ヒンジは車両幅方向を軸方向とする回転軸を持ち、バックドア30がヒンジを中心にして上下方向に回転されることで、バックドア開口部16が開閉される。つまり、跳ね上げ式のバックドア30となっている。
図2に示すように、車室内26におけるリヤシート(図示略)の車両後方側は、ラゲージルーム28とされている。そして、バックドア30を上方に回転させて(跳ね上げて)あけることにより、バックドア開口部16を通して、ラゲージルーム28への荷物の出し入れが可能となっている。
バックドア30は、バックドアアウタパネル32とバックドアインナパネル36とが周縁部で接合されて構成されている(図では簡略化し模式的に図示している)。さらに、バックドア30の車室内26(ラゲッジルーム28内)側には、バックドア内装材としてのバックドアトリム40が設けられている。
図1に示すようにバックドア30の中央部分には、ライセンスプレート(ナンバープレート)50が装着されている。
図2に示すように、ライセンスプレート50は、バックドア30のバックドアアウタパネル32に対して間隔をあけて装着されている。バックドア30のバックドアアウタパネル32におけるライセンスプレート50の裏側50Aに対向する部位には、車両前方側に凹んだ凹部34が形成されている。バックドア30には、凹部34の底面部(車両前方側部)に開口した車室内26の空気を抜くためのダクト110が設けられている。また、バックドアトリム40におけるダクト110の車室内26側のダクト開口部110Bに対応する部位には、複数のスリット状の開口42が形成された通風グリル44が設けられている。また、ダクト110の下側近傍にはバックドア30をロックするロック機構60が設けられている。
ダクト110はダクト開閉装置120によって開閉される。ダクト開閉装置120は、フロントサイドドア22、リヤサイドドア24、バックドア30(図1参照)の少なくとも一つが開いているときはダクト110を開放し、フロントサイドドア22、リヤサイドドア24、バックドア30の最後のドアが閉じたのちダクト110を閉塞する。また、ダクト開閉装置120は、シャッター122、シャッター開閉機構130、制御装置140、及び各ドア毎に設けられ各ドアの開閉を検知するドア開閉検知手段としてのカーテシスイッチ142A、142B,142C,142E,142D(以降区別する必要がない場合は、カーテシスイッチ142と記す)を主要な構成要素とされている。
つぎに本実施形態のダクト開閉装置120について詳しく説明する。なお、ここで説明するダクト開閉装置120は、一例であり、他の構成の装置(機構)であってもよい。
ダクト開閉装置120は、シャッター122、シャッター開閉機構130、カーテシスイッチ142、及びカーテシスイッチ142から入力されるドア開閉信号に応じてシャッター開閉機構130のアクチュエータ132を制御しシャッター122(ダクト110)を開閉させる制御装置(制御手段)140が主要な構成要素とされている。
ダクト110は、バタフライ式の平板状のシャッター122によって開閉される。シャッター122は、下端部に設けられた車両幅方向を軸方向とする回転軸124を軸心して、上端部126が車両前後方向に回転する。また、図2の二点破線と図3(B)とに示すように、シャッター122の上端部126が車室内26側に回転して倒れ略水平状態となってダク110トを開放する開放位置と、図1の実線と図3(A)とに示すようにシャッター122の上端部126が車外側に回転してダクト110を閉塞する閉塞位置と、の間を回転する。このように、シャッター122は、車室内26側に内開きとされ、シャッター開閉機構130によって開放位置と閉塞位置との間を回転する。
シャッター開閉機構130は、ベルクランク136、アクチュエータ出力レバー134、及びアクチュエータ132が主要な構成要素とされている。なお、シャッター開閉機構130のアクチュエータ132は、ロック機構60の車両幅方向外側に配置されている。
シャッター122の回転軸124には、側面視略L字状のベルクランク136が取り付けられている。ベルクランク136のL字の一方のアーム136Aの先端部には車両幅方向外側に突出する突出部136Aが設けられている。突出部136Aは、アクチュエータ132によって回転するアクチュエータ出力レバー134の先端部分に形成された長円状の孔部138に挿入されている。また、ベルクランク136のL字の他方のアーム136Bはシャッター122に接合されている。そして、アクチュエータ132によってアクチュエータ出力レバー134が回転することにより、ベルクランク136を介して、シャッター122が回転する機構となっている。
アクチュエータ132は、制御装置140によって制御されている。また、制御装置140にはカーテシスイッチ142が接続されている。
つぎに本実施形態の作用について説明する。
通常、フロントサイドドア22、リヤサイドドア24、バックドア30の全てのドアが閉まっているときは、制御装置140はアクチュエータ132を制御し、シャッター122を閉塞位置としてダクト110を閉じる(図3(A)参照)。よって、走行時等における車外の音・におい・埃等のダクト110から車室内26への進入が防止される。
しかし、フロントサイドドア22、リヤサイドドア24、バックドア30のいずれか一つが開くと、制御装置140は、アクチュエータ132を制御し、シャッター122を開放位置としてダクト110を開く(図3(B)参照)。つまり、車室内26と車外とを連通させる。そして、制御装置140は、最後のドアが閉まったのち、すなわち、フロントサイドドア22、リヤサイドドア24、バックドア30の全てのドアが閉まったのち、数秒後にアクチュエータ132を制御し、シャッター122を閉塞位置としてダクト110を閉じる。
よって、最後のドアが閉まる際に車室内26の空気が、図3(B)に矢印M1〜矢印M4で示すように、バックドアトリム40の通風グリル44、ダクト110を通って、ライセンスプレート50の周囲(バックドア30のバックドアアウタパネル32との隙間)から車外に抜ける。よって、最後のドアが閉まる際の通風抵抗が減少され、ドアの閉まり性が向上する。
また、ダクト開口部110Aは、ライセンスプレート50の裏側に配置されているので、外観意匠に影響を与えない。言い換えると、ダクト開口部110Aはライセンスプレート50に隠れているので、ダクト開口部110Aを隠すための意匠部材などが不要となる。
また、図4に示すように、仮にライセンスプレート50を折り曲げて、シャッター122を開いて、ダクト開口部110Aから工具Kを挿入しても、シャッター122が邪魔になり、工具Kがロック機構60(図2参照)に届かない。よって、ダクト110の下側近傍にロック機構60を配置しても、工具Kによってロック機構60(図2参照)が破壊されロック解除されることが防止される。
なお、ダクト110以外にも、空気抜き用のダクトを設けてもよい(他の空気抜き用のダクトを併用してもよい)。例えば、図1に示すように、クォーターベント800と併用してもよい。
つぎに、図5と図6を用いて、本発明の車両用換気機構の第二実施形態について説明する。図5は、第二実施形態の車両用換気機構の全体構成を示すと共に、上図は図1のA−A線に沿った縦断面図であり、下図はブロック図である。図6はライセンスプレート50を車両斜め後方側から見た斜視図である。また、第一実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図5と図6とに示すように、バックドア30には、ライセンスガーニッシュ200が取り付けられている。このライセンスガーニッシュ200に、ライセンスプレート(ナンバープレート)50が装着されている。ライセンスガーニッシュ200は、図示しないライセンスプレートランプを車両上側方向からカバーしている。また、ライセンスガーニッシュ200は、後面視においてライセンスプレート50の外縁よりも外側に延在している。言い換えると、ライセンスプレレート50の周囲に配置され、ライセンスプレート50周囲の外観意匠を整えている。そして、このライセンスガーニッシュ200にダクト210が一体となって形成されている。また、ライセンスガーニッシュ200におけるライセンスプレート50の下端部に対向する部位に凹部202が形成されている。
つぎに本実施形態の作用について説明する。
第一実施形態と同様に、最後のドアが閉まる際に車室内26の空気が、バックドアトリム40の通風グリル44、ダクト110を通って、矢印M6で示すように凹部202から車外に抜ける(図5を参照)。そして、ライセンスガーニッシュ200とダクト210とが一体となって形成されているので、別部材としてのダクトが不要となる。
また、矢印M6で示すように、ライセンスガーニッシュ200の下部の凹部202から空気が抜けるので、ライセンスガーニッシュ200における凹部202以外の部位とライセンスプレート50とを当接させることができる(ライセンスプレート50の周囲に空気が抜ける隙間を設ける必要がない)。よって、ライセンスプレート50周囲の外観意匠が向上する。
なお、第一実施形態のように、ライセンスガーニッシュ200にダクト210が一体となって形成されていない構成においても、同様に、バックドア30のアウタパネル32に凹部を形成することで、アウタパネル32における凹部以外の部位とライセンスプレート50とを当接させて、ライセンスプレート50周囲の外観意匠を向上させてもよい。
[参考例]
つぎに、本発明が適用されていない参考例について説明する。なお、前述した本発明の第一実施形態及び第二実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、第一参考例について図7を用いて説明する。図7は、第一参考例の車両用換気機構を示す車両前後方向に沿った縦断面図である(図2に対応する図である)。
図7に示すように、ダクト110は、バタフライ式の平板状のシャッター300によって開閉される。シャッター300は、上端部に設けられた車両幅方向を軸方向とする回転軸310を軸心して、下端部302が車両前後方向に回転する。そして、シャッター300の下端部302が車外側に外開きすることによって、ダクト110が開放状態となる。
つぎに第一参考例の作用について説明する。
通常シャッター300は、自重によってダクト110を閉塞する。しかし、ドアが閉まり車室内26の空気圧が高まると、空気に押されシャッター300が車外側に外開きすることによって開放される。
よって、最後のドアが閉まる際に車室内26の空気が、矢印M1〜矢印M4で示すように、バックドアトリム40の通風グリル44、ダクト110を通って、ライセンスプレート50の周囲(バックドア30のバックドアアウタパネル32との隙間)から車外に抜ける。よって、最後のドアが閉まる際の通風抵抗が減少され、ドアの閉まり性が向上する。
つぎに、第二参考例について図8を用いて説明する。図8は、第二参考例の車両用換気機構を示す車両前後方向に沿った縦断面図である(図2に対応する図である)。また、第一参考例と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図8に示すように、バックドア30には、ライセンスガーニッシュ200が取り付けられている。ライセンスプレート(ナンバープレート)50は、ライセンスガーニッシュ200に装着されている。ライセンスガーニッシュ200は、図示しないライセンスプレートランプを車体上方向からカバーしている。また、ライセンスガーニッシュ200は、ライセンスプレート50よりも大きく、ライセンスプレレート50の周囲に配置され、意匠を整えている。そして、このライセンスガーニッシュ200にダクト210が一体となって形成されている。また、ライセンスガーニッシュ200の下部には凹部202が形成されている(第二実施形態の記載、図6を参照)。
つぎに本参考例の作用について説明する。
ライセンスガーニッシュ200とダクト210とが一体となって形成されているので、別部材としてのダクトが不要となる(第二実施形態の記載も参照)。
また、ライセンスガーニッシュ200の下部の凹部202から空気が抜けるので、ライセンスガーニッシュ200における凹部202以外の部位とライセンスプレート50とを当接させることができる(ライセンスプレート50の周囲に空気が抜ける隙間を設ける必要がない)。よって、ライセンスプレート50周囲の外観意匠が向上する。
なお、第一参考例のように、ライセンスガーニッシュ200にダクト210が一体となって形成されていない構成においても、同様に、バックドア30のアウタパネル32に凹部を形成することで、アウタパネル32における凹部以外の部位とライセンスプレート50とを当接させて、ライセンスプレート50周囲の外観意匠を向上させてもよい。
つぎに、第三参考例について図9を用いて説明する。図9は、第三参考例の車両用換気機構を示す車両前後方向に沿った縦断面図である(図2に対応する図である)。また、第一参考例及び第二参考例と同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図9に示すように、ダクト110の下部におけるシャッター300の下端部302に対応する部位に、電磁石400が設けられている。電磁石400は、制御装置(図示略)によって電流が流される(制御される)。また、制御装置に、カーテシスイッチ142(図2参照)が接続されている。
つぎに本参考例の作用について説明する。
エンジン(図示略)がオンされ、且つ全てのドアが閉まっているときは、制御装置は、電磁石400に電流を流し、シャッター300の下端部302を吸引させる。よって、シャッター300によるダクト110の閉塞性が向上する。これにより、車外の音、におい、埃等のダクト110から車室内26への進入が効果的に防止される。
また、ドアのいずれか一つが開くか、エンジンがオフされると、制御装置は電磁石400への電流供給を止め、シャッター300の下端部302の吸引を停止する。よって、ドアが閉まり車室内の空気圧が高まると、空気に押されシャッター300が車外側に外開きすることによって開放される。よって、最後のドアが閉まる際の通風抵抗が減少され、ドアの閉まり性が向上する。
つぎに、第四参考例について図10を用いて説明する。図10は、第四参考例の車両用換気機構を示す車両前後方向に沿った縦断面図である(図2に対応する図である)。
図10に示すように、ダクト110には、バタフライ式の平板状のシャッター500によって開閉される。シャッター500は、上端部に設けられた車両幅方向を軸方向とする回転軸510を軸心して、下端部502が車両前後方向に回転する。そして、シャッター500が車外側に外開きすることによって、ダクト110が開放状態となる。
また、図の二点破線に示すように、シャッター500はシャッター開閉機構130によって二点破線で図示する開放位置と実線で図示する閉塞位置との間を回転する。
なお、シャッター開閉機構130は、第一実施形態と上下逆(上下対象)に配置されている以外は、同様の構成であるので、説明は省略する。また、制御装置140、カーテススイッチ142(図2参照)の図示(ブロック図)が省略されている。
つぎに本参考例の実施形態の作用について説明する。
全てのドアが閉まっているときは、制御装置140(図2参照)は、アクチュエータ132を制御し、シャッター122を閉塞位置としてダクト110を閉じる。よって、走行時等における車外の音、におい、埃等のダクト110から車室内26への進入が防止される。
しかし、フロントサイドドア22、リヤサイドドア24、バックドア30のいずれか一つが開くと、制御装置140(図2参照)は、アクチュエータ132を制御し、シャッター122を開放位置としてダクト110を開く。そして、制御装置140(図2参照)は、最後のドアが閉まったのち、すなち、フロントサイドドア22、リヤサイドドア24、バックドア30の全てのドアが閉まったのち、数秒後にアクチュエータ132を制御し、シャッター122を閉塞位置としてダクト110を閉じる。
よって、最後のドアが閉まる際に車室内26の空気が、バックドアトリム40の通風グリル44、ダクト110を通って、ライセンスプレート50の周囲(バックドア30のバックドアアウタパネル32との隙間)から車外に抜ける。よって、最後のドアが閉まる際の通風抵抗が減少され、ドアの閉まり性が向上する。また、ダクト開口部110Aは、ライセンスプレート50の裏側に配置されているので、外観意匠に影響を与えない。言い換えると、ダクト開口部110Aはライセンスプレート50に隠れているので、ダクト開口部110Aを隠すための意匠部材などが不要となる。
つぎに第五参考例について図11と図12とを用いて説明する。
図11は、第五参考例の車両用換気機構が適用された車両のバックドアを示す車両斜め後方側から見た斜視図である。図12は図11のA−A線に沿った縦断面図(車両前後方向に沿った縦断面図)である。
図11に示すように、車両11のバックドア30にはスペアタイヤ700が装着されている(バックドア30がスペアタイヤ700を背負っている)。
図12に示すように、スペアタイヤ700は、スペアスペアタイヤブラケット702によってバックドア30に取り付けられている。また、スペアタイヤ700にはスペアタイヤカバー704が被せられている。
バックドア30におけるスペアタイヤ700に対向する部位には(スペアタイヤ70の裏側には)、車室内26の空気を抜くためダクト部(ダクト開口部)212、214、216からなるダクト210が設けられている。バックドアトリム40におけるダクト210の車室内26側には、複数のスリット状の開口42が形成された通風グリル45が設けられている。
各ダクト部212、214、216は、バタフライ式の平板状のシャッター300によって開閉される。各シャッター300は、上端部に設けられた車両幅方向を軸方向とする回転軸310を軸心して、下端部302が車両前後方向に回転する。そして、各シャッター300が車外側に外開きすることによって、各ダクト部212、214、216が開放状態となる。
つぎに第五参考例の作用について説明する。
通常、シャッター300は、自重によってダクト110を閉塞する。しかし、ドアが閉まり車室内26の空気圧が高まると、空気に押されシャッター300が車外側に外開きすることによって開放される。よって、最後のドアが閉まる際に車室内26の空気が、矢印M11〜矢印M42で示すように、バックドアトリム40の通風グリル44、各ダクト部212、214、216を通って、スペアタイヤ700の周囲(バックドア30との隙間)から車外に抜ける。よって、最後のドアが閉まる際の通風抵抗が減少され、ドアの閉まり性が向上する。
なお、スペアタイヤ700の裏側のスペースは大きいので、ダクト210の開口面積を大きくできる(複数のダクト部を設けることができる)。よって、通風抵抗が効果的に低減される。
また、ダクト210のダクト開口部は、スペアタイヤ700の裏側に配置されているので、外観意匠に影響を与えない。言い換えると、ダクト開口部はスペアタイヤ700に隠れているので、ダクト開口部を隠すための部材などが不要となる。
つぎに第六参考例について図13を用いて説明する。
図13(A)は、第六参考例のパッケージトレイを示す平面図であり、(B)は(A)のA−A線に沿った断面を模式的に示す縦断面図である。
第六実施形態が適用された車両はセダンタイプとされている。図13(B)に示すように、後部座席900の後方側に荷室830と車室内826とが、仕切り部材としてのパッケージトレイ800によって仕切られている。言い換えると、パッケージトレイ800は、後部座席900の後方の荷室830の車両前方側部分の上方を覆っている。
図13(A)に示すように、パッケージトレイ800の中心部には、円形状のダクト810が設けられている。ダクト810は、円中心から放射上に略扇形状の複数の通気孔820が形成されている。また、ダクト810は、円中心を軸心して回転して通気孔820を開閉する回転スライド式のシャッター814が設けられている。シャッター814は、各通気孔820に対応した羽部812が設けられている。また、シャッター814はアクチュエータ(図示略)によって回転(開閉)が制御されている。
アクチュエータは、第一実施形態、第三参考例等で説明したように、制御装置によって制御されていると共に、制御装置にはフロントサイドドア、リヤサイドドア、バックドアの開閉を検知する検知手段としてのカーテシスイッチが接続されている。
つぎに本参考例の作用について説明する。
全てのドアが閉まっているときは、制御装置は、アクチュエータを制御し、シャッターを回転させてダクト810を閉じる。よって、走行時等における車外の音、におい、埃等のト荷室830を介してのダクト810から車室内826への進入が防止される。
しかし、ドアのいずれか一つが開くと、制御御装置は、アクチュエータを制御し、シャッター814を回転されてしてダクト810を開く。つまり、車室内826と荷室830とを連通させる。そして、制御装置は、最後のドアが閉まったのち、すなわち、全てのドアが閉まったのち、数秒後にアクチュエータを制御し、シャッター814を回転させてダクト810を閉じる。よって、最後のドアが閉まる際に車室内826の空気がダクト810を通って、荷室830に抜ける。よって、最後のドアが閉まる際の通風抵抗が減少され、ドアの閉まり性が向上する。
また、回転スライド式のシャッター810は、バタフライ式のシャッター比較し、開閉のためのスペースが不要であるので、パッケージトレイ800に設けるダクト810への適用が好適である。
第一実施形態の車両用換気機構が適用された車両のバックドアを示す車両斜め後方側から見た斜視図である。 車両用換気機構の全体構成を示すと共に、上図は図1のA−A線に沿った縦断面図(は車両前後方向に沿った縦断面図)であり、下図はブッロク図である。 図2の要部を示す拡大断面図であり、(A)はシャッターが閉塞位置にある状態を示す図であり、(B)はシャッターが開放位置にある状態を示す図である。 防犯効果を説明するための説明図である。 第二実施形態の車両用換気機構の全体構成を示すと共に、上図は図1のA−A線に沿った縦断面図であり、下図はブッロク図である。 ライセンスプレートを車両斜め後方側から見た斜視図である。 第一参考例の車両用換気機構を示す車両前後方向に沿った縦断面図である。 第二参考例の車両用換気機構を示す車両前後方向に沿った縦断面図である。 第三参考例の車両用換気機構を示す車両前後方向に沿った縦断面図である。 第四参考例の車両用換気機構を示す車両前後方向に沿った縦断面図である。 第五参考例の車両用換気機構が適用された車両のバックドアを示す車両斜め後方側から見た斜視図である。 図11のA−A線に沿った縦断面図である。 (A)は第六参考例のパッケージトレイを示す平面図であり、(B)は(A)のA−A線に沿った断面を模式的に示す縦断面図である。
符号の説明
10 車両
12 フロントサイドドア開口部(開口部)
14 リヤサイドドア開口部(開口部)
16 バックドア開口部(開口部)
22 フロントサイドドア(ドア)
24 リヤサイドドア(ドア)
26 車室内
30 バックドア(背面ドア)
50 ライセンスプレート
50A 裏面
60 ロック機構
110 ダクト
120 ダクト開閉装置(ダクト開閉手段)
122 シャッター
124 回転軸
200 ライセンスガーニッシュ(ガーニッシュ)
202 凹部

Claims (3)

  1. 車両の開口部を開閉する複数のドアと、
    複数の前記ドアの一つとされ、車両後部の背面に設けられた背面ドアと、
    前記背面ドアの外側面に装着されたライセンスプレートと、
    前記背面ドアにおける前記ライセンスプレートの裏面に対向する部位に開口され、車室内と車外とを連通するダクトと、
    前記背面ドアの前記ダクトの下側近傍に設けられ、前記背面ドアをロックするロック機構と、
    前記車両の前記背面ドアを含む複数の前記ドアの少なくとも一つが開いているときは前記ダクトを開放し、前記背面ドアを含む全ての前記ドアの最後のドアが閉じたのち前記ダクトを閉塞させるダクト開閉手段と、
    前記ダクト開閉手段を構成し、下端部に設けられた車両幅方向に沿った回転軸を軸心として上端部が車両前後方向に回転可能とされ、前記上端部が車室内側に回転して前記ダクトを開放する開放位置と前記上端部が車外側に回転して前記ダクトを閉塞する閉塞位置との間を回転するシャッターと、
    を備えることを特徴とする車両用換気機構。
  2. 前記ダクトが、前記背面ドアに設けられ、前記ライセンスプレートの周囲に配置されたガーニッシュに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用換気機構。
  3. 前記背面ドア又は前記ガーニッシュにおける前記ライセンスプレートの下端部に対向する部位に凹部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用換気機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015116879A (ja) * 2013-12-17 2015-06-25 トヨタ自動車株式会社 ベント装置

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