JP2010084155A - 表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】焼鈍工程の前の洗浄工程、及び/又は、前記焼鈍工程の後で表面処理工程の前の洗浄工程を、過剰な発泡を伴うことなく安定に、かつ、得られる冷間圧延鋼板に表面処理不良が生じないように、浸漬洗浄により行うことができる、表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法を提供すること。
【解決手段】表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法における、浸漬洗浄に係る洗浄工程に、アルカリ剤(A)、
下記式(1):R1−O−{(PO)l(EO)m(PO)n}H (1)
(式中、R1は炭素数8〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基、l及びnはPOの平均付加モル数を示し、lは0.5〜3の数であり、nは1〜8の数であり、mはEOの平均付加モル数を示し、5〜12の数であり、(PO)l、(EO)m、(PO)nはこの順でブロック配列している。)で表される非イオン界面活性剤(B)、アルドン酸類(C)及び水を含有してなり、かつpHが11以上のアルカリ洗浄剤を用いる。
【選択図】なし
【解決手段】表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法における、浸漬洗浄に係る洗浄工程に、アルカリ剤(A)、
下記式(1):R1−O−{(PO)l(EO)m(PO)n}H (1)
(式中、R1は炭素数8〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基、l及びnはPOの平均付加モル数を示し、lは0.5〜3の数であり、nは1〜8の数であり、mはEOの平均付加モル数を示し、5〜12の数であり、(PO)l、(EO)m、(PO)nはこの順でブロック配列している。)で表される非イオン界面活性剤(B)、アルドン酸類(C)及び水を含有してなり、かつpHが11以上のアルカリ洗浄剤を用いる。
【選択図】なし
Description
本発明は表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法に関する。詳しくは、本発明の製造方法は、製鉄所等において冷間圧延された鋼板(鋼帯)であって、更にメッキ、塗装、化成処理(化成処理剤を加温して鋼板を浸すことで、鋼板の表面にリン酸化合物の皮膜を形成する処理)等による表面処置が施される鋼板について、当該冷間圧延された鋼板に対して表面処理工程を施す前に、浸漬洗浄する工程施す、冷間圧延鋼板の製造方法に関する。
表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法では、冷間圧延鋼板に、焼鈍工程を施した後に、メッキ、塗装、化成処理等の表面処理工程を施されるが、前記焼鈍工程の前、及び/又は、前記焼鈍工程の後で表面処理工程の前には、冷間圧延に用いた圧延油をアルカリ洗浄剤により洗浄除去する洗浄工程が施される。
アルカリ洗浄剤による金属鋼板表面の油汚れの脱脂洗浄は、酸洗と共に、メッキ、塗装等の表面処理を行う前処理として必要であり、製品の良否を決定づける非常に大きな因子である。通常、アルカリ洗浄剤は水酸化ナトリウムなどのアルカリ剤と油汚れを乳化させるための非イオン界面活性剤を含有している。鋼板表面に付着している汚れとしては、冷間圧延時に付着する牛脂等のエステル、脂肪酸や鉱物油等の圧延油、防錆油などの油汚れや、鉄粉等の固体汚れ等が挙げられる。
例えば、電解洗浄工程、焼鈍工程、メッキ工程を順に施して、メッキされた鋼板を製造する方法において、得られた鋼板のメッキムラを抑制するために、焼鈍工程後、メッキ工程の前に、鋼板を、アルカリ剤およびキレート性化合物を含有する特定の洗浄液を用いて特定の温度で電解洗浄する方法が開示されている(特許文献1)。
また、50℃以下の低温で、鋼板を、電解洗浄できる硬質表面用洗浄剤組成物として、アルカリ剤、非イオン界面活性剤及び両性界面活性剤を含有するものを用いることが開示されている(特許文献2)。
上記表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法において、洗浄工程が不良の場合には、得られる冷間圧延鋼板に、洗浄不良に由来する表面処理不良が発生する場合がある。特に、前記洗浄工程を、物理化学的な洗浄力が弱い浸漬洗浄により行う場合には、圧延された鋼板に付着する圧延油の組成、焼鈍工程を施す前の洗浄工程の条件、洗浄剤組成物の内容等が変わることで、メッキムラやコーティングムラ等の表面処理不良の発生が増加することがある。
例えば、上記特許文献1、特許文献2の実施例では、これら文献に開示された洗浄液または洗浄剤組成物を用いて、上記洗浄工程を電解洗浄により行っているため、得られる冷間圧延鋼板の表面処理不良は発生し難い。一方、上記同様の洗浄液または洗浄剤組成物を使用して、上記洗浄工程を、電解洗浄を含まずに浸漬洗浄により行うと、圧延油に対する洗浄性と抑泡性とが十分ではない場合に、得られる冷間圧延鋼板の表面処理不良が増加する。メッキムラ等の表面処理不良が電解洗浄では生じ難く、一方、浸漬洗浄で生じ易い理由は、浸漬洗浄の洗浄力が、電解洗浄に比べて弱いためであると考えられる。
また、アルカリ洗浄剤は、洗浄工程における過剰な泡立ち等により洗浄効率を低下させることがあるため、アルカリ洗浄剤には、油汚れに対する洗浄性とともに、実機における連続使用時(洗浄時)における発泡を抑制することが求められる。
本発明は、表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法であって、焼鈍工程の前の洗浄工程、及び/又は、前記焼鈍工程の後で表面処理工程の前の洗浄工程を、過剰な発泡を伴うことなく安定に、かつ、得られる冷間圧延鋼板に表面処理不良が生じないように、浸漬洗浄により行うことができる、表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、
鋼板を圧延油の存在下で冷間圧延する工程(1)と、前記圧延された鋼板を焼鈍する工程(2)及び前記焼鈍された後の鋼板を表面処理する工程(3)を有し、
かつ、前記工程(1)の後で前記工程(2)の前、及び/又は、前記工程(2)の後で前記工程(3)の前に、工程(1)を経た鋼板に付着する圧延油をアルカリ洗浄剤により洗浄する工程(W)を有する、表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法であって、
前記洗浄工程(W)は、工程(1)を経た鋼板を、アルカリ洗浄剤中に浸漬して、前記工程(1)を経た鋼板を洗浄する浸漬洗浄工程を有し(但し、洗浄工程(W)には電解洗浄方式による洗浄工程を含まない)、
前記アルカリ洗浄剤が、
アルカリ剤(A)、
下記式(1):R1−O−{(PO)l(EO)m(PO)n}H (1)
(式中、R1は炭素数8〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基、l及びnはPOの平均付加モル数を示し、lは0.5〜3の数であり、nは1〜8の数であり、mはEOの平均付加モル数を示し、5〜12の数であり、(PO)l、(EO)m、(PO)nはこの順でブロック配列している。)で表される非イオン界面活性剤(B)、アルドン酸類(C)及び水を含有してなり、かつ
前記アルカリ洗浄剤のpHが11以上である、表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法、に関する。
鋼板を圧延油の存在下で冷間圧延する工程(1)と、前記圧延された鋼板を焼鈍する工程(2)及び前記焼鈍された後の鋼板を表面処理する工程(3)を有し、
かつ、前記工程(1)の後で前記工程(2)の前、及び/又は、前記工程(2)の後で前記工程(3)の前に、工程(1)を経た鋼板に付着する圧延油をアルカリ洗浄剤により洗浄する工程(W)を有する、表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法であって、
前記洗浄工程(W)は、工程(1)を経た鋼板を、アルカリ洗浄剤中に浸漬して、前記工程(1)を経た鋼板を洗浄する浸漬洗浄工程を有し(但し、洗浄工程(W)には電解洗浄方式による洗浄工程を含まない)、
前記アルカリ洗浄剤が、
アルカリ剤(A)、
下記式(1):R1−O−{(PO)l(EO)m(PO)n}H (1)
(式中、R1は炭素数8〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基、l及びnはPOの平均付加モル数を示し、lは0.5〜3の数であり、nは1〜8の数であり、mはEOの平均付加モル数を示し、5〜12の数であり、(PO)l、(EO)m、(PO)nはこの順でブロック配列している。)で表される非イオン界面活性剤(B)、アルドン酸類(C)及び水を含有してなり、かつ
前記アルカリ洗浄剤のpHが11以上である、表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法、に関する。
本発明の表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法は、当該製造方法における、焼鈍工程の前の洗浄工程、及び/又は、前記焼鈍工程の後で表面処理工程の前の洗浄工程を、浸漬洗浄により行っているが、上記特定組成のアルカリ洗浄剤を用いていることから、泡立ちを抑えながら、かつ、洗浄性よく、低残存油分量になるように圧延油等の汚れを除去でき、得られる表面処理鋼板に生じる表面処理不良を抑えることが期待できる。
本発明の表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法は、上記洗浄工程(W)を有するが、当該洗浄工程(W)では、アルカリ剤(A)、一般式(1)で表される非イオン界面活性剤(B)、アルドン酸類(C)及び水を含有してなり、かつpHが11以上のアルカリ洗浄剤を用いる。
アルカリ洗浄剤に用いるアルカリ剤(A)は、油汚れの除去性を確保するため、水溶性のアルカリ剤であればいずれのものも使用できる。具体例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、オルソ珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、セスキ珪酸ナトリウム等の珪酸塩、リン酸三ナトリウム等のリン酸塩、炭酸二ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸二カリウム等の炭酸塩、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩等が挙げられる。二種以上の水溶性アルカリ剤を組み合わせてもよい。好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、オルソ珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウムであり、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。
上記一般式(1)で示される非イオン界面活性剤(B)は、良好な洗浄性及び抑泡性の点から用いられる。一般式(1)において、R1は、良好な洗浄性及び抑泡性の点から、炭素数8〜14の、好ましくは炭素数8〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。R1は、分岐鎖の炭素数8〜14、更に8〜12のアルキル基が好ましく、良好な洗浄性と抑泡性の点から、式中のR1は分岐鎖を有するデシル基であるのが更に好ましい。分岐鎖を有するデシル基としては、イソデシル基、sec‐デシル基、tert‐デシル基等があげられる。なお、本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤には、非イオン界面活性剤としては、前記一般式(1)におけるR1が前記炭素数を満足しないものを含むことができる。
一般式(1)で表される非イオン界面活性剤(B)を得る際に用いられるエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加する前の原料の具体例としては、好ましくは炭素数8〜14、より好ましくは炭素数8〜12のアルキル基および/またはアルケニル基を有する飽和および/または不飽和アルコールであり、これらの炭素数は単一であっても、異なる炭素数の高級アルコールの混合物であってもよく、また、飽和および/または不飽和アルコールの化学構造は単一組成であっても、複数の異性体からなる混合物であってもよい。好適な例としては、合成或いは天然由来のn−オクチルアルコール、n−ノニルアルコール、n−デシルアルコールの他、プロピレン或いはブテン、又はその混合物から誘導される高級オレフィンを経て、オキソ法によって製造される分岐型の飽和1級アルコールが挙げられ、この製法にて製造されるイソノニルアルコール、イソデシルアルコールなどが市販されている。また、この製法にて製造される分岐型飽和1級アルコールの混合物、例えばEXXAL9、EXXAL10(エクソン・ケミカル社製)なども好適に使用できる分岐型高級アルコールの一例である。また、n−パラフィンやエチレンオリゴマーから誘導されるオレフィンを経て、オキソ法によって製造される直鎖型と分岐型の混合アルコールなども好適に使用できる。また、2−プロピル−1−ヘキサノール、2−ブチル−1−ヘキサノール、2−エチル−1−ヘプタノール、2−プロピル−1−ヘプタノール、2−エチル−1−オクタノール等の2−アルキル−1−アルカノール型の化学構造をもつゲルベアルコール(Guerbert Alchol)類の単一組成、或いはその混合物なども好適に使用できる分岐型高級アルコールの一例である。また、上記各種アルコールを2種以上配合して使用することも可能である。良好な洗浄性と抑泡性を両立させる観点からゲルベアルコールを原料とすることが好ましい。
また、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドのアルキレンオキサイドを付加する方法は、公知のアルコキシル化方法でよい。このアルコキシル化に用いられる触媒は酸触媒であっても塩基触媒であってもいずれでも良く、また、特開平7−227540号に記載のMgO−ZnO、MgO−SnO、MgO−TiO2、MgO−SbO等の狭いアルキレンオキサイド付加分布(narrow range)を与える触媒、特開平1−164437号に記載の同様のMg系触媒のような選択的に狭いアルキレンオキサイド付加分布を与える触媒を用いても合成できる。これらの触媒は反応終了後中和されるか、又は吸着処理により除くことが製品の安定性上好ましい。アルカリ触媒に対する中和剤は酢酸、グリコール酸、乳酸、レブリン酸等の低分子量有機酸が好ましい。
一般式(1)で表される非イオン界面活性剤(B)においてプロピレンオキサイドの平均付加モル数を示すlは0.5〜3の数であり、好ましくは0.5〜1.5であり、nは1〜8の数であり、好ましくは3〜5である。l、nが前記範囲であると、洗浄性及び抑泡性が良好である。また、一般式(1)で表される非イオン界面活性剤(B)においてエチレンオキサイドの平均付加モル数mは5〜12の数であり好ましくは6〜10である。mが前記範囲であると、洗浄性及び抑泡性が良好である。
一般式(1)中の、{(PO)l(EO)m(PO)n}は、オキシプロピレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基が子の順にブロック配列している。前記オキシプロピレン基とオキシエチレン基のブロック配列は、抑泡性の点から好ましい。
なお、上記アルカリ洗浄剤には、一般式(1)で表される非イオン界面活性剤(B)を含有するが、特許文献2に記載されているような両性界面活性剤は、抑泡性の観点から実質的に含有しないことが好ましい。両性界面活性剤を含有する場合にも、両性界面活性剤の割合は、アルカリ洗浄剤中、0.1重量%以下が好ましく、0.01重量%以下がより好ましい。
アルドン酸類(C)は、鉄石けん由来の汚れに作用して鉄イオンをキレートし、脂肪酸石けんにして汚れを溶解し易くすると考えられている。アルドン酸類(C)としては、カルボキシル基を有する単糖類及びそのアルカリ金属塩もしくはアミン塩である。具体例としては、グリセリン酸、テトロン酸、ペントン酸、ヘキソン酸、ヘプトン酸等及びそれらのアルカリ金属塩もしくはアミン塩が挙げられる。好ましくはグルコン酸、グルコヘプトン酸等及びそれらのアルカリ金属塩もしくはアミン塩であり、より好ましくはグルコン酸ナトリウム又はグルコヘプトン酸ナトリウムである。アルドン酸類(C)は少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤は、アルカリ剤(A)、一般式(1)で示される非イオン界面活性剤(B)及びアルドン酸類(C)に、更に水を配合することにより調製される水系組成物である。当該水系組成物は、洗浄性を確保する見地からpHが11以上になるように、好ましくはpHが12以上、更に好ましくはpHが13以上、更に好ましくはpHが14以上になるように調整される。pHはアルカリ剤(A)により調整することができる。なお、本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤には、前記成分の他に、任意の添加剤を加えることができるが、当該添加剤は、アルカリ剤(A)によりpHを有効に調整できるように、pHへの緩衝作用の小さいものが好ましい。
本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤における各成分は、洗浄に供するに際しては、洗浄時における洗浄性及び抑泡性を確保する見地から、以下の含有量であるのが好ましい。
アルカリ剤(A)の含有量は、0.1〜10重量%が好ましく、0.5〜8重量%がより好ましく、1〜4重量%が更に好ましい。また、非イオン界面活性剤(B)の含有量は、0.005〜5重量%が好ましく、0.01〜1重量%がより好ましく、0.05〜0.5重量%が更に好ましい。また、アルドン酸類(C)の含有量は、0.03〜20重量%が好ましく、0.1〜10重量%がより好ましく、0.15〜0.4重量%が更に好ましい。
また、本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤におけるアルカリ剤(A)、非イオン界面活性剤(B)及びアルドン酸類(C)の合計含有量は、0.1〜25重量%が好ましく、0.1〜15重量%がより好ましく、0.5〜10重量%が更に好ましい。前記合計含有量は、更には1〜5重量%が好ましく、更には1.5〜3重量%が好ましい。
一方、水の含有量は、75〜99.9重量%が好ましく、85〜99.9重量%がより好ましく、90〜99.5重量%が更に好ましい。水の含有量は、更には95〜99重量%が好ましく、更には97〜98.5重量%が好ましい。前記水としては、脱イオン水が望ましい。水により、洗浄剤組成物中の濃度を制御できる。
本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤は、洗浄工程(W)を施す際には、前記アルカリ剤(A)、非イオン界面活性剤(B)及びアルドン酸類(C)を、前記濃度で含有するものが好ましく用いられるが、製造後の保存安定性、運送効率等と考慮すれば、濃厚製品として調製することが好ましい。濃厚組成物は、洗浄時には、更に、水で上記濃度に希釈して用いられる。濃厚製品では、アルカリ剤(A)の含有量は、好ましくは5〜48重量%、より好ましくは10〜45重量%、更に好ましくは20〜42重量%になるように調整される。
また、濃厚製品に係わるアルカリ洗浄剤には、濃厚なアルカリ存在下で、非イオン界面活性剤(B)を白色懸濁状態で分散させるため、特開平10‐324900号に記載の水溶性高分子カルボン酸類等のスラリー化剤を用いることができる。さらにはスラリー安定化剤を用いることもできる。
本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤は、アルカリ剤(A)、非イオン界面活性剤(B)、アルドン酸類(C)及び水、更にはスラリー化剤(D)等の任意成分を含有する水系組成物であるが、洗浄時に、それぞれの成分をあらかじめ一剤ないし二剤以上のキットで配合しておいて、洗浄槽で使用前に希釈してもよく、それぞれの成分をそれぞれ単独で洗浄槽に投入し、水で希釈してもよい。
本発明の表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法は、鋼板を圧延油の存在下で冷間圧延する工程(1)と、前記圧延された鋼板を焼鈍する工程(2)及び前記焼鈍された後の鋼板を表面処理する工程(3)を有し、かつ、前記工程(1)の後で前記工程(2)の前、及び/又は、前記工程(2)の後で前記工程(3)の前に、工程(1)を経た鋼板を、アルカリ洗浄剤により洗浄する工程(W)を有する。
本発明の表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法では、前記洗浄工程(W)において、圧延された鋼板を、上記アルカリ洗浄剤中に浸漬して、前記工程(1)を経た鋼板を洗浄する浸漬洗浄工程を施すが、洗浄工程(W)には電解洗浄方式による洗浄工程を含まない。即ち、本発明の表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法では、前記洗浄工程(W)において、上記アルカリ洗浄剤を用いて、圧延された鋼板に対して電解洗浄方式による洗浄工程を除く浸漬洗浄を施すこと以外は、工程(1)乃至工程(3)は従来と同様の方法が採用することができる。本発明の洗浄工程(W)において施される浸漬洗浄工程、電解洗浄方式による洗浄工程に比べ、装置規模が小さく省スペース性に優れており、また洗浄による表面劣化を回避しなければならない鋼板に対して好適である。なお、洗浄工程(W)には、浸漬洗浄工程の他、スプレー洗浄工程や、これらの洗浄工程にブラシ洗浄工程が含まれていてもよい。
なお、洗浄工程(W)は、前記工程(1)の後で前記工程(2)の前の洗浄工程(W1)と、前記工程(2)の後で前記工程(3)の前の洗浄工程(W2)がある。前記洗浄工程(W1)により、前記工程(1)で圧延された鋼板に付着する圧延油が洗浄除去される。上記アルカリ洗浄剤による浸漬洗浄は、圧延油を早い段階で除去して、焼鈍炉内の環境を維持することと、表面処理性を確保する点から、洗浄工程(W1)への適用が好適である。
前記洗浄工程(W)における、洗浄温度は40〜90℃において、洗浄剤の浸透と乳化のバランスがよくなり、鋼板に付着する汚れを、洗浄効率よく、洗浄除去することができる。洗浄温度は、55〜85℃、更には60〜80℃において、更には70〜80℃において好適である。また、洗浄工程(W)に係わり浸漬洗浄の時間は、1〜10秒間、更には1〜8秒間、更には1〜6秒間であるのが好ましい。
本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤(濃厚製品)を、洗浄工程(W)において、鋼板の洗浄時に希釈するにあたっては、上述のように、アルカリ剤(A)は、その含有量が、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜8重量%、更に好ましくは1〜4重量%になるように希釈される。
上記アルカリ洗浄剤による、浸漬洗浄は、連続焼鈍またはバッチ焼鈍のいずれも採用できる。本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤は、ライン速度が500〜800m/分以上の高速で洗浄する際に効果的である。
また本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤は、合成エステルを50重量%以上含有する圧延油が付着してなる鋼板に対して効果的であり、合成エステルを70重量%以上含有する圧延油が付着してなる鋼板に対してより効果的である。合成エステルとしては、ゾーマリン酸、オレイン酸、リノール酸、ガドレイン酸、トール油脂肪酸等の炭素数16〜20の脂肪族不飽和酸のダイマー酸又はポリマー酸を原料とする合成エステル、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等の多価アルコールと炭素数6〜22の脂肪族カルボン酸を原料とする合成エステル、炭素数1〜12の脂肪族アルコールと炭素数6〜22の脂肪族カルボン酸を原料とする合成エステル、多価アルコールと炭素数6〜22の脂肪族ヒドロキシカルボン酸を原料とする合成エステル、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多塩基酸と炭素数1〜12の脂肪族アルコールを原料とする合成エステル、及び上記アルコールのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド付加物とのエステル等が挙げられる。
更に、本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤は、酸価が10KOHmg/g以上である圧延油が付着してなる鋼板に対して効果的であり、酸価が20KOHmg/g以上である圧延油が付着してなる鋼板に対してより効果的である。本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤は、合成エステルを50重量%以上含有し、かつ酸価が10KOHmg/g以上である圧延油が付着してなる鋼板に対して特に効果的である。
また本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤は、40℃における粘度が70Pa・s以上であるエステルを10重量%以上含有する圧延油が付着してなる鋼板に対して効果的であり、当該エステルを20重量%以上含有する圧延油が付着してなる鋼板に対してより効果的である。特に粘度が40℃で好ましくは100Pa・s以上、より好ましくは150Pa・s以上である圧延油が付着してなる鋼板に対して効果的である。高粘度エステルとしては、前記の炭素数16〜20の脂肪族不飽和酸のダイマー酸又はポリマー酸を原料とする合成エステル、前記の多価アルコールと炭素数6〜22の脂肪族カルボン酸を原料とし多価アルコールの水酸基を1以上残した合成エステル、多価アルコールと炭素数6〜22の脂肪族ヒドロキシカルボン酸を原料とする合成エステル等が挙げられる。なおエステルではないが、本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤は、ポリブテン等の化合物に対しても効果的である。なお、前記エステルの粘度は、離合社製自動粘度測定装置VMC−252(JIS K2283)により測定できる。
更に本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤は、炭素数16〜20の脂肪族不飽和酸の重合物を1重量%以上含有する圧延油が付着してなる鋼板に対して効果的である。脂肪族不飽和酸の重合物としては、ゾーマリン酸、オレイン酸、リノール酸、ガドレイン酸、トール油脂肪酸等の炭素数16〜20の脂肪族不飽和酸のダイマー酸及びポリマー酸が挙げられる。
前記冷間圧延する工程(1)は、製鉄所等において鋼板を圧延油の存在下で冷間圧延する加工処理工程であり、常法に従って行われる。また、前記圧延された鋼板を焼鈍する工程(2)についても、常法に従って行われる。
また、前記焼鈍された後の鋼板を表面処理する工程(3)についても、常法に従って行われるが、表面処理としては、鋼板表面を亜鉛、錫、クロム、ニッケルなどの金属元素でメッキしたり、塗装やプリントをしたり、樹脂を被覆したり、さらには合金化するなどの加工処理、化成処理(化成処理剤を加温して鋼板を浸すことで、鋼板の表面にリン酸化合物の皮膜を形成する処理)等があげられる。本発明の製造方法に用いられるアルカリ洗浄剤により、洗浄工程(W)を施すことにより、工程(3)における表面処理工程における欠陥を抑えることできる。本発明の製造方法は、工程(3)における表面処理工程として、メッキ工程を施す場合に好適であり、メッキ厚さが1.1〜11g/m2となる薄目付けのメッキ処理に対して特に有効である。
<鋼板洗浄試験>
(1)被洗浄鋼板
焼鈍工程を経ていない工程(1)を経て圧延された厚み0.3mmの電磁鋼板を、25mm×50mmの大きさに切断したもの5枚(平均油分付着量86mg/m2)を試験用鋼板とした。
(1)被洗浄鋼板
焼鈍工程を経ていない工程(1)を経て圧延された厚み0.3mmの電磁鋼板を、25mm×50mmの大きさに切断したもの5枚(平均油分付着量86mg/m2)を試験用鋼板とした。
(2)残存付着油分量測定方法
[アルカリ洗浄剤新液による試験]
350ml容量のビーカーに、表1に示すアルカリ洗浄剤(なお、非イオン界面活性剤(B)は、いずれもゲルベアルコールを原料とするPO、EO、POのブロック付加物である)を300ml充填した。当該アルカリ洗浄剤をスターラーで攪拌しながら、加温してアルカリ洗浄剤を表1に示す洗浄温度に保持した。当該洗浄温度で、アルカリ洗浄剤をスターラーで攪拌しながら、試験用鋼板を、アルカリ洗浄剤中に3秒間浸漬した。試験用鋼板をアルカリ洗浄剤から取り出してから、さらに取り出した試験用鋼板にスプレーリンスを図1に記載の装置内で、75℃の水道水を用いて0.2MPaで2秒間行った後、80℃で15秒間、熱風乾燥した。残存付着油分量は、金属板付着油分量測定装置(EMIA‐111,(株)堀場製作所製)を用いて測定した。測定値は5枚の試験用鋼板の平均値である。
[アルカリ洗浄剤新液による試験]
350ml容量のビーカーに、表1に示すアルカリ洗浄剤(なお、非イオン界面活性剤(B)は、いずれもゲルベアルコールを原料とするPO、EO、POのブロック付加物である)を300ml充填した。当該アルカリ洗浄剤をスターラーで攪拌しながら、加温してアルカリ洗浄剤を表1に示す洗浄温度に保持した。当該洗浄温度で、アルカリ洗浄剤をスターラーで攪拌しながら、試験用鋼板を、アルカリ洗浄剤中に3秒間浸漬した。試験用鋼板をアルカリ洗浄剤から取り出してから、さらに取り出した試験用鋼板にスプレーリンスを図1に記載の装置内で、75℃の水道水を用いて0.2MPaで2秒間行った後、80℃で15秒間、熱風乾燥した。残存付着油分量は、金属板付着油分量測定装置(EMIA‐111,(株)堀場製作所製)を用いて測定した。測定値は5枚の試験用鋼板の平均値である。
なお、図1の装置において、1:リンス層はアクリル製容器(高さ30cm、長さ32cm、奥行き22cm)を、2:ノズルは(株)いけうち製の標準扇形ノズルVVP9030を、3:75℃の水道水を用いて、S:試験用鋼板をスプレーリンスした。
[アルカリ洗浄剤の擬似劣化液による試験]
350ml容量のビーカーに、表1に示すアルカリ洗浄剤を300ml充填した。さらに、圧延機に付着し堆積したスカム(油脂と鉄粉の混合物)を、前記アルカリ洗浄剤100重量部に対して0.4重量部添加し、十分撹拌して擬似劣化液を作成した。当該擬似劣化液をスターラーで攪拌しながら、加温して表1に示す洗浄温度に保持した。当該洗浄温度で、擬似劣化液をスターラーで攪拌しながら、試験用鋼板を、擬似劣化液中に3秒間浸漬した。試験用鋼板をアルカリ洗浄剤から取り出してから、さらに取り出した試験用鋼板にスプレーリンスを図1に記載の装置内で、75℃の水道水を用いて0.2MPaで2秒間行った後、80℃で15秒間、熱風乾燥した。残存付着油分量は、金属板付着油分量測定装置(EMIA‐111,(株)堀場製作所製)を用いて測定した。測定値は5枚の試験用鋼板の平均値である。
350ml容量のビーカーに、表1に示すアルカリ洗浄剤を300ml充填した。さらに、圧延機に付着し堆積したスカム(油脂と鉄粉の混合物)を、前記アルカリ洗浄剤100重量部に対して0.4重量部添加し、十分撹拌して擬似劣化液を作成した。当該擬似劣化液をスターラーで攪拌しながら、加温して表1に示す洗浄温度に保持した。当該洗浄温度で、擬似劣化液をスターラーで攪拌しながら、試験用鋼板を、擬似劣化液中に3秒間浸漬した。試験用鋼板をアルカリ洗浄剤から取り出してから、さらに取り出した試験用鋼板にスプレーリンスを図1に記載の装置内で、75℃の水道水を用いて0.2MPaで2秒間行った後、80℃で15秒間、熱風乾燥した。残存付着油分量は、金属板付着油分量測定装置(EMIA‐111,(株)堀場製作所製)を用いて測定した。測定値は5枚の試験用鋼板の平均値である。
(3)抑泡性の評価
[アルカリ洗浄剤新液による試験]
200mlの有栓メスシリンダーに、表1に示すアルカリ洗浄剤を60ml充填した。加温してアルカリ洗浄剤が表1に示す洗浄温度に到達した後、前記有栓メスシリンダーを上下に5秒間に20回強振した。その後、前記有栓メスシリンダーを静置して120秒後のアルカリ洗浄剤と泡の合計容量(ml)を測定した。
[アルカリ洗浄剤新液による試験]
200mlの有栓メスシリンダーに、表1に示すアルカリ洗浄剤を60ml充填した。加温してアルカリ洗浄剤が表1に示す洗浄温度に到達した後、前記有栓メスシリンダーを上下に5秒間に20回強振した。その後、前記有栓メスシリンダーを静置して120秒後のアルカリ洗浄剤と泡の合計容量(ml)を測定した。
[アルカリ洗浄剤の擬似劣化液による試験]
表1に示すアルカリ洗浄剤100重量部に対し、花王(株)製のルナックO−P(オレイン酸)およびルナックP−95(パルミチン酸)の混合物(順に、63:8.5の重量比)0.4重量部添加し、擬似劣化液を作成した。1000mlのメスシリンダーに、前記擬似劣化液を300ml充填した。当該擬似劣化液を加温して表1に示す洗浄温度に保持した。当該洗浄温度で、擬似劣化液中に浸漬したガラスボールフィルターにより窒素バブリング(流量0.2L/min)を行った。バブリングを開始して120秒後のアルカリ洗浄剤と泡の合計容量(ml)を測定した。
表1に示すアルカリ洗浄剤100重量部に対し、花王(株)製のルナックO−P(オレイン酸)およびルナックP−95(パルミチン酸)の混合物(順に、63:8.5の重量比)0.4重量部添加し、擬似劣化液を作成した。1000mlのメスシリンダーに、前記擬似劣化液を300ml充填した。当該擬似劣化液を加温して表1に示す洗浄温度に保持した。当該洗浄温度で、擬似劣化液中に浸漬したガラスボールフィルターにより窒素バブリング(流量0.2L/min)を行った。バブリングを開始して120秒後のアルカリ洗浄剤と泡の合計容量(ml)を測定した。
実施例1〜6、比較例1〜9
表1に示す組成を有する洗浄剤組成物(バランス量は水として脱イオン水を使用)を調製し、表1に示す洗浄温度条件で、上記の洗浄試験、抑泡性試験を行った。結果を表1に示す。
表1に示す組成を有する洗浄剤組成物(バランス量は水として脱イオン水を使用)を調製し、表1に示す洗浄温度条件で、上記の洗浄試験、抑泡性試験を行った。結果を表1に示す。
なお、表1中の、R1の炭素数が10は、R1がイソデシル基であることを示し、l及びnはPOの平均付加モル数を示し、mはEOの平均付加モル数を示す。グルコン酸Naは、グルコン酸ナトリウム塩、を示す。
表1の結果から、本発明の表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法によれば、洗浄工程を、特定組成のアルカリ洗浄剤により行うことにより、洗浄工程における発泡を抑えながら、鋼板表面に付着している油汚れに対する良好な洗浄性を示すことが認められ、表面処理された冷間圧延鋼板を製造した場合においても、表面処理不良の発生を抑えられることが期待される。一方、比較例のアルカリ洗浄剤は、本発明の特定の組成又は含有量を満足できていないため、上記洗浄性と抑泡性の評価を全て満足するものはない。
1 リンス槽
2 ノズル
3 水道水
S 試験用鋼板
2 ノズル
3 水道水
S 試験用鋼板
Claims (3)
- 鋼板を圧延油の存在下で冷間圧延する工程(1)と、前記圧延された鋼板を焼鈍する工程(2)及び前記焼鈍された後の鋼板を表面処理する工程(3)を有し、
かつ、前記工程(1)の後で前記工程(2)の前、及び/又は、前記工程(2)の後で前記工程(3)の前に、工程(1)を経た鋼板に付着する圧延油をアルカリ洗浄剤により洗浄する工程(W)を有する、表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法であって、
前記洗浄工程(W)は、工程(1)を経た鋼板を、アルカリ洗浄剤中に浸漬して、前記工程(1)を経た鋼板を洗浄する浸漬洗浄工程を有し(但し、洗浄工程(W)には電解洗浄方式による洗浄工程を含まない)、
前記アルカリ洗浄剤が、
アルカリ剤(A)、
下記式(1):R1−O−{(PO)l(EO)m(PO)n}H (1)
(式中、R1は炭素数8〜14の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、POはオキシプロピレン基、EOはオキシエチレン基、l及びnはPOの平均付加モル数を示し、lは0.5〜3の数であり、nは1〜8の数であり、mはEOの平均付加モル数を示し、5〜12の数であり、(PO)l、(EO)m、(PO)nはこの順でブロック配列している。)で表される非イオン界面活性剤(B)、アルドン酸類(C)及び水を含有してなり、かつ
前記アルカリ洗浄剤のpHが11以上である、表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法。 - 前記アルカリ洗浄剤の温度が40〜90℃である、請求項1記載の冷間圧延鋼板の製造方法。
- 前記アルカリ洗浄剤が、両性界面活性剤を実質的に含有しない請求項1又は2記載の冷間圧延鋼板の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2008251033A JP2010084155A (ja) | 2008-09-29 | 2008-09-29 | 表面処理された冷間圧延鋼板の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN112553635A (zh) * | 2020-11-23 | 2021-03-26 | 武汉迪赛新材料有限公司 | 用于冷轧连续退火前清洗的环保型无泡液体脱脂剂 |
-
2008
- 2008-09-29 JP JP2008251033A patent/JP2010084155A/ja active Pending
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