JP2010082832A - 切削加工によるナノインプリント用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】スループットが著しく改善され、また、ナノインプリント加工する際に、基材からの離型がスムーズなナノインプリント用金型を提供する。
【解決手段】切削加工により製造されたナノインプリント用金型100であって、複数の微細な線形状の凸部5を備え、凸部5の高さの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部5の傾斜角度が20〜50度であり、かつ隣接する凸部5の頂点間の距離の平均値が200〜2000nmである。
【選択図】図1

Description

本発明は、切削加工により製造されたナノインプリント用金型とそのナノインプリント用金型を用いて製造するナノインプリント品に関するものである。
ナノインプリント法とは、ナノレベルの微小な凹凸のある金型を、樹脂などの被加工基板に押し付けてモールドの微小な凹凸形状を転写する微細成形加工技術であり、主に、熱転写方式と光硬化方式とに分類される。
ナノインプリント用金型には、たとえば、特許文献1のような電子線描画によりパターン形成したものがある。この方法は、基板の一つの面にスピンまたはスプレー法で凸状のレジスト層を塗布した後、電子線によりパターンをレジスト層に描画し、現像を経て基板上に凹凸形状を得、レジストパターンをシリル化により硬化し、金型を得ることを特徴とする。
特開2008−055820
しかし、電子線描画によりパターン形成する方法は、パターンを一つ一つ電子線により描画していく方法をとるため、描画するパターンが多ければ多大な描画時間がかかり、パターンサイズや集積度が飛躍的に高まるにつれ、スループットが著しく劣ることが懸念される。一部ではビーム描画装置の高速化のために、各種形状のマスクを組み合わせ一括図形照射する開発が進められているが、装置を大型化せざるを得ないほか、マスク位置をより高精度に制御する機構が必要になるなど、装置コストが高くなるという欠点があった。また、電子線描画によりパターン形成する場合、傾斜角度をつけることが難しく、そのためナノインプリントした際に基材からの離型が悪くなる問題もあった。
したがって、本発明は、切削加工によりナノインプリント用金型を製造することにより上記のような問題点を解消し、かつ生産性よくナノインプリント品を提供することを目的とする。
本発明は前記目的を達成するため、以下のような特徴を備える。
本発明のナノインプリント用金型は、切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な線形状の凸部を備え、凸部の高さの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部の傾斜角度が20〜50度であり、かつ隣接する凸部の頂点間の距離の平均値が200〜2000nmである構成をとる。
本発明のナノインプリント用金型は、切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な角錐形状の凸部を備え、凸部の高さの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部の傾斜角度が20〜50度であり、かつ隣接する凸部の頂点間の距離の平均値が200〜2000nmである構成をとる。
本発明のナノインプリント用金型は、切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な格子状形状を形成する凹部を備え、凹部の深さの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部の傾斜角度が20〜50度であり、かつ隣接する凹部の頂点(底)間の距離の平均値が500〜10000nmである構成をとる。
また、上記の発明において、単結晶ダイヤモンドバイトを用い、環境温度変動が±0.1℃以内に管理された恒温室内で微細切削加工機を用いて、切削加工により製造されてもよい。
本発明のナノインプリントスタンパーは、上記のいずれかの発明のナノインプリント用金型を母型として、電鋳により製造したものである。
本発明のナノインプリント品の製造方法は、上記のいずれかの発明のナノインプリント用金型または上記の発明のナノインプリントスタンパーのいずれかを基材に押圧することによって、基材表面に複数の微細な凸部または凹部のいずれかを形成する工程をとる。
本発明のナノインプリント用金型は、切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な線形状の凸部を備え、凸部の高さの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部の傾斜角度が20〜50度であり、かつ隣接する凸部の頂点間の距離の平均値が200〜2000nmであることを特徴とする。したがって、切削加工により製造することから、高速かつ電子線描画よりもはるかに安い装置でナノインプリント用金型が製造されているため、スループットが著しく改善される効果がある。また、凸部に20〜50度の傾斜角度が設けられたナノインプリント用金型であるから、ナノインプリント加工する際に、基材からの離型がスムーズになる効果がある。
本発明のナノインプリント用金型は、切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な角錐形状の凸部を備え、凸部の高さの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部の傾斜角度が20〜50度であり、かつ隣接する凸部の頂点間の距離の平均値が200〜2000nmであることを特徴とする。したがって、20〜50度の傾斜角度で複数の微細な角錐形状の凸部が形成されたナノインプリント用金型が製造されているため、これを用いてインプリントすれば、反射防止機能を有するナノインプリント品を大きなサイズで生産性よく大量に製造できる効果がある。
本発明のナノインプリント用金型は、切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な格子状形状を形成する凹部を備え、凹部の深さの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部の傾斜角度が20〜50度であり、かつ隣接する凹部の頂点(底)間の距離の平均値が500〜10000nmであることを特徴とする。したがって、20〜50度の傾斜角度で複数の微細な格子状形状の凹部が形成されたナノインプリント用金型が製造されているため、これを用いてインプリントすれば、格子状形状のパターンを有するナノインプリント品を大きなサイズで生産性よく大量に製造できる効果がある。
本発明のナノインプリントスタンパーは、前記ナノインプリント用金型を母型として、電鋳により製造したことを特徴とする。したがって、電鋳により同じパターンのスタンパーがいくつも製造されるため、均質なナノインプリント品を大量に生産できる効果がある。
図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳しく説明する。
図1〜図3は本発明のナノインプリント用金型を示す断面図および斜視図である。図中、5は微細な線形状の凸部、10は微細な角錐形状の凸部、15は微細な格子状形状を形成する凹部、60は微細切削加工機、70は単結晶ダイヤモンドバイト、100、200、300はナノインプリント用金型、110は微細な線、210は正四角錐、310は正方形の格子状形状、315は正三角形の格子状形状、320は長方形の格子状形状、330は逆正三角形形状、400はナノインプリントスタンパーである。なお、各図において同じ構成部分については同じ符号を付している。
本発明の第1の実施態様にかかるナノインプリント用金型100は、切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な線形状の凸部5を備え、凸部5の高さHの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部5の傾斜角度θが20〜50度であり、かつ隣接する凸部5の頂点間の距離Wの平均値が200〜2000nmであるナノインプリント用金型である。ナノインプリント用金型100は、複数の微細な線110から構成され、凸部5の断面は台形状で側面は傾斜角度θが20〜50度になっている(図1(a)参照)。
複数の微細な線110は全て直線であっても構わないし、曲線であっても構わない。あるいはこれらが混在していてもよい。そして凸部5の断面の上底は直線状であってもよいし(図1(b)参照)、曲線状になっていてもよい(図1(c)参照)。また上底がない三角形形状の断面からなる凸部5であってもよい(図1(d)参照)。凸部5の高さHは、上底の頂点における下底からの長さを示し、隣接する凸部5の頂点間の距離Wは、隣接する2個の上底の頂点間の距離を示す。また、凸部5は同一形状で構成されてもよいし、異なる形状が混在していてもよい。凸部5の高さHおよび隣接する凸部5の頂点間の距離Wは、すべて同様の寸法であってもよいし、異なる寸法が混在していてもよい。
ただし、平均すると、凸部5の高さHの平均値が50〜2000nmで、隣接する凸部5の頂点間の距離Wの平均値が200〜2000nmである必要がある。凸部5の高さHの平均値が50nm未満あるいは凸部5の頂点間の距離Wの平均値が200未満になるよう加工しようとすればバラツキが大きくて均一な性能のナノインプリント品を得ることができないためである。また、凸部5の高さHあるいは凸部5の頂点間の距離Wの平均値が2000nmを超える加工をしようとすれば、パターンが粗くなってナノ構造を得ることができないためである。
本発明の第2の実施態様にかかるナノインプリント用金型200は、切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な角錐形状の凸部10を備え、凸部10の高さHの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部10の傾斜角度θが20〜50度であり、かつ隣接する凸部10の頂点間の距離Wの平均値が200〜2000nmであるナノインプリント用金型である(図2(a)参照)。
ナノインプリント用金型200は、たとえば密集した正四角錐210で構成され、凸部10の高さHは1個の正四角錐の高さHに等しく、隣接する凸部10の頂点間の距離Wは、隣接する2個の正四角錐の頂点間の距離を示す(図2(b)参照)。なお、凸部10は正四角錐210に限定されるわけではなく、正三角錐(図2(c)参照)や正六角錐としてもよい。また、縦方向と横方向の長さが異なる底面が長方形の四角錐であってもよい(図2(d)参照)。また、凸部10はすべて同一形状で構成されてもよいし、異なる形状が混在していてもよい。
ただし、平均すると、凸部10の高さHの平均値が50〜2000nmで、隣接する凸部10の頂点間の距離Wの平均値が200〜2000nmである必要がある。凸部10の高さHの平均値が50nm未満あるいは凸部5の頂点間の距離Wの平均値が200nm未満になるよう加工しようとすればバラツキが大きくて均一な性能のナノインプリント品を得ることができないためである。また、凸部10の高さHあるいは凸部10の頂点間の距離Wの平均値が2000nmを超える加工をしようとすれば、パターンが粗くなってナノ構造を得ることができないためである。
本発明の第3の実施態様にかかるナノインプリント用金型300は、切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な格子状形状を形成する凹部15を備え、凹部15の深さDの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部15の傾斜角度θが20〜50度であり、かつ隣接する凹部15の頂点(底)間の距離Wの平均値が500〜10000nmであるナノインプリント用金型である(図3(a)参照)。
ナノインプリント用金型300は、たとえば密集した正方形の格子状形状310で構成され、凹部15はV字状の溝で構成され、断面は逆正三角形形状330を呈し、側面は傾斜角度θが20〜50度になっている(図3(a)参照)。凹部15の深さDは1個の逆正三角形の高さに等しく、隣接する凹部15の頂点(底)間の距離Wは、隣接する2個の逆正三角形の頂点間の距離を示す(図3(a)参照)。なお、凹部15は正方形の格子状形状310に限定されるわけではなく、縦方向と横方向の長さが異なる長方形の格子状形状320であってもよい(図3(b)参照)。また、凹部15はすべて同一形状で構成されてもよいし、異なる形状が混在していてもよい。
ただし、平均すると、凹部15の深さDの平均値が50〜2000nmであり、隣接する凹部15の頂点(底)間の距離Wの平均値が500〜10000nmである必要がある。凹部15の深さDの平均値が50nm未満あるいは隣接する凹部15の頂点(底)間の距離Wの平均値が500nm未満になるよう加工しようとすればバラツキが大きくて均一な性能のナノインプリント品を得ることができないためである。また、凹部15の深さDの平均値が2000nmあるいは隣接する凹部15の頂点(底)間の距離Wの平均値が10000nmを超える加工をしようとすれば、パターンが粗くなってナノ構造を得ることができないためである。
そして、いずれの実施態様でも、傾斜角度θが20〜50度である必要がある。傾斜角度θが20度未満になるよう加工すればナノインプリントした際に基材1からの離型が悪くためである。また、傾斜角度θが50度を超える加工をすれば、パターンが粗くなってナノ構造を得ることができないためである。
ナノインプリント用金型100、200、300の材質は、各種鋼材、石英、プラスチック、ゴムなどが挙げられ、ナノインプリントの加工方法に応じて適宜選定する。例えば、光ナノインプリントであれば、透明な石英などが使用される。
ナノインプリント用金型100、200、300の製造方法としては、刃先71を備える単結晶ダイヤモンドバイト70を用い、環境温度変動が±0.1℃以内に管理された恒温室80内で微細切削加工機60を用いて、切削加工により製造する方法が挙げられる(図4参照)。
微細切削加工機60は、機械本体にミーリング用の専用スピンドルを搭載した同時4軸または同時5軸制御が可能で、空気軸受化されたサーボ機構を備える加工機が好ましい。同時4軸または同時5軸制御により各種の三次元加工を高い精度で行うことが可能であり、空気軸受化により振動を防ぐことができるからである。微細切削加工機60のX、Y、Z移動軸の精度は、8nm以下が好ましい。X、Y、Z移動軸の精度が8nmを超えると、凹凸形状、凹形状又は凸形状の斜面の算術平均粗さ(Ra)を100nm以下に加工することが困難になるおそれがあるからである。
単結晶ダイヤモンドバイト70の形状は、刃先の幅が極めて小さく、刃先以外の部分は順次幅が大きくなっているのが好ましい(図5参照)。このような形状は容易に製作できる形状であり、シャンクとの接合力も高く、刃先に熱影響が少なく応力などの影響を受けにくいので、切削加工時に刃先にかかる応力に対しても強くなり、欠けたり折れたりする問題が起こりにくいからである。また、単結晶ダイヤモンドバイトを用いることにより、焼結ダイヤモンドバイトを用いる場合に比較して切削抵抗を小さくし、ナノインプリント用金型100、200、300表面への加工力を低減し、精度の高い切削加工を行うことができる。単結晶ダイヤモンドバイトの表面算術平均粗さ(Ra)は、8nm以下が好ましい。単結晶ダイヤモンドバイトの表面算術平均粗さ(Ra)が8nmを超えると、凹凸形状、凹形状又は凸形状の斜面を十分に平滑に加工することが困難になるおそれがあるからである。
切削加工は、環境温度変動が±0.1℃以内に管理された恒温室内で行うことが好ましい。ナノインプリント用金型100、200、300の切削加工の環境温度が±0.1℃を超えて変動すると、金型材料の熱膨張又は熱収縮のために、切削加工の精度が低下するおそれがあるからである。
本発明のナノインプリントスタンパー400は、前記記載のナノインプリント用金型100、200、300のいずれかを母型として、電鋳により製造したナノインプリントスタンパーである(図6参照)。電鋳とは、ナノインプリント用金型100、200、300をニッケルや銅などの金属イオンを含んだ電解質溶液に浸漬し、該溶液に電流を流してナノインプリント用金型100、200、300の表面に金属イオンを析出させる所謂厚膜メッキを行い、この厚膜メッキ膜をナノインプリント用金型100、200、300から剥離して、ナノインプリント用金型100、200、300と全く反対面のナノインプリントスタンパー400とする方法である。なお、このナノインプリントスタンパー400を母型としてさらに電鋳を行いナノインプリント用金型100、200、300と全く同一面のナノインプリントスタンパーを得て使用してもよい。
本発明のナノインプリント品50の製造方法は、前記記載のナノインプリント用金型100、200、300または前記記載のナノインプリントスタンパー400のいずれかを基材1に押圧することによって(図7参照)、基材1表面に複数の微細な凸部または凹部のいずれか(以下、微細な凹凸部3という)を形成することを特徴とするナノインプリント品50の製造方法である。
ナノインプリント法は、前記記載のナノインプリント用金型100、200、300または前記記載のナノインプリントスタンパー400を基材1に押し付け、基材1に微細な凹凸部3を形成する加工方法である。ナノインプリント法の代表的な方式としては、熱ナノインプリント法、光ナノインプリント法、室温ナノインプリント法があげられる。以下に、熱ナノインプリント法、光ナノインプリント法、室温ナノインプリント法のそれぞれの方式で基材1に微細な凹凸部3を形成する方法について説明する。
熱ナノインプリント法を用い、基材1に微細な凹凸部3を形成する方法としては、前記記載のナノインプリント用金型100、200、300または前記記載のナノインプリントスタンパー400を基材1に載置し、高温高圧下で押し付け、冷却後スタンパーを基材1から外して基材1に微細な凹凸部3を形成する。また押し付ける際の温度は基材1の軟化点以上でかつ熱分解温度未満に設定し、圧力は一般的に数MPa〜数十MPaに設定する。条件下、数秒から数分間基材1に押圧した後、急速冷却または自然冷却して、基材1の表面が軟化点以下になるまで放置する。なお、ロールによる熱ナノインプリント法では、高温高圧下での押し付け時間、冷却時間が少なくて済み、生産性が向上する。
光ナノインプリント法で基材1に微細な凹凸部3を形成する方法としては、まず石英などの紫外光が透過できる透明なナノインプリント用金型100、200、300を作製し、それを紫外光で硬化する光硬化樹脂を用いた基材1上に載置し、押し付けた後、紫外光を照射して硬化させ、ナノインプリント用金型100、200、300を基材1から外して、基材1に微細な凹凸部3を形成する方法である。押し付ける際に高温にする必要がなく圧力も数MPa以下でできるため寸法変化が少なく、ナノインプリント用金型100、200、300が透明なためナノインプリント用金型100、200、300を通して基材1と容易に位置あわせができる長所がある。
室温ナノインプリント法で基材1に微細な凹凸部3を形成する方法としては、基材1の材料としてゾルゲル系材料、例えば東レ・ダウコーニング株式会社製FOX(登録商標)−12 FLOWABLE OXIDE、FOX(登録商標)−14 FLOWABLE OXIDE、FOX(登録商標)−15 FLOWABLE OXIDE、FOX(登録商標)−16 FLOWABLE OXIDE及びこれら混合物等のゾルゲル系材料用いることにより、室温のままでナノインプリント用金型100、200、300または前記記載のナノインプリントスタンパー400を基材1に押し付けつけることにより、基材1に微細な凹凸部3を形成する方法である。押し付ける際の圧力は一般的に数MPa〜数十MPaに設定する。冷却工程が不要となる長所がある。
室温25.0±0.1℃に管理された恒温室内で、東芝機械(株)製の超精密立型マシニングセンター(MC)「UVM―450C」を用いて、ニッケルリンメッキ板に対して表面算術平均粗さ(Ra)が4nmの単結晶ダイヤモンドバイトによる切削加工により、複数の微細な直線形状の凸部からなり、凸部の高さの平均値が500nmであり、かつ凸部の傾斜角度θが45度であり、かつ隣接する凸部の頂点間の距離の平均値が1000nmであり、凸部の断面が三角形形状の断面からなるナノインプリント用金型が得られた。得られたナノインプリント用金型は、短時間で、かつ電子線描画よりもはるかに安いコストで製造できた。
一方、100μmポリエステルフィルム上に東洋合成(株)製の光硬化性樹脂PAK−01をコートし、その上から上記得られたナノインプリント用金型を0.05MPaのプレス圧で押圧した状態で固定し、背面から紫外線を照射して光硬化性樹脂を硬化させた。その後、ナノインプリント用金型を取り外したところ、ポリエステルフィルム上にピッチが1μmで高さの平均値が0.5μmの複数の微細な直線形状の凸部からなるナノインプリント品が得られた。得られたナノインプリント品は、ナノインプリント用金型からの離型がスムーズで、スループットが著しく改善された。
室温25.0±0.1℃に管理された恒温室内で、(株)ソディックハイテック製の超精密加工機「Ultra NANO 100」を用いて、銅板に対して表面算術平均粗さ(Ra)が4nmの単結晶ダイヤモンドバイトによる切削加工により、複数の微細な正四角錐形状の凸部からなり、凸部の高さの平均値が280nmであり、かつ凸部の傾斜角度が30度であり、かつ隣接する凸部の頂点間の距離の平均値が400nmであるナノインプリント用金型が得られた。得られたナノインプリント用金型は、短時間で、かつ電子線描画よりもはるかに安いコストで製造できた。
一方、100μmポリエステルフィルム上に東京応化工業(株)製ののOCD5900をコートし、その上から上記得られたナノインプリント用金型を,室温下で5.5MPaのプレス圧で押圧した。その後、ナノインプリント用金型を取り外したところ、ポリエステルフィルム上にピッチが0.4μmで高さの平均値が0.28μmの複数の微細な正四角錐形状の凹部からなるナノインプリント品が得られた。得られたナノインプリント品は、ナノインプリント用金型からの離型がスムーズで、スループットが著しく改善された。
室温25.0±0.1℃に管理された恒温室内で、ファナック(株)製のロボナノ加工機「α―0iB」を用いて、真鍮板に対して表面算術平均粗さ(Ra)が4nmの単結晶ダイヤモンドバイトによる切削加工により、複数の微細な格子状形状を形成する凹部からなり、凹部の深さの平均値が500nmであり、かつ凸部の傾斜角度が20度であり、かつ隣接する凹部の頂点(底)間の距離の平均値が1500nmであるナノインプリント用金型が得られた。得られたナノインプリント用金型は、短時間で、かつ電子線描画よりもはるかに安いコストで製造できた。
一方、100μmポリエステルフィルム上に東京応化工業(株)製のOEBR−1000をコートし、その上から上記得られたナノインプリント用金型を、120℃温度下で8.2MPaのプレス圧で押圧した。その後、ナノインプリント用金型を取り外したところ、ポリエステルフィルム上にピッチが1.5μmで高さの平均値が0.5μmの複数の微細な格子状形状の凸部からなるナノインプリント品が得られた。得られたナノインプリント品は、ナノインプリント用金型からの離型がスムーズで、スループットが著しく改善された。
上記実施例1から3のナノインプリント用金型を母型として、ニッケル電鋳加工により母型と反対のパターンのスタンパーを大量に作製した、得られたスタンパーを用いて上記実施例1から3と同じ条件でナノインプリント品が得られた。得られたナノインプリント品は、ナノインプリント用金型からの離型がスムーズで、スループットがさらに著しく改善され、大量に生産できた。
本発明は、携帯電話などの通信機器、電子情報機器、液晶ディスプレイ、太陽電池など、各種製品において好適に用いることができ、産業上有用なものである。
本発明に係るナノインプリント用金型を示す断面図および斜視図である。 本発明に係るナノインプリント用金型を示す別の断面図および斜視図である。 本発明に係るナノインプリント用金型を示す別の断面図および斜視図である。 本発明に係るナノインプリント用金型を製造する際の一概略図である。 本発明に係るナノインプリント用金型を製造する際に用いる単結晶ダイヤモンドバイトの斜視図および断面図である。 本発明に係るナノインプリントスタンパーを製造する際の一概略図である。 本発明に係るナノインプリント品の製造方法の一概略図である。
符号の説明
1 基材
3 微細な凸部または凹部のいずれかである、微細な凹凸部
5 微細な線形状の凸部
10 微細な角錐形状の凸部
15 微細な格子状形状を形成する凹部
60 微細切削加工機
70 単結晶ダイヤモンドバイト
71 刃先
80 恒温室
100、200、300 ナノインプリント用金型
110 微細な線
210 正四角錐
310 正方形の格子状形状
320 長方形の格子状形状
330 逆正三角形形状
400 ナノインプリントスタンパー

Claims (6)

  1. 切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な線形状の凸部を備え、凸部の高さの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部の傾斜角度が20〜50度であり、かつ隣接する凸部の頂点間の距離の平均値が200〜2000nmであるナノインプリント用金型。
  2. 切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な角錐形状の凸部を備え、凸部の高さの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部の傾斜角度が20〜50度であり、かつ隣接する凸部の頂点間の距離の平均値が200〜2000nmであるナノインプリント用金型。
  3. 切削加工により製造されたナノインプリント用金型であって、複数の微細な格子状形状を形成する凹部を備え、凹部の深さの平均値が50〜2000nmであり、かつ凸部の傾斜角度が20〜50度であり、かつ隣接する凹部の頂点(底)間の距離の平均値が500〜10000nmであるナノインプリント用金型。
  4. 前記請求項1〜3のいずれかに記載のナノインプリント用金型が、単結晶ダイヤモンドバイトを用い、環境温度変動が±0.1℃以内に管理された恒温室内で微細切削加工機を用いて、切削加工により製造されたことを特徴とするナノインプリント用金型。
  5. 前記請求項1〜4のいずれかに記載のナノインプリント用金型を母型として、電鋳により製造したナノインプリントスタンパー。
  6. 前記請求項1〜4記載のナノインプリント用金型または請求項5に記載のナノインプリントスタンパーのいずれかを基材に押圧することによって、基材表面に複数の微細な凸部または凹部のいずれかを形成することを特徴とするナノインプリント品の製造方法。
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