JP2010087264A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性基板の一方の側にp側電極と該p側電極上に形成される厚さ3〜20μmの第1金属層とを備え、前記導電性基板の他方の側にn側電極と該n側電極上に形成される厚さ3〜20μmの第2金属層とを備える半導体素子、を準備するステップと、第1パッド及び第2パッドを有する所定パターンが形成された実装基板上に、前記第1金属層が前記第1パッド上に位置するとともに、前記第2金属層が前記第2パッド上に位置するように、前記半導体素子を載置するステップと、前記実装基板上に載置した前記半導体素子の前記第1金属層と前記第1パッドとを固相接合し、前記第2金属層と前記第2パッドとを固相接合するステップと、を含む、半導体装置の製造方法である。
【選択図】図2
Description
他の例として、特許文献2には、導電性ペーストを介して実装基板上にLEDチップを横倒しした状態で実装するとともに、実装基板に設けられたスルーホールを利用して、電極を実装基板の裏面に引き出す方法が開示されている。さらに、特許文献3には、LEDチップにその端面から側面に回り込むL字型の電極を設けて、当該LEDチップを横倒しした状態で実装基板に実装する方法が開示されている。この方法によれば、L字型の電極に沿ってハンダや銀ペースト等の導電性ペーストがLEDチップの端面から側面に回り込んで接着面積が増す。これにより、両電極の接着強度が向上するとともに、熱引き等の面でも有利となる。
そこで、本発明は、電極を両側面に有する半導体素子を回路基板上に横倒しした状態実装する半導体装置の製造方法において、製造工程を簡略化することを目的とする。さらに、半導体素子の取り付け位置精度を向上することを目的とする。
導電性基板の一方の側にp側電極と該p側電極上に形成される厚さ3〜20μmの第1金属層とを備え、前記導電性基板の他方の側にn側電極と該n側電極上に形成される厚さ3〜20μmの第2金属層とを備える半導体素子、を準備するステップと、
第1パッド及び第2パッドを有する所定パターンが形成された実装基板上に、前記第1金属層が前記第1パッド上に位置するとともに、前記第2金属層が前記第2パッド上に位置するように、前記半導体素子を載置するステップと、
前記実装基板上に載置した前記半導体素子の前記第1金属層と前記第1パッドとを固相接合し、前記第2金属層と前記第2パッドとを固相接合するステップと、
を含む半導体装置の製造方法である。
本発明の製造方法の第1のステップでは、導電性基板の一方の側にp側電極と該p側電極上に形成される厚さ3〜20μmの第1金属層とを備え、導電性基板の他方の側にn側電極と該n側電極上に形成される厚さ3〜20μmの第2金属層とを備える半導体素子を準備する。半導体素子としてIII族窒化物系化合物半導体素子を挙げることができる。ここで、III族窒化物系化合物半導体とは、一般式としてAlXGaYIn1−X−YN(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦X+Y≦1)の四元系で表され、AlN、GaN及びInNのいわゆる2元系、AlxGa1−xN、AlxIn1−xN及びGaxIn1−xN(以上において0<x<1)のいわゆる3元系を包含する。III族元素の少なくとも一部をボロン(B)、タリウム(Tl)等で置換しても良く、また、窒素(N)の少なくとも一部もリン(P)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)等で置換できる。III族窒化物系化合物半導体は任意のドーパントを含むものであっても良い。n型不純物として、Si、Ge、Se、Te、C等を用いることができる。p型不純物として、Mg、Zn、Be、Ca、Sr、Ba等を用いることができる。かかるIII族窒化物系化合物半導体を積層して発光素子(LEDチップ)を構成することができる。発光のための層構成として量子井戸構造(多重量子井戸構造若しくは単一量子井戸構造)を採用することができる。そのほか、シングルへテロ型、ダブルへテロ型、ホモ接合型を採用することもできる。
導電性基板の材質は特に限定されず、GaN(窒化ガリウム)、SiC、Ga2O3などを採用できる。導電性基板の厚さは厚い方が好ましい。光の取り出し効率が向上するからである。また、半導体素子の実装もしやすくなる。導電性基板の厚さは例えば100μm〜500μm、好ましくは200μm〜400μm、とすることができる。
p側電極及びn側電極は高反射性の電極であることが好ましい。ここでいう「高反射性の電極」とは、半導体素子内部(半導体層及び基板)と電極の界面に入射する光に対して、高い反射率を有する電極を指す。高反射性の電極の材料は半導体素子から放出される光の波長に応じて適切なものを選択できる。高反射性の電極の材料として、例えば、Al、Ag、又はこれらを含む合金を選択することができる。
n型半導体層、活性層、p型半導体層、p側電極及びn側電極は、周知の有機金属気相成長法(MOCVD法)、分子線結晶成長法(MBE法)、ハライド系気相成長法(HVPE法)、スパッタ法、イオンプレーティング法等によって形成することができる。p型不純物をドープした後にIII族窒化物系化合物半導体を電子線照射、プラズマ照射若しくは炉による加熱にさらすことも可能である。なお、n型半導体層と活性層との間にnクラッド層を設けても良い。また、p型半導体層と活性層との間にpクラッド層を設けても良い。p型半導体層上にさらにn型半導体層を形成してnpn接合(トンネル接合)とすることもできる。また、p型半導体層とp側電極との間、又はn型半導体層とn側電極との間に、各電極の反射率を大きく低下させない程度の金属製の薄層を設けることとしてもよい。薄層の材質としては、Ti、TiN、Ni、Ptなどを採用することができる。このような薄層を設けることにより、電極と半導体層との密着性が向上するとともに接触抵抗が低減する。また、薄層の代わりに透明導電性酸化物層を設けても良い。p型半導体層と酸化物層との屈折率で決まる臨界角以上の光を全反射するため更なる反射率の向上を見込め、また密着性の向上及び接触抵抗の低減が図れるからである。さらに、透明導電性酸化物を多層として導電性DBR層とすることで、更なる反射率の向上を図っても良い。
p型半導体層の一部をエッチングして、当該エッチングした面のうちp型半導体層からn型半導体層にかかる領域に保護膜を形成してもよい。保護膜の材質は、SiO2など公知のものを採用できる。
既述の第2のステップ(半導体素子を載置するステップ)において、第1金属層と第1パッドとの間、及び第2金属層と第2パッドとの間に金属バンプをそれぞれ設け、第3のステップ(固相接合するステップ)において、当該金属バンプを介して第1金属層と第1パッドとを固相接合し、第2金属層と第2パッドとを固相接合することとしてもよい。これにより、第1金属層と第1パッド(及び第2金属層と第2パッド)の接合がより安定する。また、半導体素子を載置する際の位置決めが容易となる。金属バンプの材質は、第1金属層及び第2金属層と同一であることが好ましい。第1金属層と第1パッド(及び第2金属層と第2パッド)の接着性が良好となるからである。金属バンプは、公知の方法で形成することができる。例えば、当該実装基板上にフォトリソグラフィにより所定のパターンのレジスト層を設けた後に、メッキにより金属バンプを形成することができる。なお、固相結合を行う際の温度は700℃以下が好ましい。温度がこれよりも高いとチップの活性層などにダメージを与える恐れがあるからである。
以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説明する。
n型半導体層18として、GaN基板17の上にシリコン(Si)を1×1018cm−3ドープしたGaNから成る膜厚約4μmのnコンタクト層が形成される。さらにこのnコンタクト層の上に、Si濃度1×1018cm−3のInGaN層とSi濃度1×1018cm−3のGaN層とを20回繰り返し積層したnクラッド層が形成される。
pクラッド層の上には、Mg濃度4×1019cm−3のp−GaN層から成る膜厚50nmのpコンタクト層が形成され、その上には、Mg濃度2×1020cm−3のp−GaN層から成る膜厚15nmのp+コンタクト層が形成される。
次に図2(D)に示すように、p側電極21に第1金属層25を形成し、n側電極22に第2金属層26を形成する。第1金属層25及び第2金属層26はAuをメッキして形成する。第1金属層25及び第2金属層26の厚さはいずれも約20μmである(図1の第3ステップ13)。
次に図2(E)に示すように、GaN基板17をダイシングして個々のLEDチップ27を形成する(図1の第4ステップ14)。LEDチップ27の大きさは高さ約300μm、幅約150μm、奥行き約600μmで縦長の直方体である。
なお、本実施例では空間部31を空気層としたが、空間部31に絶縁体を充填しても良い。これにより空間部31での絶縁性が一層確保され、リークの発生がさらに防止される。
図4に示すように、第1ステップ11から第4ステップ14は半導体装置の製造方法1と同一である。その後、第1パッド28及び第2パッド29を有する所定パターンが形成された実装基板30の第1パッド28及び第2パッド29上にそれぞれ金属バンプを設ける(第4aステップ140)。金属バンプはAu製で、フォトリソグラフィーにより第1パッド28及び第2パッド29の所定位置に形成する。次に、第1金属層25が金属バンプを介して第1パッド28上に位置するとともに、第2金属層26が金属バンプを介して第2パッド29上に位置するように、LEDチップ27を載置する(第5ステップ150)。そして、実装基板30上に載置したLEDチップ27の第1金属層25と第1パッド28を金属バンプを介して固相接合し、第2金属層26と第2パッド29を金属バンプを介して固相接合する(第6ステップ160)。
図6(A)に示すように、LEDチップ270はGaN基板17、n型半導体層18、活性層19、p型半導体層20、p側電極21、n側電極22、第1金属層25、第2金属層26、保護層35、第1バリア層36、第2バリア層37を備える。LEDチップ270の形成方法は以下の通りである。LEDチップ27と同様にn型半導体層18、活性層19及びp型半導体層20を形成する(図1において示す第1ステップ)。続いて、n型半導体層18、活性層19及びp型半導体層20の一部をエッチングする。その後、p型電極21及びn型電極22を形成する(図1において示す第2ステップ)。その後、上記エッチングにより形成された側面を覆い且つp型電極が露出するようにSiO2を、PECVD、蒸着、スパッタ、塗布法などの通常の成膜法とリソグラフィ、エッチングにより形成して保護層35とする。その後、p型電極21の上にTiNからなる第1バリア層36を形成し、n型電極22の上にTiNからなる第2バリア層37を形成する。第1バリア層36、第2バリア層37には、TiNの他、W、Pt、Ni、Tiなどの金属またはこれらの窒化物や炭化物を用いることができる。これらのバリア材によりp側電極と第1金属層、あるいはn側電極t第2金属層の間の拡散を防止したり、密着性を向上させることができる。そして、第1バリア層36の上に第1金属層25を形成し、第2バリア層37の上に第2金属層26を形成する。このように形成したLEDチップ270もLEDチップ27と同様に、金属バンプ33、34を介して実装基板30に実装する。このように本発明の半導体装置の製造方法では、保護層35、第1バリア層36及び第2バリア層37を備えるLEDチップ270であっても、本発明の半導体装置の製造方法2と同様の効果を奏する。
17 GaN基板
18 n型半導体層
19 活性層
20 p型半導体層
21 p側電極
22 n側電極
25 第1金属層
26 第2金属層
27、270 LEDチップ
28 第1パッド
29 第2パッド
32、320、321 治具
33、34 金属バンプ
35 保護層
36 第1バリア層
37 第2バリア層
Claims (5)
- 導電性基板の一方の側にp側電極と該p側電極上に形成される厚さ3〜20μmの第1金属層とを備え、前記導電性基板の他方の側にn側電極と該n側電極上に形成される厚さ3〜20μmの第2金属層とを備える半導体素子、を準備するステップと、
第1パッド及び第2パッドを有する所定パターンが形成された実装基板上に、前記第1金属層が前記第1パッド上に位置するとともに、前記第2金属層が前記第2パッド上に位置するように、前記半導体素子を載置するステップと、
前記実装基板上に載置した前記半導体素子の前記第1金属層と前記第1パッドとを固相接合し、前記第2金属層と前記第2パッドとを固相接合するステップと、
を含む、半導体装置の製造方法。 - 前記半導体素子を準備するステップが、
導電性基板の上面側に、n型半導体層、活性層、p型半導体層を順次形成するステップと、
前記p型半導体層上にp側電極を形成し、前記導電性基板の裏面側にn側電極を形成するステップと、
前記p側電極に厚さ3〜20μmの第1金属層を形成し、前記n側電極に厚さ3〜20μmの第2金属層を形成するステップと、
前記導電性基板をダイシングして個々の半導体素子を形成するステップと、
を含む、請求項1に記載の製造方法。 - 前記固相結合は圧着又はかしめにより行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記半導体素子を載置する前記ステップにおいて、前記第1金属層と前記第1パッドとの間、及び前記第2金属層と前記第2パッドとの間に金属バンプをそれぞれ設け、
前記固相接合するステップにおいて、前記金属バンプを介して前記第1金属層と前記第1パッドとを固相接合し、前記第2金属層と前記第2パッドとを固相接合する、
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。 - 前記第1金属層、前記第2金属層、及び前記金属バンプの材質は、Au、Ag、Al、及び主成分としてこれらを含む合金からなる群より少なくとも一つ選択される、ことを特徴とする、請求項4に記載の製造方法。
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