JP2010085377A - 圧力センサ及び電子機器 - Google Patents

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Satoshi Umeki
三十四 梅木
Takeshi Saito
健史 齊藤
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Abstract

【課題】 音叉型圧電振動子のCI値(クリスタル・インピーダンス)より圧力を計測する圧力センサを提供することである。
【解決手段】 圧力センサ(100)は、所定の真空度で密閉したパッケージ(90)と、パッケージ(90)内に配置された圧電振動片(21)と、圧電振動片のCI値を計測するCI値計測回路(50)と、CI値とパッケージ内の圧力との関係を記憶した記憶部(60)と、を備える。パッケージ(90)はその一部に弾性変形する弾性変形領域を有し、弾性変形領域はパッケージ(90)外の圧力にとって変形する
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば水晶からなる音叉型圧電振動素片を用いた圧力センサ及び圧電デバイスに関する。
従来から、水圧計、気圧計として水晶振動子を用いた圧力センサが知られている。水晶振動子に圧力が加わった際に共振周波数が変化する性質を利用している。圧力センサは水晶振動子の共振周波数の変化を検出することで高精度の圧力計測を行うことができる。特許文献1によれば、並行に配置された二本のアーム部及び各アーム部の両端を支持する支持部を備えた圧電素子と、各アーム部の表面に形成した励振用電極と、を備えた双音叉型圧電振動子を用いて共振周波数の変化を検出している。
特開2007−093214号公報
しかしながら、双音叉型圧電振動子は音叉型圧電振動子と比べ長軸方向に2倍の大きさであるため、携帯電話及び時計などの小型化する回路基板に装着するには不向きである。
本発明の目的は、従来と同等なサイズで回路基板に装着することができるように、音叉型圧電振動子を用いて圧力を計測することである。
また本発明の音叉型圧電振動子の圧力センサは音叉型圧電振動子のCI値(クリスタル・インピーダンス)より圧力を計測する圧力センサを提供することである。また、1つの音叉型圧電振動子で圧力センサの役割と水晶振動子の役割とを得ることができる電子機器を提供することである。
第1の観点の圧力センサは、所定の真空度で密閉したパッケージと、パッケージ内に配置された圧電振動片と、圧電振動片のCI値を計測するCI値計測回路と、を備える。
CI値を計測することにより、圧力による周波数変化より敏感に圧力変化を計測することが可能となる。
第2の観点の圧力センサのパッケージは、その一部に弾性変形する弾性変形領域を有し、弾性変形領域はパッケージ外の圧力にとって変形する。
圧力変化の影響を受け易くするため、パッケージの一部は弾性変形しやすくなっている。
第3の観点の圧力センサのパッケージは、セラミック又はガラスからなるベース部材とリッド部材とからなり、リッド部材が弾性変形する。
リッド部材は弾性変形しやすい金属材であり、又はリッド部材は弾性変形しやすいように溝が形成された圧電材料である。
第4の観点の圧力センサのCI値計測回路は、圧電振動片を発振させる発振回路を有し、CI値計測回路は、発振回路で圧電振動片を発振させるとともに、この発振回路のピーク出力に基づいてCI値を計測する。
圧電振動片を発振させるとともに、その発振させる発振回路のピーク出力に基づいてCI値を測定することができる。
第6の観点の電子機器は、所定の真空度で密閉したパッケージと、パッケージ内に配置された圧電振動片と、圧電振動片を発振させる発振回路を含み圧電振動片のCI値を計測するCI値計測回路と、CI値とパッケージ内の圧力との関係を記憶した記憶部と、を備え、圧電振動片の発振周波数に基づいて時刻を計測し、CI値に基づいてパッケージ外の圧力を計測する。
一つの圧電振動片で時間などを駆動する発振周波数を得るとともに、その圧電振動片のCI値を計測することで圧力を計測できる。すなわち、腕時計などで時間と圧力とを一つの圧電振動片を使用することで計測できる。
本発明の音叉型圧電振動子は圧力センサとして用いることができ、小型な圧力センサとして用いるだけでなく、水晶振動子として用いることで、複数の機能を持つ電子機器を提供することができる。
<圧力センサ100>
圧力センサ100は図1に示すように上記の圧電デバイス90、CI値計測回路50及び記憶部60で構成されている。圧電デバイス90はリッド10と、水晶フレーム20と、ベース30との3層で構成されている。圧力センサ100として圧電デバイス90を用いるためには、圧電デバイス90のリッド10の表面が大気もしくは対象物と触れていることが必要であり、対象物の圧力を計測する際には、リッド10の表面に圧力伝達用のプローブを設置することで圧力を計測することができる。本実施形態では大気(外気圧PO)にリッド10が触れている場合の圧力センサ100を示すが、プローブを設置した場合においても同様に圧力を計測することができる。圧電デバイス90は、ある程度の真空圧又は大気圧と同じ気圧の不活性ガスで満たされた気圧である内部圧PIである。
圧力センサ100は、圧電デバイス90内の音叉型圧電振動素部21のCI値を計測することで圧力センサとして利用できるとともに、音叉型圧電振動素部21の発振周波数を計測する事で時刻を計測することができる。また、圧電デバイス90のCI値で圧力を計測する圧力センサ100は小型に形成でき、精密に圧力を計測することができるため、様々な分野に利用することができる。
圧力センサ100はより小型化を期待される電子機器、例えば腕時計に用いると、1個の圧力センサ100で圧力と時間とを計測することができる。これにより従来の高度計を備えた腕時計、水深計を備えたダイビング用の腕時計、また気圧を計測する事で天気予報の予知が可能な腕時計が、圧力センサを別に設置する必要がなくなるため、より小型に形成することができる。また、圧力センサ100は携帯電話に利用し、時計機能、天気予報の予知の他、GPS機能で得る2次元の地図情報に高度情報を付加させることで、3次元の地図情報を提供することができる。以下は圧力センサ100を構成する圧電デバイス90、CI値計測回路50及び記憶部60について説明する。
<圧電デバイス90の構成>
本発明の圧電デバイス90は図2に示すようにリッド10と、水晶フレーム20と、ベース30との3層で形成されている。図2は表面実装(SMD)タイプの圧電デバイス90をベース30のベース部側からみた図である。水晶フレーム20の音叉型圧電振動部21は支持腕25が接続部26でフレーム部22と一体に形成されている。水晶フレーム20のフレーム部22はリッド10とベース30との外周部で挟み、封止することができる。
<リッド10の構成>
図3はリッド10の構成図であり、枠部12と天板部13とで構成されている。図3(a)はリッド10を裏面から見た図であり、図3(b)は(a)のA−A断面図である。
リッド10は枠部12と天板部13とで空間部11が形成されている。天板部13は薄く形成された弾性体で形成されている。リッド10と、水晶フレーム20と、ベース30とが真空状態又は不活性ガスが満たされた状態で封止される。天板部13は十分に真空状態又は所定気圧の不活性ガスが保たれるようなコバール又はアルミニュウムなどの薄い金属又はガラスで構成される。天板部13は外気圧の変化によりその形状が変化し、圧電デバイス90内の圧力が変わる。天板部13の厚さdは、圧電デバイス90の取り扱い及び真空又は不活性ガスの気圧を維持する点と弾性変形のし易い点を考慮して決められる。図3では天板部13をアルミニュウムで形成した場合について説明する。
枠部12はセラミック又はガラスで形成され天板部13の外縁部に沿って取り囲むように形成されている。また枠部12の高さhは天板部13が変形しても、水晶フレーム20の音叉型圧電振動部21が振動するに十分な空間部11を確保するよう形成されている。このため従来の圧電デバイス90と比べ高さ方向に大きくなっている。本実施形態では枠部12をガラスで形成した場合について説明する。
枠部12のガラスは、パイレックス(登録商標)ガラス、ホウ珪酸ガラス及びソーダガラスなどを材料としており、これらはナトリウムイオンなどの金属イオンを含有するガラスである。このため、枠部12と天板部13とは陽極接合することができる。
陽極接合とは、金属とガラスとを重ね合わせ、熱と高電圧とを加えることで密着接合する方法である。その原理は、加熱と同時にガラス側を陰極、金属側を陽極として高電圧を印加する事によりガラス中の陽イオンを陰極側に強制的に拡散させ、ガラスと金属とに静電引力を発生させて密着を促すとともに、ガラスと金属とを化学反応させて接合する方法である。
本実施形態での陽極接合では、枠部12のガラス材の上に金属である天板部13を載置して、天板部13を陽極、枠部12を陰極として高電圧(500V〜1kV)を印加して、加熱(200°C〜400°C程度)することで接合させる。なお、天板部13にアルミニュウムを用いることで、アルミニウムとガラス中の酸素が反応して強固な接合が可能となる。また、次に述べる水晶フレーム20とリッド10との陽極接合、及び水晶フレーム20とベース30との陽極接合においても、接合面の水晶フレーム20にアルミニュウムの金属膜を形成させることで200℃程度の加熱温度で強固な接合が可能となる。
図4は別のリッド10Aの構成図であり、水晶で一体に形成されている。図4(a)は別のリッド10を裏面から見た図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。
別のリッド10はエッチングにより枠部12と天板部13とが形成されており、さらに空間部11が形成される。天板部13は弾性溝15が複数本形成されており、外気圧の変化によりその形状が変化し、圧電デバイス90内の圧力を変える。天板部13の厚さdは、弾性溝15の幅及び深さとともに弾性変形のし易さを考慮して決められる。
別のリッド10Aが水晶で構成されているため、別のリッド10Aと水晶フレーム20とはシロキサン結合で接合することが可能となる。なお、以下では、図3で示されたリッド10を代表例として説明する。
<水晶フレーム20の構成>
図5は水晶フレーム20の構成を示す図である。水晶フレーム20は、同じ厚さで音叉型圧電振動部21とフレーム部22とから構成されている。音叉型圧電振動部21は基部23及び振動腕24からなり、振動腕24には溝部27が形成されている。支持腕25は音叉型圧電振動部21の基部23からY軸方向に伸びている。音叉型圧電振動部21は支持腕25の端部でX軸方向に伸びる接続部26とで接続されている。
水晶フレーム20は、たとえば32.768kHzで信号を発振し、水晶フレーム20のX方向の長さは0.7mmから2mmで設計され、Y軸方向の長さは1.5mmから4mmで設計される極めて小型の振動片となっている。
一対の振動腕24は基部23の中央部からY軸方向に伸びており、振動腕24の表裏両面には溝部27が形成されている。例えば、一本の振動腕24の表面には1箇所の溝部27が形成されており、振動腕24の裏面側にも同様に1箇所の溝部27が形成されている。つまり、一対の振動腕24には4箇所の溝部27が形成されている。溝部27の断面は、略H型に形成され音叉型圧電振動部21のCI値を低下させる効果がある。
振動腕24の先端付近では幅広に形成されており、ハンマー型の形状をしている。また、振動腕24のハンマー型の部分には金属膜が形成されており錘の役目をさせている。錘は振動腕24に電圧をかけた際に振動しやすくさせ、また安定した振動をするために形成されている。
一対の支持腕25は基部23のX軸方向の端部から振動腕24の先端を超えない長さでY軸方向に伸びている。一対の支持腕25は振動腕24の振動を圧電デバイス90の外部へ振動漏れとして伝えづらくさせ、またパッケージ外部の温度変化、または衝撃の影響を受けづらくさせる効果を持つ。
接続部26は支持腕25の先端部でX軸方向に伸びて、フレーム部22と接続している。接続部26は幅広に形成しておき、周波数調整の際に接続部26の端部をレーザーなどで削ることで周波数を調整することもできる。
水晶フレーム20は公知のフォトリソグラフィ・エッチング技術を用い、フレーム部22、支持腕25、音叉型圧電振動部21の外形及び溝部27を形成する。外形と溝部27とを形成した水晶フレーム20は次に公知のフォトリソグラフィ・エッチング技術を用いて電極を形成する。
水晶フレーム20はフレーム部22と基部23と支持腕25と接続部26との表面に第1基部電極41と第2基部電極42とが形成され、裏面にも同様に第1基部電極41と第2基部電極42とが形成されている。
振動腕24は、表面、裏面及び側面に第1励振電極43と第2励振電極44とが形成されている。振動腕24の表面及び裏面と、側面とは互いに異なる電極が形成されている。第1励振電極43は第1基部電極41につながっており、第2励振電極44は第2基部電極42につながっている。水晶フレーム20は第1基部電極41及び第2基部電極42に電圧をかけることで、第1励振電極43及び第2励振電極44に囲まれた振動腕24を振動させる。
電極の形成と同時に振動腕24のハンマー型の部分にも錘金属膜40を形成する。錘金属膜40は錘の役目と、水晶フレーム20の周波数調整工程の際に錘金属膜40を昇華させ、軽くすることで周波数調整を行うことができる。
本実施形態の水晶フレーム20は電極の形成と同時にフレーム部22の外周に沿って、表面及び裏面に接続金属膜45を形成する。フォトリソグラフィ・エッチング技術で形成する接続金属膜45はリッド10及びベース30との陽極接合するために形成する。
本実施形態の振動腕24の先端付近は急激に幅広になるハンマー型の形状をしているが、徐々に幅広になる扇形の形状でもよい。先端付近が扇形の形状の振動腕24も振動で互いに衝突しない大きさで形成される。
<ベース30の構成>
図6はベース30の構成図である。図6(a)はベース30を表面側から見た図であり、図6(b)は(a)のB−B断面図である。ベース30は、ベース凹部32を水晶フレーム側の片面に有している。ベース30は、水晶もしくはセラミックなどの圧電材又はガラスで形成されている。本実施形態ではベース30をガラスで形成した場合について説明する。
ベース30はエッチングによりベース凹部32を設ける際、同時に第1スルーホール33と第2スルーホール34とを形成する。ベース30の表面には、第1接続電極46及び第2接続電極47を備えている。
第1スルーホール33及び第2スルーホール34は、その内面に金属膜が形成され、その内面の金属膜は、第1接続電極46及び第2接続電極47と同時にフォトリソグラフィ工程で作成される。内面の金属膜は金(Au)層又は銀(Ag)層が形成される。第1ベース31は、底面にタングステン・メタライジングされた第1外部電極48及び第2外部電極49を備える。第1接続電極46は、第1スルーホール33を通じて第1ベース31の底面に設けた第1外部電極48に接続する。第2接続電極47は、第2スルーホール34を通じて第1ベース31の底面に設けた第2外部電極49に接続する。
フレーム部22の裏面に形成された第1基部電極41と第2基部電極42とは、それぞれ第1ベース31の表面の第1接続電極46及び第2接続電極47に接続する。つまり、第1基部電極41は第1外部電極48と電気的に接続し、第2基部電極42は第2外部電極49と電気的に接続している。
以上の本実施形態では1つの圧電デバイス90について説明したが、実際の製造においては、1枚の水晶ウエハに数百から数千の水晶フレーム20と、1枚のガラスウエハに数百から数千のリッド10と、1枚のガラスウエハに数百から数千のベース30とを用意し、それらウエハ単位で接合して一度に数百から数千の圧電デバイス90を製造する。
圧電デバイス90は、ベース30と水晶フレーム20とを陽極接合技術により接合してから周波数の調整が行われる。周波数調整を終了したベース30及び水晶フレーム20にはリッド10が陽極接合技術により接合される。その後、所定圧の真空中又は不活性ガス中において第1スルーホール33と第2スルーホール34とを金属材料で封止することで圧電デバイス90を完成させる。
<圧電デバイス90の状態>
図7は圧力センサとして利用する圧電デバイス90の概略断面図を示している。所定圧の真空中で封止した圧電デバイス90は平地の外気中に置くと、図7(a)に示すように、外気圧POにより弾性体で形成されたリッド10が、やや内側(水晶フレーム20側)に向けて変形した状態になる。図7(a)の状態で外気圧POと、リッド10の張力及び内部圧PIとの圧力で均衡を保っている。また、このときの圧電デバイス90の内部体積CPを内部体積CP2とする。なお、大気圧と同じ不活性ガスで満たされた状態で封止した圧電デバイス90は、リッド10は平らな状態になる。
圧電デバイス90は外気圧POが低い状態(高所または、気象による低気圧)に置かれると、図7(b)に示すように(a)と比べリッド10が外側(凸方向)へ変形する。リッド10が外側に変形した状態で外気圧POと、リッド10の張力及び内部圧PIとの圧力で均衡を保っている。このときの圧電デバイス90の内部体積CPは内部体積CP3となり、内部体積CP2と比べ体積が増加することで、圧電デバイス90の内部真空度P(単位:Pa:パスカル)の値が小さくなる。
外気圧POが高い状態(水中または、気象による高気圧)になると、図7(c)に示すように、(a)と比べ、リッド10がより内側(水晶フレーム20側)に向けて大きく変形する。リッド10が内側に変形した状態で外気圧POと、リッド10の張力及び内部圧PIとの圧力で均衡を保っている。このときの圧電デバイス90の内部体積CPは内部体積CP1となり、内部体積CP2と比べ体積が減少することで、圧電デバイス90の内部真空度Pの値が大きくなる。
図8は内部体積CPと内部真空度Pとの関係を示したグラフである。例えば圧電デバイス90は内部真空度P2で封止して製造されると、外気中に出したときに内部体積CP2となる。外気圧POが下がり、圧電デバイス90の内部体積CPが内部体積CP3になると、圧電デバイス90の内部真空度Pは内部真空度P1となり、内部真空度値が小さくなる。外気圧POが上がり、圧電デバイス90の内部体積CPが内部体積CP1になると、圧電デバイス90の内部真空度Pは内部真空度P3となり、内部真空度値が大きくなる。
圧電デバイス90は外気圧POにより圧電デバイス90の内部体積CPが変化することで、圧電デバイス90の内部真空度Pの変化がおこる。内部真空度Pの変化により、圧電デバイス90は発振周波数及びCI値の変化が生じる。
内部真空度Pの変化によるCI値の変化は発振周波数の変化と比べ感受性が高いため、CI値を計測することで、小型で精度の高い圧力センサを提供することができる。図9は圧電デバイス90のCI値と、圧電デバイス90の内部真空度Pとのシミュレーション結果を示したグラフである。グラフで示すように、所定の真空度で封止した圧電デバイス90は内部真空度P2であり、そのときのCI値はCI2となっている。内部真空度P3のCI値はCI3となり、CI値が上昇する。また、内部真空度P1のCI値はCI1となり、CI値が下降する。つまり、高真空になるほどCI値は小さくなり、低真空となるほどCI値が高くなる。圧力センサ100は、これらの相関を図1で示された記憶部60に記憶させておくことで、精度よく圧力を計測することができる。
<CI値計測回路50>
図8及び図9のグラフより圧電デバイス90の体積の変化量と、CI値の変化量に相関関係があることがわかる。図10にCI値計測回路50を示す。
CI値計測回路50は短時間で簡易に正確なCI値を計測することができる。図10に示すCI値計測回路50は、簡易に正確なCI値を計測することができる。
圧電デバイス90の一端は発振増幅器52の入力端が接続されている。この発振増幅器52は入出力端に帰還抵抗58を接続している。これにより適当な増幅率を得るようにしている。発振増幅器52の出力端はピーク値検出器53の入力端に接続されている。ピーク値検出器53はこの発振増幅器52の出力電圧Voscを受けてピーク値を検出し、このピーク値の出力電圧Vosc,p−pを差動アンプ54の非反転入力に与えるようにしている。そして差動アンプ54の他方の入力には基準電圧Vrefが与えられている。
この基準電圧Vrefは圧電デバイス90を共振状態におくための適正なドライブレベルおよび計測圧力に対する出力信号のダイナミックレンジ等を考慮して設定する。そして差動アンプ54の出力はローパスフィルタ55に接続される。ローパスフィルタ55は差動アンプ54の出力を直流化する。ローパスフィルタ55はアナログスイッチ16の一方の固定入力端へ接続される。このアナログスイッチ16の他方の固定入力端は接地電位へ接続される。このため、差動アンプ54の出力はアナログスイッチ16の出力へつながり、コンデンサ17を介して圧電デバイス90の他方の端子に帰還するように構成されている。
したがって、発振増幅器52の出力電圧Voscをピーク値検出器53へ与えて、そのP−P値を得て、この値を一定電圧となるように制御しているので、発振増幅器52の出力電圧VoscのP−P値は一定の電圧となる。
ここでピーク値検出器53の出力電圧Vosc,p−pは、発振増幅器の帰還抵抗58をRf,ローパスフィルタ55の出力電圧をVciとすると次の式で与えられる。なお、CIは圧電デバイス90のクリスタルインピーダンス値(CI値)である。
Vosc,p−p=Vci・(4/π)・(Rf/CI)・・(1)
そしてピーク値検出のために半波ピーク電圧検出とした場合、次式が与えられる。
1/2・Vosc,p−p=Vref・・・(2)
この(1)、(2)式から次の(3)式が導かれる。
CI=(2π・Vci・Rf)/Vref・・・・(3)
すなわち、ローパスフィルタ55の出力電圧Vciを計測することにより、圧電デバイス90のCI値を高精度で得ることができる。この計測されたCI値と記憶部60(図1参照)で記憶されたCI値及び内部圧PIの関係とに基づいて、外気圧POを求めることができる。
CI値計測回路50は、発振増幅器52で圧電デバイス90を発振させた状態でCI値が計測することができる。このため、圧力センサ100は圧電デバイス90の正確な発振周波数を確保するとともに外気圧POを求めることができる。
以上、本発明の好適実施例について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において上記各実施例に様々な変更・変形を加えて実施することができる。たとえば、本発明の音叉型圧電振動部21を有する水晶フレームは、水晶以外にニオブ酸リチウム等の様々な圧電単結晶材料を用いることができる。また音叉型圧電振動部21ではなくAT振動子などの厚み滑り振動子を用いることができる。
圧力センサ100の構成を示す図である。 圧電デバイス90の構成を示す図である。 (a)はリッド10を裏面から見た図である。(b)は、(a)のA−A断面図である。 (a)は別のリッド10Aを裏面から見た図である。(b)は、(a)のA−A断面図である。 水晶フレーム20の構成を示す図である。 (a)は、ベース30を表面側から見た図である。(b)は、(a)のB−B断面図である。 (a)は、平地における圧電デバイス90の断面図である。 (b)は、高地における圧電デバイス90の断面図である。 (c)は、水中における圧電デバイス90の断面図である。 内部体積CPと内部真空度Pとの関係を示したグラフである。 圧電デバイス90のCI値と、圧電デバイス90の内部真空度Pとの計測結果を示したグラフである。 CI値計測回路50の一例を示した図である。
符号の説明
10 … リッド
11 … 空間部、12 … 枠部、13 … 天板部
20 … 水晶フレーム
21 … 音叉型圧電振動部
22 … フレーム部
23 … 基部、24 … 振動腕
25 … 支持腕、26 … 接続部、27 … 溝部
30 … ベース、32 … ベース凹部
33 … 第1スルーホール、34 … 第2スルーホール
40 … 錘金属膜
41 … 第1基部電極、42 … 第2基部電極
43 … 第1励振電極、44 … 第2励振電極
45 … 接続金属膜
46 … 第1接続電極、47 … 第2接続電極
48 … 第1外部電極、49 … 第2外部電極
50 … CI値計測回路
52 … 発振増幅器、53 … ピーク値検出器
60 … 記憶部
90 … 圧電デバイス、100 … 圧力センサ
CP … 内部体積
PI … 内部圧
PO … 外気圧

Claims (9)

  1. 所定の真空度で密閉したパッケージと、
    前記パッケージ内に配置された圧電振動片と、
    前記圧電振動片のCI値(クリスタルインピーダンス値)を計測するCI値計測回路と、
    を備えることを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記パッケージは、その一部に弾性変形する弾性変形領域を有し、前記弾性変形領域は前記パッケージ外の圧力にとって変形することを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  3. 前記パッケージは、圧電材料又はガラスからなるベース部材とリッド部材とからなり、前記リッド部材が弾性変形することを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  4. 前記リッド部材は弾性変形しやすい金属材であることを特徴とする請求項3に記載の圧力センサ。
  5. 前記リッド部材は弾性変形しやすいように溝が形成された圧電材料であることを特徴とする請求項3に記載の圧力センサ。
  6. 前記CI値と前記パッケージ内の圧力との関係を記憶した記憶部、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
  7. 前記CI値計測回路は、前記圧電振動片を発振させる発振回路を有し、
    前記CI値計測回路は、前記発振回路で圧電振動片を発振させるとともに、この発振回路のピーク出力に基づいてCI値を計測することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  8. 前記圧電振動片は、音叉型の水晶振動片であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の圧力センサ。
  9. 所定の真空度で密閉したパッケージと、
    前記パッケージ内に配置された圧電振動片と、
    前記圧電振動片を発振させる発振回路を含み、前記圧電振動片のCI値を計測するCI値計測回路と、
    前記CI値と前記パッケージ内の圧力との関係を記憶した記憶部と、
    を備え、
    前記圧電振動片の発振周波数に基づいて時刻を計測し、前記CI値に基づいて前記パッケージ外の圧力を計測することを特徴とする電子機器。
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