JP2013192991A - 浸漬型膜分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】平板状膜エレメントの上端の押え付け部分における摩耗や損傷を回避しつつ、平板状膜エレメントを処理槽内で容易に且つ安定して位置決め保持することを可能と為し得る、新規な構造の浸漬型膜分離装置を提供する。
【解決手段】浸漬型膜分離装置10において、押え部材42に弾性部材54が配設されていると共に、弾性部材54として、弾性基板層56と弾性当接層58との積層構造が採用されており、弾性基板層56の表面には凹部62が形成されていると共に、弾性当接層58が凹部62を覆蓋する状態で積層されていて、弾性当接層58に対して濾過膜カートリッジ14の上端が当接して押し付けられることにより、弾性当接層58が弾性基板層56の凹部62に入り込んだ係合状態とされている一方、弾性当接層58が濾過膜カートリッジ14の上端部分に沿って凹んで上端部分を保持する状態とされている。
【選択図】図10

Description

本発明は、処理槽内に設置されて処理槽に貯留された濾過対象液を浸漬状態で配置された平板状の濾過膜カートリッジで濾過処理する浸漬型膜分離装置、およびかかる浸漬型膜分離装置において濾過膜カートリッジの上端を押さえ付けて保持せしめる押え部材に用いられる弾性部材に関する。
浄化槽汚泥や生活系排水汚泥、し尿、施設排水等の処理対象液を濾過処理する設備として浸漬型膜分離装置が知られている。かかる浸漬型膜分離装置は、一般に、特許文献1(特許第3328149号公報)に記載されているように、濾過膜カートリッジの複数枚をケーシング内に組み付けた膜ユニットを備えており、この膜ユニットを処理対象液に浸漬して濾過処理するようになっている。
また、上記膜ユニットを構成する濾過膜カートリッジは、特許文献2(特開2001−212436号公報)にも記載されているように、矩形平板形状の濾板の表面に対して、一回り小さい矩形薄膜形状の濾過膜シートを重ね合わせその周縁を濾板に溶着した構造とされている。そして、濾過膜シートを透過した濾過液を外部に導く濾過液流路が濾板に形成されており、この濾過液流路を通じて外部から負圧を及ぼすことにより、濾過膜シートを透過した濾過液を吸引して回収するようになっている。
ところで、このような濾過膜カートリッジは、ケーシングに組み付けられる際に、ケーシングの支持部材で下端が支持されると共に、ケーシングの押え部材で上端が下方に押さえられることにより、位置決めされるようになっている。
ところが、処理槽では、濾過対象液の滞留を防ぐと共に微生物環境を保全し且つ濾過膜シートの目詰まりを防止するために下方から曝気処理されることから、ケーシングに組み付けられた濾過膜カートリッジに対して流体流動圧や振動が及ぼされる。また、濾過膜シートの目詰まりを物理的に解消する目的で処理槽内に超音波発生手段が設置されることにより、濾過膜カートリッジにも超音波振動が及ぼされることがある。それに伴い、濾過膜カートリッジには微小振動が長時間に亘って及ぼされることとなり、濾過膜カートリッジにおける上端の押え部材による当接部分において摩耗や損傷が発生するおそれがある。特に、押え部材により濾過膜カートリッジに及ぼされる押え付け力は、濾過膜カートリッジや押え部材等の部材における寸法誤差に起因してばらつくことから、特定の濾過膜カートリッジに摩耗が集中して損傷に至るおそれもある。
かかる問題に対処するために、例えばケーシングに設けた押え部材と濾過膜カートリッジとの押さえ付け部間に弾性材を介在させて濾過膜カートリッジの損傷や摩耗を軽減することも考えられる。
しかしながら、濾過膜カートリッジに対して大きな押さえ付け力を及ぼしてしっかりと位置決め固定するためには、弾性材に或る程度の硬さが望まれる一方、弾性材が硬すぎると濾過膜カートリッジと弾性材との間での相対微振動によって滑り変位が発生して摩耗や損傷が問題となる。また、軟らかい弾性材を用いて濾過膜カートリッジの振動に追従した変形変位を弾性材に許容すると、弾性材自体の耐久性が得られ難くなる。特に、弾性材が取り付けられる押え部材が金属等の剛性材で形成されることから、軟らかい弾性材を採用すると、弾性材の押え部材に対する取付部分において大きな応力が発生して、弾性材に亀裂が生じ易くなり、耐久性の確保が困難であるという問題があった。
なお、弾性材におけるこのような問題に対して、特許文献1には、鋸歯状の弾性材が提案されている。ところが、特許文献1に記載された鋸歯状の弾性材は、鋸歯状の特殊形状とされていることから成形や製造が難しく、製造コストの増大が避けられない。しかも、かかる鋸歯状の弾性材を用いると、濾過膜カートリッジをいちいち鋸歯状の各隙間に差し入れなければならないために、作業が煩雑で時間がかかり面倒であるという大きな問題があった。
特許第3328149号公報 特開2001−212436号公報
ここにおいて、本発明は上述の事情を背景としてなされたものであり、その解決課題とするところは、濾過膜カートリッジの上端の押え付け部分における摩耗や損傷を回避しつつ、濾過膜カートリッジを処理槽内で容易に且つ安定して位置決め保持することを可能と為し得る、新規な構造の浸漬型膜分離装置、およびかかる浸漬型膜分離装置において濾過膜カートリッジの上端を押さえ付けて保持せしめるのに用いられる弾性部材を提供することにある。
かかる課題を解決するために為された本発明の第一の態様は、処理槽内に設置されたケーシングによって、平板状の濾過膜カートリッジの複数が所定間隔で並べられた状態で配列支持されていると共に、該濾過膜カートリッジの上端を押えて保持する押え部材が設けられている浸漬型膜分離装置において、前記押え部材における前記濾過膜カートリッジの上端への当接部分に弾性部材が配設されていると共に、該弾性部材として、弾性基板層の表面に対して該弾性基板層よりも軟らかい弾性当接層を積層状態で設けた複合弾性体が採用されており、該弾性基板層の表面には、該濾過膜カートリッジの上端への当接部分に位置して凹部が形成されていると共に、該弾性当接層が該凹部に充填されずに該凹部を覆蓋する状態で積層されることにより、該弾性部材の内部で該凹部による空所が設けられていて、該濾過膜カートリッジの上端に対向位置する該押え部材の下面に対して該弾性基板層が重ね合わされて該弾性部材が該押え部材に装着されていると共に、該弾性当接層に対して該濾過膜カートリッジの上端が当接して押し付けられることにより、該弾性当接層の裏側面が弾性変形して該弾性基板層の該凹部に入り込んだ係合状態とされている一方、該弾性当接層の平坦状の表側面が該濾過膜カートリッジの上端部分に沿って凹んで該上端部分を保持する状態とされている浸漬型膜分離装置を、特徴とする。
本態様に従う構造とされた浸漬型膜分離装置では、押え部材と濾過膜カートリッジとの間に介在される弾性部材として特定構造の複合弾性体が採用されている。この複合弾性体では、濾過膜カートリッジへの当接部分において弾性変形し易い弾性当接層を採用したことにより、濾過膜カートリッジの上端に押し付けられた際に弾性当接層の当接部分が濾過膜カートリッジの上端に沿って大きく凹んで凹形状とされることで、濾過膜カートリッジの上端部分を板厚方向の両側に回り込んで把持するようにして保持する。
それ故、濾過膜カートリッジの微小振動を弾性当接層の弾性変形によって許容しつつ、濾過膜カートリッジと弾性当接層との当接面での相対変位や滑りを防止することが可能となり、濾過膜カートリッジおよび弾性当接層の当接部分における摩耗や損傷を防止しつつ、濾過膜カートリッジを位置決め保持することが可能となる。しかも、弾性当接層の表面が、濾過膜カートリッジに押し付けられる前の状態では実質的に凹凸のない平坦状とされていることから、濾過膜カートリッジを特定部位に嵌め入れたりする必要がなく、濾過膜カートリッジの押さえ付けを伴う設置や交換の作業を容易に且つ速やかに行うことができる。
しかも、弾性部材において、押え部材への取付部分は、弾性変形し難い弾性基板層で構成されていることから、剛性材である押え部材への取付部分における応力や歪みの集中が緩和されて、優れた耐久性が確保される。また、弾性部材において変形剛性が異なる弾性当接層と弾性基板層の境界部分は、単に固着等されているだけでなく、弾性基板層に形成された空所である凹部に対して弾性当接層が弾性変形して入り込んだ係合状態の機械的な嵌合構造とされている。それ故、濾過膜カートリッジの押し付けに際して大きく弾性変形する弾性当接層と、押え部材で変形拘束されて弾性変形し難い弾性基板層との間における固着力が機械的に補強されて、優れた耐久性が確保される。特に、空所とされた弾性基板層の凹所に対して、弾性当接層が弾性変形して押し込まれることから、凹凸嵌合による相対的な位置決め力や固定力が一層効果的に且つ安定して、優れた耐久性をもって発揮され得る。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る浸漬型膜分離装置において、前記弾性基板層のショアA硬さが50〜60とされている一方、前記弾性当接層のショアA硬さが5〜30とされているものである。
本態様に従えば、弾性基板層および弾性当接層における変形剛性が一層好適に設定され得て、各層における耐久性の向上と、弾性部材による濾過膜カートリッジに対する保持性能の向上とが、より効果的に両立して達成され得る。
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係る浸漬型膜分離装置において、前記弾性当接層が連続気泡を有する発泡弾性体で形成されているものである。
本態様においては、弾性当接層におけるポアソン比が0.5より小さく設定され得ることから、濾過膜カートリッジへの押圧力の作用により弾性当接層が圧縮状態とされて、密度が大きくされる。それ故、弾性当接層のばね特性を非線形的として、濾過膜カートリッジに対する位置決め保持力を一層有利に得ることが可能になる。また、弾性当接層が圧縮状態とされて密度や弾性係数が大きくされた状態で、弾性支持層の凹部に入り込んで係合状態とされることにより、機械的な凹凸嵌合による位置決め力と耐久性も、一層効果的に発揮され得る。
本発明の第四の態様は、前記第三の態様に係る浸漬型膜分離装置において、前記濾過膜カートリッジの上端に当接して押し付けられる前記弾性当接層の当接表面にスキン層が形成されているものである。
本態様においては、連続気泡構造の発泡弾性体からなる弾性当接層において、濾過膜カートリッジに対する当接面の耐久性を、スキン層によって向上させることが可能となる。なお、かかるスキン層は、例えば発泡弾性体の成形時や成形後に、気泡の開口を閉鎖状態とする型処理や熱処理を施すことで、発泡弾性体に一体形成する他、発泡弾性体とは別の樹脂や不織布等のシートを、発泡弾性体の表面に被着等することで形成することも可能である。
本発明の第五の態様は、前記第一〜四の何れかの態様に係る浸漬型膜分離装置において、前記弾性部材が、複数の前記濾過膜カートリッジの配列方向に連続して延びてそれら複数の濾過膜カートリッジ間に跨がって配設された長手形状とされていると共に、前記弾性基板層の表面における前記凹部が、該弾性部材の長手方向に連続して延びる凹溝形状とされているものである。
本態様に従えば、弾性基板層の凹部を連続形状をもって効率的に形成することができる。具体的には、例えば弾性基板層の押出成形やロール成形等に際して同時に凹部を形成することも可能であり、また、弾性基板層の成形後に凹部を切削等で効率的に形成すること等も可能である。
本発明の第六の態様は、前記第一〜五の何れかの態様に係る浸漬型膜分離装置において、前記弾性部材の厚さ寸法が10〜40mmであり、且つ、前記弾性当接層の厚さ寸法が該弾性部材の厚さ寸法の50〜90%とされているものである。
本態様に従えば、弾性部材の厚さ寸法を10〜40mmとしたことにより、弾性を確保しつつ、濾過膜カートリッジと押え部材との間に組み付けた弾性部材の倒れや傾きを防止して組付状態の安定性も向上され得る。
本発明の第七の態様は、浸漬型膜分離装置用の弾性部材に関するものであり、弾性基板層の表面に対して該弾性基板層よりも軟らかい弾性当接層が積層状態で設けられた複合弾性体からなり、該弾性基板層の表面には凹部が形成されていると共に、該弾性当接層が該凹部に充填されずに該凹部を覆蓋する状態で積層されることにより内部において該凹部による空所が設けられていて、処理槽内に並べられて配置された複数の平板状の濾過膜カートリッジの上端を押えて保持する押え部材における該濾過膜カートリッジの上端への当接部分に対して該弾性基板層が重ね合わされて装着されるようになっており、かかる装着状態下で、該濾過膜カートリッジの上端が該弾性当接層に当接して押し付けられることにより、該弾性当接層の裏側面が弾性変形して該弾性基板層の該凹部に入り込んだ係合状態とされる一方、該弾性当接層の平坦状の表側面が該濾過膜カートリッジの上端部分に沿って凹んで該上端部分を保持する状態とされるようになっている浸漬型膜分離装置用の弾性部材を、特徴とする。
本態様に従う構造とされた弾性部材にあっては、浸漬型膜分離装置において濾過膜カートリッジの上端に対する押え部材による押え付け部分に装着されることにより、濾過膜カートリッジを良好な着脱作業性をもって安定して位置決め保持することが可能になると共に、優れた耐久性も実現され得る。
本発明に従う構造とされた浸漬型膜分離装置では、特定構造の弾性部材を採用したことにより、濾過膜カートリッジの上端部を、摩耗や損傷等を回避しつつ、押え部材により安定して位置決め保持することが、簡単な作業で容易に行うことが可能となるのであり、しかも、弾性部材における優れた耐久性も確保され得ることとなる。
また、本発明に従う構造とされた弾性部材は、弾性の異なる弾性基板層と弾性当接層からなる複合構造を採用したことにより、上述の如き本発明に係る浸漬型膜分離装置を実現することが可能となる。
本発明の一実施形態としての浸漬型膜分離装置の全体構造を示す正面説明図。 図1に示された浸漬型膜分離装置の側面説明図。 図1に示された浸漬型膜分離装置を構成する濾過膜カートリッジの単品を示す正面図。 図3に示された濾過膜カートリッジの上端に対する押え部材による押え付け状態を示す要部拡大断面図。 図4におけるV−V断面図。 図4におけるVI−VI断面図。 図1に示された浸漬型膜分離装置を構成する弾性部材の拡大平面図。 図7に示された弾性部材の拡大側面図。 図7におけるIX−IX断面の拡大図。 図4における要部拡大図。 図10におけるXI−XI断面図。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
図1及び図2には、本発明の実施形態としての浸漬型膜分離装置10の概要が示されている。この浸漬型膜分離装置10は、濾過対象液が導き入れられて貯留される処理槽の中に固定的に設置されるものである。即ち、かかる浸漬型膜分離装置10は、矩形タワー形骨格構造のケーシングとしてのケース枠体12に対して複数の濾過膜カートリッジとしての平板状膜エレメント14が収容状態で装着された構造とされており、処理槽に貯留された濾過対象液に浸漬されて稼働されるようになっている。なお、以下の説明において、上下方向とは、原則として、浸漬型膜分離装置10の設置状態における鉛直上下方向となる図1,2中の上下方向をいう。
より詳細には、ケース枠体12は、押出形材等の適当な剛性材の複数本を溶接やボルト等で連結して組み合わせることによって形成されている。また、中空構造とされたケース枠体12の内部には、複数の平板状膜エレメント14が装着されている。
なお、ケース枠体12では、周壁が外方に開口されて、内部に装着された平板状膜エレメント14が外部に露出されている。また、ケース枠体12は、上下に開放されていると共に、ケース枠体12の下部には、曝気用配管16、16が配設されている。これら曝気用配管16、16には、図示しない外部のエアポンプ等が接続されており、圧縮気体が供給されるようになっており、かかる圧縮気体が曝気用配管16,16の周壁に形成された噴出孔から濾過対象液中に噴出されるようになっている。
そして、曝気用配管16、16から噴出されたエア等は、ケース枠体12内に装着された複数の平板状膜エレメント14の対向面間の隙間(クロスフロー領域)を通じて上方に浮上せしめられるようになっており、このエア等の浮上によって、かかるクロスフロー領域に存在する濾過対象液に対して下方から上方に向かう流体流動が生ぜしめられるようになっている。なお、ケース枠体12において、曝気用配管16、16から平板状膜エレメント14の下端縁部にまで至る領域は、周壁板17によって周囲を覆われており、曝気用配管16、16から噴出されたエア等が、不必要に拡散することなく、クロスフロー領域に対して効率的に導かれるようになっている。
また、ケース枠体12の下方には、曝気用配管16、16の間に位置して、超音波発生手段としての超音波振動子18が装着配置されている。この超音波振動子18は、外部からの給電によって超音波振動を生ずるようになっており、この超音波振動がケース枠体12や濾過対象液を伝達媒体として平板状膜エレメント14に及ぼされるようになっている。
ここにおいて、平板状膜エレメント14の具体的形状や構造は限定されるものでないが、本実施形態の平板状膜エレメント14は、図3に示されているように、全体として上下に長い略矩形平板形状とされている。具体的には、略矩形平板形状の濾板20に対して、その一方の面または両方の面に濾過膜シート22が重ね合わされており、この濾過膜シート22による濾過作用を利用して濾過機能が発揮されるようになっている。
濾板20は、硬質樹脂材料によって形成されており、本実施形態では両側表面の各中央部分の大きな面積に亘ってそれぞれ濾過膜シート22が重ね合わされて装着されている。なお、濾板20および濾過膜シート22としては、公知の各種のものが採用可能であり、例えば濾板20は、ABS樹脂等で形成される一方、濾過膜シート22は、例えば不織布やフェルト、織布等の多孔質膜によって形成される。
また、本実施形態では、濾板20の幅方向の各一方の側において、上端面から上方に向かって突出する係止用突部24とノズル部26とが形成されている。
係止用突部24には、係止用孔28が板厚方向に貫通形成されており、この係止用孔28に対して係止されるフックを用いて、平板状膜エレメント14を吊り下げ支持することが出来るようになっている。
一方、ノズル部26には、上端面から下方に延びる吸引孔30が貫通形成されており、この吸引孔30の下方端部が、濾板20の表面32において、濾過膜シート22で覆われる部位に開口せしめられている。また、濾板20の表面には、濾過膜シート22で覆われる領域に、吸引用溝34が形成されており、かかる吸引用溝34に対して、吸引孔30の下方端部が接続されている。
そして、濾板20の両側の表面にそれぞれ重ね合わされた濾過膜シート22,22が、各外周縁部において溶着や接着等で濾板20に対して固着されている。これにより、濾板20のノズル部26に対して樹脂チューブ等の外部管体の一端を外挿接続し、該外部管体を通じて外部の吸引ポンプ等の負圧力を及ぼすことにより、平板状膜エレメント14が浸漬される濾過対象液を濾過膜シート22に透過させて、ノズル部26の吸引孔30から濾過吸引し、外部管体を通じて排出し得るようになっている。
さらに、このような構造とされた平板状膜エレメント14は、その複数枚が板厚方向で相互に所定距離を隔てて重ね合わされた状態でケース枠体12に装着されており、隣り合う平板状膜エレメント14,14が、板厚方向で相互に微小間隔を隔てて互いに平行となるように、相互に位置決めされている。なお、隣り合って配置された平板状膜エレメント14、14の対向面間距離は、特に限定されるものでないが、例えば濾板20の厚さ寸法と略同じ程度に設定される。
ここにおいて、各平板状膜エレメント14は、その下端において、ケース枠体12に設けられた支持部材36(本実施形態では一対36,36)で支えられることにより、支持部材36上に載置されて位置決め支持されている。要するに、平板状膜エレメント14の下方への位置決めが、支持部材36への当接によって実現されている。
また、ケース枠体12には、各平板状膜エレメント14を、その下端縁部と両側縁部との少なくとも一方において板厚方向で位置決めするガイド溝や位置決め突起等を設けることが望ましい。本実施形態では、図4〜6に示されているように、ケース枠体12における板枠状の両側壁板38,38の各内面に、それぞれ、内方に向かって開口して上下方向に延びるガイドレール40が形成されている。そして、各平板状膜エレメント14の両側縁部が、ガイドレール40,40に差し入れられることにより、各平板状膜エレメント14が板厚方向で位置決めされた状態でケース枠体12に組み付けられるようになっている。
一方、平板状膜エレメント14は、その上端において、ケース枠体12に設けられた押え部材42で上方から押し付けられる。なお、本実施形態では、後述するように、押え部材42はケース枠体12の側壁板38の上端においてボルト固定されており、押え部材42は支持部材36と協働して平板状膜エレメント14を上下方向に位置決め支持している。要するに、平板状膜エレメント14の上方への位置決めが、押え部材42への当接によって実現されている。
この押え部材42は、長さ方向として複数の平板状膜エレメント14の重ね合わせ方向に延びる部材であり、好適には剛性材により形成されて、全ての平板状膜エレメント14の上方に位置して、少なくとも1つ配設される。本実施形態では、押え部材42は矩形断面を有する平板形状とされており、平板状膜エレメント14の幅方向両側部分の上方に位置して、一対の押え部材42,42が配設されている。これら一対の押え部材42,42は幅方向にはそれぞれ両側壁板38,38の上端から内方に所定長さで広がっていると共に、長さ方向には複数の平板状膜エレメント14の両端に亘る長さで延びている。そして、押え部材42の長さ方向の複数箇所において、浸漬型膜分離装置10の外側へ向って突出して固定突片44が形成されており、この固定突片44にはボルト46が挿通されるためのボルト孔が形成されている。また、側壁板38の上端部には、押え部材42の各固定突片44に対応する位置にそれぞれ固定部48が突出して形成されていると共に、固定部48には固定突片44のボルト孔に対応する位置に、ボルト46を挿通させるためのボルト孔が形成されている。そして、固定突片44と固定部48のボルト孔にボルト46が挿通され、ボルト46にナット50が螺着されることにより、押え部材42と側壁板38が固定されている。更に、固定突片44と固定部48の対向面間には、必要に応じてスペーサ52が配設され、ナット50の締付力が調節可能とされている。なお、スペーサ52の代わりにスプリングを用いる、或いはスペーサ52と共にスプリングを用いることで、締付力の調節だけでなく、固定突片44と固定部48の対向面間距離が一定でない場合にも対応が可能であり、押え部材42の高さ位置のばらつきという問題が回避され得る。
さらに、押え部材42の上面の内側縁部には、押え部材42を補強する補強リブ53が上方へ向かって一体形成されている。本実施形態においては、補強リブ53は、一定の矩形断面を有しており、押え部材42と同じ長さで連続して延びている。一方、押え部材42の下面は平板状膜エレメント14の上端から所定距離を隔てて対向位置せしめられている。即ち、押え部材42の下面と平板状膜エレメント14の上面は直接に接触しておらずに、離隔状態とされている。ここにおいて、押え部材42における平板状膜エレメント14の上端への対向部分には弾性部材54が配設されており、この弾性部材54の下面が平板状膜エレメント14の上端に当接している。これにより、押え部材42の下面と平板状膜エレメント14の上面の対向面間に配設された弾性部材54を介して、押え部材42が平板状膜エレメント14の上端に当接されており、押え部材42の押圧力が平板状膜エレメント14に及ぼされている。
弾性部材54は、図7〜9に示されているように、長手形状の部材とされている。本実施形態では、全長に亘って一定の略矩形断面形状を有しており、平板状膜エレメント14の重ね合わせ方向に延びている。弾性部材54は、重ね合わせ方向に配列された複数の各平板状膜エレメント14と押え部材42との対向部分に設けられており、本実施形態では、全ての平板状膜エレメント14の上方を配列方向の全長に亘って連続して延びる連続構造の弾性部材54が用いられている。なお、本実施形態では、弾性部材54の上面、即ち押え部材42に固着される面の長さ方向に延びる稜角が丸みを帯びて形成されている。更に、この弾性部材54は上側の弾性基板層56と、下側の弾性当接層58から構成されており、これらが積層された複合弾性体となっている。そして、この弾性基板層56の上面が押え部材42の下面に対して重ね合わされることにより、弾性部材54が押え部材42に装着されている。
弾性当接層58は、弾性基板層56に比べてばね剛性が小さくされており、容易に弾性変形が可能とされている。好適には、弾性基板層56のショアA硬さ(日本工業規格(JIS)K6253に準拠)が50〜60とされていると共に、弾性当接層58のショアA硬さが5〜30とされている。弾性当接層58のショアA硬さが5より軟らかいと変形や歪みが大きくなりすぎて、平板状膜エレメント14を押さえ付ける効果が十分に発揮されず、耐久性の確保が困難となる可能性がある。一方、弾性当接層58のショアA硬さが30より硬いと、平板状膜エレメント14上端への押し付けに際して、弾性変形量が小さすぎるため形状が沿わず、十分な保持機能が発揮されないと共に、滑り等に起因して平板状膜エレメント14等が損傷する可能性がある。また、弾性基板層56のショアA硬さが50より軟らかいと変形や歪みが大きくなりすぎて、押え部材42との固着部分に亀裂等が生じる可能性がある。一方、弾性基板層56のショアA硬さが60より硬いと、弾性当接層58に対して応力や歪みの集中が生じて、弾性当接層58の耐久性の確保が困難となる可能性がある。
また、弾性部材54の厚さ寸法は好適には10〜40mmとされる。厚さ寸法が10mmより小さいと、弾性当接層58による平板状膜エレメント14の当接面積が十分に得られず、保持力の確保が困難となる可能性がある。一方、厚さ寸法が40mmより大きいと、歪みが大きくなって亀裂等が生じる可能性があると共に、倒れや座屈の問題が発生しやすくなり、平板状膜エレメント14の保持安定性が低下する可能性がある。更に、弾性部材54の幅寸法は好適には10〜40mmとされており、幅寸法が10mmより小さいと平板状膜エレメント14の保持力の確保が困難となる可能性がある一方、幅寸法が40mmより大きいと、保持力に対して必要以上にコストが増大すると共に、弾性部材54の取扱いが困難となる可能性がある。
さらに、弾性当接層58の厚さ寸法は、好適には弾性部材54の厚さ寸法の50〜90%とされる。弾性当接層58の厚さ寸法が弾性部材54の厚さ寸法の50%より小さいと、弾性当接層58による平板状膜エレメント14の当接面積が十分に得られず、保持力の確保が困難となる可能性がある。一方、弾性当接層58の厚さ寸法が弾性部材54の厚さ寸法の90%より大きい、換言すると、弾性基板層56の厚さ寸法が弾性部材54の厚さ寸法の10%より小さいと、平板状膜エレメント14への押し付けの際に、弾性当接層58の弾性変形や歪みが押え部材42に伝達されてしまい、損傷の原因となる可能性がある。
なお、弾性基板層56及び弾性当接層58を構成する弾性体は、何等限定されるものではないが、本実施形態においては、弾性基板層56はエチレンプロピレンゴム(EPDM)、弾性当接層58はクロロプレンゴム(CRゴム)により形成されている。更に、本実施形態では、弾性当接層58は連続気泡を有する発泡体とされていると共に、平板状膜エレメント14の上端に当接して押し付けられる弾性当接層58の表面は、略平坦なスキン層60とされている。これにより、弾性当接層58は押圧圧縮に伴う容積変化が許容されているだけでなく、スキン層60により当接面の耐久性の向上が図られている。なお、スキン層とはゴム密度が大きく、換言すれば気泡密度が小さく、略無発泡なゴム弾性体の層を表している。また、好適なスキン層60の厚さ範囲は、0.1mm〜1.0mmとされる。
また、弾性部材54内部には、平板状膜エレメント14の上端への当接部分において、弾性基板層56下面に凹部としての凹溝62が設けられ、これにより空所64が形成されている。この凹溝62の数や形状、大きさ等は特に限定されるものではないが、本実施形態での凹溝62は、弾性基板層56の下面において幅方向中間部分を弾性部材54と同じ長さで長手方向に連続して延びて、弾性当接層58側に開口している。この凹溝62は、好適には、開口幅寸法が2〜8mm、深さ寸法が1〜4mmとされている。更に、本実施形態では、凹溝62は、その底部から開口部に向かって次第に開口幅寸法が大きくなる拡幅の断面形状とされている。これにより後述する弾性基板層56と弾性当接層58との係合がより効率的に生じると共に、係合作用に基づく位置決めがより効果的に発揮される。
この凹溝62により形成される空所64は、弾性基板層56と弾性当接層58の積層により形成される。即ち、弾性基板層56の下面に弾性当接層58の上面が重ね合わされることにより、凹溝62の内部が弾性当接層58で充填されるのではなく、凹溝62の開口部が弾性当接層58で覆蓋されて、空所64が形成される。なお、弾性基板層56と弾性当接層58の複合構造である弾性部材54は、例えば弾性基板層56と弾性当接層58を各別に製造して重ね合わせ、その後に両層の重ね合わせ面における凹溝62の形成位置を外れた領域において、両層56,58を接着や溶着等で固着させることにより、積層構造として得ることができる。
このような複合弾性体からなる弾性部材54は、図4,5に記載されているように、押え部材42により平板状膜エレメント14へと押し付けられる。先ず、弾性基板層56の上面が押え部材42の下面に重ね合わされて、必要に応じて両面テープや接着剤等で固着される。なお、押え部材42に対する弾性部材54の配設手段はこれらに限定されず、溶着等でもよいし、凹凸を利用した係合作用等によって固定されていても良い。そして、側壁板38と押え部材42の間を貫通しているボルト46に対してナット50を締め付けることにより、押え部材42下面と平板状膜エレメント14上面の対向面間に配設された弾性部材54が、平板状膜エレメント14上面へと押し付けられる。その際、弾性基板層56はある程度ばね剛性が大きくされており、変形量が小さくされている一方、弾性当接層58は弾性基板層56に比べ、容易に弾性変形可能とされている。このことにより、弾性当接層58の上面は弾性基板層56の下面に形成された凹溝62の形状に弾性変形して、弾性当接層58が凹溝62の内部に入り込み、空所64は弾性当接層58で充填される。この結果、弾性基板層56と弾性当接層58の間での係合作用による位置決め効果が発揮され、両層56,58間の幅方向でのずれが防止され得る。
以上のような構造とされた浸漬型膜分離装置10においては、図10,11に示されるように、押え部材42の下面と平板状膜エレメント14の上面の対向面間に弾性部材54が配設されている。これにより、押え部材42が平板状膜エレメント14を押さえる際には、弾性部材54が平板状膜エレメント14に押し付けられて、弾性部材54の弾性当接層58の表側面は平板状膜エレメント14の上面に沿った凹形に弾性変形せしめられると共に、平板状膜エレメント14の上端部分を保持する。この結果、隣接する平板状膜エレメント14,14間に弾性部材54が入り込み、平板状膜エレメント14は重ね合わせ方向において、容易に且つ安定して位置決め保持される。また、本実施形態では、図11に示されているように平板状膜エレメント14において弾性部材54が当接する稜角が丸みを帯びて形成されていることにより、弾性部材54が緩やかな曲率で弾性変形せしめられる。これにより、平板状膜エレメント14による弾性部材54への応力の集中が避けられて、弾性部材54の摩耗や損傷が避けられる。
また、弾性部材54が硬度の異なる弾性基板層56と弾性当接層58の積層構造からなる弾性複合体とされており、硬度の大きい弾性基板層56には弾性当接層58との重ね合わせ面において、弾性当接層58側に開口する凹溝62が設けられている。これにより、弾性部材54の弾性当接層58が平板状膜エレメント14の上端に押し付けられる際には、図10,11に示されるように、硬度の小さい弾性当接層58の裏側面が弾性変形して弾性基板層56の凹溝62に入り込み、幅方向における位置決め効果が発揮され得る。このような係合手段を採用することにより、新たに位置決め用の部材等を設ける必要がなく、部品点数の増加が防止され得る。
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明は、これらの具体的な記載によって限定的に解釈されるものでない。例えば、凹部は前記実施形態のような長さ方向に連続して延びる溝状の形状に限定されるものでない。例えば、かかる凹溝に加えてまたは代えて、幅方向に延びる凹溝や、点在する独立構造の凹所などを凹部として形成しても良い。
また、平板状膜エレメント14としては、前記実施形態において示されたものに限定されない。例えば、本出願人が先に出願した特開2011−189328号公報に記載のような平板状膜エレメントを採用しても良い。具体的には、平板状膜エレメントの両側縁部から幅方向両側に突出する一対の小板状の耳部を形成して、かかる耳部を上方から押え部材42で押し付けることで保持せしめる構造とし、弾性部材54を押え部材42と耳部との間に組み付けるようにしても良い。
さらに、前記実施形態においては、ケース枠体12は矩形タワー形骨格構造とされていたが、この構造に限定されるものではない。即ち、ケース枠体としては上下に開口されていればよく、例えば、側面は板状の壁面で閉塞されていても良い。これにより、供給される気体が拡散することなく、平板状膜エレメント14の上部まで到達することができる。なお、この場合、前記実施形態では板枠状とされた側壁板38は平板形状とされる。
更にまた、前記実施形態においては、押え部材42は矩形平板形状とされており、押え部材42の長さ方向の複数箇所において、固定突片44が形成されていたが、固定突片44はこの構造に限定されるものではない。例えば、固定突片は複数箇所に設けられるものではなく、一定の断面形状で連続して延び出して、押え部材42と同じか、或いは、押え部材42より短い長さで、押え部材42に形成されていても良い。また、側壁板38に形成される固定部48も、固定突片44の対応する位置に複数設けられていたが、その構造に限定されない。例えば、固定部も、一定の断面形状で連続して延び出して、側壁板38の幅と同じ長さとされるか、或いは、側壁板38の幅より短い長さで、側壁板38において固定突片44の対応する位置に形成されていても良い。これにより、部品点数の増加を防止することができると共に、固定突片44を有する押え部材42や固定部48を有する側壁板38の構造をより簡単にすることができる。
さらに、押え部材42と固定突片44を一体とした部材に対し、補強リブ53も一体とすることができる。補強リブ53の形状は、前記実施形態において例示したものに限定されず、前記実施形態とは断面形状が異なっていても良いし、長さ方向において、分割されていても良い。しかしながら、補強リブ53の形状を、長さ方向において連続して延びる形状として、固定突片44及び補強リブ53の長さを押え部材42と等しくすることにより、押え部材42と固定突片44と補強リブ53を、断面を一定とした一つの部材として形成することができる。この部材の断面は、例えば、前記実施形態の形状によれば、横長のL字状となるが、この形状に限定されない。これら押え部材42、固定突片44、補強リブ53を一体とすることにより、更に部品点数の増加が防止され得る。
10:浸漬型膜分離装置、12:ケース枠体、14:平板状膜エレメント、42:押え部材、54:弾性部材、56:弾性基板層、58:弾性当接層、60:スキン層、62:凹溝、64:空所

Claims (7)

  1. 処理槽内に設置されたケーシングによって、平板状の濾過膜カートリッジの複数が所定間隔で並べられた状態で配列支持されていると共に、該濾過膜カートリッジの上端を押えて保持する押え部材が設けられている浸漬型膜分離装置において、
    前記押え部材における前記濾過膜カートリッジの上端への当接部分に弾性部材が配設されていると共に、
    該弾性部材として、弾性基板層の表面に対して該弾性基板層よりも軟らかい弾性当接層を積層状態で設けた複合弾性体が採用されており、
    該弾性基板層の表面には、該濾過膜カートリッジの上端への当接部分に位置して凹部が形成されていると共に、該弾性当接層が該凹部に充填されずに該凹部を覆蓋する状態で積層されることにより、該弾性部材の内部で該凹部による空所が設けられていて、
    該濾過膜カートリッジの上端に対向位置する該押え部材の下面に対して該弾性基板層が重ね合わされて該弾性部材が該押え部材に装着されていると共に、該弾性当接層に対して該濾過膜カートリッジの上端が当接して押し付けられることにより、該弾性当接層の裏側面が弾性変形して該弾性基板層の該凹部に入り込んだ係合状態とされている一方、該弾性当接層の平坦状の表側面が該濾過膜カートリッジの上端部分に沿って凹んで該上端部分を保持する状態とされていることを特徴とする浸漬型膜分離装置。
  2. 前記弾性基板層のショアA硬さが50〜60とされている一方、前記弾性当接層のショアA硬さが5〜30とされている請求項1に記載の浸漬型膜分離装置。
  3. 前記弾性当接層が連続気泡を有する発泡弾性体で形成されている請求項1又は2に記載の浸漬型膜分離装置。
  4. 前記濾過膜カートリッジの上端に当接して押し付けられる前記弾性当接層の当接表面にスキン層が形成されている請求項3に記載の浸漬型膜分離装置。
  5. 前記弾性部材が、複数の前記濾過膜カートリッジの配列方向に連続して延びてそれら複数の濾過膜カートリッジ間に跨がって配設された長手形状とされていると共に、前記弾性基板層の表面における前記凹部が、該弾性部材の長手方向に連続して延びる凹溝形状とされている請求項1〜4の何れか1項に記載の浸漬型膜分離装置。
  6. 前記弾性部材の厚さ寸法が10〜40mmであり、且つ、前記弾性当接層の厚さ寸法が該弾性部材の厚さ寸法の50〜90%とされている請求項1〜5の何れか1項に記載の浸漬型膜分離装置。
  7. 弾性基板層の表面に対して該弾性基板層よりも軟らかい弾性当接層が積層状態で設けられた複合弾性体からなり、
    該弾性基板層の表面には凹部が形成されていると共に、該弾性当接層が該凹部に充填されずに該凹部を覆蓋する状態で積層されることにより内部において該凹部による空所が設けられていて、
    処理槽内に並べられて配置された複数の平板状の濾過膜カートリッジの上端を押えて保持する押え部材における該濾過膜カートリッジの上端への当接部分に対して該弾性基板層が重ね合わされて装着されるようになっており、かかる装着状態下で、該濾過膜カートリッジの上端が該弾性当接層に当接して押し付けられることにより、該弾性当接層の裏側面が弾性変形して該弾性基板層の該凹部に入り込んだ係合状態とされる一方、該弾性当接層の平坦状の表側面が該濾過膜カートリッジの上端部分に沿って凹んで該上端部分を保持する状態とされるようになっていることを特徴とする浸漬型膜分離装置用の弾性部材。
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