JP2010094587A - エレメント配列固定具および膜分離装置 - Google Patents

エレメント配列固定具および膜分離装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
浸漬型膜分離装置において、運転中に散気によって生じる平膜エレメントの振動を抑制し、平膜エレメントの摩耗を防止できるエレメント配列固定具を提供する。
【解決手段】
平板状支持板の両面もしくは片面にシート状の分離膜を配した平膜エレメントの複数枚が、エレメント保持枠体内に収容された膜分離装置において、前記平膜エレメントの上部に設置されるエレメント配列固定具であって、該エレメント保持枠体と固定可能な剛性板と、該剛性板に隣接し該平膜エレメントと接触する弾性部材とを有し、かつ、該弾性部材が、該平膜エレメント間の各間隙に進入するエレメント間隙凸部と、該エレメント間隙凸部との間の該平膜エレメント上部に接する凹部に、エレメント間隙凸部よりも高さが低い固定用凸部を有することを特徴とするエレメント配列固定具。
【選択図】図1

Description

本発明は、活性汚泥液や微生物培養液などの固形分含有液を固液分離するために用いられる平膜型膜分離装置に関する技術である。
膜分離法は、省エネルギー、省スペース、省力化および製品の品質向上などの特長を有するため、適用分野を拡大しながら普及してきている。膜分離法には、逆浸透、限外ろ過、精密ろ過などの方法があり、中空糸膜、平膜、管状膜などの形態をしたろ過膜が使用されている。適用分野としては、従来から海水淡水化、浄水処理、ガス分離、血液浄化などで使用されてきたが、最近では、環境保全の観点から、廃水処理にも膜分離が適用されてきている。
膜分離技術を廃水処理に適用する場合、活性汚泥などを収容した生物処理槽内に膜ろ過装置を浸漬させ、透過側をポンプで吸引、あるいはサイホンなどのように水位差を利用して処理水を得る方法などが知られている。このとき、通常、生物処理槽内では、微生物が廃水中の有機物を酸化するために酸素を要求するので、曝気による酸素供給がなされている。この曝気を利用し、曝気用散気管の上部にろ過膜エレメントを配置することによって、前記酸素供給の目的と同時に、膜表面を洗浄しながら膜ろ過(固液分離)することが可能となるので、全体的に、非常に低コストでの運転が可能となる。特に、平膜タイプのろ過膜エレメント(以下、平膜エレメントという。)を用いた場合、膜表面洗浄性が高く、効率的なプロセスを構築し易い。
上記のような平膜エレメントを用いる膜分離装置の場合、通常、エレメント保持枠体を用いて、平膜エレメント複数枚を、間隔をあけて、膜面を上下方向にして平行に配置し、平膜エレメントの下方部には、散気装置を設置する。この散気装置から生起される気液混合上向流は、各々の平膜エレメントの間隙を通るため、平膜エレメントの両面に設置された分離膜の表面に付着した物質を膜表面から剥離させながら、膜分離を行うことができる。このように、散気装置から生起される気液混合上向流が分離膜の性能を持続するために重要な役割を果たすこととなるが、この気液混合上向流のエネルギーによって、平膜エレメントが浮上・振動してしまう。このような浮上・振動が継続的に発生すると、平膜エレメントが摩耗・損傷してしまい、膜分離を安定的に持続することが困難となる。
このような問題を解決するために、平膜エレメントの上部にエレメント配列固定具を設置する方法が知られている。例えば、特許文献1の方法では、エレメント配列固定具として、上から押さえるための押さえ板を用い、その押さえ板の下に平膜エレメントの各間隙に圧入する弾性材製の櫛歯状凸部を設け、この櫛歯状凸部をエレメント間に圧入させることにより固定し振動を抑制させている。
特開平10−137556号公報
上記のような特許文献1の方法では、平膜エレメントの間隙にエレメント配列固定具の弾性部材を圧入するため、エレメント配列固定具と平膜エレメントの接触点が平膜エレメント上端の角部のみとなり、その接触部分に圧力が集中することによって、エレメント配列固定具と平膜エレメント上端角部が摩耗しやすい問題があった。
また、特許文献1の方法ではエレメント保持枠体に装填されている平膜エレメントが高さ方向に対して均一に装填されておらず、他の平膜エレメントよりも下方向に位置する平膜エレメントが存在する場合、下方向に位置する平膜エレメントはエレメント配列固定具による固定の力が他の平膜エレメントよりも弱まるため、運転した際に十分に振動が抑制できず、平膜エレメントが破損する問題があった。平膜エレメントをエレメント保持枠体に装填する際に、高さ方向に対して他の平膜エレメントよりも下方向に位置する場合として、平膜エレメントの製作時に高さ方向に対する1mm程度の公差が発生し、元々他よりも小さい平膜エレメントがエレメント保持枠体に装填される場合がある。また、活性汚泥などを含んだ被ろ過液に膜分離装置を浸漬させた後、平膜エレメントをエレメント保持枠体から抜き出し、再装填する際に、被ろ過液に入っていたゴミや分離膜面に付着していたケークが剥がれ落ち、エレメント保持枠体における平膜エレメントの下部が接触する部分にゴミやケークが付着すると、装填した平膜エレメントは他の平膜エレメントよりも上方向に位置することになり、平膜エレメントの上下方向位置が僅かずつずれてしまう場合があった。
かかる課題を解決するための本発明は、以下の構成からなる。
(1)平板状支持板の両面もしくは片面にシート状の分離膜を配した平膜エレメントの複数枚が、エレメント保持枠体内に収容された膜分離装置において、前記平膜エレメントの上部に設置されるエレメント配列固定具であって、該エレメント保持枠体と固定可能な剛性板と、該剛性板に隣接し該平膜エレメントと接触する弾性部材とを有し、かつ、該弾性部材が、該平膜エレメント間の各間隙に進入するエレメント間隙凸部と、該エレメント間隙凸部との間の該平膜エレメント上部に接する凹部に、エレメント間隙凸部よりも高さが低い固定用凸部を有することを特徴とするエレメント配列固定具。
(2)前記固定用凸部の高さが1mm以上あり、かつ、前記エレメント間隙凸部の高さに対して2〜50%であることを特徴とする(1)に記載のエレメント配列固定具。(3)平板状支持板の両面もしくは片面にシート状分離膜を配した平膜エレメントの複数枚が、エレメント保持枠体内に配列状態で収容された膜分離装置であって、(1)または(2)に記載のエレメント配列固定具が、該平膜エレメントの上部に設置されていることを特徴とする膜分離装置。
(4)配列された平膜エレメントの下部であって、かつ、前記エレメント配列固定具の設置位置と前記平膜エレメントを挟んで対向する位置に、下部弾性部材が装着されていることを特徴とする(3)に記載の膜分離装置。
本発明では、弾性部材の形状において、エレメント配列固定具と平膜エレメントの上部が接する位置に、固定用凸部が設けられているため、平膜エレメント各々の上下方向位置が僅かずつずれている場合でも、本発明のエレメント配列固定具を設置することですべてのエレメントを確実に固定することができる。まず、エレメント配列固定具を平膜エレメントの上端に置くと、エレメント間隙凸部間に挟まれた凹部内に存在する固定用凸部が上方向に位置している平膜エレメントに接触する。凹部内には固定用凸部以外の部分に空間があるため、固定用凸部は押しつぶされやすく、エレメント配列固定具をエレメント保持枠体に固定すると、上方向に位置している平膜エレメントに接触していた固定用凸部が大きく変形することによって、下方向に位置している平膜エレメントと固定用凸部も接触することができ、上方向、下方向を問わず全ての平膜エレメントを固定することができる。そのため、長期間、活性汚泥などの被ろ過液に浸漬させた状態でも、曝気エネルギーによって生起される振動を十分抑制することができる。
また、エレメント配列固定具の弾性部材における固定用凸部によって、平膜エレメントと弾性部材の接触点が平膜エレメント上部全面となるため、圧力が分散され、エレメント配列固定具と平膜エレメントの角部の摩耗を抑制できる。
以上の効果より、特許文献1で生じる問題点は解決できる。
本発明のエレメント配列固定具は、平板状支持板の両面もしくは片面にシート状分離膜を配した平膜エレメントの複数枚が、エレメント保持枠体内に配列された膜分離装置において、前記平膜エレメントの配列を固定するために平膜エレメントの上部に設置されるものである。
ここで、平板状支持板は、平板状であればその形状は特に限定しないが、例えば、支持板の表裏両面を、周縁部が厚い凸部であって、その内側に凹部が設けられた構造とする。シート状の分離膜を、該凹部を覆うように配し、周縁の凸部にて前記分離膜と平板状支持板とを固着させることにより平膜エレメントを形成する。該平膜エレメントにおいて、前記凹部と分離膜との間に存在する間隙は、ろ過水が移動するための流路として機能しており、ろ過水は、前記間隙と連通したろ過水出口を経て、平膜エレメントの外部に取り出される。
平板状支持板の素材は、ASTM試験法のD638における引っ張り強さが15MPa以上の剛性を有する物質であることが好ましく、例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)で代表される共重合体の汎用性樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの単一重合体の汎用性樹脂や、複合材料である繊維強化樹脂、金属類などが例示される。
また、分離膜は、多孔質の膜であって固液分離機能や逆浸透機能があれば特に限定するものではなく、精密濾過膜、限外濾過膜、ナノ濾過膜、逆浸透膜などが例示されるが、特に活性汚泥の固液分離を行う場合には、その膜表面の細孔径が0.01〜20μm程度の範囲内である精密濾過膜や限外濾過膜であることが好ましい。また、その素材としては特に限定するものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、セルロースアセテート、ポリアクリロニトリル、塩素化ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルフルオライド、その他の材質を適宜選択して使用することができる。特に、物理的・化学的耐久性の高いポリオレフィン系やフッ素系樹脂の材質が特に好ましく使用することができる。
上記のような平膜エレメントの複数枚を、エレメント保持枠体内に配列させる。ここで、エレメント保持枠体は、隣接する平膜エレメントに配されている分離膜同士の間に所望の間隔があけられるように、複数枚の平膜エレメントを、膜表面が上下方向と略平行な向きとなるように配列することができる機能を有するものであれば、その構造は特に限定しない。例えば、エレメント保持枠体を、上下を開口したケーシング構造とし、その内部に複数枚の平膜エレメントを収容する構造としてもよい。あるいは、配列させた平膜エレメントの側端部同士を通しボルトとナットでもって配列固定させることにより保持枠体部分を形成することにより、複数のエレメントが枠体内に配列された構造としてもよい。エレメント保持枠体の素材としては、活性汚泥中においても、複数枚の平膜エレメントを同時に長期間安定して保持可能な強度と耐久性とをもつ素材であれば特に限定されるものではないが、例えば、ステンレスなどの金属や、ABSなどの樹脂や、それら樹脂に炭素繊維などの強化用繊維を配合した繊維強化複合樹脂などが挙げられる。
上記のような膜分離装置では、通常平膜エレメントの下方に散気装置が設置される。散気装置は、ブロアなどのエア供給装置と連結されており、散気装置から生起される気液混合上向流が、隣接する平膜エレメントの分離膜間を流れ、分離膜表面を洗浄すると同時に膜ろ過を行うことによって、分離膜の目詰まりを抑制することができる。該散気装置としては、特に限定しないが、中空状のパイプに散気孔を設けたものや、空隙を有したセラミック製の散気部を有するものや、スリットを有したゴム状弾性体の散気部を有するものなどがある。本発明においては、清水中において、直径2mm以下の微小気泡を生起させる散気装置が特に好ましい。これにより、酸素供給効率を高めると同時に、平膜エレメントの振動を抑制することができる。
本発明は、上記のような膜分離装置において、前記平膜エレメントを配列固定するために好適なエレメント配列固定具を提供するものであって、該エレメント保持枠体と固定可能な剛性板と、該剛性板に隣接し該平膜エレメントと接触する弾性部材とを有し、かつ、該弾性部材が、該平膜エレメント間の各間隙に進入するエレメント間隙凸部と、該エレメント間隙凸部との間の該平膜エレメント上部に接する凹部に、エレメント間隙凸部よりも小さい固定用凸部を有しており、該剛性板を該エレメント保持枠体に固定することによって平膜エレメントの上部を押圧固定させる構造となっている。
本発明におけるエレメント配列固定具の一実施態様の基本構造を図1(概略断面図)に示す。
剛性板1は、エレメント保持枠体4の上部に横架され、位置7において固定されている。その固定には、ボルト・ナット等の固定手段を用いることが好ましい。
剛性板1は、ASTM試験法のD638における引っ張り強さが15MPa以上の剛性を有する物質で構成されることが好ましい。例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)で代表される共重合体の汎用性樹脂、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの単一重合体の汎用性樹脂や、複合材料である繊維強化樹脂、金属類などが例示されるが、剛性が高く汎用的に利用されるステンレス鋼であることが特に好ましい。
また、剛性板1と隣接する下面には、弾性部材2が配置されている。
この弾性部材2の弾性により、平膜エレメント3の上下左右方向の振動の抑制効果を高めることが可能となる。
弾性部材2としては、弾性を有する材質であれば、素材は特に限定されないが、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルニトリル−ブタジエンゴム(NBR)などが好ましく利用できる。
弾性部材2は、平膜エレメント3の各間隙に進入するエレメント間隙凸部5と、エレメント間隙凸部5の間に挟まれ平膜エレメント上部に接する凹部の位置に、エレメント間隙凸部5よりも小さい固定用凸部6を有している。
固定用凸部6の幅は、平膜エレメント3の幅と同じあるいは1〜2mm程度大きくし、固定用凸部6全面で平膜エレメント3を押さえつける構造にしなくてはならない。また、固定用凸部6の形状は平膜エレメントとの接触面が鋭角にならず、また、圧力をかけた際に潰れやすい形状が好ましく、半円形、台形等の形状が好ましい。固定用凸部6をこれらのような形状にすると、平膜エレメントと弾性部材の接触箇所が平膜エレメント上部全面となるため、圧力が分散され、エレメント配列固定具と平膜エレメントの角部の摩耗を抑制でき、かつ、下向きに押圧することにより、仮に、配列された複数の平膜エレメントの上部が、上下方向に段差があっても、平膜エレメントの上部と接触し、平膜エレメントを十分に鉛直下方に押しつけることができ、配列状態の固定が十分に達成され、平膜エレメントの振動を抑制することができる。
固定用凸部6の高さは、エレメント間隙凸部5の高さよりも低くしなくてはならない。固定用凸部6の高さをエレメント間隙凸部5の高さよりも低くすることで、平膜エレメントの各間隙にエレメント間隙凸部5が確実に進入し、エレメント間隙に弾性体が存在することになり、散気装置の曝気によって平膜エレメントが振動した際に、エレメント間隙凸部5が振動を吸収し、振動を抑制することができる。また、平膜エレメントの各間隙にエレメント間隙凸部5が進入すると、固定用凸部6が平膜エレメントの上部に確実に接するようにエレメント配列固定具を設置することができる。
平膜エレメント製造上の高さ方向に対する公差や、エレメント配列固定具で平膜エレメントを固定した膜分離装置を、活性汚泥など懸濁物質を含有する含む被膜ろ過液中に浸漬し引き上げた後平膜エレメントを再装填する場合に、下部弾性部材に変形や固形分の付着が発生し、平膜エレメントが高さ方向に対して均一に装填されず、1mm程度の高低差が生じることが多い。そのため、固定用凸部は1mm以上あることが好ましい。また、固定用凸部6の高さは、エレメント間隙凸部5の高さに対して2〜50%であれば、エレメント間隙凸部5が平膜エレメント間隙に確実に進入し、進入長さが長すぎず設置しやすいので好ましい。また、エレメント間隙凸部5の先端部は、平膜エレメント間隙幅より小さくし、挿入しやすい形状とすることが好ましい。
被膜ろ過液は、一般に懸濁物質を含有する液体であり、特に限定されないが、微生物培養液や活性汚泥などの微生物を含む液体においては、微生物が生物処理した液体のみを分離したいという要求があるため、本発明に係る浸漬型膜分離装置の被膜ろ過液として、好ましく用いられる。なお、活性汚泥懸濁物質の含有濃度をMLSS(Mixed Liquor Suspended Solids)という。
また、図2に示すように、エレメント配列固定具を平膜エレメント3の上部に配置する他に、平膜エレメント3の下部に接触させて下部弾性部材8を配置し、平膜エレメント3を上下対応する位置で挟み込むように固定することが、平膜エレメントの振動をさらに吸収・抑制させるために好ましい。この下弾性部材8は、前記した配列固定具の弾性部材2と同様、弾性を有する材質であれば、素材は特に限定されないが、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリルニトリル−ブタジエンゴム(NBR)などが好ましく利用できる。また、下部弾性部材8の形状としては平板状でも良いが、櫛歯状として、配列された平膜エレメントの下端部のエレメント間に歯部を挿入させて装着させてもよい。
また、平膜エレメント3の下端面において下部弾性部材8と接触する部分が、凸部や凹部を有する凹凸形状とすること、例えば、筋状の凹凸がある形状や、市松模様状の凹凸がある形状とすることが好ましい。これにより、平膜エレメント3の下端面における凸部が、下部弾性部材8との接触面に食い込み、また、下端面における凹部に下部弾性部材8が食い込み、水平方向の振動をさらに抑制することができる。
(比較例1)
本発明のエレメント配列固定具による効果と比較するために、図3に示すような膜分離装置を作製した。本膜分離装置では、エレメント保持枠体4としてステンレス鋼製のケーシング構造の枠体を使用し、この枠体内に、シート状のポリフッ化ビニリデン製平膜(平均孔径0.08μm)を貼付した50枚の平膜エレメント3(ABS樹脂製)を装填した。このとき、平膜エレメント3各々の上下方向位置は最大で1mmずれていた。ここで、平膜エレメント3下部の左右端(2箇所)には、平膜エレメント3の下端と接触するように下部弾性部材8を設置した。この下部弾性部材8としては、EPDM製の平板状ゴムを使用した。
また、配列させた平膜エレメント5の鉛直下方には膜面洗浄用の散気管10を設置した。該散気管10は、筒状の支持部材の外周に、EPDMゴム製の微細スリットが入ったゴムシート材を設置し、前記支持部材外周と前記微細スリットゴムシート材との間隙にエアを供給することにより、清水時平均径2mmの気泡を発生させるものである。
また、配列させた平膜エレメント3上部の左右端(2箇所)には、固定用凸部が0mmの従来型のエレメント配列固定具9を設置した。
ここで、剛性板1には、ステンレス鋼(SUS304)製の平板を用いた。配列固定具の弾性部材2としては、EPDM製のゴムを用いた。弾性部材2の形状として、エレメント間隙凸部5は、平膜エレメント3の各間隙13.5mmに挿入するため、先端の幅を12mmとし、高さを15mmとした。剛性板1には、等間隔で5箇所の貫通孔を設け、貫通孔には雌ねじを設置した。
上記のような膜分離装置を、活性汚泥(汚泥濃度(MLSS):20g/l)を収容した槽内に浸漬させ、6ヶ月間、500L/分の風量で曝気を続けた。その後、膜分離装置を槽外に取り出し、平膜エレメント3およびエレメント配列固定具9の状況を確認したところ、1mm低い平膜エレメントとその左右のエレメントに削れ・摩耗が観察され、十分に平膜エレメントを固定できなかった。
(実施例1)
本発明のエレメント配列固定具による効果を検証するために、図3に示すような膜分離装置を作製した。本膜分離装置では、エレメント保持枠体4としてステンレス鋼製のケーシング構造の枠体を使用し、この枠体内に、シート状のポリフッ化ビニリデン製平膜(平均孔径0.08μm)を貼付した50枚の平膜エレメント3(ABS樹脂製)を装填した。このとき、平膜エレメント3各々の上下方向位置は最大で1mmずれていた。ここで、平膜エレメント3下部の左右端(2箇所)には、平膜エレメント3の下端と接触するように下部弾性部材8を設置した。この下部弾性部材8としては、EPDM製の平板状ゴムを使用した。
また、配列させた平膜エレメント5の鉛直下方には膜面洗浄用の散気管10を設置した。該散気管10は、筒状の支持部材の外周に、EPDMゴム製の微細スリットが入ったゴムシート材を設置し、前記支持部材外周と前記微細スリットゴムシート材との間隙にエアを供給することにより、清水時平均径2mmの気泡を発生させるものである。
また、配列させた平膜エレメント3上部の左右端(2箇所)には、図1と同様の構造のエレメント配列固定具9を設置した。
ここで、剛性板1には、ステンレス鋼(SUS304)製の平板を用いた。配列固定具の弾性部材2としては、EPDM製のゴムを用いた。弾性部材2の形状として、エレメント間隙凸部5は、平膜エレメント3の各間隙13.5mmに挿入するため、先端の幅を12mmとし、高さを15mmとした。固定用凸部6は、高さ2mmの半円型とした。(エレメント間隙凸部5の高さに対する固定用凸部6の高さは13.3%であった。)剛性板1には、等間隔で5箇所の貫通孔を設け、貫通孔には雌ねじを設置した。
上記のような膜分離装置を、活性汚泥(汚泥濃度(MLSS):20g/l)を収容した槽内に浸漬させ、6ヶ月間、500L/分の風量で曝気を続けた。その後、膜分離装置を槽外に取り出し、平膜エレメント3およびエレメント配列固定具9の状況を確認したところ、いずれにも、削れ・摩耗が観察されず、十分に平膜エレメントを固定できていた。
(実施例2)
本発明のエレメント配列固定具による効果を検証するために、図3に示すような膜分離装置を作製した。本膜分離装置では、エレメント保持枠体4としてステンレス鋼製のケーシング構造の枠体を使用し、この枠体内に、シート状のポリフッ化ビニリデン製平膜(平均孔径0.08μm)を貼付した50枚の平膜エレメント3(ABS樹脂製)を装填した。このとき、平膜エレメント3各々の上下方向位置は最大で1mmずれていた。ここで、平膜エレメント3下部の左右端(2箇所)には、平膜エレメント3の下端と接触するように下部弾性部材8を設置した。この下部弾性部材8としては、EPDM製の平板状ゴムを使用した。
また、配列させた平膜エレメント5の鉛直下方には膜面洗浄用の散気管10を設置した。該散気管10は、筒状の支持部材の外周に、EPDMゴム製の微細スリットが入ったゴムシート材を設置し、前記支持部材外周と前記微細スリットゴムシート材との間隙にエアを供給することにより、清水時平均径2mmの気泡を発生させるものである。
また、配列させた平膜エレメント3上部の左右端(2箇所)には、図1と同様の構造のエレメント配列固定具9を設置した。
ここで、剛性板1には、ステンレス鋼(SUS304)製の平板を用いた。配列固定具の弾性部材2としては、EPDM製のゴムを用いた。弾性部材2の形状として、エレメント間隙凸部5は、平膜エレメント3の各間隙13.5mmに挿入するため、先端の幅を12mmとし、高さを15mmとした。固定用凸部6は、高さ2mmの半円型とした。(エレメント間隙凸部5の高さに対する固定用凸部6の高さは13.3%であった。)剛性板1には、等間隔で5箇所の貫通孔を設け、貫通孔には雌ねじを設置した。
上記のような膜分離装置において、エレメント配列固定具9を取り外し、エレメント配列固定具9と平膜エレメント3が接する平膜エレメント3の上端部に圧力を測定できるフィルム(FUJIFILM製,圧力測定フィルム(プレスケール)極超低圧用:測定範囲 0.2〜0.6MPaを使用)を設置し、再度エレメント配列固定具9を設置した。エレメント配列固定具9を取り外した後、圧力測定フィルムを観察したところ、平膜エレメント3の上端部全面で圧力がかかっていることが観察された。
本発明に係るエレメント配列固定具の一実施様態を示す概略断面図である。 本発明に係るエレメント配列固定具の他の一実施様態を示す概略断面図である。 実施例で用いた膜分離装置の概略斜視図である。
符号の説明
1:剛性板
2:弾性部材
3:平膜エレメント
4:エレメント保持枠体
5:エレメント間隙凸部
6:固定用凸部
7:固定位置
8:下部弾性部材
9:エレメント配列固定具
10:散気管

Claims (4)

  1. 平板状支持板の両面もしくは片面にシート状の分離膜を配した平膜エレメントの複数枚が、エレメント保持枠体内に収容された膜分離装置において、前記平膜エレメントの上部に設置されるエレメント配列固定具であって、該エレメント保持枠体と固定可能な剛性板と、該剛性板に隣接し該平膜エレメントと接触する弾性部材とを有し、かつ、該弾性部材が、該平膜エレメント間の各間隙に進入するエレメント間隙凸部と、該エレメント間隙凸部との間の該平膜エレメント上部に接する凹部に、エレメント間隙凸部よりも高さが低い固定用凸部を有することを特徴とするエレメント配列固定具。
  2. 前記固定用凸部の高さが1mm以上あり、かつ、前記エレメント間隙凸部の高さに対して2〜50%であることを特徴とする請求項1に記載のエレメント配列固定具。
  3. 平板状支持板の両面もしくは片面にシート状分離膜を配した平膜エレメントの複数枚が、エレメント保持枠体内に配列状態で収容された膜分離装置であって、請求項1または2に記載のエレメント配列固定具が、該平膜エレメントの上部に設置されていることを特徴とする膜分離装置。
  4. 配列された平膜エレメントの下部であって、かつ、前記エレメント配列固定具の設置位置と前記平膜エレメントを挟んで対向する位置に、下部弾性部材が装着されていることを特徴とする請求項3に記載の膜分離装置。
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