JP2010085527A - 凹凸パターン形成シート、光学シートおよび光拡散シートおよびそれらの製造方法 - Google Patents
凹凸パターン形成シート、光学シートおよび光拡散シートおよびそれらの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010085527A JP2010085527A JP2008252339A JP2008252339A JP2010085527A JP 2010085527 A JP2010085527 A JP 2010085527A JP 2008252339 A JP2008252339 A JP 2008252339A JP 2008252339 A JP2008252339 A JP 2008252339A JP 2010085527 A JP2010085527 A JP 2010085527A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- convex pattern
- concavo
- light
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】樹脂製の基材と、該基材の片面または両面の少なくとも一部に設けられた樹脂からなる硬質層とを備え、該硬質層の表面全体に凹凸パターン11が形成された凹凸パターン形成シートであって、硬質層を構成する樹脂の平均のガラス転移温度Tg2と、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tg1との差(Tg2−Tg1)が10℃以上であり、かつ、硬質層の厚みが0.05μm〜5.0μmの範囲内で、連続的または段階的に変化させながら積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有する凹凸パターン形成シートの製造方法。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1には、凹凸パターンが形成された光拡散体として、光透過性基材の少なくとも片面に突起体が複数形成され、突起体の高さが2〜20μm、突起体の頂点の間隔が1〜10μm、突起体のアスペクト比が1以上のものが開示されている。また、特許文献1には、突起体を形成する方法として、光透過性基材の表面を、KrFエキシマレーザー等のエネルギービームの照射により加工する方法が開示されている。
特許文献2には、波状の凹凸からなる異方性拡散パターンが片面に形成された光拡散体が開示されている。また、特許文献2には、異方性拡散パターンを形成する方法として、感光性樹脂のフィルムにレーザー光を照射して露光し、現像して、片面に凹凸が形成されたマスターホログラムを形成し、そのマスターホログラムを金型に転写し、その金型を用いて樹脂を成形する方法が開示されている。
また、光拡散性等を有する光学シートとして、表面に形成された凹凸の形状が位置によって異なるシートが知られている。例えば、特許文献3には、透光性樹脂シートの出光面となる表面に、傾斜面もしくはテーパー面を有する凹部又は凸部を配列形成した光拡散シートであって、シート表面上の光源対応位置からの距離が遠い凹部又は凸部ほど、シート表面に対する上記傾斜面の傾斜角もしくは上記テーパー面の稜線の傾斜角を順次大きくしたことを特徴とする光拡散シートが開示されている。
表面に凹凸が形成された光学シートにおいて光学特性が不均一になるように調整するためには、凹凸パターンのピッチや深さを位置によって変化させることが考えられるが、特許文献3に記載の光学シートでは、凹凸パターンのピッチを20μm以下とした上で、ピッチや深さを、連続的に変化させることや、ピッチや深さが異なる領域を分散させて配置させることは困難であった。したがって、特許文献3に記載の光学シートでは、所定の位置で光学特性が高低差を設けて不均一にする効果が十分ではなかった。
[1] 樹脂製の基材と、該基材の片面または両面の少なくとも一部に設けられた樹脂からなる硬質層とを備え、該硬質層の表面全体に、凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートであって、
硬質層を構成する樹脂の平均のガラス転移温度Tg2と、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tg1との差(Tg2−Tg1)が10℃以上であり、かつ、
硬質層の厚みが0.05μm〜5.0μmの範囲内で、連続的または段階的に変化させながら積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有する凹凸パターン形成シートの製造方法。
[2] 樹脂製の基材と、該基材の片面または両面の少なくとも一部に設けられた樹脂からなる硬質層とを備え、該硬質層の表面全体に、凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートであって、
硬質層を構成する少なくとも1種類の樹脂のガラス転移温度Tg2と、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tg1との差(Tg2−Tg1)が10℃以上であり、かつ、
硬質層の厚みが0.05μm〜5.0μmの範囲内で、厚さが異なる領域を分散して設けた積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有する凹凸パターン形成シートの製造方法。
[3] [1]または[2]の何れかに記載の製造方法によって得られた凹凸パターン形成シートであって、全光線透過率が85%以上である光拡散体。
[4] [1]または[2]の何れかに記載の凹凸パターン形成シートを備え、該凹凸パターン形成シートと同等の最頻ピッチおよび平均深さの凹凸パターンが表面に形成された光拡散体を製造するための型として用いられる光拡散体製造用工程シート原版。
[5] [4]に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工する工程と、該電離放射線硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
[6] [4]に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、凹凸パターン転写用材料を積層する工程と、凹凸パターンに積層した凹凸パターン転写用材料を前記工程シート原版から剥離して2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の、前記工程シート原版の凹凸パターンと接していた側の面に、未硬化の硬化性樹脂を塗工する工程と、該硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
[7] [4]に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、凹凸パターン転写用材料を積層する工程と、凹凸パターンに積層した凹凸パターン転写用材料を前記工程シート原版から剥離して2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の、前記工程シート原版の凹凸パターンと接していた側の面に、シート状の熱可塑性樹脂を接触させる工程と、該シート状の熱可塑性樹脂を2次工程用成形物に押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却する工程と、冷却したシート状の熱可塑性樹脂を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
本発明の光学シートの第1の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の光学シートの断面を示す。なお、図1では、説明を容易にするために、凹凸パターン11を拡大して示している。
本実施形態の光学シート10aは、凹凸パターン11が形成されていない側の面αに線状の光源30が配置される光拡散シートとして用いられるものである。また、この光学シート10aでは、凹凸パターン11が、光源30に近い程、凹凸パターンの最頻ピッチ、平均深さに対する最頻ピッチの比、即ちアスペクト比が小さくなるように配置されている。なお、本発明において、平坦とは、JIS B0601に記載の中心線平均粗さが0.1μm以下のことである。また、硬質層13は、JIS B0601に記載の中心線平均粗さが0.1μmを超え、特には0.5μm以上である。
図2は凹凸パターンを示す。本実施形態では、図2に示すように、光学シート10aの表面に、蛇行した波状の凹凸パターン11が形成されている。
光拡散シートに用いる本実施形態の光学シート10aでは、凹凸パターン11の最頻ピッチAが1μmを超え20μm以下であることが好ましく、1μmを超え10μm以下であることがより好ましい。最頻ピッチAが1μm未満であると、可視光の波長以下となり、可視光が凹凸パターン11にて屈折せずに光が透過してしまい、前記上限値を超えると、輝線として視認される場合があるからである。
ここで、平均深さBとは、凹凸パターン11の底部11aの平均深さのことである。
本実施形態では、凹凸パターン11の平均深さBが、図1の光源30からの位置により連続的に変化するため、隣接する100個の凹凸パターン11の底部11aの平均深さのことである。
また、底部11aとは、凹凸パターン11の凹部の極小点であり、平均深さBは、凹凸パターン11を短径方向に沿って切断した断面(図3参照)を見た際の、光学シート10a全体の面方向と平行な基準線L1から各凸部の頂部までの長さB1,B2,B3・・・の平均値(BAV)と、基準線L1から各凹部の底部までの長さb1,b2,b3・・・の平均値(bAV)との差(bAV−BAV)のことである。
平均深さBを測定する方法としては、原子間力顕微鏡により撮影した凹凸パターン11の断面の画像にて各底部11aの深さを測定し、それらの平均値を求める方法などが採られる。
配向度を求めるためには、まず、表面光学顕微鏡により凹凸パターンの上面を撮影し、その画像をグレースケールのファイル(例えば、tiff形式等)に変換する。グレースケールのファイルの画像(図4参照)では、白度が低いところ程、凹部の底部が深い(白度が高いところ程、凸部の頂部が高い)ことを表している。次いで、グレースケールのファイルの画像をフーリエ変換する。図5にフーリエ変換後の画像を示す。図5の画像の中心から両側に広がる白色部分は凹凸パターン11のピッチおよび向きの情報が含まれる。
次いで、図5の画像の中心から水平方向に補助線L2を引き、その補助線上の輝度をプロット(図6参照)する。図6のプロットの横軸はピッチの逆数を、縦軸は頻度を表し、頻度が最大となる値Xの逆数1/Xが凹凸パターン11の最頻ピッチを表す。
次いで、図5において、補助線L2と値Xの部分にて直交する補助線L3を引き、その補助線L3上の輝度をプロット(図7参照)する。ただし、図7の横軸は、各種の凹凸構造との比較を可能にするため、Xの値で割った数値とする。図7の横軸は、凹凸パターンの形成方向(図4における上下方向)に対する傾きの程度を示す指標(配向性)を、縦軸は頻度を表す。図7のプロットにおけるピークの半値幅W1(頻度が最大値の半分になる高さでのピークの幅)が凹凸パターン11の配向度を表す。半値幅W1が大きい程、蛇行して配向がばらついていることを表す。
また、配向度は1.0以下であることが好ましい。配向度が1.0を超えると、凹凸パターン11の方向がある程度ランダムになるため、光拡散性は高くなるが、異方性が低くなる傾向にある。
配向度を0.3以上にするためには、例えば、後述する製造において、加熱収縮性フィルムと硬質層とを適宜選択すればよい。
また、配向度が0.3以上の凹凸パターンが一表面に形成された金型を用いて透明樹脂を成形する方法を採用してもよい。
光学シート10aは、可視光の透過率の高い(具体的には、可視光の全光線透過率が85%以上)透明樹脂により構成される。
また、光学シート10aには、耐熱性、耐光性を向上させる目的で、光透過率等の光学特性を損なわない範囲内で、添加剤を含有することができる。添加剤としては、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、光拡散剤などが挙げられる。中でも、光安定剤を添加することが好ましく、その添加量は、透明樹脂100質量部に対して0.03〜2.0質量部であることが好ましい。光安定剤の添加量が0.03質量部以上であれば、その添加効果を充分に発揮できるが、2.0質量部を超えると、過剰量になり、不要なコストの上昇を招く傾向にある。
無機光拡散剤としては、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸アルミ化ナトリウム、珪酸亜鉛、ガラス、マイカ等が挙げられる。
有機光拡散剤としては、スチレン系重合粒子、アクリル系重合粒子、シロキサン系重合粒子、ポリアミド系重合粒子等が挙げられる。これらの光拡散剤はそれぞれ単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、これらの光拡散剤は、優れた光散乱特性を得るために、花弁状又は球晶状等の多孔質構造とすることもできる。
光拡散剤の含有量は、光透過性を損ないにくいことから、透明樹脂100質量部に対して10質量部以下であることが好ましい。
微細気泡の形成方法としては、光学シート10aに発泡剤を混入する方法(例えば、特開平5−212811号公報、特開平6−107842号公報に開示された方法)や、アクリル系発泡樹脂を発泡処理させて微細気泡を含有する方法(例えば、特開2004−2812号公報に開示された方法)などを適用できる。さらに微細気泡は、より均一な面照射が可能となる点では、特定の位置に不均一に発泡させる方法(例えば、特開2006−124499号公報に開示された方法)が好ましい。
なお、前記光拡散剤と微細発泡を併用することもできる。
光学シート10aの厚さは0.02〜3.0mmが好ましく、0.05〜2.5mmがより好ましく、0.1〜2.0mmが特に好ましい。光学シート10aの厚さが0.02mm未満であると、凹凸パターン11の深さよりも小さいことがあるため適当でなく、3.0mmよりも厚いと光学シート10aの質量が大きくなるため取り扱いにくくなるおそれがある。
光学シート10aは2層以上の樹脂層から構成されていてもよい。光学シート10aが2層以上の層から構成されている場合も、光学シート10aの厚さは0.02〜3.0mmであることが好ましい。
上記光学シート10aは、光拡散シートとして用いられる。具体的には、光学シート10aは、凹凸パターン11が形成されていない側の面αに線状の光源30が配置させて使用される。また、光学シート10aの面α側に光源30を配置させることにより、光学シート10aの面αから入光させた光を凹凸パターン面から出光させることができる。さらに、光学シート10a内を通過した光を凹凸パターン11にて拡散させて、凹凸パターン11が形成された側の面から出射させることができる。
光学シート10aを製造する方法の例について説明する。
[第1の製造方法]
第1の製造方法は、加熱収縮性フィルムを用いて、光学シート10aを製造する方法である。
すなわち、第1の製造方法は、加熱収縮性フィルムの片面に、樹脂製の硬質層13を硬質層厚さが漸次増加または減少するように変化するように印刷して印刷シートを形成する工程(以下、第1の工程という。)と、加熱収縮性フィルムを加熱収縮させて印刷シートの少なくとも硬質層13を折り畳むように変形させる工程(以下、第2の工程という。)とを有して、光学シート10aとなる凹凸パターン形成シートを製造する方法である。
第1の工程にて、図8に示すように、加熱収縮性フィルム12の片面に硬質層13を厚さが漸次増加または減少するように印刷する方法としては、例えば、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などを適用することができる。中でも、本実施形態に示すような硬質層の厚さのコントロールが容易であるインクジェット印刷が好ましい。
加熱収縮性フィルム12の中でも、50〜70%収縮するものが好ましい。50〜70%収縮するシュリンクフィルムを用いれば、変形率を50%以上にでき、凹凸パターン11の最頻ピッチAが1μmを超え20μm以下、アスペクト比0.1以上の凹凸パターン形成シートを容易に製造できる。
ここで、変形率とは、(変形前の長さ−変形後の長さ)/(変形前の長さ)×100(%)のことである。
第2の樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂などを使用することができる。
また、硬質層13の厚さは0.05〜5.0μmとすることが好ましく、0.1〜1.0μmとすることがより好ましい。硬質層13の厚さが前記範囲であれば、凹凸パターン11の最頻ピッチAを、確実に1μmを超え20μm以下にできる。しかし、硬質層13の厚さを0.05μm未満とすると最頻ピッチAが1μm以下になることがあり、5.0μmを超えると、最頻ピッチAが20μmを超えることがある。
また、蛇行した波状の凹凸パターン11をより容易に形成できることから、硬質層13のヤング率を0.01〜300GPaにすることが好ましく、0.1〜10GPaにすることがより好ましい。
第2の工程にて、加熱収縮性フィルム12を熱収縮させることにより、硬質層13に、収縮方向に対して垂直方向に波状の凹凸パターン11を形成させる。
加熱収縮性フィルム12を加熱収縮させる際の加熱方法としては、熱風、蒸気または熱水中に通す方法等が挙げられ、中でも、均一に収縮させることができることから、熱水に通す方法が好ましい。
本実施形態では、硬質層13を厚さが漸次増加または減少するように形成するために、凹凸パターンを、最頻ピッチおよび平均深さが連続的に増加または減少するように配置することができる。
第2の製造方法は、第1の製造方法で得た凹凸パターン形成シートを工程シート原版として、光学シート10aを製造する方法である。
工程シート原版は、枚葉状であってもよいし、連続したシート状であるウェブ状であってもよい。
(a)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工する工程と、電離放射線を照射して前記硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する工程とを有する方法。ここで、電離放射線とは、通常、紫外線または電子線のことであるが、本発明では、可視光線、X線、イオン線等も含む。
(b)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、未硬化の液状熱硬化性樹脂を塗工する工程と、加熱して前記液状熱硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する工程とを有する方法。
(c)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、シート状の透明熱可塑性樹脂を接触させる工程と、該シート状の透明熱可塑性樹脂を工程シート原版に押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却する工程と、その冷却したシート状の透明熱可塑性樹脂を工程シート原版から剥離する工程とを有する方法。
(e)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、めっき層を積層する工程と、そのめっき層を工程シート原版から剥離して、金属製の2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の凹凸パターンと接していた側の面に、未硬化の液状熱硬化性樹脂を塗工する工程と、加熱により該樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する方法。
(f)工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、めっき層を積層する工程と、そのめっき層を工程シート原版から剥離して、金属製の2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の凹凸パターンと接していた側の面に、シート状の透明熱可塑性樹脂を接触させる工程と、該シート状の透明熱可塑性樹脂を2次工程用成形物に押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却する工程と、その冷却したシート状の透明熱可塑性樹脂を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する方法。
工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工するコーターとしては、Tダイコーター、ロールコーター、バーコーター等が挙げられる。
未硬化の電離放射線硬化性樹脂としては、エポキシアクリレート、エポキシ化油アクリレート、ウレタンアクリレート、不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ビニル/アクリレート、ポリエン/アクリレート、シリコンアクリレート、ポリブタジエン、ポリスチリルメチルメタクリレート等のプレポリマー、脂肪族アクリレート、脂環式アクリレート、芳香族アクリレート、水酸基含有アクリレート、アリル基含有アクリレート、グリシジル基含有アクリレート、カルボキシ基含有アクリレート、ハロゲン含有アクリレート等のモノマーの中から選ばれる1種類以上の成分を含有するものが挙げられる。未硬化の電離放射線硬化性樹脂は溶媒等で希釈することが好ましい。
また、未硬化の電離放射線硬化性樹脂には、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等を添加してもよい。
未硬化の電離放射線硬化性樹脂を紫外線により硬化する場合には、未硬化の電離放射線硬化性樹脂にアセトフェノン類、ベンゾフェノン類等の光重合開始剤を添加することが好ましい。
また、(b)の方法における硬化温度は、工程シート原版のガラス転移温度より低いことが好ましい。硬化温度が工程シート原版のガラス転移温度以上であると、硬化時に工程シート原版の凹凸パターンが変形するおそれがあるからである。
これらの透明熱可塑性樹脂は単層もしくは多層構造とすることもできる。例えば、PS層の両面にPMMA層を設けた3層構造の透明熱可塑性樹脂などを用いることができる。
さらに、前記透明熱可塑性樹脂の表面に、高屈折率の樹脂を設けたものを使用することもできる。高屈折率の樹脂としては、例えば、フルオレン系エポキシ化合物、フルオレン系アクリレート化合物、フルオレン系ポリエステル(OKP)、ポリメチルフェニルシラン(PMPS)、ポリジフェニルシラン(PDPS)などが挙げられる。
また、(c)の方法における熱可塑性樹脂の加熱温度は、工程シート原版のガラス転移温度より低いことが好ましい。加熱温度が工程シート原版のガラス転移温度以上であると、加熱時に工程シート原版の凹凸パターンが変形するおそれがあるからである。
加熱後の冷却温度としては、凹凸パターンを高い精度で転写させることができることから、熱可塑性樹脂のガラス転移温度未満であることが好ましい。
また、(f)の製造方法での成形方法としては、プレス成形法以外に、例えば、射出成形法を適用することができる。
本発明の光学シートの第2の実施形態について説明する。
図10に、本実施形態の光学シートを示す。なお、図10においても、説明を容易にするために、凹凸パターン14を拡大して示している。
本実施形態の光学シート10bも、凹凸パターン14が形成されていない側の面βに線状の光源30が配置される光拡散シートとして用いられるものである。また、この光学シート10bでも、凹凸パターン14が、光源30に近い程、凹凸パターンの最頻ピッチ、平均深さおよび平均深さに対する最頻ピッチの比、即ち、アスペクト比が小さくなるように配置されているが、凹凸パターンの最頻ピッチおよび平均深さは連続的ではなく段階的に増加または減少する。
このように凹凸パターン14を配置することで、第1の実施形態の光学シート10aと同様に、光学シート10bから出射する光の出光面の法線方向における強度を均一化できる。
本発明の光学シートの第3の実施形態について説明する。
図12に、本実施形態の光学シートを示す。
本実施形態の光学シート10cは、凹凸パターン16が形成されていない側の面γに線状の光源30が配置される光拡散シートとして用いられるものである。
また、この光学シート10cでは、凹凸パターン16が、凹凸パターン16a,16bおよび16cのように、光源30に近い程、凹凸パターンの最頻ピッチ、平均深さおよびアスペクト比が小さな凹凸の割合が、最頻ピッチ、平均深さおよびアスペクト比が大きな凹凸の割合より多くなるように配置されている。
このように凹凸パターン16を配置することで、第1の実施形態の光学シート10aと同様に、光学シート10cから出射する光の出光面の法線方向における強度を均一化できる。
本発明の光学シートの第4の実施形態について説明する。
図14に、本実施形態の光学シートを示す。なお、図14においても、説明を容易にするために、凹凸パターン18a,bを拡大して示している。
本実施形態の光学シート10dは、一方の側の面δに線状光源30が配置される光拡散シートとして用いられるものである。
また、この光学シート10dでは、凹凸パターンが入光面、出光面に形成されている。入光面の凹凸パターン18aは、光源30に近い部分には形成されず、光源から遠い部分にのみ形成されており、最頻ピッチおよび平均深さが均一である。
また、出光面の凹凸パターン18bは、入光面に凹凸パターン18aが形成されていない部分に形成されており、光源30に近い程、凹凸パターンの最頻ピッチ、平均深さおよび平均深さに対する最頻ピッチの比、即ち、アスペクト比が小さくなるように配置されている。さらに凹凸パターン18bは、入光面に凹凸パターン18aが形成されている部分にも一部配置されている。
上記のように凹凸パターン18a,bを配置することで、入射光の光学シート10dへの入射角度が非常に大きい場合にも、出光方向を、入射角度によらず出光面の法線方向に近づけることができ、光学シート10dから出射する光の出光面の法線方向における強度を均一化できる。
本実施形態によれば、隣り合う光源30同士の距離が大きくなる、あるいは光源30と光学シート10dとの距離が小さくなることにより、光の光学シート10dへの入射角度が非常に大きくなる場合に特に有効である。
また2次工程用成形物22aの凹凸パターンは切削等により形成された断面が三角形の直線プリズムであってもよい。この場合の直線プリズムの頂角も、30°以上、80°以下であることが好ましく、50°以上、65°以下であることが特に好ましい。
なお、本発明の光学シートは、上述した実施形態のものに限定されない。
例えば、本発明の光学シートは、直下型バックライトのように光源をシート面の下方から入光させる場合のみでなく、光源を光学シートの側面から入光させる場合にも使用できる。また、光源をシート面の下方または側面から入光させる場合に、光源が点状光源ある場合にも使用できる。それら場合、凹凸パターンの最頻ピッチおよび平均深さ、それらの連続的または断続的変化の程度あるいはそれらの分散配置の程度は適宜選択すればよい。
また、本発明の光学シートは複数枚重ねて使用してもよい。その場合、凹凸の方向が等しくなるように重ねて異方性拡散効果を得てもよいし、直交させて重ねて、等方性の拡散効果を得てもよい。
また、凹凸パターンの凹凸パターンは蛇行していなくてもよく、直線的であってもよい。
また、加熱収縮性フィルムに硬質層を設けて、その積層フィルムを加熱収縮させることにより凹凸パターンを形成する際、1軸収縮タイプの加熱収縮性フィルムを使用する場合は、凹凸パターンが略平行に形成された光学シートが得られるが、2軸収縮タイプの加熱収縮性フィルムを使用する場合は、凹凸パターンに方向性がない光学シートが得られる。
また、凹凸パターンは光学シートの両面に形成されていても構わない。
また、光学シートは、補強用基材によって補強されていてもよい。
一軸方向に熱収縮する厚さ50μmでヤング率3GPaのポリエチレンテレフタレート製加熱収縮性フィルム(三菱樹脂株式会社製ヒシペットLX−60S、ガラス転移温度70℃)の片面に、トルエンに希釈したポリスチレン(ポリマーソース株式会社製PS、ガラス転移温度100℃)を、インクジェットプリンタ(富士フィルム株式会社ダイマティクスマテリアルプリンターDMP−2831)により印刷して、印刷シートを得た。
印刷のパターンは、幅4cm×長さ5cmの範囲にて、その長手方向の一端から他端に向かって印刷層厚さが0〜0.5μmの範囲で、0.5cm毎に0.05μmずつ増加するグラデーションパターンとした。
次いで、その印刷シートを80℃で1分間加熱することにより、加熱前の長さの40%に熱収縮させ(すなわち、変形率60%に変形させ)、80℃においては、ポリエチレンテレフタレート製加熱収縮性フィルムのヤング率(50MPa)より、ポリスチレンのヤング率(1GPa)の方が高い。そのため、熱収縮の際に印刷層は折り畳まれるように変形して、収縮方向に対して直交方向に沿って周期を有する波状の凹凸パターンを形成した。これにより、平坦な片面に凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートを得た。
この凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンは、収縮方向に沿って最頻ピッチが0〜5μmまで、平均深さが収縮方向に沿って0〜5μmまで、アスペクト比が0〜1まで漸次増加していた。
またこの凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンの配向度は0.3であった。
印刷層の印刷パターンを、幅4cm×長さ5cmの範囲に、その長手方向の一端から他端に向かって、印刷層厚さが0.1〜0.5μmの範囲で、1cm毎に0.1μmずつ段階的に増加するパターンとした以外は実施例1と同様にして凹凸パターン形成シートを得た。
この凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンは、収縮方向に沿って最頻ピッチが1、2、3、4、5μm、収縮方向に沿って平均深さが0.3、1.0、2.1、3.6、5μmと段階的に増加していた。
またこの凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンの配向度は0.3であった。
得られた凹凸パターン形成シートの光学特性を調べたところ、実施例1と同様の異方拡散性を有していた。したがって、実施例2の凹凸パターン形成シートは光拡散シートとして利用できるものである。
印刷層の印刷パターンを、直径50μm、厚さ0.1μmまたは0.5μmの2種類のドット印刷により、幅4cm×長さ5cmの範囲に、その長手方向の一端から他端に向かって、0.5μm厚さのドット割合が0〜100%まで0.5cm毎に10%ずつ増加するグラデーションパターンとした。ここでドット割合が0%とは、印刷層が0.1μmの厚さの平坦面であることを示し、ドット割合が100%とは印刷層が0.5μmの厚さの平坦面であることを示す。
印刷層の印刷パターン以外は実施例1と同様にして凹凸パターン形成シートを得た。
この凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンは、最頻ピッチが1μmで平均深さが0.3μmの凹凸パターン部および最頻ピッチが5μmで平均深さが5μmの凹凸パターン部が存在し、収縮方向に沿って最頻ピッチが5μmで平均深さが5μmの凹凸パターン部の割合が漸次増加していた。
またこの凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンの配向度は0.3であった。
得られた凹凸パターン形成シートの光学特性を調べたところ、実施例1と同様の異方拡散性を有していた。したがって、実施例3の凹凸パターン形成シートは光拡散シートとして利用できるものである。
一軸方向に熱収縮する厚さ50μmでヤング率3GPaのポリエチレンテレフタレート製加熱収縮性フィルム(三菱樹脂株式会社製ヒシペットLX−60S、ガラス転移温度70℃)の両面に、トルエンに希釈したポリスチレン(ポリマーソース株式会社製PS、ガラス転移温度100℃)を、インクジェットプリンタ(富士フィルム株式会社ダイマティクスマテリアルプリンターDMP−2831)により印刷して、印刷シートを得た。
印刷のパターンは、一方の面Pは、幅4cmで長さ方向20cmの範囲にて、その長手方向の0〜5cmに向かって、印刷層厚さが0〜0.5μmの範囲で、0.5cm毎に0.05μmずつ増加、長さ方向の5〜8.5cmに向かって、印刷層厚さが0.5〜0μmの範囲で0.35cm毎に0.05μmずつ漸次減少、長さ方向8.5〜20cmに向かって、印刷層厚さが0〜0.1μmの範囲で1.15cm毎に0.01μmずつ漸次増加する3種のグラデーションパターンとした。もう一方の面Qは、面Pの印刷層が設けられた部分のうち、長手方向5〜20cmに相当する部分の面Q側に厚さ0.5μmの印刷層を設けた。
次いで、その印刷シートを80℃で1分間加熱することにより、加熱前の長さの40%に熱収縮させた(すなわち、変形率60%に変形させた)。これにより、両面に凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートを得た。
この凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンは、面P側には、収縮方向に沿って0〜2cmの範囲で、最頻ピッチが0〜5μmまで、平均深さが0〜5μmまで、アスペクト比が0〜1まで漸次増加し、2〜3.4cmの範囲で、最頻ピッチが5〜0μmまで、平均深さが5〜0μmまで、アスペクト比が1〜0まで漸次減少し、3.4〜8cmの範囲で最頻ピッチが0〜1μmまで、平均深さが0〜0.2μmまで、アスペクト比が0〜0.2まで漸次増加していた。面Q側には、収縮方向に沿って、面Pの2〜8cmに相当する範囲に、最頻ピッチが5μm、平均深さが5μm、アスペクト比が1の凹凸が形成されていた。
またこの凹凸パターン形成シートにおける凹凸パターンの配向度は0.3であった。
実施例1の方法により得た凹凸パターン形成シートを工程シート原版として用いて、以下のようにして光拡散シートを得た。
すなわち、実施例1により得た工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、エポキシアクリレート系プレポリマー、2−エチルヘキシルアクリレートおよびベンゾフェノン系光重合開始剤を含む未硬化の紫外線硬化性樹脂組成物を塗工した。
次いで、未硬化の紫外線硬化性樹脂組成物の塗膜の工程シート原版と接していない面に、厚さ50μmのトリアセチルセルロースフィルムを重ね合わせ、押圧した。
次いで、トリアセチルセルロースフィルムの上から紫外線を照射し、未硬化の紫外線硬化性樹脂を硬化させ、その硬化物を工程シート原版から剥離することにより、光拡散シートを得た。
得られた光拡散シートは、実施例1の光拡散シートと同様の凹凸パターンを有し、同様の光拡散性を有するものであった。
実施例1の方法により得た凹凸パターン形成シートを工程シート原版として用いて、以
下のようにして光拡散シートを得た。
すなわち、実施例1により得た工程シート原版の凹凸パターンが形成された面に、ニッケルめっきを施し、そのニッケルめっきを剥離することにより、厚さ200μmの2次工程シートを得た。この2次工程シートの凹凸パターンが形成された面に、エポキシアクリレート系プレポリマー、2−エチルヘキシルアクリレートおよびベンゾフェノン系光重合開始剤を含む未硬化の紫外線硬化性樹脂組成物を塗工した。
次いで、未硬化の紫外線硬化性樹脂組成物の塗膜の2次工程シートと接していない面に、厚さ50μmのトリアセチルセルロースフィルムを重ね合わせ、押圧した。
次いで、トリアセチルセルロースフィルムの上から紫外線を照射し、未硬化の硬化性樹脂を硬化させ、その硬化物を2次工程シートから剥離することにより、光拡散シートを得た。
得られた光拡散シートは、実施例1の光拡散シートと同様の凹凸パターンを有し、同様の光拡散性を有するものであった。
紫外線硬化性樹脂組成物の代わりに熱硬化性エポキシ樹脂を使用し、紫外線を照射する代わりに加熱により該熱硬化性エポキシ樹脂を硬化させた以外は実施例6と同様にして光拡散シートを得た。
得られた光拡散シートは、実施例1の光拡散シートと同様の凹凸パターンを有し、同様の光拡散性を有するものであった。
実施例6と同様にして、厚さ200μmの2次工程シートを得た。この2次工程シートの凹凸パターンが形成された面に、厚さ50μmのポリメチルメタクリレートフィルムを重ね、加熱した。加熱により軟化したポリメチルメタクリレートフィルムと2次工程シートとを、それらの両側から押圧した後、冷却・固化させ、固化したポリメチルメタクリレートフィルムを2次工程シートから剥離することにより、光拡散シートを得た。
得られた光拡散シートは、実施例1の光拡散シートと同様の凹凸パターンを有し、同様の光拡散性を有するものであった。
厚さ100mmのステンレス鋼SUS430の全面に、厚さ100μmのニッケルめっきを施し、頂角120°、90°および60°のダイヤモンド切削工具を用いて、幅70μm、ピッチ70μm、頂角120°,90°および60°の線状プリズムを切削加工して、工程用原版を得た。この工程用原版のプリズム(凹凸パターン)が形成された面に、厚さ2mmのポリメチルメタクリレートシートを重ね、加熱した。加熱により軟化したポリメチルメタクリレートシートと工程用原版とを、それらの両側から押圧した後、冷却・固化させ、固化したポリメチルメタクリレートシートを工程用原版から剥離することにより、光拡散シートを得た。
得られた光拡散シートの凹凸パターンは、幅4cm×長さ2cmの範囲にて、その短手方向の一端から他端に向かって頂角120°,90°,60°の線状プリズム部が順に並んでおり、それぞれのプリズム部が配置された長さは0.67cmであった。
また、線状プリズムは短手方向に直交するように配置され、プリズム同士は互いに平行であった。
ポリメチルメタクリレートに、粒径2μmのポリシロキサン重合体の架橋物からなる微粒拡散子1部を混合した以外は比較例1と同様にして光拡散シートを得た。
光拡散体としての適性を、冷陰極管を点灯させ、光学シートを通して観察した際の光拡散性および輝度により評価した。その評価結果を表1に示す。
○:光拡散性は良好あるいは輝度低下が小さく、ともに○の場合は、光拡散体として適している。
×:光拡散性不十分あるいは輝度低下が大きく、いずれか一方でも×の場合、光拡散体として適していない。
一方、比較例1,2では、光拡散性が劣るあるいは輝度低下が大きく、光拡散体として適していなかった。
11,14,16,16a,16b,16c,18a,18b 凹凸パターン
11a 底部
12 加熱収縮性フィルム
13,15,17,20a,b 硬質層
19a,b 凹凸の側面
21a,b 工程シート原版
22a,b 2次工程用成形物
30 光源
40,41b 出射光
41a 入射光
110 ウェブ状の工程シート原版
111 凹凸パターン
112 未硬化の液状電離放射線硬化性樹脂
120 コーター
130 ロール
140 電離放射線照射装置
Claims (7)
- 樹脂製の基材と、該基材の片面または両面の少なくとも一部に設けられた樹脂からなる硬質層とを備え、該硬質層の表面全体に、凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートであって、
硬質層を構成する樹脂の平均のガラス転移温度Tg2と、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tg1との差(Tg2−Tg1)が10℃以上であり、かつ、
硬質層の厚みが0.05μm〜5.0μmの範囲内で、連続的または段階的に変化させながら積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有することを特徴とする凹凸パターン形成シートの製造方法。 - 樹脂製の基材と、該基材の片面または両面の少なくとも一部に設けられた樹脂からなる硬質層とを備え、該硬質層の表面全体に、凹凸パターンが形成された凹凸パターン形成シートであって、
硬質層を構成する少なくとも1種類の樹脂のガラス転移温度Tg2と、基材を構成する樹脂のガラス転移温度Tg1との差(Tg2−Tg1)が10℃以上であり、かつ、
硬質層の厚みが0.05μm〜5.0μmの範囲内で、厚さが異なる領域を分散して設けた積層シートを形成する工程と、前記積層シートの少なくとも硬質層を折り畳むように変形させる工程とを有することを特徴とする凹凸パターン形成シートの製造方法。 - 請求項1または2の何れかに記載の製造方法によって得られた凹凸パターン形成シートであって、全光線透過率が85%以上である光拡散体。
- 請求項1または2の何れかに記載の凹凸パターン形成シートを備え、該凹凸パターン形成シートと同等の最頻ピッチおよび平均深さの凹凸パターンが表面に形成された光拡散体を製造するための型として用いられる光拡散体製造用工程シート原版。
- 請求項4に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、未硬化の電離放射線硬化性樹脂を塗工する工程と、該電離放射線硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を工程シート原版から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
- 請求項4に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、凹凸パターン転写用材料を積層する工程と、凹凸パターンに積層した凹凸パターン転写用材料を前記工程シート原版から剥離して2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の、前記工程シート原版の凹凸パターンと接していた側の面に、未硬化の硬化性樹脂を塗工する工程と、該硬化性樹脂を硬化させた後、硬化した塗膜を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
- 請求項4に記載の光拡散体製造用工程シート原版の、凹凸パターンが形成された面に、凹凸パターン転写用材料を積層する工程と、凹凸パターンに積層した凹凸パターン転写用材料を前記工程シート原版から剥離して2次工程用成形物を作製する工程と、該2次工程用成形物の、前記工程シート原版の凹凸パターンと接していた側の面に、シート状の熱可塑性樹脂を接触させる工程と、該シート状の熱可塑性樹脂を2次工程用成形物に押圧しながら加熱して軟化させた後、冷却する工程と、冷却したシート状の熱可塑性樹脂を2次工程用成形物から剥離する工程とを有する光拡散体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008252339A JP5277842B2 (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | 光拡散シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008252339A JP5277842B2 (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | 光拡散シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010085527A true JP2010085527A (ja) | 2010-04-15 |
JP5277842B2 JP5277842B2 (ja) | 2013-08-28 |
Family
ID=42249566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008252339A Expired - Fee Related JP5277842B2 (ja) | 2008-09-30 | 2008-09-30 | 光拡散シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5277842B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014219673A (ja) * | 2013-04-11 | 2014-11-20 | 王子ホールディングス株式会社 | 照明用光学シートおよびそれを用いた照明装置 |
CN106414057A (zh) * | 2014-01-22 | 2017-02-15 | 3M创新有限公司 | 用于窗用玻璃的微光学元件 |
Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03142401A (ja) * | 1989-10-30 | 1991-06-18 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 合成樹脂層,光透過拡散板およびそれらの製造法 |
JP2000094536A (ja) * | 1998-09-24 | 2000-04-04 | Sekisui Chem Co Ltd | 視野角拡大フィルムの製造方法 |
JP2001183642A (ja) * | 1999-12-24 | 2001-07-06 | Toppan Printing Co Ltd | マルチプリズムシート及びこれを用いた液晶表示装置 |
JP2007114587A (ja) * | 2005-10-21 | 2007-05-10 | Takiron Co Ltd | 光拡散シート |
JP2007163810A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-06-28 | Nippon Zeon Co Ltd | 光拡散板および直下型バックライト装置 |
JP2007220347A (ja) * | 2006-02-14 | 2007-08-30 | Citizen Electronics Co Ltd | 可変プリズム導光板 |
JP2007225788A (ja) * | 2006-02-22 | 2007-09-06 | Citizen Electronics Co Ltd | 導光板及び該導光板を用いた表裏一体型バックライト及び該バックライトを用いた液晶表示装置。 |
JP2008015448A (ja) * | 2006-07-04 | 2008-01-24 | Samsung Sdi Co Ltd | 液晶表示装置のバックライトユニットおよび導光板の製造方法 |
WO2008102487A1 (ja) * | 2007-02-21 | 2008-08-28 | Oji Paper Co., Ltd. | 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法 |
JP2008201029A (ja) * | 2007-02-21 | 2008-09-04 | Oji Paper Co Ltd | 凹凸パターン形成シートならびにその製造方法、反射防止体、位相差板および光学素子製造用工程シート。 |
JP2008304701A (ja) * | 2007-06-07 | 2008-12-18 | Oji Paper Co Ltd | 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法、光拡散体製造用工程シート原版ならびに光拡散体の製造方法 |
WO2009042286A1 (en) * | 2007-09-21 | 2009-04-02 | 3M Innovative Properties Company | Optical film |
-
2008
- 2008-09-30 JP JP2008252339A patent/JP5277842B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03142401A (ja) * | 1989-10-30 | 1991-06-18 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 合成樹脂層,光透過拡散板およびそれらの製造法 |
JP2000094536A (ja) * | 1998-09-24 | 2000-04-04 | Sekisui Chem Co Ltd | 視野角拡大フィルムの製造方法 |
JP2001183642A (ja) * | 1999-12-24 | 2001-07-06 | Toppan Printing Co Ltd | マルチプリズムシート及びこれを用いた液晶表示装置 |
JP2007114587A (ja) * | 2005-10-21 | 2007-05-10 | Takiron Co Ltd | 光拡散シート |
JP2007163810A (ja) * | 2005-12-13 | 2007-06-28 | Nippon Zeon Co Ltd | 光拡散板および直下型バックライト装置 |
JP2007220347A (ja) * | 2006-02-14 | 2007-08-30 | Citizen Electronics Co Ltd | 可変プリズム導光板 |
JP2007225788A (ja) * | 2006-02-22 | 2007-09-06 | Citizen Electronics Co Ltd | 導光板及び該導光板を用いた表裏一体型バックライト及び該バックライトを用いた液晶表示装置。 |
JP2008015448A (ja) * | 2006-07-04 | 2008-01-24 | Samsung Sdi Co Ltd | 液晶表示装置のバックライトユニットおよび導光板の製造方法 |
WO2008102487A1 (ja) * | 2007-02-21 | 2008-08-28 | Oji Paper Co., Ltd. | 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法 |
JP2008201029A (ja) * | 2007-02-21 | 2008-09-04 | Oji Paper Co Ltd | 凹凸パターン形成シートならびにその製造方法、反射防止体、位相差板および光学素子製造用工程シート。 |
JP2008304701A (ja) * | 2007-06-07 | 2008-12-18 | Oji Paper Co Ltd | 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法、光拡散体製造用工程シート原版ならびに光拡散体の製造方法 |
WO2009042286A1 (en) * | 2007-09-21 | 2009-04-02 | 3M Innovative Properties Company | Optical film |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014219673A (ja) * | 2013-04-11 | 2014-11-20 | 王子ホールディングス株式会社 | 照明用光学シートおよびそれを用いた照明装置 |
CN106414057A (zh) * | 2014-01-22 | 2017-02-15 | 3M创新有限公司 | 用于窗用玻璃的微光学元件 |
US10513881B2 (en) | 2014-01-22 | 2019-12-24 | 3M Innovative Properties Company | Microoptics for glazing |
US10590697B2 (en) | 2014-01-22 | 2020-03-17 | 3M Innovative Properties Company | Microoptics for glazing |
US10794114B2 (en) | 2014-01-22 | 2020-10-06 | 3M Innovative Properties Company | Microoptics for glazing |
US10988979B2 (en) | 2014-01-22 | 2021-04-27 | 3M Innovative Properties Company | Microoptics for glazing |
US11125406B2 (en) | 2014-01-22 | 2021-09-21 | 3M Innovative Properties Company | Microoptics for glazing |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5277842B2 (ja) | 2013-08-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101541287B1 (ko) | 요철 패턴 형성 시트 및 그 제조 방법 | |
JP4683011B2 (ja) | 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法、光拡散体、光拡散体製造用工程シート原版ならびに光拡散体の製造方法 | |
JP5391539B2 (ja) | 光学シートとその製造方法 | |
JP5391529B2 (ja) | 凹凸パターン形成シートの製造方法 | |
JP5637074B2 (ja) | 凹凸パターン形成シートの製造方法、転写成形用スタンパの製造方法ならびに光拡散体の製造方法 | |
JP5277842B2 (ja) | 光拡散シート | |
JP5168256B2 (ja) | 凹凸パターン形成シート、光拡散体および光拡散体製造用工程シート原版およびそれらの製造方法 | |
JP5522287B2 (ja) | 光学シートおよびその工程シート原版 | |
JP2012022292A (ja) | 凹凸パターン形成シート、光拡散体製造用工程シート原版及び光拡散体の製造方法 | |
JP5682841B2 (ja) | 光拡散体製造用工程シート原版および光拡散体の製造方法 | |
JP5135539B2 (ja) | 拡散導光体およびバックライトユニット | |
JP5135555B2 (ja) | 凹凸パターン形成シート、光学シートおよび輝度調整シートおよびそれらの製造方法 | |
JP5858113B2 (ja) | 凹凸パターン形成シート、光拡散体、光拡散体製造用スタンパの原版、光拡散体製造用スタンパ | |
JP5636907B2 (ja) | 凹凸パターン形成シートおよびその製造方法、凹凸パターン形成シート複製用工程シート原版、光学素子、2次工程用成形物、複製シート | |
JP5764963B2 (ja) | 光拡散体用凹凸パターン形成ロールモールド及び光拡散体の製造方法 | |
JP5884790B2 (ja) | 凹凸パターン形成シートの製造方法、光拡散体製造用工程シート原版ならびに光拡散体の製造方法 | |
JP2010097108A (ja) | 光拡散シートおよびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101202 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120227 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120828 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121012 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130423 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130506 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5277842 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |