JP2000094536A - 視野角拡大フィルムの製造方法 - Google Patents

視野角拡大フィルムの製造方法

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JP2000094536A
JP2000094536A JP10269994A JP26999498A JP2000094536A JP 2000094536 A JP2000094536 A JP 2000094536A JP 10269994 A JP10269994 A JP 10269994A JP 26999498 A JP26999498 A JP 26999498A JP 2000094536 A JP2000094536 A JP 2000094536A
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resin film
heat
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Junichi Shimaoka
淳一 島岡
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視野角拡大シートと他の光学素子との間でモ
アレ等の光学トラブルを起こすことなく、又、正面輝度
を大きく低下させることなく液晶表示装置の有する観察
方向によって表示品質が大きく変動するという欠点を補
い得る視野角拡大フィルムの製造方法を提供する。 【解決手段】 透明なマトリックス樹脂100重量部、
可塑剤2〜4重量部並びに0.5〜2重量%の残留溶媒
を含有する透明なマトリックス樹脂フィルムの一面に、
上記フィルムのガラス転移温度±3℃のガラス転移温度
を有し、横一軸延伸された熱収縮性フィルムを粘着剤に
よって貼合し、上記貼合フィルムを透明なマトリックス
樹脂フィルムのガラス転移温度±3℃の温度に加熱して
透明なマトリックス樹脂フィルムを幅方向に10〜30
%収縮させ、然る後、上記熱収縮性フィルムを粘着剤層
と共に透明なマトリックス樹脂フィルム面から剥離する
ことを特徴とする視野角拡大フィルムの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は視野角拡大フィルム
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は極薄のフラットな構造や
低消費電力に特徴があり、携帯機器を中心に汎用されて
いるが、良好な画面が得られる視野角が狭く、観察者の
位置が動いたり、液晶表示装置の角度が変化すると、画
面が極端に暗くなったり、階調が反転して良好な画質が
得られなくなってしまうという欠点があった。特に近
年、画面の大型化やモニターの多岐にわたる用途展開に
よって上記の視野角が狭いという事実は更に顕著な問題
となっている。
【0003】上記液晶表示装置の上記欠点を取り除く試
みとして、例えば、特開平6−27453号公報に、マ
イクロレンズを面状に配列したマイクロレンズアレイ層
を用いて視野角を拡大しようとする提案がなされてい
る。しかし、マイクロレンズの配列に規則性があると、
ブラックマトリックス等、パターンに規則性を有する他
の光学部材との間で、画像が重なり合いもしくは打ち消
し合って画像に無用の濃淡ができる所謂モアレを生じ
る。又、マイクロレンズ部材とマイクロレンズに接する
粘着剤層や無反射コート層等の物材の屈折率との差が十
分に大きくものでないと、視野角拡大効果は得られな
い。更に、光学歪を残すことなく長大なマイクロレンズ
を作製することは極めて難しいことである等の問題点を
有するものである。
【0004】又、特開平8−334751号公報には、
樹脂マトリックス中に透明な粒子を充填した光拡散シー
トを用いる方法が開示されている。しかしながら、樹脂
マトリックス中に透明な粒子を充填する方法では、液晶
表示装置で光を拡散する必要のない上下方向にも光を拡
散し、光の利用効率が悪いばかりか、正面輝度が低下し
画質の劣化を惹起することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は叙上の事実に
鑑みなされたものであって、その目的とするところは、
視野角拡大シートと他の光学素子との間でモアレ等の光
学トラブルを起こすことなく、又、正面輝度を大きく低
下させることなく液晶表示装置の有する観察方向によっ
て表示品質が大きく変動するという欠点を補い得る視野
角拡大フィルムの製造方法を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の視野角拡大フィ
ルムの製造方法は、透明なマトリックス樹脂100重量
部、可塑剤2〜4重量部及び0.5〜2重量%の残留溶
媒を含有する透明なマトリックス樹脂フィルムを支持材
上に形成し、該フィルムの支持材に接していた面の反対
面に、上記フィルムのガラス転移温度±3℃のガラス転
移温度を有し、長さ方向と直交する方向に横一軸延伸さ
れた熱収縮性フィルムを、各々の長さ方向を合わせて粘
着剤によって貼合し、上記貼合フィルムを透明なマトリ
ックス樹脂フィルムのガラス転移温度±3℃の温度に加
熱して透明なマトリックス樹脂フィルムを幅方向に10
〜30%収縮させ、然る後、上記熱収縮性フィルムを粘
着剤層と共に透明なマトリックス樹脂フィルム面から剥
離することにより、透明なマトリックス樹脂フィルムの
熱収縮性フィルムが貼合されていた面に長さ方向の微細
な筋状の凹凸を形成させ、反対面には該フィルムのヘイ
ズ値が40〜80%となる方向性を有しない微細な凹凸
を形成させることを特徴とする。
【0007】本発明で使用される透明なマトリックス樹
脂は、透明性に優れるものであれば特に限定されるもの
ではなく、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹
脂、ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネー
ト系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン
系樹脂、ポリアリルスルホン系樹脂等の熱可塑性樹脂が
挙げられ、中でも、ガラス転移温度付近の高温でも比較
的緩やかな弾性率変化を示すポリサルホン系樹脂、ポリ
エーテルサルホン系樹脂、ポリアリルスルホン系樹脂が
好適に用いられる。上記マトリックス樹脂は単独で使用
されてもよく、2種以上を混合して使用されてもよい。
【0008】可塑剤としては、上記マトリックス樹脂と
相溶するものあって、透明なマトリックス樹脂フィルム
成形時の加熱(乾燥)温度において揮発量の少ないもの
であれば特に限定されるものではないが、例えば、マト
リックス樹脂がポリサルホン系樹脂の場合、フタル酸ジ
−2−エチルヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタ
ル酸ジエチル、フタル酸ジヘキシル等のフタル酸系可塑
剤や燐酸トリクレジル等の燐酸系可塑剤等が挙げられ
る。
【0009】可塑剤の含有量は、使用されるマトリック
ス樹脂の種類等によって各々定められるものであるが、
本発明においては特に、透明なマトリックス樹脂100
重量部に対し可塑剤2〜4重量部の範囲に限定される。
可塑剤の含有量が2重量部未満では、透明なマトリック
ス樹脂フィルムのガラス転移温度(以下、Tg1 と略称
する)が高くなって、透明なマトリックス樹脂フィルム
を熱収縮性フィルムと共に加熱収縮させる際に、上記両
フィルムを接着している粘着剤が発泡する等して剥離
し、又は高弾性率のために所望の収縮量が得られないお
それがある。又、4重量部を超えると、収縮時に、熱収
縮性フィルム貼合面にも微細な凹凸ができ透明なマトリ
ックス樹脂フィルムの光拡散の方向性が少なくなってし
まうおそれがある。
【0010】透明なマトリックス樹脂フィルムが含有す
る溶媒は、上記透明なマトリックス樹脂及び可塑剤の良
溶媒であれば、特に限定されるものではないが、例え
ば、透明なマトリックス樹脂が、ポリサルホン系樹脂で
ある場合、1,2−ジクロロエタン、塩化メチレン、メ
トキシベンゼン、アニソール等が挙げられる。
【0011】透明なマトリックス樹脂100重量部、可
塑剤2〜4重量部及び0.5〜2重量%の残留溶媒を含
有する透明なマトリックス樹脂フィルムを形成する手段
は、特に限定されるものではないが、例えば、透明なマ
トリックス樹脂100重量部及び可塑剤2〜4重量部を
上記溶媒に溶解し、溶液キャスト法によって離型性を有
する支持材上に流延し、残留溶媒量が0.5〜2重量%
となるように加熱乾燥して形成されてもよいが、溶融キ
ャスト法によって離型性を有する支持材上に残留溶媒量
が0.5〜2重量%となるように押出コーティングして
形成されてもよい。
【0012】尚、本発明において支持材とは、透明なマ
トリックス樹脂フィルムを形成する際に用いられる支持
材であって、溶液キャスト法において用いられる離型性
を有する支持材に限らず、溶融キャスト法において用い
られる金属ロール等も包含するものである。又、透明な
マトリックス樹脂フィルムが支持材に接していた面と
は、透明なマトリックス樹脂フィルムの形成時において
これらの支持材に接していた面を指し、微差ではある
が、該支持材に接していた面は、透明なマトリックス樹
脂フィルムの形成時にこれらに接していなかった露出面
に対し、表面平滑性が高いものである。
【0013】透明なマトリックス樹脂フィルムの残留溶
媒量が0.5重量%未満であると、該フィルムを熱収縮
性フィルムと共に熱収縮させる際に、所望の収縮量が得
られず、熱収縮性フィルムが貼着されている面の長さ方
向の微細な筋状の凹凸が形成され難くなるおそれがあ
り、2重量%を超えると、反対面の支持材に接している
面の方向性を有しない凹凸面が粗くなって、ヘイズ値も
大きくならず所望の範囲を外れ、有効な光拡散能も得ら
れなくなるおそれがある。
【0014】本発明において、上記透明なマトリックス
樹脂フィルムの収縮のために用いられる熱収縮性フィル
ムは、Tg1 ±3℃のガラス転移温度(以下、Tg2
略称する)を有し、該フィルムの長さ方向と直交する方
向に横一軸延伸された熱収縮性フィルムであれば特に限
定されるものではないが、例えば、上記透明なマトリッ
クス樹脂フィルムと同材質からなるものであってもよ
く、透明なマトリックス樹脂がポリサルホン系樹脂であ
る場合、熱収縮性フィルムとして、ポリカーボネート樹
脂等の異なる熱可塑性樹脂からなるTg2 を有する熱収
縮性フィルムであってもよい。
【0015】Tg2 がTg1 ±3℃の範囲を外れると、
熱収縮性フィルムの収縮開始時点における収縮力と透明
なマトリックス樹脂フィルムの弾性率との適合性が崩
れ、透明なマトリックス樹脂フィルムの長さ方向に直交
する幅方向に均一な収縮を起こすことが難しくなり、所
望の長さ方向の微細な筋状の凹凸や、反対面の方向性を
有しない微細な凹凸を形成させることができなくなる。
【0016】上記透明なマトリックス樹脂フィルムと熱
収縮性フィルムの貼合方向は、透明なマトリックス樹脂
フィルムの長さ方向に、該フィルムの長さ方向と直交す
る方向に横一軸延伸された熱収縮性フィルムを、各々の
長さ方向を合わせた方向である。本発明においては、こ
のように貼り合わされる透明なマトリックス樹脂フィル
ムと熱収縮性フィルムの各々の長さ方向を合わせること
によって、上記両フィルムの貼合工程の生産性を高める
ものである。
【0017】上記透明なマトリックス樹脂フィルムと熱
収縮性フィルムの貼合に用いられる粘着剤は、Tg1 ±
3℃の範囲の温度で熱収縮性フィルムを加熱して、これ
に貼り合わされている透明なマトリックス樹脂フィルム
を収縮させるものであるので、該加熱収縮工程における
高温時の接着性と耐熱性が求められる。このような高温
時の接着性と耐熱性を有するものであれば特に限定され
るものではないが、例えば、透明なマトリックス樹脂が
ポリサルホン系樹脂である場合、アクリル系粘着剤やシ
リコーン系粘着剤等が挙げられる。
【0018】上記粘着剤によって貼合された透明なマト
リックス樹脂フィルム/熱収縮性フィルム貼合フィルム
を加熱収縮させる手段は、貼合された熱収縮性フィルム
を均一且つ効率的に加熱し、横一軸に収縮させ得る方法
であれば特に限定されるものではないが、例えば、横一
軸延伸機を用い、横一軸延伸の逆操作を行うことによっ
て横一軸延伸された熱収縮性フィルム貼合フィルムを横
一軸に収縮させる『逆横一軸延伸』法が挙げられる。
【0019】特に、上記逆横一軸延伸法は、横方向の収
縮に際して両側縁が掴持され、横方向の収縮に伴って縦
方向の伸長その他の寸法変化が抑制されるものであるの
で、極めて確実且つ効率的に、透明なマトリックス樹脂
フィルムの熱収縮性フィルムが貼合されていた面に長さ
方向の微細な筋状の凹凸を形成させ、支持材に接してい
る反対面には該フィルムのヘイズ値が40〜80%とな
る方向性を有しない微細な凹凸を形成させることができ
る。
【0020】上記透明なマトリックス樹脂フィルム/熱
収縮性フィルム貼合フィルムの加熱温度は、Tg1 ±3
℃の範囲の温度である。上記加熱温度がTg1 −3℃未
満であると、熱収縮性フィルムの収縮量が小さく透明な
マトリックス樹脂フィルムに所望の収縮量を与えること
ができず、Tg 1 +3℃を超えると、透明なマトリック
ス樹脂フィルムの延展によって透明なマトリックス樹脂
フィルムに所望の長さ方向の微細な筋状の凹凸や反対面
に方向性を有しない微細な凹凸を十分に形成することが
できなくなる。
【0021】上記透明なマトリックス樹脂フィルムの幅
方向の収縮量は、10〜30%である。上記収縮量が1
0%未満であると、透明なマトリックス樹脂フィルムに
所望の長さ方向の微細な筋状の凹凸や反対面に方向性を
有しない微細な凹凸を十分に形成することができず、3
0%を超えると、透明なマトリックス樹脂フィルムの幅
方向の収縮の均一性が確保しずらくなり、該透明なマト
リックス樹脂フィルムの幅方向の厚さのバラツキが大き
くなり、得られる視野角拡大フィルムの光拡散性能のバ
ラツキが大きくなって、これを搭載したディスプレー装
置の画像表示性能を低下させてしまう。
【0022】又、上記方向性を有しない微細な凹凸は、
透明なマトリックス樹脂フィルムのヘイズ値が40〜8
0%となるように形成される。透明なマトリックス樹脂
フィルムのヘイズ値が40%未満では、得られる視野角
拡大フィルムの光拡散性能が低下し、80%を超える
と、得られる視野角拡大フィルムの正面輝度が低下し、
いずれもこれを搭載したディスプレー装置の画像表示性
能を低下させてしまう。
【0023】本発明の視野角拡大シートの製造方法によ
って作製された視野角拡大シートは、液晶ディスプレイ
のみならず、背面投写型プロジェクションディスプレイ
の視野角拡大にも有効である。背面投写型プロジェクシ
ョンディスプレイに組み込む場合、集光用フレネルレン
ズ等の光学素子よりも観察者側に設置すると良好な視野
角拡大効果を得ることができる。又、左右視野角拡大用
のレンチキュラーレンズと併用することもできる。この
場合、上記視野角拡大シートはレンチキュラーレンズよ
り観察者側に設置される。
【0024】本発明の視野角拡大シートの製造方法は、
上述のように透明なマトリックス樹脂100重量部、可
塑剤2〜4重量部及び0.5〜2重量%の残留溶媒を含
有する透明なマトリックス樹脂フィルムの、該フィルム
製膜時に支持材に接していた面の反対面に、上記フィル
ムのガラス転移温度±3℃のガラス転移温度を有し、長
さ方向と直交する方向に横一軸延伸された熱収縮性フィ
ルムを、各々の長さ方向を合わせて粘着剤によって貼合
し、貼合フィルムを透明なマトリックス樹脂フィルムの
ガラス転移温度±3℃の温度に加熱して透明なマトリッ
クス樹脂フィルムを幅方向に10〜30%収縮させ、然
る後、上記熱収縮性フィルムを粘着剤層と共に剥離する
ことにより、透明なマトリックス樹脂フィルムの熱収縮
性フィルムが貼合されていた面に長さ方向の微細な筋状
の凹凸を形成させ、反対面には該フィルムのヘイズ値が
40〜80%となる方向性のない微細な凹凸を形成させ
ることによって、他の光学素子との間でモアレ等の光学
トラブルを起こすことなく、又、画像のシャープネスを
低下させることなく、液晶表示装置の有する観察方向に
よって表示品質が大きく変動するという欠点を補い、良
好な画面が得られる視野角拡大シートを製造しえるもの
である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。
【0026】(キャスト用溶液の調製)マトリックス樹
脂としてポリサルホン系樹脂、可塑剤としてフタル酸ジ
エチル、溶媒としてメトキシベンゼンを用い、表1に示
した組成のキャスト用溶液を調製した。
【0027】
【表1】
【0028】(実施例1〜3、比較例1、2) 表1に示した組成のキャスト用溶液を用い、厚さ125
μmのポリエステル樹脂フィルムからなる支持材上に、
溶液キャスト法によって乾燥後の厚さが50μmとなる
ように製膜し、表2及び表3に示した残留溶媒量及びガ
ラス転移温度を有する透明なマトリックス樹脂フィルム
を作製した。得られた透明なマトリックス樹脂フィルム
の上記支持材に接していた面の反対面に、Tg1 ±3℃
のガラス転移温度(Tg2 )を有する横一軸延伸された
熱収縮性ポリカーボネート樹脂フィルムを、横一軸延伸
軸とこれらの両フィルムの長さ方向と直交するように各
々長さ方向を合わせてアクリル系粘着剤によって貼り合
わせ、透明なマトリックス樹脂フィルム/熱収縮性ポリ
カーボネート樹脂フィルム貼合フィルムを作製した。
【0029】次いで、横一軸延伸機を逆方向に用いる前
記逆横一軸延伸機を用いて、表2及び表3に示した収縮
温度に加熱し、幅方向に透明なマトリックス樹脂フィル
ムを収縮させ、冷却固定した。然る後、収縮した透明な
マトリックス樹脂フィルム/熱収縮性ポリカーボネート
樹脂フィルム貼合フィルムから、アクリル系粘着剤と共
に熱収縮性ポリカーボネート樹脂フィルムを剥離して視
野角拡大フィルムを作製した。
【0030】(比較例3)実施例1で用いたポリサルホ
ン系樹脂100重量部に対し、平均粒径5μmの無機ガ
ラス微粒子(屈折率1.49)を光拡散粒子として添加
し、アニソール200重量部に溶解、分散させてキャス
ト用溶液を調製し、実施例1と同様にして、厚さ125
μmのポリエステル樹脂フィルムからなる支持材上に、
溶液キャスト法によって乾燥後の厚さが50μmとなる
ように製膜し、視野角拡大シートを作製した。
【0031】(比較例4)視野角拡大シートを用いない
液晶表示装置の視野角を、比較のため比較例4として取
り上げた。
【0032】(性能評価)上記実施例及び比較例で得ら
れた視野角拡大シートを、液晶セルの前面に張設し、液
晶セルの裏面には偏光板を介してバックライトを配設
し、液晶セルの前面には、視野角拡大シートの前に更に
偏光板を配設した以下に示す液晶表示装置を用いて正面
輝度及び視野角を測定した。正面輝度は、比較例4の視
野角拡大シートを用いない液晶表示装置を100とした
相対値で示した。視野角については、市販のTFT型L
CDテレビ(シャープ社製、商品名「6E−3C」)を
用い、コントラスト5以上で階調反転のない領域を視野
と定義して測定した。測定結果は表2及び表3に示し
た。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】上記いずれの本発明の実施例で得られた視
野角拡大シートを搭載した液晶表示装置も、視野角拡大
シートによって、真横に近い位置からでも良好な画像が
観察された。正面輝度については、比較例4に比して数
値的に小さい値となっているが、この程度の低下では実
用上で全く上記比較例のものと優劣がない。又、モアレ
や光学歪みを原因とするシャープネスの低下やその他画
質の低下も全く見られなかった。
【0036】
【発明の効果】本発明の視野角拡大シート、叙上の如く
構成されているので、視野角拡大シートと他の光学素子
との間でモアレ等の光学トラブルを起こすことなく、
又、画像のシャープネスを低下させることなく、液晶表
示装置の有する観察方向によって表示品質が大きく変動
するという欠点を補い、良好な画面が得られる視野角を
拡大することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明なマトリックス樹脂100重量部、
    可塑剤2〜4重量部及び0.5〜2重量%の残留溶媒を
    含有する透明なマトリックス樹脂フィルムを支持材上に
    形成し、該フィルムの支持材に接していた面の反対面
    に、上記フィルムのガラス転移温度±3℃のガラス転移
    温度を有し、長さ方向と直交する方向に横一軸延伸され
    た熱収縮性フィルムを、各々の長さ方向を合わせて粘着
    剤によって貼合し、上記貼合フィルムを透明なマトリッ
    クス樹脂フィルムのガラス転移温度±3℃の温度に加熱
    して透明なマトリックス樹脂フィルムを幅方向に10〜
    30%収縮させ、然る後、上記熱収縮性フィルムを粘着
    剤層と共に透明なマトリックス樹脂フィルム面から剥離
    することにより、透明なマトリックス樹脂フィルムの熱
    収縮性フィルムが貼合されていた面に長さ方向の微細な
    筋状の凹凸を形成させ、反対面には該フィルムのヘイズ
    値が40〜80%となる方向性を有しない微細な凹凸を
    形成させることを特徴とする視野角拡大フィルムの製造
    方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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