JP2010094610A - 遠心分離機 - Google Patents

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Abstract

【課題】
真空ポンプ内の油に混入した水分を除去する運転モードを有する遠心分離機を提供する。
【解決手段】
モータ9とロータ2と回転室3と、回転室3の空気を吸引し圧力を低下させる油回転真空ポンプ6と、回転室3への外気吸入を制御する開閉弁10と、これらの動作を制御する制御部12と、制御の情報を表示すると共に使用者からの入力を受け付ける操作部8を備えた遠心分離機1において、油回転真空ポンプ6内の油に混入した水分を除去する運転モードを設け、操作部8の操作により使用者がその運転モードを選択できるようにした。運転モード実行時には、開閉弁10を閉じて油回転真空ポンプ6を駆動して回転室3を減圧し、所定の減圧状態に到達したことを検出した場合に、油回転真空ポンプ6の駆動を停止させて、遠心分離機1の電源を自動で遮断するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転室を減圧して使用する遠心分離機に関し、特に、用いられる油回転真空ポンプの水分吸引による減圧能力低下を防止できる遠心分離機に関する。
例えば3万rpm以上で回転する高速の遠心分離機には、高速回転時の空気摩擦によるロータの発熱を避けるため、回転室を真空ポンプによって減圧させた状態でロータを回転させる。真空ポンプとしては主に油回転真空ポンプが用いられ、油回転真空ポンプを補助する真空ポンプとして油拡散真空ポンプを直列に接続する方法が一般的である。さらに、ロータを設定した温度に保つために、回転室には冷却装置が設けられる。
遠心分離機の使用者は、しばしば室温よりも低い温度、例えば回転室の温度を4℃に冷やした状態で遠心作業を行う。遠心作業に伴う運転時間は、数分程度の短いものから数時間に及ぶ場合まで多様である。遠心作業が終了したら減圧した回転室に大気を戻し入れ、遠心分離した試料を取り出すためにドアが開けられる。このとき、周囲の大気の温度と湿度によっては、冷えた回転室壁面などに結露が生じる。
この結露が生じたままの状態で、次の遠心作業によって再び回転室を減圧させると、結露した水分は圧力の低下によって蒸発し、油回転真空ポンプ内へ流入する。油回転真空ポンプ内に入った水分の一部は、気体の圧縮の過程で再び液化し、機外へ放出されずに油回転真空ポンプ内の油に混入して残留する。従って、このような作業を繰り返せば、油回転真空ポンプ内に残留する水分は徐々に増える。油回転真空ポンプは、ポンプ内に残留する水分が増加すると減圧する能力が低下するため、所望の真空状態に達するまでにより多くの時間を要するようになる。従って、能力低下を防止するため、例えば特許文献1では、油回転真空ポンプ内の油の下部に空気を送り込んで水分を除去するように構成している。
油回転真空ポンプ内の水分除去の別の方法として、真空ポンプを数時間運転するということが知られている。このため使用者は、作業が終了した後に、回転室のドアを閉めて長時間空運転(ロータに試料をセットしないで運転)させるようにしている。この空運転では、使用者は、遠心分離機を例えば3時間くらい運転させた後に遠心運転を停止させ、電源を落とさなければならない。
特開平4−140493号公報
従来の油回転真空ポンプ内の油の下部に空気を送り込んで水分を除去するという技術においては、油回転真空ポンプに空気を送り込むための空気ポンプが必要となるため、遠心分離機のコストが増加するという問題が生ずる。また、使用者が油回転真空ポンプを長時間空運転させるという方法では、所定時間経過後に使用者が装置を停止させなければならず、使用者の行動を制約する。また、使用者が装置を停止させることを怠れば長時間にわたって油回転真空ポンプが運転し続けるため、電力が無駄に消費されることになる。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、油回転真空ポンプ内の油に混入した水分を除去する運転モードを有する遠心分離機を提供することにある。
本発明の別の目的は、製造コストの増加を防止し、使用者にとって使いやすい水分除去機能を有する遠心分離機を提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば、次の通りである。
本発明の一つの特徴によれば、モータと、モータよって回転されるロータを収容する回転室と、回転室の空気を吸引し圧力を低下せしめる真空ポンプと、回転室への外気吸入を制御する開閉弁と、これらの動作を制御する制御部と、制御の情報を表示すると共に使用者からの入力を受け付ける操作部を備えた遠心分離機において、真空ポンプ内又は回転室内に混入した水分を除去する運転モードを設け、操作部の操作により使用者が運転モードを選択した際に、制御部は、開閉弁を閉じて真空ポンプを駆動して回転室を減圧し、所定の減圧状態に到達したことを検出した場合に、真空ポンプの駆動を停止させて、電源を遮断するように構成した。運転モードが終了して装置の電源が遮断される前には、開閉弁を開いて回転室へ外気を導入すると好ましい。ここで、所定の減圧状態とは、例えば、第1の真空度に達した状態であり、又は、第1の真空度に達してから所定の時間が経過した状態である。真空ポンプは、油回転真空ポンプと油拡散真空ポンプから構成することができ、水分を除去する運転モードが選択された場合には、これら両方の真空ポンプを駆動させても良いし、油回転真空ポンプのみを駆動させる様にしても良い。
本発明の他の特徴によれば、遠心分離機は、回転室の温度を調整する温度調節器を有し、運転モードが選択された際に、温度調節器によって回転室内の温度を周囲の大気温度と同等もしくは高い温度に保つようにした。また、運転モードが選択された際に、操作部に運転モードの終了予定時間を表示するように構成した。
本発明のさらに他の特徴によれば、制御部は、運転モードが稼働してから所定の減圧状態に到達するまでの経過時間を監視し、経過時間が所定の時間を超えた際には、操作部にアラーム表示をする。制御部には不揮発性のメモリを含み、電源を遮断する前に運転モードの実行結果に関する各種データをメモリに記憶させるようにした。また、操作部には、運転モードの中断を指示する指示手段を有し、運転モードの実行中に、使用者からの中断指示がされた場合には、制御部は真空ポンプの駆動を停止させるようにし、水分除去運転モードの中断機能を追加した。指示手段は、例えば、液晶表示部に表示される操作ボタン又はアイコンで実現できる。
請求項1の発明によれば、遠心分離機は真空ポンプ内の油に混入した水分を除去する運転モードを有するので、真空ポンプの連続運転による水分除去運転を自動的に実行することができ、しかも運転終了時には遠心分離機の電源が自動で遮断されるので、使用者に取って使い勝手の良い遠心分離機を提供できる。また、真空ポンプ内の油に混入した水分を適時除去できるので、遠心分離機の性能を安定して維持することができる。
請求項2の発明によれば、電源を遮断する前に開閉弁を開いて回転室へ外気を導入するので、水分除去の運転モードが終了した後にも真空状態が長時間維持されることにより真空ポンプの油が回転室に流入するなどの不具合を防ぐことができ、また、次回使用する時に回転室を大気圧に戻す時間を待つことなくドアを開けて、ロータを遠心分離機にセットすることができる。
請求項3の発明によれば、所定の減圧状態とは、第1の真空度に達した状態であるので、水分の除去が完了した所定の減圧状態まで真空ポンプを運転させるので、確実に水分の除去を行うことができる。
請求項4の発明によれば、所定の減圧状態とは、第1の真空度に達してから所定の時間が経過した状態であるので、水分除去の完了だけでなく、真空ポンプの温度を十分下げることができ、例えば油回転真空ポンプにおける油蒸気の浮遊を無くすことができる。
請求項5の発明によれば、遠心分離機は、回転室の温度を調整する温度調節器を有し、制御部は、運転モードが選択された際に、温度調節器によって回転室内の温度を周囲の大気温度と同等もしくは高い温度に保つので、水分を除去する運転モードが終了した後に回転室に外気を流入させても結露が発生することがない。
請求項6の発明によれば、水分除去の運転モードが選択された際に、操作部に運転モードの終了予定時間を表示するので、使用者は運転の終了予測時間を容易に認識することができる。
請求項7の発明によれば、運転モードが稼働してから所定の減圧状態に到達するまでの経過時間を監視し、経過時間が所定の時間を超えた際には、操作部にアラーム表示をするので、真空ポンプが故障している場合であっても作業者はその異常を発見することができる。
請求項8の発明によれば、制御部は不揮発性のメモリを含み、電源を遮断する前に運転モードの実行結果データをメモリに記憶させるので、その後の遠心分離機の運転時やメインテナンス時に実行結果データを参照することができる。
請求項9の発明によれば、運転モードの中断を指示する指示手段を有し、運転モードの実行中に、使用者からの中断指示がされた場合には、真空ポンプの駆動を停止させるので、使用者は任意の時点で水分除去の運転モードを中断することができる。
請求項10の発明によれば、真空ポンプは、油回転真空ポンプと油拡散真空ポンプからなり、水分を除去する運転モードが選択された場合に、制御部は油回転真空ポンプのみを動作させるので、水分を除去する運転モードの実行時の消費電力を低減させることができる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施形態による遠心分離機について、図1に基づいて説明する。図1は、本発明の実施態様に係る遠心分離機の構成を示す断面図である。遠心分離機1は、試料を保持して回転するロータ2と、ロータ2を収容する回転室3と、回転室3を取り囲み密閉空間を形成する真空チャンバ4と、真空チャンバ4へロータ2の出し入れを行うために設けられた開口部を閉じるドア5と、真空チャンバ4を減圧する油回転真空ポンプ6と、油回転真空ポンプ6と真空チャンバ4の間に直列に接続された油拡散真空ポンプ7と、使用者が遠心条件の設定操作や運転状態の確認を行う操作部8と、ロータ2を回転させるモータ9と、真空チャンバ4への空気の流入を開閉する開閉弁10と、真空チャンバ4内の圧力を測定する真空センサ11と、制御部12を含んで構成される。
制御部12は、図示しないマイクロコンピュータ、不揮発性の記憶メモリを含み、図示しない信号線により真空センサ11の信号を入力し、モータ9の回転制御、油回転真空ポンプ6のON/OFF制御、油拡散真空ポンプ7のON/OFF制御、操作部8への情報の表示と操作部8からの入力データの取得、開閉弁10の開閉等、遠心分離機1の全体の制御を行う。操作部8は、例えばタッチパネル式の液晶表示手段、又はディスプレイと入力装置の組み合わせであり、使用者に必要な情報を表示し、使用者からの操作の指示を受け取る。
使用者が操作部8を操作して遠心分離機1の運転を開始したとき、真空チャンバ内の圧力が充分に低下しないうちにロータ2を高速回転させると、空気との摩擦によってロータ2が発熱し、ロータ2が保持する試料温度が上昇してしまう。この温度上昇を防止するため、制御部12は、真空センサ11の出力から真空チャンバ内の圧力を検知し、所定の圧力まで低下しなければロータ2を高速回転させないように制御する。従って、油回転真空ポンプ6内に水分が入って、その能力が低下してくると、使用者は操作部8に表示される圧力や回転速度などを観察して減圧に要する時間が長くなったと認識する。このとき、本実施形態による遠心分離機1では、本来の遠心業務が必要でない時間を使って、使用者がドア5を閉め、操作部8を用いて、真空ポンプの水分除去のための動作モード(以下、本実施例では「真空リフレッシュモード」と呼ぶ)を開始させる。また、操作部8に、真空リフレッシュモードの動作概要や、その所要時間などを説明するメッセージを表示すると使用者に安心を与えて好ましい。
次に、真空リフレッシュモードの基本動作について図2を用いて説明する。時刻tで使用者が水分除去動作を開始させると、制御部12は、まず開閉弁10を閉じて回転室3を密閉するとともに油回転真空ポンプ6の動作を開始させる。その結果、回転室3の内部の圧力が、図2の曲線に示すように大気圧から徐々に低下する。油回転真空ポンプ6を動作させた状態を所定時間t経過するまで継続する。このとき回転室3の温度は、真空リフレッシュモードの終了後に開閉弁10を開いて空気を流入しても結露が発生しないように、室温より高い温度、例えば35℃や40℃といった比較的高めの温度に制御することが望ましい。また、遠心分離機に室温を測定する温度計が設けられる場合、遠心分離機が使用されている部屋の温度(周囲の大気温度)を測定し、測定した温度と同等か少し高めに回転室の温度を制御させても良い。(例えば測定した温度より少し高めに制御する場合には、測定した室温より5〜10℃高く制御する。)時間tにおいて制御部12は油回転真空ポンプ6を停止させ、時間tから所定の時間が経過した時間tで開閉弁10を開いて大気を回転室3に導入し、真空リフレッシュモードの終了とする。
上記した時間tから時間tまでの時間は、例えば3時間程度である。これは水分除去のための運転として一定の効果があるとされている時間であるが、油回転真空ポンプ6の特性や、遠心分離機1の結露の発生状況などのデータ等から、最適な水分除去のための時間を設定すれば良いので、この時間の設定は任意である。また、時間tから時間tまでの時間は、油拡散真空ポンプ7の温度を下げて油蒸気の浮遊が無くなるのを待つための時間であり、これに必要な時間は数分程度である。
また、上記の真空リフレッシュモードでは、油回転真空ポンプ6と油拡散真空ポンプ7の双方を動作させていたが、必ずしも油回転真空ポンプ6と油拡散真空ポンプ7を動作させる必要はなく、油回転真空ポンプ6のみを動作させるように制御してもよい。これにより、油拡散真空ポンプ7分の消費電力を抑えることができ、さらに、油拡散真空ポンプ7の加熱された油が冷えるのを待つ必要がなくなる。
次に、図3のフローチャートを用いて図1の遠心分離機の真空リフレッシュモードの詳細な手順を説明する。使用者は、試料等がセットされていない空のロータ2を回転室3の内部にセットし、ドア5を締める。次に、操作部8に表示されるメニュー画面から、本実施形態にかかる水分を除去する運転モードを実行させるため、「真空リフレッシュモード」を示す操作ボタン又はアイコンを選択する(ステップ101)。この真空リフレッシュモードは、通常の遠心分離モードとは別に設けられるものであって、真空チャンバ4の内部を真空状態にする点では通常の遠心分離モードと同様であるが、真空リフレッシュモードの実行中には、ロータ2を回転させないという点が異なる。尚、ロータ2の回転の有無は、真空リフレッシュモードの実行には影響しないので、必ず回転を停止させなければならないというものではない。
「真空リフレッシュモード」が選択されると、制御部12はドア5の開閉状態をチェックし(ステップ102)、ドアが開いていたら、ドアを閉めてから再操作するように促すメッセージを操作部8に表示してステップ101に戻る(ステップ104)。
ステップ102でドアが閉まっていることを確認できたら、制御部12は、開閉弁10を閉じて、真空チャンバ4と大気との連通を遮断し、油拡散ポンプ7及び油回転真空ポンプ6をONにする。また、制御部12は、回転室3の内部の温度が40℃に保たれるようにサーモモジュール13を制御する。次に、制御部12は、真空リフレッシュモードの実行に要する時間を算出し、操作部8にその終了予測時間を表示する(ステップ105)。算出の仕方は、直前の遠心分離動作時に要した、真空に達するまでの時間を記録しておき、この記録値から水分混入状態を推測して計算するように構成しても良いし、別の方法による算出でも良い。表示の仕方は、終了予定時刻を表示しても良いし、残り時間を表示するようにしても良いし、厳密な数値表示でなく、減少するバークラフ等の視覚的な量で表示するようにしても良い。この際、終了予測時間を一定時間、例えば1分間表示させて、操作部8の液晶表示手段のバックライトを消灯するなどの省エネ機能を併用させると好ましい。
次に、制御部12は、真空リフレッシュ動作が終了したか否かを検出する(ステップ106)。これは、真空センサ12の出力値から真空チャンバ3内の圧力を検出し、圧力値が所定の圧力(図2の圧力V)まで低下した場合は、水分除去作業が終了したと判断してステップ109に移る。また、フローチャートには図示していないが、使用者が操作部8から真空リフレッシュモードの中断を選択・指示した際に、終了と判断しても良い。
所定の圧力まで低下していない場合は、真空リフレッシュモードを開始してから、所定時間以上が経過していないか、つまり、タイムアウトになっていないか否かを判断し、経過していなければステップ105に戻る(ステップ107)。タイムアウトの時間は、終了予測時間のばらつきを考慮した充分に長い時間であり、例えば、終了予測時間が3時間であれば、その2倍の6時間をタイムアウト判定時間とすれば良い。
ステップ107で、タイムアウトと判定された場合は、操作部8に「異常が発生している」旨のアラーム表示をし、アラーム発生の日時、真空センサの出力値の推移と時間の関係、温度等をアラーム来歴記録として制御部12に含まれる図示しないメモリ装置内に書き込み、ステップ109に進む(ステップ108)。
ステップ109では、油拡散真空ポンプ7を停止させ、所定時間(図2の時間tから時間t)が経過をしたら(ステップ110)、油回転真空ポンプ6を停止させ、開閉弁10を開いて大気を真空チャンバ4内に連通させる(ステップ111)。また、サーモモジュール13による回転室3内の温度制御を終了する。ステップ110において、所定時間が経過するまで待つのは、油拡散真空ポンプ7の温度が下がり、油蒸気の浮遊が無くなるのを待つためであり、これに必要な時間は、概ね数分である。従って、ステップ110では、その時間をあらかじめ固定して設定しておけば良いが、油拡散真空ポンプ7に温度検出センサがある場合は、その温度を検出することによって、温度が低下したかを確実に判定することができる。
次に、真空リフレッシュモードの実行結果を、メインテナンス記録として制御部12に含まれる図示しないメモリ装置内に書き込む(ステップ112)。その後、制御部12は、遠心分離機1の電源を停止させる(ステップ113)。
以上説明したように、本実施形態においては、作業者は、遠心分離を行わない時間帯に、操作部8から真空リフレッシュモードを選択するだけで良く、選択後には遠心分離機1から離れていても真空リフレッシュモードの実行後に遠心分離機1が自動停止するので、使い勝手が大変良い。また、正常に真空リフレッシュモードが終了した場合や、エラーが生じた場合には、メモリ装置にその来歴データが記録されるので、メインテナンス時にそれらのデータを読み出して参照することができる。
次に、図4を用いて本願発明の第2の実施形態を説明する。図4は、第2の実施形態に係る真空リフレッシュモードの動作時の回転室圧力と時間の関係を示す図である。図4において、真空リフレッシュモードの起動(t)及び起動直後の動作に関しては図2で示す第1の実施形態と同じであるが、水分の除去がほぼ完了した時点(矢印a付近)で回転室3の圧力が一層下がるため、tからtまでの時間を固定せずに、圧力が所定の値Vまで低下した時点tから所定時間T経過した時点で油回転真空ポンプ6を停止させる。その後、油回転真空ポンプ6が十分停止した時刻tで開閉弁10を開いて、真空チャンバ4内に大気を流入させる。このように、第2の実施形態においては、あらかじめ固定された時間で真空リフレッシュモードを停止させるのではなく、確実に水分の除去が行われたことを検出してから停止させるようにしたので、確実かつ無駄のない水分の除去動作を行うことができる。尚、第2の実施形態においては、第1の実施形態よりも短い時間で真空リフレッシュモードが完了するのがほとんどなので、真空ポンプを長時間に亘って運転して無駄な電力を消費することを防止することができる。
時間Tに関しては、あらかじめ固定された時間でよいが、油回転真空ポンプ6内の水分が多いほど減圧に時間を要する傾向があるため、圧力低下の速さ、例えば大気圧からVまで達するのに要した時間(t−t)に応じて延長時間Tを可変とすることも有効である。
以上説明したように、本発明によれば、油回転真空ポンプの水分除去に要する動作を、操作部に設けられる実行ボタンを選択するだけで真空リフレッシュモードを実行して、その後に自動的に遠心分離機の電源が遮断されるので、使用者が数時間後に動作を止める操作を必要とせず、使用者に使い勝手の良い遠心分離機を実現できる。また、真空リフレッシュモードを実現するに当たり、空気ポンプなどの特別な部品を追加する等の従来の装置のハードウェア構成を変更する必要がなく、制御部12で実行されるプログラムを変更するだけで実現できるので、製造コストの増加も極小で済む。
以上、本発明を示す実施形態に基づき説明したが、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。本実施形態では、使用者が「真空リフレッシュモード」の実行が必要か否かを認識していたが、制御部12のマイクロコンピュータによって、真空リフレッシュモードの実行が必要か否かを判断して、その旨を操作部8に表示して、作業者にその実行を促すように構成しても良い。また、真空リフレッシュモードの実行時間は、使用者の都合により早めに終了させたいこともあれば、時間に余裕があって確実に行いたい場合もあるため、図2におけるTや図3のVを使用者が任意に設定できるようにしても良く、そのように構成すると使い勝手のさらなる向上が得られる。
本発明の実施態様に係る遠心分離機の構成を示す断面図である。 図1の遠心分離機の水分除去動作時の回転室圧力と時間の関係を示す図である。 図1の遠心分離機の水分除去動作の手順を示すフローチャートである。 図1の遠心分離機の別の水分除去動作における回転室圧力と時間の関係を示す図である。
符号の説明
1 遠心分離機 2 ロータ 3 回転室 4 真空チャンバ
5 ドア 6 油回転真空ポンプ 7 油拡散真空ポンプ
8 操作部 9 モータ 10 開閉弁 11 真空センサ
12 制御部 13 サーモモジュール

Claims (10)

  1. モータと、前記モータよって回転されるロータを収容する回転室と、前記回転室の空気を吸引し圧力を低下せしめる真空ポンプと、前記回転室への外気吸入を制御する開閉弁と、これらの動作を制御する制御部と、制御の情報を表示すると共に使用者からの入力を受け付ける操作部を備えた遠心分離機において、
    前記真空ポンプ内又は回転室内に混入した水分を除去する運転モードを設け、
    前記操作部の操作により使用者が前記運転モードを選択した際に、
    前記制御部は、前記開閉弁を閉じて前記真空ポンプを駆動して前記回転室を減圧し、所定の減圧状態に到達したことを検出した場合に、前記真空ポンプの駆動を停止させて、電源を遮断することを特徴とする遠心分離機。
  2. 前記制御部は、前記電源を遮断する前に前記開閉弁を開いて前記回転室へ外気を導入することを特徴とする請求項1に記載の遠心分離機。
  3. 前記所定の減圧状態とは、第1の真空度に達した状態であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遠心分離機。
  4. 前記所定の減圧状態とは、第1の真空度に達してから所定の時間が経過した状態であることを特徴とする請求項1又は2に記載の遠心分離機。
  5. 前記遠心分離機は、前記回転室の温度を調整する温度調節器を有し、
    前記制御部は、前記運転モードが選択された際に、前記温度調節器によって前記回転室内の温度を周囲の大気温度と同等もしくは高い温度に保つことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の遠心分離機。
  6. 前記制御部は、前記運転モードが選択された際に、前記操作部に該運転モードの終了予定時間を表示することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の遠心分離機。
  7. 前記制御部は、前記運転モードが稼働してから前記所定の減圧状態に到達するまでの経過時間を監視し、該経過時間が所定の時間を超えた際には、前記操作部にアラーム表示をするとともに、電源を遮断することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の遠心分離機。
  8. 前記制御部は、不揮発性のメモリを含み、電源を遮断する前に前記運転モードの実行結果のデータを前記メモリに記憶させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の遠心分離機。
  9. 前記操作部には前記運転モードの中断を指示する指示手段を有し、前記運転モードの実行中に使用者からの中断指示がされた場合には、前記制御部は前記真空ポンプの駆動を停止させることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の遠心分離機。
  10. 前記真空ポンプは、油回転真空ポンプと油拡散真空ポンプからなり、
    前記水分を除去する運転モードが選択された場合に、前記制御部は前記油回転真空ポンプのみを駆動させることを特徴とする請求項1に記載の遠心分離機。
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