JP2010086664A - 導電性微粒子、異方性導電材料、及び、接続構造体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材微粒子の表面に、ニッケルを含有する金属層と、金又はパラジウムを含有する導電層とが順次積層されている導電性微粒子であって、前記導電層の厚さが10nm以下であり、かつ、表面に炭素数6〜22のアルキル基を有する導電性微粒子。
【選択図】なし
Description
以下に本発明を詳述する。
しかしながら、このような導電性微粒子は、電気接続の信頼性の点で問題があった。導電層の厚さを10nm以下にしようとすると、均一な被覆は困難となり、ニッケルを含有する金属層の一部が導電層により被覆されずに露出してしまう。また、衝撃等によって導電層が剥離した場合にも、ニッケルを含有する金属層の一部が露出する。このように露出した金属層が酸化されてしまうために、電気接続の信頼性が低下すると考えられた。
本発明者は、このような導電性微粒子の表面に、炭素数6〜22のアルキル基を導入することにより、電気接続の信頼性が著しく向上することを見出し、本発明を完成した。
上記樹脂微粒子は特に限定されず、例えば、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリアルキレンテレフタレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂等で構成される樹脂微粒子が挙げられる。
上記ポリオレフィン樹脂は特に限定されず、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイソブチレン樹脂、ポリブタジエン樹脂等が挙げられる。上記アクリル樹脂は特に限定されず、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリメチルアクリレート樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
K値(N/mm2)=(3/√2)・F・S−3/2・R−1/2
F:樹脂微粒子の10%圧縮変形における荷重値(N)
S:樹脂微粒子の10%圧縮変形における圧縮変位(mm)
R:樹脂微粒子の半径(mm)
なお、上記基材微粒子の平均粒子径は、光学顕微鏡又は電子顕微鏡を用いて無作為に選んだ50個の基材微粒子の粒子径を測定し、測定した粒子径を算術平均することにより求めることができる。
上記金属層は、上記基材微粒子の表面に直接形成されていてもよい。また、上記金属層は、上記金属層と上記基材微粒子との間に、下地金属層が形成されていてもよい。
上記下地金属層を構成する金属は特に限定されず、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、カドミウム等が挙げられる。
なお、上記金属層のニッケル含有率は、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析装置(堀場製作所社製「ICP−AES」)、蛍光X線分析装置(島津製作所社製「EDX−800HS」)等を用いて測定することができる。
なお、上記金属層の厚さは、無作為に選んだ10個の導電性微粒子の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して測定し、測定値を算術平均した厚さである。
なお、上記金属層の厚さは、無作為に選んだ10個の導電性微粒子の断面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察して測定したときの、最大厚さの平均値を意味する。
なお、上記表面には、最表面層である金又はパラジウムを含有する導電層と、導電層によって被覆されずに露出したニッケルを含有する金属層との両方が含まれる。
上記アルキル基は直鎖構造のアルキル基であってもよいし、分岐構造のアルキル基であってもよいが、直鎖構造のアルキル基であることが好ましい。
上記リン酸エステル水溶液のリン酸エステルの濃度は特に限定されないが、リン酸エステルの濃度の好ましい下限は0.5重量%、好ましい上限は3重量%である。
なお、上記リン酸エステル水溶液は、テトラヒドロフランや、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール等の有機溶剤を含有してもよい。
上記アルコキシシラン水溶液のアルコキシシランの濃度は特に限定されないが、アルコキシシランの濃度の好ましい下限は0.5重量%、好ましい上限は3重量%である。
なお、上記アルコキシシラン水溶液は、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール等の有機溶剤を含有してもよい。
上記アルキルチオールが溶解している溶液の上記アルキルチオールの濃度は特に限定されないが、アルキルチオールの濃度の好ましい下限は0.5重量%、好ましい上限は3重量%である。
なお、上記アルキルチオールが溶解している溶液は、アルキルチオールが溶解すれば特に限定されず、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール等の有機溶剤を含有してもよい。
上記ジアルキルジスルフィドが溶解している溶液の上記ジアルキルジスルフィドの濃度は特に限定されないが、ジアルキルジスルフィドの濃度の好ましい下限は0.5重量%、好ましい上限は3重量%である。
なお、上記ジアルキルジスルフィドが溶解している溶液は、ジアルキルジスルフィドが溶解すれば特に限定されず、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール等の有機溶剤を含有してもよい。
電解めっき法を用いて基材微粒子の表面に、ニッケルを含有する金属層を形成すると、ニッケル含有率が高い金属層が形成できる。しかし、電解めっき法を用いて、平均粒子径が100μm未満の基材微粒子の表面に、金属層を形成させると、基材微粒子が凝集してしまうことがあった。
従来の無電解めっき法では、基材微粒子が分散している懸濁液に、還元剤を含有する無電解ニッケルめっき液を滴下していたため、懸濁液中の還元剤濃度が高くなる。還元剤由来のリンやホウ素等が金属層に含まれるため、金属層のニッケル含有率が低くなることがあった。また、このような無電解めっき法では、懸濁液のpHや、液温を調整しても、金属層のニッケル含有率を高くすることは困難であった。
したがって、本発明では、ニッケル含有率が高い金属層を形成するために、無電解めっき浴中の還元剤の濃度を低く保ちながら、前期めっき工程と、後期めっき工程とを行うことが好ましい。このような工程で無電解めっきを行うことにより、ニッケル含有率が高い金属層を得ることができる。
上記エッチング工程は、クロム酸、硫酸−クロム酸混液、過マンガン酸溶液等の酸化剤や、塩酸、硫酸等の強酸や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の強アルカリの水溶液等を用いて基材微粒子の表面に微小な凹凸を形成させ、金属層の密着をよくするための工程である。
例えば、上記無電解めっき工程において、前期めっき工程の反応が停止した後、金属層が形成された基材微粒子を洗浄する。洗浄された基材微粒子を還元剤が含まれないイオン交換水等に分散させ、後期めっき工程を行なうことが好ましい。このようなめっき工程を有することで、金属層に含まれるリンやホウ素等の含有率を低減できる。
上記ビニル樹脂は特に限定されないが、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂等が挙げられる。
上記熱可塑性樹脂は特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
上記硬化性樹脂は特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、上記硬化性樹脂は、常温硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂、湿気硬化型樹脂であってもよい。上記硬化性樹脂は硬化剤と併用してもよい。
上記熱可塑性ブロック共重合体は特に限定されないが、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物等が挙げられる。
上記エラストマーは特に限定されないが、例えば、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等が挙げられる。
これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
また、上記バインダー樹脂と、本発明の導電性微粒子とを混合することなく、別々に用いて異方性導電材料としてもよい。
本発明の接続構造体は、一対の回路基板間に、本発明の導電性微粒子又は本発明の異方性導電材料を充填することにより、一対の回路基板間を電気接続させた接続構造体である。
(1)樹脂微粒子の作製
ポリビニルアルコールを3重量%含む水溶液800重量部に、ジビニルベンゼン70重量部と、トリメチロールプロパントリメタクリレート30重量部と、過酸化ベンゾイル2重量部とを加え、混合物を攪拌した。窒素気流下にて、混合物を撹拌しながら80℃で、15時間重合し、樹脂微粒子を得た。
得られた樹脂微粒子を蒸留水及びメタノールで洗浄した後、分級操作を行った。樹脂微粒子の平均粒子径は4.1μm、変動係数は5.0%であった。
得られた樹脂微粒子10gをエッチング処理し水洗した。パラジウムイオンを吸着させた樹脂微粒子を0.5重量%のジメチルアミンボラン水溶液に添加し、パラジウムが付与された樹脂微粒子を得た。
パラジウムが付与された樹脂微粒子10gを、イオン交換水1200mLに分散させ、めっき安定剤4mLを添加し、懸濁液Aを作製した。次いで、硫酸ニッケル450g/Lと、次亜リン酸ナトリウム150g/Lと、クエン酸ナトリウム116g/Lと、めっき安定剤6mLとの混合溶液120mLをアンモニアでpH8.5に調整し、前期めっき液を作製した。懸濁液Aに、81mL/分の添加速度で定量ポンプを通して、前期めっき液を添加した。その後、水溶液のpHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するまで、前期めっき工程を行った。前期めっき工程が終了した後、めっき液をろ過し、粒子を蒸留水及びメタノールで洗浄した。洗浄した粒子を、イオン交換水1200mLに分散させ、懸濁液Bを作製した。
次いで、めっき液をろ過し、粒子を蒸留水及びメタノールで洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥させ、ニッケルを含有する金属層が形成された樹脂微粒子を得た。
なお、蛍光X線分析装置(島津製作所社製「EDX−800HS」)により測定すると、金属層のニッケル含有率は97重量%であった。また、金属層の厚さは、0.1μmであった。
次に、塩化金ナトリウム3gを含むイオン交換水1000mLに金属層が形成された樹脂微粒子10gを加えて水性懸濁液を調製した。
得られた水性懸濁液に、錯化剤としてメルカプトコハク酸を20g、2−アミノピリジン0.5g、還元剤としてチオ尿素を3g、緩衝剤としてリン酸水素アンモニウム40gを添加し、還元型無電解金メッキ液を調製した。
金メッキ液に更にヒドロキシルアミン10gを添加した後、アンモニアを用いてpH10に調整した。次いでメッキ液の温度を60℃に上げ20分攪拌することにより表面に金を含有する導電層が形成された樹脂微粒子を得た。
なお、導電層が形成された樹脂微粒子50個を電子顕微鏡で観察し、導電層の最大厚さを測定し、導電層の最大厚さの平均値を算出した。導電層の最大厚さの平均値は、10nmであった。また、一部の金属層は、導電層で完全に被覆されていなかった。
リン酸モノドデシルエステル1gを、テトラヒドロフラン水溶液(水:テトラヒドロフラン=50重量%:50重量%)1Lに溶解させた。導電層が形成された樹脂微粒子10gを、テトラヒドロフラン水溶液に添加し、水溶液の液温を50℃に保ちながら、1時間攪拌した。テトラヒドロフラン水溶液をろ過し、粒子を蒸留水で洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥させ、表面にドデシル基(炭素数12)を有する導電性微粒子を作製した。
なお、飛行時間型二次イオン質量分析装置(TOF−SIMS)により分析すると、導電性微粒子の表面に、ドデシル基が形成されていることが確認された。
リン酸モノドデシルエステルを、リン酸オクチル(アルキル:炭素数8)エステルとしたこと以外は、実施例1と同様に導電性微粒子を作製した。
リン酸モノドデシルエステルを、リン酸ヘキシル(アルキル:炭素数6)エステルとしたこと以外は、実施例1と同様に導電性微粒子を作製した。
金メッキ液の条件を塩化金ナトリウム2.4gとしたこと以外は、実施例1と同様に導電性微粒子を作製した。なお、導電層の最大厚さの平均値は、7nmであった。
金メッキ液の条件を塩化金ナトリウム2.4gとしたこと以外は、実施例2と同様に導電性微粒子を作製した。なお、導電層の最大厚さの平均値は、7nmであった。
金メッキ液の条件を塩化金ナトリウム2.4gとしたこと以外は、実施例3と同様に導電性微粒子を作製した。なお、導電層の最大厚さの平均値は、7nmであった。
実施例で作製した金属層が形成された樹脂微粒子10gを、イオン交換水500mLに添加し、超音波処理機により充分に分散させ、粒子懸濁液を得た。この懸濁液を50℃で攪拌しながら、硫酸パラジウム0.003mol/L、錯化剤としてエチレンジアミン0.04mol/L、還元剤として蟻酸ナトリウム0.06mol/L及び結晶調整剤を含むpH10.0の無電解メッキ液を徐々に添加し、無電解パラジウムめっきを行った。次に、洗浄し、真空乾燥することにより、金属層の表面にパラジウムを含有する導電層が形成された樹脂微粒子を得た。なお、導電層の最大厚さの平均値は、10nmであった。
得られたパラジウムを含有する導電層が形成された樹脂微粒子を用いた以外は実施例1と同様に導電性微粒子を得た。
リン酸モノドデシルエステルを、リン酸オクチル(アルキル:炭素数8)エステルとしたこと以外は、実施例7と同様に導電性微粒子を作製した。
リン酸モノドデシルエステルを、リン酸ヘキシル(アルキル:炭素数6)エステルとしたこと以外は、実施例1と同様に導電性微粒子を作製した。
パラジウムメッキ液の条件において、硫酸パラジウムの濃度を0.002mol/Lとしたこと以外は、実施例7と同様に導電性微粒子を作製した。なお、導電層の最大厚さの平均値は、7nmであった。
パラジウムメッキ液の条件において、硫酸パラジウムの濃度を0.002mol/Lとしたこと以外は、実施例8と同様に導電性微粒子を作製した。なお、導電層の最大厚さの平均値は、7nmであった。
パラジウムメッキ液の条件において、硫酸パラジウムの濃度を0.002mol/Lとしたこと以外は、実施例9と同様に導電性微粒子を作製した。なお、導電層の最大厚さの平均値は、7nmであった。
リン酸モノドデシルエステルを、リン酸モノヘキサドデシル(アルキル:炭素数16)エステルとしたこと以外は、実施例1と同様に導電性微粒子を作製した。
リン酸モノドデシルエステルを、リン酸モノヘキサドデシル(アルキル:炭素数16)エステルとしたこと以外は、実施例7と同様に導電性微粒子を作製した。
(1)樹脂微粒子の作製
ポリビニルアルコールを3重量%含む水溶液800重量部に、ジビニルベンゼン70重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート30重量部、過酸化ベンゾイル2重量部を加え、混合物を攪拌した。窒素気流下にて、混合物を撹拌しながら80℃で、15時間重合し、樹脂微粒子を得た。
得られた樹脂微粒子を蒸留水及びメタノールで洗浄した後、分級操作を行った。樹脂微粒子の平均粒子径は4.1μm、変動係数は5.0%であった。
得られた樹脂微粒子10gをエッチング処理し水洗した。パラジウムイオンを吸着させた樹脂微粒子を0.5重量%のジメチルアミンボラン水溶液に添加し、パラジウムが付与された樹脂微粒子を得た。
パラジウムが付与された樹脂微粒子10gを、イオン交換水1200mLに分散させ、めっき安定剤4mLを添加し、水溶液を調整した。この水溶液に硫酸ニッケル450g/Lと、次亜リン酸ナトリウム150g/Lと、クエン酸ナトリウム116g/Lと、めっき安定剤6mLとの混合溶液120mLを81mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、水溶液のpHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するまで、前期めっき工程を行った。
次いで、前期めっき工程が終了した水溶液に、硫酸ニッケル450g/Lと、次亜リン酸ナトリウム150g/Lと、クエン酸ナトリウム116g/Lと、めっき安定剤35mLとの混合溶液650mLを27mL/分の添加速度で定量ポンプを通して添加した。その後、pHが安定するまで攪拌し、水素の発泡が停止するまで、後期めっき工程を行った。次いで、めっき液をろ過し、粒子を蒸留水及びメタノールで洗浄した後、80℃の真空乾燥機で乾燥させ、導電性微粒子を得た。
なお、蛍光X線分析装置(島津製作所社製「EDX−800HS」)により測定すると、金属層のニッケル含有率は94重量%であった。また、金属層の厚さは、0.1μmであった。
金メッキ液の条件を塩化金ナトリウム6gとし、アルキル基の形成を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に導電性微粒子を作製した。なお、導電層の最大厚さの平均値は、20nmであった。
パラジウムメッキ液の条件において、硫酸パラジウムの濃度を0.005mol/Lとし、アルキル基の形成を行わなかったこと以外は、実施例7と同様に導電性微粒子を作製した。なお、導電層の最大厚さの平均値は、20nmであった。
アルキル基の導入を行わなかったこと以外は、実施例1と同様に導電性微粒子を作製した。
アルキル基の導入を行わなかったこと以外は、実施例7と同様に導電性微粒子を作製した。
リン酸モノドデシルエステルを、リン酸ブチル(アルキル:炭素数4)エステルとしたこと以外は、実施例1と同様に導電性微粒子を作製した。
リン酸モノドデシルエステルを、リン酸ブチル(アルキル:炭素数4)エステルとしたこと以外は、実施例7と同様に導電性微粒子を作製した。
実施例1〜14及び比較例1〜7で得られた導電性微粒子について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
バインダー樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製「エピコート828」)100重量部、トリスジメチルアミノエチルフェノール2重量部、及び、トルエン100重量部を、遊星式攪拌機を用いて充分に混合し、混合物を得た。得られた混合物を、離型フィルム上に乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布し、トルエンを揮発させて接着性フィルム1を得た。
次いで、バインダー樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製「エピコート828」)100重量部、トリスジメチルアミノエチルフェノール2重量部、及び、トルエン100重量部に、導電性微粒子を添加し、遊星式攪拌機を用いて充分に混合し、混合物を得た。得られた混合物を、離型フィルム上に乾燥後の厚さが7μmとなるように塗布し、トルエンを揮発させて導電性微粒子を含有する接着性フィルム2を得た。なお、接着性フィルム2における導電性微粒子の含有量は5万個/cm2となるように調整した。
得られた接着性フィルム1と接着性フィルム2とを常温でラミネートし、2層構造を有する厚さ17μmの異方性導電フィルムを得た。
得られた異方性導電フィルムを5mm×5mmの大きさに切断した。切断した異方性導電フィルムを、一方に抵抗測定用の引き回し線を有するアルミニウム電極(高さ0.2μm、L/S=20μm/20μm)が形成されたガラス基板のアルミニウム電極側のほぼ中央に貼り付けた。次いで、同じアルミニウム電極が形成されたガラス基板を、電極同士が重なるように位置合わせをしてから貼り合わせた。このガラス基板の積層体を、10N、180℃の圧着条件で熱圧着し、接続構造体を得た。
得られた接続構造体の対向する電極間の接続抵抗値を4端子法により測定した。また、PCT試験後の接続構造体の接続抵抗値を同様に測定した。なお、PCT試験とは、得られた接続構造体を85℃、相対湿度85%の恒温恒湿器内に100時間保管する加速試験を意味する。
Claims (6)
- 基材微粒子の表面に、ニッケルを含有する金属層と、金又はパラジウムを含有する導電層とが順次積層されている導電性微粒子であって、
前記導電層の厚さが10nm以下であり、かつ、表面に炭素数6〜22のアルキル基を有する
ことを特徴とする導電性微粒子。 - 導電層の厚さが7nm以下であることを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
- 金属層の一部が導電層により被覆されておらずに露出していることを特徴とする請求項1又は2記載の導電性微粒子。
- 基材微粒子が樹脂微粒子であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の導電性微粒子。
- 請求項1、2、3又は4記載の導電性微粒子と、バインダー樹脂とを含有することを特徴とする異方性導電材料。
- 請求項1、2、3若しくは4記載の導電性微粒子、又は、請求項5記載の異方性導電材料を用いて接続されていることを特徴とする接続構造体。
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