JP2010082694A - 鍛造ビレット及びホイール - Google Patents

鍛造ビレット及びホイール Download PDF

Info

Publication number
JP2010082694A
JP2010082694A JP2009158308A JP2009158308A JP2010082694A JP 2010082694 A JP2010082694 A JP 2010082694A JP 2009158308 A JP2009158308 A JP 2009158308A JP 2009158308 A JP2009158308 A JP 2009158308A JP 2010082694 A JP2010082694 A JP 2010082694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
billet
forged
forging
forged billet
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009158308A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5085612B2 (ja
Inventor
Kotaro Ono
光太郎 小野
Shoji Mochikawa
昭二 餅川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Washi Kosan Co Ltd
Original Assignee
Washi Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Washi Kosan Co Ltd filed Critical Washi Kosan Co Ltd
Priority to JP2009158308A priority Critical patent/JP5085612B2/ja
Publication of JP2010082694A publication Critical patent/JP2010082694A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5085612B2 publication Critical patent/JP5085612B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21KMAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
    • B21K1/00Making machine elements
    • B21K1/28Making machine elements wheels; discs
    • B21K1/34Making machine elements wheels; discs wheels with spokes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J1/00Preparing metal stock or similar ancillary operations prior, during or post forging, e.g. heating or cooling
    • B21J1/02Preliminary treatment of metal stock without particular shaping, e.g. salvaging segregated zones, forging or pressing in the rough
    • B21J1/025Preliminary treatment of metal stock without particular shaping, e.g. salvaging segregated zones, forging or pressing in the rough affecting grain orientation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21KMAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
    • B21K1/00Making machine elements
    • B21K1/28Making machine elements wheels; discs
    • B21K1/38Making machine elements wheels; discs rims; tyres

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Forging (AREA)

Abstract

【課題】機械的強度が優れ、しかも、機械的強度が均一な鍛造製品(ホイール等)を製造することができる鍛造ビレット及び該鍛造ビレットから得られるホイールを提供すること。
【解決手段】本発明は、軽金属合金を鋳造して鋳造ビレット4とし、該鋳造ビレット4を加圧圧縮して得られる鍛造ビレット10であって、金属結晶粒子のJIS H0542の切断法に基づく平均粒径が、30μm以下である鍛造ビレット10である。
【選択図】図1

Description

本発明は、鍛造ビレット及びホイールに関する。
一般に、自動車用タイヤには、支持体としての金属性のホイールが備わっている。
近年、かかるホイールにおいては、極力、軽量でデザイン性の高いものが望まれている。
このようなホイールに関しては、例えば、鋳造で製造したアルミニウム合金製の丸棒を切断して得たビレットに対して、金型で鍛造プレスすることによりホイールを製造する方法が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
また、鋳造したマグネシウム合金を歪加工し、再結晶化したマグネシウム合金からなる車両用ホイールが知られている(例えば、特許文献2参照)。
これらのホイールは、いずれも鋳造されたビレット(以下「鋳造ビレット」という。)から鍛造成形することによって、得られるものである。
特開2007−210017号公報 特開2007−308780号公報
しかしながら、上記特許文献1及び2に記載のホイールは、いずれも、鋳造ビレットが鍛造により複雑な形状に成形されるので、全体的にではなく、部分的にしか引き延ばされない結果、金属組織的にみて、機械的強度が弱い部分が偏在することになる。すなわち、得られるホイールは、機械的強度が不均一となる。
具体的には、従来のホイールにおいて、円柱状の鋳造ビレットを、鍛造用のプレス機に設置し、一対の金型で軸方向に押圧すると、鋳造ビレットは、半径方向へ延展することになる。このとき、ハブ部分を成形する原材料は、大きな変位を受けないので、従来のホイールの金属結晶粒子の結晶粒径は、ハブ部分が特に大きくなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、機械的強度が優れ、しかも、機械的強度が均一な鍛造製品(ホイール等)を製造することができる鍛造ビレット及び該鍛造ビレットから得られるホイールを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意検討したところ、従来の鋳造ビレットを鍛造成形するのではなく、一旦、鋳造ビレットを所定の大きさに加圧圧縮することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、(1)軽金属合金を鋳造して鋳造ビレットとし、該鋳造ビレットを加圧圧縮して得られる鍛造ビレットであって、金属結晶粒子のJIS H0542の切断法に基づく平均粒径が、30μm以下である鍛造ビレットに存する。
本発明は、(2)軽金属合金がアルミニウム合金であり、下記式を満たす上記(1)記載の鍛造ビレットに存する。
H1/H2≧3.5
(式中、H1は、鋳造ビレットの加圧圧縮される方向の長さを示し、H2は、鍛造ビレットの加圧圧縮された方向の長さを示す。)
本発明は、(3)軽金属合金がマグネシウム合金であり、下記式を満たす上記(1)記載の鍛造ビレットに存する。
H1/H2≧4.0
(式中、H1は、鋳造ビレットの加圧圧縮される方向の長さを示し、H2は、鍛造ビレットの加圧圧縮された方向の長さを示す。)
本発明は、(4)鍛流線を有する上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットに存する。
本発明は、(5)加圧圧縮が、密閉鍛造によるものである上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットに存する。
本発明は、(6)多角柱状である上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットに存する。
本発明は、(7)鋳造ビレットを一方向に加圧圧縮してプレ鍛造ビレットとし、該プレ鍛造ビレットを加圧圧縮した方向とは異なる方向に更に加圧圧縮して得られる履歴を有する上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットに存する。
本発明は、(8)加圧圧縮が300〜550℃の温度、9.8×10kN〜88.2×10kNの圧力条件下で施される上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットに存する。
本発明は、(9)軽金属合金が、カルシウムを4〜8質量%含む上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットに存する。
本発明は、(10)車両のホイール製造用である上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットに存する。
本発明は、(11)飛翔体部品用、運送用機器部品用、産業用機器部品用、建築資材用の機器、光学用機器部品用又はこれら用途の部材製造用である上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットに存する。
本発明は、(12)上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットを鍛造成形して得られるプレホイールに存する。
本発明は、(13)上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットを鍛造成形して得られるホイールに存する。
本発明は、(14)ディスク部と、該ディスク部の周縁に設けられる外リム部及び内リム部と、を備えるホイールにおいて、ディスク部、外リム部及び内リム部から選ばれる少なくとも1つの部分が、上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットから製造されたものであるホイールに存する。
本発明は、(15)ディスク部、外リム部及び内リム部から選ばれる少なくとも1つの部分の金属結晶粒子のJIS H0542の切断法に基づく平均粒径が30μm以下である上記(14)記載のホイールに存する。
本発明は、(16)ディスク部、外リム部及び内リム部が、一体となっている上記(14)記載のホイールに存する。
本発明は、(17)ディスク部が、上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットから製造されたものであり、該ディスク部に、外リム部及び内リム部からなるリム部が取り付けられた上記(14)記載のホイールに存する。
本発明は、(18)ディスク部が、上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の鍛造ビレットから製造されたものであり、該ディスク部に、外リム部及び内リム部が取り付けられた上記(14)記載のホイールに存する。
なお、本発明の目的に添ったものであれば、上記(1)〜(18)を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
本発明の鍛造ビレットは、鋳造ビレットを加圧圧縮し、金属結晶粒子のJIS H0542の切断法に基づく平均粒径を30μm以下とすることにより、結果として、結晶粒径が微細な鍛造製品(ホイール等)が得られる。すなわち、かかる鍛造ビレットを、鍛造成形用のプレス機に設置し、一対の金型で押圧する場合、大きな変位を示さない部分であっても、鍛造ビレットの金属組織の金属結晶粒子が既に微細化されているので、得られる鍛造製品は、金属結晶粒子の結晶粒径が微細なものとなる。
よって、上記鍛造ビレットによれば、機械的強度が優れ、しかも、機械的強度が均一な鍛造製品を製造することができる。
上記鍛造ビレットは、軽金属合金がアルミニウム合金である場合、鍛錬比(H1/H2)が3.5以上であることが好ましく、軽金属合金がマグネシウム合金である場合、鍛錬比(H1/H2)が4.0以上であることが好ましい。
かかる鍛錬比の値を境にして、急激に軽金属合金の微粒子化が促進される。
上記鍛造ビレットは、金属組織上の鍛流線を有するものであると、鍛造ビレットを出発材料として、鍛造成形が施されると、得られる鍛造製品も鍛流線を有するものとなる。これにより、鍛造製品は、機械的強度がより均一なものとなる。すなわち、複雑な形状を有する鍛造製品の製造においては、ビレットを鍛造成形するに際し、強く圧縮鍛造する部分と、圧縮鍛造しない部分とが存在する。このため、ビレットが従来の鋳造ビレットであると、圧縮鍛造されない部分は、鍛流線を有さないものとなり、機械的強度が不十分となる。一方、上述したように、鍛流線を有する鍛造ビレットを用いると、鍛造成形において十分に圧縮鍛造されない部分であっても、必ず鍛流線を有することになるので、機械的強度がより一層向上することになる。
上記鍛造ビレットは、鋳造ビレットを密閉鍛造により、加圧圧縮して得られるものであると、中腹部の周囲が膨らんだ形状(いわゆる太鼓形状)になるのを確実に抑制できる。なお、加圧圧縮は、300〜550℃の温度、9.8×10kN〜88.2×10kNの圧力条件下で施されることが好ましい。
上記鍛造ビレットは、多角柱状であると、加圧圧縮する方向を変えても、位置決めが容易となるので、鍛造ビレットの加工がし易い。なお、鍛造ビレットを多角柱状にするには、例えば、上記密閉鍛造の際の金型を多角柱状とすればよい。
上記鍛造ビレットは、鋳造ビレットを一方向に加圧圧縮してプレ鍛造ビレットとし、該プレ鍛造ビレットを加圧圧縮した方向とは異なる方向に更に加圧圧縮してなるものであると、鍛造ビレットの金属結晶粒子全体における結晶粒径の小さい組織の占める割合が大きくなる。このため、機械的強度がより優れ、しかも、機械的強度がより均一な鍛造製品を製造することができる。
上記鍛造ビレットは、軽金属合金が、カルシウムを4〜8質量%含むものであると、得られるホイールの耐熱性が向上する。
本発明のホイールは、上述した鍛造ビレットを用いるので、機械的強度が優れ、且つ機械的強度が均一なものとなる。特に、ディスク部、外リム部及び内リム部から選ばれる少なくとも1つの部分の金属結晶粒子のJIS H0542の切断法に基づく平均粒径がいずれも30μm以下であることが好ましい。
また、作業性の観点から、ディスク部、外リム部及び内リム部が、一体となっていることが好ましい。
図1は、本発明に係る鍛造ビレットの第1実施形態を示す斜視図である。 図2は、第1実施形態に係る鍛造ビレットと、加圧圧縮前における鋳造ビレットを示す断面図である。 図3は、加圧圧縮前における鋳造ビレットを密閉鍛造により第1実施形態に係る鍛造ビレットとしたときの状態を示す説明図である。 図4は、A2014系の軽合金を用いた鍛錬比と引張強さ、及び、鍛錬比と伸びの関係を示すグラフである。 図5の(a)は、本実施形態に係るホイールを示す正面図であり、(b)は、(a)のI−I’断面図である。 図6は、第1実施形態に係る鍛造ビレットからホイールへの製造過程を示す概略図である。 図7は、本発明に係る鍛造ビレットの第2実施形態を示す斜視図である。 図8の(a)〜(d)は、第2実施形態に係る鍛造ビレットの製造過程を示す上面図及び側面図である。 図9の(a)〜(e)は、鋳造ビレットを一方向に加圧圧縮した後、異なる方向に更に加圧圧縮した場合の効果を説明するための概略図である。 図10は、第3実施形態に係る鍛造ビレットの製造工程を模式的に示す断面図である。 図11の(a)は、本発明に係る鍛造ビレットの第4実施形態を示す断面図であり、(b)は、本発明に係る鍛造ビレットの第5実施形態を示す断面図であり、(c)は、本発明に係る鍛造ビレットの第6実施形態を示す断面図である。 図12の(a)は、第4実施形態に係る鍛造ビレットが鍛造成形される状態を模式的に示す断面図であり、(b)は、第5実施形態に係る鍛造ビレットが鍛造成形される状態を模式的に示す断面図であり、(c)は、第6実施形態に係る鍛造ビレットが鍛造成形される状態を模式的に示す断面図である。 図13は、実施例1〜7の鍛錬比と金属結晶粒子の数との関係を示すグラフである。 図14は、実施例8〜14の鍛錬比と金属結晶粒子の数との関係を示すグラフである。 図15は、実施例16〜23の鍛錬比と金属結晶粒子の数との関係を示すグラフである。 図16は、実施例1の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図17は、実施例2の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図18は、実施例3の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図19は、実施例4の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図20は、実施例5の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図21は、実施例6の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図22は、実施例7の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図23は、実施例16の鍛造ビレットの略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図24は、実施例17の鍛造ビレットの略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図25は、実施例18の鍛造ビレットの略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図26は、実施例19の鍛造ビレットの略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図27は、実施例20の鍛造ビレットの略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図28は、実施例21の鍛造ビレットの略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図29は、実施例22の鍛造ビレットの略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図30は、実施例23の鍛造ビレットの略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図31は、比較例1の鋳造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図32は、比較例2の鋳造ビレットの略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図33は、実施例25の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図34は、実施例26の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図35は、実施例27の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図36は、実施例28の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図37は、実施例29の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図38は、実施例30の鍛造ビレットの略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図39は、実施例31のハブ部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図40は、実施例31のスポーク部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図41は、実施例31の外リム部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図42は、実施例31の内リム部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図43は、実施例32のハブ部の略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図44は、実施例32のスポーク部の略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図45は、実施例32の外リム部の略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図46は、実施例32の内リム部の略中心部分を20倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図47は、比較例3のハブ部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図48は、比較例3のスポーク部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図49は、比較例3の外リム部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図50は、比較例3の内リム部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図51は、比較例4のハブ部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図52は、比較例4のスポーク部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図53は、比較例4の外リム部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図54は、比較例4の内リム部の略中心部分を10倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 図55は、実施例33〜38で得られたホイールのスポーク部に対して、20℃、100℃、200℃、300℃に加温した場合における引張り強度を測定した結果のグラフである。 図56は、実施例33〜38で得られたホイールのスポーク部に対して、20℃、100℃、200℃、300℃に加温した場合における0.2%耐力を測定した結果のグラフである。 図57の(a)〜(e)は、平均粒径の測定方法を説明するための図である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
[第1実施形態]
図1は、本発明に係る鍛造ビレットの第1実施形態を示す斜視図である。
図1に示す第1実施形態に係る鍛造ビレット10は、円柱状の本体部1からなる。
上記鍛造ビレット10は、鍛流線を有する。
ここで、鍛流線とは、金属組織において鍛造製品に生じる、結晶粒径が少なくとも12μmより小さい金属結晶粒子の流れの状態を意味する。なお、かかる鍛流線は、加圧圧縮により金属結晶粒子の結晶粒径が9μmより微細になると金属組織の流れがより明確になる。
上記鍛造ビレット10においては、円柱の中心部から放射状に鍛流線が延びていることが好ましい。
上記鍛造ビレット10は、鍛流線を有すると、公知の方法に基づいて鍛造成形が施されても、得られる鍛造製品は鍛流線を有するものとなる。これにより、鍛造製品は、機械的強度が均一なものとなる。なお、上記鍛造ビレット10は、圧縮鍛造されない部分であっても、鍛流線を有することになるので、機械的強度が確実に向上する。
上記鍛造ビレット10の金属結晶粒子の平均粒径は30μm以下である。かかる平均粒径は、20μm以下であることがより好ましく、15μm以下であることがより一層好ましい。
平均粒径が30μmを超えると、平均粒径が上記範囲内にある場合と比較して、機械的強度が不十分となる場合がある。
ここで、本明細書において、「平均粒径」は、JIS H0542の切断法に基づいて測定した値である。具体的には、JIS H0542の切断法による評価方法の規定においては、試験線の縦線、横線及び2本の対角線の線分が少なくとも50個の結晶粒と交差するように倍率を決定するとしているが、本発明においては、顕微鏡1視野を660μm×860μmと設定し、縦線及び横線の線分を494.237μmとし、対角線の線分を741.355μmと設定して、少なくとも50個以上の結晶粒と交差するようにして測定した値である(図57参照)。なお、図57の(a)は、平均粒径測定例として挙げた電子顕微鏡写真であり、(b)は、(a)の試験線と捕捉交点数の関係を示すグラフであり、(c)は、1視野(660μm×860μm)の例を示す図であり、(d)及び(e)は、(a)を用いた平均粒径の測定例である。ここで、1視野の計測方法は、補足交点数による測定である(直線上にある粒界の数を手動で数え、粒界の数により、結晶粒度、平均粒径を算出する。)。
また、測定部位は、鍛造ビレット、ホイールの各部分、いずれも中央付近とする。
上記鍛造ビレット10の引張り強度は、250MPa以上であることが好ましい。なお、引張り強度は、JIS Z 2241に準じて測定した値である。
上記鍛造ビレット10の耐力は、150MPa以上であることが好ましい。なお、耐力は、JIS Z 2241に準じて測定した値である。
上記鍛造ビレット10の伸度は、8%以上であることが好ましい。なお、伸度は、JIS Z 2241に準じて測定した値である。
上記鍛造ビレット10のブリネル硬度は、65HB以上であることが好ましい。なお、ブリネル硬度は、JIS Z 2243に準じて測定した値である。
上記鍛造ビレット10は、軽金属合金を鋳造して円柱状の鋳造ビレットとし、該鋳造ビレットを軸方向(一方向)に加圧圧縮することにより得られる。
軽金属合金としては、アルミニウム合金又はマグネシウム合金が挙げられる。また、アルミニウム合金とマグネシウム合金とからなるハイブリット合金であってもよい。
これらの場合、軽量なホイールが得られる。また、かかる軽金属合金の性能を向上させるため、添加金属を添加することも可能である。
添加金属は、主金属がアルミニウムの場合、Ca、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Si及びYからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。また、主金属がマグネシウムの場合、Al、Ca、Cr、Cu、Fe、Mn、Si及びYからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。この場合、添加される添加金属の物性に基づいて、ホイール自体の性能を向上させることができる。
例えば、添加金属は、カルシウム(Ca)であることが好ましい。特に、カルシウムの添加量が4〜8質量%であると、得られるホイールの耐熱性が向上する。
したがって、上記軽金属合金が、カルシウムを4〜8質量%含むことが好ましいということになる。
カルシウムの含有割合が4%未満であると、含有割合が上記範囲にある場合と比較して、再結晶化が進み難く、微細な結晶が得られない傾向にあり、カルシウムの含有割合が8%を超えると、含有割合が上記範囲にある場合と比較して、均質なカルシウムの添加合金が得られない傾向にある。
上記軽金属合金の具体例としては、アルミニウム(1000系)、マグネシウム、Al−Mn系(3000系)、Al−Si系(4000系)、Al−Mg系(5000系)、Al−Mg−Si系(6000系)、Al−Zn−Mg系(7000系)、Al−Cu−Mg系(2000系)、Al−Cu−Si系、Al−Cu−Mg−Si系等が挙げられる。
これらの中でも汎用性の観点から、Al−Mg−Si系が好ましい。
上記鋳造ビレットは、軽金属合金を、例えば、800℃以上で加熱溶融し、不活性ガス雰囲気下、鋳造することにより得られる。
不活性ガスとしては、窒素、アルゴン等が挙げられる。すなわち、酸素を取り除くことにより、溶融した原料(以下「溶融原料」という。)が酸化するのを防止できる。
鋳造の方法は、特に限定されないが、砂型鋳造法、石膏鋳造法、精密鋳造法、金型鋳造法、遠心鋳造法、連続鋳造法等が挙げられる。
これらの中でも、鋳造法は、連続鋳造法を用いることが好ましい。この場合、金属結晶粒子の結晶粒径がより均一な鍛造ビレット10が得られるようになる。
鋳造においては、溶融原料を65〜90mm/minの速度で鋳造機に流し込む。
流し込む速さが65mm/min未満であると、速さが上記範囲内にある場合と比較して、金属結晶粒子の結晶粒径が不均一となる傾向にあり、流し込む速さが90mm/minを超えると、速さが上記範囲内にある場合と比較して、鋳造ビレット製造時に破損する虞がある。
鋳造機に流し込まれた溶融原料は、例えば、550℃以上で6時間以上加熱されることにより、均質化される。
そして、その後、冷却されることにより、円柱状の鋳造ビレットが得られる。
ここで、上記冷却は、急冷することが好ましい。この場合、結晶粒が細かくなるメリットがある。なお、得られた円柱状の鋳造ビレットは必要に応じて、軸方向に対して垂直方向に切断してもよい。
得られる鋳造ビレットのサイズは、長さ/直径の比が2.0〜2.5であることが好ましい。この場合、円柱状の鋳造ビレットを軸方向に押圧した際に、鋳造ビレットが急に曲がるという座屈現象が生じるのを抑制できる。
図2は、第1実施形態に係る鍛造ビレットと、加圧圧縮前における鋳造ビレットを示す断面図である。
図2に示すように、鍛造ビレット10は、鋳造ビレット4を軸方向に加圧圧縮することにより得られる。
このように、鍛造ビレット10は、鋳造ビレット4を軸方向に圧縮して得られるので、鍛造ビレット10の段階で、金属結晶粒子の結晶粒径が微細化される。このため、これを出発材料として製品となったホイールも、結晶粒径を維持し、少なくとも金属結晶粒子の結晶粒径がより微細なものとなる。
ここで、加圧圧縮する方法としては、自由鍛造、型鍛造、揺動鍛造、押出し鍛造、回転鍛造、密閉鍛造(閉塞鍛造を含む)等が挙げられる。なお、型鍛造にはプレス鍛造、ハンマー鍛造が含まれる。また、鋳造ビレットを一定角度回転させ一部を加圧する操作を繰り返す部分鍛造も利用できる。
これらの中でも、加圧圧縮は、密閉鍛造によるものであることが好ましい。
図3は、加圧圧縮前における鋳造ビレットを密閉鍛造により第1実施形態に係る鍛造ビレットとしたときの状態を示す説明図である。
図3に示すように、密閉鍛造においては、鋳造ビレット4が軸方向に加圧圧縮される際、金属組織が横方向に広がるのを抑制できる。すなわち、横方向の拘束力Pも加わることにより、鍛造ビレット10が中腹部で膨らんだ太鼓形状になるのを抑制し、金属結晶粒子の結晶粒径も微細化できる。
このときの加工条件は、熱間鍛造、温間鍛造、冷間鍛造、等温鍛造のいずれであってもよい。
これらの中でも、加工条件は、熱間鍛造であることが好ましい。
具体的には、上記加圧圧縮は、300〜550℃の温度、9.8×10kN〜88.2×10kNの圧力条件下で行うことが好ましい。なお、9.8×10kN〜88.2×10kNの圧力は、鍛造機(プレス機)の推力規模に換算すると、1000〜9000トンとなる。
こうして、鋳造ビレット4が加圧圧縮され、その後、冷却されることにより、円柱状の鍛造ビレット10が得られる。
ここで、上記冷却は、急冷することが好ましい。
第1実施形態に係る鍛造ビレット10は、軽金属合金がアルミニウム合金である場合、加圧圧縮において、下記式を満たすことが好ましい。
H1/H2≧3.5
式中、H1は、鋳造ビレットの加圧圧縮される方向の長さ、すなわち、鋳造ビレットの軸方向の高さを意味し、H2は、鍛造ビレットの加圧圧縮された方向の長さ、すなわち、鍛造ビレットの軸方向の高さを意味する(図2参照)。
軽金属合金がアルミニウム合金である場合、加圧圧縮によるH1/H2(鍛錬比)が3.5から大きくなるに従って、金属結晶粒子の粒径が極端に微細化される。なお、鍛造ビレット10が中間品であることから、該鍛造ビレット10を用いて鍛造製品を鍛造成形するとき更に鍛錬比が上昇することが見込まれる。
また、上記H1/H2(鍛錬比)は、4.0以上であることがより好ましい。H1/H2(鍛錬比)が4.0から金属結晶粒子の粒径の微細化の傾向が小さくなる。
上記鍛造ビレット10において、軽金属合金がアルミニウム合金である場合、H1/H2(鍛錬比)が3.4以上であると、上述した鍛流線が十分に確認できる。
一方、第1実施形態に係る鍛造ビレット10は、軽金属合金がマグネシウム合金である場合、加圧圧縮において、下記式を満たすことが好ましい。
H1/H2≧4.0
式中、H1は、鋳造ビレットの加圧圧縮される方向の長さ、すなわち、鋳造ビレットの軸方向の高さを意味し、H2は、鍛造ビレットの加圧圧縮された方向の長さ、すなわち、鍛造ビレットの軸方向の高さを意味する(図2参照)。
軽金属合金がマグネシウム合金である場合、加圧圧縮によるH1/H2(鍛錬比)が4.0から大きくなるに従って、金属結晶粒子の粒径が極端に微細化される。なお、鍛造ビレット10が中間品であることから、該鍛造ビレット10を用いて鍛造製品を鍛造成形するとき更に鍛錬比が上昇することが見込まれる。
また、上記H1/H2(鍛錬比)は、4.5以上であることがより好ましく、5.5以上であることが特に好ましい。H1/H2(鍛錬比)が5.5から金属結晶粒子の粒径の微細化の傾向が小さくなる。
上記鍛造ビレット10において、軽金属合金がマグネシウム合金である場合、H1/H2(鍛錬比)が4.0以上であると、上述した鍛流線が十分に確認できる。
したがって、上記H1/H2(鍛錬比)は、軽金属合金の種類に関わらず、4.0以上であることが特に好ましい。
参考までに、図4にアルミニウム鋳鍛造技術便覧(軽金属協会編)から引用したA2014系の軽合金を用いた鍛錬比と引張強さ、及び、鍛錬比と延びの関係のグラフを示す。
図4中、L方向とは、スラブの長手方向、ST方向とは、スラブの厚さ方向である。なお、第1実施形態に係る鍛造ビレット2を当てはめると、L方向が、鍛造ビレット2の長さ(軸)方向に相当し、ST方向が、鍛造ビレット2の直径方向に相当する。
図4に示すように、鍛錬比を大きくするほど鍛錬効果は向上し、均質で機械的性質や健全性に優れた製品が得られる。
第1実施形態に係る鍛造ビレット10は、車両のホイール製造用に好適に用いられる。その他にも、飛翔体部品用、運送用機器部品用、産業用機器部品用、建築資材用の機器又はこれら用途の部材製造用等に好適に用いられ、具体的には、航空機用車輪のホイール製造用、飛行機、ヘリコプター等の飛翔体、トラック等の運送用機器部品、工作機械、電化製品等の産業用機器部品等に好適に用いられる。
次に、本発明に係るホイールの実施形態について説明する。
図5の(a)は、本実施形態に係るホイールを示す正面図であり、(b)は、(a)のI−I’断面図である。
本実施形態に係るホイール3(マルチピース)は、ディスク部6と、ディスク部の周縁に設けられる外リム部7及び内リム部8と、を備える。すなわち、上記ホイール3は、ディスク部6と、該ディスク部6の周縁に連結しディスク部6の面方向に延設された外リム部7と、ディスク部6の周縁に連結しディスク部6の面とは垂直方向に立設された内リム部8と、を備える。
また、ディスク部6は、円盤状のハブ部6aと、該ハブ部6aから放射Y字状に延びるスポーク部11と、を備える。すなわち、上記ホイール3においては、スポーク部11の先端に外リム部7と内リム部8とが連結されていることとなる。なお、ハブ部6aは、緩やかに湾曲した曲面となっていることが好ましい。この場合、押圧時の原材料の流れが一様となるので、鍛錬比がより均等化される。
ハブ部6aは、表面が緩やかに湾曲した曲面を有する円盤状になっており、ホイール3をボルトで車軸に固定する際のボルトを挿入するためのボルト挿通穴6bが設けられている。
また、隣合うスポーク部11同士の間は、空部9が設けられている。
鋳造ビレット4に対するホイール3の鍛錬比(以下便宜的に「全鍛錬比」という。)は、軽金属合金がアルミニウム合金である場合、4.0以上であることが好ましく、軽金属合金がマグネシウム合金である場合、5.5以上であることが好ましい。
ここで、全鍛錬比とは、上述した鋳造ビレット4に対する鍛造ビレット10の鍛錬比に、鍛造ビレット10に対するホイール3の鍛錬比を乗じたものである。すなわち、全鍛錬比は、「鋳造ビレット4の高さH1」÷「ホイール3の高さH3」で表される値である。なお、ホイール3の高さH3は、図5の(b)に示す。なお、ホイールの高さH3は、鍛造成形された方向のホイールの各部の高さの平均で算出される。
上記ホイール3においては、出発材料が上述した鍛造ビレット10であるので、ディスク部6、外リム部7及び内リム部8の平均粒径は30以下μmとなる。なお、かかる平均粒径は、20μm以下とすることがより好ましく、15μm以下とすることが更に好ましい。
本発明のホイール3は、上述した鍛造ビレット10を出発材料として鍛造成形してディスク部6、外リム部7及び内リム部8を製造するので、機械的強度が優れ、且つ機械的強度が均一なものとなる。
また、ディスク部6、外リム部7及び内リム部8は、一体となっている(ワンピース)ので、ホイール3は、機械的強度がより優れ、且つ機械的強度がより均一なものとなる。
次に、ホイール3の製造方法の例について説明する。
ホイール3は、上述した鍛造ビレット10を公知の方法に基づいて、金型で鍛造成形して得られる。
図6は、第1実施形態に係る鍛造ビレットからホイールへの製造過程を示す概略図である。
図6に示すように、鍛造ビレットからホイールへの製造過程においては、鍛造成形工程と、熱処理工程と、仕上工程とを備える。
鍛造成形工程は、第1鍛造成形21、第2鍛造成形22、第3鍛造成形23を備える。すなわち、第1鍛造成形21、第2鍛造成形22、第3鍛造成形23及び図示しない仕上工程を経ることにより、鍛造ビレット10がホイール3となる。
第1鍛造成形21、第2鍛造成形22及び第3鍛造成形23の具体的な方法としては、自由鍛造、型鍛造、揺動鍛造、押出し鍛造、回転鍛造、密閉鍛造(閉塞鍛造を含む)が挙げられる。なお、型鍛造にはプレス鍛造、ハンマー鍛造が含まれる。また、鍛造ビレット10を一定角度回転させ一部を加圧する操作を繰り返す部分鍛造も利用できる。
これらの中でも、第1鍛造成形21、第2鍛造成形22及び第3鍛造成形23は、いずれも密閉鍛造であることが好ましい。この場合、機械的強度がより均一なホイール3を製造することが可能となる。
また、このときの加工条件は、熱間鍛造、温間鍛造、冷間鍛造、等温鍛造のいずれであってもよい。
これらの鍛造成形は、300℃以上の温度、好ましくは300〜550℃の温度、9.8×10kN〜88.2×10kNの圧力で施すことが好ましい。
上述したような鍛造を施すことにより、鍛造ビレット10が鍛造成形され、その後、冷却されることにより、プレホイール3aが得られる。
上記熱処理工程は、プレホイール3aを熱処理する工程である。
熱処理は、軽金属合金がアルミニウム合金である場合、JIS H0001に基づくT6条件で行われる。具体的には、500〜580℃で3〜5時間溶体化処理がされ、3〜7分間焼入れがされ、150〜200℃で7〜9時間人工時効処理がなされる。
また、軽金属合金がマグネシウム合金である場合、JIS H0001に基づくT5条件で行われる。具体的には、300〜380℃で1〜3時間人工時効処理がなされる。
上記仕上工程としては、スピニング加工、穴開け加工、切削加工、ミーリング加工等の機械加工が挙げられる。
ここで、スピニング加工は、プレホイール3aの予備部材5を絞り込むことによって、リム部の成形する加工であり、穴開け加工は、マシニングセンターで、プレホイール3aに穴を開け、スポーク部11や模様を形成する加工であり、切削加工は、旋盤で、プレホイール3aの周囲を削り、リム部を形成する加工であり、ミーリング加工は、ホイールの略全体を削り出して成型を行う加工である。
本実施形態に係るホイールの製造方法においては、図6に示すように、上述した鍛造成形工程によりプレホイール3a(ホイール)が得られる。かかるプレホイール3aは、周縁に立設された予備部材5を備える。
そして、熱処理工程を経た後、仕上工程として、まず、スピニング加工が施される。すなわち、スピニング加工においては、予備部材5に対して、スピンさせながら、一部を絞り込むことにより、プレホイール3aの面方向に延設された外リム部(アウターリム)7と、プレホイール3aの周縁に垂直方向に立設された内リム部(インナーリム)8と、が形成される。このとき、仕上げしろを同時に形成してもよい。
次に、外リム部7と内リム部8とが形成されたプレホイール3aに対して、穴開け加工により模様を形成し、切削加工によりプレホイール3aの周囲を削ることにより、ホイール3が得られる。
本実施形態に係るホイールの製造方法によれば、凹凸や空部等を形成することにより、デザイン性に優れる軽量化されたホイール3となる。なお、必要に応じて、化学的表面処理、鍍金、ショット、塗装等を施してもよい。
ホイール3は、例えば、車両用、航空機用車輪等の用途に好適に用いられる。特に、車両用に用いると、自動車を軽量化できるので、ガソリン等による環境負荷を低減でき、低コスト化も可能である。
[第2実施形態]
図7は、本発明に係る鍛造ビレットの第2実施形態を示す斜視図である。
図7に示す第2実施形態に係る鍛造ビレット10aは、多角柱、すなわち、ここでは六角柱状の本体部1からなる点で第1実施形態に係る鍛造ビレット10と相違する。なお、ホイール及びホイールの製造方法等は上述したことと同様である。
鍛造ビレット10aは、多角柱状であると、鍛造ビレットを加工する際に、位置決めをすることができるので、金属結晶粒子の流れを一定にすることができる。
図8の(a)〜(d)は、第2実施形態に係る鍛造ビレットの製造過程を示す上面図及び側面図である。
図8の(a)に示すように、上記鍛造ビレット10aは、軽金属合金を鋳造して円柱状の鋳造ビレット4とし、この鋳造ビレット4を六角柱の型を用いた密閉鍛造により、軸方向P1に加圧圧縮して図8の(b)に示すプレ鍛造ビレット12とする。
次いで、図8の(c)に示すように、得られたプレ鍛造ビレット12を、側面を下にして立てる。そして、再びプレ鍛造ビレット12を六角柱の型を用いた密閉鍛造により、軸とは異なる方向P2、すなわち垂直方向から加圧圧縮して図8の(d)に示す鍛造ビレット10aとする。なお、このときプレ鍛造ビレット12は、多角柱状であるので、プレ鍛造ビレット12の側面を下にして位置決めし易い。すなわち、加圧圧縮した方向とは異なる方向に加圧圧縮しやすい。
このように、出発材料である鍛造ビレット10aが、鋳造ビレット4を一方向に加圧圧縮してプレ鍛造ビレット12とし、該プレ鍛造ビレット12を加圧圧縮した方向とは異なる方向に更に加圧圧縮する履歴で得られるものであると、鍛造ビレット10aの金属結晶粒子全体における結晶粒径の小さい組織の占める割合が大きくなる。すなわち、鋳造ビレットに対して加圧圧縮を施して得た鍛造ビレットは、金属組織が流れることにより、結晶粒径が小さくなる。これに加え、上記鍛造ビレット10aにおいては、異なる方向に複数回加圧圧縮するので、金属組織が異なる方向にも動くことになり、結晶粒径がより小さくなる。このため、機械的強度がより優れ、しかも、機械的強度がより均一なホイールを製造することができる。
また、一方向に加圧圧縮した場合、中腹部分(いわゆる中央部分)の金属結晶粒子が微細化された領域(以下「微細領域」という。)と、上下両端部は金属結晶粒子の微粒子化がされにくい領域(以下「NG領域」という。)とが生じる。なお、中腹部分の微粒子化された領域には、鍛流線が生じる。
これに対し、上述したように、プレ鍛造ビレットを加圧圧縮した方向とは異なる方向に更に加圧圧縮することにより、NG領域の一部が更に微細化されるので、全体としてNG領域を減らすことができる。
図9の(a)〜(e)は、鋳造ビレットを一方向に加圧圧縮した後、異なる方向に更に加圧圧縮した場合の効果を説明するための概略図である。
まず、図9の(a)に示すように、鋳造ビレット4を加圧圧縮すると、中腹部分が微細領域Aとなり、上下両端がNG領域Bとなる。
そして、これの側面を下にして立てて、再び上方から加圧圧縮すると、図9の(b)に示すように、中腹部分が微細領域Aとなり、図9の(a)の微細領域Aは残る。すなわち、四方向の角の部分がNG領域Bとなる。
更に、これの側面を下にして立てて、再び上方から加圧圧縮すると、図9の(c)に示すように、中腹部分が微細領域Aとなり、図9の(a)及び図9の(b)の微細領域Aは残る。すなわち、八方向の角の部分がNG領域Bとなる。
更に、これの側面を下にして立てて、再び上方から加圧圧縮すると、図9の(d)に示すようになり、また更に、これの側面を下にして立てて、再び上方から加圧圧縮すると、図9の(e)に示すようになる。
すなわち、異なる方向からの加圧圧縮を繰り返すことにより、NG領域Bを段階的に少なくすることができる。
このように、鋳造ビレットを一方向に加圧圧縮した後、異なる方向に加圧圧縮すると、微細領域Aの占める割合が増加し、これを繰り返すことにより段階的に微細領域Aの占める割合が増えていく。この現象を利用して鍛造ビレットの有効利用領域を増やし、材料の歩留まりを大きく向上させることができる。実際では、少なくとも5回の加圧圧縮で95%が微細領域Aとなり、5%がNG領域となる。
上記密閉鍛造の加工条件は、熱間鍛造、温間鍛造、冷間鍛造、等温鍛造のいずれであってもよい。
これらの中でも、加工条件は、熱間鍛造であることが好ましい。
具体的には、上記加圧圧縮は、300〜550℃の温度、9.8×10kN〜88.2×10kNの圧力条件下で行うことが好ましい。
鍛造ビレット10aにおいて、鍛流線は、鋳造ビレット4からプレ鍛造ビレット12とする加圧圧縮、又は、プレ鍛造ビレット12から鍛造ビレット10aとする加圧圧縮、のいずれかで生じていることが好ましい。なお、一度生じた鍛流線が消えることはない。
鍛造ビレット10aにおいては、鋳造ビレット4からプレ鍛造ビレット12とする加圧圧縮におけるH1/H2(鍛錬比)と、プレ鍛造ビレット12から鍛造ビレット10aとする加圧圧縮におけるH1/H2(鍛錬比)とがある。
このうち、いずれかのH1/H2(鍛錬比)が、上述した第1実施形態に係る鍛造ビレット10と同じ範囲であることが好ましい。なお、加圧圧縮により金属結晶粒子が微粒子化された場合、後の加圧圧縮の鍛錬比が小さい場合であっても、金属結晶粒子が大きくなることはない。
鍛造ビレット10aは、上述した第1実施形態に係る鍛造ビレット10と同様に、鍛造成形されることによりホイールが得られる。
[第3実施形態]
本実施形態に係る鍛造ビレット10bは、円柱状の鋳造ビレット4から鍛造ビレット10bを製造する方法が上述した第1実施形態に係る鍛造ビレット10と相違する。
図10は、第3実施形態に係る鍛造ビレットの製造工程を模式的に示す断面図である。
図10に示すように、鍛造ビレット10bの製造方法においては、鋳造ビレット4を加圧圧縮により、正レンズ型ビレット4aとし、続いて、これを加圧圧縮により、負レンズ型ビレット4bとした後、円柱状の鍛造ビレット10bとする。
鍛造ビレット10bにおいて、鍛流線及びH1/H2(鍛錬比)は、上述した第1実施形態に係る鍛造ビレット10と同様である。なお、H2は、鍛造ビレット10bの最後に加圧圧縮された方向の長さ、すなわち、鍛造ビレット10bの軸方向の高さH2を意味する(図10参照)。
鍛造ビレット10bは、上述した第1実施形態に係る鍛造ビレット10と同様に、鍛造成形されることによりホイールが得られる。
[第4実施形態]
図11の(a)は、本発明に係る鍛造ビレットの第4実施形態を示す断面図である。
図11の(a)に示すように、第4実施形態に係る鍛造ビレット10cは、円柱状の本体部1と、該本体部1の一方の面に連続する逆円錐台状の凹凸部2aとを備える。すなわち、第4実施形態に係る鍛造ビレット10cは、凹凸部2aを備える点で第1実施形態に係る鍛造ビレット10と相違する。
鍛造ビレット10cは、鋳造ビレットを製造する際に、凹凸部2aが形成されるような型を作り、その後、加圧圧縮することにより製造されてもよく、上述した鍛造ビレット10の下部を切削加工して凹凸部2aを形成することにより製造されてもよい。なお、かかる加圧圧縮の条件は、上述した第1実施形態に係る鍛造ビレット10を製造する際の加圧圧縮の条件と同様である。
鍛造ビレット10cにおいて、鍛流線及びH1/H2(鍛錬比)は、上述した第1実施形態に係る鍛造ビレット10と同様である。なお、H2は、鍛造ビレット10cの軸方向の高さを意味する(図11の(a)参照)。
鍛造ビレット10cは、鍛造成形されることによりホイールが得られる。
図12の(a)は、第4実施形態に係る鍛造ビレットが鍛造成形される状態を模式的に示す断面図である。
図12の(a)に示すように、鍛造ビレット10cは、下金型51により、鍛造成形される場合、凹凸部2aは、下金型51に当接した後、鍛造ビレット10cの面方向に放射状に延転することになる。このため、延転された部分(例えば、ハブ部)は、金属組織の金属結晶粒子が微細化されることになり、得られるホイールの機械的強度が向上すると共に、金属結晶粒子の結晶粒径が均一化される。
[第5実施形態]
図11の(b)は、本発明に係る鍛造ビレットの第5実施形態を示す断面図である。
図11の(b)に示すように、第5実施形態に係る鍛造ビレット10dは、円柱状の本体部1と、該本体部1の一方の面に連続する内壁がテーパー状になったリング状の凹凸部2bとを備える。すなわち、第5実施形態に係る鍛造ビレット10dは、凹凸部2bを備える点で第1実施形態に係る鍛造ビレット10と相違する。
鍛造ビレット10dは、鋳造ビレットを製造する際に、凹凸部2bが形成されるような型を作り、その後、加圧圧縮することにより製造されてもよく、上述した鍛造ビレット10の下部を切削加工して凹凸部2bを形成することにより製造されてもよい。なお、かかる加圧圧縮の条件は、上述した第1実施形態に係る鍛造ビレット10を製造する際の加圧圧縮の条件と同様である。
鍛造ビレット10dにおいて、鍛流線及びH1/H2(鍛錬比)は、上述した第1実施形態に係る鍛造ビレット10と同様である。なお、H2は、鍛造ビレット10dの軸方向の高さを意味する(図11の(b)参照)。
鍛造ビレット10dは、鍛造成形されることによりホイールが得られる。
図12の(b)は、第5実施形態に係る鍛造ビレットが鍛造成形される状態を模式的に示す断面図である。
図12の(b)に示すように、鍛造ビレット10dは、下金型51により、鍛造成形される場合、凹凸部2bは、下金型51に当接した後、鍛造ビレット10dの面方向の内側に向かって延転することになる。このため、延転された部分(例えば、ハブ部)は、金属組織の金属結晶粒子が微細化されることになり、得られるホイールの機械的強度が向上すると共に、金属結晶粒子の結晶粒径が均一化される。
[第6実施形態]
図11の(c)は、本発明に係る鍛造ビレットの第6実施形態を示す断面図である。
図11の(c)に示すように、第6実施形態に係る鍛造ビレット10eは、円柱状の本体部1と、該本体部1の一方の面に連続する内壁がテーパー状になり、外側が段差になったリング状の凹凸部2cとを備える。すなわち、第6実施形態に係る鍛造ビレット10eは、凹凸部2cを備える点で第1実施形態に係る鍛造ビレット10と相違する。
鍛造ビレット10eは、鋳造ビレットを製造する際に、凹凸部2cが形成されるような型を作り、その後、加圧圧縮することにより製造されてもよく、上述した鍛造ビレット10の下部を切削加工して凹凸部2cを形成することにより製造されてもよい。なお、かかる加圧圧縮の条件は、上述した第1実施形態に係る鍛造ビレット10を製造する際の加圧圧縮の条件と同様である。
鍛造ビレット10eにおいて、鍛流線及びH1/H2(鍛錬比)は、上述した第1実施形態に係る鍛造ビレット10と同様である。なお、H2は、鍛造ビレット10eの軸方向の高さを意味する(図11の(c)参照)。
鍛造ビレット10eは、鍛造成形されることによりホイールが得られる。
図12の(c)は、第6実施形態に係る鍛造ビレットが鍛造成形される状態を模式的に示す断面図である。
図12の(c)に示すように、鍛造ビレット10eは、下金型51により、鍛造成形される場合、凹凸部2cは、下金型51に当接した後、鍛造ビレット10eの面方向の内側に向かって延転することになる。このため、延転された部分(例えば、ハブ部)は、金属組織の金属結晶粒子が微細化されることになり、得られるホイールの機械的強度が向上すると共に、金属結晶粒子の結晶粒径が均一化される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、第1実施形態に係る鍛造ビレットにおいては、鋳造ビレットを軸方向に加圧圧縮して製造しているが、加圧圧縮は、軸方向に限定されるものではない。例えば、横方向であってもよい。すなわち、H1/H2(鍛錬比)は、H1が鋳造ビレットの加圧される方向(横方向)の長さを示し、H2が鍛造ビレットの加圧された方向(横方向)の長さを示すことになる。
第2実施形態に係る鍛造ビレットにおいては、鋳造ビレットを加圧圧縮して、六角柱状のプレ鍛造ビレットとした後、横方向から加圧圧縮して、六角柱状の鍛造ビレットとしているが、鋳造ビレットを加圧圧縮して、六角柱状にしたものを鍛造ビレットとして用いてもよい。
また、鍛造ビレット及びプレ鍛造ビレットは、六角柱状、八角柱状、十二角柱状等の角の多い多角柱状としてもよい。
第2実施形態に係る鍛造ビレットにおいて、鋳造ビレットを加圧圧縮してプレ鍛造ビレットとし、該プレ鍛造ビレットを加圧圧縮した方向とは異なる垂直方向に更に加圧圧縮しているが、加圧圧縮の回数は、2回に限定されず、3回以上行ってもよい。
本発明に係るホイールの実施形態において、スポーク部11の形状はY字状となっているが、これに限定されるものではない。扇状やX字状であってもよい。
上記ホイールにおいて、該ホイールを製造する際の鍛造成形は、第1鍛造成形21、第2鍛造成形22及び第3鍛造成形23の3回を備えているが、鍛造成形の回数は、1回であってもよく、複数回であってもよい。
上記ホイールにおいては、ホイール3の周縁に立設された予備部材5を設け、これを外リム部7、内リム部8に加工している。すなわち、上記ホイールにおいては、ディスク部6と予備部材5とが一体化したものを用いているが、1ピースホイール以外の2ピース、3ピースホイールではリムを別途制作し、ディスク部に周縁部に取着座を設けて該取着部に外リム及び/又は内リムを螺着、摩擦圧接、リベットなどによるかしめ手段で装着してもよい。
予備部材を別途製造する場合、鍛造圧を軽減することができる。また、この場合は、ディスク部のみかディスク部と外リム部を鍛造成形するから鍛造後の平均高さが小さくなる。このため、鍛錬比を大きくできるという利点もある。
具体的には、以下の製造方法が挙げられる。
(a)鍛造ビレットを用いてディスク部を単体で作り、更に外リム部と内リム部を一体に形成したリム部を単体で作成してこれらのそれぞれに円環状の取着座を設けておき複数のボルトとナットで結合する。
(b)鍛造ビレットを用いてディスク部を単体で作り、外リム部と内リム部を別々に作り上記と同じ要領で一体化する。
(c)鍛造ビレットを用いてディスク部を作るとき外リム部を一体に成形し、別途作成された内リム部を複数のボルトとナットで結合する。
(d)鍛造ビレットを用いてディスク部を作るとき内リム部を一体に成形し、別途作成された外リム部を複数のボルトとナットで結合する。
(e)鍛造ビレットを用いてディスク部を作るとき外リム部と内リム部を予備部材として一体に成形する。
なお、結合方法は、ボルトとナット以外にも、摩擦圧接、螺着、リベット締め又はカシメ部材を備えたハックボルト等が利用できる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
軽金属合金として重さ19.8kgのアルミニウム合金を準備した。これを溶融して溶融原料とした。
アルゴンガス雰囲気下、連続鋳造法により、鋳造機に流し込み、加熱し、その後、冷却して、直径254mm、高さ145mmの円柱状の鋳造ビレット(規格番号:A6082)とした。
上記鋳造ビレットに対して、密閉鍛造により加圧圧縮を施した。すなわち、プレス機に鋳造ビレットを載置し、350〜400℃の温度条件下、63700kNの圧力で熱間鍛造を施した。
そして、ファンで冷却することにより、高さ72.5mmの円柱状の鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は2.0である。
(実施例2)
鋳造ビレットを、加圧圧縮し、高さ58.0mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例1と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は2.5である。
(実施例3)
鋳造ビレットを、加圧圧縮し、高さ48.3mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例1と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は3.0である。
(実施例4)
鋳造ビレットを、加圧圧縮し、高さ41.4mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例1と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は3.5である。
(実施例5)
鋳造ビレットを、加圧圧縮し、高さ36.2mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例1と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は4.0である。
(実施例6)
鋳造ビレットを、加圧圧縮し、高さ32.2mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例1と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は4.5である。
(実施例7)
鋳造ビレットを、加圧圧縮し、高さ29.0mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例1と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は5.0である。
(実施例8〜14)
規格番号A6082の鋳造ビレットの代わりに、規格番号A6151の鋳造ビレットを用いたこと以外は、実施例1〜7と同様にして、鍛造ビレットを得た。
(実施例15)
軽金属合金として重さ13.2kgの純マグネシウム合金を準備した。これを溶融して溶融原料とした。
アルゴンガス雰囲気下、連続鋳造法により、鋳造機に流し込み、加熱し、その後、冷却して、直径254mm、高さ144.7mmの円柱状の鋳造ビレット(規格番号:AZ80)とした。
上記鋳造ビレットに対して、密閉鍛造により加圧圧縮を施した。すなわち、プレス機に鋳造ビレットを載置し、330〜380℃の温度条件下、7840kN〜63700kNの圧力で熱間鍛造を施した。
そして、ファンで冷却することにより、高さ72.3mmの円柱状の鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は2.0である。
(実施例16)
鋳造ビレットを、高さ58.0mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例8と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は2.5である。
(実施例17)
鋳造ビレットを、高さ48.3mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例8と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は3.0である。
(実施例18)
鋳造ビレットを、高さ41.4mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例8と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は3.5である。
(実施例19)
鋳造ビレットを、高さ36.2mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例5と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は4.0である。
(実施例20)
鋳造ビレットを、高さ32.2mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例5と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は4.5である。
(実施例21)
鋳造ビレットを、高さ28.9mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例5と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は5.0である。
(実施例22)
鋳造ビレットを、高さ26.3mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例5と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は5.5である。
(実施例23)
鋳造ビレットを、高さ24.1mmの鍛造ビレットとしたこと以外は実施例5と同様にして、鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は6.0である。
(実施例24)
軽金属合金として重さ19.8kgの純アルミニウムを準備した。これを溶融して溶融原料とした。
アルゴンガス雰囲気下、連続鋳造法により、鋳造機に流し込み、加熱し、その後、冷却して、直径176mm、高さ476mmの円柱状の鋳造ビレット(規格番号:A6082)とした。
上記鋳造ビレットに対して、密閉鍛造により加圧圧縮を施した。すなわち、プレス機に鋳造ビレットを載置し、熱間鍛造を施し、ファンで冷却することにより、長さ327mm高さ119mmの六角柱状のプレ鍛造ビレットを得た。
次いで、かかるプレ鍛造ビレットを側面が下になるように90度起こして垂直に立て、密閉鍛造により加圧圧縮を施した。
そして、ファンで冷却することにより、高さ117mmの六角柱の鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの金属結晶粒子の平均粒径は13.5μmであり、鍛錬比は4.1である。
(比較例1及び2)
アルミニウム合金からなる鋳造ビレット(規格番号:A6082)を比較例1とし、マグネシウム合金からなる鋳造ビレット(規格番号:AZ80)を比較例2とした。
[評価1]
実施例1〜14,16〜24及び比較例1,2で得られた鍛造ビレット及び鋳造ビレットをJIS H0542の切断法に準じて観察し、金属結晶粒子の数及び金属結晶粒子の平均粒径を測定した。なお、金属結晶粒子の数は、1.75mm×1.3mm(2.275mm)辺りの数を測定した。得られた結果を表1に示す。
また、実施例1〜7の鍛錬比と金属結晶粒子の数との関係を示すグラフを図13に、実施例8〜14の鍛錬比と金属結晶粒子の数との関係を示すグラフを図14に、及び実施例15〜22の鍛錬比と金属結晶粒子の数との関係を示すグラフを図15にそれぞれ示す。
さらに、実施例1〜22の鍛造ビレットの略中心部分を拡大した顕微鏡写真を図16〜図37に、比較例1及び2の鋳造ビレットの略中心部分を拡大した顕微鏡写真を図38及び図39にそれぞれ示す。なお、表中「−」は、未測定を意味する。
〔表1〕
Figure 2010082694
表1の結果より、実施例に示す鍛造ビレットは、比較例に示す鋳造ビレットと比較して、金属結晶粒子の数が明らかに多くなった。このことは、実施例に示す鍛造ビレットを用いたホイールが、十分に微細化されていることを示している。
また、軽金属がアルミニウム合金の場合、鍛錬比が3.5から結晶粒径が急激に細かくなり始め、4.5で安定化することがわかった。一方、軽金属がマグネシウム合金の場合、鍛錬比が4.0から結晶粒径が急激に細かくなり始め、5.5で安定化することがわかった。
さらに、実施例23における鍛造ビレットは、実施例5の鍛造ビレットの結晶粒子数、平均粒径、共に同等であったが、微粒子化された領域が大きくなっていた。
[評価2]
実施例1〜23で得られた鍛造ビレットに対して、JIS Z 2241に準じて引張り強度を測定した。得られた結果を表2に示す。
[評価3]
実施例1〜23で得られた鍛造ビレットに対して、JIS Z 2241に準じて0.2%耐力を測定した。得られた結果を表2に示す。
[評価4]
実施例1〜23で得られた鍛造ビレットに対して、JIS Z 2241に準じて伸度を測定した。得られた結果を表2に示す。
[評価5]
実施例1〜23で得られた鍛造ビレットに対して、JIS Z 2243に準じてブリネル硬度を測定した。得られた結果を表2に示す。
〔表2〕
Figure 2010082694
表2の結果より、実施例に示す鍛造ビレットは、引張り強度、耐力、伸度、ブリネル硬度のいずれにおいても、優れていることが確認された。
(実施例25〜30)
実施例1の方法に準じて、表3に示すように、鍛錬比の異なる鍛造ビレットを作成した。
〔表3〕
Figure 2010082694
[評価6]
実施例25〜30で得られた鍛造ビレットの略中央部分を拡大した顕微鏡写真を図33〜図38に、それぞれ示す。
図33〜図38の電子顕微鏡写真より、鍛錬比が3.4以上であると、金属結晶粒子がつぶれ、鍛流線が生じることが確認された。なお、マグネシウム合金を用いた鍛造ビレットにおいても、同様試験を行ったところ、鍛錬比が4.0以上であると、金属結晶粒子がつぶれ、鍛流線が生じることが確認された。
(実施例31)
実施例5で得られた鍛造ビレットに対して、図6に示すように、第1鍛造成形、第2鍛造成形、第3鍛造成形を施した(いずれも密閉鍛造)。なお、第1鍛造成形の加工条件は、350〜400℃の温度、68600kNの圧力の熱間鍛造とし、第2及び第3鍛造成形の加工条件は、350〜400℃の温度、80360kNの圧力の熱間鍛造とした。
そして、ファンで冷却することにより、スポーク部を凸状に形成しプレホイールを得た。
得られたプレホイールに対し、熱処理を施し、次いで、スピニング加工を施して、外リム部と内リム部とを形成し、外リム部、内リム部及びディスク部裏面を切削加工し空部を形成することにより、図5の(a)及び(b)に示すようなリム幅8.5インチ、リム径が19インチのホイールを得た。
(実施例32)
実施例19で得られた鍛造ビレットに対して、図6に示すように、第1鍛造成形、第2鍛造成形、第3鍛造成形を施した(いずれも密閉鍛造)。なお、第1鍛造成形の加工条件は、340〜390℃の温度、29400kNの圧力の熱間鍛造とし、第2鍛造成形の加工条件は、44100kN、第3鍛造成形の加工条件は、39200kNの圧力の熱間鍛造とした。
そして、ファンで冷却することにより、スポーク部を凸状に形成しプレホイールを得た。
得られたプレホイールに対し、熱処理を施し、次いで、スピニング加工を施して、外リム部と内リム部とを形成し、外リム部、内リム部及びディスク部裏面を切削加工し空部を形成することにより、図5の(a)及び(b)に示すようなリム幅8.5インチ、リム径が19インチのホイールを得た。
(比較例3)
実施例5で得られた鍛造ビレットの代わりに、比較例1の鋳造ビレットを用いたこと以外は、実施例31と同様にして、ホイールを得た。
(比較例4)
実施例19で得られた鍛造ビレットの代わりに、比較例2の鋳造ビレットを用いたこと以外は、実施例32と同様にして、ホイールを得た。
[評価7]
実施例31,32及び比較例3及び4で得られたホイールの各部分の結晶粒径(μm)を測定した。得られた結果を表4に示す。また、表5に示すように、各部分の略中央を拡大した顕微鏡写真を図39〜図54に、それぞれ示す。
〔表4〕
Figure 2010082694
〔表5〕
Figure 2010082694
実施例31と比較例3、及び、実施例32と比較例4、とを比較すれば明らかなように、本発明によるホイールは、結晶粒径が比較的均一で且つ微小であり、鍛流線も生じていることがわかった。
(実施例33)
軽金属合金として重さ13.2kgの純マグネシウム合金を準備した。これを溶融して溶融原料とした。
アルゴンガス雰囲気下、連続鋳造法により、鋳造機に流し込み、加熱し、その後、冷却して、直径254mm、高さ144.7mmの円柱状の鋳造ビレット(規格番号:AZ80)とした。
上記鋳造ビレットに対して、密閉鍛造により加圧圧縮を施した。すなわち、プレス機に鋳造ビレットを載置し、330〜380℃の温度条件下、7840kN〜63700kNの圧力で熱間鍛造を施した。
そして、ファンで冷却することにより、高さ32.2mmの円柱状の鍛造ビレットを得た。なお、鍛造ビレットの鍛錬比は4.5である。
得られた鍛造ビレットを用いたこと以外は、実施例32と同様にして、ホイールを得た。
(実施例34)
純マグネシウム合金の代わりに、軽金属合金としてカルシウム2質量%を含むマグネシウム合金を用いたこと以外は、実施例33と同様にして、ホイールを得た。
(実施例35)
純マグネシウム合金の代わりに、軽金属合金としてカルシウム4質量%を含むマグネシウム合金を用いたこと以外は、実施例33と同様にして、ホイールを得た。
(実施例36)
純マグネシウム合金の代わりに、軽金属合金としてカルシウム8質量%を含むマグネシウム合金を用いたこと以外は、実施例33と同様にして、ホイールを得た。
(実施例37)
純マグネシウム合金の代わりに、軽金属合金としてカルシウム15質量%を含むマグネシウム合金を用いたこと以外は、実施例33と同様にして、ホイールを得た。
(実施例38)
純マグネシウム合金の代わりに、軽金属合金としてイットリウムを含むマグネシウム合金(商品名:WE43)を用いたこと以外は、実施例33と同様にして、ホイールを得た。
[評価8]
実施例33〜38で得られたホイールのスポーク部に対して、20℃、100℃、200℃、300℃に加温した場合におけるJIS Z 2241に準じた引張り強度を測定した。得られた結果を表6及び図55に示す。
〔表6〕
Figure 2010082694
[評価9]
実施例33〜38で得られたホイールのスポーク部に対して、20℃、100℃、200℃、300℃に加温した場合におけるJIS Z 2241に準じた0.2%耐力を測定した。得られた結果を表7及び図56に示す。なお、表7中「−」は、伸びが少なく測定できなかったものである。
〔表7〕
Figure 2010082694
[評価10]
実施例33〜38で得られたホイールのスポーク部に対して、20℃、100℃、200℃、300℃に加温した場合におけるJIS Z 2241に準じた伸度を測定した。得られた結果を表8に示す。なお、表8中「−」は、伸びが少なく測定できなかったものである。
〔表8〕
Figure 2010082694
[評価11]
実施例33〜38で得られたホイールのスポーク部に対して、JIS Z 2243に準じてブリネル硬度、及び、シャルピー衝撃値(J/cm)を測定した。得られた結果を表9に示す。
〔表9〕
Figure 2010082694
表6〜9の結果より、実施例に示すホイールは、イットリウム又はカルシウムを加えると、高温時における引張り強度、耐力、伸度が優れていることがわかった。なお、イットリウムは高価であることから、安価なカルシウムを用いたホイールが、F1等のホイールが高温になる用途に好適であるといえる。
本発明の鍛造ビレットによれば、機械的強度が優れ、且つ機械的強度が均一なホイールを製造することができる。
得られるホイールは、車両用、航空機用車輪等の用途に好適に用いられる。特に、車両用に用いると、自動車を軽量化できるので、ガソリン等による環境負荷を低減でき、低コスト化も可能となる。
1・・・本体部
2a,2b,2c・・・凹凸部
3・・・ホイール
3a・・・プレホイール
4・・・鋳造ビレット
4a・・・正レンズ型ビレット
4b・・・負レンズ型ビレット
5・・・予備部材
6・・・ディスク部
6a・・・ハブ部
6b・・・ボルト挿通穴
7・・・外リム部
8・・・内リム部
9・・・空部
10,10a,10b,10c,10d,10e・・・鍛造ビレット
11・・・スポーク部
12・・・プレ鍛造ビレット
21・・・第1鍛造成形
22・・・第2鍛造成形
23・・・第3鍛造成形
51・・・下金型
A・・・微細領域
B・・・NG領域
H1,H2・・・高さ
P1,P2・・・方向

Claims (18)

  1. 軽金属合金を鋳造して鋳造ビレットとし、該鋳造ビレットを加圧圧縮して得られる鍛造ビレットであって、
    金属結晶粒子のJIS H0542の切断法に基づく平均粒径が、30μm以下である鍛造ビレット。
  2. 前記軽金属合金がアルミニウム合金であり、
    下記式を満たす請求項1記載の鍛造ビレット。
    H1/H2≧3.5
    (式中、H1は、鋳造ビレットの加圧圧縮される方向の長さを示し、H2は、鍛造ビレットの加圧圧縮された方向の長さを示す。)
  3. 前記軽金属合金がマグネシウム合金であり、
    下記式を満たす請求項1記載の鍛造ビレット。
    H1/H2≧4.0
    (式中、H1は、鋳造ビレットの加圧圧縮される方向の長さを示し、H2は、鍛造ビレットの加圧圧縮された方向の長さを示す。)
  4. 鍛流線を有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレット。
  5. 前記加圧圧縮が、密閉鍛造によるものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレット。
  6. 多角柱状である請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレット。
  7. 前記鋳造ビレットを一方向に加圧圧縮してプレ鍛造ビレットとし、該プレ鍛造ビレットを加圧圧縮した方向とは異なる方向に更に加圧圧縮して得られる請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレット。
  8. 前記加圧圧縮が300〜550℃の温度、9.8×10kN〜88.2×10kNの圧力条件下で施される請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレット。
  9. 前記軽金属合金が、カルシウムを4〜8質量%含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレット。
  10. 車両のホイール製造用である請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレット。
  11. 飛翔体部品用、運送用機器部品用、産業用機器部品用、建築資材用の機器、光学用機器部品用又はこれら用途の部材製造用である請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレット。
  12. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレットを鍛造成形して得られるプレホイール。
  13. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレットを鍛造成形して得られるホイール。
  14. ディスク部と、該ディスク部の周縁に設けられる外リム部及び内リム部と、を備えるホイールにおいて、
    前記ディスク部、前記外リム部及び前記内リム部から選ばれる少なくとも1つの部分が、請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレットから製造されたものであるホイール。
  15. 前記ディスク部、前記外リム部及び前記内リム部から選ばれる少なくとも1つの部分の金属結晶粒子のJIS H0542の切断法に基づく平均粒径が30μm以下である請求項14記載のホイール。
  16. 前記ディスク部、前記外リム部及び前記内リム部が、一体となっている請求項14記載のホイール。
  17. 前記ディスク部が、請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレットから製造されたものであり、
    該ディスク部に、前記外リム部及び前記内リム部からなるリム部が取り付けられた請求項14記載のホイール。
  18. 前記ディスク部が、請求項1〜3のいずれか一項に記載の鍛造ビレットから製造されたものであり、
    該ディスク部に、前記外リム部及び前記内リム部が取り付けられた請求項14記載のホイール。
JP2009158308A 2008-09-05 2009-07-02 鍛造ビレット及びホイール Expired - Fee Related JP5085612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009158308A JP5085612B2 (ja) 2008-09-05 2009-07-02 鍛造ビレット及びホイール

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008227994 2008-09-05
JP2008227994 2008-09-05
JP2009158308A JP5085612B2 (ja) 2008-09-05 2009-07-02 鍛造ビレット及びホイール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010082694A true JP2010082694A (ja) 2010-04-15
JP5085612B2 JP5085612B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=41796957

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009158302A Pending JP2010082693A (ja) 2008-09-05 2009-07-02 押出しによるホイールの製造方法及びホイール
JP2009158308A Expired - Fee Related JP5085612B2 (ja) 2008-09-05 2009-07-02 鍛造ビレット及びホイール
JP2009158309A Pending JP2010083473A (ja) 2008-09-05 2009-07-02 ホイールの製造方法及びホイール

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009158302A Pending JP2010082693A (ja) 2008-09-05 2009-07-02 押出しによるホイールの製造方法及びホイール

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009158309A Pending JP2010083473A (ja) 2008-09-05 2009-07-02 ホイールの製造方法及びホイール

Country Status (2)

Country Link
JP (3) JP2010082693A (ja)
WO (3) WO2010026779A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5588884B2 (ja) * 2010-05-27 2014-09-10 株式会社神戸製鋼所 マグネシウム合金鍛造ピストンの製造方法およびマグネシウム合金鍛造ピストン
JPWO2012095940A1 (ja) * 2011-01-10 2014-06-09 ワシ興産株式会社 ホイールとその製造方法
CN103619506B (zh) * 2011-06-28 2016-01-20 国立大学法人电气通信大学 镁合金材料制造方法及镁合金制棒材
KR101345031B1 (ko) * 2012-02-20 2013-12-26 명화공업주식회사 중력주조 및 가압성형을 이용한 마그네슘합금 너클의 제조방법 및 그 너클
CN103567338B (zh) * 2012-08-06 2016-04-06 富泰华工业(深圳)有限公司 金属件制造方法
CN103084559B (zh) * 2013-02-18 2014-05-28 天津那诺机械制造有限公司 二次加压熔汤锻造车轮的锻造方法
JP6048216B2 (ja) 2013-02-28 2016-12-21 セイコーエプソン株式会社 マグネシウム基合金粉末およびマグネシウム基合金成形体
JP6027586B2 (ja) * 2014-09-30 2016-11-16 ヤマハ発動機株式会社 マグネシウム合金製のダイカストホイール
JP7003676B2 (ja) 2018-01-16 2022-02-04 トヨタ自動車株式会社 アルミニウム合金熱間鍛造品の製造方法
CN111745122A (zh) * 2020-07-21 2020-10-09 郎溪友良锻造铝合金轮毂股份有限公司 一种汽车轮毂一步锻造成型装置及方法
TWI752740B (zh) * 2020-11-26 2022-01-11 財團法人工業技術研究院 鋁合金輪圈與其製造方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH033366U (ja) * 1989-06-01 1991-01-14
JP2004232060A (ja) * 2003-01-31 2004-08-19 Toyota Industries Corp 鋳造用耐熱マグネシウム合金および耐熱マグネシウム合金鋳物
JP2007327118A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Univ Of Electro-Communications 金属材料、この金属材料を用いてなるスパッタリングターゲット材、金属材料の微細化加工方法及び装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55144351A (en) * 1979-04-28 1980-11-11 Hayashi Lacing:Kk Production of flanged integral rim made of aluminum alloy for automobile
JP2596687B2 (ja) * 1993-01-08 1997-04-02 株式会社神戸製鋼所 軽合金ホイールの製造方法
JP2838593B2 (ja) * 1993-09-16 1998-12-16 ワシ興産株式会社 軽合金製車輛用ホイール
JPH09249951A (ja) * 1996-03-12 1997-09-22 Nippon Light Metal Co Ltd 微細組織を有するアルミ鍛造製品の製造方法
JP4822324B2 (ja) * 2006-02-10 2011-11-24 日産自動車株式会社 アルミニウム合金製鍛造ロードホイール及びその製造方法
JP4763515B2 (ja) * 2006-05-31 2011-08-31 三井金属鉱業株式会社 耐熱性マグネシウム合金押出し材及び鍛造品並びにそれらの製造方法
JP4377901B2 (ja) * 2006-10-05 2009-12-02 株式会社ゴーシュー 高強度加工素材の製造方法および製造装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH033366U (ja) * 1989-06-01 1991-01-14
JP2004232060A (ja) * 2003-01-31 2004-08-19 Toyota Industries Corp 鋳造用耐熱マグネシウム合金および耐熱マグネシウム合金鋳物
JP2007327118A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Univ Of Electro-Communications 金属材料、この金属材料を用いてなるスパッタリングターゲット材、金属材料の微細化加工方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010026778A1 (ja) 2010-03-11
JP2010083473A (ja) 2010-04-15
WO2010026780A1 (ja) 2010-03-11
WO2010026779A1 (ja) 2010-03-11
JP2010082693A (ja) 2010-04-15
JP5085612B2 (ja) 2012-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5085612B2 (ja) 鍛造ビレット及びホイール
WO2011096178A1 (ja) 鍛造ビレット、軽金属製ホイール及びそれらの製造方法
WO2011096212A1 (ja) 鍛造ビレット、鍛造ビレットの製造方法及びホイールの製造方法
JP6412496B2 (ja) 切削用素材の製造方法
JP4562810B2 (ja) ホイール及びその製造方法
JPH06172949A (ja) マグネシウム合金製部材およびその製造方法
US10442241B2 (en) Methods and apparatus to produce high performance axisymmetric components
JP4822324B2 (ja) アルミニウム合金製鍛造ロードホイール及びその製造方法
JP6602508B1 (ja) アルミニウム合金、アルミニウム合金製ばね及びアルミニウム合金製締結部材
WO2012095940A1 (ja) ホイールとその製造方法
JP2009274135A (ja) 軽合金製鍛造ホイールとその製造方法
JPH06501744A (ja) 変形処理により改良された冶金学的製品
EP3815809B1 (en) Blind rivet nut and manufacturing method therefor
US11745252B2 (en) Method of producing a magnesium alloy wheel hub
JP2010137257A (ja) 鍛造ビレット及びホイール
JP2016087624A (ja) アルミニウム合金製ターボコンプレッサホイール用鍛造素形材およびその製造方法
JP5483292B2 (ja) 金属鍛造製品の製造方法
JP4703961B2 (ja) 金属鍛造製品の製造方法
JP2007308780A (ja) マグネシウム合金の組織制御方法、組織制御されたマグネシウム合金、及び車両用ホイール
Lozares et al. Semisolid forging of 250 automotive spindles of S48C steel
JP2005314803A (ja) アルミニウム製品の製造方法
JP2004034115A (ja) アルミニウム合金鍛造材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110419

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120416

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120614

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120903

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5085612

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees