JP2010083825A - アルコール無水化システム - Google Patents
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Abstract
【課題】気相での膜分離後のアルコールが有する潜熱を全て回収・利用することができる含水アルコールの無水化システムを提供する。
【解決手段】第1の経路は、第1の熱交換器(1)と第1の蒸発器(2)と第1の膜モジュール(3)と共通熱交換器(4)とを有し、第1の熱交換器(1)は共通熱交換器(4)後の第1のアルコールを昇温前の第1の含水アルコールとの熱交換によりさらに降温させ、第2の経路は、第2の熱交換器(11)と共通熱交換手段(4)と第2の膜モジュール(12)とを有し、共通熱交換器(4)は第1の気体状アルコールを第2の経路の第2の液体状アルコールと熱交換させ、第2の熱交換器(11)は第2の膜モジュール(12)で分離された第2の気体状アルコールを昇温前の第2の液体状アルコールとの熱交換により降温させる。
【選択図】図1
【解決手段】第1の経路は、第1の熱交換器(1)と第1の蒸発器(2)と第1の膜モジュール(3)と共通熱交換器(4)とを有し、第1の熱交換器(1)は共通熱交換器(4)後の第1のアルコールを昇温前の第1の含水アルコールとの熱交換によりさらに降温させ、第2の経路は、第2の熱交換器(11)と共通熱交換手段(4)と第2の膜モジュール(12)とを有し、共通熱交換器(4)は第1の気体状アルコールを第2の経路の第2の液体状アルコールと熱交換させ、第2の熱交換器(11)は第2の膜モジュール(12)で分離された第2の気体状アルコールを昇温前の第2の液体状アルコールとの熱交換により降温させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、エタノール製造設備、イソプロパノール(IPA)リサイクル設備等において含水アルコールを無水化するアルコール無水化システムに関する。
含水アルコールを蒸留・蒸発器を用いて気化させ、膜分離により気相でアルコールを分離するアルコールの無水化システムにおいては、分離後のアルコール蒸気を凝縮・液化させて製品とするが、凝縮・液化を行った際の凝縮潜熱は冷却水(冷却塔、河川水)に放熱している。また、この熱の一部を利用して原料の予熱を行っている。
膜分離工程を経た高濃度有機物蒸気を液化した際の凝縮熱を原料の蒸発に利用している技術として、特許文献1および2が挙げられる。
特許文献1は、有機物水溶液(エタノール水溶液、イソプロパノール水溶液等)について、2つの蒸発器と1つの気体分離膜とを組み合わせたプロセスにより有機物水溶液中のアルコール分を水から分離し、高濃度の有機物を得る方法に関するものであり、有機物水溶液を第1の蒸発部で気化させた気体混合物を気体分離膜により高濃度有機物と水蒸気高含量気体混合物とに分離すること、気体混合物分離工程で分離された高濃度有機物を第2の蒸発器内の液体と熱交換させて該液体の蒸発のための熱源として利用すること、有機物回収返送工程において第2の蒸発器から有機混合物が蒸気状態で回収された場合は、気体分離膜に返送するとよいことが記載されている。
特許文献2には、2種類以上の揮発性成分を含んでなる液体中の揮発性成分を相互に分離する方法において、揮発性成分を含む液体を加熱蒸発させて得た蒸気混合物の温度および圧力を上昇させ、選択透過性を有する膜にそれを適用する工程を含む方法に関しており、膜分離の後の膜透過画分と膜非透過画分の一方を原料液体と接触させることによって蒸発のための熱源として使用することが記載されている。
特開昭63−258601号公報
特開昭63−107722号公報
気相での膜分離後のアルコール蒸気を凝縮した際の凝縮潜熱の大部分は、冷却水(冷却塔、河川水等)に捨てられていた。
また、特許文献1および2の方法でも、気相での膜分離後の気体状のアルコールが熱源として用いられているが、気体状のアルコールが有する潜熱の全てを回収・利用しているわけではない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、気相での膜分離後のアルコールが有する潜熱を全て回収・利用することができる含水アルコールの無水化システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、含水アルコールを無水化するための第1および第2の経路を有する含水アルコールの無水化システムであって、第1の経路は、無水化処理後の第1のアルコールとの熱交換により第1の含水アルコールを昇温させる第1の熱交換手段と、第1の昇温含水アルコールを蒸発させる蒸発手段と、該第1の蒸発含水アルコールを気相でアルコールと水に分離する第1のセラミック膜モジュールと、分離された第1の気体状アルコールを第2の経路の第2の液体状アルコールと熱交換させる共通熱交換手段とを有し、該第1の熱交換手段は、共通熱交換手段で熱交換した後の第1のアルコールを昇温前の第1の含水アルコールとの熱交換によりさらに降温させ、第2の経路は、無水化処理後の第2のアルコールとの熱交換により第2の含水アルコールを昇温させる第2の熱交換手段と、前記第1の経路の第1の気体状のアルコールとの熱交換により第2の含水アルコールを蒸発させる共通熱交換手段と、該第2の蒸発含水アルコールを気相でアルコールと水に分離する第2のセラミック膜モジュールとを有し、該第2の熱交換手段は、第2のセラミック膜モジュールで分離された第2の気体状アルコールを昇温前の第2の液体状アルコールとの熱交換により降温させるものである。
本発明の含水アルコールの無水化システムは、第1および第2の経路を有し、それぞれの経路において、気化前のアルコールと気化後のアルコールとの間で熱交換させると共に、第1の経路と第2の経路との共通の熱交換手段を用いている。これにより、気相での膜分離による含水アルコールの無水化において、気相での膜分離後のアルコールが有する潜熱を全て回収・利用することができ、製造されるアルコールの単位量当たりの消費エネルギー量を大幅に低減することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の含水アルコールの無水化システムを詳細に説明する。
図1は、本発明の含水アルコールの無水化システムを説明するフローシートである。
本発明の含水アルコールの無水化システムは、含水アルコールを無水化するための第1および第2の2つの経路を有している。
第1の経路では、含水アルコールは、第1の熱交換器(1)、第1の蒸発器(2)、第1の膜モジュール(3)、共通熱交換器(4)、ドレントラップ(5)および第1の熱交換器(1)を順次通過し、アルコール貯留槽(6)に供給される。
第2の経路では、含水アルコールは、第2の熱交換器(11)、共通熱交換器(4)、第2の膜モジュール(12)、第2の熱交換器(11)およびドレントラップ(13)を順次通過し、アルコール貯留槽(6)に供給される。
第1および第2の経路における第1および第2の膜モジュール(3)、(12)において分離された水蒸気は、冷却水を冷媒とする透過水凝縮器(21)を通過することにより冷却された後に、排水ポンプ(22)により排水される。
また、本実施の形態では、第2の経路において、第2の膜モジュール(12)で分離された気体状のアルコールの一部が、凝縮器(14)において透過水凝縮器(21)からの冷却水により凝縮させられ、凝縮物はアルコール貯留槽(6)に供給される。
アルコール貯留槽(6)に貯蔵されたアルコールは、搬送ポンプ(7)の駆動により製品アルコールとして取り出される。
(実施例)
上記構成の本発明の含水アルコールの無水化システムの具体例を以下に説明する。
上記構成の本発明の含水アルコールの無水化システムの具体例を以下に説明する。
まず、無水化処理前の供給される含水アルコールは常温である30℃の温度を有していた。
第1の経路により、30℃の含水アルコールは、第1の熱交換器(1)を通過することにより100℃に昇温させられた。
次いで、100℃の含水アルコールは、第1の蒸発器(2)を通過することにより気化され140℃の温度を有していた。含水アルコールの気化・加熱のために用いたボイラー蒸気は155℃の温度を有しており、第1の蒸発器(2)を出た後の蒸気は150℃の温度を有していた。
140℃の気体状にされた含水アルコールは、第1の膜モジュール(3)を通過することにより、気体状アルコールと水蒸気に分離された。
140℃の温度を有していた膜モジュール(3)通過後のアルコールは、共通熱交換器(4)を通過することにより冷却され、130℃の温度を有していた。
130℃の気体状アルコールは、第1の熱交換器(1)に通されることにより42℃に降温させられた。
42℃のアルコールはアルコール貯留槽(6)に通された。
他方、第2の経路については、30℃の温度を有する含水アルコールは、第2の熱交換器(11)を通過することにより80℃に昇温させられた。
次いで、80℃の含水アルコールは、共通熱交換器(4)を通過することにより気化され120℃の温度を有していた。
120℃の気体状にされた含水アルコールは、第2の膜モジュール(12)を通過することにより、気体状アルコールと水蒸気に分離された。
140℃の温度を有していた第2の膜モジュール(12)を通過した後のアルコールは、第2の熱交換器(11)を通過することにより凝縮し、57℃の温度を有していた。
57℃のアルコールは、アルコール貯留槽(6)に通された。
第1および第2の経路の第1および第2の膜モジュールで分離された水蒸気は、透過水凝縮器(21)を通過することにより冷却させられた後、排水ポンプ(22)の駆動により排水として排出された。
本実施例では、第2の経路で分離された一部の気体状アルコールが凝縮器(14)で凝縮させられた。凝縮後のアルコールは40℃の温度を有しており、アルコール貯留槽(6)に供給された。
水蒸気の冷却するための透過水凝縮器(21)に通される冷却水は30℃の温度を有しており、透過水凝縮器(21)および凝縮器(14)を順次通過して、凝縮器(14)を出た際には、37℃の温度を有していた。
1 第1の熱交換器
2 第1の蒸発器
3 第1の膜モジュール
4 共通熱交換器
5 ドレントラップ
6 アルコール貯留槽
7 搬送ポンプ
11 第2の熱交換器
12 第2の膜モジュール
13 ドレントラップ
14 凝縮器
21 透過水凝縮器
22 排水ポンプ
2 第1の蒸発器
3 第1の膜モジュール
4 共通熱交換器
5 ドレントラップ
6 アルコール貯留槽
7 搬送ポンプ
11 第2の熱交換器
12 第2の膜モジュール
13 ドレントラップ
14 凝縮器
21 透過水凝縮器
22 排水ポンプ
Claims (1)
- 含水アルコールを無水化するための第1および第2の経路を有する含水アルコールの無水化システムであって、
第1の経路は、無水化処理後の第1のアルコールとの熱交換により第1の含水アルコールを昇温させる第1の熱交換手段と、第1の昇温含水アルコールを蒸発させる蒸発手段と、該第1の蒸発含水アルコールを気相でアルコールと水に分離する第1のセラミック膜モジュールと、分離された第1の気体状アルコールを第2の経路の第2の液体状アルコールと熱交換させる共通熱交換手段とを有し、該第1の熱交換手段は、共通熱交換手段で熱交換した後の第1のアルコールを昇温前の第1の含水アルコールとの熱交換によりさらに降温させ、
第2の経路は、無水化処理後の第2のアルコールとの熱交換により第2の含水アルコールを昇温させる第2の熱交換手段と、前記第1の経路の第1の気体状のアルコールとの熱交換により第2の含水アルコールを蒸発させる共通熱交換手段と、該第2の蒸発含水アルコールを気相でアルコールと水に分離する第2のセラミック膜モジュールとを有し、該第2の熱交換手段は、第2のセラミック膜モジュールで分離された第2の気体状アルコールを昇温前の第2の液体状アルコールとの熱交換により降温させることを特徴とするアルコール無水化システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008255898A JP2010083825A (ja) | 2008-10-01 | 2008-10-01 | アルコール無水化システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008255898A JP2010083825A (ja) | 2008-10-01 | 2008-10-01 | アルコール無水化システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010083825A true JP2010083825A (ja) | 2010-04-15 |
Family
ID=42248142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008255898A Withdrawn JP2010083825A (ja) | 2008-10-01 | 2008-10-01 | アルコール無水化システム |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2010083825A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024043443A1 (ko) * | 2022-08-22 | 2024-02-29 | 주식회사 엘지화학 | 이소프로필 알코올의 제조 방법 |
-
2008
- 2008-10-01 JP JP2008255898A patent/JP2010083825A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024043443A1 (ko) * | 2022-08-22 | 2024-02-29 | 주식회사 엘지화학 | 이소프로필 알코올의 제조 방법 |
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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