JP2011192802A - 太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極同士間の良好な導通を得ることによって、発電の際の電気抵抗を下げ、発電効率を向上させた太陽電池を製造する方法を提供する。
【解決手段】表面に表面側電極層が形成された透明基板の表面側電極層上に、アモルファスシリコン又は微結晶シリコンのいずれか一方又は双方からなる光電変換層を形成し、光電変換層上に裏面側透明電極層を形成する太陽電池の製造方法において、裏面側透明電極層を形成した後に、裏面側透明電極層上にプラズマを照射し、裏面側透明電極層上に照射するプラズマの出力を0.5〜5.0W/cm2にすることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、シリコン系の薄膜型又は多接合型の太陽電池の製造方法に関する。
現在、環境保護の立場から、クリーンなエネルギーの研究開発が進められている。中でも太陽電池は、その資源である太陽光が無限であること、無公害であること等から注目を集めている。従来、太陽電池による太陽光発電には、単結晶シリコンや多結晶シリコンのバルク状結晶を製造し、これをスライス加工して厚い板状の半導体として使用するバルク太陽電池が用いられてきた。しかし、バルク太陽電池に使用する上記シリコン結晶は、結晶の成長に多くのエネルギーと時間とを要し、かつ、続く製造工程においても複雑な工程が必要となるため量産効率が上がり難く、低価格の太陽電池を提供することが困難であった。
一方、厚さが数マイクロメートル以下のアモルファスシリコン等の半導体を用いた薄膜半導体太陽電池(以下、薄膜太陽電池という。)は、ガラスやステンレススチール等の安価な基板上に、光電変換層である半導体層を必要なだけ形成すればよい。従って、この薄膜太陽電池は、薄型で軽量、製造コストの安さ、大面積化が容易であること等から、今後の太陽電池の主流になると考えられている。
薄膜太陽電池は、その構造によってスーパーストレート型やサブストレート型があり、透光性基板側から光を入射させるスーパーストレート型太陽電池では、通常、基板−透明電極−光電変換層−裏面電極の順で形成された構造をとる。光電変換層がシリコン系材料で形成されたスーパーストレート型太陽電池では、例えば、透明電極、アモルファスシリコン、多結晶シリコン、裏面電極の順で形成された構造をとることで発電効率を高めることが検討されている(例えば、非特許文献1参照。)。この非特許文献1に示される構造では、アモルファスシリコンや多結晶シリコンが光電変換層を構成する。
特に光電変換層がシリコン系の材料によって太陽電池が構成されている場合、上記材料による光電変換層の吸光係数が比較的小さいことから、光電変換層が数マイクロメートルオーダーの膜厚では、入射光の一部が光電変換層を透過してしまい、透過した光は発電に寄与しない。そこで、裏面電極を反射膜とするか、或いは裏面電極の上に反射膜を形成し、吸収しきれず光電変換層を透過した光を反射膜によって反射させ、再び光電変換層に戻すことで発電効率を向上させることが一般に行われている。
柳田祥三ほか著、「薄膜太陽電池の開発最前線 〜高効率化・量産化・普及促進に向けて〜」、株式会社エヌ・ティー・エス、2005年3月、P.113図1(a)
また、薄膜太陽電池において、発電効率を向上させるためには、各電極自体の電気抵抗を低下させることや、光電変換層と電極間又は電極同士間の良好な接触性又は導通性が求められる。しかし、従来の薄膜太陽電池では、電極の形成過程で、電極内に有機物等の導電性を阻害する物質が混入したり、或いは電極形成材料に含まれる有機物等が電極内に残存することによって電極自体の電気抵抗が上がるという問題があった。更に、太陽電池の製造過程で、電極表面に有機物等の導電性を阻害する物質が付着し、電極同士間の導通が妨げられることによって発電の際の電気抵抗が上がり、発電効率が低下するという問題があった。
本発明の目的は、電極同士間の良好な導通を得ることによって、発電の際の電気抵抗を下げ、発電効率を向上させた太陽電池を製造する方法を提供することにある。
本発明の第1の観点は、表面に表面側電極層が形成された透明基板の表面側電極層上に、アモルファスシリコン又は微結晶シリコンのいずれか一方又は双方からなる光電変換層を形成し、光電変換層上に裏面側透明電極層を形成する太陽電池の製造方法において、裏面側透明電極層を形成した後に、裏面側透明電極層上にプラズマを照射し、裏面側透明電極層上に照射するプラズマの出力を0.5〜5.0W/cm2にすることを特徴とする。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更にプラズマの照射方式が反応性イオンエッチング法又はダイレクトプラズマ法であることを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第1又は第2の観点に基づく製造方法によって得られる太陽電池である。
本発明の第1の観点の製造方法では、表面に表面側電極層が形成された透明基板の表面側電極層上に、アモルファスシリコン又は微結晶シリコンのいずれか一方又は双方からなる光電変換層を形成し、光電変換層上に裏面側透明電極層を形成する太陽電池の製造方法において、裏面側透明電極層を形成した後に、裏面側透明電極層上にに特定出力でプラズマを照射する。これにより、電極同士間の接触性又は導通性を改善し、発電の際の電気抵抗を下げ、発電効率を向上させた太陽電池を製造することができる。
本発明の薄膜太陽電池の断面を模式的に表した図である。 実施例における光電変換層表面にテープでマスキングを行った状態を示す上面図を模式的に表した図である。 実施例における評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池の接触抵抗を測定する状態を示す図である。
次に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。本発明の太陽電池の製造方法は、図1に示すように、表面に表面側電極層12が形成された透明基板11の上記表面側電極層12上に、アモルファスシリコン又は微結晶シリコンのいずれか一方又はその双方からなる光電変換層13を形成し、この光電変換層13上に裏面側透明電極層14を形成するものである。そして、この裏面側透明電極層14上に裏面側反射電極層16を設けた構造を持つ。
透明基板11には、ガラス、セラミックス又は高分子材料からなる透光性基板のいずれか、或いはガラス、セラミックス、高分子材料及びシリコンからなる群より選ばれた2種類以上の透光性積層体を使用することができる。高分子基板としては、ポリイミドやPET(ポリエチレンテレフタレート)等の有機ポリマーにより形成された基板が挙げられる。
表面側電極層12は、基板11側から入射する光を光電変換層13へ透過させるとともに、電極として機能する透明で導電性を有する膜である。この表面側電極層12としては、例えば、ITO(酸化インジウム−酸化錫系複合酸化物)、ATO(酸化アンチモン−酸化錫系複合酸化物)、SnO2(酸化錫)、ZnO(酸化亜鉛)、IZO(酸化インジウム−酸化亜鉛系複合酸化物)、AZO(酸化アルミニウム−酸化亜鉛系複合酸化物)等の膜が挙げられる。また表面側電極層12は、ZnO,In23,SnO2,CdO,TiO2,CdIn24,Cd2SnO4又はZn2SnO4のいずれかに、Sn,Sb,F又はAlのいずれかをドープした金属酸化物の群から選ばれた1種又は2種以上の金属酸化物により構成してもよい。上記表面側電極層12は、例えば、熱CVD法、スパッタ法、真空蒸着法、湿式塗工法等の従来から知られている方法で形成してよく、特に限定されるものではない。表面側電極層12を湿式塗工法により形成する場合には、後述の裏面側透明電極層14を湿式塗工法で形成する場合と同様にして行われる。なお、上記ZnOは、高い光透過性、低抵抗性、可塑性を有し、低価格であるため、表面側電極層12の材料として好適である。
上記表面側電極層12上には、光により発電する光電変換層13が形成される。この光電変換層13は、アモルファスシリコン又は微結晶シリコンのいずれか一方又はその双方により構成される。この実施の形態では、光電変換層13は、アモルファスシリコン半導体により形成された第1光電変換層と、微結晶シリコン半導体により形成された第2光電変換層とを有する。具体的には、第1光電変換層は、基板11側から順にp型a−Si(アモルファスシリコン)、i型a−Si(アモルファスシリコン)及びn型a−Si(アモルファスシリコン)が積層されたp−i−n型のアモルファスシリコン層である。また、第2光電変換層は、第1光電変換層側から順にp型μc−Si(微結晶シリコン)、i型μc−Si(微結晶シリコン)及びn型μc−Si(微結晶シリコン)が積層されたp−i−n型の微結晶シリコン層である。
このように光電変換層13にi型a−Si(第1光電変換層)とi型μc−Si(第2光電変換層)とを用いたタンデム型太陽電池は、光吸収波長が異なる2種類の半導体を積層した構造であり、太陽光スペクトルを有効に利用できる。ここで、本明細書において、『微結晶』とは、完全な結晶状態のみならず、部分的に非結晶(アモルファス)状態を含むことを意味するものとする。
なお、光電変換層がアモルファスシリコン層又は微結晶シリコン層のいずれか一方からなる単接合型か、或いはアモルファスシリコン層又は微結晶シリコン層のいずれか一方又は双方を複数含む多接合型のいずれの形態もとり得る。また、p型a−SiC:H(アモルファス炭化シリコン)/i型a−Si/n型μc−Siのような構造もとり得る。それらは特に限定されるものではないが、プラズマCVD法のような従来から知られている方法で形成することができる。更に、例えば上記タンデム型構造の例で示すと、第1光電変換層(アモルファスシリコン光電変換ユニット)と第2光電変換層(微結晶シリコン光電変換ユニット)との間に、中間層を形成してもよい。この中間層には、表面側電極層12や裏面側透明電極層14に用いられるような材料を用いることが好ましい。
光電変換層13上には、裏面側透明電極層14が形成される。裏面側透明電極層14は特に限定されるものではないが、スパッタ法、真空蒸着法、熱CVD法、湿式塗工法等の従来から知られている方法で形成してよい。この裏面側透明電極層14は、光電変換層13と裏面側反射電極層16との相互拡散を抑制し、かつ裏面側反射電極層16の反射効率を高めるために設けられる。なお、光電変換層13上に裏面側透明電極層14を形成する前に、光電変換層13の表面に、後述する条件と同一条件でプラズマを照射しても良い。これにより、裏面側透明電極層14との接触面となる、光電変換層13表面の付着有機物等の導電性を阻害する物質を除去し、光電変換層13と裏面側透明電極層14間の接触性又は導通性を改善することができ、その結果、発電の際の電気抵抗を下げ、太陽電池の発電効率を向上させることができる。
湿式塗工法を用いた第1の方法としては、光電変換層13上に導電性微粒子とバインダ成分とを一緒に含有させて調製した透明導電膜用組成物を湿式塗工法を用いて塗布し、その後焼成することにより裏面側透明電極層14が形成される。
また、湿式塗工法を用いた第2の方法としては、光電変換層13上にバインダ成分を含まない導電性微粒子分散液を湿式塗工法を用いて塗布することにより、導電性微粒子の塗膜を形成した後、この導電性微粒子の塗膜上に導電性微粒子を含まないバインダ分散液を湿式塗工法を用いて含浸し、焼成することにより裏面側透明電極層14が形成される。
第1の方法における透明導電膜用組成物は、導電性微粒子を含み、この導電性微粒子が分散媒に分散した組成物である。透明導電膜用組成物に含まれる導電性微粒子としては、ITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウム−酸化錫系複合酸化物)、ATO(Antimony Tin Oxide:酸化アンチモン−酸化錫系複合酸化物)の酸化錫粉末やAl、Co、Fe、In、Sn、Ga及びTiからなる群より選ばれた1種又は2種以上の金属を含有する酸化亜鉛粉末等が好ましい。このうち、ITO、ATO、AZO(Aluminum Zinc Oxide:アルミドープ酸化亜鉛)、IZO(Indium Zinc Oxide:酸化インジウム−酸化亜鉛系複合酸化物)、TZO(Tin Zinc Oxide:錫含有酸化亜鉛系複合酸化物)が特に好ましい。
また、透明導電膜用組成物に含まれる分散媒としては、水の他、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類やエチレングリコール等のグリコール類、エチルセロソルブ等のグリコールエーテル類等が挙げられる。
また、透明導電膜用組成物に含まれる固形分中に占める導電性微粒子の含有割合は、50〜90質量%の範囲内であることが好ましい。導電性微粒子の含有割合を上記範囲内としたのは、下限値未満では導電性が低下するため好ましくなく、上限値を越えると密着性が低下するため好ましくないからである。このうち、70〜90質量%の範囲内であることが特に好ましい。また、導電性微粒子の平均粒径は、分散媒中で安定性を保つため、10〜100nmの範囲内であることが好ましく、このうち、20〜60nmの範囲内であることが特に好ましい。
透明導電膜用組成物は、加熱により硬化するポリマー型バインダ又はノンポリマー型バインダのいずれか一方又は双方を含む組成物である。ポリマー型バインダとしては、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリウレタン、アクリルウレタン、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、セルロース及びシロキサンポリマ等が挙げられる。またポリマー型バインダには、アルミニウム、シリコン、チタン、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銀、銅、亜鉛、モリブデン又は錫の金属石鹸、金属錯体或いは金属アルコキシドの加水分解体が含まれることが好ましい。この金属アルコキシドの加水分解体にはゾルゲルを含む。ノンポリマー型バインダとしては、金属石鹸、金属錯体、金属アルコキシド、ハロシラン類、2−アルコキシエタノール、β−ジケトン及びアルキルアセテート等が挙げられる。また金属石鹸、金属錯体又は金属アルコキシドに含まれる金属は、アルミニウム、シリコン、チタン、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銀、銅、亜鉛、モリブデン、錫、インジウム又はアンチモンである。これらポリマー型バインダ、ノンポリマー型バインダが、加熱により硬化することで、低温での低いヘイズ率及び体積抵抗率の裏面側透明電極層14の形成を可能とする。これらバインダの含有割合は、透明導電膜用組成物中の固形分に占める割合として5〜50質量%の範囲内が好ましく、10〜30質量%の範囲内が特に好ましい。
透明導電膜用組成物は、使用する他の成分に応じてカップリング剤を加えるのが好ましい。それは導電性微粒子とバインダの結合性及びこの透明導電膜用組成物により形成される裏面側透明電極層14と、光電変換層13或いは裏面側反射電極層16との密着性向上のためである。カップリング剤としては、シランカップリング剤、アルミカップリング剤及びチタンカップリング剤等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリエトキシキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。またアルミカップリング剤としては、次の式(1)で示されるアセトアルコキシ基を含有するアルミカップリング剤が挙げられる。更にチタンカップリング剤としては、次の式(2)〜(4)で示されるジアルキルパイロホスファイト基を有するチタンカップリング剤や、次の式(5)で示されるジアルキルホスファイト基を有するチタンカップリング剤が挙げられる。
Figure 2011192802
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上記透明導電膜用組成物を用いて裏面側透明電極層14を形成するには、先ず透明導電膜用組成物を光電変換層13上に湿式塗工法により塗布して焼成後の厚さが0.03〜0.5μm、好ましくは0.05〜0.3μmの範囲内となるように成膜する。ここで、裏面側透明電極層14の厚さを0.03〜0.5μmの範囲に限定したのは、0.03μm未満又は0.5μmを越えると増反射効果が十分に得られないからである。次にこの積層体を大気中若しくは窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で120〜400℃の温度に5〜60分間保持して焼成することにより裏面側透明電極層14が形成される。
上記湿式塗工法は、スプレーコーティング法、ディスペンサコーティング法、スピンコーティング法、ナイフコーティング法、スリットコーティング法、インクジェットコーティング法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法又はダイコーティング法のいずれかであることが特に好ましいが、これに限られるものではなく、あらゆる方法を利用できる。
スプレーコーティング法は分散体を圧縮エアにより霧状にして基材に塗布したり、或いは分散体自体を加圧し霧状にして基材に塗布する方法であり、ディスペンサコーティング法は例えば分散体を注射器に入れこの注射器のピストンを押すことにより注射器先端の微細ノズルから分散体を吐出させて基材に塗布する方法である。スピンコーティング法は分散体を回転している基材上に滴下し、この滴下した分散体をその遠心力により基材周縁に拡げる方法であり、ナイフコーティング法はナイフの先端と所定の隙間をあけた基材を水平方向に移動可能に設け、このナイフより上流側の基材上に分散体を供給して基材を下流側に向って水平移動させる方法である。スリットコーティング法は分散体を狭いスリットから流出させて基材上に塗布する方法であり、インクジェットコーティング法は市販のインクジェットプリンタのインクカートリッジに分散体を充填し、基材上にインクジェット印刷する方法である。スクリーン印刷法は、パターン指示材として紗を用い、その上に作られた版画像を通して分散体を基材に転移させる方法である。オフセット印刷法は、版に付けた分散体を直接基材に付着させず、版から一度ゴムシートに転写させ、ゴムシートから改めて基材に転移させる、インクの撥水性を利用した印刷方法である。ダイコーティング法は、ダイ内に供給された分散体をマニホールドで分配させてスリットより薄膜上に押し出し、走行する基材の表面を塗工する方法である。ダイコーティング法には、スロットコート方式やスライドコート方式、カーテンコート方式がある。
第2の方法におけるバインダ成分を含まない導電性微粒子分散液は、導電性微粒子が分散媒に分散した分散液である。なお、導電性微粒子分散液の調製に使用する導電性微粒子及び分散媒は、上記第1の方法における透明導電膜用組成物で使用した導電性微粒子及び分散媒と同種のものを使用することができる。
導電性微粒子分散液は、使用する他の成分に応じてカップリング剤を加えるのが好ましい。それは導電性微粒子とバインダの結合性及びこの導電性微粒子分散液とバインダ分散液とで形成される裏面側透明電極層14と、光電変換層13或いは裏面側反射電極層16との密着性向上のためである。なお、導電性微粒子分散液の調製に使用するカップリング剤は、上記第1の方法における透明導電膜用組成物で使用したカップリング剤と同種のものを使用することができる。
また、導電性微粒子を含まないバインダ分散液は、バインダ成分として、加熱により硬化するポリマー型バインダ又はノンポリマー型バインダのいずれか一方又は双方を含む。これらポリマー型バインダ、ノンポリマー型バインダが、加熱により硬化することで、低温での低いヘイズ率及び体積抵抗率の裏面側透明電極層14の形成を可能とする。バインダ分散液中のこれらバインダの含有割合は、0.01〜50質量%の範囲内が好ましく、0.5〜20質量%の範囲内が特に好ましい。なお、バインダ分散液の調製に使用するポリマー型バインダ及びノンポリマー型バインダは、上記第1の方法における透明導電膜用組成物で使用したポリマー型バインダ及びノンポリマー型バインダと同種のものを使用することができる。
バインダ分散液の調製には、上記導電性微粒子分散液の調製に用いた分散媒と同種の分散媒を使用するのが好ましい。分散媒の含有割合は均一な膜を形成するために、50〜99.99質量%の範囲内であることが好ましい。
また、使用する成分に応じて、低抵抗化剤や水溶性セルロース誘導体などを加えることが好ましい。低抵抗化剤としては、コバルト、鉄、インジウム、ニッケル、鉛、錫、チタン及び亜鉛の鉱酸塩及び有機酸塩からなる群より選ばれた1種又は2種以上が好ましい。例えば、酢酸ニッケルと塩化第二鉄の混合物、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸錫と塩化アンチモンの混合物、硝酸インジウムと酢酸鉛の混合物、アセチル酢酸チタンとオクチル酸コバルトの混合物などが挙げられる。これら低抵抗化剤の含有割合は0.1〜10質量%が好ましい。また、水溶性セルロース誘導体の添加により、形成される透明電極層における透明性も向上する。水溶性セルロース誘導体としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。水溶性セルロース誘導体の添加量は、0.1〜10質量%の範囲内が好ましい。
上記導電性微粒子分散液及びバインダ分散液を用いて裏面側透明電極層14を形成する方法には、導電性微粒子とバインダ成分の双方を含む第1層を下層とし、主にバインダ成分からなる第2層を上層とする形成方法と、導電性微粒子とバインダ成分の双方を含む第1層を下層とし、バインダ成分を含まない第2層を上層とする方法がある。
前者の形成方法で形成された裏面側透明電極層は、導電性酸化物微粒子層の全表面がバインダ層で被覆された状態で形成されるため、経時変化が少ないという利点がある。この形成方法では、先ず、光電変換層13上に、上記導電性微粒子分散液を湿式塗工法により塗布し、温度20〜120℃、好ましくは25〜60℃で1〜30分間、好ましくは2〜10分間乾燥させることにより、導電性微粒子の塗膜を形成する。
次に、導電性微粒子の塗膜の全表面をバインダ分散液で完全に被覆するように塗布する。また、ここでの塗布は、塗布するバインダ分散液中のバインダ成分の質量が、塗布した導電性酸化物微粒子の塗膜中に含まれる微粒子の総質量に対し、0.5〜10の質量比(塗布するバインダ分散液中のバインダ成分の質量/導電性酸化物微粒子の質量)となるように塗布するのが好ましい。下限値未満では十分な密着性が得られ難く、上限値を越えると表面抵抗が増大しやすい。上記導電性酸化物微粒子の分散液及びバインダ分散液の塗布は、焼成後の裏面側透明電極層の厚さが0.01〜0.5μm、好ましくは0.03〜0.1μmの厚さとなるように塗布する。バインダ分散液を含浸させた後、温度20〜120℃、好ましくは25〜60℃で1〜30分間、好ましくは2〜10分間乾燥させて、透明導電塗膜を形成する。
最後に、塗膜を有する基材を大気中若しくは窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で130〜400℃、好ましくは150〜350℃の温度に、5〜60分間、好ましくは15〜40分間保持して焼成することにより裏面側透明電極層14が形成される。
一方、後者の形成方法で形成された裏面側透明電極層は、変換効率を決める因子の一つであるフィルファクターを増大させるのに効果的である。この形成方法では、先ず、光電変換層13上に、上記導電性微粒子分散液を湿式塗工法により塗布して導電性微粒子の塗膜を形成する。ここでの塗布は焼成後の裏面側透明電極層の厚さが0.01〜0.5μm、好ましくは0.05〜0.1μmの厚さとなるように塗布し、温度20〜120℃、好ましくは25〜60℃で1〜30分間、好ましくは2〜10分間乾燥させることにより、導電性微粒子の塗膜を形成する。
次に、導電性微粒子の塗膜上に、上記バインダ分散液を湿式塗工法により含浸させる。このとき、焼成後に形成される裏面側透明電極層14のうち、バインダ成分を含まない第2層が第1層の体積の1〜30%露出するように、バインダ分散液を導電性微粒子の塗膜の所定の深さまで完全に含浸させる。また、ここでの塗布は、塗布するバインダ分散液中のバインダ成分の質量が、塗布した導電性微粒子の塗膜中に含まれる微粒子の総質量に対し、0.05〜0.5の質量比(塗布するバインダ分散液中のバインダ成分の質量/導電性微粒子の質量)となるように塗布するのが好ましい。下限値未満では十分な密着性が得られ難く、上限値を越えると表面抵抗が増大し易い。なお、バインダ分散液を含浸させる前に、上記形成した導電性微粒子の塗膜の表面に、後述する条件と同一条件でプラズマを照射しても良い。2つの分散液を用い、これらを別工程で塗布して行うため、導電性微粒子の塗膜を形成した後、バインダ分散液を含浸させる際に、導電性微粒子の塗膜表面に付着した有機物等が原因となって、形成後の裏面側透明電極層内に有機物が混入する場合がある。電極内に有機物が混入すると、電極自体の電気抵抗が上がり、その結果、太陽電池の発電効率が低下する。このため、導電性微粒子の塗膜上に後述する特定範囲の出力でプラズマの照射を行うのが好ましい。バインダ分散液を含浸させた後、温度20〜120℃、好ましくは25〜60℃で1〜30分間、好ましくは2〜10分間乾燥させて、透明導電塗膜を形成する。
最後に、塗膜を有する基材を大気中若しくは窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で130〜400℃、好ましくは150〜350℃の温度に、5〜60分間、好ましくは15〜40分間保持して焼成することにより裏面側透明電極層14が形成される。
本発明の特徴ある構成は、裏面側透明電極層14の形成後、この裏面側透明電極層14上にプラズマを照射し、裏面側透明電極層14上に照射するプラズマの出力を0.5〜5.0W/cm2にするところにある。この特定出力でプラズマを照射することにより、裏面側反射電極層16との接触面となる、裏面側透明電極層14表面の付着有機物等の導電性を阻害する物質を除去し、裏面側透明電極層14と裏面側反射電極層16間の接触性又は導通性を改善することができる。これにより、発電の際の電気抵抗を下げ、太陽電池の発電効率を向上させることができる。
照射するプラズマの出力を上記範囲とする理由は、下限値未満では光電変換層表面の付着有機物を十分に除去することができず、一方、上限値を越えると裏面側透明電極層、更には光電変換層へダメージを与えてしまい、結果として、電気抵抗が上昇してしまうため、太陽電池の発電効率の向上が見込めないからである。上記範囲のうち、照射するプラズマの出力は、1.0〜4.5W/cm2の範囲にするのが好ましい。
また、裏面側透明電極層14上へのプラズマ照射は、アルゴンガス、窒素ガス又は酸素ガス雰囲気の下、1×10-1〜1×102Paの減圧下で行うのが好ましい。これらのガス雰囲気で行うのは、プラズマ照射時に、ガス中の特定成分が表面層と反応をするのを防ぐためである。また、減圧下で行うのが好ましい理由は、反応系内での気体分子が多いとプラズマ照射の効率が悪くなるからである。プラズマの照射時間は、30〜300秒の範囲とするのが好ましい。下限値未満では裏面側透明電極層表面の付着有機物を十分に除去することができず、一方、上限値を越えると裏面側透明電極層、更には光電変換層へダメージを与えてしまう場合があるからである。
プラズマの照射方式としては、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching、RIE)法又はダイレクトプラズマ(Direct Plasma、DP)法が好ましい。反応性イオンエッチング法とは、プラズマを照射する対象物の表面に付着する有機物に、O2プラズマ(ラジカル)が作用し、有機物が分解されてCO、CO2、H2Oが形成されることにより、表面付着物が除去されるといった原理を利用するプラズマの照射方式である。反応性イオンエッチング法が好ましいのは、特に、有機物の除去が必要である場合に効果的だからである。また、ダイレクトプラズマ法とは、プラズマを照射する対象物の表面に存在する付着物に、プラズマ照射で発生したイオンが直接突き当たり、物理的に表面から付着物を除去するといった原理を利用するプラズマの照射方式である。ダイレクトプラズマ法が好ましいのは、対象物の表面に存在する付着物が有機物である場合のみならず、無機物等が混在する場合にも効果的だからである。
裏面側透明電極層14上には、裏面側反射電極層16が形成される。この裏面側反射電極層16は、吸収しきれず光電変換層13を透過した光を反射させ、再度光電変換層13に戻すことで発電効率を向上させる役割を果たすため、高い拡散反射率が要求される。このため裏面側反射電極層16は、反射率の高い金属が好ましい。この金属としては、銀、鉄、クロム、タンタル、モリブデン、ニッケル、アルミニウム、コバルト又はチタン等の金属、又はこれらの金属の合金、或いはニクロム又はステンレス等の合金が例示される。この裏面側反射電極層16は、特に限定されないが、例えば、熱CVD法、スパッタ法、真空蒸着法、湿式塗工法などの従来から知られている方法で形成してよい。裏面側反射電極層16を湿式塗工法により形成する場合には、金属ナノ粒子が分散媒に分散した電極用組成物を用いる。この電極用組成物は、金属ナノ粒子が分散媒に分散することにより調製された組成物である。上記金属ナノ粒子は、金属元素中の銀の割合が75質量%以上、好ましくは80質量%以上である。金属元素中の銀の割合を75質量%以上の範囲としたのは、75質量%未満ではこの電極用組成物を用いて形成された裏面側反射電極層16の反射率が低下してしまうからである。また金属ナノ粒子は炭素骨格が炭素数1〜3の有機分子主鎖の保護剤で化学修飾される。金属ナノ粒子を化学修飾する保護剤の有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数を1〜3の範囲としたのは、炭素数が4以上であると加熱により保護剤が脱離或いは分解(分離・燃焼)し難く、上記裏面側反射電極層16内に有機残渣が多く残り、変質又は劣化して裏面側反射電極層16の導電性及び反射率が低下してしまうからである。
金属ナノ粒子は一次粒径10〜50nmの範囲内の金属ナノ粒子を数平均で70%以上、好ましくは75%以上含有することが好適である。一次粒径10〜50nmの範囲内の金属ナノ粒子の含有量を、数平均で全ての金属ナノ粒子100%に対して、70質量%未満では、金属ナノ粒子の比表面積が増大して有機物の占める割合が大きくなる。このため、加熱により脱離或いは分解(分離・燃焼)し易い有機分子であっても、この有機分子の占める割合が多いため、裏面側反射電極層16内に有機残渣が多く残る。この残渣が変質又は劣化して裏面側反射電極層16の導電性及び反射率が低下したり、或いは金属ナノ粒子の粒度分布が広くなり裏面側反射電極層16の密度が低下するおそれがある。また、裏面側反射電極層16の導電性及び反射率が低下してしまうからである。更に一次粒径と金属ナノ粒子の経時安定性(経年安定性)との相関より、上記金属ナノ粒子の一次粒径を10〜50nmの範囲内とした。
この金属ナノ粒子を含む電極用組成物中に有機高分子、金属酸化物、金属水酸化物、有機金属化合物及びシリコーンオイルからなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加物を更に含むことが好ましい。添加物として電極用組成物中に含まれる有機高分子、金属酸化物、金属水酸化物、有機金属化合物又はシリコーンオイルが用いられる。これにより、基材との化学的な結合又はアンカー効果の増大、或いは加熱して焼成する工程における金属ナノ粒子と基材との濡れ性の改善が図られ、導電性を損なうことなく、基材との密着性を向上させることができる。また、この電極用組成物を用いて裏面側反射電極層16を形成すると、金属ナノ粒子間の焼結による粒成長を調整することができる。この電極用組成物を用いた裏面側反射電極層16の形成では、成膜時に真空プロセスを必要としないため、プロセスの制約が小さく、また製造設備のランニングコストを大幅に低減することができる。
添加物の含有量は金属ナノ粒子を構成する銀ナノ粒子の質量の0.1〜20%、好ましくは0.2〜10%である。添加物の含有量が0.1%未満では平均直径の大きな気孔が出現したり、気孔の密度が高くなるおそれがある。添加物の含有量が20%を越えると形成した裏面側反射電極層16の導電性に悪影響を及ぼし、体積抵抗率が2×10-5Ω・cmを越える不具合を生じる。
添加物として使用する有機高分子としては、ポリビニルピロリドン(Polyvinylpyrrolidone;以下、PVPという。)、PVPの共重合体及び水溶性セルロースからなる群より選ばれた1種又は2種以上が使用される。具体的には、PVPの共重合体としては、PVP−メタクリレート共重合体、PVP−スチレン共重合体、PVP−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。また水溶性セルロースとしては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース等のセルロースエーテルが挙げられる。
添加物として使用する金属酸化物としては、アルミニウム、シリコン、チタン、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銀、銅、亜鉛、モリブデン、錫、インジウム及びアンチモンからなる群より選ばれた少なくとも1種を含む酸化物或いは複合酸化物が好適である。複合酸化物とは具体的にはITO(Indium Tin Oxide:酸化インジウム−酸化錫系複合酸化物)、ATO(Antimony Tin Oxide:酸化アンチモン−酸化錫系複合酸化物)、IZO(Indium Zic Oxide:酸化インジウム−酸化亜鉛系複合酸化物)、AZO(Aluminum Zinc Oxide:酸化アルミニウム−酸化亜鉛系複合酸化物)等である。
添加物として使用する金属水酸化物としては、アルミニウム、シリコン、チタン、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銀、銅、亜鉛、モリブデン、錫、インジウム及びアンチモンからなる群より選ばれた少なくとも1種を含む水酸化物が好適である。
添加物として使用する有機金属化合物としては、シリコン、チタン、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銀、銅、亜鉛、モリブデン及び錫からなる群より選ばれた少なくとも1種を含む金属石鹸、金属錯体或いは金属アルコキシドが好適である。例えば、金属石鹸は、酢酸クロム、ギ酸マンガン、クエン酸鉄、ギ酸コバルト、酢酸ニッケル、クエン酸銀、酢酸銅、クエン酸銅、酢酸錫、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、酢酸モリブデン等が挙げられる。また金属錯体はアセチルアセトン亜鉛錯体、アセチルアセトンクロム錯体、アセチルアセトンニッケル錯体等が挙げられる。また金属アルコキシドはチタニウムイソプロポキシド、メチルシリケート、イソアナトプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
添加物として使用するシリコーンオイルとしては、ストレートシリコーンオイル並びに変性シリコーンオイルの双方を用いることができる。変性シリコーンオイルは更にポリシロキサンの側鎖の一部に有機基を導入したもの(側鎖型)、ポリシロキサンの両末端に有機基を導入したもの(両末端型)、ポリシロキサンの両末端のうちのどちらか一方に有機基を導入したもの(片末端型)並びにポリシロキサンの側鎖の一部と両末端に有機基を導入したもの(側鎖両末端型)を用いることができる。変性シリコーンオイルには反応性シリコーンオイルと非反応性シリコーンオイルとがあるが、その双方の種類ともに本発明の添加物として使用することができる。なお、反応性シリコーンオイルとは、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシ変性、カルビノール変性、メルカプト変性、並びに異種官能基変性(エポキシ基、アミノ基、ポリエーテル基)を示し、非反応性シリコーンオイルとは、ポリエーテル変性、メチルスチリル基変性、アルキル変性、高級脂肪酸エステル変性、フッ素変性、並びに親水特殊変性を示す。
一方、電極用組成物を構成する金属ナノ粒子のうち、銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子は、金、白金、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、銅、錫、インジウム、亜鉛、鉄、クロム及びマンガンからなる群より選ばれた1種の粒子又は2種以上の混合組成又は合金組成からなる金属ナノ粒子を更に含有することが好ましい。この銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子は全ての金属ナノ粒子100質量%に対して0.02質量%以上かつ25質量%未満とすることが好ましく、0.03質量%〜20質量%とすることが更に好ましい。これは銀ナノ粒子以外の粒子の含有量が0.02質量%以上かつ25質量%未満の範囲内においては、耐候性試験(温度100℃かつ湿度50%の恒温恒湿槽に1000時間保持する試験)後の裏面電極層16の導電性及び反射率が耐候性試験前と比べて悪化しないからである。
また電極用組成物中の銀ナノ粒子を含む金属ナノ粒子の含有量は、金属ナノ粒子及び分散媒からなる電極用組成物100質量%に対して2.5〜95.0質量%含有することが好ましく、3.5〜90質量%含有することが更に好ましい。電極用組成物100質量%に対する含有割合が95.0質量%を越えると電極用組成物の湿式塗工時にインク或いはペーストとしての必要な流動性を失ってしまうからである。
また裏面側反射電極層16を形成するための電極用組成物を構成する分散媒は、全ての分散媒100質量%に対して、1質量%以上、好ましくは2質量%以上の水と、2質量%以上、好ましくは3質量%以上の水と相溶する溶剤、例えば、アルコール類とを含有することが好適である。例えば、分散媒が水及びアルコール類のみからなる場合、水を2質量%含有するときはアルコール類を98質量%含有し、アルコール類を2質量%含有するときは水を98質量%含有する。更に分散媒、即ち金属ナノ粒子表面に化学修飾している保護分子は、水酸基(−OH)又はカルボニル基(−C=O)のいずれか一方又は双方を含有する。水の含有量を全ての分散媒100質量%に対して1質量%以上の範囲が好適であるとした。これは、水の含有量が2質量%未満では、電極用組成物を湿式塗工法により塗工して得られた膜を低温で焼結し難くなるためである。更に、焼成後の裏面側反射電極層16の導電性と反射率が低下してしまうからである。なお、水酸基(−OH)が銀ナノ粒子等の金属ナノ粒子を化学修飾する保護剤に含有されると、電極用組成物の分散安定性に優れ、塗膜の低温焼結にも効果的な作用がある。また、カルボニル基(−C=O)が銀ナノ粒子等の金属ナノ粒子を化学修飾する保護剤に含有されると、上記と同様に電極用組成物の分散安定性に優れ、塗膜の低温焼結にも効果的な作用がある。分散媒に用いる水と相溶する溶剤としては、アルコール類が好ましい。このうち、上記アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセロール、イソボニルヘキサノール及びエリトリトールからなる群より選ばれた1種又は2種以上を用いることが特に好ましい。
裏面側反射電極層16を形成するための金属ナノ粒子を含む電極用組成物を製造する方法は以下の通りである。
(a) 銀ナノ粒子を化学修飾する保護剤の有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数を3とする場合
先ず硝酸銀を脱イオン水等の水に溶解して金属塩水溶液を調製する。一方、クエン酸ナトリウムを脱イオン水等の水に溶解させて得られた濃度10〜40%のクエン酸ナトリウム水溶液に、窒素ガス等の不活性ガスの気流中で粒状又は粉状の硫酸第一鉄を直接加えて溶解させ、クエン酸イオンと第一鉄イオンを3:2のモル比で含有する還元剤水溶液を調製する。次に上記不活性ガス気流中で上記還元剤水溶液を撹拌しながら、この還元剤水溶液に上記金属塩水溶液を滴下して混合する。ここで、金属塩水溶液の添加量は還元剤水溶液の量の1/10以下になるように、各溶液の濃度を調整することで、室温の金属塩水溶液を滴下しても反応温度が30〜60℃に保持されるようにすることが好ましい。また上記両水溶液の混合比は、還元剤として加えられる第1鉄イオンの当量が、金属イオンの当量の3倍となるように調整する。即ち、(金属塩水溶液中の金属イオンのモル数)×(金属イオンの価数)=3×(還元剤水溶液中の第1鉄イオンのモル数)となるように調整する。金属塩水溶液の滴下が終了した後、混合液の撹拌を更に10〜300分間続けて金属コロイドからなる分散液を調製する。この分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションや遠心分離法等により分離した後、この分離物に脱イオン水等の水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理する。更に引き続いてアルコール類で置換洗浄して、金属(銀)の含有量を2.5〜50質量%にする。その後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの範囲内の銀ナノ粒子を数平均で70%以上含有するように調製する。即ち、数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの範囲内の銀ナノ粒子の占める割合が70%以上になるように調整する。これにより銀ナノ粒子を化学修飾する保護剤の有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数が3である分散体が得られる。
続いて、得られた分散体を分散体100質量%に対する最終的な金属含有量(銀含有量)が2.5〜95質量%の範囲内となるように調整する。また、分散媒をアルコール類含有水溶液とする場合には、溶媒の水及びアルコール類をそれぞれ1%以上及び2%以上にそれぞれ調整することが好ましい。また、電極用組成物中に添加物を更に含ませる場合には、分散体に有機高分子、金属酸化物、金属水酸化物、有機金属化合物及びシリコーンオイルからなる群より選ばれた1種又は2種以上の添加物を所望の割合で添加することにより行われる。添加物の含有量は、得られる電極用組成物100質量%に対して0.1〜20質量%の範囲内となるように調整する。これにより炭素骨格の炭素数が3である有機分子主鎖の保護剤で化学修飾された銀ナノ粒子が分散媒に分散した電極用組成物が得られる。
(b) 銀ナノ粒子を化学修飾する保護剤の有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数を2とする場合
還元剤水溶液を調製するときに用いたクエン酸ナトリウムをりんご酸ナトリウムに替えること以外は上記(a)と同様にして分散体を調製する。これにより銀ナノ粒子を化学修飾する有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数が2である分散体が得られる。
(c) 銀ナノ粒子を化学修飾する保護剤の有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数を1とする場合
還元剤水溶液を調製するときに用いたクエン酸ナトリウムをグリコール酸ナトリウムに替えること以外は上記(a)と同様にして分散体を調製する。これにより銀ナノ粒子を化学修飾する有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数が1である分散体が得られる。
(d) 銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子を化学修飾する保護剤の有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数を3とする場合
銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子を構成する金属としては、金、白金、パラジウム、ルテニウム、ニッケル、銅、錫、インジウム、亜鉛、鉄、クロム及びマンガンが挙げられる。金属塩水溶液を調製するときに用いた硝酸銀を、塩化金酸、塩化白金酸、硝酸パラジウム、三塩化ルテニウム、塩化ニッケル、硝酸第一銅、二塩化錫、硝酸インジウム、塩化亜鉛、硫酸鉄、硫酸クロム又は硫酸マンガンに替えること以外は上記(a)と同様にして分散体を調製する。これにより銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子を化学修飾する保護剤の有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数が3である分散体が得られる。
なお、銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子を化学修飾する保護剤の有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数を1や2とする場合、金属塩水溶液を調製するときに用いた硝酸銀を、上記種類の金属塩に替えること以外は上記(b)や上記(c)と同様にして分散体を調製する。これにより、銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子を化学修飾する保護剤の有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数が1や2である分散体が得られる。
金属ナノ粒子として、銀ナノ粒子とともに、銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子を含有させる場合には、例えば、上記(a)の方法で製造した銀ナノ粒子を含む分散体を第1分散体とし、上記(d)の方法で製造した銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子を含む分散体を第2分散体とすると、75質量%以上の第1分散体と25質量%未満の第2分散体とを第1及び第2分散体の合計含有量が100質量%となるように混合する。なお、第1分散体は、上記(a)の方法で製造した銀ナノ粒子を含む分散体に留まらず、上記(b)の方法で製造した銀ナノ粒子を含む分散体や上記(c)の方法で製造した銀ナノ粒子を含む分散体を使用しても良い。
上記電極用組成物を用いて裏面側反射電極層16を形成するには、先ず上記電極用組成物を裏面側透明電極層14上に湿式塗工法によって塗布し、加熱して焼成後の厚さが0.05〜2.0μm、好ましくは0.1〜1.5μmの厚さとなるように電極用塗布層を形成する。次にこの電極用塗布層を大気中若しくは窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中で130〜400℃、好ましくは150〜350℃の温度に、5分間〜1時間、好ましくは15〜40分間保持して焼成する。ここで、焼成後の裏面側反射電極層16の厚さを0.05〜2.0μmの範囲となるように限定した。これは、0.05μm未満では太陽電池に必要な電極の表面抵抗値が不十分となるからである。また電極用塗布層の加熱温度を130〜400℃の範囲とした。これは、130℃未満では金属ナノ粒子同士の焼結が不十分になるとともに保護剤の加熱により脱離或いは分解(分離・燃焼)し難いためである。即ち、焼成後の裏面側反射電極層16内に有機残渣が多く残り、この残渣が変質又は劣化して裏面側反射電極層16の導電性及び反射率が低下してしまうからである。また、400℃を越えると低温プロセスという生産上のメリットを生かせない。即ち、製造コストが増大し生産性が低下してしまい、特にアモルファスシリコン、微結晶シリコン、或いはこれらを用いたハイブリッド型シリコン太陽電池における光電変換の光波長域に影響を及ぼしてしまうからである。更に、電極用塗布層の加熱時間を5分間〜1時間の範囲とした。これは、5分間未満では金属ナノ粒子同士の焼結が不十分になるとともに保護剤の加熱により脱離或いは分解(分離・燃焼)し難いため、焼成後の裏面側反射電極層16内に有機残渣が多く残り、この残渣が変質又は劣化して裏面側反射電極層16の導電性及び反射率が低下してしまうからである。
このように湿式塗工法により裏面側反射電極層16を形成すると、簡易な工程で短時間で済み、また成膜時に真空プロセスを必要としないため、プロセスの制約が小さく、製造設備のランニングコストを大幅に低減することができる。この方法により得られる裏面側反射電極層16は、層の光電変換層13側の接触面に出現する気孔の平均直径が100nm以下、気孔が位置する平均深さが100nm以下、気孔の数密度が30個/μm2以下とした。これにより、透過率が98%以上の透光性基材を用いた際に、波長500〜1200nmの範囲において、理論反射率の80%以上の高い拡散反射率を達成できる。この波長500〜1200nmの範囲は、多結晶シリコンを光電変換層とした場合の、変換可能な波長をほぼ網羅する。また上記裏面側反射電極層16は、電極用組成物中に含まれる金属ナノ粒子を構成する金属そのものが有する比抵抗に近い比抵抗が得られる。即ち、太陽電池モジュール用電極として使用可能なバルクと同程度の低い比抵抗を示す。また、本発明の裏面側反射電極層16は、スパッタ法などの真空プロセスで成膜した膜に比べ、膜の反射率や密着性、比抵抗などの長期安定性に優れる。その理由としては、大気中で成膜した本発明の裏面側反射電極層16は、真空中で成膜した膜に比べ、水分の浸入や酸化などによる影響を受け難いことが挙げられる。
裏面側反射電極層16上には、図示しない裏面電極補強膜を介して又は裏面電極補強膜を介することなくバリア膜を形成してもよい。
以上、本発明の製造方法により、発電の際の電気抵抗を下げ、発電効率を向上させた太陽電池を製造することができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
先ず、図1に示すように、透明基板11には縦横10cm角、厚さ4mmのガラス板を用意し、表面側電極層12としてSnO2を用いた。この際の表面側電極層12の膜厚は800nm、シート抵抗は10Ω/□、ヘイズ率は15〜20%とした。
次いで、以下の表1及び表3に示すように、表面側電極層12の上から、プラズマCVD法を用いてアモルファスシリコン層を300nmの厚さで成膜し、続いて、アモルファスシリコン層の上に、プラズマCVD法を用いて微結晶シリコン層を1.7μmの厚さで成膜することで光電変換層13を形成した。
次に、図2に示すように、光電変換層13表面の中央部を横断するようにテープ17でマスキングした。
次に、裏面側透明電極層14の形成に用いる透明導電膜用組成物を以下のように調製した。以下の表1及び表4に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.1、粒子径0.03μmのITO粉末を1.0質量部、バインダとしてエチルシリケートを加水分解したシロキサンポリマを0.2質量部、カップリング剤として上記式(3)に示される有機チタンカップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした。
なお、上記導電性微粒子の平均粒子径の測定方法については、以下の通り個数平均より算出した。先ず、対象微粒子の電子顕微鏡写真を撮影した。撮影に使用する電子顕微鏡については、粒子径の大きさ、粉末の種類によって、適宜SEMやTEMを使い分けた。次に、得られた電子顕微鏡写真から、1000個程度の各粒子の直径を測定し、頻度分布のデータを得た。そして、累積頻度が50%(D50)の数値を平均粒子径とした。
この混合物をダイノーミル(横型ビーズミル)により、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、2時間稼働させて、混合物中の微粒子を分散させることにより、透明導電膜用組成物を得た。
次に、形成した光電変換層13上に、スピンコーティング法により焼成後の膜厚が80nmとなるように上記調製した透明導電膜用組成物を塗工し、塗膜を200℃で30分焼き付けることにより、裏面側透明電極層14を形成した。焼成後の膜厚は、断面をSEMにより撮影した写真により測定した。焼成して得られた裏面側透明電極層14における微粒子とバインダの割合は、微粒子/バインダ比が5/1であった。なお、焼付け時の温度については、10cm角のガラス板の角の4点の温度を測定し、平均値が設定温度の±5℃に入る条件とした。
続いて、減圧プラズマ装置(ヤマトマテリアル社製 型名:PDC210)を用いて、裏面側透明電極層14の表面に、アルゴンガス雰囲気下、出力2W/cm2の条件で90秒間、反応性プラズマイオンエッチング(Reactive Ion Etching、RIE)法によるプラズマ照射を行った。なお、このときのプラズマの出力は200Wであり、裏面側透明電極層14の表面が100cm2であるため、単位面積(1cm2)あたりのプラズマ出力は2W/cm2である。
更に、プラズマを照射した裏面側透明電極層14上に、スピンコーティング法により焼成後の膜厚が200nmとなるように平均粒子径0.03μmのAgコロイドがエタノール溶媒に分散されたAgナノインクを塗工し、塗膜を200℃で30分焼き付けることにより、裏面側反射電極層16を形成した。なお、使用したAgナノインクの組成は、Agコロイドが10質量部及びエタノールが90質量部である。
裏面側反射電極層16の形成後、光電変換層13表面にマスキングしたテープ17を剥がし、評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を得た。
その後、この評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池について、図3に示すように、マスキングにより分断された裏面側反射電極層16,16にソースメーター21(ケースレー社製:2400型)を接続し、この状態で電圧をかけた際の電流値より抵抗を測定し、その抵抗値を接触抵抗とした。その結果を次の表1に示す。
<実施例2>
裏面側透明電極層14の形成を以下に示す内容とした以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
次の表1及び表4に示すように、導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.1、粒子径0.03μmのITO粉末を1.0質量部、カップリング剤として上記式(3)に示される有機チタンカップリング剤を0.01質量部添加し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部とした。この混合物をダイノーミル(横型ビーズミル)により、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、2時間稼働させて、混合物中の微粒子を分散させることにより、導電性微粒子分散液を得た。
また、バインダとしてエチルシリケートを加水分解したシロキサンポリマを1.0質量部用意し、更に分散媒としてエタノールを加えることで全体を100質量部としバインダ分散液を得た。
次に、形成した光電変換層13上に、スピンコーティング法により導電性微粒子塗膜の膜厚が80nmとなるように上記調製した導電性微粒子分散液を塗工した後、温度50℃で5分間乾燥して導電性微粒子塗膜を形成した。
続いて、この導電性微粒子塗膜上に、スピンコーティング法により、導電性微粒子塗膜の全表面をバインダ分散液で完全に被覆するように、かつ焼成後の裏面側透明電極層14の膜厚が90nmとなるように上記調製したバインダ分散液を含浸させ、温度50℃で5分間乾燥して透明導電塗膜を形成した。なお、バインダ分散液中のバインダ成分の質量が、導電性微粒子塗膜中に含まれる微粒子の総質量に対し、微粒子/バインダ比が1/1となるようにバインダ分散液を塗布した。
更に、透明導電塗膜を200℃で30分焼き付けることにより、裏面側透明電極層14を形成した。
<実施例3>
次の表1に示すように、裏面側透明電極層14としてスパッタ法を用い、原子比でSn/(Sn+In)=0.1のITOを膜厚80nmとなるように成膜した以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例4>
次の表1に示すように、0.5W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14の微粒子/バインダ比を4/1とした以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例5>
次の表1に示すように、0.5W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14の微粒子/バインダ比を5/4とした以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例6>
次の表1に示すように、0.5W/cm2の出力でプラズマを照射した以外は実施例3と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例7>
次の表1に示すように、5W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.05、粒子径が0.02μmのITO粉末を、バインダとしてエポキシ樹脂をそれぞれ用い、微粒子/バインダ比を3/1とした以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例8>
次の表1に示すように、5W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.05、粒子径が0.02μmのITO粉末を、バインダとしてエポキシ樹脂をそれぞれ用い、微粒子/バインダ比を2/1とした以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例9>
次の表1に示すように、5W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14としてスパッタ法を用い、原子比でSn/(Sn+In)=0.05のITOを成膜した以外は実施例3と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例10>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmのアモルファスシリコン層のみとし、大気雰囲気下、3W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.02、粒子径が0.03μmのITO粉末を、バインダとしてアクリルウレタン樹脂をそれぞれ用い、微粒子/バインダ比を10/3とした以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例11>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmのアモルファスシリコン層のみとし、大気雰囲気下、3W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.02、粒子径が0.03μmのITO粉末を、バインダとしてアクリルウレタン樹脂をそれぞれ用いた以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例12>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmのアモルファスシリコン層のみとし、大気雰囲気下、3W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14としてスパッタ法を用い、原子比でSn/(Sn+In)=0.02のITOを成膜した以外は実施例3と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例13>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmの微結晶シリコン層のみとし、窒素ガス雰囲気下、2.5W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でAl/(Al+Zn)=0.1、粒子径が0.05μmのAZO粉末を用い、微粒子/バインダ比を1/1とした以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例14>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmの微結晶シリコン層のみとし、窒素ガス雰囲気下、2.5W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でAl/(Al+Zn)=0.1、粒子径が0.05μmのAZO粉末を用い、微粒子/バインダ比を1/3とした以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例15>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmの微結晶シリコン層のみとし、窒素ガス雰囲気下、2.5W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14としてスパッタ法を用い、原子比でAl/(Al+Zn)=0.1のAZOを成膜した以外は実施例3と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例16>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmのアモルファスシリコン層のみとし、3W/cm2の出力で、ダイレクトプラズマ(Direct Plasma、DP)法によるプラズマ照射を行い、裏面側透明電極層14の微粒子/バインダ比を1/2とした以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例17>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmのアモルファスシリコン層のみとし、3W/cm2の出力で、ダイレクトプラズマ法によるプラズマ照射を行い、裏面側透明電極層14の微粒子/バインダ比を1/4とした以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例18>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmのアモルファスシリコン層のみとし、3W/cm2の出力で、ダイレクトプラズマ法によるプラズマ照射を行った以外は実施例3と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例19>
次の表1に示すように、酸素ガス雰囲気下、1W/cm2の出力で、ダイレクトプラズマ法によるプラズマ照射を行い、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05、粒子径が0.03μmのATO粉末を用いた以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例20>
次の表1に示すように、酸素ガス雰囲気下、1W/cm2の出力で、ダイレクトプラズマ法によるプラズマ照射を行い、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05、粒子径が0.03μmのATO粉末を用い、微粒子/バインダ比を4/1とした以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例21>
次の表1に示すように、酸素ガス雰囲気下、1W/cm2の出力で、ダイレクトプラズマ法によるプラズマ照射を行い、裏面側透明電極層14としてスパッタ法を用い、原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05のATOを成膜した以外は実施例3と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例22>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmの微結晶シリコン層のみとし、酸素ガス雰囲気下、プラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でAl/(Al+Zn)=0.1、粒子径が0.08μmのAZO粉末を、バインダとしてエポキシ樹脂をそれぞれ用い、微粒子/バインダ比を1/2とした以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例23>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmの微結晶シリコン層のみとし、酸素ガス雰囲気下、プラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でAl/(Al+Zn)=0.1、粒子径が0.08μmのAZO粉末を、バインダとしてエポキシ樹脂をそれぞれ用い、微粒子/バインダ比を1/3とした以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例24>
次の表1に示すように、光電変換層13の構成を厚さが2.0μmの微結晶シリコン層のみとし、酸素ガス雰囲気下、プラズマを照射し、裏面側透明電極層14としてスパッタ法を用い、原子比でAl/(Al+Zn)=0.1のAZOを成膜した以外は実施例3と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表1に示す。
<実施例25>
次の表2に示すように、4.5W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.05、粒子径が0.03μmのPTO粉末を用い、微粒子/バインダ比を1/4とした以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<実施例26>
次の表2に示すように、4.5W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でP/(P+Sn)=0.05、粒子径が0.03μmのPTO粉末を用い、微粒子/バインダ比を1/3とした以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<実施例27>
次の表2に示すように、4.5W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14としてスパッタ法を用い、原子比でP/(P+Sn)=0.05のPTOを成膜した以外は実施例3と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<実施例28>
次の表2に示すように、3W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.05、粒子径が0.03μmのITO粉末を用い、導電性微粒子塗膜の膜厚を90nmとし、バインダ成分を含まない第2層が露出するように、かつ焼成後の第1層の膜厚が80nmとなるようにバインダ分散液を含浸し、微粒子/バインダ比を8/1とした以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<実施例29>
次の表2に示すように、酸素ガス雰囲気下、ダイレクトプラズマ法によるプラズマ照射を行い、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でSn/(Sn+In)=0.05、粒子径が0.03μmのITO粉末を用い、導電性微粒子塗膜の膜厚を90nmとし、バインダ成分を含まない第2層が露出するように、かつ焼成後の第1層の膜厚が60nmとなるようにバインダ分散液を含浸し、微粒子/バインダ比を10/1とした以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例1>
次の表2に示すように、裏面側透明電極層14上にプラズマを照射しない以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例2>
次の表2に示すように、裏面側透明電極層14上にプラズマを照射しない以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例3>
次の表2に示すように、裏面側透明電極層14上にプラズマを照射しない以外は実施例3と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例4>
次の表2に示すように、0.4W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05、粒子径が0.03μmのATO粉末を用いた以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例5>
次の表2に示すように、0.4W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05、粒子径が0.03μmのATO粉末を用い、微粒子/バインダ比を4/1とした以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例6>
次の表2に示すように、0.4W/cm2の出力でプラズマを照射し、裏面側透明電極層14としてスパッタ法を用い、原子比でSb/(Sb+Sn)=0.05のATOを成膜した以外は実施例3と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例7>
次の表2に示すように、酸素ガス雰囲気下、5.2W/cm2の出力で、ダイレクトプラズマ法によるプラズマ照射を行い、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でAl/(Al+Zn)=0.1、粒子径が0.05μmのAZO粉末を用い、微粒子/バインダ比を1/1とした以外は実施例1と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例8>
次の表2に示すように、酸素ガス雰囲気下、5.2W/cm2の出力で、ダイレクトプラズマ法によるプラズマ照射を行い、裏面側透明電極層14を形成する導電性微粒子として原子比でAl/(Al+Zn)=0.1、粒子径が0.05μmのAZO粉末を用い、微粒子/バインダ比を1/3とした以外は実施例2と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例9>
次の表2に示すように、酸素ガス雰囲気下、5.2W/cm2の出力で、ダイレクトプラズマ法によるプラズマ照射を行い、裏面側透明電極層14としてスパッタ法を用い、原子比でAl/(Al+Zn)=0.1のAZOを成膜した以外は実施例3と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
<比較例10>
次の表2に示すように、光電変換層13上にプラズマを照射しない以外は実施例28と同様にして評価用多接合型薄膜シリコン太陽電池を作製し、接触抵抗を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 2011192802
Figure 2011192802
Figure 2011192802
Figure 2011192802
表1及び表2から明らかなように、プラズマを照射しない比較例1〜3及び比較例10では接触抵抗が81〜92Ω程度と高い抵抗値になる傾向がみられた。また、プラズマ照射の出力が小さい比較例4〜6では接触抵抗が56〜70Ω程度と、比較例1〜3や比較例10のそれよりは低くなるが、依然として高い抵抗値になる傾向がみられた。また、プラズマ照射の出力が大きい比較例7〜9では接触抵抗が72〜90Ω程度と高い抵抗値になる傾向がみられた。
一方、実施例1〜29では接触抵抗が13〜24Ω程度の低い抵抗値に抑制された結果が得られた。
この結果から、太陽電池の製造において、裏面側透明電極層を形成した後、裏面側透明電極層上に特定出力でプラズマをすることで、発電の際の電気抵抗を下げ、発電効率を向上させた太陽電池を製造することができることが確認された。
10 太陽電池
11 透明基板
12 表面側電極層
13 光電変換層
14 裏面側透明電極層
16 裏面側反射電極層

Claims (3)

  1. 表面に表面側電極層が形成された透明基板の前記表面側電極層上に、アモルファスシリコン又は微結晶シリコンのいずれか一方又は双方からなる光電変換層を形成し、前記光電変換層上に裏面側透明電極層を形成する太陽電池の製造方法において、
    前記裏面側透明電極層を形成した後に、前記裏面側透明電極層上にプラズマを照射し、
    前記裏面側透明電極層上に照射するプラズマの出力を0.5〜5.0W/cm2にする
    ことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  2. 前記プラズマの照射方式が反応性イオンエッチング法又はダイレクトプラズマ法である請求項1記載の太陽電池の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の製造方法によって得られた太陽電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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