JP2010090776A - 電動ポンプ - Google Patents
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Abstract
【課題】電動ポンプの基板を効果的に冷却できるようにする。
【解決手段】インペラ1がモータ2に隣接した液室68内で回転することによって液室68に冷却水を吸い込んで吐出する遠心ポンプである。モータ2は、ロータ4やステータ5を収容するとともにシャフト3を回転自在に支持する金属製のモータケーシング6と、基板7を収容する箱状の基板収容部8とを備える。液室68のモータ2側の部分は、モータケーシング6によって区画されている。基板7は金属製の基板収容部8の底壁81a(放熱部)に配設されている。基板収容部8は、モータケーシング6におけるシャフト3の径方向側の部分に配設され、放熱部がモータケーシング6に一体に取り付けられている。モータケーシング6には液室68に連通して冷却水が流れる冷却流路90が形成されていて、放熱部が冷却流路90に面している。
【選択図】 図1
【解決手段】インペラ1がモータ2に隣接した液室68内で回転することによって液室68に冷却水を吸い込んで吐出する遠心ポンプである。モータ2は、ロータ4やステータ5を収容するとともにシャフト3を回転自在に支持する金属製のモータケーシング6と、基板7を収容する箱状の基板収容部8とを備える。液室68のモータ2側の部分は、モータケーシング6によって区画されている。基板7は金属製の基板収容部8の底壁81a(放熱部)に配設されている。基板収容部8は、モータケーシング6におけるシャフト3の径方向側の部分に配設され、放熱部がモータケーシング6に一体に取り付けられている。モータケーシング6には液室68に連通して冷却水が流れる冷却流路90が形成されていて、放熱部が冷却流路90に面している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、エンジンに組み付けられるウォータポンプなどの電動ポンプに関し、中でもその基板の取付構造に関する。
従来よりこの種のポンプは、比較的高温な環境下で使用されることが多く、そこに取り付けられている基板は、モータからの発熱も加わって耐熱性の上限近くにまで温度が上昇するおそれがあることから、冷却性能の向上が求められている。
例えば、特許文献1や特許文献2のポンプでは、ポンプのカバーに窓を形成し、そこから基板に設けられた冷却用の複数のフィンを露出させることで冷却性能を向上させている。
しかし、このような空冷式では満足のいく冷却効率が得られないことから、吐出液体に接している金属製のハウジングに半導体素子を密着させて、その熱伝導を利用して半導体素子を冷却するようにしたポンプが開示されている(特許文献3)。ただし、そこでの制御回路用基板や駆動回路用基板はモータ室内に収容されている。
特開2003−222094号公報
特開2004−183595号公報
特開2000−209810号公報
特許文献3のポンプでは、半導体素子の冷却性は向上しているものの、制御回路用基板や駆動回路用基板はモータと同じ空間内にあってその冷却性に難があるし、半導体素子や制御回路用基板等が別々になっているため、組み付け作業も面倒である。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、基板を効率よくしかも効果的に冷却することができ、耐振性や組み付け性にも優れた電動ポンプを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、少なくとも底壁が基板収容部に基板を収容し、その基板収容部の底壁をモータケーシングの径方向側の部分に一体に取り付けた。
具体的には、インペラと、このインペラを回転駆動するモータとを備え、前記インペラが前記モータに隣接した液室内で回転することにより、前記液室に流体を吸い込んで吐出する電動ポンプであって、前記モータは、先端に前記インペラが固定されたシャフトと、このシャフトの軸方向の中間部分に取り付けられたロータと、このロータの周りに近接して配設されるステータと、これらロータ及びステータを収容するとともに前記シャフトを回転自在に支持するモータケーシングと、基板を収容する箱状の基板収容部と、を備え、前記液室の前記モータ側の部分は、前記モータケーシングによって区画され、前記基板は、前記基板収容部の底壁に配設され、前記底壁における少なくとも前記基板が配設された部分は金属製の放熱部とされ、前記基板収容部が、前記モータケーシングにおける前記シャフトの径方向側の部分に配設されていて、前記放熱部が前記モータケーシングに一体に取り付けられていることを特徴とする。
係る構成によれば、流体が流れる液室のモータ側の部分はモータケーシングで区画されている。従って、モータケーシングは、流れる流体と直接接しているため、流体との熱交換によって冷却される。
箱状の基板収容部の底壁には基板が配設され、その底壁における基板が配設されている部分は金属製の放熱部とされている。そして、その放熱部がモータケーシングにおけるシャフトの径方向側の部分に一体に取り付けられている。従って、基板の配設された放熱部がモータケーシングと一体化し、基板の熱がモータケーシングに直に伝わって放熱されるため、基板が異常な高温に曝されるのを効果的に阻止できる。そして、モータケーシングに伝わった熱は、直ぐ近くを流れる流体との熱交換によってモータケーシングに溜まることなく効率よく放熱することができる。
また、基板収容部はモータケーシングと別体に構成され、簡単にモータケーシングに組み付けられるようになっているため、作業性に優れる。
更に、前記モータケーシングにおける、少なくとも前記基板収容部が配設されている部分には、前記液室に連通して流体が流れる冷却流路が形成されていて、前記放熱部が前記冷却流路に面しているようにするのが好ましい。
そうすれば、冷却流路に放熱部が面しているため、放熱部は直接流体に接して流体との熱交換により冷却される。しかも、基板はその流体に直接接する放熱部に配設されているため、基板を均一かつ効果的に冷却することができる。
具体的には、流体は、前記インペラの回転作用によって、前記シャフトの軸方向側から前記液室内に吸い込まれ、前記液室内の径方向外側に圧力が加えられて前記液室から吐出されるようになっていて、前記シャフトには、その軸方向に貫通して一端が前記液室に連通する軸孔が形成され、前記冷却流路は、前記シャフトの軸方向に延びて一端が前記液室に連通し、他端が接続流路を介して前記軸孔の他端に連通していて、前記液室内の流体の一部が、液室内の圧力差によってこれら冷却通路、接続通路及び軸孔を流れて循環するようになっているものとすればよい。
そうすれば、モータの駆動に応じて冷却することができるため、効率的である。別途、冷却のために部材を設ける必要もないため、部材コストが抑制でき、構造が複雑化せずに済む。
以上説明したように、本発明の電動ポンプによれば、流体を利用して基板を効果的に冷却することができるため、比較的高温な環境下であっても、安心して使用することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1〜図3に本発明を適用した電動ポンプの一例を示す。図1は、電動ポンプの縦断面図であり、図2は図1におけるX−X線断面図であり、図3は図1における矢印Y方向から見た図である。
この電動ポンプは、エンジン内に冷却水(流体)を循環させるエンジン冷却用のウォータポンプであり、自動車のエンジンの前面、詳しくはエンジンブロックにおけるクランクシャフトの軸方向の前端側の部分に設けられたポンプ取付部位Pに一体に取り付けられる。
電動ポンプには、図1に示すように、インペラ1と、このインペラ1を回転駆動するモータ2とが備えられていて、モータ2は、シャフト3やロータ4、ステータ5、モータケーシング6、基板7、基板収容部8などで構成されている。
シャフト3は細長い円柱状の鋼材からなり、その中心部には軸方向に貫通する軸孔3aが形成されている。
ロータ4は、シャフト3の軸方向の中間部分に同軸に固定された円環状の部材からなり、その外周部分には不図示の永久磁石が設けられていて、内部に冷却水が浸入しないようにロータ4の周りは隙間なく密閉されている(液密状態)。
モータケーシング6は、アルミ合金(金属製)の加工品であり、シャフト3の軸方向に接合される容器状の第1ケーシング6aと、蓋状の第2ケーシング6bとを備えている。詳しくは、軸方向に互いに対向する、外郭形状が略Ω状の第1側壁部61及び第2側壁部62と、これら第1側壁部61及び第2側壁部62にそれぞれの各端縁が連なる、円筒状の周壁部63と、周壁部63の外面から対向して径方向外側に平行に延びる一対の突出壁部64,64とを備えている(図2参照)。
モータケーシング6には、一対の突出壁部64,64と第1側壁部61及び第2側壁部62とで四方の側面が区画され、底面が周壁部63で区画された、上面の開口する冷却室65が形成されている。冷却室65の開口の端面は面一に形成された接合面となっている。この冷却室65の他にも、モータケーシング6には冷却水の流れる冷却構造が形成されているが、この冷却構造や冷却室65については別途後述する。
そして、第1側壁部61及び第2側壁部62と周壁部63とで略密閉容器状に形成されたモータケーシング6の内部にはロータ4やステータ5が収容されている。
第1側壁部61における周壁部63が接合された部分の中央には第1開口61aが開口しており、この第1開口61aの内側に軸受部9を介してプレーンベアリング10が取り付けられている。第2側壁部62における周壁部63が接合された部分の内側中央にも軸受部11を介してプレーンベアリング12が取り付けられている。そして、シャフト3が、その先端部を第1開口61aから突出させ、基端部を第2側壁部62の内面中央と僅かな間隙を隔てて対向させた状態で、これらプレーンベアリング10,12によって回転自在に支持されている。
モータケーシング6の内部には、そこに収容されたロータ4の外周面に僅かな隙間を介して近接するように、円筒状の区画部材13が配設されている。この区画部材13は、その両端部がOリングを介してモータケーシング6に組み付けられていて、この区画部材13によって、シャフト3やロータ4、プレーンベアリング10,12が位置する内側空間14と、その周りの外側空間15とに、モータケーシング6の内部が液密状に区画されている。
そして、その外側空間15に、複数のティースに巻線が巻回されたステータコアなどで構成された環状のステータ5が収容されている(図2参照)。
第1側壁部61の外側には、シャフト3の軸方向に張り出すようにポンプベース部66が設けられていて、このポンプベース部66の端面に、断面が略インボリュート曲線形状をした凹部66aと、この凹部66aの外周部分からその接線方向に突き出すように延びる突出凹部66bとで構成された液室区画部67が凹み形成されている(図3参照)。
凹部66aの内周面は、突出凹部66bの一方の側面との境界部分を起点に反時計回りに次第に径が大きくなるように形成されていて、その終点の部分に突出凹部66bの他方の側面が連続している。凹部66aの底面は第1側壁部61によって構成されており、その略中央には上述した第1開口6aが開口している。ポンプベース部66の端面は面一状に形成されていて、その周縁部の複数箇所にボルト締結用のボス部66cが設けられている。
図1に示すように、エンジンブロックのポンプ取付部位Pには液室区画部67と外郭形状が同じポンプ穴100が凹設されている。ポンプ穴100における凹部66aに対向する部分の中央部には冷却水の流入口101が開口し、突出凹部66bに対向する部分の先端部分には冷却水の流出口102が開口している。
そして、ポンプベース部66の端面をポンプ取付部位Pの接合面に液密状に接合してボルトで締結固定することにより、液室区画部67とポンプ穴100とで液室68が区画形成され、その液室68における凹部66aの部分の略中央にインペラ1が位置している。
インペラ1は、中央に取付孔が貫通する円錐形状のボス部30と、このボス部30の基端部から外方に張り出す環状のベース部31と、このベース部31の表面に立設され、ボス部30から放射状に延びる複数の羽根部32,32,・・・と、これら各羽根部32の先端部に連なるとともに、ベース部31と間を隔てて対向し、中央部に液導入口33aが開口する案内壁部33とを備えている。
インペラ1は、そのベース部31の裏面が第1側壁部61と僅かな隙間を介して対向するように、ボス部30の取付孔にシャフト3の先端部が圧入され、固定されている。案内壁部33もポンプ穴100と僅かな隙間を介して対向し、液導入口33aが流入口101に臨むように構成されている。また、インペラ1は、図3に示すように、凹部66aと突出凹部66bの一方の側面との境界部分に外周部分が近接するように配置され、同図の矢印が示すように反時計回りに回転するように構成されている。
そうしてインペラ1が回転すると、冷却水は、シャフト3の軸方向側にある流入口101から液室68に吸い込まれて径方向外側に遠心力によって押し出され、液室68の内周面に案内されて反時計回りに流動し、最後には流出口102から液室68外に吐出される。つまり、この電動ポンプは遠心ポンプの一種であり、インペラ1が回転しているときの液室68内では、液導入口33aのある液室68の略中央周辺(正圧領域ともいう)よりも、液室68の径方向外側、特に液室68の内周面の周辺(負圧領域ともいう)の方が水圧が高くなっている。
基板収容部8は、基板7等を収容するアルミ合金製の矩形箱状の部材からなり、上面が開口する収容部本体81と、収容部本体81の開口を塞ぐ蓋体82とを有している。
収容部本体81は、周縁から外方に張り出すフランジ81cを含む矩形板状の底壁81aと、この底壁81aに立設された矩形枠状の周壁81bと、底壁81aの裏側に互いに平行に延びるように凸設された断面矩形の複数のフィン81d,81d,・・・とを有している。また、底壁81aには、図示しないが第1ケーシング6aに設けられた電線導出部に接続され、ステータ5の電線を液密状に収容部本体内に導入する電線導入部が設けられている。
基板7は、半導体素子等の電子部品が実装された、モータ2を駆動制御するための回路基板であり、その形状は基板収容部8よりもひとまわり小さい矩形形状をしている。基板7はステータ5と不図示の外部電源とに接続されていて、所定の制御処理が行われると、その外部電源の電流がステータ5に供給されてモータ2が回転駆動し、ポンプが作動するようになっている。
この基板7は、収容部本体81の内部の底面、つまり、放熱に優れた金属製の底壁81aに密着するように配設されており、本実施形態では、この底壁81aの全体が放熱部となっている。
蓋体82は、基板収容部8の内部が略密閉状になるように、パッキンを介して収容部本体81に着脱可能に嵌め込まれている。尚、符号83は、略密閉状態を保持したまま基板7の電線を基板収容部8から導出するための電線導出部である。
このように、基板7は基板収容部8内に略密閉された状態で収容されているため、外部から塵埃や雨水等が入り込むのを阻止することができ、基板7の回路がショートするなどのトラブルを効果的に防ぐことができる。蓋体82を取り外せば、基板収容部8の内部を開放できるため、基板7の修理等も簡単にできる。
この基板収容部8は、モータケーシング6におけるシャフト3の径方向側の部分に、不図示のボルト等によって一体に取り付けられている。このように基板収容部8はモータケーシング6と別体に構成されていて、簡単にモータケーシング6に組み付けられるようになっているため作業性に優れる。
詳しくは、シャフト3の軸方向にフィン81dが沿うように向きを合わせた状態でフランジ81cが冷却室65の接合面に接合されている。その接合部位にはパッキン84が設けられていて液密状に接合されている。ただし、パッキン84は接合面の一部にだけ設けられていて、フランジ81cとモータケーシング6とは、できるだけ広い面積で直接接合するように構成されている。
そうすることで、金属製の基板収容部8が金属製のモータケーシング6と一体化し、基板収容部8の熱がモータケーシング6に直に伝わって放熱されるため、基板7が異常な高温に曝されるのを効果的に阻止できる。しかも、モータケーシング6は、基板収容部8の近傍で冷却水に直接接しているため、冷却水との熱交換によって伝わった熱を溜めることなく効率よく放熱することができる。
また、このように基板収容部8をシャフト3の軸方向側ではなく径方向側に配設したことで、エンジンに取り付けたときには、エンジンのクランクシャフトの軸方向側の全長を短くできるため、それだけ自動車のエンジン周りのレイアウトに融通が利く利点がある。エンジンから基板7までの距離が短くなる分、基板7に伝わるエンジンの振動も小さくなるし、モータケーシング6に確りと固定できるため、耐振性も向上する。
更に、この電動ポンプには、液室68内の冷却水の圧力差を利用した冷却構造が設けられているため、この冷却構造を利用して、より基板7が冷却できるように工夫されている。
冷却構造は、図1に示すように、液室68の冷却水の一部が循環する、モータ2の外周側を通る外側流路と、シャフト3の周囲を通る内側流路とを含んでいる。
外側流路は、モータケーシング6に形成された、冷却流路90やこれに連通する接続流路91などで構成されている。詳しくは、冷却流路90は、一端が液室68に連通してシャフト3の軸方向に延びるように形成された複数の管状流路90a,90a,・・・を有し、これら管状流路90a,90a,・・・は周壁部63のほぼ全周にわたって配設されている(図1、図2参照)。これら管状流路90aのうち、基板収容部8が配設されている側の管状流路90aは、その途中で冷却室65に連通しており、その形状は断面がシャフト3の周方向に延びるように形成された帯状の比較的大きな流路となっている(帯状流路90bともいう)。
接続流路91は、第2側壁部62の内部に形成されていて、各管状流路90aの他端に連通するとともに、第2側壁部62の内面中央に形成された第2開口62aに連通している。第2開口62aは、内側空間14に臨んでいて、シャフト3の基端部の近傍でその軸孔3aの開口に対向するように配設されている。図3に示すように、液室68の底面に形成されている各管状流路90aの開口は、インペラ1の周りに配設されていて、液室68内の正圧領域に位置している。特に、帯状流路90bは他の管状流路90aよりも液室68の内周面の近傍に位置するように配設されている。
内側流路は、インペラ1のベース部31の裏面と第1側壁部61との間と、モータ2の内側空間14内における、各プレーンベアリング10,12とシャフト3とが摺接する摺接面の間等で構成されている。そして、内側流路の流入口もまた液室68内の正圧領域に位置している。
一方、軸孔3aの開口するシャフト3の先端部は液室68内の負圧領域に位置しているため、液室68内の冷却水の一部は、液室68内の圧力差によって図1に矢印で示すように、外側流路を冷却流路90から接続流路91、軸孔3aの順に流れて循環し、また、内側流路をインペラ1の裏面の隙間から内側空間14、軸孔3aの順に流れて循環する。
従って、この電動ポンプではモータ2が駆動されることにより、モータ2の内外を冷却水で冷却することができるため、温度の高い環境であってもモータ2を確実かつ効果的に冷却することができる。また、内側流路を流れる冷却水はシャフト3とプレーンベアリング10,12との間を流れるため、潤滑液としても作用する。
そして、基板7をより効果的に冷却できるように、まず、帯状流路90bの開口は、他の管状流路90aに比べて大きく形成され、しかも液室68の水圧が相対的に高い位置に配設されている。従って、外側流路では、冷却水は最も冷却室65に流れ込んで循環し易くなっている。その冷却室65に基板収容部8が面しているため、基板収容部8は直接冷却水に接して冷却水との熱交換により冷却される。しかも、基板7はその冷却水に直接接する底壁81aに密着するように配設されているため、基板7を効果的に冷却することができる。また、その底壁81aには複数のフィン81d,81d,・・・が冷却水の流れを妨げないように配設されているため、効率よく熱交換が行われるようになっている。
また、基板7の底面全体が基板収容部8の底壁81aに密着し、その底壁81aにおける基板7の密着している部分全体が冷却水に直接接するように構成されているため、基板7の全体を均一に冷却することができる。
冷却室65に冷却水が貯留されるため、ポンプが停止している時にもその冷却水の分だけ基板収容部8側から熱を吸収することができる。そして、ポンプが作動すれば直ぐにその冷却水が循環して入れ替わるため、効率よく冷却することができる。
以上説明したように、本発明によれば、基板7を効率よくしかも効果的に冷却することができ、耐振性や組み付け性にも優れた電動ポンプを提供することができる。
なお、本発明にかかる電動ポンプは、前記の実施の形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。
例えば、上記実施形態では基板収容部8の全体が金属製となっているが、モータケーシング6に接合される底壁81aの部分だけが金属であってもよく、周壁81bや蓋体82は樹脂製であってもよい。
基板7は、放熱部である底壁81aに密着した方が冷却性に優れるが、必ずしも密着していなくともよい。内部の空気を介して放熱部で間接的に冷却することができる。
外側流路は、冷却室65と帯状流路90bとだけで構成してあってもよい。
1 インペラ
2 モータ
3 シャフト
3a 軸孔
4 ロータ
5 ステータ
6 モータケーシング
7 基板
8 基板収容部
13 区画部材
68 液室
81a 底壁(放熱部)
81b 周壁
81c フランジ
81d フィン
90 冷却流路
91 接続流路
101 流入口
102 流出口
P ポンプ取付部位
2 モータ
3 シャフト
3a 軸孔
4 ロータ
5 ステータ
6 モータケーシング
7 基板
8 基板収容部
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68 液室
81a 底壁(放熱部)
81b 周壁
81c フランジ
81d フィン
90 冷却流路
91 接続流路
101 流入口
102 流出口
P ポンプ取付部位
Claims (3)
- インペラと、このインペラを回転駆動するモータとを備え、前記インペラが前記モータに隣接した液室内で回転することにより、前記液室に流体を吸い込んで吐出する電動ポンプであって、
前記モータは、先端に前記インペラが固定されたシャフトと、このシャフトの軸方向の中間部分に取り付けられたロータと、このロータの周りに近接して配設されるステータと、これらロータ及びステータを収容するとともに前記シャフトを回転自在に支持するモータケーシングと、基板を収容する箱状の基板収容部と、を備え、
前記液室の前記モータ側の部分は、前記モータケーシングによって区画され、
前記基板は、前記基板収容部の底壁に配設され、
前記底壁における少なくとも前記基板が配設された部分は金属製の放熱部とされ、
前記基板収容部が、前記モータケーシングにおける前記シャフトの径方向側の部分に配設されていて、前記放熱部が前記モータケーシングに一体に取り付けられていることを特徴とする電動ポンプ。 - 請求項1に記載の電動ポンプであって、
前記モータケーシングにおける、少なくとも前記基板収容部が配設されている部分には、前記液室に連通して流体が流れる冷却流路が形成されていて、
前記放熱部が前記冷却流路に面していることを特徴とする電動ポンプ。 - 請求項2に記載の電動ポンプであって、
流体は、前記インペラの回転作用によって、前記シャフトの軸方向側から前記液室内に吸い込まれ、前記液室内の径方向外側に圧力が加えられて前記液室から吐出されるようになっていて、
前記シャフトには、その軸方向に貫通して一端が前記液室に連通する軸孔が形成され、
前記冷却流路は、前記シャフトの軸方向に延びて一端が前記液室に連通し、他端が接続流路を介して前記軸孔の他端に連通していて、
前記液室内の流体の一部が、液室内の圧力差によってこれら冷却通路、接続通路及び軸孔を流れて循環するようになっていることを特徴とする電動ポンプ。
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