JP2010081972A - 外科用処置システム及び外科用処置具 - Google Patents

外科用処置システム及び外科用処置具 Download PDF

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Abstract

【課題】外科処置の対象となる領域(組織の内部)における血管の有無を、簡易な作業で判断することができる外科用処置システム及び外科用処置具を提供することができる。
【解決手段】観測対象領域4における組織内部の光吸収情報を取得する外科用処置システムであって、前記観測対象領域4の近傍部である観測対象近傍領域5を把持する把持手段1と、前記把持手段1とは別体として設けられ、前記観測対象領域4に光を照射する照明手段3と、前記把持手段1のうち前記組織との接触部に設けられ、前記照明手段3からの光を検出する光検出部2と、前記光検出部2による検出結果に基づいて前記光吸収情報を提示する情報提示手段12と、を外科用処置システムに具備させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、外科手術等において用いられる外科用処置システム及び外科用処置具に関する。
外科手術において、手術箇所が例えば脂肪組織等によって覆われている場合、該脂肪組織を所定の処置具により除去する必要がある。このような処置を行なう際には、除去対象である脂肪組織の下に存在する血管を誤って傷つけてしまう恐れがある。特に太い動脈血管を傷つけてしまうと、患者への負担が懸念され、また術者が行なわなければならない処置が増化してしまう等の悪影響が大きい。
このような事情から、外科手術において、手術箇所が例えば脂肪組織等の除去すべき組織に覆われている場合に、誤って太い血管を切断してしまうことなく脂肪組織を除去することが好ましい。この為の技術として、例えば特許文献1には次のような技術が提案されている。
すなわち、特許文献1には、二股に分岐した処置具の先端部の一方に光照明手段を設け、他方に光検出部を設ける。そして、当該処置具によって、処置対象の領域を挟んで把持し、当該組織における光吸収の度合いを算出し、当該領域中の血液の有無を検出する。つまり、特許文献1に開示されている処置具によれば、当該処置具を処置対象の領域に接触させることで、当該領域中に太い血管が存在するか否かを判定することができる。
米国特許第5769791号明細書
ところで、或る組織を処置具により除去する場合には、除去対象の領域の端部を把持鉗子等で把持した上で、組織切断用の処置具等により、前記把持した部分と当該組織の根元の部分との間の領域を切断する処置方法が採られることがある。
このような処置方法において、上述した特許文献1に記載されている技術を適用する場合を考える。この場合、組織切断用の処置具に対して前記光照明手段と前記光検出部とを設けている為、当該切断に係る領域に実際に処置具を接触させなくては、当該切断に係る領域における太い血管の有無を知ることができない。
換言すれば、組織切断用の処置具を切断に係る領域に接触させた時点(当該切断行為を開始した時点)でしか、切断に係る領域における太い血管の有無を検出することができない。従って、太い血管の有無を検出する作業中において、当該切断に係る領域を誤って切断してしまう恐れがある。
一方、特許文献1には、把持用の処置具(把持鉗子)に対して前記光照明手段と前記光検出部とを設けた例も開示されている。しかしながら、このような把持鉗子によっても、当該把持鉗子によって実際に切断に係る領域を把持しなければ、当該切断に係る領域における太い血管の有無を知ることはできない。従って、切断に係る領域を一旦把持した後に、当該把持から当該領域を開放してからでなければ、切断を行うことはできない。
従って、切断に係る領域をその都度把持しては開放しという作業を繰り返さなければならず、非常に非効率的な作業となる。更に言えば、当該作業によって切断に係る領域における太い血管の有無を検出できた場合でも、当該領域を把持鉗子による把持から開放した後では、どの領域が当該検出に係る領域であったかが正確には分からない。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、外科処置の対象となる領域(組織の内部)における血管の有無を、簡易な作業で判断することができる外科用処置システム及び外科用処置具を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様による外科用処置システムは、
観測対象領域における組織内部の光吸収情報を取得する外科用処置システムであって、
前記観測対象領域の近傍部を把持する把持手段と、
前記把持手段とは別体として設けられ、前記観測対象領域に光を照射する照明手段と、
前記把持手段のうち前記組織との接触部に設けられ、前記照明手段からの光を検出する光検出部と、
前記光検出部による検出結果に基づいて前記光吸収情報を提示する情報提示手段と、
を具備することを特徴とする。
上記の目的を達成するために、本発明の第2の態様による外科用処置システムは、
所定の処置対象領域における組織への処置の可否に関する情報を提示する外科用処置システムであって、
前記処置対象領域の近傍部を把持する把持手段と、
前記把持手段とは別体として設けられ、前記処置対象領域に光を照射する照明手段と、
前記把持手段のうち前記組織との接触部に設けられ、前記照明手段からの光を検出する光検出部と、
前記光検出部による検出結果に基づいて、前記処置の可否に関する情報を提示する情報提示手段と、
を具備することを特徴とする。
上記の目的を達成するために、本発明の第3の態様による外科用処置具は、
観測対象領域における組織内部の光吸収情報を測定する外科用処置具であって、
前記観測対象領域に光を照射する照明手段からの光を検出する光検出部と、
前記光検出部による検出結果に基づいて、前記光吸収情報を提示する情報提示手段と、
を具備することを特徴とする。
本発明によれば、外科処置の対象となる領域(組織の内部)における血管の有無を、簡易な作業で判断することができる外科用処置システム及び外科用処置具を提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る外科用処置システムの一構成例を示す図である。図1に示すように、本第1実施形態に係る外科用処置システムは、把持手段1と、照明手段3と、情報提示手段12と、を具備する。なお、図1において符号7を付して示しているのは被検体における処置対象の組織である。ここで、図2は、前記把持手段1の概略構成を示す外観図である。
前記把持手段1は、図2に示すように、観測対象領域4の近傍部である観測対象近傍領域5における組織を挟んで把持する為の把持部10,11と、該把持部10のうち前記組織との接触面に設けられた光検出部2と、を有する。
なお、前記光検出部2は、前記把持部10にではなく、前記把持部11における前記組織との接触面に設けてもよい。また、前記把持部10,11の両者に、前記光検出部2を設けても勿論よい。
前記照明手段3は、光源を含み、該光源からの光を射出する射出端8を有する。この照明手段3の射出端8から射出した光は、前記観測対象領域4を照射する。このようにして前記観測対象領域4における組織内部に入射した光は、当該組織内部において散乱され又は当該組織内部を透過し、前記把持手段1が有する前記光検出部2によって検出される。
なお、前記把持手段1と前記照明手段3と前記観測対象領域4との位置関係としては、前記観測対象領域4における前記組織7に対して、前記照明手段3を前記把持手段1と逆側に位置させてもよいし、前記照明手段3を前記把持手段1と同じ側に位置させてもよい。
前者の位置関係を採る場合、前記把持手段1が有する前記光検出部2は、前記観測対象領域4における組織7の内部を透過した光を検出することになる。他方、後者の位置関係を採る場合、前記把持手段1が有する前記光検出部2は、前記観測対象領域4における組織7の内部で散乱された光を検出することになる。このような位置関係は、光を散乱させるという人体の性質を用いたものである。
なお前記照明手段3の射出端8は、前記観測対象領域4における組織7に接触させて用いても勿論よいが、前記観測対象領域4における組織7に接触させずに用いる方が、術者は観測対象領域4に対する処置を行いやすい。このように、前記照明手段3を、前記観測対象領域4における組織7に接触させずに用いることができる点も、本第1実施形態による利点の一つである。
前記情報提示手段12は、後述する前記観測対象領域4における組織内部の光吸収特性(詳細は後述する)や、これに基づく血管の存在の検出結果等を提示する手段である。術者は、この情報提示手段12によって提示される情報を参照して、前記観測対象領域4を含む領域における組織7の切断等の処置の可否を判断することができる。
以下、本第1実施形態に係る外科用処置システムによる前記観測対象領域4における組織7内部における光吸収情報の取得処理について詳細に説明する。
前記照明手段3によって照射する光の波長は、前記観測対象領域4における組織7内部の光吸収情報を取得するのに適した波長に設定する。本例においては、前記観測対象領域4における組織7内部に血管が存在するか否かを検出する為に、血液により大きく吸収される波長を選択する。前記照明手段3によって照射された光は、前記観測対象領域4における組織7に入射した後当該組織7の内部で散乱され、その一部が前記光検出部2によって検出される。
ここで、前記観測対象領域4における組織7内部に血管が存在する場合には、血管が存在しない又は非常に細い血管のみしか存在しない場合に比べて、より多量の光が血管によって吸収される為、前記光検出部2によって検出される光の強度は小さくなる。従って、前記光検出部2によって検出された光の強度に基づいて、前記観測対象領域4における組織7内部に血管が存在するか否かを判定することができる。
そして、前記観測対象領域4における組織7内部における光吸収情報を、前記情報提示手段12で提示する。具体的には、前記情報提示手段12は、例えば光強度の基準として設定した値に対して、どのくらいの割合の光が吸収されたかを数値又はグラフ等で表示する。
術者は、前記情報提示手段12によって提示された情報から、前記観測対象領域4における組織7内部には血管が存在しないと判断した場合には、把持手段1によって前記観測対象近傍領域5を把持したまま、前記観測対象領域4を含む領域の組織を切断する等の処置を行うことができる。
他方、前記観測対象領域4における組織7内部に血管が存在すると判断した場合には、把持手段1によって把持する位置を変更して再度上述した処理を行うことで、組織7内部に血管が存在しない領域を検出する。
以上説明したように、本第1実施形態によれば、外科処置の対象となる領域(組織の内部)における血管の有無を、簡易な作業で判断することができる外科用処置システム及び外科用処置具を提供することができる。
具体的には、従来の技術とは異なり、前記観測対象領域4における組織7に対して血管の有無を検出する為の新たな処置具を接触させる必要がなく、外科処置の際に必ず要する外科用処置具子(把持鉗子)を用いて前記照明手段3からの光を検出する為、上述した従来の技術による場合のような煩雑な手間が削減されて術者の負担が軽減され、当該外科処置に要する時間も短縮される。
すなわち、従来の技術によれば、前記観測対象領域4における組織7内部における血管の存在の有無を確認した後は、前記観測対象領域4に接触させた前記新たな処置具を取り除くという作業を要する。他方、本第1実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具によればそのような作業を要さない。
さらには、本第1実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具によれば、前記観測対象領域4の大きさを任意に設定可能である。すなわち、従来の技術によれば、処置具自体に前記照明手段3及び前記光検出部2に相当する部材が設けられている為、前記観測対象領域4の大きさ(前記光検出部2に相当する部材により観測可能な拡散光の伝搬領域)も当該処置具の構成によって制限されてしまう。他方、本第1実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具によれば、前記照明手段3及び前記光検出部2(前記把持手段1)の設置位置を任意に決定できる為、前記観測対象領域の大きさを自由に設定することが可能である。
以上説明したように、本第1実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具によれば、特に、例えば腹腔鏡下で外科処置を行う場合等の、術者に強いられる作業が煩雑である場合(当該外科処置に要する時間が長くなる場合)等に、より大きな効果を奏する。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具について説明する。なお、説明の重複を避ける為に、前記第1実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具との相違点について説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る外科用処置システムの一構成例を示す図である。図3に示すように、本第2実施形態に係る外科用処置システムは、把持手段1と、照明手段3Aと、情報提示手段12Aと、光源21と、演算手段22と、を具備する。
前記光源21は、少なくとも2種の波長の光を射出可能な光源であり、前記照明手段3Aによって光を照射する。本例においては、この2種の波長として、波長λ1=580nm、及びλ2=700nmを設定している。
ここで、図4は、血液中の主要な成分である酸化ヘモグロビン(HbO2)、還元ヘモグロビン(Hb)、水、及び脂質についての光吸収スペクトルを示す図である。図4に示すように、水及び脂質については、波長λ1、λ2の光においては共に吸収が小さく、ほぼ同等である。一方、還元ヘモグロビン(Hb)については、波長λ1の光における吸収が、波長λ2の光における吸収よりも10倍以上大きい。さらに、酸化ヘモグロビン(HbO2)については、波長λ1の光における吸収が、波長λ2の光における吸収よりも100倍程度大きい。
このような光吸収特性を鑑みて、前記光源21によって前記照明手段3Aから、上述した波長λ1、λ2の2種の波長の光を別々に或いは同時に射出させる。
なお、照明手段3Aから上述した波長λ1、λ2の2種の波長の光を同時に射出させる場合には、波長λ1の光を検出する為の光検出部と、波長λ2の光を検出する為の光検出部と、を前記把持手段1の前記把持部10及び/又は前記把持部11に設ければよい。
前記照明手段3Aによって照射された光は、前記観測対象領域における組織7内部で散乱され/透過し、前記光検出部2によって検出される。そして、検出された光の強度は演算手段22において演算される。すなわち、前記演算手段22は、波長λ1における光強度をI1、波長λ2における光強度をI2として、
Ir=I1/I2 …(式1)
の値を算出する。
このように2つの波長の光を使用することで次のような効果を得ることができる。
すなわち、もし1つの波長(単一波長)の光のみを使用すると、例えば前記照明手段3と前記光検出部2との距離が大きく変化した場合や、前記観測対象領域4における組織7内部での光の散乱状態が変化するような場合には、前記光検出部2により検出される光の強度の変化が、当該組織7内部における光吸収によるものであるのか、前記距離の変化や前記散乱状態の変化によるものであるのかを判別することができない。
一方、本第2実施形態によれば、前記距離の変化や前記散乱状態の変化があった場合であっても、それらの影響は2つの波長の光の双方共において同程度に及ぶ。従って、上述した(式1)による演算を行うことで、前記影響はキャンセルされる。つまり、演算結果Irの値から、前記観測対象領域4における組織7内部に血管が存在するか否かの判定をより正確に行うことが可能となる。
ところで、本第2実施形態に係る外科用処置システムでは、前記演算手段22による演算結果に基づいて、前記情報提示手段12Aが次のような情報を提示する。
すなわち、前記情報提示手段12Aは、例えば、前記演算手段22による演算結果Irの値が、予め定めた基準値に対してどのくらいの割合であるのかを、数値やグラフ等によって表示する。本例では、前記情報提示手段12Aは、更に、前記演算手段22による演算結果に基づいて、前記観測対象領域4における組織7内部に血管が存在する可能性の大小等を提示する。
より具体的には、前記演算手段22による演算結果の値が所定の値を下回った場合には、例えば音声や画面表示等によって、前記観測対象領域4における組織7内部には太い血管が存在する可能性が高い旨を警告する。そして、このような警告を確認した術者は、この情報提示手段12Aにより提示された情報を参考にして、前記観測対象領域4に対して処置を行うか否かを判断する。
以上説明したように、本第2実施形態によれば、前記第1実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具と同様の効果を奏する上に、前記観測対象領域4における組織7内部の血管の有無の検出をより高精度に行うことができる外科用処置システム及び外科用処置具を提供することができる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具について説明する。なお、前記第2実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具との相違点についてのみ説明する。
図5は、本発明の第3実施形態に係る外科用処置システムの一構成例を示す図である。図5に示すように、本第3実施形態に係る外科用処置システムは、把持手段1と、照明手段と一体に構成された腹腔鏡3Bと、情報提示手段12Bと、光源21と、演算手段22Bと、表示手段32と、表示装置34と、を具備する。
前記腹腔鏡3Bは、前記光源21からの光を照射する照明手段と一体に構成された腹腔鏡(処置対象の組織を撮像する撮像手段)である。図6は、この腹腔鏡3Bの構成の一例を示す図である。図6に示すように、腹腔鏡3Bは、撮像の為の照明手段である通常画像用ライトガイド35と、撮像処理を行う通常画像撮像系36と、上述した照明手段(第1実施形態における照明手段3、第2実施形態における照明手段3A)として機能する照明手段38と、を有する。
ここで、前記通常画像撮像系36による撮像で取得した画像は、前記表示手段32によって表示される。図7は、この表示の一例を示す図である。前記照明手段38は、その照射する光が当該腹腔鏡3Bによる撮像範囲内に集光されるように構成されている。このような構成とすることで、例えば腹腔鏡下手術において、照明手段を腹腔鏡とは別途に設置しておく必要がなくなり、術者の作業負担が軽減される。さらには、撮像範囲内において常に一定の位置に光が照射されることになる。
以上説明したように、本第3実施形態によれば、前記第2実施形態と同様の効果を奏する上に、次のような効果を奏する外科用処置システム及び外科用処置具を提供することができる。
すなわち、本第3実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具によれば、腹腔鏡3Bによる撮影範囲が決まれば、照明手段38によって光を照射する位置も定まる為、例えば把持手段1によって把持する箇所や前記観測対象領域4を変更する際等に伴う腹腔鏡3Bの移動の際に、照明手段38を別途移動させる作業を省くことができる。
[第4実施形態]
以下、本発明の第4実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具について説明する。なお、前記第3実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具との相違点についてのみ説明する。本第4実施形態に係る外科用処置システムでは、前記腹腔鏡3Bが有する照明手段からの光を、前記観測対象領域4における組織7の表面上で走査可能に構成する。
すなわち、図8に示すように、前記照明手段38Cに、ガルバノミラー51,52と、光ファイバ54と、を設ける。すなわち、光ファイバ54から射出された光を、ガルバノミラー51,52による反射によって、組織表面77上に照射する。このような構成とすることで、前記ガルバノミラー51、52を適宜動作させていくことにより、光の照射位置78を組織表面77上で走査することが可能となる。
このようにして前記照明手段38Cから射出し、前記組織7の表面上における各々の照射位置78に照射された光は、前記把持手段1が有する前記光検出部2によって検出され、この検出結果を用いて前記演算手段22Bによって上述した演算が行われる。
ここで本第4実施形態においては、前記演算手段22Bは、前記演算結果を、上述したように走査された前記照射位置78に対応して2次元的にマッピングして画像化する。そして、前記表示装置34が、前記演算手段22Bによって画像化された情報を表示する。このようにして、前記観測対象領域4における組織7内部の光吸収情報の2次元分布を画像化して術者に提示する。
以上説明したように、本第4実施形態によれば、前記第3実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具と同様の効果を奏する上に、前記観測対象領域4における組織7内部の光吸収情報の2次元分布を画像化して術者に提示可能な外科用処置システム及び外科用処置具を提供することができる。
なお、ここでは本第4実施形態を前記第3実施形態に適用する例で説明したが、前記第1実施形態又は前記第2実施形態に適用しても勿論よい。
以上、第1実施形態乃至第4実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、種々の変形及び応用が可能なことは勿論である。
[変形例]
例えば、前記把持手段1を図9に示すように構成してもよい。すなわち、前記把持部10,11に、前記光検出部2の他に把持検出センサ82を更に設けてもよい。この把持検出センサ82は、当該把持検出センサ82が組織7表面に接触したか否かを検出するセンサである。
なお、前記把持検出センサ82は、当該把持手段1の把持部10及び把持部11のうち少なくとも何れか一方に設ければよい。
以上説明したように、本変形例によれば、前記第1実施形態乃至前記第4実施形態に係る外科用処置システム及び外科用処置具と同様の効果を奏する上に、次のような効果を奏する外科用処置システム及び外科用処置具を提供することができる。
すなわち、本変形例によれば、前記把持検出センサ82が組織7表面に接触したことを確認した上で上述した一連の処理を行う為、前記観測対象領域4における組織7内部の血管の有無の検出の信頼性がより高まる。
ところで、上述した照明手段38,38Cを、前記把持検出センサ82が組織表面との接触を検出したときにのみ光を照射するよう制御してもよい。同様に、上述した光検出部2を、前記把持検出センサ82が組織表面との接触を検出したときにのみ光検出を行うよう制御してもよい。
このような制御を行うことで、本変形例を前記第3実施形態及び第4実施形態に適用した場合に、腹腔鏡3Bによる通常観察時における照明手段38,38Cからの光の混入を抑制することができる。
さらに、上述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成も発明として抽出され得る。
本発明の第1実施形態に係る外科用処置システムの一構成例を示す図。 把持手段1の概略構成を示す外観図。 本発明の第2実施形態に係る外科用処置システムの一構成例を示す図。 血液中の主要な成分である酸化ヘモグロビン(HbO2)、還元ヘモグロビン(Hb)、水、及び脂質についての光吸収スペクトルを示す図。 本発明の第3実施形態に係る外科用処置システムの一構成例を示す図。 腹腔鏡の構成の一例を示す図。 表示手段によって表示される画像の一表示例を示す図。 本発明の第4実施形態に係る外科用処置システムにおける照明手段の一構成例を示す図。 把持手段の一構成例を示す図。
符号の説明
1…把持手段、 2…光検出部、 3…照明手段、 3B…腹腔鏡、 4…観測対象領域、 5…観測対象近傍領域、 8…射出端、 10, 11…把持部、 12, 12A, 12B…情報提示手段、 21…光源、 22, 22B…演算手段、 32…表示手段、 34…表示装置、 35…通常画像用ライトガイド、 36…通常画像撮像系、 38,38C…照明手段、 51,52…ガルバノミラー、 54…光ファイバ、 77…組織表面、 78…照射位置、 82…把持検出センサ。

Claims (13)

  1. 観測対象領域における組織内部の光吸収情報を取得する外科用処置システムであって、
    前記観測対象領域の近傍部を把持する把持手段と、
    前記把持手段とは別体として設けられ、前記観測対象領域に光を照射する照明手段と、
    前記把持手段のうち前記組織との接触部に設けられ、前記照明手段からの光を検出する光検出部と、
    前記光検出部による検出結果に基づいて前記光吸収情報を提示する情報提示手段と、
    を具備することを特徴とする外科用処置システム。
  2. 前記光検出部は、前記照明手段によって照射された光のうち前記観測対象領域における組織内部で散乱された光、又は前記観測対象領域における組織内部を透過した光を検出することを特徴とする請求項1に記載の外科用処置システム。
  3. 前記照明手段は、前記観察対象領域における組織に接触しないように設置されることを特徴とする請求項1に記載の外科用処置システム。
  4. 前記光検出部による検出結果に基づいて所定の演算を行う演算手段を含み、
    前記照明手段により照射される光は、互いに異なる2つの波長から構成される光であり、
    前記光検出部は、前記照明手段により照射される前記互いに異なる2つの波長の光について、それぞれの波長毎に当該光の強度を検出し、
    前記情報提示手段は、前記演算手段による演算結果に基づいて、前記光吸収情報を提示することを特徴とする請求項1に記載の外科用処置システム。
  5. 前記2つの波長とは、被検体の血液による当該光の吸収特性が互いに異なる波長であることを特徴とする請求項4に記載の外科用処置システム。
  6. 前記演算手段による前記演算とは、前記2つの波長の光について、それぞれの波長の光の強度の比を算出する演算であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の外科用処置システム。
  7. 前記観察対象領域を含む領域の組織を撮像する撮像手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の外科用処置システム。
  8. 前記照明手段は、前記撮像手段による撮像範囲内に光を照射することを特徴とする請求項7に記載の外科用処置システム。
  9. 前記照明手段は、照射する光の位置を、前記観測対象領域における組織上にて走査することを特徴とする請求項1に記載の外科用処置システム。
  10. 前記演算手段は、前記照明手段によって行われる前記光の位置の走査に応じて、前記観測対象領域における組織内部の各々の位置における光吸収情報の分布を画像化し、
    前記情報提示手段は、前記演算手段により画像化された情報を表示することを特徴とする請求項9に記載の外科用処置システム。
  11. 前記把持手段は、当該把持手段が前記組織を把持したことを検出するセンサを有していることを特徴とする請求項1に記載の外科用処置システム。
  12. 所定の処置対象領域における組織への処置の可否に関する情報を提示する外科用処置システムであって、
    前記処置対象領域の近傍部を把持する把持手段と、
    前記把持手段とは別体として設けられ、前記処置対象領域に光を照射する照明手段と、
    前記把持手段のうち前記組織との接触部に設けられ、前記照明手段からの光を検出する光検出部と、
    前記光検出部による検出結果に基づいて、前記処置の可否に関する情報を提示する情報提示手段と、
    を具備することを特徴とする外科用処置システム。
  13. 観測対象領域における組織内部の光吸収情報を測定する外科用処置具であって、
    前記観測対象領域に光を照射する照明手段からの光を検出する光検出部と、
    前記光検出部による検出結果に基づいて、前記光吸収情報を提示する情報提示手段と、
    を具備することを特徴とする外科用処置具。
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