JP2010081787A - 集中巻きモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクトで高出力密度の集中巻きモータを提供すること。
【解決手段】ティース311に集中巻きされたティースコイル321のコイルエンド321Bは、多数のコイル導体320Aを集中巻きして構成される。各コイル導体320Aは、テープ状導体により構成される。各コイル導体320Aの間に径方向に延在する冷却領域が配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、集中巻きモータに関する。本発明で言うモータは、発電機を含む。
車両などの移動手段に搭載するモータの重量の低減及び小型化が強く要求されている。このため、コイル長さを短縮でき、かつ、コイルエンドを小型化することができる集中巻きコイルの採用が増えている。
しかし、集中巻きされた電機子コイルは、分布巻きされた電機子コイルに比べて、コイルエンドを構成するコイル導体の密度が高いため、コイルエンド内部のコイル導体の放熱性が悪化する。その結果、コイルエンド内部のコイル導体につながるスロット内部のコイル導体(以下、スロット導体部と呼ばれる)の温度が上昇する。
モータトルクに比例するステータ電流の量は、コイル導体の断面積と電流密度に比例する。コイル導体の発熱量は、電流密度の2乗に比例する。コイル導体を被覆する有機絶縁層の耐熱温度が電流密度の上限を決定する。スロット導体部が発生する熱の多くは、コイルエンドに伝達された後、コイルエンドで放熱される。したがって、モータの小型化のために集中巻きのステータコイルを採用することによりコイルエンドの冷却性能が悪化すると、コイル導体の電流密度の低下によりトルクが低下する。つまり、集中巻きは、モータの小型化と銅損の減少とを実現する代わりに、コイルエンドの放熱量の低下によるトルク低下を招く。
ステータの放熱性能を改善するために、たとえば下記の技術が提案されている。特許文献1は、ステータコアの外周部に突条を設けてステータコアの放熱性能を改善することを記載している。しかし、この突条は、外部空気に触れているだけであるため、ステータコアの放熱性能の改善は、大きくない。また、スロット内部のコイル導体の熱は、多くの熱抵抗が大きい部材を通過してステータコアに達するため、ステータコアの外周部に設けられた突条は、スロット内部のコイル導体の温度低下にそれほど有効ではない。
特許文献2は、長方形のステータコア用鋼板を一枚ずつ90度回転させて軸方向に積層し、各鋼板の長辺側の端部を冷却フィンとすることを記載している。けれども、長方形のステータコア用鋼板を一枚ずつ90度回転させて軸方向に積層し、各鋼板の長辺側の端部を冷却フィンとする場合、モータの鋼板使用量が増大するという問題があった。更に、上記と同様の理由により、特許文献2の技術は、スロット内部のコイル導体の温度低下にそれほど有効ではない。
特許文献3は、コイルエンドの軸方向外側に冷却風により冷却される冷却部材を配置することを記載する。この冷却部材は、コイルエンドから受け取った熱をハウジング又は冷却風に放熱する。しかし、この冷却部材とコイルエンドとの間の熱抵抗のために、コイルエンドの冷却効果は制限される。また、集中巻きコイルのコイルエンドのうち内側(ティース近傍)のコイル導体とこの冷却部材との間の熱抵抗は大きいので、集中巻きコイルの冷却には有効ではない。そのうえ、コイルエンドの実質的な軸方向長さが増大する。
特許文献4は、コイルエンドの径方向外側に冷却用リングを嵌めることと、このリングとコイルエンドとを熱伝導樹脂によりモールドすることを提案している。けれども、熱伝導樹脂の熱伝導率は、金属材料のそれに比べて小さいため、コイルエンドと冷却用リングとの間の大きな熱抵抗が発生する。その結果、コイルエンドの各コイル導体とこの冷却用リングとの間の熱抵抗により、各コイル導体から冷却用リングへの熱伝達量は強く制限される。熱伝導樹脂に熱伝導用のフィラーを充填することは可能である。しかし、熱抵抗改善効果が金属材料よりも小さいにもかかわらず、その製造費用は増大する。
電流密度を増大させずにトルクを増大する良い方法は、スロット断面積に対する導体断面積の割合であるスロット占積率を増大することである。巻線ノズルを用いて巻かれた通常のステータコイルのスロット占積率は40%程度である。スロット占積率の向上は容易ではない。特に、コイル長が短縮できる集中巻きコイルのスロット占積率の向上は、コイル導体の巻線作業を著しく困難とする。
集中巻きコイルの巻き線作業の簡素化とスロット占積率の向上のために、一般にステータコアを複数の部分コアに分割する分割コア技術が採用される。けれども、分割コア技術は、磁気抵抗の増大問題とステータコアの剛性低下問題とを発生させる。結局、冷却性能に優れ、かつ、高いスロット占積率をもつ集中巻きコイルの採用はモータ技術者にとって理想ではあるが、その実現はいまだ良い解決案がなかった。
特開2005−348491 特開昭59−28847 USP593073 USP6744158B2
(発明の目的)
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、集中巻きモータのの冷却性能を改善することをその第1の目的としている。
本発明は、集中巻きモータのトルクを増大することをその第2の目的としている。本発明は、集中巻きモータの製造工程を簡素化することをその第3の目的としている。本発明は、ステータコアの磁気抵抗の低下を抑止しつつ、集中巻きモータのスロット占積率を向上することをその第4の目的としている。結局、この発明は、製造が容易で小型でトルクが大きい集中巻きモータを実現することをその目的としている。
(発明の特徴)
上記目的を達成する本発明の集中巻きモータは、軟磁性のステータコアと、ステータコアに巻装されたステータコイルと、ステータコアに対して径方向へ小ギャップを隔てて相対回転自在に対面する軟磁性のロータコアとを有する。
ステータコアは、ロータコアに向けて周方向所定ピッチで突出する多数のティースと、周方向に隣接する2つのティースの間に配置された多数のスロットと、周方向に延在して前記各ティースの基端部を磁気的に結合するヨークとを有する。ステータコイルは、線状導体からなるコイル導体を多数のティースに別々に集中巻きされる多数のティースコイルを接続して構成される。すなわち、この発明は、ラジアルギャップ構造の集中巻きモータに適用される。
本発明の第1の特徴において、コイル導体は、厚さの4倍以上の幅をもつ絶縁被覆金属導体板からなるテープ状導体により構成される。つまり、テープ状導体の直角2辺の平均の長さ比は1対4以上とされる。テープ状導体の厚さは1mm以下とされるのが好適である。このテープ状導体は、テープ状導体の厚さ方向がティースから遠ざかる方向に一致し、かつ、テープ状導体の幅方向がスロットの深さ方向にほぼ一致する姿勢で、ティースに集中巻きされている。この集中巻きモータは、ステータコイルの温度上昇を良好に低減することができる。この効果が更に詳しく説明される。
既述されたように、集中巻きされたステータコイルのコイルエンド放熱効果は、分布巻きされたステータコイルのそれよりも悪い。このため、ステータコイルのうち、スロット内のコイル導体の温度が上昇する。
必要なインダクタンスを実現するために、スロット内には多数のターンのコイル導体が収容される。従来のコイル導体は、一般に丸形断面又は正方形断面をもつ。このため、多数層のコイル導体層がスロットの深さ方向に形成される。
スロット内のコイル導体の熱は、ステータコアのティース又はヨークに伝達される。これにより、スロット内のコイル導体の温度上昇は抑制される。けれども、スロットの周方向及び深さ方向にそれぞれ多数のコイル導体が収容される従来の集中巻きコイルでは、スロット内にてティース及びヨークから離れた位置のコイル導体の放熱性が悪化する。
これは、スロットは、周方向及び深さ方向のそれぞれに多数のコイル導体を順番に収容しているので、ティース及びヨークから離れたコイル導体は、他の多数のコイル導体を通じてティース又はヨークに放熱するためである。
スロット内で互いに隣接する各コイル導体の間には隙間が存在する。この隙間は大きな熱抵抗をもつ。更に、コイル導体の表面の樹脂膜も大きな熱抵抗を発生する。結局、コイルエンドでの放熱能力が悪い集中巻きモータにおいて、スロット内でティース及びヨークから離れた位置のコイル導体の冷却が最も厳しい問題となる。
この第1の特徴は、スロット深さ方向が幅方向となるテープ状導体によりコイル導体を構成する。その結果、各コイル導体とヨークとの間に介在する上記隙間や樹脂膜のスロット深さ方向の長さは、最小となる。結局、各テープ状導体は、ヨークに良好に放熱することができるので、集中巻きモータされた各テープ状導体の温度上昇は抑制される。
このテープ状導体の第2の利点は、集中巻き作業において、テープ状導体の表面の絶縁膜の損傷が小さいことである。すなわち、コイル導体をティースに集中巻きする時、ティースの角部において、コイル導体は、強く曲げられる。その結果、コイル導体の外周側の樹脂膜は強く引っ張られる。コイル導体として厚さが薄いテープ状導体を採用することにより、テープ状導体の2つの主面間の曲げ半径の差が小さくなる。これは、テープ状導体の表面の樹脂膜に掛かるストレスが大幅に小さくなることを意味する。更に、テープ状導体は、その厚さ方向へ容易に曲げることができるので、コイル導体の曲げ作業も容易となる。ティースの角部において、曲げによる樹脂膜のストレスが小さいことは、この部分において、テープ状導体を小さい曲率半径で曲げることができることを意味する。これは、ティースに集中巻きされたコイルが軸方向長さが短いコイルエンドをもつことができることを意味する。これは、モータを小型化できることを意味する。
このテープ状導体の第3の利点は、表皮効果の影響による電気抵抗の増大を低減することができる点にある。従来の丸形断面又は角形断面をもつコイル導体は、内部を流れる電流が形成する磁束によりコイル導体内部の電流密度が低下する。これは、表皮効果と呼ばれている。その結果、コイルの電気抵抗が増大し、ステータコイルの銅損が増大する。これに対して、扁平なテープ状導体からなるこの第1の特徴のコイル導体の表皮効果は小さい。これは、電流が形成する磁束が流れる磁路長が大きいため、この磁束量が小さくなるためである。このため、ステータコイルの銅損とそれによるステータコイルの発熱量を低減するkととができる。
好適な態様において、テープ状導体は、前記スロットの径方向深さに略等しい最大幅を有する。つまり、スロットの深さ方向において、一個のテープ状導体だけが配置される。これにより、スロット内の各テープ状導体の熱は、径方向へ最小の熱抵抗でヨークに伝達される。つまり、スロットの深さ方向に隣圧複数のコイル導体間の熱伝達が無いため、各コイル導体は、良好にヨークに放熱することができる。
好適な態様において、ステータコイルは、ティースから遠ざかる向きに順番に巻かれた所定ターン数のコイル導体により構成されるコイルエンドを有する。コイルエンドは、第N(Nは自然数)番目のターンのテープ状導体と、第N+1番目のターンのテープ状導体との間に位置してコイルエンドを略径方向に貫通する冷却領域を有する。冷却領域は、第N番目のターンのテープ状導体と、第N+1番目のターンのテープ状導体から吸収した熱を外部に排出する。この態様によれば、テープ状導体は、冷却領域に広く接触するので良好に冷却される。以下、更に詳しく説明される。
すなわち、この態様のコイルエンドは、ティースから遠ざかる向きに順番に巻かれた所定ターン数のテープ状導体の間に、コイルエンドを略径方向に貫通する冷却領域を有する。この冷却領域は両側のテープ状導体に広く対面するため、コイルエンドの各テープ状導体の熱は良好に冷却領域に放熱する。その結果、従来において放熱が困難であった集中巻きコイルのコイルエンドの放熱性を大幅に向上することができる。
更に、この冷却領域は、コイルエンドの軸方向長さを増大する。しかし、既述されたようにテープ状導体は小さい曲率半径で曲げることができるので、コイルエンドの最も内側のテープ状導体とティースの端面との間の軸方向ギャップの幅を短縮することができる。したがって、コイルエンドの大型化を防止することができる。
好適な態様において、冷却領域は、コイルエンドを構成する各ターンのテープ状導体の間にそれぞれ形成されている。すなわち、コイルエンドを構成する全てのテープ状導体の両側に冷却領域が形成される。これにより、コイルエンドの冷却効果は更に向上する。
好適な態様において、冷却領域は、コイルエンドを構成するテープ状導体の2つの主面の一方に隣接し、互いに隣接する2つのテープ状導体の2つの主面の他方は、互いに密着している。これにより、各テープ状導体の放熱性を確保しつつ、コイルエンドの軸方向長さの増大を抑制することができる。
好適な態様において、冷却領域は、冷却流体が前記コイルエンドを略径方向に貫通する流体通路からなる。すなわち、この態様のコイルエンドは、ステータコアから遠ざかる向きに互いに隣接するコイルエンドの2つのテープ状導体の間に、回転軸から遠ざかる向きに貫通する流体通路が形成される。これにより、流体通路の両側のテープ状導体が流体通路を流れる冷却流体に接触するので、コイルエンドのテープ状導体は、良好に冷却される。流体通路の両側のテープ状導体は、コイルエンドに流体抵抗が少ない流体通路を形成するので、冷却流体の流体損失を減らすことができる。
更に、冷却流体が径方向内側からコイルエンドの流体通路に入る時、冷却流体は、テープ状導体の厚さの分だけ流体通路の断面積を絞られるため、ノズル効果により増速する。したがって、流体通路内の高速の冷却流体とテープ状導体との間の境界層が薄くなるので、冷却流体とテープ状導体との間の熱抵抗は更に低減される。好適には、コイルエンドを構成する全てのテープ状導体の両側に流体通路が形成される。これにより、コイルエンドの冷却効果は更に向上する。
好適な態様において、冷却領域は、第N番目のターンのテープ状導体と、第N+1番目のターンのテープ状導体との間に挿入されて略径方向に延在する良熱伝導性の金属プレートにより形成されている。すなわち、この態様は、コイルエンドの隣接する2つのテープ状導体の間に挿入された金属プレートにより冷却領域を構成した点にその特徴がある。この金属プレートの表面は、電気絶縁層をもつことができるが、電気絶縁層をもたなくてもよい。
金属プレートは、両側のテープ状導体に広く接触するため、テープ状導体から金属プレートへの伝熱性能は大幅に向上される。金属プレートは、略径方向へ延在してモータハウジングに放熱することができる。又は、金属プレートは、コイルエンドの径方向外側で冷却流体に広く接触して冷却流体に良好に放熱する。又は、金属プレートは、モータ外部で冷却流体に放熱する。その結果、コイルエンドは、良好に冷却される。 好適には、コイルエンドを構成する全てのテープ状導体の両側に金属プレートが配置される。これにより、コイルエンドの冷却効果は更に向上する。
好適な態様において、テープ状導体は、コイルエンドにおいてスロット内よりも径方向外側へ幅広に形成されている。これにより、コイルエンドのテープ状導体と冷却領域との接触面積を更に増大することができるので、ステータコイルのコイルエンドの冷却効果は更に向上される。
好適な態様において、コイルエンドの軸方向外端面に近接する内端面をもつモータハウジングを有し、モータハウジングの内端面は、互いに周方向に隣接する2つのティースコイルの間に位置してステータコア側へ突出する突条を有する。この突条は、軸方向ステータコア向きに突出する。突条の周方向幅は先端に向いて狭くなっている。これにより、ティースコイルの最も外側のテープ状導体とこの突条との間の熱抵抗を低減することができる。更に、冷却流体がコイルエンドの冷却流体通路を略径方向に貫通する時、多量の冷却流体がモータハウジングの内端面とティースコイルの最も外側のテープ状導体との間のギャップを流れるのを阻止することができる。その結果、コイルエンド内の冷却流体通路を流れる冷却流体の流量が増大するので、コイルエンドのテープ状導体(コイル導体)の冷却が促進される。
好適な態様において、第N番目及び第N+1番目のターンのコイル導体はコイルエンドにおいて密着する。第N+2番目及び第N+3番目のターンのコイル導体はコイルエンドにおいて密着する。冷却領域は、第N+1番目と第N+2番目のターンのテープ状導体の間に配置される。
このようにすれば、冷却領域の数を減らすことができる。好適には、コイルエンドの全てのテープ状導体の一主面が冷却領域に接触する。これにより、コイルエンド冷却効果を良好に維持しつつコイルエンドの軸方向突出長を短縮することができる。
好適な態様において、スロット内のテープ状導体の幅は、ティースから離れるにつれて狭くなっている。この態様によれば、コイル導体の簡素な形状及び巻線法により、スロット占積率を大幅に向上することができるので、モータトルクを増大することができる。
更に説明すると、ラジアルギャップモータのスロットに上記したテープ状導体を巻く場合、ティースの延在方向と平行なスロット深さは、ティースから遠ざかるにつれて小さくなる。この態様は、この問題を、ティースに集中巻きされるテープ状導体の外側のターンが、その内側のターンよりも小さい幅をもつことにより解決する。これにより、テープ状導体利用の上記効果を確保しつつ、スロット占積率を簡単に向上することができる。
好適な態様において、テープ状導体の少なくとも内端部は、ティースの軸方向端面に隣接する位置にて折り曲げられて径方向すなわちティースの延在方向へ延在する。テープ状導体の厚さ方向は、ティースから遠ざかる方向とされる。
集中巻きされたテープ状導体からなるティースコイルは、既述した多くの利点を有する。けれども、集中巻きされたテープ状導体の両端部(特に内端部)をティースの軸方向端面から引き出すことは、容易ではない。これは、ティースの幅がテープ状導体の幅よりも小さくなるためである。
この態様において、テープ状導体の少なくとも内端部は、ティースの軸方向端面に隣接する位置にて折り曲げられて径方向に延在する。これにより、テープ状導体の内端部を良好にテープの巻回方向に対して直角に引き出すことができる。ただし、ティースの周方向幅が、略ティース長さに等しいテープ状導体の幅よりも狭いと、テープ状導体を折り曲げても引き出せない。この場合には、テープ状導体の内端部の幅をティースの周方向幅以下に狭くしたり、あるいは、テープ状導体の内端部を複数部分に分けて各部分を別々に折り曲げたり、複数のテープ状導体をティースの長さ方向に同時に並列に巻けばよい。ただし、これら複数のテープ状導体を巻く前に、各テープ状導体の内端部は、それぞれ折り曲げられてティースの軸方向端面に沿いつつ径方向に引き出される。これにより、ティース幅が狭く、ティース長さが長い場合でも、単一のテープ状導体により集中巻きコイルを実現することができる。
本発明の第2の特徴において、ティースは、径方向各部の周方向幅が略等しい主部と、前記主部に嵌め込まれる軟磁性の角形筒部とを有する。この角形筒部は、端部から周方向外側へ突出してスロットの開口部を狭窄する軟磁性の爪部を有する。爪部は、前記角形筒部と一体に形成される。ステータコイルは、角形筒部に集中巻きされている。
更に詳しく説明される。爪付きのティースにテープ状導体を集中巻きすることにより、高いスロット占積率を実現することは簡単ではない。そこで、この第2の特徴では、ティースの先端部が爪部をもつ場合に、巻き線作業が困難となるコイル導体(特にテープ状導体)の集中巻き作業を容易とするために、予めティースコイルが集中巻きされた軟磁性の角形筒部をティースの主部に嵌め込む。角形筒部は径方向へ押し込まれる。
重要な点は、この軟磁性の角形筒部がその先端部に軟磁性の爪部をもつ点にある。爪部は、周方向に延在してロータとの間の磁気抵抗を低減する。この態様によれば、爪付きのティースへの大断面積のコイル導体の集中巻き作業が容易となる。たとえば、角形筒部は、軟磁性の鋼板をティースの主部の周りに巻き付ける形状に形成することにより製造されることができる。爪部は、軟磁性の鋼板の先端部を折り曲げて作成されることができる。
たとえば、角形筒部は、軟磁性粉末が充填された樹脂成形体により構成されることができる。角形筒部の少なくとも内面は、ティースの外面に接着されることが好適である。たとえば、角形筒部を構成する樹脂を加熱により収縮する樹脂材料を採用することができる。ティースコイルが集中巻きされた角形筒部をティースの主部にはめ込んだ後、加熱することにより、角形筒部はティースの主部に強固に接着する。その他、角形筒部の内面に接着剤を塗布してもよい。
その他、ティースの主部を冷却した後、加熱された角形筒部をティースの主部に圧入してもよい。角形筒部の角部は円弧状に面取りされることが好ましい。なお、この第2の特徴は、テープ状導体以外の形状のコイル導体をティースに集中巻きする場合にも適用することができる。
好適な態様において、角形筒部の爪部は軸方向外側へ突出する。ロータコアは、軸方向外側へ突出する角形筒部の爪部に対面可能に、軸方向へ延長される。これにより、ティースとロータコアとの対面面積を容易に増大することができるので、モータトルクを増大することができる。
本発明の第3の特徴において、ステータコアは、帯状の軟磁性鋼板を周方向に湾曲させることにより構成される。ヨークは、互いに周方向に隣接する2つのティースの間に設けられた中間ヨーク部を有する。中間ヨーク部の径方向内側部分は、曲げられて中間ヨーク部の径方向外側部分よりも軸方向一方側へ突出する。なお、この螺旋巻きのコア構造は、ロータコアの製造にも採用することができる。
更に詳しく説明される。ティースにテープ状導体を集中巻きすることにより高いスロット占積率を実現することは簡単ではない。そこで、この第3の特徴では、ステータコアは、一定ピッチで幅方向一方側へティースが突出する帯状の軟磁性鋼板を曲げる。この曲げ加工は、隣接する2つのティースの間の中間ヨーク部の径方向内側の辺が少なくとも軸方向一方側へ突出するように曲げることによりなされる。これにより、中間ヨーク部の径方向内側の辺の周方向長さは、中間ヨーク部の径方向外側の辺の周方向長さより実質的に短くなる。これにより、帯状の軟磁性鋼板を螺旋巻きして軸方向へ積層することにより、略円筒形(正確には多角形筒形)のステータコアが形成される。
このステータコア構造は良好な鋼板の歩留まりをもつ。また、帯状の軟磁性鋼板の径方向外側の辺に突起を設けることにより、その放熱性を改善することも可能である。上記した中間ヨーク部は、湾曲されてもよく、屈曲されてもよい。なお、この第3の特徴は、テープ状導体以外の形状のコイル導体をティースに集中巻きする場合、又は、一般の分布巻きステータコイルをもつモータにも適用されることができる。
本発明の第4の特徴において、ステータコアは、非円形の外周縁をもつ複数の軟磁性鋼板を軸方向に積層して構成される。ステータコアの外周面は、互いに隣接する軟磁性鋼板の最大径部分を周方向一方側へ順次ずらして配置することにより形成された螺旋状の冷却流体通路を有する。
この第4の特徴では、ステータコアの外周面の表面積を大幅に増大させることができるので、ステータコアの外周面に接触する冷却流体とステータコアとの間の熱抵抗を低減することができる。更に、各軟磁性鋼板の最大径部分を少しずつ(好適には1ティースピッチずつ)周方向へずらすことにより、ステータコアの外周面に面して螺旋状の冷却流体通路が形成する。これにより、簡素な製造方法により、冷却流体を軸方向(正確には螺旋方向)に流すことができる。この軸方向に流れる冷却流体は、流体抵抗の増加を抑止しつつ冷却流体の発生及び移動を容易とすることができる。
好適には、冷却流体は、ロータの端面に設けられた遠心翼により形成される。好適には、螺旋状の冷却流体通路は、ステータコアを囲む円筒状のモータハウジングにより囲まれる。これにより、冷却流体通路に効率よく冷却流体を流すことができる。好適には、螺旋状の冷却流体通路に螺旋状の冷却水パイプやヒートパイプがはめ込まれる。この螺旋状の冷却水パイプやヒートパイプは、屈曲部が少ない一本又は少数のチューブにより実現することができるため、構造が簡単となる。
たとえばティースにテープ状導体を集中巻きすることにより、ヨークへ伝達される熱量が増大する。これは、ヨークの放熱能力の増大が要求されることを意味する。そこで、この第4の特徴では、既述したスロットの深さ方向に延在するテープ状導体は、軟磁性鋼板のヨークに多量の熱を伝達する。上記した螺旋状の冷却流体通路は、良好にヨークを冷却するので、コイル導体の温度上昇が抑制される。なお、この第4の特徴は、テープ状導体以外の形状のコイル導体をティースに集中巻きする場合、又は、一般の分布巻きステータコイルをもつモータにも適用されることができる。
本発明の第5の特徴において、ステータコアは、同一の略正方形の外周縁をもつ多数の軟磁性鋼板を軸方向に積層して構成される。積層方向方向における第N(Nは自然数)番目の軟磁性鋼板と積層方向における第N+1番目の軟磁性鋼板とは、所定角度(好適には1ティースピッチ)だけ周方向にずれている。
この第5の特徴によれば、簡素な工程でステータコアの外周に放熱用の突起を設けることができる。これにより、ステータコアの冷却性を向上することができる。更に、この突起の形成のために、ステータコア作製のための軟磁性鋼板の使用量が増大するのを防止することができる。また、ステータコアの磁気抵抗を低減することができる。つまり、外周縁が正方形の鋼板の角部が上記突起を構成する。スロットの数は、各部の数の最小公倍数とされる。たとえば、3相モータでは、3(相数)×4(平方形の角部の数)=12が選択される。これにより、ステータコアの磁気抵抗を低減することができる。なお、この第5の特徴は、テープ状導体以外の形状のコイル導体をティースに集中巻きする場合、又は、一般の分布巻きステータコイルをもつモータにも適用することができる。
本発明の第6の特徴において、ステータコアは、モータ中心からの距離が大きい突部と、モータ中心からの距離が小さい底部とをそれぞれ有する複数の軟磁性鋼板によりそれぞれ構成される複数の鋼板群を軸方向に積層してなる。複数の鋼板群の一つを構成する複数の軟磁性鋼板の突部は、互いに周方向同一位置に配置される。複数の鋼板群は、互いに異なる周方向位置に配置された前記突部を有する。
すなわち、この第6の特徴では、同一の軟磁性鋼板群に属するとともに互いに軸方向に隣接する複数の軟磁性鋼板の突部が軸方向に重なって配置されるので、突部の剛性を向上することができる。そのうえ、各群の軟磁性鋼板群の突部が周方向へずれているため、ステータコアの表面積を増大することができる。これにより、突部の振動を低減することができる。つまり、この第6の特徴では、軟磁性鋼板の周方向へのずらしは、たとえば2〜10枚ごとになされる。これにより、薄い鋼板が磁気振動などにより軸方向に振動するのを抑制することができる。なお、この第6の特徴は、テープ状導体以外の形状のコイル導体をティースに集中巻きする場合、又は、一般の分布巻きステータコイルをもつモータにも適用することができる。
好適な態様において、各軟磁性鋼板の突部は、筒状のモータハウジングの内周面に接触する。冷却流体が、前記ステータコアの外周面と前記モータハウジングの内周面との間に流れる。これにより、突起を冷却する冷却流体通路を容易に形成することができる。径方向外側に突出する軟磁性鋼板の各突部の頂点は略円形状となるので、モータハウジングは各突部を良好に支持する。好適には、軟磁性鋼板は、角部が円弧状に面取りされた多角形板からなる。これにより、モータハウジングの筒部と軟磁性鋼板の角部との接触面積が増大するので、軟磁性鋼板の振動を低減することができる。
本発明の第7の特徴において、奇数番目のティースは、ヨークと一体に形成される。偶数番目のティースは、周方向両側に突出してヨークに嵌合する。ステータコイルは、各ティースに集中巻きされた部分コイルを相ごとに接続して構成されている。更に詳しく説明される。ティースにテープ状導体を集中巻きすることにより高いスロット占積率を実現することは簡単ではない。
そこで、この第7の特徴では、偶数番目のティースだけがいわゆる分割コアとされる。奇数番目のティースへのコイル導体の集中巻きは容易となる。偶数番目のティースへのコイル導体の集中巻きは偶数番目のティースをステータコアに結合する前になされる。ティースコイルが集中巻きされた偶数番目のティースは、ステータコアに対して軸方向へはめ込まれる。これにより、偶数番目のティースが径方向へ抜けるのを容易に防止することができる。
この第7の特徴によれば、すべてのティースをヨークから分割する従来の分割コア構造のステータコアに比べて、半分のティースがバックヨークにより一体化されているため、機械的強度を向上することができる。更に、磁気抵抗を低減することがてきる。コイルの集中巻きも複雑とはならない。なお、この第7の特徴は、テープ状導体以外の形状のコイル導体をティースに集中巻きする場合、又は、一般の分布巻きステータコイルをもつモータにも適用することができる。
本発明の第8の特徴において、各ティースは、ヨークと一体に形成される。奇数番目のティースの先端部は、周方向両側に突出する鍔部を有する爪付きティースにより構成される。偶数番目のティースの先端部は、鍔部をもたないか又は奇数番目の鍔部よりも周方向突出量が小さい鍔部をもつ爪無しティースにょり構成される。ステータコイルは、各ティースに集中巻きされたティースコイルを相ごとに接続して構成されている。
更に詳しく説明される。ティースにテープ状導体を集中巻きすることにより高いスロット占積率を実現することは簡単ではない。そこで、この第8の特徴では、奇数番目のティースコイルが、奇数番目の爪付きティースに最初に集中巻きされる。偶数番目のティースコイルは偶数番目のティースに巻かれず、集中巻きされる。形成された偶数番目のティースコイルは、偶数番目のティースに径方向へはめ込まれる。
結局、奇数番目のティースへのコイル導体の集中巻きは非常に容易となる。偶数番目のティースへのティースコイルのはめ込みも容易である。好適には、偶数番目のティースコイルのターン数は、奇数番目のティースコイルのターン数よりも小さくされる。これにより、スロット開口を小さくすることができるので、モータ特性低下を抑止することができる。なお、この第8の特徴は、テープ状導体以外の形状のコイル導体をティースに集中巻きする場合、又は、一般の分布巻きステータコイルをもつモータにも適用することができる。
好適な態様において、ステータコイルは、電気角2π/3だけ離れたU、V、W相のティースコイルからなり、3相のティースコイルは、各ティースに(U、−V、W、−U、V、−W及びU)の順番で集中巻きされる。この態様によれば、3相集中巻き構成であるにもかかわらず、磁界変化を円滑として、鉄損を低減することができる。また、既述したように、コイル導体を爪付きティースへ集中巻きする作業が容易となる。
(追記事項1)
上記説明された本発明の第2乃至第8の特徴の集中巻きモータは、第1の特徴の集中巻きモータと一緒に実施されることがステータコイルの冷却性の点で好適である。けれども、上記説明された本発明の第2乃至第8の特徴の集中巻きモータは、第1の特徴を用いない集中巻きモータに新たに適用される場合においても発明性を主張する。すなわち、上記説明された第2乃至第8の特徴の集中巻きモータは、次の構成を有する集中巻きモータに新規に採用可能である。この集中巻きモータの構成が以下に記載される。
この集中巻きモータは、軟磁性のステータコアと、ステータコアに巻装されたステータコイルと、ステータコアに対して径方向へ小ギャップを隔てて相対回転自在に対面する軟磁性のロータコアとを有する。ステータコアは、ロータコアに向けて周方向所定ピッチで突出する多数のティースと、周方向に隣接する2つのティースの間に配置された多数のスロットと、周方向に延在して前記各ティースの基端部を磁気的に結合するヨークとを有する。ステータコイルは、多数のティースに別々に集中巻きされる多数のティースコイルを有する。
(追記事項2)
更に、上記説明された本発明の第3乃至第8の特徴のモータは、ステータコイルのコイル導体が集中巻きされるモータの他、ステータコイルのコイル導体が分布巻きされるモータにも適用されることができる。すなわち、上記説明された本発明の第3乃至第8の特徴のモータは、集中巻きモータのみならず、分布巻きのモータに新たに適用される場合においても発明性を主張する。すなわち、上記説明された第3乃至第8の特徴のモータは、次の構成を有するモータに新規に採用可能である。このモータの構成が以下に記載される。
このモータは、軟磁性のステータコアと、ステータコアに巻装されたステータコイルと、ステータコアに対して径方向へ小ギャップを隔てて相対回転自在に対面する軟磁性のロータコアとを有する。ステータコアは、ロータコアに向けて周方向所定ピッチで突出する多数のティースと、周方向に隣接する2つのティースの間に配置された多数のスロットと、周方向に延在して前記各ティースの基端部を磁気的に結合するヨークとを有する。ステータコイルは、多数のティースに別々に集中巻きされるか又は分布巻きされる。
実施例1のモータの軸方向半断面を示す模式軸方向断面図である。 図1に示されるステータコアの一つのティース近傍を示す径方向部分断面図である。 ステータコイルのコイルエンド近傍を示す周方向部分展開図(図1のA−A線矢視断面図)である。 実施例2のモータの軸方向部分断面を示す模式図である。 図4に示されるコイルエンドを示す周方向部分展開図である。 図5に示されるコイルエンドを構成するコイル導体の部分展開図である。 実施例3のモータの軸方向部分断面を示す模式図である。 実施例4のモータの軸方向部分断面を示す模式図である。 図8に示されるコイルエンドの周方向部分展開図である。 実施例5のモータの軸方向部分断面を示す模式図である。 図10に示されるコイルエンドの周方向部分展開図である。 実施例6のモータのティース近傍を示す径方向部分断面図である。 実施例7のモータのティース近傍を示す模式径方向部分断面図である。 図13に示される爪部付きの角形筒部及びステータコアの周方向断面を示す模式周方向部分展開断面図である。 実施例8のモータのティース近傍を示す模式径方向部分断面図である。 図15に示される銅テープの巻き初め端の折り曲げ状態を示す模式図である。 銅テープの断面形状の一例を示す模式断面図である。 実施例9のステータコアの径方向模式断面図である。 図18に示されるステータコアの径方向外側部分を示す部分軸方向断面図である。 実施例9のステータコアの冷却流体通路を示す模式系方向断面図である。 実施例10のステータコアの模式部分径方向正面図である。 図21に示される螺旋状の冷却流体通路を示す模式部分周方向展開図である。 ステータコアの外側に冷却流体通路をもつモータの模式部分軸方向断面図である。 実施例11のステータコアの模式部分径方向正面図である。 図24に示されるステータコアを構成する軟磁性鋼板の模式軸方向断面図(A−A線)である。 図24に示される加工前の帯状鋼板の部分正面図である。 実施例12の帯状鋼板の曲げ加工前の状態を示す部分正面図である。 図27に示される帯状鋼板の曲げ加工後の状態を示す径方向部分正面図である。 実施例13のステータ及びロータを示す模式軸方向断面図である。 図29に示されるモータのコイルエンド近傍を示す周方向部分展開図である。 実施例14の帯状鋼板の曲げ加工前の状態を示す部分正面図である。 実施例15の帯状鋼板の曲げ加工前の状態を示す部分正面図である。 実施例14の変形態様としての帯状鋼板の曲げ加工前の状態を示す部分正面図である。 図33に示される帯状鋼板の曲げ加工後の形状を示す部分平面図である。 図33の変形態様としての帯状鋼板の曲げ加工前の形状を示す部分正面図である。 実施例16のステータコアを軸方向に見た模式径方向正面図である。 図36に示されるステータコアの模式軸方向部分断面図である。 実施例16の変形態様を示す模式径方向正面図である。 実施例17のインナーロータ型モータのステータを示す模式径方向断面図である。 図39に示されるステータに奇数番目のティースコイルをはめ込む工程を示す模式径方向断面図である。 図39に示される偶数番目のティース及び偶数番目のティースコイルの模式径方向側面図である。 実施例18のインナーロータ型モータのステータを示す模式径方向部分断面図である。 図42のステータコイルに流れる各相電流のベクトル図である。 図43のベクトル電流を発生する回路図である。
本発明のモータ装置の好適な実施形態が図面を参照して説明される。図面において、RAはモータの回転軸の径方向を意味する。AXはモータの回転軸の軸方向を意味する。PHはモータの回転軸の周方向を意味する。
(実施例1)
実施例1のモータが図1、図2及び図3を参照して説明される。図1は、このモータのモータ1の軸方向半断面を示す模式図である。図2は、ステータコアの一つのティース近傍を示す径方向部分断面図である。図3は、図1のA−A線矢視断面図である。図3は、ステータコイルのコイルエンド近傍を示す周方向部分展開図である。
(全体構造)
モータ1の全体構造が図1に示されている。モータ1のロータ33は回転軸2に嵌着されている。ステータ3の内周面が、小ギャップgを隔ててロータ33の外周面に対面している。ステータ3は、ステータコア31に巻かれたステータコイル32を有する。ロータ33及びステータコア31は、軟磁性鋼板を軸方向に積層することにより形成されている。ステータコア31は、前ハウジング34及び後ハウジング35の内周面に固定されている。回転軸2は、前ハウジング34及び後ハウジング35に支持された軸受け(36及び37)により回転自在に支持されている。前ハウジング34及び後ハウジング35はステータコア31のヨーク312を軸方向に挟持している。ステータコイル32は、星形接続された3つの相コイルにより構成されている。ラジアルファン38及びラジアルファン39は、ロータ33の前端面及び後端面に別々に固定されている。
ステータコア31は、筒状のヨーク312から径方向に突出する多数のティース311をもつ。各ティース311は、周方向一定ピッチで配置されている。ティース311は、ティースコイル321から径方向内側に突出する先端部3110をもつ(図2参照)。先端部3110は、ロータ33の外周面に小ギャップgを挟んで対面している。
前ハウジング34及び後ハウジング35は、端壁部に空気吸入孔341をもつ。前ハウジング34及び後ハウジング35は、周壁部に空気排出孔342をもつ。このモータ1は、一般的なインナーロータ構造をもつラジアルギャップモータであるため、これ以上の説明は省略する。
この実施形態では、ロータ33は、図略の永久磁石を有する。これにより、このモータ1は、磁石界磁式同期回転電機を構成する。ロータ33は籠形コイルをもつことができる。これにより、このモータ1は、誘導機を構成することができる。ロータ33はランデル構造をもつことができる。これにより、このモータ1は、界磁コイル型同期モータを構成する。ロータ構造自体は、本発明の特徴と無関係であるため、これ以上の説明は省略される。
(ステータコイル及びコイルエンド)
ステータコイル32が更に詳しく説明される。ステータコイル32は、絶縁樹脂層が表面に形成された銅テープをコイル導体320Aとして採用している。比較的に厚さが大きい銅テープからなるコイル導体320Aは、ステータコア31のスロットの深さとほぼ等しい幅をもつ。すなわち、この実施例のステータコイル32は、ステータコア31のスロットの深さ方向において、一つのコイル導体320Aをもつ。
ステータコイル32は、ステータコア31の各ティース311に別々に集中巻きされた複数のティースコイル321により構成されている。各ティースコイル321は、相ごとに直列接続されている。この種の集中巻き方式のステータコイル32は、周知である。
各ティースコイル321は、スロット内に収容されて軸方向へ延在するコイル導体であるスロット導体部321Aと、ステータコア31の軸方向外側に配置されてステータコア31の各ティースの端面を覆うコイルエンド321Bとに区分される。スロット導体部321A及びコイルエンド321Bとは交互に連続している。互いに連続する2つのスロット導体部321A及び2つのコイルエンド321Bが、ティースコイル321の1つのターンを構成している。
図1及び図2において、コイルエンド321Bは図示されている。けれども、図3においてステータコア31内に隠れているスロット導体部321Aは、破線により図示されている。各ティースコイル321は、各ティース311にそれぞれ巻かれた6ターンのコイル導体320Aにより構成されている。もちろん、ステータコイル32は、6ターンより多く巻かれることができる。図1及び図3において、空隙部320Cは、本発明で言う冷却領域及び冷却流体通路に相当する。コイルエンド321Bのうち白く塗られた部分は、コイル導体320Aを示す。
空隙部320Cは、互いに隣接するコイル導体320Aとコイル導体320Aとの間に配置されている。空隙部320Cは、最も内側のターンをなすコイル導体320Aとステータコア31の端面との間に配置されている。空隙部320Cは、最も外側のターンをなすコイル導体320Aと前ハウジング34の内端面との間に配置されている。空隙部320Cは、最も外側のターンをなすコイル導体320Aと後ハウジング35の内端面との間に配置されている。これらの空隙部320Cは、略径方向へ流れる冷却風の通路を構成する。
ティースコイル321のコイルエンド321Bを構成する6つのコイル導体320Aは、図3に示されるように、ステータコア31の軸方向外側において4回屈曲されている。この実施例の重要な構造は、軸方向に所定幅をもつ空隙部320Cが、コイルエンド321Bの各ターンのコイル導体320Aの間に設けられている点である。コイルエンド321Bの各ターンのコイル導体320Aに隣接する合計7つの空隙部320Cは、コイルエンド321Bを径方向に貫通している。
(コイルエンド321Bの冷却)
コイルエンド321Bよりも径方向内側を回転するラジアルファン38及びラジアルファン39は、前ハウジング34及び後ハウジング35の吸入孔341から吸入した冷却風を径方向外側へ吹き出す。この冷却風は、空隙部320Cを通過してコイルエンド321Bの外側に排出される。その後、冷却風は、前ハウジング34及び後ハウジング35に設けられた排出孔342から外部に排出される。
テープ状導体からなるコイル導体320Aは、ティースコイル321のコイルエンド321Bの位置に空隙部320Cを保持しつつ集中巻きされる。これにより、コイルエンド321Bの各ターンのコイル導体320Aの両主面は、空隙部320Cを流れる高速の冷却風により強力に冷却される。図3から明らかなように、ティースコイル321の各スロット導体部321A(すなわち、スロット内の各コイル導体320A)は、軸方向においてほぼ密着している。これにより、スロット占積率が向上される。つまり、ティース311に集中巻きされたティースコイル321は、スロット導体部321Aのターン間の隙間よりも大幅に大きな空隙部320Cを、コイルエンド321Bにおいて有している。これにより、ステータコイル32の温度上昇を効率よく向上することができる。
(前ハウジング34及び後ハウジング35)
次に、前ハウジング34の形状が図3を参照して説明される。前ハウジング34の内端面34Cは、互いに周方向に隣接する2つのティースコイル321のコイルエンド321Bの間へ突出する略三角形の突条34Dを有する。径方向に延在している突条34Dは、コイルエンド321Bと前ハウジング34との間の空隙部320Cの断面積を減らすので、コイルエンド321Bに沿って径方向へ流れる冷却風を高速化することができる。その結果、冷却風は、コイルエンド321Bを良好に冷却する。後ハウジング35も前ハウジング34と同じように複数の突条34Dを周方向一定ピッチでもつ。
(変形態様)
この実施例は、集中巻きされたティースコイル321の各ターンをコイルエンド321Bにおいて緩く巻くことにより、コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aの間に径方向へ貫通する冷却流体通路を構成するという技術思想を採用している。更に、各ティース311に集中巻きされた各ティースコイル321は、ほぼスロットの深さ方向に等しい幅をもつテープ状のコイル導体320Aにより構成されている。
ただし、ティースの径方向内側の半分に巻かれた小ティースコイルと、ティースの径方向外側の半分に巻かれた小ティースコイルとを互いに並列又は直列に接続することにより、上記したティースコイルを構成することもできる。ただし、径方向内側の小ティースコイルの各ターンと、径方向外側の小ティースコイルの各ターンは、コイルエンド321Bにおいて、軸方向及び周方向に略同じ位置に配置される。これにより、これら2つの小ティースコイルの表面により、滑らかな冷却領域(冷却流体通路)が形成される。
(実施例2)
実施例2のモータが図4、図5及び図6を参照して説明される。図4は、このモータ1の軸方向部分断面を示す模式図である。図5は、ティースコイル321の一つのコイルエンド321Bを示す周方向部分展開図である。図6は、コイルエンド321Bの部分を構成するコイル導体320Aの部分展開図である。図6の文字(L)は、コイル導体320Aの長手方向を示す。
この実施例のコイルエンド321Bは、4ターンのコイル導体320Aにより構成されている。コイルエンド321Bの位置において、空隙部320Cが、実施例1と同様に互いに隣接するコイル導体320Aの間に形成されている。
この実施例の特徴は、図4に示されるように、各ターンのコイル導体320Aが、コイルエンド321Bの部分において、径方向の幅が大きい広幅部325をもつ点にある。広幅部325は、図4及び図6に示されるように、径方向外側に突出している。広幅部325の周方向幅は、ティース311の周方向幅にほぼ等しい。もちろん、広幅部325は、ティース311よりも大きい周方向幅をもつことができる。
この実施形態によれば、コイルエンド321Bのコイル導体320Aが、冷却風に接する広い表面積をもつので、ステータコイル32の冷却効果の向上により、ステータコイル32の電流密度を増大することができる。更に、コイルエンド321Bの電気抵抗を減らすことができる。ステータコイル32のコイルエンド321Bが広幅部325をもつことができるのは、集中巻きのステータコイルの大きな利点である。この実施例の他の特徴は、コイルエンド321Bのコイル導体320Aが、円弧状に形成されている点にある。これにより、コイルエンド321Bは、略一定幅の空隙部320Cをもつことができるので、冷却風は良好にコイルエンド321Bを冷却することができる。
(実施例3)
実施例3のモータが図7を参照して説明される。図7は、このモータ1の軸方向部分断面を示す模式図である。この実施例のコイルエンド321Bは、図4に示すコイルエンド321Bを前ハウジング34とステータコア31とにより密閉された空間Spに収容されている点にある。
ただし、コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aのうち、ステータコア31側から数えて奇数ターンのコイル導体320Aだけが広幅部325をもつ。コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aのうち、ステータコア31側から数えて偶数ターンのコイル導体320Aは広幅部325をもたない。コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aは、広幅部325を除いて互いに密着している。
前ハウジング34は、コイルエンド321Bの径方向内側に配置された円筒壁部321Pをもつ。円筒壁部321Pは、前ハウジング34から軸方向に突出している。円筒壁部321Pの先端面は、ステータコア31の前端面に密着している。熱伝導性のゲル(点線で示される)が、空間Spに充填されている。又は、オイルなどの冷却流体が空間Spに流れる。
この実施例において、広幅部325が、コイルエンド321Bを構成する8ターンのコイル導体320Aのうち、半分のコイル導体320Aに設けられているため、広幅部325と冷却流体又は熱伝導性ゲル(又は樹脂)との間の伝熱抵抗を低減することができる。その結果、ステータコイル32を良好に冷却することができる。
(実施例4)
実施例4のモータが図8及び図9を参照して説明される。図8は、このモータ1の軸方向部分断面を示す模式図である。図9は、コイルエンド321Bの周方向部分展開図である。
この実施例のコイルエンド321Bは、図1及び図3に示す実施例1のコイルエンド321Bにおいて、コイル導体320Aに隣接する空隙部(冷却領域)320Cに熱伝導シート320Dを挿入した点にその特徴がある。
熱伝導シート320Dは、陽極酸化膜により被覆されたアルミニウムプレートからなる。すなわち、熱伝導シート320Dは、アルマイト板からなる。熱伝導シート320Dは、公知の他の熱伝導板により構成されることも可能である。5枚の熱伝導シート320Dは、互いに隣接する2つのコイル導体320Aの間の空隙部320Cに配置されてコイル導体320Aに密着している。1枚の熱伝導シート320Dは、最も内側のターンのコイル導体320Aに密着して配置されている。6枚の熱伝導シート320Dは、径方向に延在している。各熱伝導シート320Dは、前ハウジング34の貫通孔343を貫通して外部に突出している。熱伝導性のスペーサ34Cが貫通孔343に充填されている。スペーサ34Cと熱伝導シート320Dとは交互に配置されている。
この実施例によれば、熱伝導シート320Dが、コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aに密着しているので、各ターンのコイル導体320Aの熱は、各熱伝導シート320Dを通じて前ハウジング34に良好に伝達されることができる。更に、各熱伝導シート320Dの先端部が前ハウジング34の外側に突出しているので、コイル導体320Aの熱は、モータ1の外側に良好に排出される。なお、各スペーサ34Cはリング状に形成されることができる。各スペーサ34Cは、熱伝導性樹脂により構成されることができる。
(実施例5)
実施例5のモータが図10、図11を参照して説明される。図10は、このモータ1の軸方向部分断面を示す模式図である。図11は、コイルエンド321Bの周方向部分展開図である。
この実施例のコイルエンド321Bは、図1及び図3に示す実施例1のコイルエンド321Bにおいて、N(Nは自然数)番目のターンのコイル導体320Aと、N+1番目のターンのコイル導体320Aとが軸方向において密着して配置されている点にその特徴がある。
コイルエンド321Bにおいて、N+1番目のターンのコイル導体320Aと、N+2番目のターンのコイル導体320Aとの間には、空隙部320Cが設けられている。これにより、コイルエンド321Bを構成する各ターンのコイル導体320Aの厚さが薄くても、コイルエンド321Bの機械的な剛性を増加することができる。更に、コイルエンド321Bを構成するすべてのコイル導体320Aは、空隙部320Cを径方向に流れる空気流に接触することができるので、コイルエンド321Bの冷却を良好に確保することができる。
この実施例の第2の特徴は、図11に示されるように、各コイル導体320Aが、周方向中央部に設けられた平板部と、周方向両端に設けられた円弧部とをもつ点にある。平板部は、径方向及び周方向に延在している。円弧状に形成された円弧部は、スロット導体部321Aをなすコイル導体320Aとを平板部とを接続している。その結果、コイルエンド321Bの軸方向突出長を減らすことができる。
なお、図11では、実施例4で説明された熱伝導シート320Dが、空隙部320Cに挿入されている。更に、各ターンのコイル導体320Aは、実施例2で説明された広幅部325をもつことができる。
(実施例6)
実施例6のモータが図12を参照して説明される。図12は、ステータ3のティース311近傍を示す径方向部分断面図である。
ティースコイル321のスロット導体部321Aは、ステータコア31のスロット313に収容されている。
この実施例では、8ターンのコイル導体320Aにより構成されたティースコイル321がティース311に集中巻きされている。この実施例の特徴は、略径方向における各ターンのコイル導体320Aの幅が、変更されていることである。
内側のターンのコイル導体320Aは、外側のターンのコイル導体320Aよりも広幅に形成されている。各ターンのコイル導体320Aの厚さは、一定で、テープ状に形成されている。これにより、複雑な形状の径方向断面形状をもつスロット313に、高いスロット占積率にてティースコイル321の各ターンのコイル導体320Aを収容することができる。角度θは、1ティースピッチに相当する。
(実施例7)
実施例7のモータが図13及び図14を参照して説明される。図13は、ステータ3のティース311近傍を示す模式径方向部分断面図である。図14は、爪部315付きの角形筒部314及びステータコア31の周方向断面を示す模式周方向部分展開断面図である。モータ1の全体構造は、たとえば図1に示される形状をもつ。理解を簡単とするために、ステータコア31及びロータ33の断面ハッチングは省略される。ステータコア31は、軟磁性鋼板を軸方向に積層して構成されているが、後述する螺旋巻き軟磁性鋼板により製造されることもできる。
ステータコア31は、多数のティース311と、ヨーク312と、多数のスロット313とを有している。ティース311は、ロータ33に向けて周方向所定ピッチで突出する。スロット313は、周方向に隣接する2つのティース311の間に形成されている。ヨーク312は、周方向に延在して各ティース311の基端部を磁気的に結合する。ヨーク312は、ステータコア31のうちティース311よりも径方向外側の部分を意味する。
ステータコイル32は、ティース311にコイル導体を4ターン集中巻きして構成されるティースコイルを有する。ティースコイルは、スロット313に収容されたスロット導体部323Aを有している。ステータコイル32は、各ティース311に集中巻きされた各ティースコイルを相ごとに直列接続して構成されている。ティース311の径方向各部の周方向幅は等しくされている。
この実施形態の特徴部分が更に詳しく説明される。
予めティースコイルが集中巻きされた角形筒部314がティース311に嵌められている。軟磁性の角形筒部314は、径方向内側から径方向外側へ挿入される。角形筒部314は、角形筒部314の径方向内端部からスロット313の開口316を狭窄する向きに突出する爪部315をもつ。角形筒部314は、磁気的にティース311の一部を構成している。爪部315をもつ角形筒部314は、バインダ樹脂が混ぜられた軟磁性粉末の成形により形成されている。角形筒部314は、軟磁性粉末の焼結により形成されることができる。
予め巻かれたティースコイルが角形筒部314に嵌められる。その後、上記軟磁性粉末が混入された接着剤層が角形筒部314の角形の内周面に塗布される。その後、角形筒部314がティース311に嵌められる。これにより、磁気抵抗の増大を抑止しつつ角形筒部314及び爪部315とティース311とを機械的に強固に一体化することができる。その他、角形筒部314は、鉄粉を含む熱収縮性又は熱軟化性の樹脂材料により形成されることができる。角形筒部314をティース311に嵌めた後、角形筒部314を加熱して角形筒部314をティース311に密着させることができる。
ステータコイル32は、絶縁樹脂層が表面に形成された銅テープからなるコイル導体により構成されている。図13において、4ターンのコイル導体がティース311に巻回されているが、実際には数十ターンの銅テープがティース311に巻回されている。銅テープの平均厚さは、たとえば0.1mmとされている。
スロット充填部3140が、スロット313内のうちスロット導体部323Aが占有していない空隙部に充填されている。スロット充填部3140は、非磁性で電気絶縁性のフィラー入りの液状樹脂をスロット313に注入し、固化することにより形成されている。
ステータコイル32が、銅テープを角形筒部314に集中巻きして形成されているため、上記アイドルスペースは、スロット313のスロット開口部と、スロットの底部と、2つの集中巻きコイルの間の径方向隙間にだけ存在している。このため、成形されたスロット充填部3140の径方向断面形状は、ほぼ、T字を径方向逆向きに合わせた形状となる。このスロット充填部3140に用いる液状樹脂及びフィラーとしてはなるべく熱伝導性に優れた材料が採用される。
これにより、各銅テープで発生した熱は、径方向に延在する銅テープを通じてヨーク312に良好に伝達される。銅テープ、スロット充填部3140、角形筒部314及びステータコア31の一体化により、ステータ剛性が向上される。
図13では図示されていないが、軸方向爪部が角形筒部314の径方向内端部から軸方向前方及び軸方向後方へ突出している。この軸方向爪部は、爪部315と一体に連続している。ロータ33のロータコアは、この軸方向爪部の軸方向長さだけステータコア31よりも延長されている。これにより、ロータコアとステータコア31との対面面積が増大するので、両者間の磁気抵抗を低減することができる。
角形筒部314に多量の純鉄粉を混入した場合には、角形筒部314の外周面に電気絶縁性の樹脂層が形成される。これにより、角形筒部314と銅テープとの間の電気絶縁性を向上することができる。
各スロットのスロット充填部3140の成形と同時に、スロット充填部3140と同じ熱伝導樹脂材料がコイルエンドに注入されてもよい。これにより、ステータコイル32のコイルエンドの熱も良好に前ハウジング34及び後ハウジング35に伝達される。更に、ステータコア31の剛性を向上することができる。スロット充填部3140及びコイルエンドを囲包する熱伝導樹脂材料の注入は、金型を用いて容易に行うことができる。
(実施例8)
実施例8のモータが図15を参照して説明される。図15は、ステータコア31のティース311近傍を示す模式径方向部分断面図である。この実施例は、ステータコイル32のコイル導体を構成する銅テープ323Cの端部をヨーク312の端面に沿って径方向外側に取り出す方法を示す。モータの全体構造は、たとえば図1に示される形状をもつ。理解を簡単とするために、ステータコア31の断面ハッチングは省略される。ステータコア31は、軟磁性鋼板を軸方向に積層して構成されているが、後述する螺旋巻き軟磁性鋼板により製造されることもできる。
ステータコア31は、多数のティース311と、ヨーク312と、多数のスロット313とを有している。ティース311は、ロータ33に向けて周方向所定ピッチで突出する。スロット313は、周方向に隣接する2つのティース311の間に形成されている。
銅テープ323Cの巻き初め端すなわち内端部は、幅方向へ2つに分割されて下半部321及び上半部322が形成されている。下半部321及び上半部322の幅は、ティース311の周方向幅よりも小さくされている。下半部321及び上半部322は、それぞれ直角に折り曲げられる。折り曲げられた下半部321及び上半部322が、図16に示されている。
その後、下半部321及び上半部322は、互いに重なってティース311の端面に沿いつつ径方向外側へ延在する(図15参照)。このようにすれば、ティース311の径方向長がスロット313の周方向幅よりも長い場合でも、銅テープ323Cをステータコア31の径方向外側へ引き出すことができる。
銅テープ323Cは、図17に示されるように略台形断面を有することができる。323Dは銅テープ323Cの径方向内端部である。323Eは銅テープ323Cの径方向外端部である。径方向内端部323Dは、径方向外端部323Eよりも狭く形成されている。
ティース311に集中巻きされた部分コイルのターン数をN、径方向内端部323Dの厚さをTin、径方向外端部323Eの厚さをToutとすれば、2N×Tinは、スロット313の径方向内端部の周方向幅よりわずかに短くされる。2N×Toutは、スロット313の径方向外端部の周方向幅よりわずかに短くされている。この台形断面の銅テープ323Cを採用することにより、スロット占積率を大幅に向上することができる(図13参照)。その他、既述したように、銅テープ323Cの幅を変更することにより、銅テープ323Cの幅を一定とすることも可能である(図12参照)。
(実施例9)
実施例9のモータが図18及び図19を参照して説明される。図18はステータコア31の径方向模式断面図である。図19は、ステータコア31の径方向外側部分の部分軸方向断面図である。周壁部30は、ステータコア31の外周面を覆うモータハウジングの一部である。ステータコア31は、径方向幅が狭いヨーク312Aをもつ第1の軟磁性鋼板318と、径方向幅が広いヨーク312Bをもつ第2の軟磁性鋼板319とを交互に軸方向へ積層して形成されている。ヨーク312Bは、ヨーク312Aよりも径方向外側に広がっている。
その結果、多数の環状通路312Cが、周壁部30とヨーク312A、312Bとの間に形成される。これらの環状通路312Cに冷却空気流を流すことにより、第2の軟磁性鋼板319は良好に冷却される。モータハウジングの周壁部30は、図20に示されるように、冷却空気流の流入通路と排出通路とをもつ空気出入ブロック30Aを有している。これにより、ステータコア31を通じてステータコイル32を良好に冷却することができる。図20では、ステータコア31のティースやロータの図示は省略されている。冷却空気流の代わりに、冷却オイルや冷却水を採用することも可能である。
(実施例10)
実施例10のモータが図21及び図22を参照して説明される。図21はステータコア31の模式部分径方向正面図である。図22はヨーク312の模式部分周方向展開図である。
周壁部30は、ステータコア31の外周面を覆うモータハウジングの一部である。ステータコア31は、多数のティース311と、ヨーク312とを有している。ティース311は、周方向所定ピッチで径方向内側へ突出する。ヨーク312は、周方向に延在して各ティース311の基端部を磁気的に結合する。
ステータコア31は、それぞれヨーク312が周方向所定ピッチで径方向外側に突出する突部312Dを有する。ステータコア31は、多数の軟磁性鋼板312Eを軸方向に積層して形成されている。各軟磁性鋼板312Eは、それぞれ突部312Dを周方向等しいピッチで有する。
軸方向に隣接する2枚の軟磁性鋼板312Eは、周方向に所定角度だけずれている(図22参照)。これにより、螺旋状の環状通路312Cが、周方向に隣接する2つの突部312Dの間に形成される。環状通路312Cを流れる冷却流体(たとえば冷却空気流)と突部312Dとの接触面積は大幅に増大する。なお、軸方向に隣接する2枚の軟磁性鋼板312Eは、1つのティースピッチだけ周方向へずらされる。突部312Dの他の利点は、ステータコア31の磁気抵抗を低減できる点にある。
(変形態様)
その他、各軟磁性鋼板312Eの突部312Dは、周方向同じ位置に配置されることができる。これにより、冷却流体が流れる冷却流体通路は、ステータコア31の外周面に沿いつつ軸方向へ形成される。この場合には、突部312Dの周方向幅は狭く形成されることが好ましい。
その他、互いに軸方向に隣接する複数枚の軟磁性鋼板312Eを1つの軟磁性鋼板群とし、互いに隣接する軟磁性鋼板群の突部312Dが周方向へ1つのティースピッチだけ周方向へずらされてもよい。
(変形態様)
変形態様が、図23を参照して説明される。この変形態様は、螺旋状に延在するか又は軸方向へ延在する環状通路312Cへ流す冷却流体の形成方法に関する。
ロータ33の端面に設けられたラジアルファン38は、径方向外側へ流れる冷却空気流(CW)を形成する。図23において矢印により示される冷却空気流は、コイルエンド320を貫通し、前ハウジング34の排出孔34Bを貫通して、前ハウジング34の周壁部30内の環状通路312C(又は冷却流体通路)に流れ込む。このようにすれば、冷却空気流を有効利用することができる。
この実施例では、前ハウジング34の前端壁の外周部3400が斜め後方に傾斜しているので、コイルエンド320を出た冷却風(CW)が軸方向後側へ円滑に流れることができる。
(実施例11)
実施例11のモータが図24及び図25を参照して説明される。図24はステータコア31の模式部分径方向正面図である。図25はステータコア31を構成する軟磁性鋼板の模式軸方向断面図(A−A線)である。図25は、2枚の軟磁性鋼板だけが図示されている。この実施形態は、図26に示される帯状鋼板400を螺旋状に曲げて軸方向に積層することにより筒状のステータコア31を形成する点にその特徴がある。
ステータコア31は、ティース311とヨーク312とをもつ。ヨーク312は、ティース311とティース311との間に中間ヨーク部312mをもつ。中間ヨーク部312mは湾曲加工されている。この湾曲加工により、中間ヨーク部312mの径方向内端部は、その径方向外端部よりも周方向幅が狭くなっている(図24参照)。これにより、中間ヨーク部312mは、扇形の形状をもつ(図24参照)。図26に示す帯状鋼板400の中間ヨーク部312mをこの扇形に湾曲加工するために、中間ヨーク部312mの径方向内端部はその径方向外端部よりも軸方向一方側へ突出している(図25参照)。その結果、ステータコア31は、図26に示す帯状鋼板400を用いて容易に形成されることができる。
けれども、中間ヨーク部312mがステータコア31の径方向及び軸方向に対して斜めに延在するので、中間ヨーク部312mの軸方向幅は、ティース311の軸方向幅(すなわち帯状鋼板400の厚さ)よりも大きくなる。その結果、軸方向に隣接する2枚のティース311の間に微小な径方向隙間が形成される。
この微小な径方向隙間に樹脂液を注入することができる。この径方向隙間を冷却空気流の通路としてもよい。その他、軸方向に隣接する2枚のティース311の間に形成されるこの径方向隙間に軟磁性鉄板を挿入したり、軟磁性鉄粉が混入された樹脂シートを挟んでもよい。たとえば、軟磁性鉄粉が混入された樹脂液にステータコアを漬けることにより、上記微小な径方向隙間に軟磁性鉄粉層が形成される。
その他、ティース311の振動を抑止するために、ティース311に凹凸を設けて各ティース311が軸方向に接触するようにしてもよい。上記実施形態では、長い帯状鋼板400を採用したが、それに限定されず、短い帯状鋼板400を湾曲させた後、軸方向に積層しても良い。帯状鋼板400の反ティース311側の辺に凹凸を設けても良い。
加工前の帯状鋼板400が図26に示される。図26は帯状鋼板400の部分正面図である。帯状鋼板400は、ティース311とヨーク312とをもつ。帯状鋼板400は、ヨーク312の延在方向へ長く伸びている。曲げ加工により、帯状鋼板400の中間ヨーク部312mが扇形に湾曲された後、帯状鋼板400は、螺旋状に巻き取られる。これにより、帯状鋼板400は軸方向に積層されるので、ステータコア31になる。なお、中間ヨーク部312mは、ヨーク312のうち、隣接する2つのティース311の間の部分を意味する。
(実施例12)
実施例12のモータが図27及び図28を参照して説明される。図27は帯状鋼板400の曲げ加工前の状態を示す正面図を示す。図28は、帯状鋼板400の曲げ加工後の状態を示す径方向部分正面図を示す。この実施形態は、実施例11で説明した帯状鋼板螺旋巻き方式のステータコアの他の構造を示す。
帯状鋼板400は、ティース311とヨーク312とをもつ。ヨーク312は、ティース311とティース311との間に中間ヨーク部312mをもつ。図27に示す破線L1、L2、L3、L4、L5及びL6は、折り曲げられる部分を示す。破線L1は、ティース311の周方向中央部を径方向に延在している。破線L2及び破線L3は、ティース311の端部からヨーク312を横断して破線L1と平行に延在している。破線L4は、中間ヨーク部312mの周方向中央部を径方向へ延在している。破線L5及び破線L6は、破線L2及び破線L3の径方向内端と、破線L4の径方向外端とを接続して斜めに延在している。これにより、領域S1、S2、S3、S4、S5及びS6が形成される。
帯状鋼板400は、破線L1、L2、L3、L4、L5及びL6に沿いつつ折り曲げられる。折り曲げにより、破線L1は、破線L2及び破線L3に対して軸方向へ移動する。これにより、領域S1及び領域S2は、領域S3及び領域S4に対して斜めに延在する。
破線L4は、その外端P4を固定した状態で、その内端P3を軸方向へ移動する。これにより、領域S5及び領域S6は、領域S3及び領域S4に対して斜めに延在する。なお、破線L1と破線L4とは軸方向反対側に変位してもよく、軸方向同じ側に変位してもよい。結局、帯状鋼板400は、図28に示す多角形の筒状に形成されるので、螺旋巻きされた帯状鋼板400がステータコア31となる。
中間ヨーク部312mの領域S5及び領域S6が斜めに延在するため、領域S5及び領域S6の軸方向厚さが増大する。領域S1及び領域S2も斜めに延在するため、領域S1及び領域S6の軸方向厚さも増大する。領域S1、S2、S5及びS6の軸方向厚さは、等しくされる。これにより、軟磁性鋼板312Eの磁気騒音を低減することができる。
(変形態様)
図27に示される破線L5及び破線L6は、図28に示す破線の位置に変更されてもよい。これにより、領域S3及び領域S4は、スロットからステータコア31の径方向外側への冷却空気の排出経路を構成することができる。その他、帯状鋼板400は、破線L1、L2、L3、L4、L5及びL6の部位で緩やかに湾曲されることもできる。上記説明した螺旋巻きコアは、ロータコアの製造に採用されることもできる。
(実施例13)
実施例13のモータが図29及び図30を参照して説明される。図29はモータのステータ及びロータの模式軸方向断面図である。図30は、図29のモータのコイルエンド近傍を示す周方向部分展開図である。この実施例は、帯状鋼板400を螺旋巻きしてなる実施例12の螺旋巻きコアを用いたモータを示す。
モータ1のステータコア31は、2つの螺旋巻きコア31Xを軸方向に重ねて形成されている。2つの螺旋巻きコア31Xのティース311(図30参照)の周方向中央部(図27に示すラインL1に相当)は軸方向外側に突出している。集中巻きされたティースコイル321のコイルエンドをなすコイル導体320Aは、螺旋巻きコア31Xの突出形状に沿いつつ曲げられる(図30参照)。
ティース311の軸方向中央部は、径方向に延在する貫通孔Hをもつ。この貫通孔Hは、ティース311がラインL1(図27参照)に沿って折り曲げられているので形成される。この貫通孔Hは、冷却空気排出孔として使用されることができる。この貫通孔に熱排出用の伝熱部材を挿入することができる。又は、この貫通孔に、圧粉コアのような軟磁性部材を挿入してもよい。
(実施例14)
実施例14のモータが図31を参照して説明される。図31は帯状鋼板400の曲げ加工前の状態を示す正面図を示す。この実施形態は、実施例11で説明した帯状鋼板螺旋巻き方式のステータコアの他の構造を示す。
帯状鋼板400は、ティース311とヨーク312とをもつ。ヨーク312は、ティース311とティース311との間に中間ヨーク部312mをもつ。ヨーク312は、図31に示される破線L4、L7及びL8の位置で折り曲げられるか、又は、強く湾曲される。
これにより、帯状鋼板400は、ティース領域S0と、ヨーク領域S7及びS8に分割される。ヨーク領域S7及びS8は、湾曲するか又は斜めに延在する。ティース領域S0は、径方向及び周方向へ延在する。曲げ加工の後、破線L4の内端P5は、その外端P4よりも軸方向へシフトする。これにより、帯状鋼板400は、図28で示されたと同様の多角形円筒形状に螺旋巻きされるので、実施例12と同様にステータコアを構成することができる。
(実施例15)
実施例15のモータが図32を参照して説明される。図32は帯状鋼板400の曲げ加工前の状態を示す正面図を示す。この実施形態は、実施例14で説明した帯状鋼板螺旋巻き方式のステータコアの他の構造を示す。
帯状鋼板400は、ティース311とヨーク312とをもつ。ヨーク312は、ティース311とティース311との間に中間ヨーク部312mをもつ。ヨーク312は、図32に示される破線L4、L5及びL6の位置で折り曲げられるか、又は、強く湾曲される。
これにより、帯状鋼板400は、ティース領域S0と、ヨーク領域S5及びS6に分割される。ヨーク領域S5及びS6は、湾曲するか又は斜めに延在する。ティース領域S0は、径方向及び周方向へ延在する。曲げ加工の後、破線L4の内端P5は、その外端P4よりも軸方向へシフトする。これにより、帯状鋼板400は、図28で示されたと同様の多角形円筒形状に螺旋巻きされるので、実施例12と同様にステータコアを構成することができる。
(変形態様)
図32において、破線L4での強い湾曲又は屈曲を省略した変形例を図33に示す。図33は帯状鋼板400の曲げ加工前の状態を示す正面図を示す。その結果、図32に示すヨーク領域S5及びS6は、破線L6から破線L5へ連続的に湾曲する。その結果、中間ヨーク部312mに形成されるヨーク領域S9は、ほぼ円錐形状となる(図34参照)。図34は帯状鋼板400の曲げ加工後の状態を示す。
更に、図33では、破線L5及び破線L6が離れて配置されるため、ヨーク領域S9は、辺L9をもつ。この辺L9も小さく湾曲される。このため、製造が容易となる。
(変形態様)
図33のヨーク領域S9を波形に湾曲させた例を図35に示す。図35において、破線L5及びL6は、図33と同じく湾曲(又は屈曲)が開始されるラインである。破線L10及びL11は略円錐状又は略角錐状の稜線となるラインである。破線L5、L11、L10及びL5により、ヨーク領域S10、S11及びS12が中間ヨーク部312mに形成される。ヨーク領域S11は、ヨーク領域S10及びS12と軸方向反対向きに突出する。
(実施例16)
実施例16のモータが図36を参照して説明される。図36は、ステータコア31を軸方向に見た模式径方向正面図である。
モータハウジング(フレーム)の周壁部30は、ステータコア31の外周面を覆うアルミ合金製の円筒により形成されている。ステータコア31は、周壁部30の内部に収容されている。多数の軟磁性鋼板312Eは軸方向に積層して形成されている。軟磁性鋼板312Eの外周縁は、正方形に形成されている。軟磁性鋼板312Eの4つの突部(角部)312Dは、円弧状に面取りされて周壁部30の内周面に密着している。軟磁性鋼板312Eは6枚ごとに周方向へ45度ずれている。
ステータコア31の外周面と周壁部30との間に環状通路312Cが形成されている(図37参照)。図37は、このステータコア31の軸方向模式部分断面図である。周壁部30に設けられた冷却流体流入孔及び冷却流体流出孔により、冷却風が環状通路312Cに環状に流される。冷却風は、回転軸と直角に又は回転軸と平行に流されることができる。
図36において、312Kは、ステータコア31の内周面を示す。312Jは、ステータコア31のスロット底部を示す仮想円である。スロット及びティースの図示は省略されている。r1は、ステータコア31の外周面の最小半径である。r2は、スロット底面の半径である。r3は、スロット開口の半径である。r4は、ステータコア31の外周面の最大半径である。r4は、周壁部30の内径に等しい。
この実施形態によれば、帯状の軟磁性鋼板から各軟磁性鋼板312Eを打ち抜く時に、材料の無駄が無く、外径r1の円形鋼板を打ち抜く従来のステータコアに比べて軟磁性鋼板使用量は等しくなる。この実施形態によれば、ヨーク最小幅Wyが小さくなる。ヨーク最小幅Wyを流れる過剰な磁束は、隣接する幅広の軟磁性鋼板312Eを通じて流れることができる。したがって、ヨークの最大磁束量は減らない。その結果、ステータコア31の重量が突部312Dの分だけ増加するが、この増加は上記したヨーク最小幅Wyの減少により軽減される。
この実施例では、6枚の軟磁性鋼板312Eの突部が同じ周方向位置に配置される(図37参照)。つまり、6枚の軟磁性鋼板312Eは突部が周方向同じ位置に配置される軟磁性鋼板群を構成する。したがって、軟磁性鋼板312Eが薄くても、その振動は低減される。更に、ステータコア31の外周面の表面積は突部312Dの側面により大幅に増加するため、放熱性が大幅に改善される。各軟磁性鋼板312Eの積層も容易となる。また、軟磁性鋼板312Eの突部312Dは円弧状に面取りされているので、周壁部30と突部312Dとの固定が強固となり、熱抵抗が減少する。
(変形態様)
変形態様が図38を参照して説明される。図38では、軟磁性鋼板312Eは、2枚ごとに周方向へ30度(すなわちティースピッチの整数倍)ずつずれている。312Mは合計12個のスロットの周方向中心位置を示す。各スロットの周方向位置と突部312Dの最大径位置とが一致しているため、ヨーク最小幅Wyを低減してもヨークの最大磁束量の減少を抑止することができる。312Jはスロットの底部の径方向位置を示す。312Kはティースの先端面の径方向位置を示す。
(実施例17)
実施例17のモータが図39を参照して説明される。図39はインナーロータ型モータのステータ600を示す模式径方向断面図である。ラジアルギャップ構造のモータのステータ600は、ステータコア601と、ステータコア601に巻装されたステータコイル602とを有する。ステータコア601は、奇数番目のティース603と、偶数番目のティース604と、バックヨーク605とを有している。Sはスロットである。バックヨーク605はリング状に形成されて奇数番目のティース603の径方向外端部を連結している。
偶数番目のティース604の径方向外端部は、バックヨーク605に嵌合している。606は、ティース(603及び604)の径方向内端部から周方向両側に突出する内鍔部である。内鍔部606は、スロットSの開口を狭窄している。ステータコイル602は、各ティース(603及び604)に別々に集中巻きされたティースコイル(6021乃至6028)により構成されている。このモータは、2相モータであって、各ティースコイル(6021乃至6028)にはそれぞれの位相の相電流が通電される。もちろん、相数変更は自由である。
ティース604とバックヨーク605との嵌合構造が以下に説明される。ティース604の径方向外端部は、周方向両側に突出する外鍔部607を有している。略周方向へ突出する外鍔部607の先端部608は、先細となっている。バックヨーク605の径方向内端は、ティース604の径方向外端に密着している。バックヨーク605は、外鍔部607の先端部608を径方向に挟む溝部609を有している。言い換えれば、バックヨーク605は、外鍔部607の先端部608よりも径方向内側に隣接しつつ周方向に突出する突出部610を有している。
これにより、ティース604が径方向内側へ磁気吸引されても、ティース604はバックヨーク605に良好に固定されることができる。ティース604及びバックヨーク605は接着されることができる。接着剤は軟磁性粉末を含むことができる。偶数番目のティース604を除去したステータコア601が図40に示される。一つのティース604が図41に示される。ステータ600の組み立て工程が以下に説明される。
(コイル巻装工程)
偶数番目のティースコイル(6022,6024,6026及び6028)が、4つのティース604にあらかじめ別々に集中巻きされる(図41参照)。次に、奇数番目のティースコイル(6021,6023,6025及び6027)が最終形状よりもあらかじめ所定周方向幅だけ幅広に作製される。6021Aは、この幅広のティースコイル6021である(図40参照)。他の幅広のティースコイル(6023,6025及び6027)も、コイル6021Aと同様に幅広に形成されている。この幅広のティースコイル(たとえば6021A)の周方向内幅LCは、ティース603の周方向幅LTよりも広くされている。
これにより、幅広のティースコイル(たとえば6021A)は、径方向内側から外側へティース603の鍔部606を超えてスロットSに押し込まれた後、ティース603を囲んで配置される。幅広のティースコイル(6021,6023,6025及び6027)の軸方向両端部(すなわちコイルエンド)は、円弧状に湾曲されている。
次に、幅広のティースコイル(6021,6023,6025及び6027)のうち、スロットSに収容された直線部を周方向へ押し曲げる。これにより、スロットS内のティースコイル(6021,6023,6025及び6027)の直線部はティース603の側面に押しつけられる。
この時、コイルエンドは更に湾曲し、コイルエンドの軸方向先端は更に軸方向外側に突出する。このティースコイル(6021,6023,6025,6027)のスロット挿入は、大きなギャップGを通じて行われるため、作業は簡単となる(図40参照)。
次に、ティースコイル(6022,6024,6026及び6028)が互いに異なるティース604に別々に集中巻きされる(図41参照)。その後、図41に示されるティース604をバックヨーク605に対して軸方向に押し込むことにより、ステータ600が完成される(図39参照)。
このようにすれば、すべてのティースを完全に又はほぼ完全に分割する従来の分割コア構造のステータに比べて、半分のティース603がバックヨーク605により一体化されているため、機械的強度を向上することができ、かつ、磁気抵抗を低減することができる。
また、コイルの集中巻き工程が簡単となる。偶数番目のティース604は、軸方向に挿入されるため、ティース604の周方向両側の外鍔部607をバックヨーク605により径方向に挟むことができる。このため、ティース604がロータによる磁気吸引に良好に耐えることができる。
(変形態様)
インナーロータ型モータのステータのバックヨーク605が奇数番目のティース603の径方向外端部を連結し、偶数番目のティース604をこのバックヨーク605に嵌合する実施例を説明した。半分のティースを分割コア構造とするこの実施形態は、アウターロータ型モータのステータにも適用することができる。この場合でも、大断面積のコイル導線を用いたステータコイルのティースへの巻装が容易となり、スロット占積率を増大することができる。
(変形態様)
図39において、奇数番目のティース603は鍔部をもたないようにすることもできる。このようにすれば、ティース603へのティースコイル(6021,6023,6025及び6027)の挿入が容易となる。この時、偶数番目のティース603の内鍔部606の周方向突出長を増大することができる。
(変形態様)
ティースコイル(6021,6023,6025及び6027)は、偶数番目のティース604をバックヨーク605に嵌め込む前に、コイル巻線機により奇数番目のティース603に直接巻かれる。このようにすると、コイル巻線機は、偶数番目のティース604が占有する空間を運動することができるため、コイル巻線機の必要運動スペースがスロット占積率を低下させることが無いので、スロット占積率は大幅に向上する。
(実施例18)
実施例18のモータが図42を参照して説明される。図42は、インナーロータ型モータのステータ600を示す模式径方向部分断面図である。ステータ600は、ステータコア601とステータコイル602とからなる。ステータコア601は、奇数番目のティース603と、偶数番目のティース606とを有しており、ティース(603及び606)は、リング状のヨーク605の内周面から径方向内側に突出している。604は、ティース603とティース606との間に設けられたスロットである。コイル607が、ティース603に集中巻きされている。コイル608が、ティース606に集中巻きされている。
315は、奇数番目のティース603の先端部から周方向両側に突出する爪部である。偶数番目のティース606の先端部は爪部315をもたない。Sはスロット開口である。この実施例では、奇数番目のティース603の周方向幅W1は、偶数番目のティース606の周方向幅W2よりも小さくされている。コイル607及びコイル608は、等しいコイル断面積をもつコイル導体により形成されている。コイル607はコイル608より多いターン数をもつ。コイル607は、絶縁被覆テープ状の導体をティース606に集中巻きして形成されている。コイル608は、絶縁被覆テープ状の導体をティース603に集中巻きして形成されている。
奇数番目の各ティース603に巻かれた各コイル607には、図43に示されるように、周方向へ順番に相電流(U1、V1、W1)がこの順番で通電される。偶数番目の各ティース606に巻かれた各コイル608は、周方向へ順番に相電流(−V2、−W2、−U2)の順番で通電される(図43参照)。各相電流が各ティースに形成するアンペアターンのベクトルが図43に示される。結局、このモータのステータコイルは、6相集中巻き構造をもつ。ただし、ティース606に巻かれたコイル608のアンペアターンは、ティース603に巻かれたコイル607のアンペアターンの約半分となる。
各相電流に通電するインバータ507が図44に示される。相電流(U1及び−U2)が流れるコイル(607及び608)は直列に接続される。3相のインバータ507のU相ハーフリッジが相電流(U1及び−U2)を供給する。相電流(V1及び−V2)が流れるコイル(607及び708)は直列に接続される。3相のインバータ507のV相ハーフリッジが相電流(V1及び−V2)を供給する。相電流(W1及び−W2)が流れるコイル(607及び708)は直列に接続される。3相のインバータ507のW相ハーフリッジが相電流(W1及び−W2)を供給する。このようにすれば、通常の3相集中巻きに比べて磁束高周波数成分を低減することができるため鉄損、トルクリップルを低減することができる。
(巻装方法)
コイル(607及び608)の巻装方法が以下に説明される。
最初に、スロット開口Sを通じてコイル607がスロット604内に収容される。コイル607のワインディングは、あらかじめ巻いたコイルを2つのスロットに挿入し、その2つのスロット導体部間の周方向幅を減らしてティース603に密着させることにより実施される。その他、スロット開口Sから巻き線用のノズルを挿入して直接に集中巻きしてもよい。スロット開口Sの周方向幅が広いため、コイル607の巻装作業は容易である。
次に、あらかじめ巻いて成形されたコイル608を径方向外側に移動させることにより、コイル608がティース606に巻かれる。コイル608の周方向幅はスロット604の周方向幅よりも小さくされている。これにより、コイル608の巻装作業は非常に簡単となる。
1はモータである。2は回転軸である。3はステータである。33はロータである。31はステータコアである。32はステータコイルである。311はティースである。312はヨークである。321はティースコイルである。321Bはコイルエンドである。

Claims (20)

  1. 軟磁性のステータコアと、前記ステータコアに巻装されたステータコイルと、前記ステータコアに対して径方向へ小ギャップを隔てて相対回転自在に対面する軟磁性のロータコアとを有し、
    前記ステータコアは、前記ロータコアに向けて周方向所定ピッチで突出する多数のティースと、周方向に隣接する2つの前記ティースの間に配置された多数のスロットと、周方向に延在して前記各ティースの基端部を磁気的に結合するヨークとを有し、
    前記ステータコイルは、線状導体からなるコイル導体を前記多数のティースに別々に集中巻きされる多数のティースコイルを接続して構成される集中巻きモータにおいて、
    前記コイル導体は、厚さの4倍以上の幅をもつ絶縁被覆金属導体板からなるテープ状導体により構成され、
    前記テープ状導体は、前記テープ状導体の厚さ方向が前記ティースから遠ざかる方向に一致し、かつ、前記テープ状導体の幅方向が前記スロットの深さ方向にほぼ一致する姿勢で、前記ティースに集中巻きされていることを特徴とする集中巻きモータ。
  2. 前記テープ状導体は、前記スロットの径方向深さに略等しい最大幅を有する請求項1記載の集中巻きモータ。
  3. 前記ステータコイルは、前記ティースから遠ざかる向きに順番に巻かれた所定ターン数のコイル導体により構成されるコイルエンドを有し、
    前記コイルエンドは、第N(Nは自然数)番目のターンの前記テープ状導体と、第N+1番目のターンの前記テープ状導体との間に位置して前記コイルエンドを略径方向に貫通する冷却領域を有し、
    前記冷却領域は、前記第N番目のターンのテープ状導体と、前記第N+1番目のターンのテープ状導体から吸収した熱を外部に排出する請求項1記載の集中巻きモータ。
  4. 前記冷却領域は、前記コイルエンドを構成する各ターンの前記テープ状導体の間にそれぞれ形成されている請求項3記載の集中巻きモータ。
  5. 前記冷却領域は、前記コイルエンドを構成する前記テープ状導体の2つの主面の一方に隣接し、
    互いに隣接する2つの前記テープ状導体の2つの主面の他方は、互いに密着している請求項3記載の集中巻きモータ。
  6. 前記冷却領域は、冷却流体が前記コイルエンドを略径方向に貫通する流体通路からなる請求項3記載の集中巻きモータ。
  7. 前記冷却領域は、前記第N番目のターンのテープ状導体と、前記第N+1番目のターンのテープ状導体との間に挿入されて略径方向に延在する良熱伝導性の金属プレートにより形成されている請求項3記載の集中巻きモータ。
  8. 前記コイルエンドの前記コイル導体は、前記スロット内の前記テープ状導体よりも径方向外側へ幅広に形成されている請求項1記載の集中巻きモータ。
  9. 前記コイルエンドの軸方向外端面に近接する内端面をもつモータハウジングを有し、
    前記モータハウジングの内端面は、互いに周方向に隣接する2つの前記ティースコイルの間に位置して前記ステータコア側へ突出する突条を有する請求項1記載の集中巻きモータ。
  10. 前記スロット内の前記テープ状導体の幅は、前記ティースから離れるにつれて狭くなっている請求項1記載の集中巻きモータ。
  11. 前記テープ状導体の少なくとも内端部は、前記ティースの軸方向端面に隣接する位置にて折り曲げられて径方向に延在する請求項1記載の集中巻きモータ。
  12. 前記ティースは、径方向各部の周方向幅が略等しい主部と、前記主部に嵌め込まれる軟磁性の角形筒部とを有し、
    前記角形筒部は、端部から周方向外側へ突出して前記スロットの開口部を狭窄する軟磁性の爪部とを有し、
    前記爪部は、前記角形筒部と一体に形成され、
    前記ステータコイルは、前記角形筒部に集中巻きされている請求項1記載の集中巻きモータ。
  13. 前記角形筒部及び前記爪部は、軟磁性の粉末を成形してなる軟磁性粉末成形体からなる請求項12記載のモータ装置。
  14. 前記ステータコアは、帯状の軟磁性鋼板を周方向に湾曲させることにより構成され、
    前記ヨークは、互いに周方向に隣接する2つの前記ティースの間に設けられた中間ヨーク部を有し、
    前記中間ヨーク部の径方向内側部分は、曲げられて前記中間ヨーク部の径方向外側部分よりも軸方向一方側へ突出する請求項1記載の集中巻きモータ。
  15. 前記ステータコアは、非円形の外周縁をもつ複数の軟磁性鋼板を軸方向に積層して構成され、
    前記ステータコアの外周面は、互いに隣接する前記軟磁性鋼板の最大径部分を周方向一方側へ順次ずらして配置することにより形成された螺旋状の冷却流体通路を有する請求項1記載の集中巻きモータ。
  16. 前記ステータコアは、同一の略正方形の外周縁をもつ多数の軟磁性鋼板を軸方向に積層して構成され、
    積層方向方向における第N(Nは自然数)番目の前記軟磁性鋼板と積層方向における第N+1番目の前記軟磁性鋼板とは、所定角度だけ周方向にずれている請求項1記載の集中巻きモータ。
  17. 前記ステータコアは、モータ中心からの距離が大きい突部と、前記モータ中心からの距離が小さい底部とをそれぞれ有する複数の軟磁性鋼板によりそれぞれ構成される複数の鋼板群を軸方向に積層してなり、
    前記複数の鋼板群の一つを構成する前記複数の軟磁性鋼板の前記突部は、互いに周方向同一位置に配置され、
    前記複数の鋼板群は、互いに異なる周方向位置に配置された前記突部を有する請求項1記載の集中巻きモータ。
  18. 奇数番目の前記ティースは、前記ヨークと一体に形成され、
    偶数番目の前記ティースは、周方向両側に突出して前記ヨークに嵌合し、
    前記ステータコイルは、前記各ティースに集中巻きされた部分コイルを相ごとに接続して構成されている請求項1記載の集中巻きモータ。
  19. 前記各ティースは、前記ヨークと一体に形成され、
    奇数番目の前記ティースの先端部は、周方向両側に突出する鍔部を有し、
    偶数番目の前記ティースの先端部は、前記鍔部をもたないか又は前記奇数番目の鍔部よりも周方向突出量が小さい鍔部をもち、
    前記ステータコイルは、前記各ティースに集中巻きされたティースコイルを相ごとに接続して構成されている請求項1記載の集中巻きモータ。
  20. 前記ステータコイルは、電気角2π/3だけ離れたU、V、W相の前記ティースコイルからなり、
    前記3相のティースコイルは、前記各ティースに(U、−V、W、−U、V、−W及びU)の順番で巻かれる請求項19記載のモータ装置。
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