以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機(弾球遊技機)1を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよい。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、第1の実行条件である第1始動条件の成立(例えば、打球が第1始動入賞口13に入賞し、かつ、入賞したときに保留記憶数が所定の上限数(4個)に達していないこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を停止表示する第1可変表示装置9aが設置されている。また、第1可変表示装置9aの表示画面の前面側(遊技者から見て手前側)であって、第1可変表示装置9aの表示画面の右側下部(遊技者から見て右側の下部)には、第2の実行条件である第2始動条件の成立(例えば、打球が第2始動入賞口14に入賞し、かつ、入賞したときに保留記憶数が所定の上限値(4個)に達していないこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を停止表示する第2可変表示装置9bが設置されている。図1に示す例では、第2可変表示装置9bは、卵型の役物の表面(卵の殻の部分)に設けられている。
なお、この実施の形態において、第1可変表示装置9aで可変表示される飾り図柄を第1飾り図柄(第1識別情報)または第1演出図柄といい、第2可変表示装置9bで可変表示される飾り図柄を第2飾り図柄(第2識別情報)または第2演出図柄という。また、第1飾り図柄および第2飾り図柄のことを総称して単に飾り図柄(識別情報)または演出図柄という場合もある。
この実施の形態では、第1可変表示装置9aは液晶表示装置(LCD)で構成され、また、第2可変表示装置9bは3つの小型の表示器(例えば7セグメントLED)で構成されているが、各々を別々の液晶表示装置で表示するように構成されていてもよいし、1つの液晶表示装置で両方の図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)の可変表示を実行するように構成されていてもよい。さらに、1つの液晶表示装置で両方の図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)の可変表示を実行するように構成されている場合には、両方の図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)の可変表示を1つの飾り図柄(例えば、第3飾り図柄)の可変表示としてもよい。
図1に示すように、卵型の役物の大きさは第1可変表示装置9aの表示画面の面積に比べて小さいため、第1可変表示装置9aの表示画面の一部が隠れるだけで、第1可変表示装置9aの表示画面の大部分は遊技者に視認可能である。
第1可変表示装置9aにおける表示領域は、第1飾り図柄を可変表示するための飾り図柄表示領域(画面中央の領域)と、始動入賞口13,14に入った入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示するためのメモリ表示領域(画面下側の領域)とに分けられている。
第1可変表示装置9aの飾り図柄表示領域には左・中・右の3つの表示領域が設けられ、左・中・右の表示領域において左・中・右の第1飾り図柄が可変表示(変動)される。この実施の形態では、左・中・右の第1飾り図柄として、「1」〜「8」の数字の図柄を用いている。第1飾り図柄の可変表示(変動)は、原則として、「1」「2」・・・「8」の図柄が順番に表示される。なお、左の表示領域に表示される第1飾り図柄を「左図柄」といい、中の表示領域に表示される第1飾り図柄を「中図柄」といい、右の表示領域に表示される第1飾り図柄を「右図柄」ということがある。
図1に示すように、第1可変表示装置9aの飾り図柄表示領域の面積は、第2可変表示装置9bの面積よりも大きい。従って、第1可変表示装置9aの飾り図柄表示領域に表示される第1飾り図柄が、第2可変表示装置9bに表示される第2飾り図柄よりも遊技者にとって視認しやすい図柄である。
第1可変表示装置9aのメモリ表示領域(図1に示す例では、第1可変表示装置9aの表示画面の左下部)には、第1の実行条件の成立数(第1保留記憶数または第1始動入賞記憶数ともいう)を表示するための第1保留記憶表示部9cと、第2の実行条件の成立数(第2保留記憶数または第2始動入賞記憶数ともいう)を表示するための第2保留記憶表示部9dとがそれぞれ設けられている。第1保留記憶数の上限値は4個であり、第2保留記憶数の上限値も4個である。従って、メモリ表示領域には、最大8個の合計保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計保留記憶数)を表示可能に構成している。なお、図1に示す例では、飾り図柄表示領域とメモリ表示領域とは、それらの領域が境界線で区切られていないが、境界線で区切られていてもよい。また、メモリ表示領域において、合計保留記憶数を数字で表示するようにしてもよい。
第1可変表示装置9aの第1保留記憶表示部9cには、第1の実行条件が成立する毎、つまり始動入賞口13への有効始動入賞がある毎に、所定形状の図形(例えば、円形)が1つ表示される。また、第1可変表示装置9aの第2保留記憶表示部9dには、第2の実行条件が成立する毎、つまり始動入賞口14への有効始動入賞がある毎に、所定形状の図形(例えば、星形)が1つ表示される。
そして、第1の開始条件の成立(第1飾り図柄が可変表示中でなく、第1飾り図柄が大当り図柄になったことにもとづく大当り中でもないとき)にもとづいて、第1飾り図柄の可変表示が開始される毎に、表示されている所定形状の図形(例えば、円形)を1減らす。また、第2の開始条件の成立(第2飾り図柄が可変表示中でなく、第2飾り図柄が大当り図柄になったことにもとづく大当り中でもないとき)にもとづいて、第2飾り図柄の可変表示が開始される毎に、表示されている所定形状の図形(例えば、星形)を1減らす。
この実施の形態では、第1飾り図柄および第2飾り図柄の保留記憶数をそれぞれ第1可変表示装置9aのメモリ表示領域において表示するように構成しているが、第1飾り図柄および第2飾り図柄の保留記憶数を表示する表示器(保留記憶表示器)を第1可変表示装置9a等とは別個にそれぞれ設けてもよい。具体的には、例えば、ランプLED等の発光体、可動物等の動作位置等で保留記憶数を表示するようにしてもよいし、保留記憶数分の図形等を表示するのではなく、数字等で保留記憶数を特定可能に表示するようにしてもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
第2可変表示装置9bの3つの表示器(左・中・右の表示器)において左・中・右の第2飾り図柄が可変表示(変動)される。この実施の形態では、左・中・右の第2飾り図柄として、「1」〜「8」の数字の図柄を用いている。第2飾り図柄の変動は、原則として、「1」「2」・・・「8」の図柄が順番に表示される。なお、左の表示器に表示される第2飾り図柄を「左図柄」といい、中の表示器に表示される第2飾り図柄を「中図柄」といい、右の表示器に表示される第2飾り図柄を「右図柄」ということがある。
なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入り、賞球の払い出しを行うことである。
遊技領域7の右側下部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8aおよび第2特別図柄表示器8bが縦に並べて設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば「0」〜「9」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。以下、第1特別図柄表示器8aにおいて可変表示される識別情報を第1特別図柄といい、第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される識別情報を第2特別図柄という。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを、特別図柄と総称することがある。
第1可変表示装置9aは、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う。また、第2可変表示装置9bは、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う。すなわち、第1特別図柄と第1飾り図柄の可変表示は同期しており(第1特別図柄の可変表示が開始されたときに第1飾り図柄の可変表示が開始され、第1特別図柄の可変表示が停止したときに第1飾り図柄の可変表示が停止する)、また、第2特別図柄と第2飾り図柄の可変表示は同期している(第2特別図柄の可変表示が開始されたときに第2飾り図柄の可変表示が開始され、第2特別図柄の可変表示が停止したときに第2飾り図柄の可変表示が停止する)。
また、第1特別図柄表示器8aにおける表示結果(第1特別図柄の停止図柄)と第1可変表示装置9aにおける表示結果(第1飾り図柄の停止図柄)とは対応している。また、第2特別図柄表示器8bにおける表示結果(第2特別図柄の停止図柄)と第2可変表示装置9bにおける表示結果(第2飾り図柄の停止図柄)とは対応している。なお、両図柄の対応関係については後述する。
飾り図柄の可変表示を行う第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。一方、特別図柄の可変表示を行う第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、遊技制御基板(主基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
第1特別図柄表示器8aの近傍(右横)には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つのLEDからなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯するLEDの数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDの数を1減らす。また、第2特別図柄表示器8bの近傍(右横)には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数を表示する4つのLEDからなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯するLEDの数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDの数を1減らす。
第1可変表示装置9aの下方には、遊技球が入賞可能な第1始動入賞口13が形成されている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口13の真下には、第2始動入賞口14が形成されている。そして、第2始動入賞口14には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15が閉状態のときは第2始動入賞口14に遊技球が入賞せず、可変入賞球装置15が開状態のときに第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能となる。可変入賞球装置15は、ソレノイド16(図1では図示せず)によって開閉される。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。なお、遊技者によって左右に打ち分けられた遊技球がそれぞれ入賞するような位置に、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14がそれぞれ形成されていていてもよい。具体的には、例えば、第1始動入賞口13が遊技領域7の中心よりも右側に形成され、第2始動入賞口14が遊技領域7の中心よりも左側に形成される。そのように構成された場合には、遊技者による技術介入性をより高めることができる。
始動入賞口14の下方には、大当り遊技状態においてソレノイド21(図1では図示せず)によって開状態とされる特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
第1可変表示装置9aの上方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10において普通図柄の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお当りとなる確率は、低確率状態で2/11であり、確変状態で10/11であるとする。つまり、可変入賞球装置15は確変状態で開状態になり易い。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ30a,33a,39a(図2参照)によって検出される。各入賞口30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14、大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部などには、前面枠に設けられた天枠ランプ、左枠ランプおよび右枠ランプなどが設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1可変表示装置9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始される。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1特別図柄保留記憶表示器18aに表示される保留記憶数を1増やす。
また、遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2可変表示装置9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始される。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2特別図柄保留記憶表示器18bに表示される保留記憶数を1増やす。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄および第1可変表示装置9aの第1飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。第1特別図柄および第1飾り図柄の停止時の停止図柄が大当り図柄のうちの確変図柄または非確変図柄になると、大当り遊技状態(確変大当りまたは非確変大当り(通常大当りともいう))に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞球装置20が開放される。なお、特別可変入賞球装置20が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。この実施の形態では、停止図柄が確変図柄または非確変図柄になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときは、大当り遊技状態が15ラウンド継続される。
第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄および第2可変表示装置9bの第2飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。第2特別図柄および第2飾り図柄の停止時の停止図柄が大当り図柄のうちの確変図柄または非確変図柄になると、大当り遊技状態(確変大当りまたは非確変大当り)に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞球装置20が開放される。なお、特別可変入賞球装置20が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。この実施の形態では、停止図柄が確変図柄または非確変図柄になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときは、大当り遊技状態が15ラウンド継続される。
次に、遊技状態の種類および遊技状態の遷移について説明する。
確変状態(確率変動状態)とは、大当り(つまり図柄が大当り図柄)となる確率が低確率状態よりも高い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。
なお、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて大当り遊技状態終了後に確変状態に制御された場合は、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第1始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第2始動入賞にもとづく大当りの判定においても低確率状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。同様に、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて大当り遊技状態終了後に確変状態に制御された場合は、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第2始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第1始動入賞にもとづく大当りの判定においても低確率状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については可変表示(変動表示)が行われていること(例えば、左・右図柄が同一図柄で停止表示され、中図柄が変動表示されていること)、および全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。この実施の形態では、リーチが成立した際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と可変表示装置9a,9bにおけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ画像(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、第1可変表示装置9aの背景の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16および特別可変入賞球装置(大入賞口)20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。また、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。なお、主基板31には、試験信号を遊技機外部に出力するための試験信号出力回路(図示せず)も設けられている。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b)の表示制御を行うとともに、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行う。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄保留記憶表示器(第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b)の表示状態の制御を行うとともに、普通図柄保留記憶表示器41の表示状態の制御も行う。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bの表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に第1可変表示装置9aの表示制御を行わせる。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、直接、第2可変表示装置9bの表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
さらに、演出制御用CPU101は、入出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、入出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ、左枠ランプ、右枠ランプなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用CPU101とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、第1可変表示装置9a(なお、第2可変表示装置9bは液晶表示装置(LCD)ではないので画像は表示されない)に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて第1可変表示装置9aの表示制御を実行する。
この実施の形態では、第1可変表示装置9aの表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを第1可変表示装置9aに出力する。これによって、第1可変表示装置9aの表示画面に画像が表示される。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して第2可変表示装置9bの各LEDに駆動信号を出力し、第2可変表示装置9bの各LEDにおける左中右の第2飾り図柄の可変表示制御を実行する。
次に遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜ステップS15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(第1特別図柄プロセスフラグ、第2特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、その内容に従って演出制御基板80に、電力供給が復旧した旨を示す制御コマンド(電力供給復旧時の初期化コマンドとしての復旧コマンド)が送信されるように制御する(ステップS94)。そして、ステップS15に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り決定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(大当り決定用乱数発生カウンタ等の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第1特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄始動記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か判定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:大当りの種別を決定する(大当り種別決定用)
(3)ランダム3: 特別図柄のはずれ図柄を決定する(はずれ図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か判定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り判定用乱数、(2)の大当り種別決定用乱数、(3)のはずれ図柄決定用乱数、(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。(1)の大当り判定用乱数、(2)の大当り種別決定用乱数、(5)の普通図柄当り判定用乱数が判定用乱数であり、それら以外の乱数((3)のはずれ図柄決定用乱数、(4)の変動パターン決定用乱数、(6)のランダム1初期値決定用乱数、(7)のランダム5初期値決定用乱数)が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(7)の乱数以外の乱数も用いられている。
さらに、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26A)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器8aや特別可変入賞球装置20を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。次いで、CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26B)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器8bや特別可変入賞球装置20を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
次いで、CPU56は、第1可変表示装置9aおよび第2可変表示装置9bの表示制御に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(飾り図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄の演出表示を行うための第1特別図柄表示制御データを第1特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定するとともに、第2特別図柄プロセスフラグの値に応じて第2特別図柄の演出表示を行うための第2特別図柄表示制御データを第2特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図7は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダム1と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、低確率状態(確変状態でない確率状態)において用いられる低確率時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。低確率時大当り判定テーブルには、図7(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図7(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図7(A)に記載されている数値が大当り判定値である。図7(A)に示すように、本実施の形態では、低確率時の大当り判定値は、確変時においても大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダム1)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、または確変大当り)にすることに決定する。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図7(B)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて、大当りの種別を「確変大当り」、「通常大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである。「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。
大当り種別判定テーブルには、ランダム2の値と比較される数値であって、「確変大当り」、「通常大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図8は、この実施の形態で用いられる変動パターンの例を示す説明図である。図8(A),(B)において、「MODE」とは、演出制御コマンドの分類を示し、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータ(拡張データ)を示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間を示している。
この実施の形態では、第1保留記憶数がN(例えば、3)である場合よりも第1保留記憶数がNを超えている場合(例えば、第1保留記憶数がN+1(例えば、4)である場合)に、第1特別図柄の変動時間が短縮される。具体的には、第1保留記憶数が1〜3である場合よりも第1保留記憶数が3を超えた場合(つまり、第1保留記憶数が4である場合)に、第1特別図柄の変動時間が短縮される。具体的には、第1保留記憶数が1〜3である場合よりも第1保留記憶数が3を超えた場合(つまり、第1保留記憶数が4である場合)に、第1特別図柄の変動時間が短縮される。また、第2保留記憶数がM(例えば、3)である場合よりも第2保留記憶数がMを超えている場合(例えば、第2保留記憶数がM+1(例えば、4)である場合)に、第2特別図柄の変動時間が短縮される。具体的には、第2保留記憶数が1〜3である場合よりも第2保留記憶数が3を超えた場合(つまり、第2保留記憶数が4である場合)に、第2特別図柄の変動時間が短縮される。図8(A)には、特別図柄の変動時間が短縮されない場合に選択される変動パターンが示されている。また、図8(B)には、特別図柄の変動時間が短縮される場合に選択される変動パターンが示されている。図8(B)に示す各変動パターンは、図8(A)に示すEXTデータが同じ各変動パターンから、変動時間が5秒短縮された変動パターンである。本実施の形態では、第1保留記憶数が1〜3である場合に、第1特別図柄について図8(A)に示す変動パターンのいずれかを選択し、第2保留記憶数が1〜3である場合に、第2特別図柄について図8(A)に示す変動パターンのいずれかを選択するように構成されている。また、第1保留記憶数が4である場合に、第1特別図柄について図8(B)に示す変動パターンのいずれかを選択し、第2保留記憶数が4である場合に、第2特別図柄について図8(B)に示す変動パターンのいずれかを選択するように構成されている。なお、各保留記憶数には、開始する変動に対応する保留記憶の数も含まれている。よって、図8に示すテーブルを参照するときに、保留記憶数が0であることはない。
この実施の形態では、第1特別図柄の変動パターンと第2特別図柄の変動パターンを同じ内容の変動パターンとしている。従って、図8に示す各変動パターンは、第1特別図柄および第2特別図柄の共通の変動パターンである。
この例では、特別図柄の各変動パターンは、飾り図柄の停止図柄が「はずれ図柄」となる場合の変動パターン(はずれ専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(変動停止時の停止図柄)が「非確変図柄」または「確変図柄」となる場合の変動パターン(通常大当り/確変大当り兼用の変動パターン)とに区別されている。
ここで、はずれ専用の変動パターンは、リーチを伴わない通常変動の変動パターンと、ノーマルリーチ(単純なリーチ態様)を伴う変動パターンと、スーパーリーチAを伴う変動パターンと、スーパーリーチBを伴う変動パターンと、スーパーリーチCを伴う変動パターンとに分けられている。また、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンは、ノーマルリーチを伴う変動パターンと、スーパーリーチAを伴う変動パターンと、スーパーリーチBを伴う変動パターンと、スーパーリーチCを伴う変動パターンとに分けられている。
ここで、「ノーマルリーチ」は、リーチ成立前の通常変動と同様にリーチ成立後も中図柄が高速変動する場合や、リーチ成立後に中図柄の変動速度・変動方向が変化する場合や、リーチ成立後にキャラクタが登場する場合や、リーチ成立後に背景が変化する場合などがある。但し、ノーマルリーチの場合は、演出の態様は比較的単純である。これに対し、「スーパーリーチ」は、ノーマルリーチの演出を複数組み合わせたり、ノーマルリーチから別の演出に発展させたり、ストーリー性のある演出を実行したりする。スーパーリーチの場合は、ノーマルリーチよりも大当りの発生を期待させる演出が行われる。一般に、ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が変動時間は長く設定されている。
なお、第1特別図柄の変動パターンと第2特別図柄の変動パターンを同じ内容の変動パターンとしていたが、第1特別図柄の変動パターンと第2特別図柄の変動パターンを異なる内容の変動パターンとしてもよい。例えば、図8に示す各変動パターンを第1特別図柄の変動パターンとし、第1特別図柄の変動パターンとは別に、第1特別図柄の変動パターンの内容と異なる内容の変動パターンを第2特別図柄の変動パターンとしてもよい。
図9は、変動パターン決定テーブルを示す説明図である。変動パターン決定テーブルは、ランダム3(変動パターン決定用乱数)と比較される判定値が設定されているテーブルである。なお、図9には、判定値そのものではなく、判定値の数が記載されている。また、変動パターン決定テーブルは、ROM54に格納されている。CPU56は、はずれにする場合には、図9(A)に示すはずれ時の変動パターン決定テーブルにもとづいて変動パターンを決定する。本実施の形態では、非リーチ変動に80個の判定値が設定され、ノーマルリーチに35個の判定値が設定され、スーパーリーチAに20個の判定値が設定され、スーパーリーチBに8個の判定値が設定され、スーパーリーチCに7個の判定値が設定されているので、はずれにする場合には、非リーチ変動に決定される割合が高い。
また、確変大当りにする場合には、図9(B)に示す確変大当り時の変動パターン決定テーブルにもとづいて変動パターンを決定する。本実施の形態では、ノーマルリーチに5個の判定値が設定され、スーパーリーチAに15個の判定値が設定され、スーパーリーチBに60個の判定値が設定され、スーパーリーチCに70個の判定値が設定されているので、確変大当りにする場合には、スーパーリーチCに決定される割合が高い。
また、通常大当りにする場合には、図9(B)に示す通常大当り時の変動パターン決定テーブルにもとづいて変動パターンを決定する。本実施の形態では、ノーマルリーチに5個の判定値が設定され、スーパーリーチAに35個の判定値が設定され、スーパーリーチBに50個の判定値が設定され、スーパーリーチCに60個の判定値が設定されているので、通常大当りにする場合には、スーパーリーチCに決定される割合が高い。
図10は、特別図柄の停止図柄と、その後に制御される遊技状態との関係の一例を示す説明図である。
(1)特別図柄の停止図柄:
図10に示すように、特別図柄表示器8a,8bにて可変表示される特別図柄は「0」〜「9」である。このうち、「0」〜「5」,「8」,「9」がはずれ図柄であり、「7」が確変図柄であり、「6」が非確変図柄である。
確変図柄「7」が停止表示されると、15ラウンドの大当り遊技状態に移行され、大当り遊技が終了すると、確率状態が確変状態に制御される。また、非確変図柄「6」が停止表示されると、15ラウンドの大当り遊技状態に移行され、大当り遊技が終了すると、確率状態が低確率状態に制御される。
(2)飾り図柄の停止図柄:
可変表示装置9a,9bにて可変表示される左中右の飾り図柄は、それぞれ、「1」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「8」の図柄である。
(2−1)飾り図柄のはずれ図柄は、左中右の飾り図柄の組み合わせが同一図柄で揃っていない状態の図柄(例えば、「358」など。)である。なお、左右の飾り図柄が同一図柄で揃っているが(リーチとなっているが)、中の飾り図柄だけ揃っていない状態もはずれ図柄である。
(2−2)飾り図柄の大当り図柄は、左中右の飾り図柄の組み合わせが同一図柄で揃った状態の図柄である。大当り図柄のうち、左中右の飾り図柄の組み合わせが奇数の図柄(「1」「3」「5」「7」)で揃った状態の図柄が確変図柄である。また、大当り図柄のうち、左中右の飾り図柄の組み合わせが偶数の図柄(「2」「4」「6」「8」)で揃った状態の図柄が非確変図柄である。
図11および図12は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の例を示す説明図である。図11および図12に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動時間が短縮されない場合(つまり、保留記憶数が1〜3である場合)に特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図8(A)に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄可変表示を開始するように制御し、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。また、コマンド85XX(H)は、特別図柄の変動時間が短縮される場合(つまり、保留記憶数が4である場合)に特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図8(B)に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。
コマンド8B01(H)〜8B03(H)は、第1可変表示装置9aにおける第1飾り図柄の停止図柄(表示結果)の内容を指定する演出制御コマンドである。なお、この実施の形態では、コマンド8B01(H)〜8B03(H)を図柄情報指定コマンド(第1表示結果指定コマンド)という。コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の停止図柄(表示結果)の内容を指定する演出制御コマンドである。なお、この実施の形態では、コマンド8C01(H)〜8C03(H)を図柄情報指定コマンド(第2表示結果指定コマンド)という。
コマンド8B01(H)は、第1特別図柄の停止図柄(表示結果)がはずれ図柄と決定されたことを指定する演出制御コマンド(第1特別図柄はずれ指定コマンド)である。コマンド8B02(H)は、第1特別図柄の停止図柄が非確変図柄と決定されたこと(つまり非確変大当り(通常大当りともいう。)と決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(第1特別図柄通常大当り指定コマンド)である。コマンド8B03(H)は、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定されたこと(つまり確変大当りと決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(第1特別図柄確変大当り指定コマンド)である。
コマンド8C01(H)は、第2特別図柄の停止図柄(表示結果)がはずれ図柄と決定されたことを指定する演出制御コマンド(第2特別図柄はずれ指定コマンド)である。コマンド8C02(H)は、第2特別図柄の停止図柄が非確変図柄と決定されたこと(つまり非確変大当り(通常大当りともいう。)と決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(第2特別図柄通常大当り指定コマンド)である。コマンド8C03(H)は、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定されたこと(つまり確変大当りと決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(第2特別図柄確変大当り指定コマンド)である。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を停止表示することを示す演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1図柄確定指定コマンドを受信すると、第1飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を停止表示する。また、コマンド8F02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を停止表示することを示す演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2図柄確定指定コマンドを受信すると、第2飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を停止表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。
コマンドA001(H),A002(H)は、大当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第1可変表示装置9aまたは第2可変表示装置9bに通常大当り図柄が停止表示されたことにもとづいて15ラウンドの通常大当りが決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始1指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、第1可変表示装置9aまたは第2可変表示装置9bに確変大当り図柄が停止表示されたことにもとづいて15ラウンドの確変大当りが決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始2指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り開始指定コマンドを受信したことにもとづいて、大当り種別に応じたファンファーレ画面を可変表示装置9a,9bの表示画面に表示する。
コマンドA101(H)〜A10F(H)は、15ラウンド大当り遊技におけるラウンド中の表示(開放中画面)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンドA201(H)〜A20F(H)は、15ラウンド大当り遊技におけるラウンド後の表示(開放後画面)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H),A302(H)は、大当り遊技が終了することを指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンドあるいはエンディング指定コマンド)である。コマンドA301(H)は、15ラウンドの通常大当りが決定されたときの大当りの終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、15ラウンドの確変大当り遊技の終了(大当り遊技の終了後に確変状態に移行する旨を表示すること)を指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了指定コマンドを受信したことにもとづいて、大当り種別に応じたエンディング画面(大当り終了画面)を可変表示装置9a,9bの表示画面に表示する。
コマンドB000(H)は、確率状態が非確変状態(低確率状態)であることを指定する演出制御コマンド(低確率状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、確率状態が確変状態であることを指定する演出制御コマンド(高確率状態指定コマンド)である。
コマンドB100(H)は、第1可変表示装置9aにおける第1飾り図柄の可変表示の中断を指定する演出制御コマンド(第1中断指定コマンド)である。コマンドB101(H)は、第1可変表示装置9aにおける第1飾り図柄の可変表示の再開を指定する演出制御コマンド(第1再開指定コマンド)である。
コマンドB200(H)は、第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の可変表示の中断を指定する演出制御コマンド(第2中断指定コマンド)である。コマンドB201(H)は、第2可変表示装置9bにおける第2飾り図柄の可変表示の再開を指定する演出制御コマンド(第2再開指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC300(H)は、始動入賞時の判定結果がはずれであったことを指定するコマンド(入賞時判定はずれ指定コマンド)である。コマンドC301(H)は、始動入賞時の判定結果が通常大当りであったことを指定するコマンド(入賞時判定通常大当り指定コマンド)である。コマンドC302(H)は、始動入賞時の判定結果が確変大当りであったことを指定するコマンド(入賞時判定確変大当り指定コマンド)である。入賞時判定はずれ指定コマンド、入賞時判定通常大当り指定コマンド、および入賞時判定確変大当り指定コマンドを入賞時判定結果指定コマンドと総称することがある。
コマンドE1XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドE1XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。
図13は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS26A)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第1特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aおよび特別可変入賞球装置20を制御するための処理が実行される。なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS26B)のプログラムも同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。
なお、上述したように、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bの2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口13に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311のY)、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS313)。第1始動口スイッチ通過処理の内容は後述する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄プロセスフラグの値が、第2大当り図柄停止処理〜第2大当り終了処理のいずれかに応じた値(具体的には、第1特別図柄プロセス処理におけるステップS300〜S309に相当する第2特別図柄プロセス処理における各処理に応じた第2特別図柄プロセスフラグの値が「0」〜「9」であるとすると、第2大入賞口開放前処理〜第2大当り終了処理のいずれかに応じた値は「6」〜「9」)であるかどうかを確認する(ステップS314)。第2特別図柄プロセスフラグの値が、第2大入賞口開放前処理〜第2大当り終了処理のいずれかに応じた値である場合には(ステップS314のY)、ステップS315,S316の処理を実行した後、第1特別図柄プロセス処理を終了する。そうでない場合には(ステップS314のN)、ステップS317,S318の処理を実行した後、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S309のうちのいずれかの処理を行う。なお、この実施の形態では、第2大入賞口開放前処理〜第2大当り終了処理であるか否かは、第2特別図柄プロセスフラグの値によって判定できる。第2大入賞口開放前処理〜第2大当り終了処理に応じた値は連続する値(例えば、6〜9)である。よって、遊技制御用マイクロコンピュータ560のステップS314の判定処理を簡易な処理にすることができる。
ステップS315では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であって、かつ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して第1中断指定コマンドが未送信であるか否か確認する(ステップS315)。なお、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であるか否かは、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS303の処理に応じた値であるか否かによって判定できる。変動中でない場合、または第1中断指定コマンドを送信済みの場合(例えば、第1中断指定コマンドの送信時に送信済みフラグをセットするようにして、送信済みフラグがセットされていた場合)には処理を終了する。未だ第1中断指定コマンドを送信していない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して第1中断指定コマンドを送信した後に処理を終了する(ステップS316)。
また、ステップS317では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1中断指定コマンドを送信済みであるか否か確認する(ステップS317)。第1中断指定コマンドを送信済みである場合(例えば、第1中断指定コマンドの送信時に送信済みフラグをセットするようにして、送信済みフラグがセットされているとき)には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して第1再開指定コマンドを送信する(ステップS318)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS300〜S309のうちのいずれかの処理を行う。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1中断指定コマンドを受信すると、第1飾り図柄の変動(可変表示)を中断する。また、第1再開指定コマンドを受信すると、第1飾り図柄の変動を再開する。
ステップS300〜S309の処理は、以下のような処理である。
第1特別図柄通常処理(ステップS300):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の可変表示が開始できる状態(第1特別図柄が可変表示中でなく、大当り中でもない状態)になると、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は第1保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。そして、第1保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。
第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとするか否か(第1特別図柄の停止図柄を大当り図柄とするか否か)を決定する。大当りとする場合には、第1大当りフラグをセットし、大当りの種別(非確変大当り(通常大当り)および確変大当り)を決定する。大当りとしない場合には、特別図柄のはずれ図柄を決定する。また、大当りとするか否かや大当り種別に応じたフラグをセットする。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値(この例では2)に更新する。
第1変動パターン設定処理(ステップS302):第1特別図柄の可変表示の変動パターン(図柄変動中の演出態様:なお、変動パターンによって変動時間も特定される。)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、その時点(特別図柄の変動開始時)の第1保留記憶数と第2保留記憶数にもとづいて、第1特別図柄の変動時間(可変表示時間)の種類(基本の変動時間(図8(A)に示す各変動パターンの変動時間)、基本の変動時間から5秒短縮された変動時間(図8(B)に示す各変動パターンの変動時間))を選択する。そして、選択された変動パターンおよび変動時間の種類にもとづいて、第1特別図柄の可変表示が開始されてから停止表示されるまでの変動時間を第1変動時間タイマにセットした後、第1変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS303(この例では3)に応じた値に更新する。
第1表示結果特定コマンド送信処理(ステップS303):演出制御用マイクロコンピュータ100に、大当りとするか否か、および大当りとする場合には大当りの種別に応じた表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では4)に更新する。
第1特別図柄変動中処理(ステップS304):第1変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS302でセットされる第1変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305(この例では5)に対応した値に更新する。
第1特別図柄停止処理(ステップS305):第1特別図柄表示器8aにおける可変表示を停止して停止図柄を停止表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、第1大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。第1大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する第1図柄確定指定コマンドを受信すると第1飾り図柄表示器9aにおいて飾り図柄が停止されるように制御する。
第1大入賞口開放前処理(ステップS306):第1大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し(大入賞口の開放時間は、29.5秒)、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
第1大入賞口開放中処理(ステップS307):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置20を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。また、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS308(この例では8)に応じた値に更新する。
大入賞口開放後処理(ステップS308):インターバル時間が経過したときに、残りラウンドがあるかどうかを確認する。残りラウンドがある場合には、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置20を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値に更新する。一方、全てのラウンドを終えた場合には、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出(エンディング演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド)を演出制御基板80に送信し、大入賞口制御タイマに大当り終了処理の実行時間(大当り終了時間)を設定した後、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に応じた値(この例では9)に更新する。
大当り終了処理(ステップS309):大当り遊技状態を終了させるための所定のフラグのセット・リセットの処理等を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する。
図14は、ステップS313の第1始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ通過処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数が上限値である4になっているか否か確認する(ステップS321)。第1保留記憶数が4になっている場合は(ステップS321のY)、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数が4になっていない場合には(ステップS321のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数を示す第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS322)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソフトウェア乱数(大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として第1保留記憶数カウンタの値に対応する第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS323)。第1保留記憶バッファにおいて、保存領域は、第1保留記憶数の上限値と同数確保されている。また、大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。なお、ステップS323では、ランダム1〜4(図6参照)の値が抽出され、保存領域に保存される。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS324)。そして、入賞時大当り判定処理を実行し(ステップS325)、処理を終了する。
図15は、ステップS325の入賞時大当り判定処理を示すフローチャートである。入賞時大当り判定処理において、CPU56は、低確率時大当り判定テーブル(図7(A)左欄のテーブル)を選択する(ステップS251)。入賞時大当り判定処理において、CPU56が、低確率時大当り判定テーブル(図7(A)左欄のテーブル)を選択するのは、低確率時大当り判定テーブル(図7(A)左欄のテーブル)における大当り判定値は、確変時大当り判定テーブル(図7(A)右欄のテーブル)においても大当り判定値であり、入賞時大当り判定処理で大当りとすると判定した後に、確率状態が確変状態から低確率状態に移行したり、低確率状態から確変状態に移行したりして、大当り判定の処理(ステップS62)で、はずれと判定されることを防ぐためである。
次いで、CPU56は、ステップS323の処理で保存領域に格納された大当り判定用乱数(ランダム1)とステップS251の処理で選択したテーブル(図7(A)左欄のテーブル)に示す大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS252)。それらが一致しない場合に(ステップS253のN)、入賞時判定はずれ指定コマンドを送信し(ステップS254)、入賞時大当り判定処理を終了する。
また、CPU56は、ステップS323の処理で保存領域に格納された大当り判定用乱数(ランダム1)とステップS251で選択したテーブル(図7(A)左欄のテーブル)に示す大当り判定値とを比較し、それらが一致する場合に(ステップS253のY)、ステップS323の処理で保存領域に格納された大当り種別判定用乱数(ランダム2)を読み出し(ステップS255)、読み出した大当り種別判定用乱数(ランダム2)と、図7(B)に示す大当り種別判定値とを比較して、一致する判定値に対応する大当り種別に判定する(ステップS256)。
そして、CPU56は、確変大当りと判定した場合に(ステップS257のY)、入賞時判定確変大当り指定コマンドを送信する処理を行い(ステップS258)、入賞時大当り判定処理を終了する。また、CPU56は、確変大当りでないと判定した場合(つまり、通常大当りと判定した場合)に(ステップS257のN)、入賞時判定通常大当り指定コマンドを送信する処理を行い(ステップS259)、入賞時演出設定処理を終了する。
なお、図7(A)に示すように、本実施の形態では、低確率時の大当り判定値(図7(A)左欄に示す判定値)は、確変時においても大当り判定値(図7(A)右欄に示す判定値)である。よって、入賞時大当り判定処理において、低確率時大当り判定テーブル(図7(A)左欄のテーブル)にもとづいて大当りとすると判定した場合には、後述する大当り判定処理において確率状態が確変状態であっても、低確率状態であっても大当りと判定される。また、図7(B)に示す大当り種別判定テーブルは、確率状態が確変状態であっても、低確率状態であっても、通常大当りと確変大当りとにそれぞれ同じ判定値が設定されている。よって、入賞時大当り判定処理において、通常大当りまたは確変大当りとすると判定した場合には、後述するステップS70の処理において確率状態が確変状態であっても、低確率状態であっても、入賞時大当り判定処理における判定結果と同様に、通常大当りまたは確変大当りと判定される。
図16は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合である。なお、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、第1大当り遊技(第1特別図柄が大当り図柄になったことにもとづく大当り遊技)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数が0であるかどうかを確認する(ステップS51)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値が0であるかどうかを確認する。
第1保留記憶数が0でなければ、RAM55の第1保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数格納バッファに格納するとともに(ステップS52)、各保存領域の内容をシフトする(ステップS53)。すなわち、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)に応じた値に更新する(ステップS56)。
図17は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止図柄設定処理において、CPU56は、ステップS323の処理で保存領域に格納された大当り判定用乱数を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図7(A)参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS63)、ステップS68に移行する。具体的には、低確率状態(確変フラグがセットされていない状態)では、大当り判定用乱数値と図7における左欄に記載されている数値とを比較し、確変状態(確変フラグがセットされている状態)では、大当り判定用乱数値と図7における右欄に記載されている数値とを比較する。また、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aおよび第1可変表示装置9aにおいて停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
大当り判定モジュールで大当りとしないことに決定した場合には(ステップS63のN)、ステップS64に移行する。ステップS64では、CPU56は、ステップS323の処理で保存領域に格納されたはずれ図柄決定用乱数(表示用乱数の一つ)を読み出す(ステップS64)。そして、CPU56は、読み出したはずれ図柄決定用乱数の値にもとづいて、特別図柄のはずれ図柄を決定する処理を実行する(ステップS65)。特別図柄のはずれ図柄として、「0」〜「4」,「8」,「9」のいずれかの図柄が決定される。
次いで、CPU56は、はずれに応じた飾り図柄情報を第1飾り図柄情報バッファにストアする(ステップS66)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS67)。
大当り判定モジュールで大当りとすることに決定した場合には(ステップS63のY)、第1大当りフラグをセットする(ステップS68)。そして、CPU56は、ステップS323の処理で保存領域に格納された大当り種別決定用乱数を読み出し(ステップS69)、大当りの種別(通常大当り、確変大当り)を決定する処理を実行する(ステップS70)。
大当り種別の決定処理は、大当り種別決定テーブル(図示せず)を用いて行う。大当り種別決定テーブルには、大当りの種別ごとに所定数の大当り種別決定用乱数値が予め振り分けられている。CPU56は、ステップS69で読み出した大当り種別決定用乱数値がどの範囲に属するかによって、大当り種別、すなわち、通常大当りおよび確変大当りのいずれかを決定する。
図17には示していないが、特別図柄の大当り図柄は大当り種別に応じて各々一種類しか設けられていないので、大当りの種別が決定されることによって、大当り図柄も自動的に決定される。具体的には、通常大当り(非確変大当り)のときは非確変図柄「6」が決定され、確変大当りのときは確変図柄「7」が決定されることになる。
次いで、CPU56は、ステップS70にて決定した大当り種別に応じた飾り図柄情報を第1飾り図柄情報バッファにストア(格納)し(ステップS71)、ステップS70の処理で確変大当りとすると決定された場合に(ステップS72のY)、第1確変フラグをセットし(ステップS73)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新し(ステップS67)、第1特別図柄停止図柄設定処理を終了する
図18は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS201)。
第1大当りフラグがセットされていないときは(ステップS201のN)、CPU56は、はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS202)。
はずれ用変動パターン決定テーブル(図9(A)に示すテーブル)には、はずれと決定されたときに選択される変動パターン(EXT「01」〜「07」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
ステップS201において、第1大当りフラグがセットされていると判定された場合は(ステップS201のY)、CPU56は、第1確変フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS203)。第1確変フラグがセットされているときは(ステップS203のY)、確変大当りが発生することになるので、CPU56は、確変大当り用変動パターン決定テーブル(図9(B)に示すテーブル)を用いることに決定する(ステップS206)。
確変大当り用変動パターン決定テーブルには、確変大当りと決定されたときに選択される変動パターン(EXT「06」〜「09」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
ステップS203において、第1確変フラグがセットされていないときは(ステップS203のN)、CPU56は、通常大当り用変動パターン決定テーブル(図9(C)に示すテーブル)を用いることに決定する(ステップS205)。
通常大当り用変動パターン決定テーブルには、通常大当りと決定されたときに選択される変動パターン(EXT「06」〜「09」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
次に、CPU56は、ステップS323で保存領域に格納した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、ステップS202,S204,S205の処理で決定されたテーブルを用いて図柄の変動パターンを決定する(ステップS206)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンのEXTデータが次に可変表示される図柄の変動パターンのEXTデータと決定される。
次に、CPU56は、第1保留記憶数に応じた第1特別図柄の変動時間(第1飾り図柄の変動時間も同じ)の種類を選択する(ステップS207)。すなわち、第1保留記憶数カウンタのカウント値が所定値以上であるか否かを判定し、所定値以上であるか否かによって第1特別図柄の変動時間の種類を選択する。
図19は、MODEデータ決定テーブルを示す説明図である。図19(A)に示すように、第1保留記憶数が1〜3のときは、MODEデータが「80(H)」である各変動パターン1〜9が選択され、第1保留記憶数が4のときは、MODEデータが「80(H)」である各変動パターン1〜9の基本の変動時間から一律5秒短縮された、MODEデータが「85(H)」である変動時間の変動パターン10〜18が選択される。なお、図19(B)に示すように、第2特別図柄の変動パターン決定については、第2保留記憶数が1〜3のときは、MODEデータが「80(H)」である各変動パターン1〜9が選択され、第2保留記憶数が4のときは、MODEデータが「80(H)」である各変動パターン1〜9の基本の変動時間から一律5秒短縮された、MODEデータが「85(H)」である変動時間の変動パターン10〜18が選択される。
図8を示して説明したように、第1特別図柄の変動時間の種類によって変動パターンコマンドのMODEデータが分けられているので、ステップS207で選択された第1特別図柄の変動時間の種類に応じて変動パターンコマンドのMODEデータが自動的に決定されることになる。具体的には、基本の変動時間が選択されたときは、変動パターンコマンドのMODEデータとして「80(H)」が決定され、基本の変動時間から一律5秒短縮された変動時間が選択されたときは、変動パターンコマンドのMODEデータとして「85(H)」が決定される。
変動パターンコマンドはMODEデータとEXTデータとで構成されているが、EXTデータはステップS206で決定され、MODEデータはステップS207で決定されることになる。例えば、はずれと決定されたときは、ステップS207においてはずれ用変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンのEXTデータ(01(H)〜05(H)のいずれか、すなわち変動番号1〜5の変動パターンのいずれか)が決定される。そして、その時点の第1保留記憶数にもとづいて、ステップS207において第1特別図柄の変動時間の種類が決定され、変動時間の種類に対応した変動パターンのMODEデータ(80(H),85(H)のいずれか)が決定される。
なお、第1変動パターン設定処理において、第1保留記憶数を確認し、その時点での第1保留記憶数に応じた変動パターンを選択するための変動パターン決定テーブルを選択し、選択した変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを選択するようにしてもよい。
次に、CPU56は、ステップS206において決定した変動パターンのEXTデータおよびステップS207において決定した変動パターンのMODEデータに応じた変動パターンコマンドを送信する処理を実行する(ステップS208)。そして、CPU56は、変動パターンコマンドで特定される第1特別図柄の変動時間を第1変動時間タイマにセットする(ステップS209)。次に、CPU56は、第1図柄変動指定コマンドを送信する処理を実行する(ステップS210)。そして、CPU56は、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動を開始し(ステップS211)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し:ステップS212)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1表示結果特定コマンド送信処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS213)。
図20は、第1表示結果特定コマンド送信処理(ステップS303)を示すフローチャートである。第1表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、はずれに応じて、第1表示結果1指定〜第1表示結果3指定のいずれかの演出制御コマンド(図11参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、第1大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS118に移行する。第1大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、第1表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S113)。大当りの種別が確変大当りでないときには、第1表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS112)。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、第1表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS110,S118)。
その後、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄変動中処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS120)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りとするか否かについては特定可能である。
図21は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理(ステップS304)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図22は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理(ステップS305)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして第1特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aに停止図柄を停止表示する制御を行う(ステップS131)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、第1大当りがセットされていない場合には、ステップS143の処理に移行する(ステップS133)。
第1大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば確変フラグをリセットし(ステップS134)、低確率状態指定コマンドを送信し、大当りの種別が確変大当りである場合には(ステップS135AのY)、大当り開始2指定コマンドを送信し、大当りの種別が確変大当りでない場合(通常大当りである場合)には(ステップS135AのN)、大当り開始1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135C)。なお、大当りの種別が確変大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、第1大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば第1可変表示装置9aにおいて報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、開放回数カウンタに、大当り遊技中のラウンド数(大入賞口の開放回数)をセットする(ステップS137)。具体的には、15回である。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(ステップS306)に対応した値に更新する(ステップS138)。
図23は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS309)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU56は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS471)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS472)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS472のN)、そのまま処理を終了する。大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS472のY)、CPU56は、大当り後遊技状態設定処理を実行する(ステップS473)。
大当り後遊技状態設定処理では、大当り遊技終了後の遊技状態に応じた確変フラグのセット・リセットの処理が実行される。具体的には、大当り遊技終了後に確率状態が確変状態に移行されるときは、確変フラグをセットし、高確率状態指定コマンドを送信する。
次に、CPU56は、第1大当りフラグをリセットし(ステップS474)、第1確変大当りフラグがセットされている場合は第1確変大当りフラグをリセットする(ステップS475)。その後、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に対応する値に更新する(ステップS476)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図24は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1演出制御プロセス処理を行う(ステップS705A)。第1演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第1可変表示装置9aの表示制御等を実行する。また、第2演出制御プロセス処理を行う(ステップS705B)。第2演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第2可変表示装置9bの表示制御等を実行する。また、第1可変表示装置9aのメモリ表示領域の表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS706)。そして、図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。なお、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。
図25〜図27は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。なお、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、図24に示すメイン処理とは別の受信割り込み処理で主基板31から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドを受信コマンドバッファに格納する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが第1表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その第1表示結果指定コマンド(第1表示結果1指定コマンド〜第1表示結果3指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている第1表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが第2表示結果指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、その第2表示結果指定コマンド(第2表示結果1指定コマンド〜第2表示結果3指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている第2表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄確定指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、第1図柄確定指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが第2図柄確定指定コマンドであれば(ステップS627)、演出制御用CPU101は、第2図柄確定指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS629)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS632)。
受信した演出制御コマンドが低確率状態指定コマンドであれば(ステップS633)、演出制御用CPU101は、確率状態が低確率状態であることを示す特別状態フラグをリセットする(ステップS634)。また、受信した演出制御コマンドが確変状態指定コマンドであれば(ステップS635)、演出制御用CPU101は、特別状態フラグをセットする(ステップS636)。
受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果指定コマンドであれば(ステップS637)、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS638)。具体的には、演出制御用CPU101は、入賞時判定はずれ指定コマンドを受信した場合に入賞時判定はずれ指定コマンド受信フラグをセットし、入賞時判定通常大当り指定コマンドを受信した場合に入賞時判定通常大当り指定コマンド受信フラグをセットし、入賞時判定確変大当り指定コマンドを受信した場合に入賞時判定確変大当り指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS639)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS640)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS644)、演出制御用CPU101は、その合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を合算保留記憶数保存領域に格納する(ステップS645)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS648)、演出制御用CPU101は、第1始動入賞フラグをセットする(ステップS649)。受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS650)、演出制御用CPU101は、第2始動入賞フラグをセットする(ステップS651)。
受信した演出制御コマンドが第1中断指定コマンドであれば(ステップS652)、演出制御用CPU101は、第1中断指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS653)。受信した演出制御コマンドが第2中断指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、第2中断指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS655)。
受信した演出制御コマンドが第1再開指定コマンドであれば(ステップS656)、演出制御用CPU101は、第1再開指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS657)。受信した演出制御コマンドが第2再開指定コマンドであれば(ステップS658)、演出制御用CPU101は、第2再開指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS659)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS660)。そして、ステップS611の処理に移行する。
図28は、図24に示されたメイン処理における第1演出制御プロセス処理(ステップS705A)を示すフローチャートである。第1演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、第1演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、第2演出制御プロセス処理(ステップS705B)も、制御対象が第2可変表示装置9bであるという違いはあるが、第1演出制御プロセス処理と同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2演出制御プロセス処理が説明されることになる。
第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か、および第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理で変動パターンコマンドを受信したことが確認された場合にセットされる。第1図柄変動指定コマンド受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理で第1図柄変動指定コマンドを受信したことが確認された場合にセットされる。変動パターンコマンドおよび第1図柄変動指定コマンドを受信した場合には、第1飾り図柄の変動パターン(変動期間中の飾り図柄の変動速度や、背景,キャラクタの種類、キャラクタの表示開始時期などの変動態様)を、それぞれの変動パターンに応じてあらかじめ決められている複数種類のうちから選択する。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する。
第1演出図柄変動開始処理(ステップS801):左中右の第1演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
第1演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンに応じて決められている変動時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行う。変動時間が終了したら、第1演出制御プロセスフラグの値を第1演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
第1演出図柄変動停止処理(ステップS803):第1演出図柄の変動を最終停止し停止図柄を表示する制御を行う。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)または第1大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に更新する。
第1大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定する大当り開始指定コマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1ラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
第1ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1ラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
第1ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後コマンドを受信したら、インターバル表示等を行う。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1ラウンド中処理(ステップS805)または第1大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
第1大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定する大当り終了指定コマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図29は、第1演出制御プロセス処理における第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。第1変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS811)。セットされていたら、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS812)。第1図柄変動指定コマンド受信フラグもセットされていたら、変動パターン受信フラグをリセットする(ステップS813)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1演出制御プロセスフラグの値を第1演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS814)。
図30は、第1演出制御プロセス処理における第1演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。第1演出図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、変動パターンコマンドで指定された内容(変動時間)にもとづいて、第1演出図柄の変動パターンを決定し、決定内容に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS815)。そして、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS816)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(第1可変表示装置9a、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS817)。例えば、第1可変表示装置9aにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプの点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。そして、変動時間に応じた値を変動時間タイマに設定して変動時間タイマをスタートさせ(ステップS818)、第1演出制御プロセスフラグの値を第1演出図柄変動中処理(ステップS802)に応じた値に更新する(ステップS819)。
図31は、第1演出制御プロセス処理における第1演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。第1演出図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動中断フラグがセットされているか否か確認し(ステップS821)、変動中断フラグがセットされていなければ第1中断指定コマンドを受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS822)。第1中断指定コマンド受信フラグがセットされていれば変動中断フラグをセットし(ステップS823)、第1中断指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS824)。
また、ステップS821で変動中断フラグがセットされていることを確認したら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1再開指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS835)。第1再開指定コマンド受信フラグがセットされていれば、変動中断フラグおよび第1再開指定コマンド受信フラグをリセットするとともに(ステップS836)、第1可変表示装置9aにおいて第1飾り図柄の変動を再開させる(ステップS837)。第1再開指定コマンド受信フラグがセットされていなければ第1演出図柄変動中処理を終了する。
ステップS822で第1中断指定コマンド受信フラグがセットされていないことを確認したら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS827)、変動時間タイマを1減算する(ステップS828)。プロセスタイマがタイムアップしたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS829,S830)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定するとともに、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ)に従って演出装置(第1可変表示装置9a、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS830A)。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS831のY)、第1演出制御プロセスフラグの値を第1演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS832)。
以上のように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2可変表示装置9bに大当り図柄が停止表示されて大当り遊技状態となったときには、第1中断指定コマンドを受信したことにもとづいて変動中断フラグをセットするとともに変動中断処理を行う。そして、第1再開指定コマンドを受信するまでステップS827〜S831の処理を実行しないように制御する。すなわち、第1飾り図柄の変動を行わない制御がなされる。
図32は、第1演出制御プロセス処理における第1演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。第1演出図柄変動停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづく第1図柄確定指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS841)。第1図柄確定指定コマンド受信フラグがセットされていれば、コマンド解析処理において格納された第1飾り図柄の停止図柄(最後に停止する中図柄)を停止表示させる制御を行い(ステップS842A)、第1図柄確定指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS842B)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの第1飾り図柄停止指定コマンドの受信に応じて第1飾り図柄を停止表示する制御を行うが、このような構成に限られず、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて第1飾り図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
ステップS842Aで停止表示された第1飾り図柄の停止図柄が大当り図柄(非確変図柄、確変図柄)である場合は(ステップS843のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り開始1又は2指定コマンド受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS844)。大当り開始1又は2指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップS844のY)、セットされている大当り開始1又は2指定コマンド受信フラグをリセットし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り開始1又は2指定コマンドの内容にもとづいて、通常大当りに応じたファンファーレ演出または確変大当りに応じたファンファーレ演出のいずれかを選択する(ステップS845)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS846)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS847)、第1演出制御プロセスフラグの値を第1大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS848)。
ステップS842Aで停止表示された第1飾り図柄の停止図柄が大当り図柄(非確変図柄、確変図柄)でない場合、すなわち、はずれ図柄である場合(ステップS843のN)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグをリセットする(ステップS849)。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS850)。
図33および図34は、演出制御メイン処理における保留記憶表示制御処理を示すフローチャートである。保留記憶表示制御処理において、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)が保存されている合算保留記憶数保存領域のデータが、合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているか否か確認する(ステップS2901)。合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっていない場合には、保留減算処理(ステップS2600)に移行する。
合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっているということは、新たな合算保留記憶数指定コマンドを受信したことを意味する。なお、電源投入時には、ステップS701の初期化処理によって、合算保留記憶数カウンタの値は0になっている。
合算保留記憶数保存領域のデータが合算保留記憶数カウンタの値よりも大きくなっている場合、演出制御用CPU101は、第1始動入賞指定コマンドを受信したことを示す第1始動入賞フラグがセットされているか否か確認する(ステップS2902)。第1始動入賞フラグがセットされていれば(ステップS2902のY)、第1始動入賞フラグをリセットする(ステップS2903)。また、第1始動入賞カウンタの値を+1する(ステップS2904)。そして、演出制御用CPU101は、入賞時判定通常大当り指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS2905)。
演出制御用CPU101は、入賞時判定通常大当り指定コマンド受信フラグがセットされている場合に(ステップS2905のY)、通常大当り位置カウンタの値に第1始動入賞カウンタの値をセットする(ステップS2906)。従って、第1始動入賞フラグと入賞時判定通常大当り指定コマンド受信フラグとがセットされている場合に、第1始動入賞カウンタの値が、通常大当り位置カウンタの値になる。ここで、第1始動入賞フラグと入賞時判定通常大当り指定コマンド受信フラグとがセットされているということは、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したときの入賞時大当り判定処理で、通常大当りと判定されたということである。さらに、例えば、第1始動入賞カウンタの値がAである場合に、A個目の保留記憶にもとづいて通常大当りと判定されたということである。そして、第1始動入賞カウンタの値が、通常大当り位置カウンタの値になるということは、通常大当り位置カウンタの値がAになるということである。つまり、通常大当り位置カウンタの値は、何個目の第1保留記憶にもとづいて通常大当りとするのかを示す値である。
演出制御用CPU101は、第1可変表示装置9aの第1保留記憶表示部9cの表示個数を1増やし、増やした箇所を黒丸表示し(ステップS2907)、通常大当り先読みフラグをセットし(ステップS2908)、ステップS2910の処理に移行する。また、演出制御用CPU101は、入賞時判定通常大当り指定コマンド受信フラグがセットされていない場合に(ステップS2905のN)、第1可変表示装置9aの第1保留記憶表示部9cの表示個数を1増やし、増やした箇所を白丸表示し(ステップS2907)、ステップS2910の処理に移行する。
従って、本実施の形態では、第1保留記憶表示部9cにおける黒丸表示は入賞時に通常大当りと判定されたことを示し、白丸表示は入賞時に通常大当りと判定されなかったことを示している。よって、本実施の形態では、第1始動入賞口13への遊技球の始動入賞時に通常大当りと判定された場合に、第1保留記憶表示部9cにおいて増やした箇所が黒丸表示されるので、A個目が黒丸表示された場合に、第1特別図柄についてのA個目の可変表示後に通常大当りとなることを遊技者に報知して、通常大当りの発生を予告し、遊技者に通常大当りへの期待感を抱かせることができる。
演出制御用CPU101は、ステップS2910の処理で、セットされている入賞時判定指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS2910)。本実施の形態では、CPU56が、第1始動入賞口13への始動入賞時に行われた大当り判定結果に応じて、入賞時判定結果指定コマンド(入賞時判定はずれ指定コマンド、入賞時判定通常大当り指定コマンド、または入賞時判定確変大当り指定コマンド)を送信するように構成されている(入賞時大当り判定処理のステップS254,S258,S259参照)。そして、演出制御用CPU101が、コマンド解析処理のステップS638の処理で、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ(入賞時判定はずれ指定コマンド受信フラグ、入賞時判定通常大当り指定コマンド受信フラグ、または入賞時判定確変大当り指定コマンド受信フラグ)をセットするように構成されている。ステップS2910の処理では、演出制御用CPU101が、コマンド解析処理のステップS638の処理でセットした入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、特別状態フラグがセットされている場合に(ステップS2911AのY)、通常大当り位置カウンタの値と、後述する確変大当り位置カウンタの値とにもとづいて、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類を決定する(ステップS2911B)。本実施の形態では、通常大当り位置カウンタの値と、後述する確変大当り位置カウンタの値とに応じて、第1可変表示装置9aの表示画面に巨大爆弾9h、大爆弾9g、中爆弾9f、または小爆弾9eのいずれかを表示させる背景画像が用意され、演出制御用CPU101は、図38に示す爆弾決定テーブルを参照して、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類(爆弾の大きさ)を決定する。
また、演出制御用CPU101は、第1始動入賞カウンタの値と、後述する第2始動入賞カウンタの値とにもとづいて、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる爆弾の態様を決定する(ステップS2912)。本実施の形態では、第1可変表示装置9aの表示画面に表示された巨大爆弾9h、大爆弾9g、中爆弾9f、または小爆弾9eを、第1始動入賞カウンタの値と後述する第2始動入賞カウンタの値とに応じて振動させる背景画像が用意され、演出制御用CPU101は、図39に示す振動態様決定テーブルを参照して、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類(爆弾の振動態様)を決定する。
演出制御用CPU101は、ステップS2911Bの決定結果(爆弾の大きさ)、およびステップS2912の決定結果(爆弾の振動態様)に応じた背景画像を選択して特定演出として第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる(ステップS2913)。なお、図38に示す爆弾決定テーブル、図39に示す振動態様決定テーブル、および本実施の形態で実行される演出の具体的な内容については後述する。特別状態フラグがセットされているとき(つまり確変状態であるとき)のみ特定演出として背景画像に爆弾を表示する演出を実行するのは、確変状態では、可変入賞球装置15が開状態になり易く、遊技球を第2始動入賞口14に入賞させないという遊技者の技術介入の余地が大きいからである。
さらに、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じたデータを「第1」を示すデータにする(ステップS2914)。例えば、合算保留記憶数保存領域のデータが「5」であれば、合算保留記憶テーブルにおける5番目のデータを「第1」を示すデータにする。つまり、増えた保留記憶に対応したデータを「第1」を示すデータにする。合算保留記憶テーブルは、RAMに形成されたテーブルであり、各保留記憶が、第1始動入賞に応じた保留記憶であるのか、第2始動入賞に応じた保留記憶であるのかを示すデータが設定されるテーブルである。
そして、合算保留記憶数保存領域のデータを、合算保留記憶数カウンタにセットし(ステップS2915)、処理を終了する。
演出制御用CPU101は、ステップS2902の処理で、第2始動入賞フラグがセットされていないと判定した場合に(ステップS2902のN)、第2始動入賞フラグをリセットする(ステップS2916)。また、第2始動入賞カウンタの値を+1する(ステップS2917)。そして、演出制御用CPU101は、入賞時判定確変大当り指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS2918)。
演出制御用CPU101は、入賞時判定確変大当り指定コマンド受信フラグがセットされている場合に(ステップS2918のY)、確変大当り位置カウンタの値に第2始動入賞カウンタの値をセットする(ステップS2919)。従って、第2始動入賞フラグと入賞時判定確変大当り指定コマンド受信フラグとがセットされている場合に、第2始動入賞カウンタの値が、確変大当り位置カウンタの値になる。ここで、第2始動入賞フラグと入賞時判定確変大当り指定コマンド受信フラグとがセットされているということは、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したときの入賞時大当り判定処理で、確変大当りと判定されたということである。さらに、例えば、第2始動入賞カウンタの値がBである場合に、B個目の保留記憶にもとづいて確変大当りと判定されたということである。そして、第2始動入賞カウンタの値が、確変大当り位置カウンタの値になるということは、確変大当り位置カウンタの値がBになるということである。つまり、確変大当り位置カウンタの値は、何個目の第2保留記憶にもとづいて確変大当りとするのかを示す値である。
演出制御用CPU101は、第1可変表示装置9aの第2保留記憶表示部9dの表示個数を1増やし、増やした箇所を黒星表示し(ステップS2920)、確変大当り先読みフラグをセットし(ステップS2921)、ステップS2923の処理に移行する。また、演出制御用CPU101は、入賞時判定確変大当り指定コマンド受信フラグがセットされていない場合に(ステップS2918のN)、第1可変表示装置9aの第2保留記憶表示部9dの表示個数を1増やし、増やした箇所を白星表示し(ステップS2922)、ステップS2923の処理に移行する。
従って、本実施の形態では、第1保留記憶表示部9cにおける黒星表示は入賞時に確変大当りと判定されたことを示し、白星表示は入賞時に確変大当りと判定されなかったことを示している。よって、本実施の形態では、第2始動入賞口14への遊技球の始動入賞時に確変大当りと判定された場合に、第1保留記憶表示部9cにおいて増やした箇所が黒星表示されるので、B個目が黒星表示された場合に、第2特別図柄についてのB個目の可変表示後に確変大当りとなることを遊技者に報知して、確変大当りの発生を予告し、遊技者に確変大当りへの期待感を抱かせることができる。
演出制御用CPU101は、ステップS2923の処理で、セットされている入賞時判定指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS2923)。本実施の形態では、CPU56が、第2始動入賞口14への始動入賞時に行われた大当り判定結果に応じて、入賞時判定結果指定コマンド(入賞時判定はずれ指定コマンド、入賞時判定通常大当り指定コマンド、または入賞時判定確変大当り指定コマンド)を送信するように構成されている(第2特別図柄プロセス処理の第2始動口スイッチ通過処理における入賞時大当り判定処理のステップS254,S258,S259)。そして、演出制御用CPU101が、コマンド解析処理のステップS638の処理で、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞時判定結果指定コマンド受信フラグ(入賞時判定はずれ指定コマンド受信フラグ、入賞時判定通常大当り指定コマンド受信フラグ、または入賞時判定確変大当り指定コマンド受信フラグ)をセットするように構成されている。ステップS2923の処理では、演出制御用CPU101が、コマンド解析処理のステップS638の処理でセットした入賞時判定結果指定コマンド受信フラグをリセットする。
そして、演出制御用CPU101は、特別状態フラグがセットされている場合に(ステップS2924AのY)、通常大当り位置カウンタの値と、確変大当り位置カウンタの値とにもとづいて、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類を決定する(ステップS2924B)。演出制御用CPU101は、図38に示す爆弾決定テーブルを参照して、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類(爆弾の大きさ)を決定する。
また、演出制御用CPU101は、第1始動入賞カウンタの値と、第2始動入賞カウンタの値とにもとづいて、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる爆弾の態様を決定する(ステップS2925)。演出制御用CPU101は、図39に示す振動態様決定テーブルを参照して、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類(爆弾の振動態様)を決定する。
演出制御用CPU101は、ステップS2924Bの決定結果(爆弾の大きさ)、およびステップS2925の決定結果(爆弾の振動態様)に応じた背景画像を選択して特定演出として第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる(ステップS2926)。なお、図38に示す爆弾決定テーブル、図39に示す振動態様決定テーブル、および本実施の形態で実行される演出の具体的な内容については後述する。特別状態フラグがセットされているとき(つまり確変状態であるとき)のみ特定演出として背景画像に爆弾を表示する演出を実行するのは、確変状態では、可変入賞球装置15が開状態になり易く、遊技球を第2始動入賞口14に入賞させないという遊技者の技術介入の余地が大きいからである。
さらに、合算保留記憶テーブルにおいて、合算保留記憶数保存領域のデータ(値)に応じたデータを「第2」を示すデータにする(ステップS2927)。例えば、合算保留記憶数保存領域のデータが「6」であれば、合算保留記憶テーブルにおける6番目のデータを「第2」を示すデータにする。つまり、増えた保留記憶に対応したデータを「第2」を示すデータにする。そして、ステップS2915の処理に移行する。
図35は、保留減算処理(ステップS2600)を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、保留減算処理において、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS2930A)。
第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているということは、第1特別図柄の可変表示が開始されたということである。演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合に(ステップS2930AのY)、第1始動入賞カウンタの値を−1し(ステップS2931)、第1保留減算時処理(ステップS2700)に移行する。また、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされていない場合に(ステップS2930AのN)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS2930B)。第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされているということは、第2特別図柄の可変表示が開始されたということであるので、第2始動入賞カウンタの値を−1し(ステップS2932)、第2保留減算時処理(ステップS2800)に移行する。第2図柄変動指定コマンド受信フラグもセットされていない場合(ステップS2930BのN)、第1特別図柄の可変表示も第2特別図柄の可変表示も開始されていないということであるので、処理を終了する。
図36は、第1保留減算時処理(ステップS2700)を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、第1保留減算時処理で、通常大当り先読みフラグおよび確変大当り先読みフラグがセットされているか否か確認する(ステップS2701)。通常大当り先読みフラグまたは確変大当り先読みフラグがセットされていない場合に(ステップS2701のN)、ステップS2709の処理に移行する。通常大当り先読みフラグおよび確変大当り先読みフラグがセットされている場合に(ステップS2701のY)、通常大当り位置カウンタの値を−1し(ステップS2702)、通常大当り位置カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS2703)。
演出制御用CPU101は、通常大当り位置カウンタの値が0でない場合であって(ステップS2703のN)、特別状態フラグがセットされている場合に(ステップS2704AのY)、通常大当り位置カウンタの値と、確変大当り位置カウンタの値とにもとづいて、特定演出として第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類を決定する(ステップS2704B)。演出制御用CPU101は、図38に示す爆弾決定テーブルを参照して、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類(爆弾の大きさ)を決定する。
また、演出制御用CPU101は、第1始動入賞カウンタの値と、第2始動入賞カウンタの値とにもとづいて、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる爆弾の態様を決定する(ステップS2705)。演出制御用CPU101は、図39に示す振動態様決定テーブルを参照して、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類(爆弾の振動態様)を決定する。
演出制御用CPU101は、ステップS2704Bの決定結果(爆弾の大きさ)、およびステップS2705の決定結果(爆弾の振動態様)に応じた背景画像を選択して第1可変表示装置9aの表示画面に表示させ(ステップS2706)、ステップS2709の処理に移行する。つまり、第1特別図柄の可変表示が開始されたことに応じて、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像を変化させ、遊技者の技術介入の良否を報知し、遊技興趣を向上させることができる。なお、図38に示す爆弾決定テーブル、図39に示す振動態様決定テーブル、および本実施の形態で実行される演出の具体的な内容については後述する。
演出制御用CPU101は、ステップS2703の処理で、通常大当り位置カウンタの値が0であると判定した場合に(ステップS2703のY)、通常大当り先読みフラグをリセットする(ステップS2707)。そして、演出制御用CPU101は、第1可変表示装置9aの表示画面に、確変大当り位置カウンタの値に応じた大きさの爆弾が消火される背景画像を表示させ(ステップS2708)、ステップS2709の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ステップS2709の処理で、第1保留記憶表示部9cにおける最も前に表示された丸印(白丸または黒丸)を消去し、各丸印を、消去された丸印の側にシフトして表示するように制御し(ステップS2709)、処理を終了する。
図37は、第2保留減算時処理(ステップS2800)を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、第2保留減算時処理で、確変大当り先読みフラグおよび通常大当り先読みフラグがセットされているか否か確認する(ステップS2801)。確変大当り先読みフラグまたは通常大当り先読みフラグがセットされていない場合に(ステップS2801のN)、ステップS2809の処理に移行する。確変大当り先読みフラグおよび通常大当り先読みフラグがセットされている場合に(ステップS2801のY)、確変大当り位置カウンタの値を−1し(ステップS2802)、確変大当り位置カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS2803)。
演出制御用CPU101は、確変大当り位置カウンタの値が0でない場合であって(ステップS2803のN)、特別状態フラグがセットされている場合に(ステップS2804AのY)、通常大当り位置カウンタの値と、確変大当り位置カウンタの値とにもとづいて、特定演出として第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類を決定する(ステップS2804B)。演出制御用CPU101は、図38に示す爆弾決定テーブルを参照して、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類(爆弾の大きさ)を決定する。
また、演出制御用CPU101は、第1始動入賞カウンタの値と、第2始動入賞カウンタの値とにもとづいて、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる爆弾の態様を決定する(ステップS2805)。演出制御用CPU101は、図39に示す振動態様決定テーブルを参照して、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像の種類(爆弾の振動態様)を決定する。
演出制御用CPU101は、ステップS2804Bの決定結果(爆弾の大きさ)、およびステップS2805の決定結果(爆弾の振動態様)に応じた背景画像を選択して第1可変表示装置9aの表示画面に表示させ(ステップS2806)、ステップS2809の処理に移行する。つまり、第2特別図柄の可変表示が開始されたことに応じて、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる背景画像を変化させ、遊技者の技術介入の良否を報知し、遊技興趣を向上させることができる。なお、図38に示す爆弾決定テーブル、図39に示す振動態様決定テーブル、および本実施の形態で実行される演出の具体的な内容については後述する。
なお、本実施の形態は、一旦特定演出(爆弾、振動演出)の実行を開始した後でも、さらに第1保留記憶、第2保留記憶の消化に応じて爆弾あるいは振動の態様を変化させるものであり、その変化態様として、
(1)大爆弾→中爆弾→小爆弾(振動大→中→小)のように爆弾の大きさ(振動)が段々小さくなる場合
(2)大爆弾→大爆弾(振動大→大)のように爆弾(振動)の大きさが変化しない場合
(3)小爆弾→中爆弾→大爆弾(振動小→中→大)のように爆弾(振動)の大きさが段々大きくなる場合
がある。
(1)の場合には、遊技者の技術介入の結果が良好であることを遊技者に認識させ、(2)の場合には、遊技者の技術介入の結果があまり良好でない(効果なし)ことを遊技者に認識させ、(3)の場合には、遊技者の技術介入が逆効果(うまく狙えていない)であることを遊技者に認識させることになるので、特定演出の変化により遊技者は自己の技術介入の良否を認識できるようになり、(1)の場合には、現状の打ち方を維持すればよいが、(2),(3)の場合には、さらに遊技球の打ち出し位置、打ち出しタイミングを変える等の対策を考えさせることにより、従来なかった新たな遊技性を生み出すことができる。また、上記(1)〜(3)の状態に応じて、直接的に認識できるように文字コメントを表示するようにしてもよい。例えば、(1)の場合には「すごい!!その調子」、(2)の場合には「まだまだ。もう少しがんばって」、(3)の場合には「全然だめ!どこ打ってるの?」等のコメントを文字表示するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、ステップS2803の処理で、確変大当り位置カウンタの値が0であると判定した場合に(ステップS2803のY)、確変大当り先読みフラグをリセットする(ステップS2807)。そして、演出制御用CPU101は、第1可変表示装置9aの表示画面に、通常大当り位置カウンタの値に応じた大きさの爆弾が爆発する背景画像を表示させ(ステップS2808)、ステップS2809の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ステップS2809の処理で、第2保留記憶表示部9dにおける最も前に表示された星印(白星または黒星)を消去し、各星印を、消去された星印の側にシフトして表示するように制御し(ステップS2809)、処理を終了する。
演出制御用CPU101は、ステップS2933の処理で、合算保留記憶テーブルにおける最も古いデータを消去するために、合算保留記憶テーブルのデータをシフトする(ステップS2933)。また、合算保留記憶数カウンタの値を−1し(ステップS2934)、合算保留記憶数カウンタの値を合算保留記憶数保存領域にセットし(ステップS2935)、処理を終了する。
図38は、爆弾決定テーブルを示す説明図である。図38に示すように、爆弾決定テーブルでは、通常大当り先読みフラグおよび確変大当り先読みフラグがセットされている場合に参照される欄に、通常大当り位置カウンタの値(A)および確変大当り位置カウンタの値(B)と、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる爆弾の種類とが対応づけられている。そして、前述したように、本実施の形態では、通常大当り位置カウンタの値と確変大当り位置カウンタの値とに応じて、第1可変表示装置9aの表示画面に巨大爆弾9h、大爆弾9g、中爆弾9f、または小爆弾9eのいずれかを表示させる背景画像が用意されている。通常大当り先読みフラグまたは確変大当り先読みフラグがセットされていない場合に参照される欄には、通常大当り位置カウンタの値(A)および確変大当り位置カウンタの値(B)に関わらず、爆弾は表示されないとされている。本実施の形態における爆弾は、入賞時に、第1特別図柄について通常大当りと判定され、第2特別図柄について確変大当りと判定された場合の遊技者の技術介入の良否を報知するための用いられるからである。図40は、第1可変表示装置9aの表示画面に表示される爆弾を示す説明図である。ここで、図40(A)に示す爆弾は小爆弾9eである。図40(B)に示す爆弾は中爆弾9fである。図40(C)に示す爆弾は大爆弾9gである。図40(D)に示す爆弾は巨大爆弾9hである。なお、図38に示す爆弾決定テーブルが、通常大当り位置カウンタの値(A)または確変大当り位置カウンタの値(B)が0であるときに、ステップS2911B,S2924B,S2704B,S2704Bの処理で参照されることはない。
ここで、通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後には、ステップS473の処理で確変フラグがセットされず、低確率状態に制御される。また、確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後には、ステップS473の処理で確変フラグがセットされ、確変状態に制御される。よって、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづいて確変大当りとされた場合であっても、その後の第1特別図柄についての可変表示結果にもとづいて通常大当りとされた場合には、当該通常大当りにもとづく大当り遊技の終了後には、ステップS473の処理で確変フラグがセットされず、低確率状態に制御される。
しかし、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづいて通常大当りとされた場合であっても、その後の第2特別図柄についての可変表示結果にもとづいて確変大当りとされた場合には、当該確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後には、ステップS473の処理に相当する第2大当り終了処理における処理で確変フラグがセットされ、確変状態に制御される。
従って、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りと、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りとのいずれが先に発生するのかによって、それらの大当り遊技の終了後の確率状態(低確率状態に制御されるのか、確変状態に制御されるのか)が異なる。そして、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りが先に発生し、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りが後に発生すると、それらの大当り遊技の終了後に確変状態に制御され、遊技者にとって有利な状態となる。また、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りが先に発生し、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りが後に発生すると、それらの大当り遊技の終了後に低確率状態に制御され、遊技者にとって有利な状態とならない。
そこで、本実施の形態では、図38に示すように、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも小さい場合(A<B)には、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも大きい場合(A>B)に比べて大きな爆弾が表示されるように構成されている。具体的には、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも小さい場合(A<B)には小爆弾9eが表示され、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも大きい場合(A>B)には大爆弾9gが表示される。
通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも小さい場合(A<B)に小爆弾9eが表示されるのは、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りが先に発生し、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りが後に発生し、大当り遊技の終了後に確変状態に制御され、遊技者にとって有利な状態となる可能性が高いことを遊技者に報知する。また、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも大きい場合(A>B)に大爆弾9gが表示されるのは、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りが先に発生し、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りが後に発生し、大当り遊技の終了後に低確率状態に制御され、遊技者にとって有利な状態とならない可能性が高いことを遊技者に報知する。つまり、本実施の形態では、遊技者が有利な状態になる可能性が高い場合に小爆弾9eが表示され、遊技者が有利な状態にならない可能性が高い場合に大爆弾9gが表示されるように構成されている。
また、本実施の形態では、図38に示すように、通常大当り位置カウンタの値(A)と確変大当り位置カウンタの値(B)とが同じ値である場合(A=B)、通常大当り位置カウンタの値(A)が1である場合を除いて、中爆弾9fが表示される。また、通常大当り位置カウンタの値(A)が1である場合には、巨大爆弾9hが表示される。従って、通常大当り位置カウンタの値(A)と確変大当り位置カウンタの値(B)とが同じ値である場合(A=B)には、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも小さい場合(A<B)に表示される爆弾(小爆弾9e)や、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも大きい場合(A>B)に表示される爆弾(大爆弾9g)とは異なる爆弾(中爆弾9fまたは巨大爆弾9h)が表示されるように構成されている。つまり、本実施の形態では、遊技者が有利な状態にも、有利でない状態にもなりうると考えられる場合には、有利な状態になる可能性が高い場合の小爆弾9eや、遊技者が有利な状態にならない可能性が高い場合の大爆弾9gと異なる中爆弾9fや巨大爆弾9hが表示されるように構成されている。よって、本実施の形態では、遊技者が有利になる可能性が高い順に、小爆弾9e、中爆弾9f、大爆弾9gのいずれかが表示される。
ここで、本実施の形態では、保留記憶数が4個になった特別図柄の変動時間は短縮されるように構成されている(図8およびステップS207参照)。従って、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも大きい場合(A>B)や、通常大当り位置カウンタの値(A)と確変大当り位置カウンタの値(B)とが同じ値である場合(A=B)であっても、第1保留記憶数(N)が通常大当り位置カウンタの値(A)よりも大きく(N>A)、第2保留記憶数(M)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも大きければ(N>B)、第1保留記憶数が4個になれば、第1特別図柄の変動時間が短縮され、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りよりも、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りを先に発生させるための技術介入の余地が生じる。
従来の遊技機では、遊技者が、通常大当りの後に確変大当りを発生させるために一方の始動口のみに遊技球を入賞させるという技術介入を行う余地がなかった。しかし、本実施の形態では、遊技者が遊技球を第1始動入賞口13のみに入賞させる(より具体的には、遊技球を可変入賞球装置15が閉状態であるときに始動入賞口付近を通過させる)という技術介入を行うことによって、確変大当りを通常大当りの後に発生させることができる。特に、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも大きく(A>B)、大爆弾9gが表示された状態や、通常大当り位置カウンタの値(A)と確変大当り位置カウンタの値(B)とが同じ値であり(A=B)、中爆弾9fや巨大爆弾9hが表示された状態であっても、遊技者が遊技球を第1始動入賞口13に入賞させることによって、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りよりも、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りを先に発生させ、有利な状態とすることができる。つまり、本実施の形態では、通常大当り位置カウンタの値(A)と確変大当り位置カウンタの値(B)とにもとづいて異なる爆弾を表示させ、遊技者に第1始動入賞口13への入賞を促している。そして、第1始動入賞口13への入賞という遊技者の技術介入性を向上させ、新たな遊技性により、遊技興趣を向上させることができる。また、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも大きい場合(A>B)には、第1可変表示装置9aの表示画面に大爆弾9gを表示させて通常大当りが後に発生する可能性が高いことを報知して、遊技者の焦燥感を煽り、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも小さい場合(A<B)には、小爆弾9eを表示させて確変大当りが後に発生する可能性が高いことを報知して、遊技者に安心感を与えるメリハリのある演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。また、通常大当り位置カウンタの値(A)と確変大当り位置カウンタの値(B)とが同じ値である場合(A=B)には、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも大きい場合(A>B)に表示される大爆弾9gよりも小さな中爆弾9fを第1可変表示装置9aの表示画面に表示させ、遊技者の技術介入(具体的には、例えば、第2始動入賞口14への遊技球の入賞)により確変大当りが後に発生する可能性が低くなったことを報知して、遊技者に安心感を与えたり、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも小さい場合(A<B)に表示される小爆弾9eよりも大きな中爆弾9fを第1可変表示装置9aの表示画面に表示させ、遊技者の技術介入(具体的には、例えば、第1始動入賞口13への遊技球の入賞)により確変大当りが後に発生する可能性が高くなったことを報知して、遊技者に焦燥感を与えたりするメリハリのある演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。
なお、通常大当り位置カウンタの値(A)が4である場合(つまり、第1保留記憶数が4個である場合)には、既に第1特別図柄の変動時間が短縮されており、遊技者の技術介入の余地がないので、爆弾は表示されない。また、図38に示すように、通常大当り先読みフラグまたは確変大当り先読みフラグがセットされていない場合(つまり、入賞時大当り判定処理で、第1特別図柄について通常大当りと判定されていない場合または第2特別図柄について確変大当りと判定されていない場合)、爆弾は表示されず、通常大当り先読みフラグおよび確変大当り先読みフラグがセットされている場合(つまり、入賞時大当り判定処理で、第1特別図柄について通常大当りと判定され、かつ、第2特別図柄について確変大当りと判定された場合)、爆弾は表示される。
また、通常大当り位置カウンタの値(A)と確変大当り位置カウンタの値(B)とが同じ値である場合(A=B)であって、通常大当り位置カウンタの値(A)が1である場合には巨大爆弾9hが表示される。通常大当り位置カウンタの値(A)が1である場合には、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当り、またはが第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りのいずれかがまもなく発生すると考えられ、遊技者の技術介入(具体的には、例えば、第2始動入賞口14への遊技球の入賞)により確変大当りが後に発生する可能性が低くなったことを報知して遊技者の焦燥感を煽ったり、遊技者の技術介入(具体的には、例えば、第1始動入賞口13への遊技球の入賞)により確変大当りが後に発生する可能性が高くなったことを報知して期待感を煽ったりするためである。
図39は、振動態様決定テーブルを示す説明図である。図39に示すように、振動態様決定テーブルでは、通常大当り先読みフラグおよび確変大当り先読みフラグがセットされている場合に参照される欄に、第1始動入賞カウンタの値(C)および第2始動入賞カウンタの値(D)と、第1可変表示装置9aの表示画面に表示させる爆弾の振動態様とが対応づけられている。そして、本実施の形態では、第1始動入賞カウンタの値(C)および第2始動入賞カウンタの値(D)とに応じて、第1可変表示装置9aの表示画面において、爆弾を小振動、中振動または大振動させる。通常大当り先読みフラグまたは確変大当り先読みフラグがセットされていない場合に参照される欄には、第1始動入賞カウンタの値(C)および第2始動入賞カウンタの値(D)に関わらず、爆弾は表示されないので、振動なしとされている。本実施の形態における爆弾は、入賞時に、第1特別図柄について通常大当りと判定され、第2特別図柄について確変大当りと判定された場合の遊技者の技術介入の良否を報知するための用いられるからである。図40には、巨大爆弾9h、大爆弾9g、中爆弾9f、および小爆弾9eの各爆弾の周囲に小振動態様模様9iが付され、それぞれ小振動していることが示されている。図41には、巨大爆弾9h、大爆弾9g、中爆弾9f、および小爆弾9eの各爆弾の周囲に中振動態様模様9jが付され、それぞれ中振動していることが示されている。図42には、巨大爆弾9h、大爆弾9g、中爆弾9f、および小爆弾9eの各爆弾の周囲に大振動態様模様9kが付され、それぞれ大振動していることが示されている。つまり、図39に示す振動態様決定テーブルは、各爆弾に、小振動態様模様9i、中振動態様模様9j、大振動態様模様9kのいずれを付して表示するのかを決定するテーブルである。なお、図39に示す振動態様決定テーブルが、第1始動入賞カウンタの値(C)または第2始動入賞カウンタの値(D)が0であるときに、ステップS2912,S2925,S2705,S2805の処理で参照されることはない。
ここで、本実施の形態では、保留記憶数が4個になった特別図柄の変動時間は短縮されるように構成されている(図8およびステップS207参照)。よって、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも小さい場合(C<D)には、第2特別図柄の変動時間が短縮される可能性が第1特別図柄の変動時間が短縮される可能性よりも高く、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りよりも、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りが先に発生し、遊技者にとって有利な状態とならない可能性が高い。また、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも大きい場合(C>D)には、第1特別図柄の変動時間が短縮される可能性が第2特別図柄の変動時間が短縮される可能性よりも高く、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りよりも、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りが先に発生し、遊技者にとって有利な状態となる可能性が高い。
そこで、本実施の形態では、図39に示すように、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも大きい場合(C>D)には、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも小さい場合(C<D)に比べて爆弾が大きく振動して表示され、通常大当りが後に発生する可能性が高いことを報知して、遊技者の焦燥感を煽るように構成されている。具体的には、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも大きい場合(C>D)には小振動で爆弾が表示され、通常大当りが後に発生する可能性が低いことを報知して、遊技者に安心感を与え、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも小さい場合(C<D)には大振動で爆弾が表示され、遊技者の技術介入(具体的には、例えば、第2始動入賞口14への遊技球の入賞)により通常大当りが後に発生する可能性が高くなったことを報知して、遊技者の焦燥感を煽る。
第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも大きい場合(C>D)に小振動で爆弾が表示されるのは、第1特別図柄の変動時間が短縮されて、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りが先に発生し、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りが後に発生し、大当り遊技の終了後に確変状態に制御され、遊技者にとって有利な状態となる可能性が高いことを遊技者に報知する。また、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも小さい場合(C<D)に大振動で爆弾が表示されるのは、第2特別図柄の変動時間が短縮され、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りが先に発生し、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りが後に発生し、大当り遊技の終了後に低確率状態に制御され、遊技者にとって有利な状態とならない可能性が高いことを遊技者に報知する。つまり、本実施の形態では、遊技者が有利な状態になる可能性が高い場合に小振動で爆弾が表示され、遊技者が有利な状態にならない可能性が高い場合に大振動で爆弾が表示されるように構成されている。
また、本実施の形態では、図39に示すように、第1始動入賞カウンタの値(C)と第2始動入賞カウンタの値(D)とが同じ値である場合(C=D)、中振動で爆弾が表示される。従って、第1始動入賞カウンタの値(C)と第2始動入賞カウンタの値(D)とが同じ値である場合(C=D)には、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも大きい場合(C>D)の振動(小振動)や、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも小さい場合(C<D)の振動(大振動)とは異なる振動(中振動)で爆弾が表示されるように構成されている。つまり、本実施の形態では、遊技者が有利な状態にも、有利でない状態にもなりうると考えられる場合には、有利な状態になる可能性が高い場合の小振動や、遊技者が有利な状態にならない可能性が高い場合の大振動と異なる中振動で爆弾が表示されるように構成されている。よって、本実施の形態では、遊技者が有利になる可能性が高い順に、小振動、中振動、大振動で爆弾が表示される。
つまり、本実施の形態では、第1始動入賞カウンタの値(C)と第2始動入賞カウンタの値(D)とにもとづいて異なる振動態様で爆弾を表示させ、遊技者に第1始動入賞口13への入賞を促している。そして、第1始動入賞口13への入賞という遊技者の技術介入性を向上させ、新たな遊技性により、遊技興趣を向上させることができる。また、第1始動入賞口13への入賞または第2始動入賞口への入賞に応じて段階的に振動態様が変化するので、遊技者の技術介入の結果の良否を報知し、遊技興趣を向上させることができる。そして、遊技者の技術介入の結果、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも小さくなった場合(C<D)には、第1可変表示装置9aの表示画面に大きく振動する爆弾を表示させて、確変大当りが後に発生する可能性が低くなったことを報知し、遊技者の焦燥感を煽り、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも大きくなった場合(C>D)には、小さく振動する爆弾を表示させて、確変大当りが後に発生する可能性が高くなったことを報知し、遊技者に安心感を与えるメリハリのある演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。また、遊技者の技術介入の結果、第1始動入賞カウンタの値(C)と第2始動入賞カウンタの値(D)とが同じ値になった場合(C=D)には、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも小さい場合(C<D)の大振動よりも小さな中振動で爆弾を第1可変表示装置9aの表示画面に表示させて、確変大当りが後に発生する可能性が高くなったことを報知し、遊技者に安心感を与えたり、第1始動入賞カウンタの値(C)が第2始動入賞カウンタの値(D)よりも大きい場合(C>D)の小振動よりも大きな中振動で爆弾を第1可変表示装置9aの表示画面に表示させて、確変大当りが後に発生する可能性が低くなったことを報知し、遊技者に焦燥感を与えたりするメリハリのある演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。なお、N,M,A,B,C,Dは自然数(1以上の整数)である。
図43は、本実施の形態で表示される爆弾爆発の背景画像図である。前述したように、通常大当り位置カウンタおよび確変大当り位置カウンタに値がセットされている場合(つまり、入賞時大当り判定処理で、第1特別図柄について通常大当りと判定され、かつ、第2特別図柄について確変大当りと判定された場合)、爆弾が表示される。そして、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りが先に発生し、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りが後に発生すると、それらの大当り遊技の終了後に低確率状態に制御され、遊技者にとって有利な状態とならないと考えられる。よって、本実施の形態では、第1可変表示装置9aの表示画面に、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りが先に発生した場合には、爆弾が爆発する背景画像を表示させる。
図43(A)には、大爆弾9gが爆発する様子が示されている。図43(B)には、巨大爆弾9hが爆発する様子が示されている。本実施の形態では、爆弾が爆発する背景画像は、確変大当り位置カウンタの値(B)が1から0になったときである(ステップS2802,S2803,S2808参照)。そして、爆弾決定テーブルに示すように、確変大当り位置カウンタの値(B)が1である場合に表示されるのは、大爆弾9g(通常大当りカウンタの値が2または3であるとき)または巨大爆弾9h(通常大当りカウンタの値が1のとき)である。よって、図43(A)に示す大爆弾9gが爆発する背景画像は、通常大当りカウンタの値が2または3である場合に、第2特別図柄について確変大当りが発生したときに表示される。また、よって、図43(B)に示す巨大爆弾9hが爆発する背景画像は、通常大当りカウンタの値が1である場合に、第2特別図柄について確変大当りが発生したときに表示される。
図44は、本実施の形態で表示される爆弾消火の背景画像図である。前述したように、通常大当り位置カウンタおよび確変大当り位置カウンタに値がセットされている場合(つまり、入賞時大当り判定処理で、第1特別図柄について通常大当りと判定され、かつ、第2特別図柄について確変大当りと判定された場合)、爆弾が表示される。そして、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りが先に発生し、第2特別図柄についての可変表示結果にもとづく確変大当りが後に発生すると、それらの大当り遊技の終了後に確変状態に制御され、遊技者にとって有利な状態となると考えられる。よって、本実施の形態では、第1可変表示装置9aの表示画面に、第1特別図柄についての可変表示結果にもとづく通常大当りが先に発生した場合には、爆弾が爆発することなく、爆弾に点火された火が消火される背景画像を表示させる。
図44(A)には、小爆弾9eに点火された火が雨によって消火される様子が示されている。図44(B)には、巨大爆弾9hに点火された火が雨によって消火される様子が示されている。本実施の形態では、爆弾に点火された火が消火される背景画像は、通常大当り位置カウンタの値(A)が1から0になったときである(ステップS2702,S2703,S2708参照)。そして、爆弾決定テーブルに示すように、通常大当り位置カウンタの値(A)が1である場合に表示されるのは、小爆弾9e(確変大当りカウンタの値が2,3または4であるとき)または巨大爆弾9h(確変大当りカウンタの値が1のとき)である。よって、図44(A)に示す小爆弾9eに点火された火が消火される背景画像は、確変大当りカウンタの値が2,3または4である場合に、第1特別図柄について通常大当りが発生したときに表示される。また、よって、図44(B)に示す巨大爆弾9hに点火された火が消火される背景画像は、確変大当りカウンタの値が1である場合に、第1特別図柄について通常大当りが発生したときに表示される。
図45は、第1保留記憶表示部9cと第2保留記憶表示部9dとの例を示す説明図である。図45に示す例において、上段は第1特別図柄についての保留記憶数を示し、下段は第2特別図柄についての保留記憶数を示している。そして、第1特別図柄について入賞時に通常大当りと判定された場合には、第1保留記憶表示部9cに白い車9lが表示され、第2特別図柄について入賞時に確変大当りと判定された場合には、第2保留記憶表示部9dに黒い車9mが表示される。そして、各特別図柄が可変表示される毎に(つまり、通常大当りカウンタの値(A)または確変大当りカウンタの値(B)が減少していく毎に)、第1保留記憶表示部9cまたは第2保留記憶表示部9dに表示された車はゴール9nに近づいて行くように表示される。従って、遊技者に、通常大当りまたは確変大当りが発生するタイミングが近づいていることを視覚的に容易に認識させ、遊技興趣を向上させることができる。
図46は、変動パターンの変形例を示す説明図である。以上に述べた実施の形態では、飾り図柄の変動時間は基本の変動時間(図8(A)に示す各変動パターンの変動時間)の変動パターン、および基本の変動時間から5秒短縮された変動時間(図8(B)に示す各変動パターンの変動時間)の変動パターンが用意されている。そして、基本の変動時間の各変動パターンにつき、MODEデータが「80(H)」である変動パターンコマンドがそれぞれ用意され、基本の変動時間から5秒短縮された各変動パターンにつき、MODEデータが「85(H)」である変動パターンコマンドがそれぞれ用意されている(図11参照)。そして、各特別図柄につき、保留記憶数が1〜3である場合には変動時間は短縮されず(短縮された変動パターンにもとづく可変表示は実行されず)、保留記憶数が4である場合に変動時間が5秒短縮されるように構成されていた(短縮された変動パターンにもとづく可変表示が実行されるように構成されていた)。
それに対して、図46に示す変形例では、図8に示す各変動パターンに加えて、基本の変動時間から3秒短縮された変動時間(図46(A)に示す各変動パターンの変動時間)の変動パターン(第1短縮時変動パターン)、および基本の変動時間から4秒短縮された変動時間(図46(B)に示す各変動パターンの変動時間)の変動パターン(第2短縮時変動パターン)が用意されている。なお、本変形例においても、図8(A)に示す各変動パターンの変動時間の変動パターンは非短縮時変動パターンとして用意され、図8(B)に示す基本の変動時間から5秒短縮された変動時間の変動パターンは、第3短縮時変動パターンとして用意されている。そして、本変形例では、各特別図柄の保留記憶数が2である場合に第1短縮時変動パターンにもとづく可変表示が実行され(つまり、可変表示時間が3秒短縮され)、各特別図柄の保留記憶数が3である場合に第2短縮時変動パターンにもとづく可変表示が実行され(つまり、可変表示時間が4秒短縮され)、各特別図柄の保留記憶数が4である場合に第3短縮時変動パターンにもとづく可変表示が実行される(つまり、可変表示時間が5秒短縮される)ように構成されている。
図47は、本変形例で用いられる演出制御コマンドの内容の例を示す説明図である。図47に示す本変形例では、図11および図12に示す演出制御コマンドに、第1短縮時変動パターンの変動パターンコマンド、および第2短縮時変動パターンコマンドが追加されている。なお、第1短縮時変動パターンの変動パターンコマンドのMODEデータは「83(H)」であり、第2短縮時変動パターンの変動パターンコマンドのMODEデータは「84(H)」である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、MODEデータが「83(H)」である変動パターンコマンドを受信した場合に、MODEデータが「80(H)」である変動パターンコマンドを受信した場合よりも特別図柄の可変表示時間を3秒短縮する。また、MODEデータが「84(H)」である変動パターンコマンドを受信した場合に、MODEデータが「80(H)」である変動パターンコマンドを受信した場合よりも特別図柄の可変表示時間を4秒短縮する。
図48は、本変形例におけるMODEデータ決定テーブルを示す説明図である。図48(A)に示すように、第1保留記憶数が1のときはMODEデータが「80(H)」である各変動パターン1〜9が選択され、第1保留記憶数が2のときはMODEデータが「83(H)」である各第1短縮変動パターン19〜27が選択され、第1保留記憶数が3のときはMODEデータが「84(H)」である各第2短縮変動パターン28〜36が選択され、第1保留記憶数が4のときはMODEデータが「85(H)」である各第3短縮変動パターン19〜27が選択される。なお、図48(B)に示すように、第2特別図柄の変動パターン決定については、第2保留記憶数が1のときはMODEデータが「80(H)」である各変動パターン1〜9が選択され、第2保留記憶数が2のときはMODEデータが「83(H)」である各第1短縮変動パターン19〜27が選択され、第2保留記憶数が3のときはMODEデータが「84(H)」である各第2短縮変動パターン28〜36が選択され、第2保留記憶数が4のときはMODEデータが「85(H)」である各第3短縮変動パターン19〜27が選択される。
以上に述べたように、本実施の形態によれば、遊技者が、遊技球を第1始動入賞口に入賞させた場合と第2始動入賞口に入賞させた場合とに応じて、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の期間を短縮させ、第1特別図柄にもとづく通常大当りと、第2特別図柄にもとづく確変大当りとのいずれをが先に発生するのかを異ならせ、遊技者の技術介入性を向上させて、新たな遊技性により、遊技興趣を向上させることができる。
また、通常大当り位置カウンタの値(A)と確変大当り位置カウンタの値(B)とが同じ値である場合(A=B)には第1可変表示装置9aの表示画面に中爆弾9fを表示させ、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも大きい場合(A>B)には第1可変表示装置9aの表示画面に大爆弾9gを表示画面に表示させて、遊技者に安心感を与えたり、焦燥感を与えたりするメリハリのある演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。
また、通常大当り位置カウンタの値(A)と確変大当り位置カウンタの値(B)とが同じ値である場合(A=B)には第1可変表示装置9aの表示画面に中爆弾9fを表示させ、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも小さい場合(A<B)には第1可変表示装置9aの表示画面に小爆弾9eを表示画面に表示させて、遊技者に安心感を与えたり、焦燥感を与えたりするメリハリのある演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。
また、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも大きい場合(A>B)には第1可変表示装置9aの表示画面に大爆弾9gを表示画面に表示させ、通常大当り位置カウンタの値(A)が確変大当り位置カウンタの値(B)よりも小さい場合(A<B)には第1可変表示装置9aの表示画面に小爆弾9eを表示画面に表示させて、遊技者に安心感を与えたり、焦燥感を与えたりするメリハリのある演出を実行し、遊技興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態では、第1始動入賞カウンタの値(C)と第2始動入賞カウンタの値(D)とにもとづいて異なる振動態様で爆弾を表示させ、遊技者に第1始動入賞口13への入賞を促している。そして、第1始動入賞口13への入賞という遊技者の技術介入性を向上させ、新たな遊技性により、遊技興趣を向上させることができる。また、第1始動入賞口13への入賞または第2始動入賞口への入賞に応じて段階的に振動態様が変化するので、遊技者の技術介入の結果の良否を報知し、遊技興趣を向上させることができる。
以上に述べた実施の形態では、第1始動入賞口13には遊技球が常時入賞可能であるが、第2始動入賞口14には可変入賞球装置15が閉状態であるときには遊技球が入賞せず、開状態であるときにのみ遊技球が入賞可能であった。そして、可変入賞球装置15が開状態になり易い確変状態において、爆弾を用いた特定演出を実行して安心感や焦燥感を与えるように構成されていた。具体的には、遊技者に、遊技球を可変入賞球装置15が閉状態であるときに始動入賞口付近を通過させるように遊技するという技術介入の余地を設け、その技術介入の結果の良否が特定演出によって報知するように構成されていた。
しかし、可変入賞球装置15が、第2始動入賞口14には遊技球が常時入賞可能であるが、第1始動入賞口13に閉状態であるときには遊技球が入賞せず、開状態であるときにのみ遊技球が入賞可能なように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、遊技者に、遊技球を可変入賞球装置15が開状態であるときに始動入賞口付近を通過させるように遊技するという技術介入の余地を設け、その技術介入の結果の良否が特定演出によって報知することとなる。
また、可変入賞球装置15が設けられず、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14に遊技球が常時入賞可能であり、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技者が遊技球を打ち分けることが可能なように構成されていてもよい。例えば、第1始動入賞口13が遊技領域7の中心よりも右側に形成され、第2始動入賞口14が遊技領域7の中心よりも左側に形成される。そのように構成された場合にも、遊技者に技術介入の余地を与えることができる。そのように構成された場合には、可変入賞球装置15が多く開閉動作される確変状態中のみ特定演出を実行していた本実施の形態と異なり、確率状態に関わらず特定演出を実行するようにしてもよい。
また、第2始動入賞口14には、可変入賞球装置15が閉状態であるときにも遊技球が入賞可能であり、開状態であるときには閉状態であるときより容易に遊技球が入賞可能であるように設けられていてもよい。そして、可変入賞球装置15が開状態になり易い確変状態において、特定演出を実行して安心感や焦燥感を与えるように構成されていてもよいし、確率状態に関わらず特定演出を実行するようにしてもよい。
ここで、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技者が遊技球を打ち分けることが可能なように構成されており、可変入賞球装置15が設けられる場合には、第1始動入賞口13に設けられていてもよいし、第2始動入賞口14に設けられていてもよい。つまり、技術介入として、可変入賞球装置15が閉状態時に遊技球が始動入賞口付近を通過するようにするのか、可変入賞球装置15が開状態時に遊技球が始動入賞口付近を通過するようにするのかは、いずれであってもよい。