JP2010086804A - イオン化装置及びイオン化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】分可能を低減させずに従来に比して小型化し得るイオン化装置及びイオン化方法を提案する。
【解決手段】緩和振動が生じる電圧値以上となるパルス状の駆動電圧を半導体レーザに印加し、パルス状の特異ピークをもつレーザ光を半導体レーザから出力させ、パルス状の特異ピークをもつレーザ光を、マトリックスとサンプルとの混晶に集光する。
【選択図】図1

Description

本発明は、生体分子(タンパク質、ペプチド、多糖など)に対するイオン化技術の分野に関するものである。
従来、化合物分析の一手法として、マトリックス支援によるレーザ脱離イオン化法(MALDI:Matrix Assisted Laser Desorption/Ionization)が知られている。このMALDI法は、サンプルとマトリックスとの混晶に対してレーザ光を照射することで、該サンプルをイオン化するものである。
またMALDI法ではレーザ光源として、窒素レーザ(波長337[nm])あるいはYAGレーサ(波長355[nm])等に代表されるように、ナノ秒UVレーザが一般的に用いられる(例えば特許文献1参照)。
特開2007−042299公報
ところで、サンプルをイオン化には高出力のレーザを要するため、該レーザパワーが弱まるとクラスタイオン等が生じ易く、分可能が悪くなる傾向にある。
一方、短パルスレーザ光源では、光発生器の外部に設けられた光学部品の作用より短パルス出力が実現される。このため短パルスレーザ光源は、一般的にサイズが大きく、装置全体として大型化する問題があった。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、分可能を低減させずに従来に比して小型化し得るイオン化装置及びイオン化方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明は、イオン化装置であって、半導体レーザと、緩和振動が生じる電圧値以上となるパルス状の駆動電圧を半導体レーザに印加し、パルス状の特異ピークをもつレーザ光を半導体レーザから出力させるレーザ制御部と、パルス状の特異ピークをもつレーザ光を、マトリックスとサンプルとの混晶に集光する光学レンズとをもつ。
また本発明は、イオン化方法であって、緩和振動が生じる電圧値以上となるパルス状の駆動電圧を半導体レーザに印加し、パルス状の特異ピークをもつレーザ光を半導体レーザから出力させるレーザ制御ステップと、パルス状の特異ピークをもつレーザ光を、マトリックスとサンプルとの混晶に集光する集光ステップとをもつ。
本発明では半導体レーザに対する電圧の印加によって、瞬間的に強いレーザ光を混晶における所定部位に集中させることができる。半導体レーザに対して電圧を印加する構成は現状でも一般的に小型なものとして実現できるので、本発明では、従来短パルス出力を実現させるものとして用いられていた光学機器よりも大幅な小型化が可能となる。これに加えて、瞬間的に強いレーザ光を混晶に集中させることができるため、クラスタイオンの発生等を低減し、分可能の低減を防止することができる。かくして、分可能を低減させずに従来に比して小型化し得るイオン化装置及びイオン化方法を実現できる。
以下、発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
[1.質量分析装置の構成]
[2.短パルスレーザ光源の構成]
[2−1.緩和振動モードによるレーザ光のパルス出力]
[2−2.特異モードによるレーザ光のパルス出力]
[2−3.駆動電圧の制御]
[3.動作及び効果]
[4.他の実施の形態]
[1.質量分析装置の構成]
図1において、本一実施の形態による質量分析装置1の構成を示す。この質量分析装置1は、イオン化部2と、飛行時間(TOF:Time of Flight)型のイオン分離部3とによって構成される。
イオン化部2は、モータ駆動によりxyz方向へ移動可能な可動ステージ11、短パルスレーザ光源12、レーザ光走査部13及び光学系14を有し、少なくとも可動ステージ11は真空管VD内に配される。
可動ステージ11におけるセット面には、マトリックスと、イオン化対象のサンプルとの混合物(混晶)がセットされる。マトリックスはサンプルに対するレーザエネルギーの伝達を仲介するものであり、レーザ光によりイオン化され易い物質とされる。この質量分析装置1の分析結果として得られるスペクトルはサンプルとマトリックスの混晶の状態に大きく左右されるため、サンプルに適したマトリックスが適宜選択される。一般には、イオン化補助剤として金属等の粉末がマトリックスに加えられる。
代表的なマトリックスとして、シナビン酸、CHCA(α−シアノ−4−ヒドロキシケイ皮酸)、フェルラ酸(trans−4−ヒドロキシ−3−メトキシケイ皮酸)、ゲンチシン酸(2,5−ヒドロキシ安息香酸)、HPA(3−ヒドロキシピコリン酸)又はジスラノール(1,8−ジヒドロキシ−9,10−ジヒドロアントラセン−9−オン)等がある。
イオン化部2は、短パルスレーザ光源12から出射されるレーザ光を、光学系14を経て、該光学系14の対物レンズ14Aによって可動ステージ11のセット面にセットされる混晶に集光する。またイオン化部2は、混晶に対するレーザ光の集光位置をレーザ光走査部13によって適宜調整するようになされている。
混晶にレーザ光が集光された場合、集光部分におけるマトリックスは直ちに励起され、得られたエネルギーの一部がサンプルの分子に吸収される。この結果、マトリックスとサンプルは気化され、同時にマトッリックスとサンプルとの間でプロトンの授受が起って、サンプルが分解されることなくイオン化される。ちなみに、このとき生じるイオンは、レーザ光が高出力である場合、ほとんど、[M+H]、[M+Na]、又は[M−H]等のように一価として生成される。まれに、[M+2H]2のように多価として生成される場合もある。
このようにイオン化部2は、イオン化対象のサンプルとマトリックスとの混合物(混晶)に対してレーザ光を当ててイオン化することで、大型の生体分子であっても壊すことなくイオン化し得るようになされている。
イオン分離部3は、真空ポンプを介して真空状態の維持が可能とされる真空管VDと、該真空管VD内に配される加速部21及びイオン検出部22と、該真空管VD外に配されるコンピュータ23とを有する。
イオン分離部3は、イオン化部2で得られるイオンを加速器21により加速させてドリフト空間に導入する。そして分離部3は、ドリフト空間を経て到来するイオンをイオン検出器22により検出し、当該検出結果をコンピュータ23に送出する。
コンピュータ23は、イオン検出器22での計測結果から、イオン源であるイオン化部2からイオン検出器22までの飛行時間を求める。そしてコンピュータ23は、飛行時間に基づいて電荷に対する質量の比([m/z])を算出し、該算出結果からサンプルの質量を算出する。
またコンピュータ23は、サンプルの質量表示に関する命令が与えられた場合、該命令に応じて、質量電荷比又は質量の算出結果や、サンプルに関する情報を所定の表示態様で適宜モニタに表示する。
このようにイオン分離部3は、真空中でのイオンの飛行時間が異なることを利用してイオンを質量電荷比で分離し、該分離結果からサンプルの質量情報を得ることができるようになされている。
またこのイオン分離部3におけるコンピュータ23には、可動ステージ11のセット面に対する像を撮るカメラ31が接続される。コンピュータ23は、カメラ31から与えられる撮像データに基づいて、可動ステージ11のセット面に配されるサンプルの像を所定の表示態様でモニタに表示するとともに、マウスの移動に応動したカーソルを表示する。
そしてコンピュータ23は、サンプルに対するレーザ光の位置の指定に関するデータがマウスから与えられた場合、当該指定位置にレーザ光が照射されるようにレーザ光走査部13を制御する。
さらにこのコンピュータ23は、サンプルに対するレーザ光の焦点が合うように可動ステージ11又は短パルスレーザ光源12における絞りを制御し得るようになされている。
したがってこの質量分析装置1は、可動ステージ11上のサンプルをモニタで観察させながら、実際のサンプルに対してイオン化すべき位置を指定し、その位置での質量情報を得ることができるようになされている。
この実施の形態の場合、レーザ光走査部21に対する制御手法として、短パルスレーザ光源12におけるレーザ光の出射位置を物理的に動かす手法ではなく、液晶位相変調素子に対する位相を、レーザスポット位置に対応するレーザ光だけがサンプルに向かうように変える手法が採用される。
したがってこの質量分析装置1は、レーザ光の出射位置を物理的に動かす場合に比して、短パルスレーザ光源12に対する可動範囲を要することなくレーザ光の照射位置を調整でき、小型化を図ることができるようになされている。
[2.短パルスレーザ光源の構成]
次に、短パルスレーザ光源12の構成を具体的に説明する。図2に示すように、この短パルスレーザ光源12は、レーザ制御部30と半導体レーザ40とから構成される。
半導体レーザ40は、半導体発光を用いる一般的な半導体レーザ(例えばソニー株式会社製、SLD3233)でなる。この半導体レーザ40は、レーザ制御部30による駆動電圧制御(詳しくは後述する)のもとに、レーザ光をパルス出力するようになされている。
レーザ制御部30は、パルス生成器31及びLD(Laser Diode)ドライバ32とから構成される。図3(A)に示すように、パルス生成器31は、離散的にパルス状の生成信号パルスSLwを発生するパルス信号SLを生成し、LDドライバ32に供給する。このときパルス生成器31は、例えば外部機器の制御に応じて、生成信号パルスSLwの信号レベルを制御する。
図3(B)に示すように、LDドライバ32は、パルス信号SLを所定の増幅率で増幅することにより、生成信号パルスSLwに対応して駆動電圧パルスDJwを発生するレーザ駆動電圧DJを生成し、半導体レーザ40に供給する。駆動電圧パルスDJwの電圧値は、生成信号パルスSLwの信号レベルに応じて決定される。
半導体レーザ40は、このレーザ駆動電圧DJに応じてレーザ光LLをパルス出力する。
このように短パルスレーザ光源12は、レーザ制御部30の制御により、半導体レーザ40からレーザ光を直接的にパルス出力するようになされている。
[2−1.緩和振動モードによるレーザ光のパルス出力]
レーザの特性を表すいわゆるレート方程式は、次式
Figure 2010086804
とされる。この(1)式における「Γ」は閉込め係数、「τph」は光子寿命、「τ」はキャリア寿命、「C」は自然放出結合係数、「d」は活性層厚、「q」は電荷素量、「gmax」は最大利得、「N」はキャリア密度、「S」は光子密度、「J」は注入キャリア密度、「c」は光速、「N」は透明化キャリア密度、「n」は群屈折率をそれぞれ表す。
一般的な半導体レーザでは、注入キャリア密度J(すなわちレーザ駆動電圧DJ)の増大に応じてキャリア密度Nが飽和状態の少し手前から発光が開始される。そして、注入キャリア密度Jの増大に伴って光子密度S(すなわち出射光強度)が増大することとなる。
ここで、(1)式に示したレート方程式から、発光開始時間τdを算出することができる。すなわち発振以前のため光子密度S=0とすると、(1)式は次式
Figure 2010086804
と表すことができる。この(2)式におけるキャリア密度Nをスレショールド値Nthとすると、発光開始時間τdは次式
Figure 2010086804
と表すことができる。この(3)式からも分かるように、発光開始時間τdは注入キャリア密度Jに反比例する。この注入キャリア密度Jの振幅は、レーザ駆動電圧DJが大きいと、発光開始直後に緩和振動によって最も大きい第1波として現れ、第2波、第3波と徐々に減衰し、安定化に至る。
一般的なレーザ光源では、半導体レーザに対して緩和振動の殆どみられない条件(電圧値)となる比較的小さいレーザ駆動電圧DJを印加することにより、敢えて出射開始直後の出射光強度の差異を小さくし、レーザ光LLの出力を安定させている。
本実施の形態による短パルスレーザ光源12では、緩和振動を生じさせて、レーザ光の瞬間的な出射光強度の最大値が安定値よりも増大(例えば1.5倍以上)される。
すなわち図4に示すように、レーザ制御部30は、緩和振動を生じさせるための電圧値(以下、これを振動電圧値αと呼ぶ)の駆動電圧パルスDJwを発生するレーザ駆動電圧DJを生成し、これを半導体レーザ40に印加する(図4(B))。駆動電圧パルスDJwのパルス幅は、発光開始時間τdと振動周期taとを加算(τd+ta)した時間(以下、これを電流波供給時間βと呼ぶ)とされる。
これにより短パルスレーザ光源12は、図4(C)に示すように、半導体レーザ40から緩和振動による第1波のみからなるパルス状のレーザ光LL(以下、これを振動出力光LMpと呼ぶ)を出射することができるようになされている。
また短パルスレーザ光源12は、大きな電圧値でなるレーザ駆動電圧DJを印加する時間を短縮することができるため、半導体レーザ40の過発熱などにより生じる当該半導体レーザ40の不具合を抑制することができるようになされている。
ちなみに、振動電圧値αよりも小さい振動電圧値βでなる駆動電圧パルスDJwを半導体レーザ40に印加した場合(図4(D))、出射光強度の比較的小さい振動出力光LMp(図4(E))が半導体レーザ40から出射される。
ここで、一般的な半導体レーザ(ソニー株式会社製、SLD3233VF)に対して、比較的大きなレーザ駆動電圧DJを印加した時に測定された出射光強度を、図5に示す。この図からも分かるように、光子密度Sにみられた緩和振動が出射光強度として実際に生じる。なお図5では、レーザ駆動電圧DJを半導体レーザに対して矩形のパルス状に供給した場合に得られたレーザ光LLの波形を示している。
このように短パルスレーザ光源12は、緩和振動モードを実行した場合、緩和振動による第1波のみからなるパルス状のレーザ光LL(振動出力光LMp)を、半導体レーザ40から出射することができるようになされている。
[2−2.特異モードによるレーザ光のパルス出力]
ここで、駆動電圧パルスDJwの電圧値を変化させた場合のレーザ光LLの変化を測定した実験の結果について説明する。
まず、図6において、この実験で用いた、短パルスレーザ光源12から出射されたレーザ光LLを分析する光測定装置50の構成を示す。
この光測定装置100では短パルスレーザ光源12における半導体レーザ40から出射されたレーザ光LLは、コリメータレンズ51に供給される。レーザ光LLは、コリメータレンズ51によって発散光から平行光に変換され、BPF(Band Pass Filter)52を介して集光レンズ53へ入射される。
この実験では、この集光レンズ53によって集光された後のレーザ光LLが、光サンプルオシロスコープ54(浜松ホトニクス株式会社製、C8188−01)及び光スペクトルアナザイザ55(株式会社エーディーシー製、Q8341)により測定及び分析された。
またこの実験では、コリメータレンズ51及び集光レンズ53間にパワーメータ56(株式会社エーディーシー製、Q8230)が設置され、レーザ光LLの出射光強度が測定された。なおこの実験では、BPF52は必要に応じて設置又は除去された。
図7及び図8において、駆動電圧パルスDJwの最大電圧値Vmaxを変化させたときに得られたレーザ光LLの出射光強度について、光スペクトルアナライザ57によって測定した結果を示す。ちなみに、この測定において、BPF52は設置されていない。
図7に示すように、駆動電圧パルスDJwの最大電圧値Vmaxが6[V]のとき、レーザ光LLの波形にはピークが大きなピークが複数見られることから、当該レーザ光は振動出力光LMpといえる。
一方、図8に示すように、駆動電圧パルスDJwの最大電圧値Vmaxが42[V]のとき、レーザ光LLの波形には先頭部分のピーク及び緩やかに減衰するスロープ部分が見られた。
このことから、振動電圧値αよりも大きな特異電圧値β(すなわち最大電圧値Vmax)でなる駆動電圧パルスDJwを半導体レーザ40に供給した場合、振動出力光LMpとはその波形及び波長の異なるレーザ光LLが出力されることが分かる。なお、発光開始時間τdも上述したレート方程式から導かれる(3)式とは一致しなかった。
このレーザ光LLの波長は、安定化時におけるレーザ光の波長よりも約6[nm](6±2[nm]以内)短波長側にピークを有することが確認されている。以下、このレーザ光LLを特異出力光LApと呼び、当該特異出力光LApを出力する半導体レーザ40のモードを特異モードと呼ぶ。
ちなみに、短波長側にピークをもつのは、最大電圧値Vmaxの上昇に伴いレーザ光LLが振動出力光LMpから特異出力光LApへ変化する過程において、長波長側のピークが徐々に減衰し、代りに短波長側のピークが増大していくものと考えられる。
また、パワーメータ56による測定(半導体レーザ40としてソニー株式会社製、SLD3233を使用)の結果、この特異ピークAPKの出射光強度は、約12[W]と緩和振動モードにおけるレーザ光LLの最大の出射光強度(約1〜2[W])と比して、非常に大きいことが確認された。なお光サンプルオシロスコープ54の解像度が低いためこの出射光強度は図面には表われていない。
またストリークカメラ(図示せず)による分析の結果、特異ピークAPKは、ピーク幅が10[ps]程度であり、緩和振動モードにおけるピーク幅(約30[ps])と比して、小さくなることが確認された。なお光サンプルオシロスコープ54の解像度が低いためこのピーク幅は図面には表われていない。
また特異スロープASPは、その波長が通常モードにおけるレーザ光LLの波長と同一であり、最大の出射光強度は約1〜2[W]程度であった。
以上のように、半導体レーザ40に対して、緩和振動を生じさせる電圧値よりもさらに大きい特異電圧値でβなるレーザ駆動電圧DJが印加された場合、図9に示すように、最初に出現する特異ピークAPKと、続いて出現するスロープASPとからなる特異出力光LApが出射される。なおこの実験とは異なる半導体レーザを用いた場合であっても、同様の結果が得られている。
本実施の形態による短パルスレーザ光源12では、レーザ制御部30が、半導体レーザ40に対し、振動電圧値αでなるレーザ駆動電圧DJだけでなく、該振動電圧値αよりもさらに大きい特異電圧値βでなるレーザ駆動電圧DJし得るようになされている。
これによりレーザ制御部30は、図9に示したように、半導体レーザ40を特異モードに遷移させ、レーザ光LLとして、当該半導体レーザ40から非常に大きい特異ピークAPKを有する特異出力光LApを出射させることができる。
[2−3.駆動電圧の制御]
ところで、本実施の形態による短パルスレーザ光源12には、コンピュータ23(図1)から、図10に示すように、パルス生成器31における設定パルスSLsのパルス幅Wsと、当該設定パルスSLsの高さHsとの設定情報が与えられる。
短パルスレーザ光源12は、この設定情報に示される設定内容にしたがって生成信号パルスSLwにおける信号パルス幅及び信号レベルを変化させることにより、LDドライバ32によって生成される駆動電圧パルスDJwの最大電圧値Vmax及び生成信号パルスSLwの信号パルス幅を切り換える。
例えば、駆動電圧パルスDJwの最大電圧値Vmaxを増大し、生成信号パルスSLwの信号パルス幅を大きくした場合、特異ピークAPKの最大出射光強度が増大され、特異スロープASPが大きくなる。
また、駆動電圧パルスDJwの最大電圧値Vmaxを増大し、生成信号パルスSLwの信号パルス幅を小さくした場合、特異ピークAPKの最大出射光強度が維持され、特異スロープASPが小さくなる。
また、駆動電圧パルスDJwの最大電圧値Vmaxを低減し、生成信号パルスSLwの信号パルス幅を大きくした場合、特異ピークAPKの最大出射光強度が維持され、特異スロープASPが大きくなる。
また、駆動電圧パルスDJwの最大電圧値Vmaxを低減し、生成信号パルスSLwの信号パルス幅を大きした場合、特異ピークAPKの最大出射光強度が小さく、特異スロープASPも小さくなる。
このようにこの短パルスレーザ光源12は、コンピュータ23(図1)から送出される設定情報にしたがって生成信号パルスSLwにおける信号パルス幅及び信号レベルを変化させることで、特異出力光LApにおける特異ピークAPKと特異スロープASPの割合を可変することができる。このことは既に本出願人により確認されている。
また短パルスレーザ光源12は、コンピュータ23(図1)から送出される設定情報にしたがって生成信号パルスSLwにおける信号レベルを振動電圧値αとすることで、緩和振動パルスのレーザ光LL(振動出力光LMp)を得ることもできる。
以上のようにこの短パルスレーザ光源12は、駆動電圧DJにおける駆動電圧パルスDJwの電圧値を切り換えることにより、緩和振動モード又は特異モードの切り換えに加えて、特異モードでの特異出力光LApにおける特異ピークAPKのレベル(高さ)を調整し得るようになされている。
[3.動作及び効果]
以上の構成において、この質量分析装置1は、緩和振動が生じる電圧値以上となるパルス状の駆動電圧DJを半導体レーザ40に印加し、該半導体レーザ40からパルス状の特異ピークAPKをもつレーザ光LLを出力させる(主に図4又は図9参照)。
そして質量分析装置1は、この特異ピークAPKをもつレーザ光LLを、光学系14に含まれる対物レンズによって可動ステージ11に配されるサンプルとマトリックスとの混晶に集光する(主に図1参照)。
したがってこの質量分析装置1では、半導体レーザ40に対する電圧の印加によって、瞬間的に強いレーザ光を混晶における所定部位に集中させることができる。
半導体レーザ40に対して電圧を印加する構成は現状でも一般的に小型なものとして実現できるので、この質量分析装置1では、従来短パルス出力を実現させるものとして用いられていた光学機器よりも大幅な小型化が可能となる。これに加えてこの質量分析装置1では、瞬間的に強いレーザ光を混晶に集中させることができるため、クラスタイオンの発生等を低減し、分可能の低減を防止することができる。
また、この質量分析装置1は、パルス状の駆動電圧DJ(駆動電圧パルスDJw)に対する電圧値を切り換えて、緩和振動を発生させ又は特異ピークAPKの強度を調整する(主に図10参照)。
したがってこの質量分析装置1では、サンプルに応じて、該サンプルに対する特異ピークAPKのレベル、つまりパルス強度を選択できる。サンプルに応じたパルス強度を選択できるということは、装置の消費電力の低減、分解能の向上の観点で有用となる。
また、この質量分析装置1は、駆動電圧パルスDJwのパルス幅を切り換えることにより、特異出力光LApにおける特異ピークAPKと特異スロープASPの割合を調整する(主に図10参照)。
すなわちこの質量分析装置1では、駆動電圧パルスDJwのパルス幅を切り換えて、特異出力光LApにおける特異スロープASPを抑制することが可能である。この特異スロープASPはイオン化には不要であり、サンプルに対するダメージの要因になる場合も否定できない。したがって、特異出力光LApにおける特異スロープASPを抑制できるということは、分解能の向上の観点で有用となる。
ところで、従来のMALDI法では、上述したようにUVレーザが一般に用いられる。またIRレーザを用いたMALDI法も知られている。このIR−MALDI法では、UV−MALDI法よりもさらにソフトなイオン化が可能となる利点がある反面、IRレーザにより深い貫通穴を形成する欠点がある。
これに対し、この質量分析装置1は青紫色レーザ光を出射する半導体レーザ40が採用されるため、上述における利点欠点の中間的な効果を奏し得るMALDI法として期待できる。
一般に、光学系にはガラス材のレンズが用いられるが、該レンズを採用した場合、300[nm]台の波長のレーザ光を用いると透過率が落ちる。これに対しこの質量分析装置1では、400[nm]台の波長のレーザ光を用いているので、導波路に介在される光学系14に対して、透過率を向上させるような特別な対策を施すこともなく、高出力のレーザをサンプルに印加できる。
以上の構成によれば、半導体レーザ40に対する電圧の印加によって、瞬間的に強いレーザ光を混晶に集中させることができるようにしたことにより、分解能を低減させずに従来に比して小型化し得る質量分析装置1を実現できる。
[4.他の実施の形態]
上述の実施の形態では、駆動電圧パルスDJwのパルス幅を切り換えて特異スロープASPが抑制された。しかしながら抑制手段はこの実施の形態のように電気的抑制に代えて、光学的抑制により実現するようにしてもよい。
具体的には、半導体レーザ40と、対物レンズ12Aとの間におけるレーザ光の光路上に、使用すべき半導体レーザ40から出射されるレーザ光の波長を中心とする所定波長域の波長をカットするBPFを設ける。例えば図9で上述したように、特異スロープASPは半導体レーザ40から出射されるレーザ光と同等の波長となる一方、特異ピークAPKはレーザ光の波長よりも短波長となる。したがって、当該BPFを設けることで、特異スロープASPを選択的に抑制することができる。
また上述の実施の形態では、1つの半導体レーザ40から単一波長のレーザ光が出射された。しかしながら他の実施の形態として、互いに波長の異なるレーザ光を出射する複数の半導体レーザのうち、対象とされる半導体レーザからレーザ光を出射する形態が適用されてもよい。
例えば図11に示すように、UVレーザを出射する半導体レーザ40Aと、青紫レーザを出射する半導体レーザ40Bとが、コンピュータ23に接続される切換スイッチ33を介してLDドライバ32に接続される。またUVレーザ又は青紫レーザはダイクロックプリズム50によってレーザ光走査部13に導かれる。この図11に示す例によれば、使用すべき半導体レーザ40A又は40Bの選択に応動して、レーザ制御部30が駆動電圧DJの出力先を切り換えることができる。
このように、互いに波長の異なるレーザ光を出射する複数の半導体レーザのうち、対象とされる半導体レーザからレーザ光を出射する形態を適用した場合、非共有結合の有無やその多少に応じて、レーザ光の波長を選択することができる。つまり、オリゴヌクレオチドのように非共有結合のサンプルをイオン化する場合には、UVレーザに比してソフトイオン化傾向にある青紫レーザを出射する半導体レーザ40Bを用いるといったことが可能となる。
また上述の実施の形態では、短パルスレーザ光源がパルス幅による特異スロープと立上スロープによるモードとの双方が制御された。しかしながら他の実施の形態として、いずれか一方の制御を実行する形態が適用されてもよい。
また上述の実施の形態では、パルス幅による特異スロープの制御と同時に駆動電圧パルスDJwの最大電圧値Vmaxが調整された。しかしながら他の実施の形態として、制御と調整のいずれか一方を実行する形態が適用されてもよい。
また上述の実施の形態では、設定パルスSLsの高さHsの設定により駆動電圧パルスDJwの最大電圧値Vmaxが調整された。しかしながらこの調整手法はこの実施の形態に限るものではない。例えば、LDドライバ32における増幅率を変化させることにより最大電圧値Vmaxを調整する調整手法が適用できる。
また上述の実施の形態では、駆動電圧パルスDJwとして矩形状のパルス電流が供給された。しかしながら供給手法はこの実施の形態に限るものではない。例えば、短時間に亘って大きな振動電圧値αでなるパルス電流が供給されてもよく、また正弦波状でなる駆動電圧パルスDJwが供給されてもよい。
また上述の実施の形態では、半導体レーザ40として一般的な半導体レーザ(ソニー株式会社製、SLD3233など)が用いられた。要は、p型とn型の半導体を用いてレーザ発振を行ういわゆる半導体レーザであれば良い。また敢えて緩和振動を大きく生じさせやすくした半導体レーザを用いることがさらに好ましい。
また上述の実施の形態では、特異ピークAPKをもつレーザ光により脱離されるサンプルのイオンを飛行させる飛行部として、イオンを直線的に飛行させるリニア型が適用された(図1)。しかしながら飛行部はこの実施の形態に限定されるものではない。この他に、リフレクトロン等の静電場ミラーを用いてイオンの向きを反転させるリフレクトロン型または同一飛行空間を複数回飛行させる周回型を適用することが可能である。
また上述の実施の形態では、イオン化部を真空とする質量分析装置1が適用されたがこの形態に限るものではない。例えば、大気圧下でイオン化可能な質量分析装置(いわゆるAP(Atmospheric Pressure)−MALDI)を適用することができる。
本発明は、生物実験、医薬の創製又は患者の経過観察などのバイオ産業上において利用可能である。
質量分析装置の構成を示す略線/ブロック図である。 短パルスレーザ光源の構成を示す略線/ブロック図である。 パルス信号とレーザ駆動電圧を示す略線図である。 駆動電流と出射光強度の説明に供する略線図である。 実際の発光波形を示す略線図である。 光測定装置の構成を示す略線図である。 実験結果(1)を示すグラフである。 実験結果(2)を示すグラフである。 特異出力光の波形を示す略線図である。 パルス幅による特異出力光の制御の説明に供する略線図である。 他の実施の形態の説明に供する略線図である。
符号の説明
1……質量分析装置、2……イオン化部、3……イオン分離部、11……可動ステージ、12……短パルスレーザ光源、13……レーザ光走査部、14……光学系、21……加速部、22……イオン検出部、23……コンピュータ、30……レーザ制御部、31……パルス生成部、32……LDドライバ、40……半導体レーザ、VD……真空管、τd……発光開始時間、DJ……レーザ駆動電圧、DJw……駆動電圧パルス、LL……レーザ光、SL……パルス信号、SLw……生成信号パルス、LMp……振動出力光、LAp……特異出力光、APK……特異ピーク、ASP……特異スロープ。

Claims (7)

  1. 半導体レーザと、
    緩和振動が生じる電圧値以上となるパルス状の駆動電圧を上記半導体レーザに印加し、パルス状の特異ピークをもつレーザ光を上記半導体レーザから出力させるレーザ制御部と、
    上記パルス状の特異ピークをもつレーザ光を、マトリックスとサンプルとの混晶に集光する光学レンズと
    を有するイオン化装置。
  2. 上記レーザ制御部は、
    上記パルス状の駆動電圧に対する電圧値を切り換えて上記特異ピークの強度を調整する、請求項1に記載のイオン化装置。
  3. 上記特異ピークに続いて該特異ピークの強度よりも小さく現れる特異スロープを抑制する抑制手段
    をさらに有する請求項1に記載のイオン化装置。
  4. 上記半導体レーザは、400[nm]〜410[nm]に含まれる波長のレーザ光を出射するものである、請求項2又は請求項3に記載のイオン化装置。
  5. 上記半導体レーザは、
    互いに波長の異なるレーザ光を出射する複数の半導体レーザでなり、
    上記レーザ制御部は、
    上記複数の半導体レーザのうち、対象とされる半導体レーザに上記駆動電圧パルスの出力先を切り換える、請求項2又は請求項3に記載のイオン化装置。
  6. 上記パルス状の特異ピークをもつレーザ光により脱離されるサンプルのイオンを飛行させる飛行部と、
    上記イオンの飛行時間から質量電荷比を算出する算出部と
    をさらに有する請求項5に記載のイオン化装置。
  7. 緩和振動が生じる電圧値以上となるパルス状の駆動電圧を半導体レーザに印加し、パルス状の特異ピークをもつレーザ光を上記半導体レーザから出力させるレーザ制御ステップと、
    上記パルス状の特異ピークをもつレーザ光を、マトリックスとサンプルとの混晶に集光する集光ステップと
    を有するイオン化方法。
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