JP2010085527A - 凹凸パターン形成シート、光学シートおよび光拡散シートおよびそれらの製造方法 - Google Patents

凹凸パターン形成シート、光学シートおよび光拡散シートおよびそれらの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010085527A
JP2010085527A JP2008252339A JP2008252339A JP2010085527A JP 2010085527 A JP2010085527 A JP 2010085527A JP 2008252339 A JP2008252339 A JP 2008252339A JP 2008252339 A JP2008252339 A JP 2008252339A JP 2010085527 A JP2010085527 A JP 2010085527A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
convex pattern
concavo
light
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008252339A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5277842B2 (ja
Inventor
Toshiki Okayasu
俊樹 岡安
Yukie Mori
ゆき恵 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP2008252339A priority Critical patent/JP5277842B2/ja
Publication of JP2010085527A publication Critical patent/JP2010085527A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5277842B2 publication Critical patent/JP5277842B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】光拡散体として利用される凹凸パターン形成シートを簡便に製造できる凹凸パターン形成シートの製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂製の基材と、該基材の片面または両面の少なくとも一部に設けられた樹脂からなる硬質層とを備え、該硬質層の表面全体に凹凸パターン11が形成された凹凸パターン形成シートであって、硬質層を構成する樹脂の平均のガラス転移温度Tgと、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tgとの差(Tg−Tg)が10℃以上であり、かつ、硬質層の厚みが0.05μm〜5.0μmの範囲内で、連続的または段階的に変化させながら積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有する凹凸パターン形成シートの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、凹凸パターン形成シート、光拡散シート等として用いられる光学シートおよび光拡散シートおよびそれらの製造方法に関する。
一般に、光拡散性等を有する光学シートとして、波状の凹凸パターンが表面に形成された凹凸パターン形成シートが利用されている。
例えば、特許文献1には、凹凸パターンが形成された光拡散体として、光透過性基材の少なくとも片面に突起体が複数形成され、突起体の高さが2〜20μm、突起体の頂点の間隔が1〜10μm、突起体のアスペクト比が1以上のものが開示されている。また、特許文献1には、突起体を形成する方法として、光透過性基材の表面を、KrFエキシマレーザー等のエネルギービームの照射により加工する方法が開示されている。
特許文献2には、波状の凹凸からなる異方性拡散パターンが片面に形成された光拡散体が開示されている。また、特許文献2には、異方性拡散パターンを形成する方法として、感光性樹脂のフィルムにレーザー光を照射して露光し、現像して、片面に凹凸が形成されたマスターホログラムを形成し、そのマスターホログラムを金型に転写し、その金型を用いて樹脂を成形する方法が開示されている。
また、光拡散性等を有する光学シートとして、表面に形成された凹凸の形状が位置によって異なるシートが知られている。例えば、特許文献3には、透光性樹脂シートの出光面となる表面に、傾斜面もしくはテーパー面を有する凹部又は凸部を配列形成した光拡散シートであって、シート表面上の光源対応位置からの距離が遠い凹部又は凸部ほど、シート表面に対する上記傾斜面の傾斜角もしくは上記テーパー面の稜線の傾斜角を順次大きくしたことを特徴とする光拡散シートが開示されている。
特開平10−123307号公報 特開2006−261064号公報 特開2007−114587号公報
凹凸により光の拡散や反射を制御しようとする場合には、凹凸パターンのピッチが光の波長程度であると、干渉による着色が問題になり、またそのピッチが数10μmを超えると、輝線等として視認できてしまうおそれやモアレが発生するおそれがあるため、凹凸パターンのピッチを20μm以下とすることが求められる。しかしながら、特許文献3に記載の光学シートでは、凹凸パターンのピッチが数10μm〜数100μmであれば、安定的に凹凸が形成されるが、20μm以下では所望のピッチを得ることは困難であった。
また、光学シートにおいては、光拡散性等の光学特性を均一にせずに、所定の位置で高低差を設けて不均一にすることがある。例えば、液晶ディスプレイのバックライトユニットに用いられる導光板では、その側端面に配置された線状光源のイメージが導光板表面に映し出されるのを防ぐ目的で、その線状光源に近い出光側表面の光拡散性を高めることがある。また、液晶ディスプレイの中で、複数の線状光源や点状光源を備えた直下型バックライトユニットを用いる場合には、線状光源や点状光源同士の間からその真上に近づくにつれて、光拡散性を高めたりすることがある。
表面に凹凸が形成された光学シートにおいて光学特性が不均一になるように調整するためには、凹凸パターンのピッチや深さを位置によって変化させることが考えられるが、特許文献3に記載の光学シートでは、凹凸パターンのピッチを20μm以下とした上で、ピッチや深さを、連続的に変化させることや、ピッチや深さが異なる領域を分散させて配置させることは困難であった。したがって、特許文献3に記載の光学シートでは、所定の位置で光学特性が高低差を設けて不均一にする効果が十分ではなかった。
そこで、本発明は、目的の光学特性(光拡散性等)に優れ、しかも光学特性を容易に不均一にできる光学シートおよびその製造方法を提供することを目的とする。また、目的の光拡散性に優れ、しかも光拡散性を容易に不均一にできる光拡散シートおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を包含する。
[1] 樹脂製の基材と、該基材の片面または両面の少なくとも一部に設けられた樹脂からなる硬質層とを備え、該硬質層の表面全体に、凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートであって、
硬質層を構成する樹脂の平均のガラス転移温度Tgと、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tgとの差(Tg−Tg)が10℃以上であり、かつ、
硬質層の厚みが0.05μm〜5.0μmの範囲内で、連続的または段階的に変化させながら積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有する凹凸パターン形成シートの製造方法。
[2] 樹脂製の基材と、該基材の片面または両面の少なくとも一部に設けられた樹脂からなる硬質層とを備え、該硬質層の表面全体に、凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートであって、
硬質層を構成する少なくとも1種類の樹脂のガラス転移温度Tgと、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tgとの差(Tg−Tg)が10℃以上であり、かつ、
硬質層の厚みが0.05μm〜5.0μmの範囲内で、厚さが異なる領域を分散して設けた積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有する凹凸パターン形成シートの製造方法。
[3] [1]または[2]の何れかに記載の製造方法によって得られた凹凸パターン形成シートであって、全光線透過率が85%以上である光拡散体。
[4] [1]または[2]の何れかに記載の凹凸パターン形成シートを備え、該凹凸パターン形成シートと同等の最頻ピッチおよび平均深さの凹凸パターンが表面に形成された光拡散体を製造するための型として用いられる光拡散体製造用工程シート原版。
[5] [4]に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工する工程と、該電離放射線硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
[6] [4]に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、凹凸パターン転写用材料を積層する工程と、凹凸パターンに積層した凹凸パターン転写用材料を前記工程シート原版から剥離して2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の、前記工程シート原版の凹凸パターンと接していた側の面に、未硬化の硬化性樹脂を塗工する工程と、該硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
[7] [4]に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、凹凸パターン転写用材料を積層する工程と、凹凸パターンに積層した凹凸パターン転写用材料を前記工程シート原版から剥離して2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の、前記工程シート原版の凹凸パターンと接していた側の面に、シート状の熱可塑性樹脂を接触させる工程と、該シート状の熱可塑性樹脂を2次工程用成形物に押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却する工程と、冷却したシート状の熱可塑性樹脂を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
本発明の光学シートは、目的の光学特性に優れ、しかも光学特性を容易に不均一にできる。また、本発明の光拡散シートは、目的の光拡散性に優れ、しかも光拡散性を容易に不均一にできる。
<第1の実施形態>
本発明の光学シートの第1の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の光学シートの断面を示す。なお、図1では、説明を容易にするために、凹凸パターン11を拡大して示している。
本実施形態の光学シート10aは、凹凸パターン11が形成されていない側の面αに線状の光源30が配置される光拡散シートとして用いられるものである。また、この光学シート10aでは、凹凸パターン11が、光源30に近い程、凹凸パターンの最頻ピッチ、平均深さに対する最頻ピッチの比、即ちアスペクト比が小さくなるように配置されている。なお、本発明において、平坦とは、JIS B0601に記載の中心線平均粗さが0.1μm以下のことである。また、硬質層13は、JIS B0601に記載の中心線平均粗さが0.1μmを超え、特には0.5μm以上である。
(凹凸パターン)
図2は凹凸パターンを示す。本実施形態では、図2に示すように、光学シート10aの表面に、蛇行した波状の凹凸パターン11が形成されている。
光拡散シートに用いる本実施形態の光学シート10aでは、凹凸パターン11の最頻ピッチAが1μmを超え20μm以下であることが好ましく、1μmを超え10μm以下であることがより好ましい。最頻ピッチAが1μm未満であると、可視光の波長以下となり、可視光が凹凸パターン11にて屈折せずに光が透過してしまい、前記上限値を超えると、輝線として視認される場合があるからである。
凹凸パターン11の最頻ピッチAに対する凹凸パターンの平均深さBの比(B/A、以下、アスペクト比という。)は0.1〜3.0であることが好ましく、0.3〜2.0であることがより好ましい。アスペクト比が0.1未満であると、目的の光学特性が得られないことがある。一方、アスペクト比が3.0より大きくなると、光学シート10aの製造にて凹凸パターン11を形成しにくくなる傾向にある。
ここで、平均深さBとは、凹凸パターン11の底部11aの平均深さのことである。
本実施形態では、凹凸パターン11の平均深さBが、図1の光源30からの位置により連続的に変化するため、隣接する100個の凹凸パターン11の底部11aの平均深さのことである。
また、底部11aとは、凹凸パターン11の凹部の極小点であり、平均深さBは、凹凸パターン11を短径方向に沿って切断した断面(図3参照)を見た際の、光学シート10a全体の面方向と平行な基準線Lから各凸部の頂部までの長さB,B,B・・・の平均値(BAV)と、基準線Lから各凹部の底部までの長さb,b,b・・・の平均値(bAV)との差(bAV−BAV)のことである。
平均深さBを測定する方法としては、原子間力顕微鏡により撮影した凹凸パターン11の断面の画像にて各底部11aの深さを測定し、それらの平均値を求める方法などが採られる。
本実施形態のように、凹凸パターン11が一方向に沿っている場合の蛇行とは、以下の方法で求められる凹凸パターンの配向度が0.3以上になっていることである。この配向度は、凹凸パターンの配向のばらつきの指標であり、その値が大きいほど、配向がばらついている、すなわち隣り合ったパターンのピッチがパターンの方向に沿ってばらついており、光拡散の高い光拡散体として好ましいことを示す。
配向度を求めるためには、まず、表面光学顕微鏡により凹凸パターンの上面を撮影し、その画像をグレースケールのファイル(例えば、tiff形式等)に変換する。グレースケールのファイルの画像(図4参照)では、白度が低いところ程、凹部の底部が深い(白度が高いところ程、凸部の頂部が高い)ことを表している。次いで、グレースケールのファイルの画像をフーリエ変換する。図5にフーリエ変換後の画像を示す。図5の画像の中心から両側に広がる白色部分は凹凸パターン11のピッチおよび向きの情報が含まれる。
次いで、図5の画像の中心から水平方向に補助線Lを引き、その補助線上の輝度をプロット(図6参照)する。図6のプロットの横軸はピッチの逆数を、縦軸は頻度を表し、頻度が最大となる値Xの逆数1/Xが凹凸パターン11の最頻ピッチを表す。
次いで、図5において、補助線Lと値Xの部分にて直交する補助線Lを引き、その補助線L上の輝度をプロット(図7参照)する。ただし、図7の横軸は、各種の凹凸構造との比較を可能にするため、Xの値で割った数値とする。図7の横軸は、凹凸パターンの形成方向(図4における上下方向)に対する傾きの程度を示す指標(配向性)を、縦軸は頻度を表す。図7のプロットにおけるピークの半値幅W(頻度が最大値の半分になる高さでのピークの幅)が凹凸パターン11の配向度を表す。半値幅Wが大きい程、蛇行して配向がばらついていることを表す。
上記配向度が0.3未満であると、凹凸パターン11の配向のばらつきが小さくなるため、光の拡散性が小さくなる。
また、配向度は1.0以下であることが好ましい。配向度が1.0を超えると、凹凸パターン11の方向がある程度ランダムになるため、光拡散性は高くなるが、異方性が低くなる傾向にある。
配向度を0.3以上にするためには、例えば、後述する製造において、加熱収縮性フィルムと硬質層とを適宜選択すればよい。
また、配向度が0.3以上の凹凸パターンが一表面に形成された金型を用いて透明樹脂を成形する方法を採用してもよい。
(光学シートの構成材料)
光学シート10aは、可視光の透過率の高い(具体的には、可視光の全光線透過率が85%以上)透明樹脂により構成される。
また、光学シート10aには、耐熱性、耐光性を向上させる目的で、光透過率等の光学特性を損なわない範囲内で、添加剤を含有することができる。添加剤としては、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、光拡散剤などが挙げられる。中でも、光安定剤を添加することが好ましく、その添加量は、透明樹脂100質量部に対して0.03〜2.0質量部であることが好ましい。光安定剤の添加量が0.03質量部以上であれば、その添加効果を充分に発揮できるが、2.0質量部を超えると、過剰量になり、不要なコストの上昇を招く傾向にある。
また、光学シート10aには、より光拡散効果を高める目的で、光透過率等の光学特性を大きく損なわない範囲内で、無機化合物からなる無機光拡散剤、有機化合物からなる有機光拡散剤を含有させることができる。
無機光拡散剤としては、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸アルミ化ナトリウム、珪酸亜鉛、ガラス、マイカ等が挙げられる。
有機光拡散剤としては、スチレン系重合粒子、アクリル系重合粒子、シロキサン系重合粒子、ポリアミド系重合粒子等が挙げられる。これらの光拡散剤はそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、これらの光拡散剤は、優れた光散乱特性を得るために、花弁状又は球晶状等の多孔質構造とすることもできる。
光拡散剤の含有量は、光透過性を損ないにくいことから、透明樹脂100質量部に対して10質量部以下であることが好ましい。
さらに、光学シート10aには、より光拡散効果を高める目的で、光透過率等の光学特性を大きく損なわない範囲内で、微細気泡を含有させることができる。微細気泡は、光の吸収が少なく光透過率を低下させにくい。
微細気泡の形成方法としては、光学シート10aに発泡剤を混入する方法(例えば、特開平5−212811号公報、特開平6−107842号公報に開示された方法)や、アクリル系発泡樹脂を発泡処理させて微細気泡を含有する方法(例えば、特開2004−2812号公報に開示された方法)などを適用できる。さらに微細気泡は、より均一な面照射が可能となる点では、特定の位置に不均一に発泡させる方法(例えば、特開2006−124499号公報に開示された方法)が好ましい。
なお、前記光拡散剤と微細発泡を併用することもできる。
(光学シートの厚さ)
光学シート10aの厚さは0.02〜3.0mmが好ましく、0.05〜2.5mmがより好ましく、0.1〜2.0mmが特に好ましい。光学シート10aの厚さが0.02mm未満であると、凹凸パターン11の深さよりも小さいことがあるため適当でなく、3.0mmよりも厚いと光学シート10aの質量が大きくなるため取り扱いにくくなるおそれがある。
光学シート10aは2層以上の樹脂層から構成されていてもよい。光学シート10aが2層以上の層から構成されている場合も、光学シート10aの厚さは0.02〜3.0mmであることが好ましい。
(使用方法)
上記光学シート10aは、光拡散シートとして用いられる。具体的には、光学シート10aは、凹凸パターン11が形成されていない側の面αに線状の光源30が配置させて使用される。また、光学シート10aの面α側に光源30を配置させることにより、光学シート10aの面αから入光させた光を凹凸パターン面から出光させることができる。さらに、光学シート10a内を通過した光を凹凸パターン11にて拡散させて、凹凸パターン11が形成された側の面から出射させることができる。
本実施形態では、光源30から面αへの光の入射角度が位置により異なるが、凹凸パターン11が、入射角度が大きい部分程、アスペクト比が大きくなるように配置されているため、光を拡散させながら、かつ光の出光方向を、入射角度によらず、出光面の法線方向に近づけることができる。そのため、光学シート10aから出射する光の出光面の法線方向における強度を均一化できる。ここで、入射角度とは面αの法線方向を0°としたときの角度である。
(製造方法)
光学シート10aを製造する方法の例について説明する。
[第1の製造方法]
第1の製造方法は、加熱収縮性フィルムを用いて、光学シート10aを製造する方法である。
すなわち、第1の製造方法は、加熱収縮性フィルムの片面に、樹脂製の硬質層13を硬質層厚さが漸次増加または減少するように変化するように印刷して印刷シートを形成する工程(以下、第1の工程という。)と、加熱収縮性フィルムを加熱収縮させて印刷シートの少なくとも硬質層13を折り畳むように変形させる工程(以下、第2の工程という。)とを有して、光学シート10aとなる凹凸パターン形成シートを製造する方法である。
・第1の工程
第1の工程にて、図8に示すように、加熱収縮性フィルム12の片面に硬質層13を厚さが漸次増加または減少するように印刷する方法としては、例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などを適用することができる。中でも、本実施形態に示すような硬質層の厚さのコントロールが容易であるインクジェット印刷が好ましい。
加熱収縮性フィルム12としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート系シュリンクフィルム、ポリスチレン系シュリンクフィルム、ポリオレフィン系シュリンクフィルム、ポリ塩化ビニル系シュリンクフィルムなどを用いることができる。
加熱収縮性フィルム12の中でも、50〜70%収縮するものが好ましい。50〜70%収縮するシュリンクフィルムを用いれば、変形率を50%以上にでき、凹凸パターン11の最頻ピッチAが1μmを超え20μm以下、アスペクト比0.1以上の凹凸パターン形成シートを容易に製造できる。
ここで、変形率とは、(変形前の長さ−変形後の長さ)/(変形前の長さ)×100(%)のことである。
硬質層13は、蛇行した波状の凹凸パターン11が形成しやすいことから、加熱収縮性フィルム12を構成する樹脂(第1の樹脂)よりガラス転移温度が10℃以上高い樹脂(第2の樹脂)で構成する。
第2の樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂などを使用することができる。
硬質層13の表面は、所望の凹凸パターン11を容易に形成できることから、JIS B0601に記載の中心線平均粗さ0.1μm以下にする。
また、硬質層13の厚さは0.05〜5.0μmとすることが好ましく、0.1〜1.0μmとすることがより好ましい。硬質層13の厚さが前記範囲であれば、凹凸パターン11の最頻ピッチAを、確実に1μmを超え20μm以下にできる。しかし、硬質層13の厚さを0.05μm未満とすると最頻ピッチAが1μm以下になることがあり、5.0μmを超えると、最頻ピッチAが20μmを超えることがある。
また、蛇行した波状の凹凸パターン11をより容易に形成できることから、硬質層13のヤング率を0.01〜300GPaにすることが好ましく、0.1〜10GPaにすることがより好ましい。
・第2の工程
第2の工程にて、加熱収縮性フィルム12を熱収縮させることにより、硬質層13に、収縮方向に対して垂直方向に波状の凹凸パターン11を形成させる。
加熱収縮性フィルム12を加熱収縮させる際の加熱方法としては、熱風、蒸気または熱水中に通す方法等が挙げられ、中でも、均一に収縮させることができることから、熱水に通す方法が好ましい。
上記第1の製造方法では、硬質層13の厚さが薄いほど、また硬質層13のヤング率が低いほど、凹凸パターン11の最頻ピッチAおよび平均深さBが小さくなり、加熱収縮性フィルム12の変形率が高いほど、平均深さBが深くなる。
本実施形態では、硬質層13を厚さが漸次増加または減少するように形成するために、凹凸パターンを、最頻ピッチおよび平均深さが連続的に増加または減少するように配置することができる。
上記第1の製造方法では、第1の樹脂のガラス転移温度と第2の樹脂のガラス転移温度の間の温度では、硬質層13のヤング率が加熱収縮性フィルム12より高くなる。そのため、第1の樹脂のガラス転移温度と第2の樹脂のガラス転移温度の間の温度で加工した際には、硬質層13は厚みを増すよりも、折り畳まれるようになる。さらに、硬質層13は加熱収縮性フィルム12に積層されているため、加熱収縮性フィルム12の収縮による応力が全体に均一にかかる。したがって、加熱収縮性フィルム12を収縮させて、硬質層13を折り畳むように変形させることにより、凹凸パターン11を形成できる。よって、上記製造方法によれば、光学シート10aとなる凹凸パターン形成シートを得ることができる。
上記のようにして得た凹凸パターン形成シートはそのまま光学シート10aとして用いることができる。その場合、加熱収縮性フィルム12と硬質層13とによって光学シート10aが形成される。
[第2の製造方法]
第2の製造方法は、第1の製造方法で得た凹凸パターン形成シートを工程シート原版として、光学シート10aを製造する方法である。
工程シート原版は、枚葉状であってもよいし、連続したシート状であるウェブ状であってもよい。
第2の製造方法の具体的な方法としては、例えば、下記(a)〜(c)の方法が挙げられる。
(a)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工する工程と、電離放射線を照射して前記硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する工程とを有する方法。ここで、電離放射線とは、通常、紫外線または電子線のことであるが、本発明では、可視光線、X線、イオン線等も含む。
(b)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、未硬化の液状熱硬化性樹脂を塗工する工程と、加熱して前記液状熱硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する工程とを有する方法。
(c)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、シート状の透明熱可塑性樹脂を接触させる工程と、該シート状の透明熱可塑性樹脂を工程シート原版に押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却する工程と、その冷却したシート状の透明熱可塑性樹脂を工程シート原版から剥離する工程とを有する方法。
また、工程シート原版を用いて2次工程用成形物を作製し、その2次工程用成形物を用いて光学シート10aを製造することもできる。2次工程用成形物を用いる具体的な方法としては、下記(d)〜(f)の方法が挙げられる。
(d)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、ニッケル等の金属めっきを行って、めっき層を積層する工程と、そのめっき層を工程シート原版から剥離して、金属製の2次工程用成形物を作製する工程と、次いで、2次工程用成形物の凹凸パターンと接していた側の面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工する工程と、電離放射線を照射して前記硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する方法。
(e)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、めっき層を積層する工程と、そのめっき層を工程シート原版から剥離して、金属製の2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の凹凸パターンと接していた側の面に、未硬化の液状熱硬化性樹脂を塗工する工程と、加熱により該樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する方法。
(f)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、めっき層を積層する工程と、そのめっき層を工程シート原版から剥離して、金属製の2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の凹凸パターンと接していた側の面に、シート状の透明熱可塑性樹脂を接触させる工程と、該シート状の透明熱可塑性樹脂を2次工程用成形物に押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却する工程と、その冷却したシート状の透明熱可塑性樹脂を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する方法。
(a)の方法の具体例について説明する。図9に示すように、まず、ウェブ状の工程シート原版110の凹凸パターン111が形成された面に、コーター120により未硬化の液状電離放射線硬化性樹脂112を塗工する。次いで、該硬化性樹脂を塗工した工程シート原版110を、ロール130を通すことにより押圧して、前記硬化性樹脂を工程シート原版110の凹凸パターン111内部に充填する。その後、電離放射線照射装置140により電離放射線を照射して、硬化性樹脂を架橋・硬化させる。そして、硬化後の電離放射線硬化性樹脂を工程シート原版110から剥離させることにより、ウェブ状の光学シート10aを製造することができる。
(a)の方法において、工程シート原版の凹凸パターンが形成された面には、離型性を付与する目的で、未硬化の電離放射線硬化性樹脂塗工前に、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等からなる層を1〜10nm程度の厚さで設けてもよい。
工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工するコーターとしては、Tダイコーター、ロールコーター、バーコーター等が挙げられる。
未硬化の電離放射線硬化性樹脂としては、エポキシアクリレート、エポキシ化油アクリレート、ウレタンアクリレート、不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ビニル/アクリレート、ポリエン/アクリレート、シリコンアクリレート、ポリブタジエン、ポリスチリルメチルメタクリレート等のプレポリマー、脂肪族アクリレート、脂環式アクリレート、芳香族アクリレート、水酸基含有アクリレート、アリル基含有アクリレート、グリシジル基含有アクリレート、カルボキシ基含有アクリレート、ハロゲン含有アクリレート等のモノマーの中から選ばれる1種類以上の成分を含有するものが挙げられる。未硬化の電離放射線硬化性樹脂は溶媒等で希釈することが好ましい。
また、未硬化の電離放射線硬化性樹脂には、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等を添加してもよい。
未硬化の電離放射線硬化性樹脂を紫外線により硬化する場合には、未硬化の電離放射線硬化性樹脂にアセトフェノン類、ベンゾフェノン類等の光重合開始剤を添加することが好ましい。
(d)の具体的な方法は、(a)の方法における工程シート原版を、該工程シート原版を用いて作製した2次工程用成形物に変更したこと以外は、上記(a)の方法と同様である。
(b),(e)の方法において、液状熱硬化性樹脂としては、例えば、未硬化の、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、(b)の方法における硬化温度は、工程シート原版のガラス転移温度より低いことが好ましい。硬化温度が工程シート原版のガラス転移温度以上であると、硬化時に工程シート原版の凹凸パターンが変形するおそれがあるからである。
(c),(f)の方法における透明熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン−メチルメタクリレート共重合体(MS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET−G、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂などが挙げられる。これらの中でも、成形加工の観点からは、MS、PMMA、PS、COP、PCが好ましく、吸湿性及びコストの観点からは、MSのうちスチレン含有率が30〜90質量%のものがさらに好ましい。
これらの透明熱可塑性樹脂は単層もしくは多層構造とすることもできる。例えば、PS層の両面にPMMA層を設けた3層構造の透明熱可塑性樹脂などを用いることができる。
さらに、前記透明熱可塑性樹脂の表面に、高屈折率の樹脂を設けたものを使用することもできる。高屈折率の樹脂としては、例えば、フルオレン系エポキシ化合物、フルオレン系アクリレート化合物、フルオレン系ポリエステル(OKP)、ポリメチルフェニルシラン(PMPS)、ポリジフェニルシラン(PDPS)などが挙げられる。
(c)の方法において、シート状の熱可塑性樹脂を工程シート原版に押圧する際の圧力、(f)の方法において、シート状の熱可塑性樹脂を2次工程用成形物に押圧する際の圧力は1〜100MPaであることが好ましい。押圧時の圧力が1MPa以上であれば、凹凸パターンを高い精度で転写させることができ、100MPa以下であれば、過剰な加圧を防ぐことができる。
また、(c)の方法における熱可塑性樹脂の加熱温度は、工程シート原版のガラス転移温度より低いことが好ましい。加熱温度が工程シート原版のガラス転移温度以上であると、加熱時に工程シート原版の凹凸パターンが変形するおそれがあるからである。
加熱後の冷却温度としては、凹凸パターンを高い精度で転写させることができることから、熱可塑性樹脂のガラス転移温度未満であることが好ましい。
また、(f)の製造方法での成形方法としては、プレス成形法以外に、例えば、射出成形法を適用することができる。
上述した第1および第2の製造方法により得た光学シート10aはそのまま用いてもよいし、透明樹脂製またはガラス製の補強用の基板に接着剤を介して貼り合わせて最終的な光学シートとしてもよい。
以上説明した光学シート10aの製造方法では、平坦な片面に、凹凸パターン11を光源30から面αへの光の入射角度が大きい部分程、アスペクト比が大きくなるように配置することが容易である。したがって、出射する光の、出光面の法線方向における強度が均一になる、光学シート10aを容易に得ることができる。
<第2の実施形態>
本発明の光学シートの第2の実施形態について説明する。
図10に、本実施形態の光学シートを示す。なお、図10においても、説明を容易にするために、凹凸パターン14を拡大して示している。
本実施形態の光学シート10bも、凹凸パターン14が形成されていない側の面βに線状の光源30が配置される光拡散シートとして用いられるものである。また、この光学シート10bでも、凹凸パターン14が、光源30に近い程、凹凸パターンの最頻ピッチ、平均深さおよび平均深さに対する最頻ピッチの比、即ち、アスペクト比が小さくなるように配置されているが、凹凸パターンの最頻ピッチおよび平均深さは連続的ではなく段階的に増加または減少する。
このように凹凸パターン14を配置することで、第1の実施形態の光学シート10aと同様に、光学シート10bから出射する光の出光面の法線方向における強度を均一化できる。
第2の実施形態の光学シート10bは、図11に示すように、加熱収縮性フィルム12に硬質層15を厚さが段階的に増加または減少するように形成すること以外は、第1の実施形態の光学シート10aの製造方法と同様の製造方法により製造できる。
<第3の実施形態>
本発明の光学シートの第3の実施形態について説明する。
図12に、本実施形態の光学シートを示す。
本実施形態の光学シート10cは、凹凸パターン16が形成されていない側の面γに線状の光源30が配置される光拡散シートとして用いられるものである。
また、この光学シート10cでは、凹凸パターン16が、凹凸パターン16a,16bおよび16cのように、光源30に近い程、凹凸パターンの最頻ピッチ、平均深さおよびアスペクト比が小さな凹凸の割合が、最頻ピッチ、平均深さおよびアスペクト比が大きな凹凸の割合より多くなるように配置されている。
このように凹凸パターン16を配置することで、第1の実施形態の光学シート10aと同様に、光学シート10cから出射する光の出光面の法線方向における強度を均一化できる。
第3の実施形態の光学シート10cは、図13に示すように、加熱収縮性フィルム12に硬質層17を厚さが厚い部分と薄い部分の割合を増加または減少するように形成すること以外は、第1の実施形態の光学シート10aの製造方法と同様の製造方法により製造できる。
<第4の実施形態>
本発明の光学シートの第4の実施形態について説明する。
図14に、本実施形態の光学シートを示す。なお、図14においても、説明を容易にするために、凹凸パターン18a,bを拡大して示している。
本実施形態の光学シート10dは、一方の側の面δに線状光源30が配置される光拡散シートとして用いられるものである。
また、この光学シート10dでは、凹凸パターンが入光面、出光面に形成されている。入光面の凹凸パターン18aは、光源30に近い部分には形成されず、光源から遠い部分にのみ形成されており、最頻ピッチおよび平均深さが均一である。
また、出光面の凹凸パターン18bは、入光面に凹凸パターン18aが形成されていない部分に形成されており、光源30に近い程、凹凸パターンの最頻ピッチ、平均深さおよび平均深さに対する最頻ピッチの比、即ち、アスペクト比が小さくなるように配置されている。さらに凹凸パターン18bは、入光面に凹凸パターン18aが形成されている部分にも一部配置されている。
このように凹凸パターン18を配置することで、第1の実施形態の光学シート10aと同様に、光学シート10dから出射する光の出光面の法線方向における強度を均一化できる。具体的には、出光面にのみ凹凸パターン18bが形成された部分は、光学シート10aと同様の原理で、光学シート10dから出射する光40の出光面の法線方向における強度を均一化できる。入光面に凹凸パターン18aが形成された部分は、光源30から光学シート10dへ入射する光41への入射角度が大きすぎるため、出光面の凹凸のみでは、出光方向を、入射角度によらず出光面の法線方向に近づけることができず、光学シート10dから出射する光の出光面の法線方向における強度を均一化できない。そこで、入光面に凹凸パターン18aを配置することにより、入射光41aを凹凸パターン18aの片方の側面19aで屈折させながら光学シート10dに入光させる。該入射光は、もう一方の側面19bの法線となす角度が臨界角以上であるため、全反射により進行方向が出光面の法線方向に近づけられ、さらに光学シートd内部を通過し、出光面から出射する。出射光41bは、必要に応じて出光面の凹凸パターン18bにて屈折し、さらに出光面の法線方向に近づけられる。
上記のように凹凸パターン18a,bを配置することで、入射光の光学シート10dへの入射角度が非常に大きい場合にも、出光方向を、入射角度によらず出光面の法線方向に近づけることができ、光学シート10dから出射する光の出光面の法線方向における強度を均一化できる。
本実施形態によれば、隣り合う光源30同士の距離が大きくなる、あるいは光源30と光学シート10dとの距離が小さくなることにより、光の光学シート10dへの入射角度が非常に大きくなる場合に特に有効である。
第4の実施形態の光学シート10dは、図15に示すように、加熱収縮性フィルム12の一方の面の一部に、硬質層20aを厚さが一定になるように形成し、もう一方の面の一部に、硬質層20bを厚さが漸次増加または減少するように形成する以外は、第1の実施形態の光学シート10aの製造方法と同様の製造方法により製造できる。
また、第4の実施形態の光学シート10dは、加熱収縮性フィルム12の一方の面の一部に、硬質層20aを厚さが一定になるように形成する代わりに、加熱収縮により一方の面にのみ凹凸パターン18bが形成されたシートのもう一方の面の一部に、切削により断面が三角形の直線プリズムを形成し、入光面の凹凸パターン18aを形成してもよい。この場合の直線プリズムの頂角は、30°以上、80°以下であることが好ましく、50°以上、65°以下であることが特に好ましい。直線プリズムの頂角が80°以下であれば、入射光が側面19bで全反射を起こす条件を満たし、また、該直線プリズムの頂角が30°以上であれば、容易に製造できるためである。
また、工程シート原版を用いて、光学シート10dを製造する場合には、光学シート10dの凹凸パターン18aと同様の凹凸パターンが形成された工程シート原版21aおよび凹凸パターン18bと同様の凹凸パターンが形成された工程シート原版21bを用いて、該工程シート原版21a,21bを硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等の両面に接触させて、該樹脂の両面に凹凸パターン18a,bを形成する以外は第1の実施形態の光学シート10aの製造方法と同様の製造方法により製造できる。
2次工程用成形物を用いる場合も、凹凸パターン18aおよび18bと同様の凹凸パターンが形成された工程シート21aおよび21bから2次工程用成形物22aおよび22bを作製し、その2次工程用成形物22a、22bを硬化性樹脂や熱可塑性樹脂等の両面に接触させて、該樹脂の両面に凹凸パターン18a,bを形成する以外は第1の実施形態の光学シート10aの製造方法と同様の製造方法により製造できる。
また2次工程用成形物22aの凹凸パターンは切削等により形成された断面が三角形の直線プリズムであってもよい。この場合の直線プリズムの頂角も、30°以上、80°以下であることが好ましく、50°以上、65°以下であることが特に好ましい。
<その他の実施形態>
なお、本発明の光学シートは、上述した実施形態のものに限定されない。
例えば、本発明の光学シートは、直下型バックライトのように光源をシート面の下方から入光させる場合のみでなく、光源を光学シートの側面から入光させる場合にも使用できる。また、光源をシート面の下方または側面から入光させる場合に、光源が点状光源ある場合にも使用できる。それら場合、凹凸パターンの最頻ピッチおよび平均深さ、それらの連続的または断続的変化の程度あるいはそれらの分散配置の程度は適宜選択すればよい。
また、本発明の光学シートは複数枚重ねて使用してもよい。その場合、凹凸の方向が等しくなるように重ねて異方性拡散効果を得てもよいし、直交させて重ねて、等方性の拡散効果を得てもよい。
また、凹凸パターンの凹凸パターンは蛇行していなくてもよく、直線的であってもよい。
また、加熱収縮性フィルムに硬質層を設けて、その積層フィルムを加熱収縮させることにより凹凸パターンを形成する際、1軸収縮タイプの加熱収縮性フィルムを使用する場合は、凹凸パターンが略平行に形成された光学シートが得られるが、2軸収縮タイプの加熱収縮性フィルムを使用する場合は、凹凸パターンに方向性がない光学シートが得られる。
また、凹凸パターンは光学シートの両面に形成されていても構わない。
また、光学シートは、補強用基材によって補強されていてもよい。
(実施例1)
一軸方向に熱収縮する厚さ50μmでヤング率3GPaのポリエチレンテレフタレート製加熱収縮性フィルム(三菱樹脂株式会社製ヒシペットLX−60S、ガラス転移温度70℃)の片面に、トルエンに希釈したポリスチレン(ポリマーソース株式会社製PS、ガラス転移温度100℃)を、インクジェットプリンタ(富士フィルム株式会社ダイマティクスマテリアルプリンターDMP−2831)により印刷して、印刷シートを得た。
印刷のパターンは、幅4cm×長さ5cmの範囲にて、その長手方向の一端から他端に向かって印刷層厚さが0〜0.5μmの範囲で、0.5cm毎に0.05μmずつ増加するグラデーションパターンとした。
次いで、その印刷シートを80℃で1分間加熱することにより、加熱前の長さの40%に熱収縮させ(すなわち、変形率60%に変形させ)、80℃においては、ポリエチレンテレフタレート製加熱収縮性フィルムのヤング率(50MPa)より、ポリスチレンのヤング率(1GPa)の方が高い。そのため、熱収縮の際に印刷層は折り畳まれるように変形して、収縮方向に対して直交方向に沿って周期を有する波状の凹凸パターンを形成した。これにより、平坦な片面に凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートを得た。
この凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンは、収縮方向に沿って最頻ピッチが0〜5μmまで、平均深さが収縮方向に沿って0〜5μmまで、アスペクト比が0〜1まで漸次増加していた。
またこの凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンの配向度は0.3であった。
得られた凹凸パターン形成シートの光拡散性を調べたところ、収縮方向に対して垂直方向よりも平行な方向に、強く光を拡散させる異方拡散性を有していた。また、この凹凸パターン形成シートの凹凸パターンが形成されていない側の面から入射した光が、凹凸パターンの形成された側の面から出射する際、光を凹凸パターン形成シートの法線方向に出射させるために必要な入射角度は、凹凸パターンのアスペクト比が大きくなる方向に沿って0〜40°以上まで漸次増加した。このような実施例1の凹凸パターン形成シートは光拡散シートとして利用できるものである。
(実施例2)
印刷層の印刷パターンを、幅4cm×長さ5cmの範囲に、その長手方向の一端から他端に向かって、印刷層厚さが0.1〜0.5μmの範囲で、1cm毎に0.1μmずつ段階的に増加するパターンとした以外は実施例1と同様にして凹凸パターン形成シートを得た。
この凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンは、収縮方向に沿って最頻ピッチが1、2、3、4、5μm、収縮方向に沿って平均深さが0.3、1.0、2.1、3.6、5μmと段階的に増加していた。
またこの凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンの配向度は0.3であった。
得られた凹凸パターン形成シートの光学特性を調べたところ、実施例1と同様の異方拡散性を有していた。したがって、実施例2の凹凸パターン形成シートは光拡散シートとして利用できるものである。
(実施例3)
印刷層の印刷パターンを、直径50μm、厚さ0.1μmまたは0.5μmの2種類のドット印刷により、幅4cm×長さ5cmの範囲に、その長手方向の一端から他端に向かって、0.5μm厚さのドット割合が0〜100%まで0.5cm毎に10%ずつ増加するグラデーションパターンとした。ここでドット割合が0%とは、印刷層が0.1μmの厚さの平坦面であることを示し、ドット割合が100%とは印刷層が0.5μmの厚さの平坦面であることを示す。
印刷層の印刷パターン以外は実施例1と同様にして凹凸パターン形成シートを得た。
この凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンは、最頻ピッチが1μmで平均深さが0.3μmの凹凸パターン部および最頻ピッチが5μmで平均深さが5μmの凹凸パターン部が存在し、収縮方向に沿って最頻ピッチが5μmで平均深さが5μmの凹凸パターン部の割合が漸次増加していた。
またこの凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンの配向度は0.3であった。
得られた凹凸パターン形成シートの光学特性を調べたところ、実施例1と同様の異方拡散性を有していた。したがって、実施例3の凹凸パターン形成シートは光拡散シートとして利用できるものである。
(実施例4)
一軸方向に熱収縮する厚さ50μmでヤング率3GPaのポリエチレンテレフタレート製加熱収縮性フィルム(三菱樹脂株式会社製ヒシペットLX−60S、ガラス転移温度70℃)の両面に、トルエンに希釈したポリスチレン(ポリマーソース株式会社製PS、ガラス転移温度100℃)を、インクジェットプリンタ(富士フィルム株式会社ダイマティクスマテリアルプリンターDMP−2831)により印刷して、印刷シートを得た。
印刷のパターンは、一方の面Pは、幅4cmで長さ方向20cmの範囲にて、その長手方向の0〜5cmに向かって、印刷層厚さが0〜0.5μmの範囲で、0.5cm毎に0.05μmずつ増加、長さ方向の5〜8.5cmに向かって、印刷層厚さが0.5〜0μmの範囲で0.35cm毎に0.05μmずつ漸次減少、長さ方向8.5〜20cmに向かって、印刷層厚さが0〜0.1μmの範囲で1.15cm毎に0.01μmずつ漸次増加する3種のグラデーションパターンとした。もう一方の面Qは、面Pの印刷層が設けられた部分のうち、長手方向5〜20cmに相当する部分の面Q側に厚さ0.5μmの印刷層を設けた。
次いで、その印刷シートを80℃で1分間加熱することにより、加熱前の長さの40%に熱収縮させた(すなわち、変形率60%に変形させた)。これにより、両面に凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートを得た。
この凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンは、面P側には、収縮方向に沿って0〜2cmの範囲で、最頻ピッチが0〜5μmまで、平均深さが0〜5μmまで、アスペクト比が0〜1まで漸次増加し、2〜3.4cmの範囲で、最頻ピッチが5〜0μmまで、平均深さが5〜0μmまで、アスペクト比が1〜0まで漸次減少し、3.4〜8cmの範囲で最頻ピッチが0〜1μmまで、平均深さが0〜0.2μmまで、アスペクト比が0〜0.2まで漸次増加していた。面Q側には、収縮方向に沿って、面Pの2〜8cmに相当する範囲に、最頻ピッチが5μm、平均深さが5μm、アスペクト比が1の凹凸が形成されていた。
またこの凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンの配向度は0.3であった。
得られた凹凸パターン形成シートの光拡散性を調べたところ、収縮方向に対して垂直方向よりも平行な方向に、強く光を拡散させる異方拡散性を有していた。また、この凹凸パターン形成シートの面Q側から入射した光が、面Pから出射する際、光を凹凸パターン形成シートの法線方向に出射させるために必要な入射角度は、長手方向に沿って0〜80°以上まで漸次増加した。このような実施例4の凹凸パターン形成シートは光拡散シートとして利用できるものである。
(実施例5)
実施例1の方法により得た凹凸パターン形成シートを工程シート原版として用いて、以下のようにして光拡散シートを得た。
すなわち、実施例1により得た工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、エポキシアクリレート系プレポリマー、2−エチルヘキシルアクリレートおよびベンゾフェノン系光重合開始剤を含む未硬化の紫外線硬化性樹脂組成物を塗工した。
次いで、未硬化の紫外線硬化性樹脂組成物の塗膜の工程シート原版と接していない面に、厚さ50μmのトリアセチルセルロースフィルムを重ね合わせ、押圧した。
次いで、トリアセチルセルロースフィルムの上から紫外線を照射し、未硬化の紫外線硬化性樹脂を硬化させ、その硬化物を工程シート原版から剥離することにより、光拡散シートを得た。
得られた光拡散シートは、実施例1の光拡散シートと同様の凹凸パターンを有し、同様の光拡散性を有するものであった。
(実施例6)
実施例1の方法により得た凹凸パターン形成シートを工程シート原版として用いて、以
下のようにして光拡散シートを得た。
すなわち、実施例1により得た工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、ニッケルめっきを施し、そのニッケルめっきを剥離することにより、厚さ200μmの2次工程シートを得た。この2次工程シートの凹凸パターンが形成された面に、エポキシアクリレート系プレポリマー、2−エチルヘキシルアクリレートおよびベンゾフェノン系光重合開始剤を含む未硬化の紫外線硬化性樹脂組成物を塗工した。
次いで、未硬化の紫外線硬化性樹脂組成物の塗膜の2次工程シートと接していない面に、厚さ50μmのトリアセチルセルロースフィルムを重ね合わせ、押圧した。
次いで、トリアセチルセルロースフィルムの上から紫外線を照射し、未硬化の硬化性樹脂を硬化させ、その硬化物を2次工程シートから剥離することにより、光拡散シートを得た。
得られた光拡散シートは、実施例1の光拡散シートと同様の凹凸パターンを有し、同様の光拡散性を有するものであった。
(実施例7)
紫外線硬化性樹脂組成物の代わりに熱硬化性エポキシ樹脂を使用し、紫外線を照射する代わりに加熱により該熱硬化性エポキシ樹脂を硬化させた以外は実施例6と同様にして光拡散シートを得た。
得られた光拡散シートは、実施例1の光拡散シートと同様の凹凸パターンを有し、同様の光拡散性を有するものであった。
(実施例8)
実施例6と同様にして、厚さ200μmの2次工程シートを得た。この2次工程シートの凹凸パターンが形成された面に、厚さ50μmのポリメチルメタクリレートフィルムを重ね、加熱した。加熱により軟化したポリメチルメタクリレートフィルムと2次工程シートとを、それらの両側から押圧した後、冷却・固化させ、固化したポリメチルメタクリレートフィルムを2次工程シートから剥離することにより、光拡散シートを得た。
得られた光拡散シートは、実施例1の光拡散シートと同様の凹凸パターンを有し、同様の光拡散性を有するものであった。
(比較例1)
厚さ100mmのステンレス鋼SUS430の全面に、厚さ100μmのニッケルめっきを施し、頂角120°、90°および60°のダイヤモンド切削工具を用いて、幅70μm、ピッチ70μm、頂角120°,90°および60°の線状プリズムを切削加工して、工程用原版を得た。この工程用原版のプリズム(凹凸パターン)が形成された面に、厚さ2mmのポリメチルメタクリレートシートを重ね、加熱した。加熱により軟化したポリメチルメタクリレートシートと工程用原版とを、それらの両側から押圧した後、冷却・固化させ、固化したポリメチルメタクリレートシートを工程用原版から剥離することにより、光拡散シートを得た。
得られた光拡散シートの凹凸パターンは、幅4cm×長さ2cmの範囲にて、その短手方向の一端から他端に向かって頂角120°,90°,60°の線状プリズム部が順に並んでおり、それぞれのプリズム部が配置された長さは0.67cmであった。
また、線状プリズムは短手方向に直交するように配置され、プリズム同士は互いに平行であった。
(比較例2)
ポリメチルメタクリレートに、粒径2μmのポリシロキサン重合体の架橋物からなる微粒拡散子1部を混合した以外は比較例1と同様にして光拡散シートを得た。
実施例1〜8および比較例1,2の光学シートの入光面側の下方20mmの位置に、線状の冷陰極管(エレバム社製、外径3mm)を設置した。実施例1〜8の光学シートは、印刷層を設けた際の長手方向0cmに相当する部分が、冷陰極管の真上になるように配置した。比較例1,2の光学シートは頂角120°の部分が冷陰極管の真上になるように配置した。また、凹凸パターンが冷陰極管の長手方向と平行になるように光学シートを配置した。
光拡散体としての適性を、冷陰極管を点灯させ、光学シートを通して観察した際の光拡散性および輝度により評価した。その評価結果を表1に示す。
○:光拡散性は良好あるいは輝度低下が小さく、ともに○の場合は、光拡散体として適している。
×:光拡散性不十分あるいは輝度低下が大きく、いずれか一方でも×の場合、光拡散体として適していない。

























Figure 2010085527
表1に示すように、実施例1〜8では、光拡散性が良好で輝度低下も少なく、光拡散体として適していた。
一方、比較例1,2では、光拡散性が劣るあるいは輝度低下が大きく、光拡散体として適していなかった。
本発明の光学シートの第1の実施形態を示す断面図である。 図1に示す光学シートの凹凸パターンの一部を拡大して示す拡大斜視図である。 図1に示す光学シートを、凹凸パターンの形成方向と直交方向に切断した際の断面を拡大した図である。 凹凸パターンの表面を表面光学顕微鏡により撮影して得た画像の、グレースケール変換画像である。 図4の画像をフーリエ変換した画像である。 図5の画像における円環の中心からの距離に対する輝度をプロットしたグラフである。 図5の画像における補助線L上の輝度をプロットしたグラフである。 図1に示す光学シートを製造する際に使用する印刷シートを示す断面図である。 本発明の光拡散体を製造する方法の一例を説明する図である。 本発明の光学シートの第2の実施形態を示す断面図である。 図10に示す光学シートを製造する際に使用する印刷シートを示す断面図である。 本発明の光学シートの第3の実施形態を示す断面図である。 図12に示す光学シートを製造する際に使用する印刷シートを示す断面図である。 本発明の光学シートの第4の実施形態を示す断面図である。 図14に示す光学シートを製造する際に使用する印刷シートを示す断面図である。
符号の説明
10a,10b,10c,10d 光学シート
11,14,16,16a,16b,16c,18a,18b 凹凸パターン
11a 底部
12 加熱収縮性フィルム
13,15,17,20a,b 硬質層
19a,b 凹凸の側面
21a,b 工程シート原版
22a,b 2次工程用成形物
30 光源
40,41b 出射光
41a 入射光
110 ウェブ状の工程シート原版
111 凹凸パターン
112 未硬化の液状電離放射線硬化性樹脂
120 コーター
130 ロール
140 電離放射線照射装置

Claims (7)

  1. 樹脂製の基材と、該基材の片面または両面の少なくとも一部に設けられた樹脂からなる硬質層とを備え、該硬質層の表面全体に、凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートであって、
    硬質層を構成する樹脂の平均のガラス転移温度Tgと、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tgとの差(Tg−Tg)が10℃以上であり、かつ、
    硬質層の厚みが0.05μm〜5.0μmの範囲内で、連続的または段階的に変化させながら積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有することを特徴とする凹凸パターン形成シートの製造方法。
  2. 樹脂製の基材と、該基材の片面または両面の少なくとも一部に設けられた樹脂からなる硬質層とを備え、該硬質層の表面全体に、凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートであって、
    硬質層を構成する少なくとも1種類の樹脂のガラス転移温度Tgと、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tgとの差(Tg−Tg)が10℃以上であり、かつ、
    硬質層の厚みが0.05μm〜5.0μmの範囲内で、厚さが異なる領域を分散して設けた積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有することを特徴とする凹凸パターン形成シートの製造方法。
  3. 請求項1または2の何れかに記載の製造方法によって得られた凹凸パターン形成シートであって、全光線透過率が85%以上である光拡散体。
  4. 請求項1または2の何れかに記載の凹凸パターン形成シートを備え、該凹凸パターン形成シートと同等の最頻ピッチおよび平均深さの凹凸パターンが表面に形成された光拡散体を製造するための型として用いられる光拡散体製造用工程シート原版。
  5. 請求項4に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工する工程と、該電離放射線硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
  6. 請求項4に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、凹凸パターン転写用材料を積層する工程と、凹凸パターンに積層した凹凸パターン転写用材料を前記工程シート原版から剥離して2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の、前記工程シート原版の凹凸パターンと接していた側の面に、未硬化の硬化性樹脂を塗工する工程と、該硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
  7. 請求項4に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、凹凸パターン転写用材料を積層する工程と、凹凸パターンに積層した凹凸パターン転写用材料を前記工程シート原版から剥離して2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の、前記工程シート原版の凹凸パターンと接していた側の面に、シート状の熱可塑性樹脂を接触させる工程と、該シート状の熱可塑性樹脂を2次工程用成形物に押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却する工程と、冷却したシート状の熱可塑性樹脂を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
JP2008252339A 2008-09-30 2008-09-30 光拡散シート Expired - Fee Related JP5277842B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008252339A JP5277842B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 光拡散シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008252339A JP5277842B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 光拡散シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010085527A true JP2010085527A (ja) 2010-04-15
JP5277842B2 JP5277842B2 (ja) 2013-08-28

Family

ID=42249566

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008252339A Expired - Fee Related JP5277842B2 (ja) 2008-09-30 2008-09-30 光拡散シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5277842B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014219673A (ja) * 2013-04-11 2014-11-20 王子ホールディングス株式会社 照明用光学シートおよびそれを用いた照明装置
CN106414057A (zh) * 2014-01-22 2017-02-15 3M创新有限公司 用于窗用玻璃的微光学元件

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03142401A (ja) * 1989-10-30 1991-06-18 Asahi Chem Ind Co Ltd 合成樹脂層,光透過拡散板およびそれらの製造法
JP2000094536A (ja) * 1998-09-24 2000-04-04 Sekisui Chem Co Ltd 視野角拡大フィルムの製造方法
JP2001183642A (ja) * 1999-12-24 2001-07-06 Toppan Printing Co Ltd マルチプリズムシート及びこれを用いた液晶表示装置
JP2007114587A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Takiron Co Ltd 光拡散シート
JP2007163810A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Nippon Zeon Co Ltd 光拡散板および直下型バックライト装置
JP2007220347A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Citizen Electronics Co Ltd 可変プリズム導光板
JP2007225788A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Citizen Electronics Co Ltd 導光板及び該導光板を用いた表裏一体型バックライト及び該バックライトを用いた液晶表示装置。
JP2008015448A (ja) * 2006-07-04 2008-01-24 Samsung Sdi Co Ltd 液晶表示装置のバックライトユニットおよび導光板の製造方法
WO2008102487A1 (ja) * 2007-02-21 2008-08-28 Oji Paper Co., Ltd. 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法
JP2008201029A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Oji Paper Co Ltd 凹凸パターン形成シートならびにその製造方法、反射防止体、位相差板および光学素子製造用工程シート。
JP2008304701A (ja) * 2007-06-07 2008-12-18 Oji Paper Co Ltd 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法、光拡散体製造用工程シート原版ならびに光拡散体の製造方法
WO2009042286A1 (en) * 2007-09-21 2009-04-02 3M Innovative Properties Company Optical film

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03142401A (ja) * 1989-10-30 1991-06-18 Asahi Chem Ind Co Ltd 合成樹脂層,光透過拡散板およびそれらの製造法
JP2000094536A (ja) * 1998-09-24 2000-04-04 Sekisui Chem Co Ltd 視野角拡大フィルムの製造方法
JP2001183642A (ja) * 1999-12-24 2001-07-06 Toppan Printing Co Ltd マルチプリズムシート及びこれを用いた液晶表示装置
JP2007114587A (ja) * 2005-10-21 2007-05-10 Takiron Co Ltd 光拡散シート
JP2007163810A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Nippon Zeon Co Ltd 光拡散板および直下型バックライト装置
JP2007220347A (ja) * 2006-02-14 2007-08-30 Citizen Electronics Co Ltd 可変プリズム導光板
JP2007225788A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Citizen Electronics Co Ltd 導光板及び該導光板を用いた表裏一体型バックライト及び該バックライトを用いた液晶表示装置。
JP2008015448A (ja) * 2006-07-04 2008-01-24 Samsung Sdi Co Ltd 液晶表示装置のバックライトユニットおよび導光板の製造方法
WO2008102487A1 (ja) * 2007-02-21 2008-08-28 Oji Paper Co., Ltd. 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法
JP2008201029A (ja) * 2007-02-21 2008-09-04 Oji Paper Co Ltd 凹凸パターン形成シートならびにその製造方法、反射防止体、位相差板および光学素子製造用工程シート。
JP2008304701A (ja) * 2007-06-07 2008-12-18 Oji Paper Co Ltd 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法、光拡散体製造用工程シート原版ならびに光拡散体の製造方法
WO2009042286A1 (en) * 2007-09-21 2009-04-02 3M Innovative Properties Company Optical film

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014219673A (ja) * 2013-04-11 2014-11-20 王子ホールディングス株式会社 照明用光学シートおよびそれを用いた照明装置
CN106414057A (zh) * 2014-01-22 2017-02-15 3M创新有限公司 用于窗用玻璃的微光学元件
US10513881B2 (en) 2014-01-22 2019-12-24 3M Innovative Properties Company Microoptics for glazing
US10590697B2 (en) 2014-01-22 2020-03-17 3M Innovative Properties Company Microoptics for glazing
US10794114B2 (en) 2014-01-22 2020-10-06 3M Innovative Properties Company Microoptics for glazing
US10988979B2 (en) 2014-01-22 2021-04-27 3M Innovative Properties Company Microoptics for glazing
US11125406B2 (en) 2014-01-22 2021-09-21 3M Innovative Properties Company Microoptics for glazing

Also Published As

Publication number Publication date
JP5277842B2 (ja) 2013-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101541287B1 (ko) 요철 패턴 형성 시트 및 그 제조 방법
JP4683011B2 (ja) 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法、光拡散体、光拡散体製造用工程シート原版ならびに光拡散体の製造方法
JP5391539B2 (ja) 光学シートとその製造方法
JP5391529B2 (ja) 凹凸パターン形成シートの製造方法
JP5637074B2 (ja) 凹凸パターン形成シートの製造方法、転写成形用スタンパの製造方法ならびに光拡散体の製造方法
JP5277842B2 (ja) 光拡散シート
JP5168256B2 (ja) 凹凸パターン形成シート、光拡散体および光拡散体製造用工程シート原版およびそれらの製造方法
JP5522287B2 (ja) 光学シートおよびその工程シート原版
JP2012022292A (ja) 凹凸パターン形成シート、光拡散体製造用工程シート原版及び光拡散体の製造方法
JP5682841B2 (ja) 光拡散体製造用工程シート原版および光拡散体の製造方法
JP5135539B2 (ja) 拡散導光体およびバックライトユニット
JP5135555B2 (ja) 凹凸パターン形成シート、光学シートおよび輝度調整シートおよびそれらの製造方法
JP5858113B2 (ja) 凹凸パターン形成シート、光拡散体、光拡散体製造用スタンパの原版、光拡散体製造用スタンパ
JP5636907B2 (ja) 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法、凹凸パターン形成シート複製用工程シート原版、光学素子、2次工程用成形物、複製シート
JP5764963B2 (ja) 光拡散体用凹凸パターン形成ロールモールド及び光拡散体の製造方法
JP5884790B2 (ja) 凹凸パターン形成シートの製造方法、光拡散体製造用工程シート原版ならびに光拡散体の製造方法
JP2010097108A (ja) 光拡散シートおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121012

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130423

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130506

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5277842

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees