JP2010084696A - 直送給水システム用ポンプ制御装置および直送給水システム用ポンプ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、推定末端圧力一定制御によって制御されている大流量の直送給水システムにおいて、本管圧力が規定最低値、あるいは、最低値に近い圧力に低下した場合の大流量給水運転においても、ポンプのキャビテーションを防止できる直送給水システム用ポンプ制御装置および方法に関するものである。
【解決手段】本発明は、逆流防止用逆止弁の損失を低く設計すると共に、各逆流防止用逆止弁の損失特性のばらつきが小さくなるように選別した逆流防止用逆止弁の並列構成とする。また、本発明は、逆流防止用逆止弁が1台故障した場合、または、保守のために一時的に逆流防止用逆止弁の1台を取り外した場合、インバータ周波数を給水可能限界流量に対応する周波数に制限することによって、残された逆流防止用逆止弁の並列給水運転が可能となるように構成する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は、逆流防止用逆止弁の損失を低く設計すると共に、各逆流防止用逆止弁の損失特性のばらつきが小さくなるように選別した逆流防止用逆止弁の並列構成とする。また、本発明は、逆流防止用逆止弁が1台故障した場合、または、保守のために一時的に逆流防止用逆止弁の1台を取り外した場合、インバータ周波数を給水可能限界流量に対応する周波数に制限することによって、残された逆流防止用逆止弁の並列給水運転が可能となるように構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、可変電圧、可変周波数電源で駆動される可変速ポンプが並列運転を行うように構成され、吐出圧力一定制御、あるいは、推定末端圧力一定制御によって制御されている大流量の直送給水システムにおいて、本管圧力が規定最低値、あるいは、最低値に近い圧力に低下した場合の大流量給水運転においても、ポンプのキャビテーションを防止して、安全に給水運転ができるように制御する直送給水システム用ポンプ制御装置および直送給水システム用ポンプ制御方法に関するものである。
全てのポンプが並列運転して、大流量給水を行っている場合、何等かの理由で、水道本管圧力が低下すると、ポンプにキャビテーションが発生することがあった。前記ポンプのキャビテーションは、ポンプの吸込み側に置かれた逆流防止用逆止弁の圧力損失が大流量運転で、非常に大きくなるために起こる。また、前記ポンプのキャビテーションを保護するために、ポンプ吸込み圧力で、ポンプ運転のインターロックを行うにしても、従来方式では、圧力センサが逆流防止用逆止弁の上流側に設置されているために困難であった。つまり、逆流防止用逆止弁の損失揚程が比較的に大きい逆止弁を適用した従来の直送給水システムでは、大流量運転時にポンプがキャビテーションを発生する場合があった。
ポンプ運転中のキャビテーション防止装置として、たとえば、特開平5−187379号公報がある。しかし、前記公報に記載されたポンプのキャビテーション防止は、直送給水システム用ポンプに係るものではない。
特開平5−187379号公報
本発明は、ポンプの並列運転において、大流量給水を行っている場合、水道本管圧力が規定最小値近くに低下しても、ポンプのキャビテーションを防止する直送給水システム用ポンプ制御装置および直送給水システム用ポンプ制御方法を提供することを目的とする。また、本発明は、逆流防止用逆止弁が保守のために一時的に取り外されている場合においても、キャビテーションを防止することができる直送給水システム用ポンプ制御装置および直送給水システム用ポンプ制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、逆流防止用逆止弁を複数台並列に接続し、大流量運転時の吸込み側圧力降下が小さくなるように構成する。特に、本発明は、逆流防止用逆止弁の損失を低く設計すると共に、各逆流防止用逆止弁の損失特性のばらつきが小さくなるように選別した逆流防止用逆止弁が並列に構成されている。また、本発明は、逆流防止用逆止弁が1台故障した場合、または、保守のために一時的に逆流防止用逆止弁の1台を取り外した場合、インバータ周波数を給水可能限界流量に対応する周波数を制限することによって、残された逆流防止用逆止弁の並列給水運転が可能であるとともに、キャビテーションが発生しない構成にしている。
本発明によれば、大流量の直送給水システムで問題になっている、吸込み側に置かれた逆流防止用逆止弁の損失揚程の増加に起因するキャビテーション問題を解決することができる。
本発明によれば、逆流防止用逆止弁を複数個並列に設けているため、保守する場合において、従来方式のように、ポンプを停止して全断水になることがない。また、前記逆流防止用逆止弁は、スイッチにより離されて保守を行っている間にも、キャビテーションが発生しないような構成になっている。
本発明によれば、さらに、逆流防止用逆止弁が保守のために取り外されている場合、残された前記逆流防止用逆止弁の総合損失特性で計算されたキャビテーション限界流量が自動的に設定され、前記流量以下でポンプを運転するように制御されているので、キャビテーションに対して安全となっている。
以下、本発明の実施例である直送給水システム用ポンプ制御装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施例である直送給水システム用ポンプ制御装置を説明するための図である。図1において、本発明の実施例における直送給水システム用ポンプ制御装置は、可変電圧、可変周波数電源で駆動される可変速ポンプ3台の並列運転を行うように構成された、推定末端圧力一定制御を行う直送給水システムの全体構成が示されている。ただし、本発明の実施例は、発明に直接関係しない、たとえば、ポンプ交互運転シーケンス制御、あるいは、ポンプ保圧運転シーケンス制御等が省略されている。
図1において、本発明は、推定末端圧力一定制御回路31と、インバータ周波数を制限するキャビテーション保護回路41と、ポンプPと、モータM等とから少なくとも構成されており、一部がブロック線図として示されている。前記キャビテーション保護回路41は、図2に詳細が示されている。
図1において、本発明の実施例における推定末端圧力一定制御回路の動作を説明する。圧力設定器31〜4 は、推定末端圧力一定制御の最小揚程h0(p. u. )を設定する最小揚程設定器で、管路摩擦損失揚程演算器31〜6 (HEAD)の出力Δh(p. u. )を加算することにより、推定末端圧力一定制御の目標揚程hS(p. u. )を生成する。前記目標揚程hSは、圧力検出器11の出力hIと比較され、その偏差がPID または、PIコントローラ31〜1 によって増幅され、その出力fS *をD/A 変換器31〜2 、31〜3 、31〜4 を通して、インバータ21、22、23に周波数指令f1S 、f2S 、f3S を与え、モータ14、15、16を介して、ポンプ1 、ポンプ2 、ポンプ3 の速度を調整する。つまり、前記系は、推定末端圧力一定制御系を構成している。
管路摩擦損失揚程演算器31〜6 (HEAD)は、流量演算器31〜5 (FLOW)から推定流量の自乗q*2 を受け取り、摩擦損失揚程Δhを、
Δh=(1 −h0 )q*2
で演算する。流量演算器31〜5 (FLOW)は、ポンプの吐出圧力hI から正味押込み圧力hSUN を減算して得られる正味のポンプ揚程hP とインバータ指令周波数fS*を入力として、揚程−流量近似二次式によって、流量の自乗q*2 とその平方根q*を演算する。
Δh=(1 −h0 )q*2
で演算する。流量演算器31〜5 (FLOW)は、ポンプの吐出圧力hI から正味押込み圧力hSUN を減算して得られる正味のポンプ揚程hP とインバータ指令周波数fS*を入力として、揚程−流量近似二次式によって、流量の自乗q*2 とその平方根q*を演算する。
ポンプ正味押込み圧力hSUN は、押込み圧力hSU から逆流防止用逆止弁損失揚程hSU0を減算したものである。シーケンス回路31〜7 (SEQ )は、詳細が図示されていないが、直送給水システムの自動運転に必要なポンプの並列、解列制御、あるいは、ポンプ保圧制御、ポンプ停止制御等のシーケンス制御を遂行する制御ブロックを示したものである。前記シーケンス回路31〜7 に示した、RUN1、RUN2 RUN3 は、インバータ21、22、23を運転する信号で、ZEROは、フロースイッチ10のFLS の信号で、給水流量が規定値以下になったことを検知する信号を示している。
ポンプ1 、2 、3 は、図示のように、それぞれインバータ21、22、23によって制御される電動機14、15、16で駆動されるポンプである。ポンプ1 、2 、3 は、図示のように、その吐出し側は、逆止弁4 、6 、8 と締め切り弁5 、7 、9 、を介して、また、吸い込み側は、吸込共通配管によって、それぞれ並列に接続されている。圧力タンク13は、ポンプ停止時に給水圧力を保持するために設けられている。
逆流防止用逆止弁24〜1 、25〜1 、26〜1 は、ポンプ停止時等に給水システムから水道本管への逆流を防止するためのもので、たとえば、3台が並列に構成されている。前記逆流防止用逆止弁24〜1 、25〜1 、26〜1 の両側には、保守用締切り弁24〜2 、24〜3 、25〜2 、25〜3 、26〜2 、26〜3 が設けられ、これ等の締切弁を閉塞することにより、前記逆流防止用逆止弁24〜1 、25〜1 、26〜1 の保守ができるように構成されている。
水道本管圧力検出器12は、逆流防止用逆止弁24〜1 、25〜1 、26〜1 より上流側に置かれている。また、逆流防止弁27は、水道本管圧力が、規定圧力以上の場合、ポンプを停止して、水道本管圧力のみで、給水できるようにするために、置かれたバイパス配管に設けられている。PID またはPIコントローラ31〜1 の出力側に置かれた周波数リミッタ31〜8 (LIM )は、本発明のキャビテーション保護回路41の制御信号fLIMで制御される。前記周波数リミッタ31〜8 は、通常運転において、fLIMの制御信号が“0 ”であり、リミット動作が行なわれない。以上の説明によって、図1の構成によれば、ポンプの並列運転方式、推定末端圧力制御の直送給水運転が遂行できる。
次に、本発明の第一の手段である逆流防止用逆止弁の並列接続の作用と効果について説明する。本発明の実施例に適用している逆流防止用逆止弁は、二連式と呼ばれる構造のもので、ポンプ側と水道本管側に対して、それぞれ、独立のスプリング式の逆止弁が置かれ、これ等が直列に配置されている。また、中間に、逃がし弁の部屋がある。何等かの理由で、水が逆流し、ポンプ側の逆止弁の閉塞が遅れると逃がし弁が動作し逆流水を排出する。同時に水道本管側の逆止弁は、この逆流水の圧力で急速に閉塞し、本管側への水の流出を防止する構造となっている。
従って、逆止弁損失揚程は、2 個の逆止弁の隙間による摩擦抵抗によって生じ、固定損失は、2 個のスプリングの反抗力によって生じると考えられる。つまり、次式で損失揚程が近似できると考えられる。
hL =C0+κ・q2 ----(1)
ここに、 hL =逆止弁の損失揚程(p.u.)=Hl/HN
C0=固定損失揚程(p.u.)
κ=摩擦損失係数
q =流量(p.u.)=Q /QN
Hl=逆止弁の損失揚程(m)
HN=ポンプの定格揚程(m)
Q =ポンプの流量(m3/min)
QN=ポンプの定格流量(m3/min)
hL =C0+κ・q2 ----(1)
ここに、 hL =逆止弁の損失揚程(p.u.)=Hl/HN
C0=固定損失揚程(p.u.)
κ=摩擦損失係数
q =流量(p.u.)=Q /QN
Hl=逆止弁の損失揚程(m)
HN=ポンプの定格揚程(m)
Q =ポンプの流量(m3/min)
QN=ポンプの定格流量(m3/min)
図3は流量と揚程の関係を表したものであり、逆流防止用逆止弁特性が全く等しい場合、逆流防止用逆止弁単独、2台並列、および3台並列の場合の特性を示すものである。図3において、逆流防止用逆止弁単独の場合、1.0p.u. 流量で損失揚程は、0.152p.u. となり、前記逆流防止用逆止弁2台並列では2.0p.u. 流量で、0.152p.u. になり、逆流防止用逆止弁3台並列では、3.0p.u. 流量で、0.152p.u. になる。つまり、3台並列に構成された逆流防止用逆止弁は、3.0p.u. 流量で、0.152p.u. と損失揚程を極めて小さくすることができる。
もし、逆流防止用逆止弁3台並列と同ような特性を有する逆流防止用逆止弁を1台で製作しようとすれば、直列に置かれた2個のスプリング式逆止弁の摩擦損失揚程は、3.0p.u流量で、従来の逆止弁1台の損失揚程と同じ損失になる特性を実現する必要があり、その実現は、構造的に困難を伴うことになる。本発明のように、実用化されている最大級の逆流防止用逆止弁を並列にすれば、構造的に困難と考えられる大容量の逆止弁を、回路的に実現できる利点がある。
また、図3に示したように、常用最大流量が3.0p.u. より小さく2.5p.u. 以下である場合、図示のように最大損失揚程は、A 点の0.127p.u. 以下になり、それだけポンプの吸込み側圧力を高めることができる。結果として、キャビテーション発生の機会を減じ得る効果がある。
図4は本発明の実施例における逆流防止用逆止弁が単独、2台並列、および3台並列の場合の流量と揚程の特性を測定したものである。前記測定した逆流防止用逆止弁単独の特性を基準にすれば、2台並列と3台並列の場合、2.0p.u. と3.0p.u. 流量で、それぞれ、約0.15p.u.の損失揚程にならなければならない筈である。しかし、実際には、図4に示すような特性になっている。
図5は逆流防止用逆止弁が単独、2台並列、および3台並列の場合の流量と揚程の特性で、摩擦損失揚程が流量の2乗より小さい1.67乗に比例する場合を示すものである。図4に示す原因を調査した結果、一つの要因として、実施例は、図5に示すように、摩擦損失揚程が流量の2乗より小さい1.67乗に比例することが判明した。前記結果は、図3と比べ、2.5p.u. の流量の損失揚程A 点の値が僅かに大きくなり0.130p.u. になっている。つまり、逆流防止用逆止弁並列構成の効果には、殆ど、影響していない。他の要因として、前記逆流防止用逆止弁それぞれの損失特性のばらつきが要因であることが判明した。
このことを、次の摩擦損失モデルで説明する。モデルの摩擦損失係数を、κ1、κ2、κ3とし、摩擦損失揚程が流量の2乗に比例する場合を考える。そうすると、3台並列の場合には次式が成立する。
κ1 ・q12 =κ2 ・q22 =κ3 ・q32 ----(2)
ここに、q1=No.1逆流防止用逆止弁の分担流量(p.u.)
q2=No.2逆流防止用逆止弁の分担流量(p.u.)
q3=No.3逆流防止用逆止弁の分担流量(p.u.)
κ1 ・q12 =κ2 ・q22 =κ3 ・q32 ----(2)
ここに、q1=No.1逆流防止用逆止弁の分担流量(p.u.)
q2=No.2逆流防止用逆止弁の分担流量(p.u.)
q3=No.3逆流防止用逆止弁の分担流量(p.u.)
さらに、問題を簡単にするために、逆流防止用逆止弁、No.2とNo.3が全く等しい摩擦損失係数κ2 であると仮定する。そうすると、κ2 ・q22 =κ2 ・q32 より、q2=q3となり、次の関係式が求まる。
q1 +q2+q3=q1+2 ・q2=q ----(3)
κ1 ・q12 =κ2 ・q22
q12 =(κ2 /κ1 )・q22 ----(4)
ここで、(κ2 /κ1 )=a :摩擦損失係数のばらつき、と置く。そうすると、流量q2は、(5)式で表すことができる。
q2 =(1 /√a )・q1 ----(5)
よって、3 台分の合計流量q は、
q=q1+2(1/√a )・q1 =q1(1+2(1/√a )) ----(6)
q1 +q2+q3=q1+2 ・q2=q ----(3)
κ1 ・q12 =κ2 ・q22
q12 =(κ2 /κ1 )・q22 ----(4)
ここで、(κ2 /κ1 )=a :摩擦損失係数のばらつき、と置く。そうすると、流量q2は、(5)式で表すことができる。
q2 =(1 /√a )・q1 ----(5)
よって、3 台分の合計流量q は、
q=q1+2(1/√a )・q1 =q1(1+2(1/√a )) ----(6)
図6は本実施例における流量と損失揚程の関係を表す図である。図6において、a をパラメータとして、κ1 =1.0 とした場合の、合計流量qと摩擦損失揚程が示されている。図6に示すように、a =1.0 :3 台の逆流防止用逆止弁の摩擦損失係数が全く等しい時、3.0p.u. 流量で摩擦損失揚程は、丁度1.0p.u. になる。然るに、a =2.0 の時、3.0p.u. 流量で摩擦損失揚程は、1.544p.uになる。つまり、全く等しい場合に比べ、54.4%摩擦損失揚程が増加する計算になる。この例では、No.1逆流防止用逆止弁より、No.2、No.3逆流防止用逆止弁の摩擦損失係数が2 倍大きい場合、3.0p.u. 流量の時、摩擦損失揚程が全く等しい場合に比べ、54.4%増加するという意味である。
他方、逆流防止用逆止弁のスプリングの強さでほぼ決まる固定損失揚程は、測定の結果は、その値のばらつきが、小さいことが分かった。よって、本発明では、摩擦損失揚程に注目し、摩擦損失係数が小さい機種を選定している。しかも、以上に述べた理由により、摩擦損失係数のばらつきが少ないものを選別し並列接続する。この結果、大流量運転において、図3または、図5の特性に近い、損失揚程の小さい逆流防止用逆止弁回路を実現している。
図2は本発明の直送給水システム用ポンプ制御装置におけるキャビテーション保護動作を説明するための図である。キャビテーション保護回路41(CAVP)は、流量の推定値を流量演算回路31〜5 からq *として受信する。逆流防止用逆止弁選択スイッチ41〜2 、41〜3 、41〜4 は、前記逆流防止用逆止弁24〜1 、25〜1
、26〜1 を選択する場合に、手動にて、それぞれの接点を閉じる。たとえば、全ての逆流防止用逆止弁24〜1 、25〜1 、26〜1 が選択され、3 台並列運転する場合には、前記逆流防止用逆止弁選択スイッチ41〜2 、41〜3 、41〜4 は、全てONになる。
、26〜1 を選択する場合に、手動にて、それぞれの接点を閉じる。たとえば、全ての逆流防止用逆止弁24〜1 、25〜1 、26〜1 が選択され、3 台並列運転する場合には、前記逆流防止用逆止弁選択スイッチ41〜2 、41〜3 、41〜4 は、全てONになる。
また、たとえば、前記逆流防止用逆止弁24〜1 を保守のために取り外す場合は、逆流防止用逆止弁24〜2 、24〜3 の締切り弁を閉塞した後、逆流防止用逆止弁選択スイッチ41〜2 をOFF に操作する。このように、逆流防止用逆止弁24〜1 、25〜1 、26〜1 の選択状態を、該当する逆流防止用逆止弁選択スイッチ41〜2 、41〜3 、41〜4 のON、OFF 信号を最大流量演算器41〜1 (MAXQ)に入力信号として与える。最大流量演算器41〜1 (MAXQ)は、選択された逆流防止用逆止弁の合計損失特性とポンプメーカから示されたポンプに必要とされる必要ポンプ吸込揚程(NPSHre−Required Net Positive Suction Head 以下、単に、NPSHreと記載する )から最大流量(キャビテーション限界流量)を以下のようにして計算する。
一般にキャビテーション限界流量は、
NPSHav−NPSHre+余裕=0
で決定される。ここに利用ポンプ吸込揚程(NPSHav−Available Net Positive Suction Head 以下、単に、NPSHavと記載する)で、大気圧+正味押込み揚程−吸込管側の合計摩擦損失である。直送給水システムでは、運転できる水道本管圧力の最低値が、たとえば10m以上と云うように規定されている。逆流防止用逆止弁の損失特性は、たとえば、図4のように測定できる。よって、吸込管側の合計摩擦損失を仮定すれば、NPSHavが予め計算できる。従って、ポンプメーカから示されたNPSHreと比較し、一定の裕度を考慮することによって、選択された逆流防止用逆止弁の組み合わせに対応したキャビテーション限界流量が計算できる。
NPSHav−NPSHre+余裕=0
で決定される。ここに利用ポンプ吸込揚程(NPSHav−Available Net Positive Suction Head 以下、単に、NPSHavと記載する)で、大気圧+正味押込み揚程−吸込管側の合計摩擦損失である。直送給水システムでは、運転できる水道本管圧力の最低値が、たとえば10m以上と云うように規定されている。逆流防止用逆止弁の損失特性は、たとえば、図4のように測定できる。よって、吸込管側の合計摩擦損失を仮定すれば、NPSHavが予め計算できる。従って、ポンプメーカから示されたNPSHreと比較し、一定の裕度を考慮することによって、選択された逆流防止用逆止弁の組み合わせに対応したキャビテーション限界流量が計算できる。
最大流量演算器41〜1 (MAXQ)は、逆流防止用逆止弁の全ての組み合わせに対応するこの限界流量qmax(p.u.) を予め計算し、設定している。この設定されたデータが、逆流防止用逆止弁選択スイッチ41〜2 、41〜3 、41〜4 の選択状態によって判別され、最大流量演算器41〜1 の出力として、qmax(p.u.)を出力する。qmax(p.u.)は、推定流量q*(p.u.)と比較され、その差が周波数リミッタ41〜5 (FLIM)に与えられる。
もし、q*(p.u.)≧qmax(p.u.)であれば、周波数リミッタ41〜5 (FLIM)は、“1”になり、この信号を周波数リミッタ31〜8 (LIM )に伝達する。周波数リミッタ31〜8 (LIM )は、コントロールリミッタで、周波数リミッタ41〜5 からfLIM =“1 ”を受信すると、PIまたはPID コントローラ31〜1 の出力をその時点の値に保持する動作をする。つまり、前記周波数リミッタ31〜8 (LIM )は、要求水量が増加し、ポンプ速度が上昇中であっても、インバータの指令周波数fS *をその時点の値に保持し、ポンプ速度の上昇を停止する。
このようにして、各ポンプ1、2、3は、キャビテーション限界流量以下で運転されることになる。本発明は、逆流防止用逆止弁を並列にすることにより、また、それぞれの損失係数のばらつきが小さくなるように選別した逆流防止用逆止弁を適用することによって、ポンプ吸込み側の損失揚程を小さくし、キャビテーション限界流量を高めている。それだけ、最大給水流量は大きくなる。また、キャビテーション保護回路41(CAVP)の機能によって、逆流防止用逆止弁が保守のために、取り外されている場合には、選択されている逆流防止用逆止弁の総合損失揚程で計算された限界流量が自動的に設定されるので、キャビテーションが防止される。つまり、安全な給水運転が可能になる。
何等かの理由で、逆流防止用逆止弁選択スイッチ41〜2 、41〜3 、41〜4 が全てOFF になっている場合には、最大流量演算器41〜1 (MAXQ)は、インターロックデジタル信号STI をシーケンス回路31〜7 (SEQ )に伝達する。この結果、給水装置は、始動できないようにインターロックされ、“逆流防止用逆止弁選択不良”の警報号が発せられる。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記本実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。たとえば、本発明のポンプ、モータ、各種弁、およびブロック構成図は、公知または周知のものを使用することができる。
1、2、3・・・ポンプ
4、6、8・・・逆止弁
5、7、8・・・締切弁
11・・・吐出圧力検出器
12・・・水道本管圧力検出器
13・・・圧力タンク
14、15、16・・・モータ
21、22、23・・・インバータ
31・・・推定末端圧力一定制御回路
41・・・キャビテーション保護回路
4、6、8・・・逆止弁
5、7、8・・・締切弁
11・・・吐出圧力検出器
12・・・水道本管圧力検出器
13・・・圧力タンク
14、15、16・・・モータ
21、22、23・・・インバータ
31・・・推定末端圧力一定制御回路
41・・・キャビテーション保護回路
Claims (4)
- 可変電圧・可変周波数電源によって制御される電動機を用いて駆動する可変速ポンプが2台以上並列に運転され、前記可変速ポンプの圧力を吐出圧力一定制御または推定末端圧力一定制御によって制御するとともに、インバータの周波数によって制御されるポンプの吸込み側に逆流防止用逆止弁が2つ以上並列に設置されている直送給水システム用ポンプ制御装置において、
前記逆流防止用逆止弁の上流側に設置され、前記上流側の押込み圧力を検出する圧力センサと、
前記逆流防止用逆止弁の合成損失揚程を近似する流量に関する二次方程式を求める揚程近似式演算手段と、
前記圧力センサによって検出された押込み圧力および前記揚程近似式演算手段によって演算された逆流防止用逆止弁の合成損失揚程から利用ポンプ吸込揚程(NPSH)を演算する利用ポンプ吸込揚程(NPSHav)演算手段と、
ポンプに与えられているポンプ固有の必要ポンプ吸込揚程(NPSHre)の二次近似式を演算する必要ポンプ吸込揚程(NPSHre)演算手段と、
前記利用ポンプ吸込揚程(NPSHav)演算手段の演算結果から前記必要ポンプ吸込揚程(NPSHre)演算手段の演算結果を減算した結果とポンプ固有の余裕揚程とを比較する比較手段と、
から少なくとも構成され、
前記圧力センサの圧力が規定最小値になっても、インバータの周波数を制御してポンプの定格最大流量を安全に供給することを特徴とする直送給水システム用ポンプ制御装置。 - 前記それぞれ逆流防止用逆止弁は、選択スイッチが設けられ、前記選択スイッチの選択によって個別に切り離した場合、前記選択スイッチの選択状態に合ったキャビテーション限界流量を自動的に変えるようにインバータ最大周波数を制御することを特徴とする請求項1に記載された直送給水システム用ポンプ制御装置。
- 前記選択スイッチによる逆流防止用逆止弁の使用状態を検出し、インバータの周波数を制限して、全断水を防止することを特徴とする請求項1または請求項2に記載された直送給水システム用ポンプ制御装置。
- 可変電圧・可変周波数電源によって制御される電動機を用いて駆動する可変速ポンプが2台以上並列に運転され、前記可変速ポンプの圧力を吐出圧力一定制御または推定末端圧力一定制御によって制御するとともに、インバータの周波数によって制御されるポンプの吸込み側に逆流防止用逆止弁が2つ以上並列に設置されている直送給水システム用ポンプ制御方法において、
前記逆流防止用逆止弁の上流側に設置され圧力センサにより上流側の押込み圧力を検出し、
前記逆流防止用逆止弁の合成損失揚程を近似する流量に関する二次方程式を求め、
前記圧力センサによって検出された押込み圧力および前記揚程近似式演算手段によって演算された逆流防止用逆止弁の合成損失揚程から利用ポンプ吸込揚程(NPSHav)を演算し、
ポンプに与えられているポンプ固有の必要ポンプ吸込揚程(NPSHre)の二次近似式を演算し、
利用ポンプ吸込揚程(NPSHav)−必要ポンプ吸込揚程(NPSHre)≦余裕揚程を演算し、
前記圧力センサの圧力が規定最小値になっても、インバータの周波数を制御してポンプの定格最大流量を安全に供給することを特徴とする直送給水システム用ポンプ制御方法。
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CN103026073B (zh) * | 2011-05-27 | 2015-04-15 | 富士电机株式会社 | 供水设备 |
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