JP2010094405A - 引き上げ装置及び引き上げ方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】被引き上げ物体を左右のベルトにて引き上げる場合、該被引き上げ物体の傾きを確実に防止すること。
【解決手段】左右のベルトを引き出すと回転センサ14L、14Rから出力されるパルスにてベルト引き出し値算出部21L、21Rにてベルトの引き出し値を算出する。引き出し値比較判断部22にてベルトの引き出し値を比較し、一定値以上の差があった場合には、ベルト11L、11Rの引き出し量に差があると判断する。引き出し値に差がある場合は、補正量算出部23にて同期をとるための補正量を算出し、モータ駆動制御部24L、24Rにて補正量に応じてモータ13L、13Rを駆動制御して、同期をとる。
【選択図】図2
【解決手段】左右のベルトを引き出すと回転センサ14L、14Rから出力されるパルスにてベルト引き出し値算出部21L、21Rにてベルトの引き出し値を算出する。引き出し値比較判断部22にてベルトの引き出し値を比較し、一定値以上の差があった場合には、ベルト11L、11Rの引き出し量に差があると判断する。引き出し値に差がある場合は、補正量算出部23にて同期をとるための補正量を算出し、モータ駆動制御部24L、24Rにて補正量に応じてモータ13L、13Rを駆動制御して、同期をとる。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば、車椅子や荷をスロープ等に沿って引き上げる場合の引き上げ装置及び引き上げ方法に関するものである。
車椅子を車内に乗り入れる場合、図4に示すように、地面と車内のフロアにスロープを掛け渡して、車内に設置されている補助装置としてのウインチ装置(図示せず)からベルトを引き出し、該ベルトの先端に設けられているフック等を車椅子1に引っ掛け、ウインチ装置によりベルトを巻き取ることで、車椅子1は介護者に補助されながらスロープを経て車内に収容されるようになっている。
図5は、車椅子の引き上げ装置の従来例を示し、車内のフロアの車椅子収納スペースの奥方にウインチ装置と該ウインチ装置を駆動制御する制御装置とが一体化した駆動装置51を設置している。そして、この駆動装置51の両側からベルト52の引き出し、巻き取りを行ない、駆動装置51がフロアの中央に設置されていることからベルト52を収納スペースの両側に位置するようにガイド部53を介してベルト52の引き出し、巻き取りを行なっている。
この図5に示す従来例では、左右のベルト52に対して駆動装置51を一体にしているため、大型の駆動装置51を車両の中央部に設置する必要があり、駆動装置51の一部が車椅子の収納スペースまではみ出して、車椅子の収納スペースが確保できないという問題がある。
そこで、図6に示すように、左右のベルト52に対してそれぞれ左右に小型のウインチ装置56を設置することで、車椅子の収納スペースの拡大を図ることができる。なお、左右のウインチ装置56は1台の制御装置57にてそれぞれ駆動制御されるようになっている。
図6に示すように、車椅子のウインチ装置56では、負荷が大きいために、高出力モータを2個(左右に1個ずつ)用いるのが通例である。この2個のモータを同期させて駆動する手段として、機構的に接続する方法と、制御で同期する方法がある。
モータを機構的に接続する場合、2個のモータを近くに配置する必要があり、スペースに限りのある車室内では効率が悪く、小型車には搭載できないという問題がある。そこで、モータの機構的な接続を止めて、左右独立構造とすることで、省スペース化を図ることができる。
モータを機構的に接続する場合、2個のモータを近くに配置する必要があり、スペースに限りのある車室内では効率が悪く、小型車には搭載できないという問題がある。そこで、モータの機構的な接続を止めて、左右独立構造とすることで、省スペース化を図ることができる。
その場合に懸念されることは、ウインチ装置からベルトを引き出す際に左右のベルトの引き出し量が異なることである。これは、左右のベルトは車両の両サイドに設置されるため、両手で同時にベルトを掴んで引き出すには、左右のベルト間が遠くて手が届かずにベルトを引き出すことは出来ない。そのため、多くのユーザーは、片方ずつベルトを引き出すことが容易に考えられる。
上記の左右のモータを制御で同期をとるものとして、例えば、下記に示す特許文献1、2が挙げられる。
上記特許文献1では、左右のウインチユニットの回転検出装置に設けられたフォトセンサから信号を入力し、対応したドラムの回転速度から各ベルトの巻取速度をそれぞれ演算し、この演算結果から左ベルトの巻取速度と右ベルトの巻取速度を比較して、左右の巻取速度、つまり左のドラムの回転と右のドラムの回転とで同期がとれているか否かを判断している。同期がとれていない場合、左のドラムの回転速度と右のドラムの回転速度とを同じ速度にするための補正量を演算し、この補正量に応じて左右の駆動モータへの出力に補正を加えて、各駆動モータの速度が同じ速度になるように変更している。
また、上記特許文献2では、左右ウインチユニットでの巻取量を算出し、巻取量が少ないウインチユニットを基準として選択し、右ウインチユニット選択時において、右ウインチユニットでの巻取量を基準として右ウインチユニットによる巻取量と左ウインチユニットによる巻取量とに所定以上の差が生じたか否かを判断し、左ウインチユニットによる巻取量が一定幅以上遅れている場合、その差に基づいて左ウインチユニットの駆動モータの回転速度を加速している。また、左ウインチユニットによる巻取量が一定幅以上進んでいる場合、その差に基づいて左ウインチユニットの駆動モータの回転速度を減速している。
しかしながら、上記特許文献1では、左右のベルトの巻取量が同じになるように制御しているので、上述したように左右のベルトの引き出し量が異なる場合に、引き上げ時の車椅子の傾きを防止することができないという問題を有している。
また、上記特許文献2においても、上記特許文献1の場合と同様に、左右のウインチユニットによる左右のベルトの巻取量が同じになるように制御していることから、左右のベルトの引き出し量が異なる場合には、やはり引き上げ時の車椅子の傾きを防止することができない。
上記特許文献1、2は、左右のベルトの引き出し量が同一であることを前提としているものであり、そのため、左右の引き出し量が異なる場合には、車椅子の傾きを防止することができないという問題を有している。
本発明は上述の問題点に鑑みて提供したものであって、被引き上げ物体を複数のベルトにて引き上げる場合、該被引き上げ物体の傾きを確実に防止することを目的とした引き上げ装置及び引き上げ方法を提供するものである。
そこで、本発明の引き上げ装置では、高所側に設置されている左右の一対のウインチ装置12L、12Rからそれぞれ引き出されたベルト11L、11Rを該ウインチ装置12L、12R内のモータ13L、13Rにて巻き取ることで、該ベルト11L、11Rの先端に係止された被引き上げ物体1を高所側に引き上げる引き上げ装置であって、
前記左右のベルト11L、11Rの引き出し量に応じた信号をそれぞれ個別に出力するセンサ14L、14Rと、前記ウインチ装置12L、12Rにより前記ベルト11L、11Rを巻き取っていく際に、前記センサ14L、14Rからの信号により前記左右のベルト11L、11Rの減少していく引き出し値をそれぞれ個別にそれぞれ算出するベルト引き出し値算出部21L、21Rと、前記ベルト引き出し値算出部21L、21Rにて算出された前記ベルト11L、11Rの引き出し値を比較して前記ベルト11L、11Rの引き出し値に差があるか否かを判断する引き出し値比較判断部22と、前記引き出し値比較判断部22により前記前記ベルト11L、11Rの引き出し量に差がある場合に該引き出し値を同じにすべく補正量を算出する補正量算出部23と、前記補正量算出部23により算出された補正量に基づいて前記モータ13L、13Rを個別にそれぞれ駆動制御する左右のモータ駆動制御部24L、24Rとで構成されていることを特徴としている。
前記左右のベルト11L、11Rの引き出し量に応じた信号をそれぞれ個別に出力するセンサ14L、14Rと、前記ウインチ装置12L、12Rにより前記ベルト11L、11Rを巻き取っていく際に、前記センサ14L、14Rからの信号により前記左右のベルト11L、11Rの減少していく引き出し値をそれぞれ個別にそれぞれ算出するベルト引き出し値算出部21L、21Rと、前記ベルト引き出し値算出部21L、21Rにて算出された前記ベルト11L、11Rの引き出し値を比較して前記ベルト11L、11Rの引き出し値に差があるか否かを判断する引き出し値比較判断部22と、前記引き出し値比較判断部22により前記前記ベルト11L、11Rの引き出し量に差がある場合に該引き出し値を同じにすべく補正量を算出する補正量算出部23と、前記補正量算出部23により算出された補正量に基づいて前記モータ13L、13Rを個別にそれぞれ駆動制御する左右のモータ駆動制御部24L、24Rとで構成されていることを特徴としている。
本発明の引き上げ方法では、高所側に設置されているウインチ装置からそれぞれ引き出されたベルトを該ウインチ装置内のモータにて巻き取ることで、該ベルトの先端に係止された被引き上げ物体を高所側に引き上げる引き上げ方法において、前記ウインチ装置が別個に複数あり、前記ベルトからそれぞれ個別に引き出されたベルトの引き出し量に応じてセンサからそれぞれ個別に信号を出力し、前記ウインチ装置により前記ベルトを巻き取っていく際に、前記センサから出力された前記信号により前記ベルトの減少していく引き出し値をそれぞれ個別にそれぞれ算出し、この算出された前記ベルトの引き出し値を比較して前記ベルトの引き出し値に差があるか否かを判断し、この判断結果により前記ベルトの引き出し値に差がある場合には該引き出し値を同じにするための補正量を算出し、この算出された補正量に基づいて前記モータを個別にそれぞれ駆動制御するようにしていることを特徴としている。
(1)本発明の引き上げ装置によれば、引き出されたベルト11L、11Rの引き出し量に基づいて、ウインチ装置12L、12Rにより巻き取られていく際の減少していく引き出し値を算出し、この引き出し値からベルト11L、11Rを巻き取っていく際に、該ベルト11L、11Rが引き出されている引き出し値が同じとなるようにベルト11L、11Rを巻き取っていくことになり、そのため、最初に左右のベルト11L、11Rの引き出し値が異なっている場合でも、引き上げ時での被引き上げ物体1の傾きを確実に防止することができる。
(2)本発明の引き上げ装置によれば、前記補正量算出部23において、両ベルト11L、11Rの引き出し値の差が大の場合は、引き出し値が多い方のベルト11Lを巻き取るモータ13Lへのデューティ比を大きくし、引き出し値の少ない方のベルト11Rを巻き取るモータ13Rへのデューティ比を0%としているので、一方のモータ13Rは停止し、他方のモータ13Lは回転数が上がることで、被引き上げ物体1の傾きを素早く是正することができる。
(3)本発明の引き上げ装置によれば、前記補正量算出部23において、両ベルト11L、11Rの引き出し値の差が小の場合は、引き出し値が多い方のベルト11Lを巻き取るモータ13Lへのデューティ比を少し増加し、引き出し値の少ない方のベルト11Rを巻き取るモータ13Rへのデューティ比を少し小さくしているので、一方のモータ13Lは少しだけ早く回転し、他方のモータ13Rは少しだけ遅く回転することで、被引き上げ物体1の傾きを素早く是正することができる。
(4)本発明の引き上げ装置によれば、前記被引き上げ物体1を車椅子としているので、引き上げ時での車椅子1の左右の傾きを確実に防止できて、車椅子1に乗っている人に不安感を与えることがない。
(5)本発明の引き上げ方法によれば、引き出されたベルト11L、11Rの引き出し値に基づいて、ウインチ装置12L、12Rにより巻き取られていく際の減少していく引き出し値を算出し、この引き出し値からベルト11L、11Rを巻き取っていく際に、該ベルト11L、11Rが引き出されている引き出し値が同じとなるようにベルト11L、11Rを巻き取っていくことになり、そのため、最初に左右のベルト11L、11Rの引き出し値が異なっている場合でも、引き上げ時での被引き上げ物体1の傾きを確実に防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、引き上げ装置にて引き上げられる被引き上げ物体を、一例として車椅子として説明する。図1は本発明の引き上げ装置10の左右のベルト11L、11Rの先端に設けられているフック(図示せず)を車椅子1に係止して、該車椅子1を引き上げている状態を示している。
この引き上げ装置10は、ベルト11L、11Rの引き出し、巻き取りを行なう左右一対のウインチ装置12L、12Rと、これらウインチ装置12L、12Rのモータを回転制御する制御装置20とで構成されている。
この引き上げ装置10は、ベルト11L、11Rの引き出し、巻き取りを行なう左右一対のウインチ装置12L、12Rと、これらウインチ装置12L、12Rのモータを回転制御する制御装置20とで構成されている。
図2は、引き上げ装置10のブロック図を示しており、主に本発明の関連している部分のブロック図を示している。左右のウインチ装置12L、12Rは同一の構成なので、左ウインチ装置12Lについて説明すると、この左ウインチ装置12Lは、左モータ13Lと、この左モータ13Lの回転軸に接続されているクラッチ(図示せず)やベルト11Lを巻回しているドラム(図示せず)と、例えばドラムに設けられていてモータ13Lの回転をモニタする回転センサ14等で構成されている。
なお、右ウインチ装置12Rは、左ウインチ装置12Lと同様なので、添字にRを付けて説明は省略する。
なお、右ウインチ装置12Rは、左ウインチ装置12Lと同様なので、添字にRを付けて説明は省略する。
ここで、上記左右の回転センサ14(14L、14R)として、例えば、ホール素子(ホールICを含む)で構成し、ドラムに多数のマグネットを周方向に配置して、モータ13(13L、13R)の回転、つまりドラムの回転によりベルト11(11L、11R)の引き出し、巻き取りをパルスをカウントすることで、ベルト11の引き出し量(引き出されている量)に応じた引き出し値を算出している。
このパルスカウント量を、ベルト11をすべてドラムに巻き取った状態を0とし、その後のパルスカウントでベルト11が引き出された量をカウントアップしていくようにしており、ベルト11の引き上げ(巻き取り)時は、カウントダウンして、ベルト11の引き出し値を算出している。
このパルスカウント量を、ベルト11をすべてドラムに巻き取った状態を0とし、その後のパルスカウントでベルト11が引き出された量をカウントアップしていくようにしており、ベルト11の引き上げ(巻き取り)時は、カウントダウンして、ベルト11の引き出し値を算出している。
そして、回転センサ14から出力されるパルスのカウントが1増えた時のベルト11の引き出し量を予め設定しておき、例えば、パルスカウントが1増えた時に約3mmとした場合、パルスカウントが200であれば、200×3=600mmベルト11が引き出されていると認識できる構成となっている。
また、ベルト11が巻き取られる場合は、パルスカウントが1個ずつ減少していき、パルスカウントが0となった時、ベルト11が完全に巻き取られた状態となる。前記引き出し値は、ベルトが引き出されている量を示す値であればよく、パルスカウント量をそのまま引き出し値としてもよいし、パルスカウント1当たりのベルト引き出し量を掛けた実際のベルト引き出し量であってもよい。このとき引き出し値の算出は、直前のパルスカウント数など直前の引き出し値を記憶部に記憶しておき、該記憶部から読み出した直前の引き出し値に対してベルト巻取り部の回転方向に応じてパルスカウントを増減させて現在の引き出し値を算出するなどの方法により適宜算出することができる。なお、記憶部は各ベルト引き出し値算出部に設けても良いし、各ベルト引き出し値算出部と独立させて制御装置に設けても良い。
また、ベルト11が巻き取られる場合は、パルスカウントが1個ずつ減少していき、パルスカウントが0となった時、ベルト11が完全に巻き取られた状態となる。前記引き出し値は、ベルトが引き出されている量を示す値であればよく、パルスカウント量をそのまま引き出し値としてもよいし、パルスカウント1当たりのベルト引き出し量を掛けた実際のベルト引き出し量であってもよい。このとき引き出し値の算出は、直前のパルスカウント数など直前の引き出し値を記憶部に記憶しておき、該記憶部から読み出した直前の引き出し値に対してベルト巻取り部の回転方向に応じてパルスカウントを増減させて現在の引き出し値を算出するなどの方法により適宜算出することができる。なお、記憶部は各ベルト引き出し値算出部に設けても良いし、各ベルト引き出し値算出部と独立させて制御装置に設けても良い。
図2に示すように、制御装置20は、左右のベルト引き出し値算出部21L、21Rと、引き出し値比較判断部22、補正量算出部23及び別個に設けられた左右一対のモータ駆動制御部24L、24R等で構成されている。
左右のベルト引き出し値算出部21(21L、21R)は、左右の回転センサ14から入力されるパルスをカウントしてそのパルスカウントからベルト11の引き出し値を算出するものである。また、引き出し値比較判断部22は、ベルト11を巻き取る場合において、左右のベルト引き出し値算出部21からパルスカウント数を受けて左ベルト11Lの引き出し値と、右ベルト11Rの引き出し値を比較して、左右のモータ13L、13Rで同期がとれているか否かを判断するものである。
左右のベルト引き出し値算出部21(21L、21R)は、左右の回転センサ14から入力されるパルスをカウントしてそのパルスカウントからベルト11の引き出し値を算出するものである。また、引き出し値比較判断部22は、ベルト11を巻き取る場合において、左右のベルト引き出し値算出部21からパルスカウント数を受けて左ベルト11Lの引き出し値と、右ベルト11Rの引き出し値を比較して、左右のモータ13L、13Rで同期がとれているか否かを判断するものである。
引き出し値比較判断部22にて左右のベルト11L、11Rの引き出し量に差があると判断された場合、補正量算出部23において、左モータ13Lのパルスカウントと右モータ13Rのパルスカウントとを同じカウントにするための補正量を算出する。
この補正量算出部23では、上記の補正量に応じて左右のモータ13L、13Rへの出力に補正を加えて(例えば、左右のモータ駆動制御部24L、24Rでのモータ13L、13Rの制御をPWM制御としている場合は、デューティ比を可変する)、左右のベルト11L、11Rの引き出し値が同じになるように(つまり、左右のベルト11L、11Rが巻き取られていく際に、実際にウインチ装置12L、12Rから引き出されているベルト11L、11Rの引き出し量が同じになるように)補正量算出部23が左右のモータ駆動制御部24L、24Rを制御する。なお、この補正量は、カウント差によって変動させることで、素早く安全に車椅子1の引き上げ作動を可能とする。
この補正量算出部23では、上記の補正量に応じて左右のモータ13L、13Rへの出力に補正を加えて(例えば、左右のモータ駆動制御部24L、24Rでのモータ13L、13Rの制御をPWM制御としている場合は、デューティ比を可変する)、左右のベルト11L、11Rの引き出し値が同じになるように(つまり、左右のベルト11L、11Rが巻き取られていく際に、実際にウインチ装置12L、12Rから引き出されているベルト11L、11Rの引き出し量が同じになるように)補正量算出部23が左右のモータ駆動制御部24L、24Rを制御する。なお、この補正量は、カウント差によって変動させることで、素早く安全に車椅子1の引き上げ作動を可能とする。
また、操作スイッチ17は、車椅子1の引き上げ作動を行なう場合のスイッチである。
次に、図3のフローチャートを用いて車椅子1の引き上げ時の制御動作について説明する。先ず、車室内に設置されている引き上げ装置10からベルト11を引き出し、地面上にある車椅子1にベルト11の先端のフックを係止する。
かかる場合、引き上げ装置10のウインチ装置12L、12Rは左右に設置されていることから、同時にベルト11を引き出すことは無理があるため、先の一方のベルト11Lを引き出してから、他方のベルト11Rを引き出すことになる。
かかる場合、引き上げ装置10のウインチ装置12L、12Rは左右に設置されていることから、同時にベルト11を引き出すことは無理があるため、先の一方のベルト11Lを引き出してから、他方のベルト11Rを引き出すことになる。
ベルト11を手で片方ずつ引き出した場合はもちろん、仮に2つのベルト11を同時に引き出したとしても、ベルト11の引き出し量は同一になることはなく、2つのベルト11の引き出し量は異なることになる。左右のベルト11L、11Rをそれぞれ引き出していくと、左右の回転センサ14L、14Rによりそれぞれのベルト11L、11Rの引き出し量に応じたパルスが出力される。
左右の回転センサ14L、14Rから左右のベルト引き出し値算出部21L、21Rにそれぞれパルスが入力されて、該ベルト引き出し値算出部21L、21Rにてパルスがカウントアップされることで、引き出したベルト11L、11Rの引き出し値が算出される。
左右の回転センサ14L、14Rから左右のベルト引き出し値算出部21L、21Rにそれぞれパルスが入力されて、該ベルト引き出し値算出部21L、21Rにてパルスがカウントアップされることで、引き出したベルト11L、11Rの引き出し値が算出される。
このように本発明では、左右のベルト11L、11Rをそれぞれ引き出した時点で制御装置20では、左右のベルト11L、11Rの引き出し量をそれぞれ認識している。
操作スイッチ17の操作により左右のモータ13L、13Rはモータ駆動制御部24L、24Rにて駆動されて、左右のモータ13L、13Rにて左右のベルト11L、11Rが巻き取られていく。左右のモータ13L、13Rが回転してベルト11L、11Rが巻き取られていくと、図3のステップS1に示すように、左右のウインチ装置12L、12Rの回転センサ14から出力されるパルスにて制御装置20の左右のベルト引き出し値算出部21L、21Rによりパルスがカウントダウンされて、左右のベルト11L、11Rの引き出し値がそれぞれ算出される。
次に、ステップS2において、引き出し値比較判断部22にてパルスカウント数に一定値以上の差があるか否かが判断され、一定値以上の差が無い場合には、補正量は算出されず、モータ駆動制御部24L、24Rは現在のデューティ比で左右のモータ13L、13Rを駆動し続ける。
パルスカウント数に一定値以上の差がある場合には、ステップS3に移行してカウント差に応じた補正量を補正量算出部23にて算出する。
なお、上記の「一定値以上の差がない場合」とは、車椅子等の被引き上げ対象物や被引き上げ対象物を収納する空間により適宜設定されるものであり、何らかの障害が出る程度の被引き上げ対象物の姿勢に変化が生じる場合をいう。
パルスカウント数に一定値以上の差がある場合には、ステップS3に移行してカウント差に応じた補正量を補正量算出部23にて算出する。
なお、上記の「一定値以上の差がない場合」とは、車椅子等の被引き上げ対象物や被引き上げ対象物を収納する空間により適宜設定されるものであり、何らかの障害が出る程度の被引き上げ対象物の姿勢に変化が生じる場合をいう。
ここで、補正量算出部23において、パルスカウント数が一定値以上であって、差が大の場合では、引き出し量が多いベルト11に対応したモータ13へのデューティ比を大きくするようにモータ駆動制御部24を制御すると共に、引き出し量が少ないベルト11に対応したモータ13へのデューティ比を0%となるようにモータ駆動制御部24を制御する(ステップS4参照)。
これにより、一方のモータ13は停止し、他方のモータ13は回転数が上がることで、車椅子1の傾きを素早く是正することができる。
なお、上記の「差が大の場合」とは、車椅子等の被引き上げ対象物や被引き上げ対象物を収納する空間により適宜設定されるものであり、被引き上げ対象物の姿勢に大きな変化を生じ、収納空間への収納が困難となることや、引き上げに危険が生じる可能性があることなどの大きな障害が生じる場合をいう。
これにより、一方のモータ13は停止し、他方のモータ13は回転数が上がることで、車椅子1の傾きを素早く是正することができる。
なお、上記の「差が大の場合」とは、車椅子等の被引き上げ対象物や被引き上げ対象物を収納する空間により適宜設定されるものであり、被引き上げ対象物の姿勢に大きな変化を生じ、収納空間への収納が困難となることや、引き上げに危険が生じる可能性があることなどの大きな障害が生じる場合をいう。
また、パルスカウント数の差が小の場合では、補正量算出部23が引き出し量が多いベルト11に対応したモータ13へのデューティ比を少し大きくするようにモータ駆動制御部24を制御すると共に、引き出し量が少ないベルト11に対応したモータ13へのデューティ比を少し小さくなるようにモータ駆動制御部24を制御する。
これにより、一方のモータ13は少しだけ早く回転し、他方のモータ13は少しだけ遅く回転することで、車椅子1の傾きを素早く是正することができる。
なお、上記の「差が小の場合」とは、車椅子等の被引き上げ対象物や被引き上げ対象物を収納する空間により適宜設定されるものであり、被引き上げ対象物の姿勢に変化を生じ、車輪の回転に支障をきたすなどの引き上げへの軽度な障害が生じる場合をいう。
これにより、一方のモータ13は少しだけ早く回転し、他方のモータ13は少しだけ遅く回転することで、車椅子1の傾きを素早く是正することができる。
なお、上記の「差が小の場合」とは、車椅子等の被引き上げ対象物や被引き上げ対象物を収納する空間により適宜設定されるものであり、被引き上げ対象物の姿勢に変化を生じ、車輪の回転に支障をきたすなどの引き上げへの軽度な障害が生じる場合をいう。
ステップS4において上述した補正を加えてモータ13を駆動制御していき、さらにステップS2に戻って左右のモータ13からのパルスカウント数に一定値以上の差があるかを監視し、これを繰り返す。
モータ13にてベルト11を完全に巻き取った状態では、この状態をパルスカウントの0にて検知したり、あるいはリミットスイッチ等にて完全引き上げ状態を検知して、モータ13を停止させる。
モータ13にてベルト11を完全に巻き取った状態では、この状態をパルスカウントの0にて検知したり、あるいはリミットスイッチ等にて完全引き上げ状態を検知して、モータ13を停止させる。
このように本実施形態では、引き出されたベルト11L、11Rの引き出し量に基づいて、ウインチ装置12L、12Rにより巻き取られていく際の減少していく引き出し値を算出し、この引き出し値からベルト11L、11Rを巻き取っていく際に、該ベルト11L、11Rが引き出されている引き出し値が同じとなるようにベルト11L、11Rを巻き取っていくことになり、そのため、最初に左右のベルト11L、11Rの引き出し値が異なっている場合でも、引き上げ時での被引き上げ物体1(車椅子1)の傾きを確実に防止することができる。
特に、引き上げ時での車椅子1の左右の傾きを確実に防止することができるので、車椅子1に乗っている人に不安感を与えることがない。
特に、引き上げ時での車椅子1の左右の傾きを確実に防止することができるので、車椅子1に乗っている人に不安感を与えることがない。
なお、上記の説明では、車椅子1をスロープを介して車室内に収容する場合について説明したが、車だけに適用されるものではない。例えば、階段やスロープを介して家の玄関等に入る場合でも本発明を適用できるものであり、玄関先の両側に左右一対のウインチ装置12L、12Rを設置し、上記と同様に車椅子1を傾きなく引き上げ作動を行なうことができるし、高さ方向にさらにウインチ装置を配置して3個以上のウインチ装置を用いても良い。
また、引き上げ装置10にて引き上げる物(被引き上げ物体)を車椅子1として説明したが、車椅子1に限定されるものでもない。例えば、立体自動倉庫において、スロープを介して高い位置へ荷を左右に傾きなく上げる場合にも本発明を適用することもできる。また、もちろん、立体自動倉庫に限らず、左右に傾きなく引き上げる場合には、どのような分野にも適用できるものである。
1 車椅子(被引き上げ物体)
10 引き上げ装置
11 ベルト
12 ウインチ装置
13 モータ
14 回転センサ
20 制御装置
21 ベルト引き出し値算出部
22 引き出し値比較判断部
23 補正量算出部
24 モータ駆動制御部
10 引き上げ装置
11 ベルト
12 ウインチ装置
13 モータ
14 回転センサ
20 制御装置
21 ベルト引き出し値算出部
22 引き出し値比較判断部
23 補正量算出部
24 モータ駆動制御部
Claims (5)
- 高所側に設置されている左右の一対のウインチ装置(12L)(12R)からそれぞれ引き出されたベルト(11L)(11R)を該ウインチ装置(12L)(12R)内のモータ(13L)(13R)にて巻き取ることで、該ベルト(11L)(11R)の先端に係止された被引き上げ物体(1)を高所側に引き上げる引き上げ装置であって、
前記左右のベルト(11L)(11R)の引き出し量に応じた信号をそれぞれ個別に出力するセンサ(14L)(14R)と、
前記ウインチ装置(12L)(12R)により前記ベルト(11L)(11R)を巻き取っていく際に、前記センサ(14L)(14R)からの信号により前記左右のベルト(11L)(11R)の減少していく引き出し値をそれぞれ個別にそれぞれ算出するベルト引き出し値算出部(21L)(21R)と、
前記ベルト引き出し値算出部(21L)(21R)にて算出された前記ベルト(11L)(11R)の引き出し値を比較して前記ベルト(11L)(11R)の引き出し量に差があるか否かを判断する引き出し値比較判断部(22)と、
前記引き出し値比較判断部(22)により前記ベルト(11L)(11R)の引き出し値に差がある場合に該引き出し値を同じにすべく補正量を算出する補正量算出部(23)と、
前記補正量算出部(23)により算出された補正量に基づいて前記モータ(13L)(13R)を個別にそれぞれ駆動制御する左右のモータ駆動制御部(24L)(24R)と
で構成されていることを特徴とする引き上げ装置。 - 前記モータ駆動制御部(24L)(24R)によるモータ(13L)(13R)の駆動制御はPWM制御であり、
前記補正量算出部(23)において、両ベルト(11L)(11R)の引き出し量の差が大の場合は、引き出し値が多い方のベルト(11L)を巻き取るモータ(13L)へのデューティ比を大きくし、引き出し値の少ない方のベルト(11R)を巻き取るモータ(13R)へのデューティ比を0%としていることを特徴とする請求項1に記載の引き上げ装置。 - 前記モータ駆動制御部(24L)(24R)によるモータ(13L)(13R)の駆動制御はPWM制御であり、
前記補正量算出部(23)において、両ベルト(11L)(11R)の引き出し値の差が小の場合は、引き出し値が多い方のベルト(11L)を巻き取るモータ(13L)へのデューティ比を少し増加し、引き出し値の少ない方のベルト(11R)を巻き取るモータ(13R)へのデューティ比を少し小さくしていることを特徴とする請求項1に記載の引き上げ装置。 - 前記被引き上げ物体(1)は、車椅子としていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の引き上げ装置。
- 高所側に設置されているウインチ装置からそれぞれ引き出されたベルトを該ウインチ装置内のモータにて巻き取ることで、該ベルトの先端に係止された被引き上げ物体を高所側に引き上げる引き上げ方法において、
前記ウインチ装置が別個に複数あり、
前記ベルトからそれぞれ個別に引き出されたベルトの引き出し量に応じてセンサからそれぞれ個別に信号を出力し、
前記ウインチ装置により前記ベルトを巻き取っていく際に、前記センサから出力された前記信号により前記ベルトの減少していく引き出し値をそれぞれ個別にそれぞれ算出し、
この算出された前記ベルトの引き出し値を比較して前記ベルトの引き出し値に差があるか否かを判断し、
この判断結果により前記ベルトの引き出し値に差がある場合には該引き出し値を同じにするための補正量を算出し、
この算出された補正量に基づいて前記モータを個別にそれぞれ駆動制御する
ようにしていることを特徴とする引き上げ方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008269570A JP2010094405A (ja) | 2008-10-20 | 2008-10-20 | 引き上げ装置及び引き上げ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008269570A JP2010094405A (ja) | 2008-10-20 | 2008-10-20 | 引き上げ装置及び引き上げ方法 |
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JP2010094405A true JP2010094405A (ja) | 2010-04-30 |
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ID=42256507
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2010094405A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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GB2551309A (en) * | 2016-05-13 | 2017-12-20 | Lateral Design Ltd | System for drawing a wheeled passenger support into a vehicle |
-
2008
- 2008-10-20 JP JP2008269570A patent/JP2010094405A/ja not_active Withdrawn
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