JP2010089768A - 車両用表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転者が車外状況を充分に把握する必要があるときに、ヘッドアップディスプレイ装置により表示された画像が車外状況の把握の妨げにならないようにする。
【解決手段】 マルチビューシステム17がテレビカメラ21で撮像した車外の映像をモニタ26に表示しているとき、運転者に報知すべき情報の画像をフロントウインドシールドに表示するヘッドアップディスプレイ装置11の作動を禁止するので、運転者はヘッドアップディスプレイ装置11の画像に邪魔されることなくフロントウインドシールドを通して車外状況を把握することが可能となり、モニタ26の映像および車外状況の両方に注意を払いながら安全に車両を運転することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両の周囲の映像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段で撮像した映像を表示する表示手段と、運転者に報知すべき情報の画像をフロントウインドシールドに表示するヘッドアップディスプレイ装置とを備えた車両用表示装置に関する。
自動車のダッシュボードに設けられた光画像生成手段で生成した画像を、フレネルレンズで拡大してフロントウインドシールドに設けられたホログラムコンバイナに投光することで、フロントウインドシールドに画像として表示するヘッドアップディスプレイ装置が、下記特許文献1により公知である。
特開平8−192664号公報
かかるヘッドアップディスプレイ装置では、フロントウインドシールドに画像が表示されるため、その画像に重なる車外の景色が運転者から目視不能になる場合がある。このことは、車両が通常の運転状態にあるときには問題にならないが、運転者が車外状況に特に注意を払う必要がある場合に障害となる可能性がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、運転者が車外状況を充分に把握する必要があるときに、ヘッドアップディスプレイ装置により表示された画像が車外状況の把握の妨げにならないようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、車両の周囲の映像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段で撮像した映像を表示する表示手段と、運転者に報知すべき情報の画像をフロントウインドシールドに表示するヘッドアップディスプレイ装置とを備え、前記表示手段が作動しているとき、前記ヘッドアップディスプレイ装置の作動を禁止することを特徴とする車両用表示装置が提案される。
尚、実施の形態のテレビカメラ21は本発明の撮像手段に対応し、実施の形態のモニタ26は本発明の表示手段に対応する。
請求項1の構成によれば、撮像手段で撮像した車外の映像を表示手段に表示しているとき、運転者に報知すべき情報の画像をフロントウインドシールドに表示するヘッドアップディスプレイ装置の作動を禁止するので、運転者はヘッドアップディスプレイ装置の画像に邪魔されることなく車外状況を把握することが可能となり、表示手段の映像および車外状況の両方に注意を払いながら安全に車両を運転することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図8は本発明の第1の実施の形態を示すもので、図1はヘッドアップディスプレイ装置の構造を示す図、図2はモニタおよびヘッドアップディスプレイ装置の制御系のブロック図、図3は車両の駐車支援装置の全体構成を示すブロック図、図4は駐車スペースの周囲の状況を示す図、図5は駐車支援開始前のモニタの画像を示す図、図6は駐車支援開始時のモニタの画像を示す図、図7は駐車支援開始後のモニタの画像を示す図、図8はヘッドアップディスプレイ装置の作動制御のフローチャートである。
図1に示すように、自動車に搭載されたヘッドアップディスプレイ装置11は、インストルメントパネル12の内部に配置された映像出力手段13と反射鏡14とを備えており、映像出力手段13が出力した映像が反射鏡14に反射した後に、フロントウインドシールド15のハーフミラー部に反射することで、運転者は車速等の情報を表示する画像をフロントウインドシールド15の前方にある虚像として視認することができる。
運転者がメータパネルに設けられたスピードメータ等を確認する場合、フロントウインドシールド15を通して見える車外の景色から視線を大きく外す必要があるが、フロントウインドシールド15に画像を表示することで、運転者は車外の景色から視線をずらすことなく必要な情報を認識することができる。
また運転者が車外の景色とメータパネルとを交互に見る場合、眼の焦点を切り換える必要があるので疲労の原因となる問題があるが、ヘッドアップディスプレイ装置11の画像はフロントウインドシールド15の前方にある虚像として視認されるので、運転者は眼の焦点を切り換えることなく車外の景色および画像の両方を視認することが可能となり、疲労を軽減することができる。
図2に示すように、車両はナビゲーション装置16を備えており、その地図情報等の画像がモニタ26に表示される。このモニタ26は、テレビカメラ21が接続されたマルチビューシステム17にも共用される。マルチビューシステム17は車両の周囲の画像をモニタ26に表示するものであり、本実施の形態では、マルチビューシステム17は駐車支援装置である。ナビゲーション装置16の画像とマルチビューシステム17の画像とは、切換手段18により選択されてモニタ26に表示される。ナビゲーション装置16およびマルチビューシステム17の両方が同時に作動する場合には、マルチビューシステム17の画像が優先してモニタ26に表示される。
次に、図3〜図7に基づいて、マルチビューシステム17である駐車支援装置を説明する。
図3に示すように、駐車支援装置は、自車の周囲を撮像する複数のテレビカメラ21と、運転者が駐車支援を開始するときに押すシステムスタートスイッチ22と、トランスミッションのシフトポジションを検出するシフトポジションセンサ23と、ステアリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサ24と、車輪速を検出する車輪速センサ25と、ナビゲーション装置16に共用されるモニタ26と、それらが接続された電子制御ユニット27とを備える。
電子制御ユニット27は、歪み除去手段M1と、画像変換手段M2と、駐車枠画像作成手段M3と、駐車枠画像重畳手段M4と、自車画像作成手段M5と、第1自車画像重畳手段M6と、スタート判断手段M7と、自車位置算出手段M8と、画像記憶手段M9と、第2自車画像重畳手段M10と、切換手段M11と、表示制御手段M12とを備える。
歪み除去手段M1にはテレビカメラ21からの信号が入力され、スタート判断手段M7にはシステムスタートスイッチ22からの信号が入力され、自車位置算出手段M8にはシフトポジションセンサ23、操舵角センサ24および車輪速センサ25からの信号が入力され、表示制御手段M12には車輪速センサ25からの信号が入力され、表示制御手段M12はモニタ26に画像信号を出力する。
次に、道路の左側に駐車された複数の他車両V1,V2,V3…の間に形成された駐車スペース31に自車Vを縦列駐車する場合(図4参照)の作用を説明する。
車輪速センサ25で検出した車輪速(車速)が所定値(例えば、10km/h)以上の場合には駐車支援装置は作動せず、モニタ26には画像が表示されないか、あるいはナビゲーション装置16等の画像が表示される。車輪速が前記所定値未満になると、自車Vに搭載されたテレビカメラ21により自車Vの周囲の映像が撮像され、その画像は周縁部の歪みや遠近による歪みを歪み除去手段M1により除去された後、画像変換手段M2で上方から下向きに見た俯瞰画像に変換される。駐車枠画像重畳手段M4は、駐車枠画像作成手段M3で作成された駐車枠の画像を俯瞰画像に重畳し、更に第1自車画像重畳手段M6は、自車画像作成手段M5で作成した自車Vの画像を俯瞰画像に重畳する。
図5は、車輪速が前記所定値未満になったときのモニタ26の画像を示すものである。モニタ26には、テレビカメラ21で撮像した他車両V1,V2の俯瞰画像および駐車スペース31の俯瞰画像に、自車Vの画像および仮想的な駐車枠32の画像が重畳されて表示される。自車Vの画像と駐車枠32の画像とは一定の位置関係にあり、それらの画像は自車Vの移動に伴って他車両V1,V2の画像および駐車スペース31の画像に対して移動する。自車Vの画像と駐車枠32の画像との位置関係は、自車Vが駐車支援制御を開始するときに位置関係、例えば自車Vが駐車スペース31の右手前に位置するように設定される。
図6に示すように、運転者がモニタ26の駐車枠32の画像が駐車スペース31に重なる位置(駐車支援開始位置)に自車Vを誘導して停止させ、システムスタートスイッチ22を操作すると、スタート判断手段M7が駐車支援の開始を判断する。駐車枠画像重畳手段M4により駐車枠32の画像を重畳された俯瞰画像は、逐次更新されながら画像記憶手段M9に記憶されるが、スタート判断手段M7により駐車支援の開始が判断されると、その時点で画像記憶手段M9に記憶されている画像が固定される。つまり、駐車支援の開始後は、自車Vが移動しても俯瞰画像に対して駐車枠32の画像は移動せず、図6の位置に固定される。
駐車支援が開始されると、自車位置算出手段M8は、シフトポジションセンサ23、操舵角センサ24および車輪速センサ25の出力に基づいて自車位置を逐次算出する。尚、車輪速センサ25の出力からでは自車Vが前進しているのか後進しているのか判断できないため、シフトポジションセンサ23の出力から前進・後進の別を判断する。第2自車画像重畳手段M10は、自車画像作成手段M5で作成された自車Vの画像を、自車位置算出手段M8が算出した自車位置において、画像記憶手段M9に固定されている俯瞰画像および駐車枠32の画像に重畳する。従って、図7に示すように、第2自車画像重畳手段M10が出力する画像は、固定された俯瞰画像および駐車枠32の画像に対して自車Vの画像が逐次移動することになる。
切換手段M11は、スタート判断手段M7が駐車支援の開始を判断する前は第1自車画像重畳手段M6からの画像を表示制御手段M12に出力し、スタート判断手段M7が駐車支援の開始を判断した後は第2自車画像重畳手段M10からの画像を表示制御手段M12に出力する。そして表示制御手段M12は、車輪速センサ25が出力する自車Vの車輪速が前記所定値未満の場合に、切換手段M11からの画像をモニタ26に表示する。
しかして,運転者はモニタ26に表示される駐車枠32の画像が、自車Vが駐車しようとする駐車スペース31の画像に一致するように自車Vを誘導し、駐車枠32の画像が駐車スペース31の画像に一致したところでシステムスタートスイッチ22を操作して駐車支援を開始する。駐車支援が開始されると自車Vが移動しても駐車枠32の画像は固定されたまま、駐車枠32の画像に対して自車Vの画像が移動するので、運転者は駐車枠32の画像内に自車Vの画像を誘導するようにステアリング操作を行うだけで、自車Vを確実に駐車スペース31に駐車することができる。
ところで、上述した駐車支援装置により駐車を行う場合、運転者はモニタ26の画像を見ながら車両を運転するため、自車の車外状況の確認が疎かになりがちになる。このとき、ヘッドアップディスプレイ装置11が作動してフロントウインドシールド15に画像が表示されると、運転者の視線が前記画像に遮られて車外状況の確認が一層疎かになる可能性がある。
しかしながら、図2に示すように、マルチビューシステム17が作動中の場合は、その情報を受けたコントロールユニット19がヘッドアップディスプレイ装置11の作動を禁止することで、フロントウインドシールド15への画像の表示が行われなくなる。その結果、モニタ26の画像を見ながら車両を運転する運転者は自車の車外状況の確認が容易になり、モニタ26の画像および車外状況に注意を払いながら安全に駐車操作を行うことができる。
上記作用を図8のフローチャートに基づいて再度説明すると、先ずステップS1でマルチビューシステムフラグMVS FLGがオンしていてマルチビューシステム17が作動中の場合は、ステップS2でヘッドアップディスプレイフラグHUD FLGを「1」にオンし、前記ステップS1でマルチビューシステムフラグMVS FLGがオフしていてマルチビューシステム17が非作動中の場合は、ステップS3でヘッドアップディスプレイフラグHUD FLGを「0」にオフする。そしてステップS4でヘッドアップディスプレイフラグHUD FLGが「1」であってマルチビューシステム17が作動中の場合はヘッドアップディスプレイ装置11の作動を禁止し、逆にヘッドアップディスプレイフラグHUD FLGが「0」であってマルチビューシステム17が非作動中の場合はヘッドアップディスプレイ装置11の作動を許可する。
次に、図9および図10に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態ではヘッドアップディスプレイ装置11に車速等の情報を表示しているが、第2の実施の形態では歩行者が見え難くなる夜間に、ヘッドアップディスプレイ装置11にナイトビジョンの映像を表示するものである。ナイトビジョンは、フロントバンパーに左右方向に離間して取り付けられた2台の遠赤外線カメラを備えており、これら2台の遠赤外線カメラで撮像した歩行者のような周囲に比べて高温の対象物を識別し、その識別された歩行者が自車に進路内に進入する可能性がある場合に、ヘッドアップディスプレイ装置11に歩行者の映像を高輝度で表示して運転者の注意を喚起するようになっている。
以下、上記ナイトビジョンの作用を、図9のフローチャートに基づいて説明する。先ず、ステップS11で2台の遠赤外線カメラで熱源対象物を検出し、ステップS12で2台の遠赤外線カメラの視差を利用して熱源対象物の距離および方向を算出し、続くステップS13で熱源対象物の距離および方向の時間的な変化から、熱源対象物の移動方向および移動速度を算出する。続くステップS14で遠赤外線カメラの映像から判定した熱源対象物の形状を考慮して、前記熱源対象物から接触の可能性のある歩行者を識別する。
図10に示すように、接触の可能性のある歩行者は、自車の進行方向に対して直交する方向に移動する横断歩行者については、距離が自車から30m〜80mの範囲で、かつ自車から前方に向けて12°の角度で広がるカメラ画角の範囲で区画される台形状の領域に存在する歩行者とされ、自車の進行方向と平行な方向に移動する道路上歩行者については、距離が自車から30m〜80mの範囲で、かつ自車の車幅から左右に各1.5mを加えた矩形状の領域に存在する歩行者とされる。
しかして、上記二つの領域の何れかに接触の可能性がある歩行者が識別されると、ステップS15でヘッドアップディスプレイ装置11に表示される前記歩行者の画像の輝度を増加させることで、運転者に歩行者の存在を報知して注意を喚起することができる。
そして、本第2の実施の形態においても、マルチビューシステム17が作動中の場合は、その情報を受けたコントロールユニット19がヘッドアップディスプレイ装置11の作動を禁止することで、フロントウインドシールド15への画像の表示が行われなくなる。その結果、モニタ26の画像を見ながら車両を運転する運転者は自車の車外状況の確認が容易になり、モニタ26の画像および車外状況に注意を払いながら安全に駐車操作を行うことができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計設定を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではヘッドアップディスプレイ装置11により報知する情報は車速およびナイトビジョンであるが、車速およびナイトビジョン以外の任意の情報を報知することができる。
またマルチビューシステム17は、実施の形態の駐車支援装置に限定されず、車両の周囲の映像をモニタ26に表示するものであれば良い。
第1の実施の形態のヘッドアップディスプレイ装置の構造を示す図 モニタおよびヘッドアップディスプレイ装置の制御系のブロック図 車両の駐車支援装置の全体構成を示すブロック図 駐車スペースの周囲の状況を示す図 駐車支援開始前のモニタの画像を示す図 駐車支援開始時のモニタの画像を示す図 駐車支援開始後のモニタの画像を示す図 ヘッドアップディスプレイ装置の作動制御のフローチャート 第2の実施の形態のナイトビジョンの作用を説明するフローチャート 注意喚起の作動範囲の説明図
符号の説明
11 ヘッドアップディスプレイ装置
15 フロントウインドシールド
21 テレビカメラ(撮像手段)
26 モニタ(表示手段)

Claims (1)

  1. 車両の周囲の映像を撮像する撮像手段(21)と、前記撮像手段(21)で撮像した映像を表示する表示手段(26)と、運転者に報知すべき情報の画像をフロントウインドシールド(15)に表示するヘッドアップディスプレイ装置(11)とを備え、
    前記表示手段(26)が作動しているとき、前記ヘッドアップディスプレイ装置(11)の作動を禁止することを特徴とする車両用表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013209063A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Equos Research Co Ltd 走行制御装置
JP2017069621A (ja) * 2015-09-28 2017-04-06 アイシン精機株式会社 表示制御装置

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