JP2010080932A - 太陽電池用透明導電膜及びその透明導電膜用組成物、多接合型太陽電池 - Google Patents
太陽電池用透明導電膜及びその透明導電膜用組成物、多接合型太陽電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010080932A JP2010080932A JP2009173397A JP2009173397A JP2010080932A JP 2010080932 A JP2010080932 A JP 2010080932A JP 2009173397 A JP2009173397 A JP 2009173397A JP 2009173397 A JP2009173397 A JP 2009173397A JP 2010080932 A JP2010080932 A JP 2010080932A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transparent conductive
- conductive film
- mass
- binder
- fine particles
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
Abstract
【課題】塗布型材料を使用した湿式塗工法によって作製することにより、多接合型太陽電池に使用する際に求められる、良好な光透過性、高い電気伝導性、低屈折率などの各要件を満たすことができるとともに、真空成膜法を用いずに作製することによりランニングコストの低減を図ることができる、透明導電膜を提供する。
【解決手段】本発明の太陽電池用透明導電膜は、多接合型太陽電池の光電変換層間に設けられ、導電性微粒子及びバインダを含む透明導電膜用組成物を湿式塗工法を用いて塗布して得られた塗膜を焼成することにより形成され、導電膜を構成する母材中には導電性成分が5〜95質量%の範囲内で存在し、導電膜の厚さが5〜200nmの範囲内であることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の太陽電池用透明導電膜は、多接合型太陽電池の光電変換層間に設けられ、導電性微粒子及びバインダを含む透明導電膜用組成物を湿式塗工法を用いて塗布して得られた塗膜を焼成することにより形成され、導電膜を構成する母材中には導電性成分が5〜95質量%の範囲内で存在し、導電膜の厚さが5〜200nmの範囲内であることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、2種類以上の光電変換層を重ねて変換効率を向上させる多接合型太陽電池において、光電変換層間に設けてセル出力を向上させる太陽電池用透明導電膜及びその透明導電膜用組成物、多接合型太陽電池に関するものである。
現在、環境保護の立場から、クリーンなエネルギーの研究開発が進められている。中でも太陽電池は、その資源である太陽光が無限であること、無公害であることなどから注目を集めている。従来、太陽電池による太陽光発電には、単結晶シリコンや多結晶シリコンのバルク状結晶を製造し、これをスライス加工して厚い板状の半導体として使用するバルク太陽電池が用いられてきた。しかし、バルク太陽電池に使用する上記シリコン結晶は、結晶の成長に多くのエネルギーと時間とを要し、かつ、続く製造工程においても複雑な工程が必要となるため量産効率が上がり難く、低価格の太陽電池を提供することが困難であった。
一方、厚さが数マイクロメートル以下のアモルファスシリコンなどの半導体を用いた薄膜半導体太陽電池(以下、薄膜太陽電池という。)は、ガラスやステンレススチールなどの安価な基板上に、光電変換層である半導体層を必要なだけ形成すればよい。従って、この薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製造コストの安さ、大面積化が容易であることなどから、今後の太陽電池の主流になると考えられている。
光電変換層がシリコン系材料で形成された薄膜太陽電池では、例えば、透明電極、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、裏面電極の順で形成された多接合型の構造をとることで発電効率を高めることが検討されている(例えば、特許文献1〜4、非特許文献1参照。)。特許文献1〜4や非特許文献1に示される構造では、アモルファスシリコンや多結晶シリコンが光電変換層を構成している。
光電変換層がシリコン系の材料によって構成される場合、光電変換層の吸光係数が比較的小さいことから、光電変換層が数マイクロメートルオーダーの膜厚では、入射光の一部は光電変換層を透過してしまい、透過した光は発電に寄与しない。
そのため、薄膜太陽電池を構成する各層の一つに、トップセルとボトムセルの間に中間膜として、透明導電膜が設けられている(例えば、特許文献1〜3、非特許文献1参照。)。
この透明導電膜は、本来であれば、トップセルを通過してボトムセル側へ入射する光の一部を、シリコン層とこの透明導電膜の屈折率差を利用して、波長選択的に反射させることを目的としている。例えば、アモルファスシリコン層(トップセル)−微結晶シリコン層(ボトムセル)のタンデム構造の太陽電池の場合、両光電変換層の界面に透明導電膜が設けられることにより、アモルファスシリコン層が高い変換効率を示す短波長域の光を、この透明導電膜が選択的に反射させる。反射した短波長域の光は再度アモルファスシリコン層に入射するため、発電に再度寄与する。これによって、同一のトップセル膜厚でも従来の構造に比べて実効的な光感度が増大する。一方、長波長域の光の多くはこの透明導電膜を透過し、長波長域の光に対して変換効率の高い微結晶シリコン層に入射する。
柳田祥三ほか著、「薄膜太陽電池の開発最前線 〜高効率化・量産化・普及促進に向けて〜」、株式会社エヌ・ティー・エス、2005年3月、P.113図1(a)
薄膜型太陽電池におけるこれまでの開発では、各層はスパッタ法等の真空成膜法によって形成されていた。しかし、一般に、大型の真空成膜装置を維持・運転するには多大なコストが必要とされていることから、この真空成膜法による製法を、湿式製膜法による製法に代えることによって、ランニングコストの大幅な改善が期待されている。
また、透明導電膜は、少なくとも、良好な光透過性、高い電気伝導性、低屈折率、耐スパッタ性などの要件を満たす必要があった。
更に、多接合型太陽電池の重要な特徴の1つとして、短絡電流密度は、各光電変換層で生じる短絡電流密度のうち、最も小さい短絡電流密度に制限されるというものがある。透明導電膜を用いてセル内部での光反射特性を調整し、各光電変換層で生じる短絡電流密度を最適化することで、セル全体でも短絡電流が増大することが知られている。
本発明の目的は、塗布型材料を使用した湿式塗工法によって作製することにより、多接合型太陽電池に使用する際に求められる、良好な光透過性、高い電気伝導性、低屈折率などの各要件を満たすことができるとともに、真空成膜法を用いずに作製することによりランニングコストの低減を図ることができる、太陽電池用透明導電膜を提供することにある。
本発明の別の目的は、光電変換層と透明導電膜との屈折率差に関係する透明導電膜の屈折率などの光学特性を容易に調整でき、光電変換層間の光反射特性の最適化が図ることができる、太陽電池用透明導電膜を提供することにある。
本発明の更に別の目的は、上記透明導電膜を形成するための透明導電膜用組成物及び上記透明導電膜を用いた多接合型太陽電池を提供することにある。
本発明者らは多接合型太陽電池の光電変換層間に設けられる透明導電膜に関して鋭意検討した結果、塗布型材料を使用して、微粒子とバインダが複合した成分を主成分とする塗膜を形成し、この塗膜を焼成することによる湿式塗工法によって、多接合型太陽電池に使用する際に求められる、良好な光透過性、高い電気伝導性、低屈折率などの各要件を満たす透明導電膜の作製が可能であり、真空成膜法を用いない手法として、透明導電膜の作製におけるランニングコストの低減が図ることができることを見出した。また、本発明者らは湿式塗工法で使用する塗布型材料はその配合割合等を調整することで、光電変換層と透明導電膜との屈折率差に関係する透明導電膜の屈折率などの光学特性を容易に調節することができるメリットがあり、光電変換層間の光反射特性を最適化することで、真空成膜法での作製では達成できなかった多接合型太陽電池の性能向上が実現可能であることを見出した。
本発明の第1の観点は、多接合型太陽電池の光電変換層間に設けられる太陽電池用透明導電膜において、導電膜が、導電性微粒子及びバインダを含む透明導電膜用組成物を湿式塗工法を用いて塗布して得られた塗膜を焼成することにより形成され、導電膜を構成する母材中には導電性成分が5〜95質量%の範囲内で存在し、導電膜の厚さが5〜200nmの範囲内であることを特徴とする。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に透明導電膜用組成物が100〜400℃の範囲内での加熱又は紫外線照射によって硬化するバインダを含むことを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第2の観点に基づく発明であって、更にバインダが、アクリル樹脂、アクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、シロキサンポリマ又は金属アルコキシドの加水分解体(ゾルゲルを含む)のいずれか1種以上を含むことを特徴とする。
本発明の第4の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に透明導電膜用組成物がシランカップリング剤、アルミカップリング剤及びチタンカップリング剤からなる群より選ばれた1種又は2種以上を含むことを特徴とする。
本発明の第5の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に導電性微粒子が、Zn,In,Sn,Sb,Si,Al,Ga,Co,Mg,Ca,Sr,Ba,Ce,Ti,Y及びZrからなる群より選ばれた1種又は2種以上の酸化物、水酸化物或いは複合化合物、又はこれら2種以上の混合物から構成された第1微粒子であることを特徴とする。
本発明の第6の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に導電性微粒子が、C,Si,Cu,Ni,Ag,Pd,Pt,Au,Ru,Rh及びIrからなる群より選ばれた1種又は2種以上を含有する混合合金からなるナノ粒子から構成された第2微粒子であることを特徴とする。
本発明の第7の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に導電性微粒子が、第1微粒子と第2微粒子の双方を混合させたものであることを特徴とする。
本発明の第8の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に湿式塗工法が、スプレーコーティング法、ディスペンサコーティング法、スピンコーティング法、ナイフコーティング法、スリットコーティング法、インクジェットコーティング法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法又はダイコーティング法のいずれかの方法であることを特徴とする。
本発明の第9の観点は、第1ないし第8の観点に基づく発明であって、更に屈折率が1.1〜2.0であることを特徴とする。
本発明の第10の観点は、第1ないし第9の観点に基づく太陽電池用透明導電膜が光電変換層間に設けられたことを特徴とする多接合型太陽電池である。
本発明の第11の観点は、第1ないし第9の観点に基づく太陽電池用透明導電膜を形成するための透明導電膜用組成物である。
本発明は、透明導電膜の作製において、塗布型材料を使用した湿式塗工法によって、多接合型太陽電池に使用する際に求められる、良好な光透過性、高い電気伝導性、低屈折率などの各要件を満たす透明導電膜の作製が可能であり、真空成膜法を用いない手法として、透明導電膜の作製におけるランニングコストの低減を図ることができる、という利点がある。
また、本発明は、光電変換層と透明導電膜との屈折率差に関係する透明導電膜の屈折率などの光学特性を容易に調整でき、光電変換層間の光反射特性の最適化が図れる、という別の利点がある。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
本発明の太陽電池用透明導電膜は、多接合型太陽電池の光電変換層間に設けられる。多接合型太陽電池は、図1に示すように、透明な基板11上に表面側電極層12が形成され、この電極層12上に第1の光電変換層としてアモルファスシリコン層13が形成される。そして、アモルファスシリコン層13の上に透明導電膜14が形成され、この透明導電膜14の上に、第2の光電変換層として微結晶シリコン層15が形成されて透明導電膜14が2つの光電変換層13,15に挟まれた構造となる。更に、微結晶シリコン層15の上に、裏面側電極層16が形成されている。
本発明の透明導電膜14は、導電性微粒子及びバインダを含む透明導電膜用組成物を湿式塗工法を用いて塗布して得られた塗膜を焼成することにより形成される。そして、導電膜を構成する母材中には導電性成分が5〜95質量%の範囲内で存在し、導電膜の厚さが5〜200nmの範囲内であることを特徴とする。ここで、導電性成分は、透明導電膜用組成物に含まれる導電性微粒子が焼成されてその形態が変化したものであり、母材は、透明導電膜用組成物に含まれるバインダの焼成後の残存成分を主成分として構成されたものである。
透明導電膜14がスパッタ法等の真空成膜法により形成される場合、膜の屈折率は、ターゲット材料の材質によって決まるため、太陽電池の光電変換層間に設けられる中間膜として好適な屈折率が得られ難く、高い屈折率となる傾向がある。一方、湿式塗工法を用いて形成される本発明の透明導電膜14では、導電性微粒子及びバインダと他の成分との混合物である透明導電膜用組成物を塗布、焼成することにより形成され、この透明導電膜14に導電性成分だけでなく、母材を存在させることによって、スパッタ法等の真空成膜法を用いた手法で作製された膜に比べて光の屈折率を低くすることができる。
また、従来スパッタ法のような真空成膜法により作製していた透明導電膜が塗布型材料を使用する手法で作製することができるため、ランニングコストの低減を図ることが可能となるという利点がある。更に、塗布型材料を使用することで、光電変換層と透明導電膜との屈折率差に関係する透明導電膜の屈折率などの光学特性を容易に調整できるという別の利点も有する。
母材中の導電性成分の割合を上記範囲内に規定したのは、下限値未満では十分な導電性が得られず、上限値を越えると上層及び下層で接する光電変換層との密着性が十分に得られないためである。また、上記範囲内から外れると所望の屈折率に調節することが難しいためである。母材中の導電性成分の好ましい割合は5〜95質量%であり、より好ましくは30〜85質量%である。
ここで、膜の厚さを上記範囲内としたのは、膜の厚さも、屈折率を調節することができる要素の一つであり、微結晶シリコン層との屈折率差を大きくすることができるためである。好ましい膜の厚さは20〜100nmである。
本発明における透明導電膜14の屈折率は1.1〜2.0に調節することが好ましい。上記範囲内であれば、微結晶シリコン層との屈折率差を大きくすることができ、短波長光のみを選択的にかつ効率的に反射させることができ、かつ長波長光の通過を良好にすることができる。このうち特に好ましい屈折率は1.3〜1.8である。
本発明に係る透明導電膜の形成に用いられる透明導電膜用組成物は、導電性微粒子及びバインダを含み、この導電性微粒子及びバインダが分散媒に分散した組成物である。
透明導電膜用組成物に含まれる導電性微粒子としては、その種類は特に制限されないが、例としては、Zn,In,Sn,Sb,Si,Al,Ga,Co,Mg,Ca,Sr,Ba,Ce,Ti,Y及びZrからなる群より選ばれた1種又は2種以上の酸化物、水酸化物或いは複合化合物、又はこれら2種以上の混合物から構成された第1微粒子を使用することができる。このうち、酸化錫粉末や酸化亜鉛粉末、それらに1種又は2種以上の金属をドープした化合物を使用することが好適である。例えば、ITO粉末(Indium doped Tin Oxide)やZnO粉末、ATO粉末(Antimony doped Tin Oxide)、AZO粉末(Aluminum doped Zinc Oxide)、IZO粉末(Indium doped Zinc Oxide)、TZO粉末(Tantalum doped Zinc Oxide)等が挙げられる。
また、微粒子は、C,Si,Cu,Ni,Ag,Pd,Pt,Au,Ru,Rh及びIrからなる群より選ばれた1種又は2種以上を含有する混合合金からなるナノ粒子から構成された第2微粒子を使用しても良い。
更に、微粒子は、第1微粒子と第2微粒子の双方を所望の割合で混合させたものを使用しても良い。
また、透明導電膜用組成物に含まれる固形分中に占める導電性微粒子の含有割合は、50〜90質量%の範囲内であることが好ましい。導電性微粒子の含有割合を上記範囲内としたのは、下限値未満では形成する透明導電膜の導電性が低下するためであり、上限値を越えると形成する透明導電膜の密着性が低下するためである。このうち、70〜90質量%の範囲内であることが特に好ましい。また、導電性微粒子の平均粒径は、分散媒中で安定性を保つため、10〜100nmの範囲内であることが好ましく、このうち、20〜60nmの範囲内であることが特に好ましい。
導電性微粒子は、目的とする多接合型太陽電池の構成や光電変換層と透明導電膜との屈折率差などの諸条件によって、使用する種類や割合が適宜選択される。
透明導電膜用組成物に含まれるバインダとしては、100〜400℃の範囲内での加熱又は紫外線照射によって硬化するものが使用される。硬化する加熱温度が上記範囲内であれば、塗膜を焼成して形成された透明導電膜中にこのバインダを起因とした成分が残存して母材の主成分を構成することができる。
具体的な種類としては、アクリル樹脂、アクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、アルコキシシランを加水分解したシロキサンポリマ、金属アルコキシドの加水分解体(ゾルゲルを含む)のうち、上記条件を満たした、1種又は2種以上を組み合わせたバインダを使用することができる。
上記種類のバインダを添加することで、低温での低いヘイズ率及び体積抵抗率の透明導電膜の形成を可能とし、透明導電膜の抵抗率を低くすることができ、更に、形成する透明導電膜の屈折率を調節することができる。
これらバインダの含有割合は、透明導電膜用組成物中の固形分に占める割合として5〜50質量%の範囲内が好ましい。バインダの含有割合を上記範囲内としたのは、下限値未満では形成する透明導電膜の導電性が低下するためであり、上限値を越えると形成する透明導電膜の密着性が低下するためである。このうち、10〜30質量%の範囲内が特に好ましい。
透明導電膜用組成物に含まれる分散媒の種類は特に制限はされないが、例としては、水の他に、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、ヘキサノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、エチレングリコールなどのグリコール類、エチルセロソルブなどのグリコールエーテル類などが挙げられる。また、これらの分散媒を2種類以上混合して使用することもできる。
分散媒の含有割合は良好な成膜性を得るために、80〜99質量%の範囲内であることが好ましい。
透明導電膜用組成物には、使用する他の成分に応じてカップリング剤を加えるのが好ましい。それは、導電性微粒子とバインダの結合性や、この透明導電膜用組成物により形成される透明導電膜と光電変換層との密着性向上のためである。カップリング剤としては、シランカップリング剤、アルミカップリング剤及びチタンカップリング剤などが挙げられ、これらを1種又は2種以上使用してもよい。
使用可能なシランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
また、使用可能なアルミカップリング剤としては、次の式(1)で示されるアセトアルコキシ基を含有するアルミカップリング剤が挙げられる。
チタンカップリング剤が加水分解性(例、テトラアルコキシチタン類)の場合には、加水分解・縮合生成物として使用することもできる。このうち、好ましい有機チタン化合物は、テトラアルコキシチタン類、及び次の構造式(2)〜式(8)で示されるチタンカップリング剤である。
また、本発明の透明導電膜用組成物には、使用する成分に応じて、界面活性剤やpH調整剤などの任意添加成分を更に含有させることができる。係る添加成分としては、界面活性剤(カチオン系、アニオン系、ノニオン系)、pH調整剤(有機酸又は無機酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オクチル酸、塩酸、硝酸、過塩素酸等、或いはアミン)などがある。
界面活性剤を含有させる場合の含有割合は導電性粉末に対して0.5〜2.0質量%が好ましく、pH調整剤を含有させる場合の含有割合は導電性粉末に対して0.5〜2.0質量%が好ましい。
透明導電膜用組成物は、導電性微粒子とバインダ、分散媒とを所望の割合で混合し、また、必要に応じて上述のカップリング剤やその他任意添加成分を加えて混合し、続いて、ビーズミル等を用いて、混合物中の微粒子を均一に分散させることにより調製される。
次に本発明の多接合型太陽電池の製造方法を説明する。
先ず、透明基板11を用意し、この基板上に表面電極層12を形成する。使用可能な透明基板11としてはガラス基板やアクリル樹脂、ポリカーボネートが挙げられる。形成する表面電極層12には、ITOやSnO2、ZnO、AZO等の透明で導電性を有する物質が使用される。なお、表面電極層12の形成方法は特に制限されず、従来から知られている方法で形成してよい。なお、表層に透明で導電性を有する膜が形成されたガラス基板11は市販されているので、そのような市販品を用いてもよい。
次いで、表面電極層12が形成された透明基板11上にアモルファスシリコン層13を形成する。このアモルファスシリコン層13の形成方法は特に制限されず、従来から知られているプラズマCVD法などの方法で形成してよい。
次に、アモルファスシリコン層13が設けられた基材上に、前述した透明導電膜用組成物を湿式塗工法により塗布する。ここでの塗布は焼成後の厚さが5〜200nm、好ましくは20〜100nmの厚さとなるようにする。続いて、この塗膜は温度20〜120℃、好ましくは25〜60℃で1〜30分間、好ましくは2〜10分間乾燥される。このようにして透明導電塗膜を形成する。
上記湿式塗工法は、スプレーコーティング法、ディスペンサコーティング法、スピンコーティング法、ナイフコーティング法、スリットコーティング法、インクジェットコーティング法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法又はダイコーティング法のいずれかであることが特に好ましいが、これに限られるものではなく、あらゆる方法を利用できる。
スプレーコーティング法は分散体を圧縮エアにより霧状にして基材に塗布したり、或いは分散体自体を加圧し霧状にして基材に塗布する方法であり、ディスペンサコーティング法は例えば分散体を注射器に入れこの注射器のピストンを押すことにより注射器先端の微細ノズルから分散体を吐出させて基材に塗布する方法である。スピンコーティング法は分散体を回転している基材上に滴下し、この滴下した分散体をその遠心力により基材周縁に拡げる方法であり、ナイフコーティング法はナイフの先端と所定の隙間をあけた基材を水平方向に移動可能に設け、このナイフより上流側の基材上に分散体を供給して基材を下流側に向って水平移動させる方法である。スリットコーティング法は分散体を狭いスリットから流出させて基材上に塗布する方法であり、インクジェットコーティング法は市販のインクジェットプリンタのインクカートリッジに分散体を充填し、基材上にインクジェット印刷する方法である。スクリーン印刷法は、パターン指示材として紗を用い、その上に作られた版画像を通して分散体を基材に転移させる方法である。オフセット印刷法は、版に付けた分散体を直接基材に付着させず、版から一度ゴムシートに転写させ、ゴムシートから改めて基材に転移させる、インクの撥水性を利用した印刷方法である。ダイコーティング法は、ダイ内に供給された分散体をマニホールドで分配させてスリットより薄膜上に押し出し、走行する基材の表面を塗工する方法である。ダイコーティング法には、スロットコート方式やスライドコート方式、カーテンコート方式がある。
次に、透明導電塗膜を有する基材を大気中若しくは窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で130〜400℃、好ましくは150〜350℃の温度に、5〜60分間、好ましくは15〜40分間保持して焼成する。これにより、アモルファスシリコン層13の上に透明導電膜14が形成される。
焼成温度を130〜400℃の範囲としたのは、130℃未満では、透明導電膜の表面抵抗値が高くなりすぎる不具合が生じるからである。また、400℃を越えると、低温プロセスという生産上のメリットを生かせない、即ち製造コストが増大し生産性が低下してしまうからである。また、特にアモルファスシリコン、微結晶シリコン、或いはこれらを用いたハイブリッド型シリコン太陽電池は比較的熱に弱く、焼成工程によって変換効率が低下するからである。
更に、塗膜を有する基材の焼成時間を上記範囲内としたのは、下限値未満では微粒子の焼結が不十分であるため充分な導電性が得られない不具合を生じ、上限値を越えるとアモルファスシリコン層が過度の加熱による発電性能の低下が生じるからである。
以上により、本発明の透明導電膜14を形成することができる。このように塗布型材料(透明導電膜用組成物)を使用して、微粒子とバインダが複合した成分を主成分とする塗膜を形成し、この塗膜を焼成することによる湿式塗工法によって、多接合型太陽電池に使用する際に求められる、良好な光透過性、高い電気伝導性、低屈折率などの各要件を満たす透明導電膜の作製が可能であり、真空成膜法を用いない手法として、透明導電膜の作製におけるランニングコストの低減を図ることができる。
また、湿式塗工法で使用する塗布型材料(透明導電膜用組成物)は、その配合割合等を調整することで、光電変換層と透明導電膜との屈折率差に関係する透明導電膜の屈折率などの光学特性を容易に調節することができるメリットがあり、光電変換層間の光反射特性を最適化することで、真空成膜法での作製では達成できなかった多接合型太陽電池の性能向上が実現可能である。
次に、透明導電膜14の上に微結晶シリコン層15を形成する。この微結晶シリコン層15の形成方法は特に制限されず、従来から知られているプラズマCVD法などの方法で形成してよい。
最後に、微結晶シリコン層15の上に裏面側電極層16を形成することにより、多接合型太陽電池10が得られる。この多接合型薄膜太陽電池10では透明基板11が受光面となる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
先ず、透明基板11には10cm角のガラスを用意し、表面側電極層12としてSnO2を用いた。この際の表面側電極層12の膜厚は800nm、シート抵抗は10Ω/□、ヘイズ率は15〜20%とした。
先ず、透明基板11には10cm角のガラスを用意し、表面側電極層12としてSnO2を用いた。この際の表面側電極層12の膜厚は800nm、シート抵抗は10Ω/□、ヘイズ率は15〜20%とした。
次いで、表面側電極層12の上から、プラズマCVD法を用いてアモルファスシリコン層13を300nmの厚さで成膜した。
次に、透明導電膜用組成物を以下のように調製した。
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.1、粒子径0.03μmのITO粉末を1.0質量部、バインダとしてエチルシリケートを加水分解したシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示される有機チタンカップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした。
なお、上記導電性微粒子の平均粒子径の測定方法については、以下の通り個数平均より算出した。先ず、対象微粒子の電子顕微鏡写真を撮影した。撮影に使用する電子顕微鏡については、粒子径の大きさ、粉末の種類によって、適宜SEMやTEMを使い分けた。次に、得られた電子顕微鏡写真から、1000個程度の各粒子の直径を測定し、頻度分布のデータを得た。そして、累積頻度が50%(D50)の数値を平均粒子径とした。
この混合物をダイノーミル(横型ビーズミル)により、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、2時間稼働させて、混合物中の微粒子を分散させることにより、透明導電膜用組成物を得た。
続いて、アモルファスシリコン層13の上に、得られた透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が80nmとなるように塗工し、塗膜を200℃で30分で焼き付けることにより、透明導電膜14を成膜した。また、焼成後の膜厚は、断面をSEMにより撮影した写真により測定した。焼成して得られた透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。なお、焼付け時の温度については、10cm角のガラス板の角の4点の温度を測定し、平均値が設定温度の±5℃に入る条件とした。
続いて、透明導電膜14の上に、プラズマCVD法を用いて微結晶シリコン層15を1.7μmの厚さで成膜し、更に裏面側電極層16として、ZnO膜を80nm、Ag膜を300nmの厚さでそれぞれスパッタ法により成膜した。
このように作製された多接合型薄膜シリコン太陽電池に入射光としてAM1.5の光を100mW/cm2の光照度で照射し、そのときの短絡電流密度と変換効率を測定した。なお、短絡電流密度と変換効率の値については、実施例1の値を1.0とし、以下の実施例2〜49及び比較例1〜比較例5の短絡電流密度と変換効率の値を、この実施例1の値に対する相対値で表した。また、分光エリプソメーター(J.A. Woollam Japan社製;M-2000DI)を用い、同装置付属の解析ソフトウェア「WVASE32」を使用し、あらかじめSEM断面で観察した膜厚を入力することにより、多接合型薄膜シリコン太陽電池の透明導電膜14の600nm波長における屈折率を測定した。その結果を次の表4に示す。
<実施例2>
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.03μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(1)に示されるアルミ系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が90nmとなるように塗工した以外は実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.03μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(1)に示されるアルミ系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が90nmとなるように塗工した以外は実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例3>
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が50nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が50nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例4>
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのZnO粉末を1.0質量部、バインダとしてアクリル樹脂を0.2質量部、カップリング剤としてビニルトリエトキシシランを0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が60nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのZnO粉末を1.0質量部、バインダとしてアクリル樹脂を0.2質量部、カップリング剤としてビニルトリエトキシシランを0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が60nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例5>
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でAl/(Al+Zn)=0.1、粒子径0.03μmのAZO粉末を0.8質量部、バインダとしてセルロース樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒として酢酸ブチルカルビトールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が30nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が8/2であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でAl/(Al+Zn)=0.1、粒子径0.03μmのAZO粉末を0.8質量部、バインダとしてセルロース樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒として酢酸ブチルカルビトールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が30nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が8/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例6>
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.05、粒子径0.02μmのITO粉末を1.2質量部、バインダとしてエポキシ樹脂を0.3質量部、カップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを0.02質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が12/3であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.05、粒子径0.02μmのITO粉末を1.2質量部、バインダとしてエポキシ樹脂を0.3質量部、カップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを0.02質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が12/3であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例7>
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05、粒子径0.02μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてポリエステル樹脂を0.5質量部、カップリング剤として上記式(5)に示されるチタン系カップリング剤を0.03質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が50nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/5であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05、粒子径0.02μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてポリエステル樹脂を0.5質量部、カップリング剤として上記式(5)に示されるチタン系カップリング剤を0.03質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が50nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/5であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例8>
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.05、粒子径0.03μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.2質量部、バインダとしてアクリルウレタン樹脂を0.8質量部、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを0.01質量部添加し、更に分散媒としてイソホロンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が12/8であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.05、粒子径0.03μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.2質量部、バインダとしてアクリルウレタン樹脂を0.8質量部、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを0.01質量部添加し、更に分散媒としてイソホロンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が12/8であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例9>
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのMgO粉末を0.8質量部、バインダとしてポリスチレン樹脂を0.6質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてシクロヘキサノンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が8/6であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのMgO粉末を0.8質量部、バインダとしてポリスチレン樹脂を0.6質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてシクロヘキサノンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が8/6であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例10>
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのTiO2粉末を1.0質量部、バインダとしてポリ酢酸ビニル樹脂を0.5質量部、カップリング剤として上記式(6)に示されるチタン系カップリング剤を0.03質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/5であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのTiO2粉末を1.0質量部、バインダとしてポリ酢酸ビニル樹脂を0.5質量部、カップリング剤として上記式(6)に示されるチタン系カップリング剤を0.03質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/5であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例11>
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのAg粉末を0.8質量部、バインダとしてポリビニルアルコール樹脂を0.8質量部、カップリング剤として上記式(7)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が50nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が8/8であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのAg粉末を0.8質量部、バインダとしてポリビニルアルコール樹脂を0.8質量部、カップリング剤として上記式(7)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が50nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が8/8であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例12>
表1に示すように、導電性微粒子としてAg/Pd=9/1、粒子径0.02μmのAg−Pd合金粉末を0.5質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.7質量部、カップリング剤として上記式(7)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が50nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が5/7であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子としてAg/Pd=9/1、粒子径0.02μmのAg−Pd合金粉末を0.5質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.7質量部、カップリング剤として上記式(7)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が50nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が5/7であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例13>
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのAu粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアミド樹脂を0.8質量部、カップリング剤として上記式(8)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/8であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのAu粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアミド樹脂を0.8質量部、カップリング剤として上記式(8)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/8であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例14>
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのRu粉末を0.8質量部、バインダとして塩化ビニル樹脂を1.0質量部、カップリング剤として上記式(8)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が8/10であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのRu粉末を0.8質量部、バインダとして塩化ビニル樹脂を1.0質量部、カップリング剤として上記式(8)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が8/10であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例15>
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのRh粉末を1.2質量部、バインダとしてアクリレート樹脂を1.0質量部、カップリング剤として上記式(8)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が12/10であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのRh粉末を1.2質量部、バインダとしてアクリレート樹脂を1.0質量部、カップリング剤として上記式(8)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が12/10であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例16>
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.1、粒子径0.03μmのITO粉末を1.0質量部、バインダとしてポリカーボネート樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.1、粒子径0.03μmのITO粉末を1.0質量部、バインダとしてポリカーボネート樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例17>
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてシクロヘキサノンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が90nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表1に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてシクロヘキサノンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が90nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例18>
表2に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.03μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてポリウレタン樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.03μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてポリウレタン樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例19>
表2に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.05、粒子径0.02μmのITO粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアセタール樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.05、粒子径0.02μmのITO粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアセタール樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例20>
表2に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05、粒子径0.03μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてエチルセルロース樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05、粒子径0.03μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてエチルセルロース樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例21>
表2に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.05、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.0質量部、バインダとしてAlのメトキシ加水分解体を0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてメタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.05、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.0質量部、バインダとしてAlのメトキシ加水分解体を0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてメタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例22>
表2に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂とポリアミド樹脂を7:3の割合で混合したものを0.2質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてイソホロンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂とポリアミド樹脂を7:3の割合で混合したものを0.2質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてイソホロンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例23>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのSi粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのSi粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤としてγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例24>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのGa粉末を1.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてシクロヘキサノンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのGa粉末を1.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてシクロヘキサノンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例25>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのCo粉末を1.0質量部、バインダとしてエチルセルロース樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのCo粉末を1.0質量部、バインダとしてエチルセルロース樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例26>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのCa粉末を1.0質量部、バインダとしてポリカーボネート樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのCa粉末を1.0質量部、バインダとしてポリカーボネート樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例27>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのSr粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアセタール樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのSr粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアセタール樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例28>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのBa(OH)2粉末を1.0質量部、バインダとしてポリウレタン樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのBa(OH)2粉末を1.0質量部、バインダとしてポリウレタン樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例29>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのCe粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアミド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのCe粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアミド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例30>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのY粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(5)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのY粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(5)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例31>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのZr粉末を1.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(5)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてシクロヘキサノンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのZr粉末を1.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(5)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてシクロヘキサノンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例32>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのSn(OH)2粉末を1.0質量部、バインダとしてエチルセルロース樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(6)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのSn(OH)2粉末を1.0質量部、バインダとしてエチルセルロース樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(6)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例33>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのMgOとZnO2を5:5の割合で混合した粉末を1.0質量部、バインダとしてポリカーボネート樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(6)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのMgOとZnO2を5:5の割合で混合した粉末を1.0質量部、バインダとしてポリカーボネート樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(6)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例34>
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのC粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアセタール樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(7)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表2に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのC粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアセタール樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(7)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例35>
表3に示すように、導電性微粒子として粒子径0.01μmのSiO2粉末を1.0質量部、バインダとしてポリウレタン樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(7)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として粒子径0.01μmのSiO2粉末を1.0質量部、バインダとしてポリウレタン樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(7)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例36>
表3に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのCu粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアミド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(8)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのCu粉末を1.0質量部、バインダとしてポリアミド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(8)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてキシレンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例37>
表3に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのNi粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(8)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのNi粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(8)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例38>
表3に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのPt粉末を1.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(1)に示されるアルミ系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてシクロヘキサノンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として粒子径0.02μmのPt粉末を1.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(1)に示されるアルミ系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてシクロヘキサノンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例39>
表3に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのIr粉末を1.0質量部、バインダとしてエチルセルロース樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(1)に示されるアルミ系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として粒子径0.03μmのIr粉末を1.0質量部、バインダとしてエチルセルロース樹脂を0.2質量部、カップリング剤として上記式(1)に示されるアルミ系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてヘキサンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が70nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例40>
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.4質量部、バインダとしてポリカーボネート樹脂を0.6質量部、カップリング剤として上記式(1)に示されるアルミ系カップリング剤と上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を5:5の割合で混合したものを0.04質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が110nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が14/6であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.4質量部、バインダとしてポリカーボネート樹脂を0.6質量部、カップリング剤として上記式(1)に示されるアルミ系カップリング剤と上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を5:5の割合で混合したものを0.04質量部添加し、更に分散媒としてトルエンを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスピンコーティング法により焼成後の膜厚が110nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が14/6であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例41>
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.1、粒子径0.02μmのITO粉末を1.2質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.3質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスプレーコーティング法により焼成後の膜厚が100nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が12/3であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.1、粒子径0.02μmのITO粉末を1.2質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.3質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスプレーコーティング法により焼成後の膜厚が100nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が12/3であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例42>
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.1、粒子径0.03μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.2質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.3質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をディスペンサコーティング法により焼成後の膜厚が100nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が12/3であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.1、粒子径0.03μmのPTO(PドープSnO2)粉末を1.2質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.3質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をディスペンサコーティング法により焼成後の膜厚が100nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が12/3であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例43>
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.3質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をナイフコーティング法により焼成後の膜厚が80nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/3であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.3質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をナイフコーティング法により焼成後の膜厚が80nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/3であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例44>
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.05、粒子径0.02μmのITO粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.3質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスリットコーティング法により焼成後の膜厚が80nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/3であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.05、粒子径0.02μmのITO粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.3質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスリットコーティング法により焼成後の膜厚が80nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/3であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例45>
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05、粒子径0.03μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.3質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をインクジェットコーティング法により焼成後の膜厚が80nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/3であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05、粒子径0.03μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.3質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をインクジェットコーティング法により焼成後の膜厚が80nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/3であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例46>
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.05、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を5.0質量部、バインダとしてアクリル樹脂を5.0質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.05質量部添加し、更に分散媒としてエチレングリコールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をグラビア印刷法により焼成後の膜厚が120nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が50/50であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.05、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を5.0質量部、バインダとしてアクリル樹脂を5.0質量部、カップリング剤として上記式(2)に示されるチタン系カップリング剤を0.05質量部添加し、更に分散媒としてエチレングリコールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をグラビア印刷法により焼成後の膜厚が120nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が50/50であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例47>
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのATO粉末を6.0質量部、バインダとしてエチルセルロース樹脂を6.0質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.05質量部添加し、更に分散媒として酢酸ブチルカルビトールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスクリーン印刷法により焼成後の膜厚が190nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が60/60であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのATO粉末を6.0質量部、バインダとしてエチルセルロース樹脂を6.0質量部、カップリング剤として上記式(4)に示されるチタン系カップリング剤を0.05質量部添加し、更に分散媒として酢酸ブチルカルビトールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をスクリーン印刷法により焼成後の膜厚が190nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が60/60であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例48>
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を6.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂を5.0質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.05質量部添加し、更に分散媒としてエチレングリコールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をオフセット印刷法により焼成後の膜厚が160nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が60/50であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのPTO(PドープSnO2)粉末を6.0質量部、バインダとしてアルキッド樹脂を5.0質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.05質量部添加し、更に分散媒としてエチレングリコールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をオフセット印刷法により焼成後の膜厚が160nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が60/50であった。その結果を次の表4に示す。
<実施例49>
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をダイコーティング法により焼成後の膜厚が80nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
表3に示すように、導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.1、粒子径0.02μmのATO粉末を1.0質量部、バインダとしてシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示されるチタン系カップリング剤を0.02質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした透明導電膜用組成物を用い、この透明導電膜用組成物をダイコーティング法により焼成後の膜厚が80nmとなるように塗工した以外は、実施例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。なお、このときの透明導電膜における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が10/2であった。その結果を次の表4に示す。
<比較例1>
アモルファスシリコン層13の上に、実施例1の透明導電膜用組成物を塗工する代わりに、マグネトロンスパッタリング法を用い、基板温度150℃の条件で、1×1021cm-3程度のガリウムが添加されたZnOを厚さ80nmとなるように成膜した以外は、実施例1と同様に多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を次の表5に示す。
アモルファスシリコン層13の上に、実施例1の透明導電膜用組成物を塗工する代わりに、マグネトロンスパッタリング法を用い、基板温度150℃の条件で、1×1021cm-3程度のガリウムが添加されたZnOを厚さ80nmとなるように成膜した以外は、実施例1と同様に多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を次の表5に示す。
<比較例2>
アモルファスシリコン層13の上に、実施例1の透明導電膜用組成物を塗工する代わりに、比較例1と同様に、マグネトロンスパッタリング法を用い、基板温度150℃の条件で、1×1021cm-3程度のガリウムが添加されたZnOを厚さ250nmとなるように成膜した後に、この成膜後の基板を液温が15℃に保たれた0.5質量%HCl水溶液に15秒浸漬してエッチングした以外は、実施例1と同様に多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を次の表5に示す。
アモルファスシリコン層13の上に、実施例1の透明導電膜用組成物を塗工する代わりに、比較例1と同様に、マグネトロンスパッタリング法を用い、基板温度150℃の条件で、1×1021cm-3程度のガリウムが添加されたZnOを厚さ250nmとなるように成膜した後に、この成膜後の基板を液温が15℃に保たれた0.5質量%HCl水溶液に15秒浸漬してエッチングした以外は、実施例1と同様に多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を次の表5に示す。
<比較例3>
比較例1のガリウムが添加されたZnOの代わりに、マグネトロンスパッタリング法を用い、基板温度150℃の条件で、1×1021cm-3程度のアルミニウムが添加されたZnOを厚さ50nmとなるように成膜した以外は、比較例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を次の表5に示す。
比較例1のガリウムが添加されたZnOの代わりに、マグネトロンスパッタリング法を用い、基板温度150℃の条件で、1×1021cm-3程度のアルミニウムが添加されたZnOを厚さ50nmとなるように成膜した以外は、比較例1と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を次の表5に示す。
<比較例4>
比較例2のガリウムが添加されたZnOの代わりに、マグネトロンスパッタリング法を用い、基板温度150℃の条件で、1×1021cm-3程度のアルミニウムが添加されたZnOを厚さ250nmとなるように成膜した以外は、比較例2と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を次の表5に示す。
比較例2のガリウムが添加されたZnOの代わりに、マグネトロンスパッタリング法を用い、基板温度150℃の条件で、1×1021cm-3程度のアルミニウムが添加されたZnOを厚さ250nmとなるように成膜した以外は、比較例2と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を次の表5に示す。
<比較例5>
1×1021cm-3程度のアルミニウムが添加されたZnOを厚さ30nmとなるように成膜した以外は、比較例3と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を次の表5に示す。
1×1021cm-3程度のアルミニウムが添加されたZnOを厚さ30nmとなるように成膜した以外は、比較例3と同様にして多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を次の表5に示す。
なお、上記実施例では、シリコンを発電層としたシリコン型太陽電池を使用したが、本発明については多接合型太陽電池であれはシリコン型太陽電池に限定されず、CIGS・CIGSS・CIS系太陽電池、CdTe、Cd系太陽電池、有機薄膜系太陽電池といった種類にも適用できる。
10 多接合型太陽電池
11 透明基板
12 表面側電極層
13 アモルファスシリコン層
14 透明導電膜
15 微結晶シリコン層
16 裏面側電極層
11 透明基板
12 表面側電極層
13 アモルファスシリコン層
14 透明導電膜
15 微結晶シリコン層
16 裏面側電極層
Claims (11)
- 多接合型太陽電池の光電変換層間に設けられる太陽電池用透明導電膜において、
前記導電膜が、導電性微粒子及びバインダを含む透明導電膜用組成物を湿式塗工法を用いて塗布して得られた塗膜を焼成することにより形成され、
前記導電膜を構成する母材中には導電性成分が5〜95質量%の範囲内で存在し、前記導電膜の厚さが5〜200nmの範囲内である
ことを特徴とする太陽電池用透明導電膜。 - 透明導電膜用組成物が100〜400℃の範囲内での加熱又は紫外線照射によって硬化するバインダを含む請求項1記載の太陽電池用透明導電膜。
- バインダが、アクリル樹脂、アクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、シロキサンポリマ又は金属アルコキシドの加水分解体(ゾルゲルを含む)のいずれか1種以上を含む請求項2記載の太陽電池用透明導電膜。
- 透明導電膜用組成物がシランカップリング剤、アルミカップリング剤及びチタンカップリング剤からなる群より選ばれた1種又は2種以上を含む請求項1記載の太陽電池用透明導電膜。
- 導電性微粒子が、Zn,In,Sn,Sb,Si,Al,Ga,Co,Mg,Ca,Sr,Ba,Ce,Ti,Y及びZrからなる群より選ばれた1種又は2種以上の酸化物、水酸化物或いは複合化合物、又はこれら2種以上の混合物から構成された第1微粒子である請求項1記載の太陽電池用透明導電膜。
- 導電性微粒子が、C,Si,Cu,Ni,Ag,Pd,Pt,Au,Ru,Rh及びIrからなる群より選ばれた1種又は2種以上を含有する混合合金からなるナノ粒子から構成された第2微粒子である請求項1記載の太陽電池用透明導電膜。
- 導電性微粒子が、第1微粒子と第2微粒子の双方を混合させたものである請求項1記載の太陽電池用透明導電膜。
- 湿式塗工法が、スプレーコーティング法、ディスペンサコーティング法、スピンコーティング法、ナイフコーティング法、スリットコーティング法、インクジェットコーティング法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法又はダイコーティング法のいずれかの方法である請求項1記載の太陽電池用透明導電膜。
- 屈折率が1.1〜2.0である請求項1ないし8いずれか1項に記載の太陽電池用透明導電膜。
- 請求項1ないし9いずれか1項に記載の太陽電池用透明導電膜が光電変換層間に設けられたことを特徴とする多接合型太陽電池。
- 請求項1ないし9いずれか1項に記載の太陽電池用透明導電膜を形成するための透明導電膜用組成物。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009173397A JP2010080932A (ja) | 2008-08-27 | 2009-07-24 | 太陽電池用透明導電膜及びその透明導電膜用組成物、多接合型太陽電池 |
PCT/JP2009/004168 WO2010023920A1 (ja) | 2008-08-27 | 2009-08-27 | 太陽電池用透明導電膜及びその透明導電膜用組成物、多接合型太陽電池 |
DE112009002056T DE112009002056T5 (de) | 2008-08-27 | 2009-08-27 | Transparenter elektrisch leitfähiger Film für Solarzellen, Zusammensetzung für transparente elektrisch leitfähige Filme und Mehrfach-Solarzellen |
CN2009801422135A CN102197492A (zh) | 2008-08-27 | 2009-08-27 | 太阳能电池用透明导电膜及其透明导电膜用组合物、多接合型太阳能电池 |
US12/737,679 US20110139228A1 (en) | 2008-08-27 | 2009-08-27 | Transparent electroconductive film for solar cell, composition for transparent electroconductive film and multi-junction solar cell |
CN201510688545.0A CN105513670A (zh) | 2008-08-27 | 2009-08-27 | 太阳能电池用透明导电膜及其透明导电膜用组合物、多接合型太阳能电池 |
US14/100,511 US20140090699A1 (en) | 2008-08-27 | 2013-12-09 | Transparent electroconductive film for solar cell, composition for transparent electroconductive film and multi-junction solar cell |
US15/050,020 US20160172531A1 (en) | 2008-08-27 | 2016-02-22 | Transparent electroconductive film for solar cell, composition for transparent electroconductive film and multi-junction solar cell |
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008218338 | 2008-08-27 | ||
JP2009173397A JP2010080932A (ja) | 2008-08-27 | 2009-07-24 | 太陽電池用透明導電膜及びその透明導電膜用組成物、多接合型太陽電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010080932A true JP2010080932A (ja) | 2010-04-08 |
Family
ID=42210965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009173397A Withdrawn JP2010080932A (ja) | 2008-08-27 | 2009-07-24 | 太陽電池用透明導電膜及びその透明導電膜用組成物、多接合型太陽電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010080932A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112349801A (zh) * | 2020-10-16 | 2021-02-09 | 泰州隆基乐叶光伏科技有限公司 | 叠层电池的中间串联层及生产方法、叠层电池 |
-
2009
- 2009-07-24 JP JP2009173397A patent/JP2010080932A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112349801A (zh) * | 2020-10-16 | 2021-02-09 | 泰州隆基乐叶光伏科技有限公司 | 叠层电池的中间串联层及生产方法、叠层电池 |
CN112349801B (zh) * | 2020-10-16 | 2023-12-01 | 泰州隆基乐叶光伏科技有限公司 | 叠层电池的中间串联层及生产方法、叠层电池 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20160172531A1 (en) | Transparent electroconductive film for solar cell, composition for transparent electroconductive film and multi-junction solar cell | |
JP5979211B2 (ja) | 電極形成用組成物及び該組成物を用いた電極の形成方法 | |
JP5884486B2 (ja) | 太陽電池の反射防止膜用組成物、太陽電池の反射防止膜、太陽電池の反射防止膜の製造方法、及び太陽電池 | |
JP5544774B2 (ja) | 多接合型太陽電池 | |
WO2010023920A1 (ja) | 太陽電池用透明導電膜及びその透明導電膜用組成物、多接合型太陽電池 | |
JP5810548B2 (ja) | 太陽電池用複合膜付き透明基板およびその製造方法 | |
JP2010087479A (ja) | サブストレート型太陽電池用の複合膜及びその製造方法 | |
JP2012216814A (ja) | 薄膜太陽電池向け透明導電膜用組成物および透明導電膜 | |
JP2011222953A (ja) | 透明導電膜形成用組成物及び太陽電池用の複合膜の形成方法並びに該方法により形成された複合膜 | |
JP5893251B2 (ja) | 太陽電池用複合膜の製造方法 | |
JP5493469B2 (ja) | スーパーストレート型薄膜太陽電池用の複合膜及びその製造方法 | |
JP5515499B2 (ja) | サブストレート型太陽電池用の複合膜及びその製造方法 | |
JP2012190856A (ja) | 太陽電池向け透明導電膜用組成物および透明導電膜 | |
JP2010080932A (ja) | 太陽電池用透明導電膜及びその透明導電膜用組成物、多接合型太陽電池 | |
JP2012151387A (ja) | 太陽電池向け透明導電膜用組成物および透明導電膜 | |
JP5413214B2 (ja) | 透明導電膜形成用導電性酸化物微粒子分散液及び該分散液を用いて形成された透明導電膜、複合膜及びその製造方法 | |
JP5407989B2 (ja) | 太陽電池用複合膜の形成方法 | |
JP2012009840A (ja) | 太陽電池用の複合膜の形成方法及び該方法により形成された複合膜 | |
JP2012209525A (ja) | 太陽電池向け透明導電膜用組成物および透明導電膜 | |
JP2011151291A (ja) | 透明導電膜、複合膜及びその製造方法 | |
JP2011192804A (ja) | 太陽電池の製造方法 | |
JP2011192799A (ja) | 太陽電池の製造方法 | |
JP2012151388A (ja) | 太陽電池向け透明導電膜用組成物および透明導電膜 | |
JP2011192802A (ja) | 太陽電池の製造方法 | |
JP2012094828A (ja) | 太陽電池向け透明導電膜用組成物および透明導電膜 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20121002 |