JP2010094165A - レーザ穿刺装置とこのレーザ穿刺装置を用いた血液検査装置 - Google Patents

レーザ穿刺装置とこのレーザ穿刺装置を用いた血液検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010094165A
JP2010094165A JP2008265058A JP2008265058A JP2010094165A JP 2010094165 A JP2010094165 A JP 2010094165A JP 2008265058 A JP2008265058 A JP 2008265058A JP 2008265058 A JP2008265058 A JP 2008265058A JP 2010094165 A JP2010094165 A JP 2010094165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
unit
puncture
negative pressure
atmospheric pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008265058A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Amano
良則 天野
Masaki Fujiwara
雅樹 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008265058A priority Critical patent/JP2010094165A/ja
Publication of JP2010094165A publication Critical patent/JP2010094165A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

【課題】誤ってレーザ光が発射されるおそれがあった。
【解決手段】筐体12と、この筐体12の一方に設けられた穿刺開口部13と、この穿刺開口部13に対向して設けられたレーザ穿刺ユニット26と、このレーザ穿刺ユニット26を制御する電気回路部17とを備え、穿刺開口部13とレーザ穿刺ユニット26との間に設けられた負圧室14と、この負圧室14に連結するとともに電気回路部17に接続された負圧手段16を設け、負圧室14内の気圧が外気の気圧と略等しいときにはレーザ穿刺ユニット26から放射されるレーザ光26hを遮断し、負圧室14内の気圧が外気の気圧より低いときにはレーザ穿刺ユニット26から放射されるレーザ光26hを通過させるシャッタ15を設けたものである。これにより、所期の目的を達成することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ穿刺装置とこのレーザ穿刺装置を用いた血液検査装置に関するものである。
従来のレーザ穿刺装置1は、図14に示すように、筐体2と、この筐体2一方に設けられた穿刺開口部3と、この穿刺開口部3を開閉するシャッタ4と、このシャッタ4の開閉を外部から操作する操作部4aと、穿刺開口部3に対向して設けられたレーザ穿刺ユニット5、このレーザ穿刺ユニット5を制御する電気回路部6、この電気回路部6に接続された穿刺ボタン7と、レーザ穿刺ユニット5と電気回路部6に電源を供給する電池8とで構成されていた。ここで、シャッタ4は、誤ってレーザ光5aが放射されないように矢印4b方向へバネで付勢されており、穿刺以外の状態では穿刺開口部3をシャッタ4で閉じるようになっていた。
以上のように構成されたレーザ穿刺装置1について、図15を用いて以下にその動作を説明する。患者は穿刺開口部3に皮膚9を当接させる。そして、バネ(図示せず)の力に抗してシャッタ4の操作部4aを矢印4c方向に移動させる。操作部4aを矢印4c方向へ移動させることにより、シャッタ4は開となる。この状態において、穿刺ボタン7を押下する。すると、レーザ穿刺ユニット5からはレーザ光5aが発射する。発射したレーザ光5aは開となったシャッタ4を通過し、皮膚9を穿刺する。穿刺された皮膚9からは血液10が滲出する。このようにして血液10の採取が完了した後、矢印4c方向への付勢を解除する。付勢が解除されるとバネの力により矢印4b方向(図14参照)に付勢されてシャッタ4は閉(図14参照)となる。シャッタ4が閉となれば穿刺開口部3はシャッタ4で閉ざされるので、例え誤って穿刺ボタン7が押下されたとしてもレーザ光5aが外部へ発射されることはなく安全である。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特表2004−533866号公報
しかしながらこのような従来のレーザ穿刺装置1では、操作部4aは外部から操作することができるので、操作部4aに矢印4c方向への何らかの力が加わるとシャッタ4は開となってしまう。この状態において、穿刺ボタン7が押下されるとレーザ光5aが発射されてしまう。このレーザ光5aはシャッタ4で遮断されることはないので、穿刺開口部3から外部へ放射されることになる。このようにしてレーザ光5aが発射されると外部のものを誤って穿刺してしまうことが考えられる。
本発明は、このような問題を解決するもので、レーザ光の誤発射を防止したレーザ穿刺装置を提供することを目的としたものである。
この目的を達成するために本発明のレーザ穿刺装置は、穿刺開口部とレーザ穿刺ユニットとの間に設けられた負圧室と、この負圧室に連結するとともに電気回路部に接続された負圧手段を設け、前記負圧室内の気圧が外気の気圧と略等しいときには前記レーザ穿刺ユニットから放射されるレーザ光を遮断し、前記負圧室内の気圧が前記外気の気圧より低いときには前記レーザ穿刺ユニットから放射されるレーザ光を通過させるシャッタを設けたものである。これにより、所期の目的を達成することができる。
以上のように本発明は、穿刺開口部とレーザ穿刺ユニットとの間に設けられた負圧室と、この負圧室に連結するとともに電気回路部に接続された負圧手段を設け、前記負圧室内の気圧が外気の気圧と略等しいときには前記レーザ穿刺ユニットから放射されるレーザ光を遮断し、前記負圧室内の気圧が前記外気の気圧より低いときには前記レーザ穿刺ユニットから放射されるレーザ光を通過させるシャッタを設けたものであり、負圧室内と外気の気圧の差により作動するシャッタを設けているので、人為的に外部からシャッタに触れることはなく、誤ってレーザ光を発射することはない。従って、安全性の高いレーザ穿刺装置を得ることができる。
また、このシャッタは気圧の差で作動するものであり、電気的な動力を必要としないので、例え電気系統が故障したとしても動作する。更に、その動作は、負圧室内の気圧が外気の気圧と略等しいときにはレーザ光を遮断するように安全側に作動するものである。
また、通常時(持ち運び時等)において、シャッタを構成する部品が外部へ突出する部分はなく、小型化されたレーザ穿刺装置を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態におけるレーザ穿刺装置11の構造を図1に示す。図1において、12は樹脂で形成されるとともに略直方体形状をした筐体である。この筐体12の一方には、穿刺開口部13が設けられており、この穿刺開口部13に対向してレーザ穿刺ユニット26が設けられている。
穿刺開口部13とレーザ穿刺ユニット26との間には負圧室14が設けられえており、この負圧室14内には、シャッタ15が設けられている。このシャッタ15は、レーザ穿刺ユニット26から穿刺開口部13に向かって発射されるレーザ光26hの通過と遮断を制御するものである。
負圧室14から負圧路16aを介して負圧手段16が設けられており、この負圧手段16は、負圧室14に負圧を加えるものである。17は電気回路部であり、この電気回路部17は負圧手段16の負圧制御とレーザ穿刺ユニット26の制御を行うものである。
負圧手段16と電気回路部17に隣接して電池18が着脱自在に装着されている。この電池18は、電気回路部17とレーザ穿刺ユニット26に電源を供給するものである。電池18は、起電力が4.5Vの二次電池を用いており、この電池18として、チウムイオン電池、ニッケル水素電池、ニカド電池等を使用することができる。
筐体12の一方の側面12bには、電気回路部17に接続されるとともにレーザ光26hを発射させる穿刺ボタン21aが設けられており、筐体12の上面12c側には、電気回路部17に接続された回生ボタン21bとレーザパワー調整つまみ21cが装着されている。穿刺ボタン21aは、回生ボタン21bやレーザパワー調整つまみ21cから離れた位置に設けることが誤発射を防止する上で重要な配慮である。また、この上面12c側には、電気回路部17に接続された表示部22が装着されている。
レーザ穿刺ユニット26は、Er:YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザ結晶(レーザロット)26aと、フラッシュ光源26b(光源の一例として用いた)と、レーザ結晶26aの前方に設けられたレンズ26cとで構成されている。レーザ結晶26aの一方の端には透過率約1%の部分透過鏡26fが装着されており、他方の端には全反射鏡26gが装着されている。部分透過鏡26fの前方には、凸レンズ26cが配置されており、レーザ光26hは穿刺開口部13に当接される患者の皮膚9で焦点を結ぶように設定されている。
シャッタ15は、中空室15aと、この中空室15a内と外気との気圧の差を検知して摺動する気圧検知部15bと、この気圧検知部15bに一方の端が連結されるとともに遮光部を形成する遮光部材15cとで構成されている。中空室15aには、外気と連通した外気導入孔15dと、負圧室14と連通した負圧連通孔15eが設けられている。気圧検知部15bは、外気導入孔15d側へバネ15fで付勢さており、この気圧検知部15bで外気導入孔15d側と負圧連通孔15e側とを分離している。遮光部材15cは、レーザ光26hを遮光する阻止部15gとレーザ光26hの透過窓15hを有している。
負圧室14の上面にはレーザ光26hを通過させるフィルタ14bが設けられており、このフィルタ14bでレーザ穿刺ユニット26との間を、レーザ光26hが通過するとともに負圧室14内の気圧の密閉を保っている。また、下面側は穿刺開口部13と連通しており、この穿刺開口部13を介して外気と連通している。
採血に際しては、皮膚9で穿刺開口部13を密閉することにより、外気から密閉された負圧室14が形成される。レーザ結晶26aとレンズ26cとフィルタ14bと穿刺開口部13とは一直線上にあり、この一直線上にレーザ光26hの通過路26j(図示せず)が形成されている。
次に、シャッタ15の動作を説明する。図1に示すように、穿刺開口部13が開放されている状態(皮膚9が穿刺開口部13に当接していない状態)では、負圧室14内は、穿刺開口部13が開放されているので、外気と同じ気圧である。中空室15a内も負圧連通孔15eにより、バネ15f側(負圧連通孔15e側)は、負圧室14内と同じ気圧になる。即ち、この場合バネ15f側は外気と同じ気圧になる。
一方、中空室15aの外気導入孔15d側は、外気導入孔15dにより常に外気と連通しているので、外気と同じ気圧である。即ち、気圧検知部15bのバネ15f側と外気導入孔15d側は同じ気圧となる。
従って、気圧検知部15bはバネ15fに付勢されて最も外気導入孔15d側へ摺動した位置で停止している。遮光部材15cも気圧検知部15bに連結されているので、最も外気導入孔15d側へ摺動した位置で停止している。この状態において、阻止部15gはレーザ光26hの通過路26jに位置するように設計されており、レーザ光26hは阻止部15gにより阻止されて穿刺開口部13から外部に放射されることはない。
即ち、穿刺開口部13に皮膚9を当接させていない通常の状態においては、例え誤ってレーザ光26hが発射されたとしても、阻止部15gで阻止され外部へ放射されることはなく安全である。
次に、図2に示すように、穿刺開口部13が皮膚9で密閉されている状態(皮膚9が穿刺開口部13に当接されている状態)では、負圧室14内は、密閉された部屋を形成する。この状態において、負圧手段16を動作させることにより負圧室14内に負圧が加えられる。この場合、気圧検知部15bのバネ15f側(負圧連通路14e側)は、負圧連通孔15eを介して負圧が加えられるのに対して、外気導入孔15d側は外気圧のままである。即ち、気圧検知部15bの外気導入孔15d側に比べてバネ15f側は気圧が低くなる。バネ15f側の気圧が低くなると、気圧検知部15bはバネ15fの力に抗して負圧連通孔15e側に移動(摺動)する。気圧検知部15bが移動して中空室15aの壁面に装着されたシャッタ位置検出センサ21dに当接する。そしてこの当接した時点で負圧手段16をオフすることにより、気圧検知部15bは停止する。この停止した位置においては、遮光部材15cに設けられた透過窓15hが通過路26jに位置するように設計されている。
この状態において、穿刺ボタン21aを押下するとレーザ光26hが発射され、透過窓15hを介して皮膚9が穿刺される。穿刺により皮膚9からは血液10が滲出する。なお、皮膚9には負圧が加わって緊張状態になっているため、血液10を容易に採取することができる。
21eは、穿刺開口部13の先端(皮膚9との当接面)に設けられた皮膚検知センサであり、この皮膚検知センサ21eが皮膚9を検知することにより負圧手段16がオンされて負圧室14内に負圧が加えられる。この皮膚検知センサ21eとシャッタ位置検出センサ21dは共に電気回路部17に接続されている。 15jは、気圧検知部15bと中空室15aとの間の気密性を高めるために、気圧検知部15bの外周に装着されたリングである。
14cは、フィルタ14bに近接してレーザ光26hの通過路26jに設けられたフィルムである。このフィルム14cは、穿刺の際の飛散物を付着させるとともにレーザ光26hを通過させるものである。このフィルム14cの一方は、ローラ14dに巻回されており、他方は通過路26jを通って他方のローラ14e間に張架されている。更にこのフィルム14cの他方はローラ14eを介して歯車付きのローラ14fに巻き取られる。この歯車付きのローラ14fは、遮光部材15cに設けられた歯15kに合歯して一方方向にのみ回転する。従って、負圧室14内を遮光部材15cが往復する度に、フィルム14cもローラ15fに微少量ずつ巻き取られて、新しいフィルム14c面が通過路26jに現れる。このことにより、遮光部材15cの移動の度に(飛散物が付着していない)新しいフィルム14c面が通過路26jに現れる。従って、レーザ光26hの透過率が減少することはない。また、フィルム14cは、フィルタ14b側に近接して設けられている。即ち、穿刺開口部13からは離れた位置にあり、レーザ光26hの焦点から離れることになるので、レーザ光26hのエネルギーでフィルム14cが破壊することはない。
以上のように本実施の形態におけるシャッタ15は、負圧室14内の気圧と外気の気圧の差により作動するシャッタ15を設けているので、人為的に外部からシャッタ15に触れることはなく、誤ってレーザ光26hを発射させることはなく安全である。
また、このシャッタ15は気圧の差で作動するものであり、電気的な動力を必要としないので、例え電気系統が故障しても動作する。更に、その動作は、負圧室14内の気圧が外気の気圧と略等しいときにはレーザ光26hを遮断するように安全側に作動するものである。
また、通常時(持ち運び時等)において、シャッタ15を構成する部品が外部へ突出する部分はなく、小型化されたレーザ穿刺装置11を実現することができる。
図3は、レーザ穿刺装置11の電気回路部17を中心としたブロック図である。図3において、電池18のプラス側は、電子スイッチ23a一方に接続されており、この電子スイッチ23aの他方は昇圧回路24の入力24aに接続されている。この昇圧回路24は、電流制御可能なDC/DCコンバータで構成されており、制御端子24bからの制御で昇圧と、流れる電流の制御が行われるものである。
昇圧回路24の出力24cと電池18のマイナス側との間にはコンデンサ25が接続されている。このコンデンサ25は、昇圧回路24から出力される電気(電荷)をチャージするものである。なお、コンデンサ25には、静電容量は300μFで、耐圧500Vのものを用いている。このコンデンサ25の両端はレーザ穿刺ユニット26を構成するフラッシュ光源26bの電極26dに夫々接続されている。
また、このコンデンサ25のプラス側(昇圧回路24の出力24c側)は、電子スイッチ23b一方に接続されており、この電子スイッチ23bの他方は降圧回路27の入力27aに接続されている。そしてその出力27cは、電池18のプラス側に接続されている。この降圧回路27は、電流制御可能なDC/DCコンバータで構成されており、制御端子27bからの制御で降圧制御が行われるものである。
コンデンサ25のプラス側は、電子スイッチ23cの一方に接続されており、他方はトリガ回路28の入力に接続されている。このトリガ回路28の出力はフラッシュ光源26bのトリガ電極26eに接続されている。
コンデンサ25の両端には、電圧測定回路29が接続されている。この電圧測定回路29は、A/D(アナログ/デジタル)コンバータで構成されている。この電圧測定回路29の出力は、コンデンサ25へのチャージ電流を制御する制御部30に接続されており、この制御部30の出力は昇圧回路24の制御端子24bと、降圧回路27の制御端子27bと、表示部22と、タイマ31と、負圧手段16の制御端子と、入力部21に接続されている。
入力部21は、穿刺ボタン21aと、回生ボタン21bと、レーザパワー調整つまみ21cと、シャッタ位置検出センサ21d(図2参照)と、皮膚検知センサ21eとで構成されている。
電子スイッチ23は(23a〜23c)は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)で構成されており、大容量の電流を高速でスイッチングすることが可能である。
また、電子スイッチ23aの他方の端子と電池18のマイナス側には、負圧手段16を構成するモータ16bが接続されており、このモータ16bは負圧ポンプ16cに直結されている。そして、負圧ポンプ16cの出力は切り替え弁16dと直結しており、この切り替え弁16dの一方は負圧路16aを介して負圧室14に連結している。また、切り替え弁16dの他方は排気口(図示せず)に接続されている。そして、これ等の制御は制御部30で行われる。
以上のように構成されたレーザ穿刺装置11の動作について以下説明する。図4において、先ずステップ35において、レーザ穿刺装置11の穿刺開口部13を患者の皮膚9に当接させる。この当接検知は皮膚検知センサ21eの出力で行う。皮膚9への当接が検知されるとステップ36へ移行する。ステップ36では、レーザパワー調整つまみ21cで設定されたレーザパワーの設定値を読み込む。そして、コンデンサ25への充電電圧を決定し、ステップ37へ移行する。
ステップ37では、負圧手段16をオンするとともにレーザチャージを開始し、ステップ38へ移行する。ステップ38では、レーザパワーの設定値により設定された電圧がコンデンサ25にチャージされたか否かを電圧測定回路29により測定する。設定された電圧がコンデンサ25にチャージされたらステップ39へ移行する。
ステップ39では、負圧室14内が皮膚9を盛り上げるための適正な負圧となったか否かをシャッタ位置検知センサ21dの出力で行う。適正な負圧となると、シャッタ15の遮光部材15cに設けられた透過窓15hが通過路26jに位置する。即ち、この位置になったところでシャッタ位置検知センサ21dの出力が得られ、皮膚9が盛り上がるとともに、透過窓15hによりレーザ光26hの通過路26jが確保される。そして、ステップ40へ移行する。なお、この時間はタイマ31で設定しても良い。
ステップ40では、表示部22へ「穿刺可」の表示をして、ステップ41へ移行し、穿刺ボタン21aの押下を待つ。ステップ41で穿刺ボタン21aが押下されると、ステップ42へ移行し、電子スイッチ23cがオンとなる。電子スイッチ23cがオンするとレーザ穿刺ユニット26からレーザ光26hが放射される。レーザ光26hが放射されるとステップ43に移行して、ステップ40で表示した「穿刺可」の表示をオフする。表示をオフした後、ステップ44へ移行して約3秒の血液滲出時間を待つ。この血液滲出時間はタイマ31で設定する。タイマ31で設定された時間が経過した後、表示部22には、皮膚9から離すことを許可する旨の表示を行いステップ45へ移行する。そして、負圧手段16をオフする。負圧手段16をオフした後、ステップ46へ移行し患者がレーザ穿刺装置11を皮膚9から離すのを待つ。この検知は皮膚検知センサ21eの出力で行う。レーザ穿刺装置11が皮膚9から離れると、穿刺開口部13が外気に開放される。そして、ステップ47に移行してシャッタ15は閉じる。これで一連の動作は終了する。
なお、ステップ41において、穿刺ボタン21aが押下されるまでは、ステップ48とステップ49とステップ41間でループしながら待つ。ステップ48では、回生ボタン21bが押下されたか否かを判定する。回生ボタン21bが押下されるとステップ50に移行して電力の回生を行う。即ち、電子スイッチ23bをオンすることにより、コンデンサ25にチャージされた電荷は降圧回路27を介して電池18へ回生させる。このように、途中で穿刺を中止したい場合には、回生ボタン21bを押下することにより、電力を無駄にすることなく回生させることができる。また、このことにより、レーザ光26hが誤って発射されることはなく安全である。
穿刺ボタン21aも回生ボタン21bも押下されない場合は、ステップ49で3分間の予め定められた時間が経過したか否かを待つ。予め定められた時間が経過しても、穿刺ボタン21aや回生ボタン21bが押されない場合は、ステップ50へ移行して電力の回生が行われる。また、ステップ47において、皮膚検知センサ21eが皮膚9の検知をしないにも関わらずシャッタ位置検知センサ21dの出力がオフされない場合は、ステップ51に移行し、表示部22へシャッタ15が開放されたままである旨の表示をする。そしてその後、ステップ50へ移行して電力の回生を行う。このように電力の回生機能を有しているので、誤ってレーザ光26hが発射されることはなく安全である。また、電荷は電池18に戻されるので、電池18の損失は極めて少なくなり、穿刺回数を大幅に減ずることはない。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1において使用したシャッタ15の代わりにシャッタ55を用いた点で実施の形態1と相違するものである。その他に付いては実施の形態1と同様であるので、同符号を付して説明を簡略化している。
本実施の形態におけるシャッタ55は、図5(a)に示すように、中空室15a内を摺動する気圧検知部15bには、遮光部に連結された可動部材55aの一方が連結されている。また、この可動部材55aの他方の近傍には、回動軸55bが垂直方向(図面において)に立設されており、この回動軸55bには水平方向(図面において)に突起55cと遮光羽根55dが設けられている。
突起55cは、可動部材55aの他方が当接する位置に設けられており、気圧検知部15bの往復移動に連動する可動部材55aの往復移動運動が伝動されて、これにより回動軸55bの回動運動をさせるものである。また、遮光羽根55dは、回動軸55bの回動により、レーザ光26hの通過路26jを遮断したり開放させたりするものである。
図5(a)は、穿刺開口部13が開放されている例である。この状態においては、気圧検知部15bの負圧連通孔15e側と外気導入孔15dの気圧は略同一であり、気圧検知部15bは、外気導入孔15d側に移動して停止している。この状態は図5(b)に示すように、遮光羽根55dが矢印55e方向に回動し、レーザ光26hの通過路26jを遮断している。55fは、この状態における通過路26jの位置である。
これに対して図6は、穿刺開口部13が皮膚9で塞がれた図である。穿刺開口部13が皮膚9で塞がれると、負圧手段16が動作して負圧室14内は負圧となる。即ち、気圧検知部15bの負圧連通孔15e側の気圧が外気導入孔15dの気圧よりも低くなる。このことにより、気圧検知部15bは、負圧連通孔15e側に移動して来る。即ち、図6(b)に示すように、遮光羽根55dは矢印55g方向に回動し、通過路26jの通路は開放される。従って、レーザ光26hは、穿刺開口部13を通過して皮膚9を穿刺することができる。55fは、レーザ光26hの通過路26jの位置である。
本実施の形態において、遮光羽根55dは、可動部材55aとフィルタ14bとの間にあり、レーザ光26hの焦点から遠い位置にあるので、遮光羽根55dのレーザ光エネルギーによる負担は軽いものとなる。なお、この場合もシャッタ55の効果としては、実施の形態1と同様の効果を奏するものである。また、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に可動部材55aに連動して移動するフィルム14cをフィルタ14bの下方に隣接して設けることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態1において使用したシャッタ15の代わりにシャッタ56を用いた点で実施の形態1と相違するものである。その他に付いては実施の形態1と同様であるので、同符号を付して説明を簡略化している。
本実施の形態におけるシャッタ56は、図7に示すように、中空室56aと回動部材56d(遮光部の一例)とで構成されている。中空室56aは、負圧室14内に外気と連通するように設けられており、実施の形態1と同様、外気側に外気導入孔15dが設けられている。一方中空室15aの負圧室14側の下面には孔56bが設けられ、この孔56bを塞ぐようにゴムで形成された弾性体(気圧検知部の一例)56cが装着されている。この弾性体56cは、中空室56a側(外気導入孔15d側)へ弾性で付勢されている。
一方、遮光部は、この弾性体56cに一方が当接するとともに他方にはレーザ光26hの阻止部56gを有する回動部材56dで形成されている。この回動部材56dは、支点56eで回動自在に設けられている。
図7は、穿刺開口部13が開放されている例である。この状態においては、穿刺開口部13は開放しているので、弾性体56cに加わる圧力は負圧室14側と外気導入孔15dの気圧は略同一であり、弾性体56cは自身の弾性により、中空室56a側(外気導入孔15d側)に移動している。この状態において、回動部材56dはレーザ光26hの通過路26jを遮断するように設けられている。
これに対して図8は、穿刺開口部13が皮膚9で塞がれた図である。穿刺開口部13が皮膚9で塞がれると、負圧手段16が動作して負圧室14内は負圧となる。即ち、弾性体56cは負圧室14側の気圧が中空室56a(外気導入孔15d)の気圧よりも低くなる。このことにより、弾性体56cは、負圧室14側に突出して、シャッタ位置検出センサ21dに当接する。この状態において、回動部材56dは、矢印56f方向へ回動し、レーザ光26hは、穿刺開口部13を通過して皮膚9を穿刺するように設けられている。
本実施の形態において、弾性体56cを穿刺開口部13側に設けたが、この弾性体56cは中空室56aの上面側(フィルタ14b側)に設けても良い。この場合、回動部材56dに設けられた阻止部56gは、レーザ光26hの焦点から遠い位置となり、レーザ光エネルギーによる阻止部56gの負担は軽いものとなる。なお、本実施の形態におけるシャッタ56の効果としては、実施の形態1と同様の効果を奏するものである。また、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に回動部材56dに連動して移動するフィルム14cをフィルタ14bの下方に隣接して設けることができる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、実施の形態1〜3で用いた遮光部(実施の形態1における阻止部15g、実施の形態2における遮光羽根55d、実施の形態3における阻止部56g)の形状について説明する。なお、実施の形態1〜3と同じものについては、同符号を付して説明を簡略化している。
図9(a)は、遮光部を構成する遮光部材57の断面図である。この遮光部材57の先端は、レーザ光26hが反射する反射部57aが傾斜して設けられており、この反射部57aでレーザ光26hの進行方向を変えている。約20度の傾斜角度を有した反射部57aは、鏡面仕上げされている。反射部57aに傾斜をつけて鏡面仕上げをすることにより、レーザ光26hの反射光を一点でのみ吸収して対処すれば良いので、反射光の吸収部の対策は一点だけとなり設計が容易となる。
図9(b)は、他の例における遮光部を構成する遮光部材58の断面図である。この遮光部材58には、レーザ光26hが散乱反射する散乱反射部58aが設けられており、この散乱反射部58aは粗面仕上げされている。散乱反射部58aを粗面仕上げをすることにより、レーザ光26hの反射光を散乱させることができるので、反射光の吸収部の対策強度は小さいものでも良い。
(実施の形態5)
図10は、実施の形態5における血液検査装置100の断面図である。血液検査装置100は、レーザ穿刺装置により採取した血液10の血糖値を測定するものであり、レーザ穿刺装置と測定装置が同一筐体に一体化されたものである。なお、実施の形態1〜4と同じものに付いては同符号を付して説明を簡略化している。
図10において、101は樹脂で形成された筐体であり、この筐体101の一方には穿刺開口部13を有する円筒形状の筒体101bが設けられている。この筒体101bの内側には、穿刺開口部13に対向してレーザ穿刺ユニット26が装着されている。そして、この穿刺開口部13とレーザ穿刺ユニット26との間に負圧室14が設けられている。
また、負圧室14には、負圧路16aで連結された負圧手段16が装着されている。負圧手段16の上方には電気回路部103が装着されており、この電気回路部103内には、測定回路部104(図13参照)が設けられている。更に、電気回路部103と負圧手段16に隣接して電池18が交換自在に収納されている。
筐体101の他方101dには、レーザパワー調整つまみ21cと表示部22と回生ボタン21bが設けられており、側面101eには穿刺ボタン21aが設けられている。このように穿刺ボタン21aのみを他の操作部と別の離れた位置に配置しておくことが安全上重要である。
110はセンサユニットであり、穿刺開口部13を有する筒体101bへ着脱自在に装着される。このセンサユニット110は、ホルダ110aと血液センサ(以下センサという)121とで構成されており、このホルダ110a内にはセンサ121が装着されている。センサ121に設けられた接続電極131a〜135a、133c(図12参照)は、筒体101bの先端に設けられたコネクタ146a〜146fを介して電気回路部103に接続されている。
なお、負圧手段16による負圧は、負圧路16aとセンサ121に形成された貫通孔136を介して、第2の負圧室102へ導かれる。
以上のように構成された血液検査装置100のセンサユニット110を患者の皮膚9に当接させる。このとき、皮膚検知センサ21eは患者の皮膚9を検知する。皮膚9の検知により負圧手段16がオンされると、負圧室102には負圧が加わり、この負圧室102内の皮膚9が盛り上がる。この皮膚9が盛り上がった状態で穿刺ボタン21aを押下すると、レーザ穿刺ユニット26から発射されたレーザ光26hは、センサ121に形成された貯留部126を貫通して皮膚9を穿刺する。皮膚9からは血液10が滲出し、貯留部126へ取り込まれる。
図11は、ホルダ110aに装着されるセンサ121の断面図である。このセンサ121を構成する基体121aは、基板122と、この基板122の上面に貼り合わされた第1のスペーサ123と、このスペーサ123の上面に貼り合わされた第2のスペーサ124と、このスペーサ124の上面に貼り合わされるとともにレーザ光26hを透過するフィルム125とで構成されており、その形状は略円形状とした板体で形成されている。
126は、血液10(図2参照)の貯留部であり、この貯留部126は、基体121aの略中央に形成されている。この貯留部126は皮膚9(図2参照)上に当接させて血液10を採取するため、基体121aの下面121bに向かって開口126dするとともに、上面121d側はフィルム125で密封されている。この貯留部126は円筒形状をしており、開口126dを形成する開口面からの高さ寸法126bは、円筒形の半径(直径126aの2分の1)126cより大きくしている。従って、十分大きな血液滴10aを貯留部126内に得ることができる。
127は、この貯留部126に一方の端が連結された血液10の供給路であり、貯留部126に溜められた血液10を毛細管現象で供給路127上に形成された検出部128へ導く路である。また、この供給路127の他方の端は空気孔129に連結されている。ここで、供給路127内は親水性材料を用いている。
130は、検出部128上に載置された試薬である。この試薬130は、0.01〜2.0wt%CMC水溶液に、PQQ−GDHを0.1〜5.0U/センサ、フェリシアン化カリウムを10〜200mM、マルチトールを1〜50mM、タウリンを20〜200mM添加して融解させて試薬溶液を調整し、これを基板122に形成された検出部128を形成する検出電極131,133(図12参照)上に滴下し、乾燥させることで形成したものである。
136は、貯留部126と基体121aの外周との間に形成された直径1.500mmの貫通孔であり、センサ121における負圧路を形成するものである。なお、この負圧路はスペーサ124にスリットを設けて、フィルム125側から貯留部126へ連結しても良い。
図12は、センサ121の透視平面図である。センサ121の形状は正6角形をしており、その夫々6個の頂部には、血液検査装置100に設けられた筒体101bの先端(図10参照)に設けられたコネクタ146(146a〜146f)に接続される接続電極131a〜135aと、基準電極133cが形成されている。
126は、正6角形状をしたセンサ121の略中央に設けられた貯留部であり、この貯留部126に一方の端が接続された供給路127が検出電極132に向かって設けられている。そして、この供給路127の他方の端は空気孔129に連結している。この供給路127上には、貯留部126から順次接続電極134aに接続された検出電極134と、接続電極135aに接続された検出電極135と、再度接続電極134aに接続された検出電極134と、接続電極133a及び基準電極133cに接続された検出電極133と、接続電極131aに接続された検出電極131と、再度接続電極133a及び基準電極133cに接続された検出電極133と、接続電極132aに接続された検出電極132が設けられている。また、検出電極131,133上には、試薬130(図11参照)が載置される。136は、貯留部126と接続電極134aとの間に設けられた貫通孔である。
本実施の形態におけるセンサ121は、センサ121にレーザ光26hを透過させるフィルム125が既に装着されているので、負圧室14にフィルム14cを設ける必要はない。即ち、このフィルム125の効果により、負圧室14に装着されたフィルタ14bが穿刺時の飛散物で汚れることはない。また、センサ121を交換すると同時にフィルム125も交換されることになる。従って、フィルム125の交換を意識することなくセンサ121を交換することにより、フィルム125も同時に交換されるので、交換に関しての煩わしさはない。
更に、開口126d面からフィルム125までの高さ寸法126bは円筒形の半径寸法126cより大きくしているので、貯留部126に十分の大きさの血液滴10aを生成することができる。更にまた、このセンサ121は、フィルム125を別部品(例えば、実施の形態1〜3で述べたフィルム14c)として用意する必要が無いので、全体として低価格化が実現できる。更にまた、このセンサ121をホルダ110aに装着してセンサユニット110とすれば、センサ121の厚みは全く目立たないものとなる。
図13は、電気回路部103とその周辺のブロック図である。本実施の形態における電気回路部103は、血液10の測定回路部104と残回数算出回路部143が追加された点でレーザ穿刺装置11に用いた電気回路部17と相違する。従って、この相違点を中心に説明する。
先ず、残回数算出回路部143の構成について説明する。電池18の出力は電圧・電流検出部137に接続されており、この電圧・電流検出部137の出力は消費電力測定部139とバッテリ残量測定部138に接続されている。バッテリ残量測定部138の出力は穿刺残量算出部140に接続されており、この穿刺残量算出部140は、メモリ141と、表示部22と、制御部156に接続されて制御される。
また、消費電力測定部139の出力はメモリ141と、負圧手段16と、電気回路部17a(実施の形態1における電気回路部17に該当)と、測定回路部104に接続されている。
以上のように構成された残回数算出回路部143において、穿刺の度に消費電力の測定とバッテリ残量の測定を行い、これ等の値から穿刺残量算出部140で穿刺残回数を算出して表示部22に表示するものである。
次に、測定回路部104について説明する。センサ121の接続電極131a〜135a、基準電極133cは、コネクタ146a〜146fを介して測定回路部104を構成する切換回路150に接続されている。この切換回路150の出力は、電流/電圧変換器151の入力に接続されている。そして、その出力はアナログ/デジタル変換器(以後、A/D変換器という)152を介して演算部153の入力に接続されている。この演算部153の出力は、液晶で形成された表示部22と送信部154に接続されている。また、切換回路150は基準電圧源155が接続されている。なお、この基準電圧源155はグランド電位であっても良い。
156は制御部であり、この制御部156は実施の形態1における制御部30の機能を含むものである。この制御部156の出力は、レーザ穿刺ユニット26が接続された電気回路部17aと、切換回路150の制御端子(図示せず)と、演算部153と、送信部154と、負圧手段16に接続されている。また、制御部156の入力には、穿刺ボタン21aと回生ボタン21bとレーザパワー調整つまみ21cと皮膚検知センサ21eと、シャッタ位置検出センサ21dと、タイマ31とが接続されている。
次に、測定回路部104の動作を説明する。先ず、センサ121の接続電極131a〜135a、基準電極133c(図12参照)がコネクタ146a〜146fの何れに接続されているかを検出する。即ち、制御部156の指令により、コネクタ146a〜146fの内、隣り合うコネクタ間の電気抵抗が零であるコネクタを見つける。そして、その電気抵抗が零のコネクタが見つかったら、そのコネクタに接続されているものが基準電極143cに接続されるコネクタ146であると決定する。そして、この基準電極143cに接続されたコネクタ146を基準として、順に接続電極134a,135a、131a、132a,133aにコネクタ146(コネクタ146a〜146fのうち何れかから始まる)が接続される。このようにして、接続電極131a〜135a、基準電極133cに接続された夫々のコネクタ146a〜146fを決定し、その後血液10の測定に移る。
測定動作では、先ず切換回路150を切換えて、血液成分量を測定するための作用極となる検出電極131(図12参照)を電流/電圧変換器151に接続する。また、血液10の流入を検知するための検知極となる検出電極132を基準電圧源155に接続する。そして、検出電極131及び検出電極132間に一定の電圧を印加する。この状態において、血液10が流入すると、検出電極131,132間に電流が流れる。この電流は、電流/電圧変換器151によって電圧に変換され、その電圧値はA/D変換器152によってデジタル値に変換される。そして、演算部153に向かって出力される。演算部153はそのデジタル値に基づいて血液10が十分に流入したことを検出する。なお、これは負圧手段16をオフするタイミングとして使用することができる。
次に、血液成分であるグルコースの測定が行なわれる。グルコース成分量の測定は、先ず、制御部156の指令により、切換回路150を切換えて、グルコース成分量の測定のための作用極となる検出電極131を電流・電圧変換器151に接続する。また、グルコース成分量の測定のための対極となる検出電極133を基準電圧源155に接続する。
なお、例えば血液中のグルコースとその酸化還元酵素とを一定時間反応させる間は、電流/電圧変換器151及び基準電圧源155をオフにしておく。そして、一定時間(1〜10秒)の経過後に、制御部156の指令により、検出電極131と133間に一定の電圧(0.2〜0.5V)を印加する。そうすると、検出電極131,133間に電流が流れる。この電流は電流/電圧変換器151によって電圧に変換され、その電圧値はA/D変換器152によってデジタル値に変換されて、演算部153に向かって出力される。演算部153はそのデジタル値を基にグルコース成分量に換算する。
次に、グルコース成分量の測定後、Hct値の測定が行なわれる。Hct値の測定は次のように行なわれる。先ず、制御部156からの指令により切換回路150を切換える。そして、Hct値の測定のための作用極となる検出電極135を電流/電圧変換器151に接続する。また、Hct値の測定のための対極となる検出電極131を基準電圧源155に接続する。
次に、制御部156の指令により、電流/電圧変換器151及び基準電圧源155から検出電極135と131間に一定の電圧(2V〜3V)を印加する。検出電極135と131間に流れる電流は、電流/電圧変換器151によって電圧に変換され、その電圧値はA/D変換器152によってデジタル値に変換される。そして演算部153に向かって出力される。演算部153はそのデジタル値に基づいてHct値に換算する。
この測定で得られたHct値とグルコース成分量を用い、予め求めておいた検量線または検量線テーブルを参照して、グルコース成分量をHct値で補正し、その補正された結果を表示部22に表示する。また、この補正された結果を送信部154からインスリンを注射する注射装置に向けて送信する。この送信は電波を用いることもできるが、医療器具への妨害のない光通信で送信することが好ましい。
このように補正された測定データを送信部154から送信することにより、インスリンの投与量が注射装置に自動的に設定されるようにすれば、患者が投与するインスリンの量を注射装置に設定する必要は無く、設定の煩わしさは無くなる。また、人為手段を介さずにインスリンの量を注射装置に設定することができるので、設定のミスを防止することができる。
以上、グルコースの測定を例に説明したが、センサ121を交換して試薬130を変えることにより、グルコースの測定の他に乳酸値やコレステロールの血液成分の測定にも有用である。
次に、血液検査装置100の検査方法を説明する。この血液検査装置100の動作は基本的にレーザ穿刺装置11の動作と同様であり、相違する点に付いてのみ説明する。即ち、図4における動作説明において、ステップ44とステップ45の間に血糖値の測定ステップ52と、この測定ステップ52の後で測定した血糖値の値と穿刺残回数を表示部22に表示するステップ53が挿入されているものである。
ステップ52では、皮膚9の穿刺により、滲出した血液10がセンサ121の貯留部126に取り込まれる。この貯留部126に取り込まれた血液10は、供給路127による毛細管現象により一気に(定まった流速で)検出部128に取り込まれる。そして、血液10の血糖値が測定される。
ステップ52で血糖値が測定されたら、ステップ53へ移行し、測定した血糖値と穿刺残回数を表示部22に表示する。なお、ステップ45における負圧手段16のオフは、血液10が検出電極132へ到達した時点でオフにしても良い。
本発明にかかるレーザ穿刺装置は、安全性が高いので、レーザ穿刺ユニットを用いたレーザ穿刺装置等に適用できる。
本発明の実施の形態1におけるレーザ穿刺装置の断面図 同要部断面図 同電気回路部とその周辺のブロック図 同動作説明図 (a)は同実施の形態2におけるレーザ穿刺装置の第1の状態における要部断面図、(b)は同要部平面図 (a)は同第2の状態における要部断面図、(b)は同要部平面図 同実施の形態3におけるレーザ穿刺装置の第1の状態における要部断面図 同第2の状態における要部平面図 (a)は同実施の形態4におけるシャッタを構成する遮光部の第1の例による断面図、(b)は同第2の例による断面図 同実施の形態5における血液検査装置の断面図 同血液検査装置に用いるセンサの断面図 同透視平面図 同電気回路部とその周辺のブロック図 従来のレーザ穿刺装置の第1の状態における断面図 同第2の状態における断面図
符号の説明
11 レーザ穿刺装置
12 筐体
13 穿刺開口部
14 負圧室
15 シャッタ
16 負圧手段
17 電気回路部
26 レーザ穿刺ユニット
26h レーザ光

Claims (10)

  1. 筐体と、この筐体の一方に設けられた穿刺開口部と、この穿刺開口部に対向して設けられたレーザ穿刺ユニットと、このレーザ穿刺ユニットを制御する電気回路部とを備え、前記穿刺開口部と前記レーザ穿刺ユニットとの間に設けられた負圧室と、この負圧室に連結するとともに前記電気回路部に接続された負圧手段を設け、前記負圧室内の気圧が外気の気圧と略等しいときには前記レーザ穿刺ユニットから放射されるレーザ光を遮断し、前記負圧室内の気圧が前記外気の気圧より低いときには前記レーザ穿刺ユニットから放射されるレーザ光を通過させるシャッタを設けたレーザ穿刺装置。
  2. シャッタは、外気と連結するとともに負圧室内に設けられ中空室と、前記負圧室内の気圧と前記外気との気圧差により移動する気圧検知部と、この気圧検知部に連結された遮光部とで形成された請求項1に記載のレーザ穿刺装置。
  3. 気圧検知部は筒状の中空室内を摺動するととともに外気方向に付勢され、遮光部は前記気圧検知部に一方が連結された遮光部材と、この遮光部材に設けられたレーザ光の透過窓を有する請求項2に記載のレーザ穿刺装置。
  4. 気圧検知部は筒状の中空室内を摺動するととともに外気方向に付勢され、遮光部は前記気圧検知部に一方が連結された可動部材と、この可動部材に連結されるとともにレーザ光の遮断と透過を制御する遮光羽根とで形成された請求項2に記載のレーザ穿刺装置。
  5. 気圧検知部は筒状の中空室と負圧室との間に前記中空室側に向かって付勢された弾性体で形成されるとともに、遮光部は前記弾性体に一方が押圧されて回動する回動部材で形成され、この回動部材の回動によりレーザ光の遮断と透過を制御する請求項2に記載のレーザ穿刺装置。
  6. 遮光部を形成する遮光部材の先端には、レーザ光の反射部が設けられた請求項2に記載のレーザ穿刺装置。
  7. 遮光部を形成する遮光部材の先端には、レーザ光の散乱反射部が設けられた請求項2に記載のレーザ穿刺装置。
  8. シャッタとレーザ穿刺ユニットとの間にレーザ光を透過するフィルムを設け、遮光部の位置移動により前記フィルムを微少量ずつ巻き取る請求項2に記載のレーザ穿刺装置。
  9. 請求項2に記載のレーザ穿刺装置の穿刺開口部に血液センサを設けるとともに、この血液センサと接続された測定回路部が設けられた血液検査装置。
  10. 血液センサは、基体と、この基体の略中央に設けられた円筒形の貯留部と、この貯留部に一方の端が連結されるとともに他方の端は空気孔に連結された供給路と、この供給路に設けられた検出電極と、この検出電極に接続されるとともに前記基体の辺へ導出された接続電極とを備え、前記貯留部は前記基体の下面に向かって開口するとともに、上面側はレーザ光を透過させるフィルムで密閉し、前記開口を形成する開口面からフィルムまでの高さ寸法は、前記円筒形の半径寸法より大きくした請求項9に記載の血液検査装置。
JP2008265058A 2008-10-14 2008-10-14 レーザ穿刺装置とこのレーザ穿刺装置を用いた血液検査装置 Pending JP2010094165A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008265058A JP2010094165A (ja) 2008-10-14 2008-10-14 レーザ穿刺装置とこのレーザ穿刺装置を用いた血液検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008265058A JP2010094165A (ja) 2008-10-14 2008-10-14 レーザ穿刺装置とこのレーザ穿刺装置を用いた血液検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010094165A true JP2010094165A (ja) 2010-04-30

Family

ID=42256291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008265058A Pending JP2010094165A (ja) 2008-10-14 2008-10-14 レーザ穿刺装置とこのレーザ穿刺装置を用いた血液検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010094165A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012133975A1 (ko) * 2011-03-31 2012-10-04 주식회사 아이소텍 이중 안전장치를 구비한 휴대형 레이저 채혈기 및 이에 사용되는 일회용 캡

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012133975A1 (ko) * 2011-03-31 2012-10-04 주식회사 아이소텍 이중 안전장치를 구비한 휴대형 레이저 채혈기 및 이에 사용되는 일회용 캡
KR101251890B1 (ko) * 2011-03-31 2013-04-08 (주)아이소텍 이중 안전장치를 구비한 휴대형 레이저 채혈기 및 이에 사용되는 일회용 캡
CN103561650A (zh) * 2011-03-31 2014-02-05 (株)艾莎特 具备双重安全装置的可携式激光血液取样装置及与其一起使用的可弃式帽盖
CN103561650B (zh) * 2011-03-31 2015-11-25 (株)艾莎特 具备双重安全装置的可携式激光血液取样装置及与其一起使用的可弃式帽盖
US9486165B2 (en) 2011-03-31 2016-11-08 Isotech Co., Ltd. Portable lancing device using laser and equipped with double safety device and disposable cap used therewith

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8414504B2 (en) Blood test device
US8500655B2 (en) Blood test apparatus and method of controlling the same
US8204568B2 (en) Blood inspection device
US20110098600A1 (en) Piercing device, blood testing device, and piercing method
US8394085B2 (en) Laser perforation device and laser perforation method
RU2413462C2 (ru) ИЗМЕРИТЕЛЬ УРОВНЯ ГЛЮКОЗЫ С ПРОКАЛЫВАЮЩИМ УСТРОЙСТВОМ НА ОСНОВЕ Er:АИГ-ЛАЗЕРА
JPWO2009011138A1 (ja) 穿刺装置、血液検査装置及び穿刺方法
US20100234768A1 (en) Blood test apparatus
US20100324451A1 (en) Blood testing apparatus
JP5043863B2 (ja) 血液検査装置
JP5191990B2 (ja) 血液検査装置
US8795200B2 (en) Piercing device and blood inspection device
US8395363B2 (en) High voltage generation circuit, puncture device, and blood test device
JP2008212324A (ja) 採血装置とこれを用いた血液検査装置
JP4844251B2 (ja) 血液検査装置
US20140221802A1 (en) One touch laser lancing type blood glucose measurement device, strip and the method using it
JP2010094165A (ja) レーザ穿刺装置とこのレーザ穿刺装置を用いた血液検査装置
JP5011935B2 (ja) 血液検査装置
JP4952078B2 (ja) 血液検査装置
JP5011936B2 (ja) 血液検査装置
JP2010178819A (ja) 穿刺装置とこれを用いた血液検査装置
JP2009089994A (ja) レーザ穿刺装置とこれを用いた血液検査装置
JP5189161B2 (ja) 血液検査装置
JP2008167829A (ja) 血液検査装置
JP2009039203A (ja) 血液検査装置